JP3285074B2 - インクジェット式記録装置 - Google Patents

インクジェット式記録装置

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JP3285074B2
JP3285074B2 JP15101095A JP15101095A JP3285074B2 JP 3285074 B2 JP3285074 B2 JP 3285074B2 JP 15101095 A JP15101095 A JP 15101095A JP 15101095 A JP15101095 A JP 15101095A JP 3285074 B2 JP3285074 B2 JP 3285074B2
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聖二 望月
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    • F04B43/12—Machines, pumps, or pumping installations having flexible working members having peristaltic action
    • F04B43/1253—Machines, pumps, or pumping installations having flexible working members having peristaltic action by using two or more rollers as squeezing elements, the rollers moving on an arc of a circle during squeezing
    • B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41J—TYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
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    • B41J2/165—Prevention or detection of nozzle clogging, e.g. cleaning, capping or moistening for nozzles
    • B41J2/16517—Cleaning of print head nozzles
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    • B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41J—TYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、記録用紙の幅方向に移
動するインクジェット式記録ヘッドを有し、印刷デ−タ
に一致させてインク滴を記録用紙に噴射してドットを形
成するインクジェット式プリンタ、より詳細にはノズル
開口の目詰まりを防止するキャッピング手段に負圧を供
給するポンプユニットの構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】圧力発生室で加圧したインクをノズルか
らインク滴として記録用紙に吐出させて印刷デ−タを記
録するオンデマンド型インクジェット式記録装置は、ノ
ズル開口からのインク溶剤の蒸発による粘度の上昇や、
インクの乾燥、塵埃の付着、さらには気泡の混入などに
より印刷不良を生じるという問題を抱いている。このた
め、インクジェット式記録装置は、非印刷時にノズル開
口を封止するためのキャッピング装置を備えている。こ
のキャッピング手段は、休止時にはノズル開口を封止す
る単なる蓋として作用するだけであるが、記録ヘッドへ
の新たなインクの充填や、ノズル開口が目詰まりを起こ
した場合には、ノズル開口に吸引ポンプからの負圧を作
用させる封止手段として機能する。このような吸引ポン
プは、通常、構造が簡単でしかも小型化が図りやすいチ
ューブポンプが使用されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、チュー
ブポンプは、回動中心を対称点とする２つのプーリでチ
ューブを扱く関係上、小型化すると、２つのプーリが同
時にチューブに当接する領域が相対的に大きくなって、
図１３（ｂ）に示したように瞬間的に大きな負荷が掛か
り、スムーズな吸引動作が不可能となる。
【０００４】もとりこのような問題を解消するためにプ
ーリの径を小さくすることも考えられるが、チューブと
の摩擦が大きくなってスムーズな駆動が不可能になり、
また同時にチューブを細くすることも考えられるが、吸
引能力が低下するため、高速駆動が必要になる等様々な
問題を招く。
【０００５】また、プリンタ全体の構造の簡素化を図る
ため、吸引動作実行中に休止状態におかれている紙送り
機構を駆動するモータを、チューブポンプの駆動手段と
して兼用する場合には、軸方向に移動する歯車からなる
切換え機構を必要とするが、小型化にともなって歯車も
小さくなるため、スムーズな切換えが困難であるという
問題がある。
【０００６】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たものであって、その目的とするところは、負荷トルク
変動を可及的に小さくしつつ、小型化を図ることができ
るチューブポンプを備えたインクジェット式記録装置を
提供することである。また本発明の他の目的は、１つの
モータからの動力を兼用する場合にも動力伝達の切換え
をスムーズに行うことができるインクジェット式記録装
置を提供することである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】このような問題を解消す
るために本発明においては、インクジェット式記録ヘッ
ドを搭載したキャリッジと、前記記録ヘッドのノズル開
口を封止するキャピンング手段と、前記記録ヘッドに当
接してクリーニングを行うクリーニングユニットと、前
記キャッピング手段に負圧を供給するポンプユニットと
を備え、前記ポンプユニットがチューブの外形をほぼ半
円形に規制するチューブ支持面を有するポンプフレーム
と、駆動手段からの動力により回動するポンプホイール
と、該ポンプホイールに回転可能に設けられ、吸引動作
時には前記ポンプホイールの回転中心に対称に位置して
前記フレーム内のチューブを扱く２つのプーリとから構
成されているインクジェット式記録装置において、前記
ポンプフレーム内における前記チューブと前記プーリと
の最大接触領域が１８０度未満に設定され、２つの前記
プ−リが交互に前記チューブを扱くようにした。
【０００８】
【作用】ポンプチューブとプーリの最大接触角が１８０
未満のため、チューブへの当接交代時の負荷量が扱き時
とほぼ同等となり、負荷変動が小さくなる。
【０００９】
【実施例】そこで以下に本発明の詳細を図示した実施例
に基づいて説明する。図１は、本発明のキャッピング装
置が適用されるインクジェット式記録装置の印刷機構周
辺の概要を示すものであって、図中符号１はキャリッジ
で、ガイド部材２に支持されるとともに、タイミングベ
ルト３を介してパルスモータ４に接続されていて、プラ
テン５に平行に往復動できるように構成されている。
【００１０】キャリッジ１には記録用紙６にノズル開口
を向けるようにして記録ヘッド７が搭載され、記録ヘッ
ド７の上部にはインクカートリッジ８が着脱可能に搭載
されている。
【００１１】１０は紙送りモータで、図示しない紙送り
ローラと、後述するポンプユニット１２と、クリニーン
グ装置１３とを切換え駆動するもので、キャリッジ１の
移動により作動する切換えレバーを介して紙送りローラ
とポンプユニット１２とに選択的に接続するようになっ
ている。
【００１２】１４は、非印字領域近傍に設けられたキャ
ッピング装置で、キャリッジ１の移動に連動して記録ヘ
ッド７のノズル開口面を封止するともに、前述のポンプ
ユニット１２を構成するチューブ２２に接続されてい
て、インクカートリッジ８が交換された場合に行う記録
ヘッド７へのインクの充填操作時や、ノズル開口が目詰
まりを起こした場合に行うインク滴吐出能力回復操作時
にポンプユニット１２の負圧を受けて記録ヘッド７から
強制的にインクを吐出させるものである。
【００１３】図２、図３、図４は、それぞれ本発明が特
徴とするポンプユニットを、その周辺に配置される機構
を含めて示すもので、図中符号２０は、紙送りモータ１
０及び輪列を収容する基体で、前述のポンプユニット１
２やクリーニングユニット１３が作り付けられている。
【００１４】図中符号２１は、ポンプフレームで、チュ
ーブポンプを構成するチューブ２２の中央部をほぼ半円
形状で形成するように支持するチューブ支持面２３と、
この支持面２３の端部に形成されてチューブ２２を支持
面２３の接線に一致するように水平に引き出す下部の引
出し口２５と、やはりチューブ２２の他半を支持面２３
の接線に一致するように引き出す上部の引出し口２６と
（図５）、この引出し口２６から突出したチューブ２２
を出口近傍で水平方向に直角に曲げ、さらにその先を下
方にほぼ直角に曲げて外側を回って後側に引き出す溝２
７とを形成するとともに、基台２０の凹部２９に固定す
るための爪３０を形成して構成されている。そしてチュ
ーブ２２は、後述する押し潰し領域においてチューブ支
持面２３との間で空間３４（図５）を形成するように引
出し口２５、２６で固定されている。
【００１５】ところで、本発明においてはポンプ作用時
にモータ１０に掛かる負荷トルクを可及的に一定とする
ために、後述するようにプーリ３１、３２の押し潰し領
域の中心角θ１（図７）が、最大限１８０度、この実施
例では１７３度となるように、チューブ支持面２３の形
状、及び引出し口２５、２６の位置が選択されている。
【００１６】また、支持面２３と対向していてデッドス
ペースとなる領域３３には（図５）、ゴム等の弾性板材
により構成された２つのダンパシート３５、３６がその
先端をプーリ３１、３２の軌跡３７上に位置させて、か
つ放射状となるようにその他端をポンプフレーム２１の
溝３８、３９に嵌装して取り付けられている。このよう
にデッドスペースとなる領域３３にダンパシート３５、
３６を設けることにより、ポンプ全体のサイズを小さく
することが可能となる。
【００１７】３８は、ポンプホイールで、外周に後述す
る切換え歯車の一方と係合する円筒外歯車として構成さ
れており、ポンプフレーム２１に対向する面４０にはチ
ューブ２２を圧縮する２個のプーリ３１、３２の回転軸
３１ａ、３２ａを支持するプーリ支持溝４１、４２が形
成され、ここからプーリ３１、３２の軸長を隔ててプー
リ３１、３２の側面に同様に形成されている回転軸３１
ｂ、３２ｂに接してプーリ３１、３２の脱落を防止と、
ポンプ駆動時にプーリ３１、３２をポンプホイール３８
の回転中心に対して対称な１８０度の位置を取るように
規制する突起４４、４５を備えた軸４６を設けて構成さ
れ、軸４６をポンプフレーム２１の側面の通孔２１ａに
回転可能に挿入してポンプフレーム２１に支持されてい
る。
【００１８】一方、プーリ支持溝４１、４２は、図７に
示したようにポンプホイール３８がポンプを駆動する方
向に回転したとき、プーリ３１、３２を外周側に移動さ
せて回転中心から一定の距離、つまりチューブ２２を押
し潰してポンプとして機能させる最外端４１ａ、４２ａ
と、ポンプホイール３８が逆転したときにはプーリ３
１、３２を中心軸方向に移動させてチューブ２２から引
き離す最内端４１ｂ、４２ｂとを結ぶ経路として形成さ
れている。
【００１９】各プーリ支持溝４１、４２は、回転中心と
最外端４１ａ、４２ａ及び最内端４１ｂ、４２ｂとを結
ぶ角度θ２が、ポンプ作用を誘起させることなく、後述
するクリーニング用ブレード６２の先端が記録ヘッド７
のノズルプレート７ａから離れた位置（図８（ａ））
と、ノズルプレート７ａに当接する位置（図８（ｂ））
との間を移動できるようにクリーニング用ブレード６２
を移動させる角度、この実施例では５６度に設定されて
いる。
【００２０】一方、ポンプホイール３８の内側空間には
軸４７が設けられていて、ここにクラッチ板４８が軸４
７との間での相対的な回転を不能とするように介装さ
れ、これに接するように後述するブレード作動杆５０の
突起５１と係合するカム溝４９と、基台２０の溝と係合
して回動角を規制する爪５２、５２とを備えたクリーナ
カム板５４が、その通孔５４ａを軸４７に挿通して回動
可能に挿入されている。
【００２１】クリーナカム板５４を図６に示したように
爪５２、５２を基台２０との間に介装されるバネ５３を
圧縮した状態で基台２０の円弧状突起６０、６０に係合
させて、ポンプフレーム２１が爪３０により基台２０に
固定されている。
【００２２】５０は、前述のブレード作動杆で、一端が
基台２０のポンプフレーム２１が固定されている側の面
に形成された通孔５５に回動可能に支持されてキャリッ
ジ側に延びていて、ポンプフレーム２１に覆われる領域
には、クリーナカム板５４を挿通するための窓５６が穿
設されている。
【００２３】ブレード作動杆５０の先端には接続部材５
７を介して、基台２０の他面側で通孔５５と対称な位置
に形成された通孔５８（図３）に回動可能に設けられた
ブレード支持体５９と一体に接合され、クリーニングユ
ニット１３が全体として基台２０を跨ぐ枠構造として構
成されている。
【００２４】ブレード作動杆５０のポンプフレーム２１
に対向する領域の前述の突起５１がクリーナカム板５０
のカム溝４７に係合しているため、前記クリーナカム板
４８の回動により揺動してブレード支持部６１に固定さ
れたブレード６２が図８（ａ）（ｂ）に示す２つの位置
を上下動する。
【００２５】７０は、後述する切換え歯車７６と選択的
に噛み合って、ポンプホイール３８を駆動する複合歯車
で、ポンプホイール３８と常時係合する伝達歯車７１
と、切換え歯車７７の第２歯車７８と噛み合うのに適し
た切換え歯車７２とを一体として構成され、基台２０か
ら延びる軸７３に回転可能で、かつ軸方向に移動可能に
挿入され、常時バネ７４により基台側に弾圧されてポン
プフレーム２１から挿通されたネジ７５で固定されてい
る。
【００２６】７６は、前述の切換え歯車で、図１０、図
１１に示したように紙送りローラを駆動するに適した第
１歯車７７と、ポンプホイール３８に係合している複合
歯車７０の切換え歯車７２側と係合するのに適した第２
歯車７８とを両者間での相対的回転が不可能で、かつ後
述する切換えレバー８３により軸７９に沿って移動可能
に取り付けられ、ポンプホール３８との係合を断つ位置
にバネ８０により常時付勢されている。
【００２７】また、切換え歯車７６は、第１歯車７７の
外側の面には先端側が細くなるテーパ円筒８１が固定さ
れていて、切換えレバー８３の回動によりバネ８０に抗
してポンプホール３８に噛み合っている歯車７０に噛み
合う位置に移動するように構成されている。
【００２８】８３は、前述の切換えレバーで、先端に小
径部８４ａと大径部８４ｂとからなるカム面８４を備
え、基台２０の軸８５に回動可能に取り付けられ、基台
２０との間に掛け渡されたねじりバネ８６によりその大
径部８４ｂがテーパ円筒８１に常時当接するように付勢
されている。
【００２９】レバー８３は、そのキャリッジ１と対向す
る面に切換え用経路８７を備え、キャリッジ１の特定な
移動形態により図中１２に示す図中矢印Ａの方向に回動
して、先端の小径部８４ａをバネ８０、８６に抗してテ
ーパ円筒８１を押しやって切換え歯車７６の第２歯車７
８を複合歯車７０の歯車７２に係合させたるようになっ
ている。この切換え用経路８７は、キャリッジ１に設け
られた図示しない突起と係合するカム面として構成さ
れ、キャリッジ１が短い距離を特定の経路で往復動する
ことにより、押圧されたり、また押圧を受けずに元の位
置を維持できるように形成されている。
【００３０】図中符号９０は、基台２０の通孔９１から
ポンプ側に貫通する紙送りモータ１０の回転軸に固定さ
れた図示しない歯車と噛み合う歯車で、常時モータ１０
に噛み合う大歯車９２と、切換え歯車７６の第１歯車７
７と常時噛み合うように切換え歯車７６のストローク長
程度の歯幅を有する小歯車９３と一体に構成されて、軸
９４に回動可能に取り付けられている。この小歯車９３
は、またそれぞれ軸９６、９７に取り付けられた歯車９
８、９９、及び図示しない一方向クラッチを介して紙送
りローラに接続されている。なお、図中符号１００は、
スペーサを示す。
【００３１】この実施例において、キャリッジ１が印刷
領域に移動している状態では、切換え歯車７６はバネ８
０に付勢されて複合歯車７０と切り離されているから、
モータ１０が正転すると、紙送りローラが駆動されて記
録用紙が印刷位置に搬送されて印刷可能となり、１行の
印刷が終了する度に、モータ１０を所定回転数駆動して
紙送りを実行する。
【００３２】印刷が終了してクリーニングユニット１３
やポンプユニット１４を駆動する場合には、キャリッジ
１に特定の往復動を行わせることにより、切換えレバー
８３がキャリッジ１により矢印Ａ（図１２）の方向に回
動される。これにより、テーパ円筒８１がテーパ面８４
に押されて切換え歯車７６の第２歯車７８が歯車７２に
噛み合う。
【００３３】ところで、この実施例においては切換え歯
車７６は、その第１歯車７７と第２歯車７８とはともに
同一のピッチ円を持ち、また第１歯車７７の歯数が、第
２歯車７８の整数分の１、この実施例では１／２となる
ように設定され、さらに各歯車７６、７８の歯がそれぞ
れ軸方向で対向するように構成されているため、歯車７
８と歯車７２との歯の間には大きなガタがあり、切換え
歯車７６の移動により第２歯車７８と歯車７２とがスム
ーズに噛み合う。
【００３４】この状態でモータ１０を印刷時とは逆の方
向に駆動すると、紙送りローラと輪列９９との間に設け
られている一方向クラッチにより紙送りローラへの駆動
力が断たれるのに対して、ポンプホイール３８が切換え
歯車７６を介してモータ１０から動力を受けて回転し、
これに取り付けられているプーリ３１、３２が公転す
る。プーリ３１、３２は、公転の途中でダンパシート３
５、３６に接触して、その回転軸３１ａ、３１ｂ、３２
ａ、３２ｂを溝４１、４２に沿って最外端４１ａ、４２
ａに強制的に移動させられ、軸４６の係止片４４、４５
により回転中心に対して１８０度の対称位置に位置決め
され、チューブ２２に弾接する。
【００３５】この状態で回転を続けることによりチュー
ブ２２がフレーム２１のチューブ支持面２３との間で２
つのプーリ３１、３２により交互に扱かれ、吸引力を発
生し、キャッピング装置１４を介してノズルプレート７
ａに負圧を作用させてインクを強制的に排出させる。
【００３６】ところで、前述したようにチューブ２２
は、フレーム２１のチューブ支持面２３でプーリ３１、
３２との接触中心角が１８０度より小さな角度θ１とな
るように支持されているため、一方のプーリ３１がチュ
ーブ２２から徐々に離れてこのプーリ３１による負荷ト
ルクが徐々に小さく変化するのに対して、他方のプーリ
３２がチューブ２２に当接して徐々に扱き始めて、この
プーリ３２の負荷トルクが徐々に定常値に向けて大きく
変化する。
【００３７】したがって、一方のプーリ３１から他方の
プーリ３２の切り替わり時点でのモータ１０の負荷トル
クが図１３（ａ）に示したように定常状態、つまり１つ
のプーリ３１、３２が定常的にチューブ２２を扱いてい
るときとほぼ同等となるから、同図（ｂ）に示す従来の
チューブポンプにおけるプーリ切り替わり時のトルク変
動に比べて極めて小さくなる。
【００３８】この押し潰し領域の中心角θ１は、プーリ
３１、３２の径と、ポンプ作用に寄与する領域のチュー
ブ２２の曲率半径との比により定まるものであるが、こ
の実施例ではプーリ３１、３２の８ｍｍに、またチュー
ブ２２の曲率半径を１０ｍｍ程度に設定している関係
上、１７３度が最適な値となる。
【００３９】いうまでもなく、この角度θ１をあまり小
さくすると、ポンプ作用時にプーリ３１、３２がチュー
ブ２２から離れる時期が生じるため、負荷トルクの最高
値は小さくなるものの、脈動が大きくなるから、最適な
値が存在する。
【００４０】一方、ノズルプレート７ａをクリーニング
する場合には、キャリッジ１をキャッピング状態を解く
ことができる程度に若干移動させると、依然として切換
えレバー８３によりポンプホイール３８を、切換え歯車
７６を介してモータ１０に接続させた状態に維持でき
る。
【００４１】この状態で、ポンプホール３８が角度θ２
だけ回動するようにモータ１０を一方向に駆動すると、
プーリ３１、３２は単に支持溝４１、４２を移動するだ
けでチューブ２２を押し潰すことができないが、しかし
図９（ｂ）に示したようにクリーナカム板５４が矢印Ｂ
の方向に回動するから、ブレード作動杆５０の突起５１
が溝４９により矢印Ｄで示すように上方に持ち上げら
れ、クリーニング用ブレード６２が図８（ｂ）に示した
状態まで上方に移動する。
【００４２】この状態でキャリッジ１が切換えレバー８
３を操作押圧することができる範囲で若干往復動させる
と、ノズルプレート７ａがブレード６２にこすられて表
面のインクカスや紙粉が除去される。
【００４３】クリーニングが終了した段階で、ポンプホ
ール３８が角度θ２だけ回動するようにモータ１０を他
方向に駆動すると、プーリ３１、３２によるチューブ２
２の押し潰しを行わせることなく、クリーナカム板５４
が矢印Ｃの方向に回動するから、ブレード作動杆５０の
突起５１が溝４９により引き下げられてクリーニング用
ブレード６２が図８（ａ）に示す位置に降下する。
【００４４】印刷のため、キャッピング状態が解かれて
キャリッジ１が特定の経路を経て印刷領域に移動する
と、切換えレバー８３がキャリッジ１から開放されて、
切換え歯車７６は圧縮バネ８０の付勢力によりねじりバ
ネ８６に抗して第２歯車７８と歯車７０との噛み合いを
解くように移動し、モータ１０が紙送りローラとだけ係
合して紙送り動作が可能となる。
【００４５】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ポ
ンプチューブとプーリの最大接触角が１８０未満のた
め、チューブへの当接交代時の負荷量が扱き時とほぼ同
等となり、負荷変動を小さくすることができ、また扱き
領域が１８０°未満であるため、ポンプ作用に寄与しな
い領域が大きく、ここにダンパシートを収容することが
可能となり、ポンプの小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明のポンプユニットが使用されるインクジ
ェット式記録装置の印刷機構周辺の構造を示す斜視図で
ある。
【図２】ポンプユニットを基台の一側面から見た組立斜
視図である。
【図３】同上ポンプユニットを基台の他側面から見た組
立斜視図である。
【図４】ポンプホイール、及びポンプフレームの詳細を
示す分解斜視図である。
【図５】ポンプユニットに設けられているダンパシート
の一実施例を示す断面図である。
【図６】クリーナカム板と基台の爪との係合関係を示す
断面図である。
【図７】ポンプユニットのプーリを駆動する長溝の形状
を示す図である。
【図８】図（ａ）、（ｂ）は、それぞれクリーニング用
ブレードを駆動するカム板の動作を示す図である。
【図９】図（ａ）、（ｂ）は、それぞれクリーナカム板
の動作を示す図である。
【図１０】基台に作り付けられている切換え歯車とこれ
に噛み合う輪列の構造を示す図である。
【図１１】切換え歯車の一実施例を示す組立斜視図であ
る。
【図１２】切換えレバーと切換え歯車との関係、及び各
輪列との関係を示す側面図である。
【図１３】図（ａ）、（ｂ）は、それぞれ本発明、及び
従来のチューブポンプにおける回転角に対する負荷トル
クに関係を示す線図である。
【符号の説明】
１ キャリッジ ７ インクジェット式記録ヘッド ７ａ ノズルプレート １０ 紙送りモータ １２ ポンプユニット １３ クリーニングユニット １４ キャッピング装置 ２０ 基台 ２１ ポンプフレーム ２２ チューブ ２３ チューブ支持面 ３１、３２ プーリ ３５、３６ ダンパー ３８ ポンプホイール ７６ 切換え歯車 ８３ 切換えレバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 望月 聖二 長野県諏訪市大和３丁目３番５号 セイ コーエプソン株式会社内 (72)発明者 高橋 宣仁 長野県諏訪市大和３丁目３番５号 セイ コーエプソン株式会社内 (72)発明者 小林 淳 長野県諏訪市大和３丁目３番５号 セイ コーエプソン株式会社内 (56)参考文献 特開 平５−201008（ＪＰ，Ａ) 特開 平６−286158（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−173346（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−241957（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B41J 2/01 B41J 2/165 B41J 2/18 B41J 2/185 F04C 5/00 341

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 インクジェット式記録ヘッドを搭載した
    キャリッジと、前記記録ヘッドのノズル開口を封止する
    キャピンング手段と、前記記録ヘッドに当接してクリー
    ニングを行うクリーニングユニットと、前記キャッピン
    グ手段に負圧を供給するポンプユニットとを備え、 前記ポンプユニットがチューブの外形をほぼ半円形に規
    制するチューブ支持面を有するポンプフレームと、駆動
    手段からの動力により回動するポンプホイールと、該ポ
    ンプホイールに回転可能に設けられ、吸引動作時には前
    記ポンプホイールの回転中心に対称に位置して前記フレ
    ーム内のチューブを扱く２つのプーリとから構成されて
    いるインクジェット式記録装置において、 前記ポンプフレーム内における前記チューブと前記プー
    リとの最大接触領域が１８０度未満に設定され、２つの
    前記プ−リが交互に前記チューブを扱くインクジェット
    式記録装置。
  2. 【請求項２】 前記フレームが給紙ローラを駆動するモ
    ータを固定する基台の一方の面に取り付けられ、前記ポ
    ンプホイールが前記モータの輪列と切換え手段を介して
    選択的に接続される請求項１のインクジェット式記録装
    置。
  3. 【請求項３】 前記切換え手段が、キャリッジによりス
    ライドされる複合歯車として構成されている請求項２の
    インクジェット式記録装置。
  4. 【請求項４】 前記ポンプホイールが、径方向に勾配を
    有するとともに、両端と前記ポンプホイールの回動中心
    とを結ぶ中心角が、前記クリーニングユニットを前記記
    録ヘッドの前面に接離させるに足る角度に設定されてい
    る２本の溝を有していて、前記プーリが前記溝に移動可
    能に設けられている請求項１のインクジェット式記録装
    置。
  5. 【請求項５】 前記ポンプホイールは、摩擦クラッチ手
    段を介して前記クリーニングユニットに係合して、前記
    プーリの前記溝を移動する範囲内で前記クリーニングユ
    ニットを前記記録ヘッドに接離させる請求項１のインク
    ジェット式記録装置。
  6. 【請求項６】 前記ポンプフレーム内における前記チュ
    ーブの支持面以外で、かつ前記プ−リの移動範囲に放射
    状に突出するようにダンパシートが２つ配置されている
    請求項１に記載のインクジェット式記録装置。
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