JP4371547B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体にインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置に関し、特に、記録ヘッドのノズル面をクリーニングするためのブレード有するインクジェット記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のインクジェット記録装置においては、記録ヘッドの吸引回復後にノズル面に残るインクを除去するため、あるいは印字中の付着ミストを除去するためにゴム等の弾性体からなるブレードを配設し、ワイピング動作を行うように構成されている。
【0003】
このようなインクジェット記録装置では、キャリッジの移動を利用してワイピング動作を行うようにしたものが多い。つまり、ブレードの出し入れ機構を設け、必要なときだけブレードを出た状態にしてキャリッジを移動することで、ノズル面をノズル列に対して直角方向にワイピングするものである。
【0004】
ブレードが収納された状態では、ブレードとノズル面は非接触であるので、印字中のキャリッジスキャンを妨げることはない。これによれば、比較的簡単な構成でブレード手段を構成することができる。
【0005】
しかしながら、キャリッジスキャン方向に各色ノズル列が複数本横並び配置された記録ヘッドを搭載したインクジェット記録装置において、前述の「横拭き」ブレードを構成した場合、各色ノズル列を順番に拭いていくので、先にふき取ったインクを後のノズル列に押し込んでしまって、そのノズル列のインクが混色してしまう問題が発生しやすくなる。そこで、ノズル列に平行にブレードを動かす「縦拭き」ブレードを構成して、混色の問題を防ぐようにしたものがある。
【0006】
この従来例としては特開平6−270408号公報に開示されている構成のブレード駆動手段では紙送りモータを駆動源とするため、印字途中でワイピング動作をしようとすると印字途中の紙も動いてしまってその後の印字がずれてしまうので、印字中ワイピングができない問題があった。また、ブレードの往復動のためにモータの正・逆転が必要であり、さらにワイピングストロークが増えると極端に装置が大型化するという問題があった。
【0007】
別の従来例として特開平11−138857号公報に開示されているように欠歯ギアとレバーの組み合わせにより、モータの一方向回転でブレードの往復動を行い、レバーでの増速によりワイピングストロークを稼ぐように構成されたものがある。これによれば駆動モータによって印字中ワイピングが可能であり、また、記録ヘッドのノズル列が長くなったり、ブレードが複数枚構成になったりしてワイピングストロークが増えた場合でも比較的小さなスペースに構成することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記構成のブレード駆動手段では往復動切り替えのために欠歯ギアを使用しているため、フリーな状態から欠歯ギアがかみ合い始める時に歯先同士が当たってうまくかみ合わずロックしてしまう場合があった。
【0009】
また、レバーのテコ比で大きな増速しているため、ワイピング時の負荷によって長い棒状のレバーが撓んでしまい、その結果、所定のストロークが維持できなくなったり、大きな速度変動がでる不具合があった。
【0010】
本発明は、上記のような不具合を鑑みてなされたものであり、駆動モータの一方向回転で、かつ欠歯ギアやレバー増速を使わずにブレードの往復動を行うことができるインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明のインクジェット記録装置は次のように構成したものである。
【0012】
記録ヘッドのノズル面をワイピングするブレードと、該ブレードを保持するブレードホルダと、該ブレードホルダの一部に形成された第1ラックと、ベースに固定形成された第2ラックと、前記第1ラックとかみ合う第1ギアと前記第2ラックとかみ合う第2ギアを有する二段ギアであるピニオンと、該ピニオンを回転可能に軸支し前記ベースと係合して移動可能なスライダと、モータの駆動で一方向に回転し且つ回転する部分が一回転の中で前記スライダの係合面と係合して接触する状態があり、該接触する状態において前記回転する部分の回転を前記スライダの往復動に変換するカム部材と、を備え、前記カム部材の一方向の回転により前記スライダ及び前記ブレードホルダが往復動するインクジェット記録装置であって、前記第1ギアの歯数は前記第2ギアの歯数の整数倍であって、前記第1ギアの歯底部と前記第2ギアの歯底部の位相が一致していることを特徴とするインクジェット記録装置。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0017】
(第1の実施例)
図10は本発明に係るインクジェット記録装置の構成を示す斜視図であり、図10(a)は本発明に係るインクジェット記録装置の構成を示す斜視図、図10(b)は記録ヘッドの配列構成を示す斜視図であり、図10(a),(b)を用いて簡単に全体の構成を説明する。
【0018】
図10(a)において、100は給紙手段であり、給紙手段100によって給紙された記録媒体は搬送ローラ101とピンチローラ102に挟持されてプラテン103上に送られ、記録ヘッド110を搭載したキャリッジ104がガイド軸105に沿って走査しながら1ライン分の印字を行う。
【0019】
その後搬送ローラ101で所定量の紙送りを行い、また記録ヘッド110での印字を行う。これを繰り返して、記録媒体全域の印字が終了すると、排紙ローラ106によって装置外へと排出されるようになっている。
【0020】
ここで、本実施例の記録ヘッド110は、図10(b)に示すように複数のノズル列がキャリッジ走査方向に横並びした配置となっていて、ノズル面を模式的に示すと黒インクを吐出するノズル111、シアンのノズル112、マゼンタのノズル113、イエロー114のノズルが横に並んでいる。なお、各ノズルにはインク吐出用の熱エネルギーを発生するための電気熱変換体が備えられている。記録装置には、この記録ヘッド110の印字状態を良好に保つために回復ユニット1が配設されている。
【0021】
図1は第1の実施例による回復ユニットの構成を示す斜視図、図2はその内部構成を示す斜視図である。回復ユニット1には、ベース2のガイド2aに沿って上下動し、記録ヘッド1(図10図示)のノズル面を覆うキャップ3と、ガイド2bに沿って往復動し、記録ヘッド1のノズル面をワイピングするブレード4と、及びキャッピング中にキャリッジ104(図10図示)が不用意に動かないようにするためのキャリッジロック5が揺動可能に構成されている。
【0022】
それぞれの動作はモータ6の駆動力を図2に示すギア列7,8,9で伝達し、ワンウェイクラッチギア10を介して、モータ6の一方向回転でのみメインカム11を回転させることで行われる。すなわちメインカム11には長手方向に複数のカムが形成されており、1つのカムによりメインカム11の回転がキャリッジロック5の回動に変換され、別のカムとブレード駆動手段によりメインカム11の回転がブレード4の水平往復動に変換され、また別のカムとレバー14によりメインカム11の回転がキャップ3の上下往復動に変換される。
【0023】
一方、黒ノズル用、カラーノズル用の2室一体のキャップ3にはチューブ12,13がそれぞれ接続されており、そのチューブ12,13はベース2の一部に形成された円弧状のガイド面に沿って配設されてチューブポンプが構成されている。円弧状ガイド面の中心軸に一致してローラ保持手段15が設けられ、モータ6の駆動をギア7を介してローラ保持手段15の一端に固定されたポンプギア16に伝達し、ローラ17でチューブ12,13を押圧する。
【0024】
本実施例では一方向の回転でのみローラ17がチューブ12,13を押圧して、インクを吸引できるような構成になっている。つまり、モータ6が矢印A方向に回転するとチューブポンプが動作し、そのときにはワンウェイクラッチギア10が空転してメインカム11は回転せず、キャップ3、ブレード4、キャリッジロック5は停止したままである。
【0025】
モータ6が逆方向に回転するとキャップ3、ブレード4、キャリッジロック5が所定のタイミングで動くが、そのときにはローラ17はチューブ12,13から開放されてポンプ動作はしないように構成されている。
【0026】
次に、本発明の要旨であるブレード駆動手段の構成について詳しく説明する。
【0027】
図3は第1の実施例によるブレード駆動手段の構成を示す斜視図であり、図3に示すようにブレード駆動手段は、ブレード4a,4b,4cを保持するブレードホルダ19と、ブレードホルダ19の一部に形成された第1ラック20と、第1ラック20とかみ合う第1ギア21aを有するピニオン21と、ピニオン21を回転可能に軸支する平行移動可能なスライダ22と、ピニオン21の第2ギア21bとかみ合う第2ラック23と、スライダ22と係合するカム24が形成されたメインカム11により構成されている(第2ラック23、カム24は後述の図4から図7に図示される。)。
【0028】
これによりブレード4はノズル列にほぼ平行に移動しながらワイピングし、モータ6の一方向回転で往復動を完了して、元の位置に戻ることができる。
【0029】
本実施例では、記録ヘッド110の高さ位置(記録媒体とのギャップ寸法)を2段階に切り換えられるようになっており、記録媒体として厚紙を使用する場合には記録ヘッド110の位置を高い位置に逃がすことができるようになっている。これに伴いブレード4は3枚構成をとっており、ブレード4aで記録ヘッド110のキャッピング面全域をワイピングし、ブレード4bで記録ヘッド110が高い位置にある時のノズル近傍をワイピングし、ブレード4cで記録ヘッド110が低い位置にある時のノズル近傍をきれいにワイピングできる構成となっている。
【0030】
以下、ワイピング動作について説明する。
【0031】
図4、図5、図6、図7は第1の実施例によるブレード駆動手段の構成を示す断面図であり、図4ではブレードホルダ19は初期位置にある。この時スライダ22は、メインカム11の一部であるカム24の付け根部分である円筒部24aに係止されており、カムの先端部24bとは接触していない。
【0032】
つまり、カム先端部24bがスライダ22と非接触の間はメインカム11が回転してもブレードホルダ19は動かない。スライダ22に軸支されたピニオン21は第1ギア21aと第2ギア21bを有する二段ギアになっていて、第1ギア21aはブレードホルダ(ブレード保持手段)19に形成された第1ラック20と、第2ギア21bはベース2に固定形成された第2ラック23とかみ合っている。
【0033】
スライダ22はボス部22aでベース2のガイド穴(不図示)と係合して平行移動可能になっている。図5に示すようにカム24が矢印B方向に回転してスライダ22の係合面22bと接触し始めるとスライダ22は矢印C方向に動き、当然ピニオン21も第2ラック23とのかみ合いで回転しながら移動する。
【0034】
本実施例ではピニオン21の第1ギア21aの歯数28歯、第2ギア21bの歯数14歯に設定されていて、つまり第2ギア21bがx(ただしxは正の整数)歯分回転すると第1ギア21aは2x歯分回転する関係になって、その分だけブレードホルダ19を移動させることができる。
【0035】
よって、スライダ22がL寸法移動すると、ブレードホルダ19は3L寸法移動する増速機構ができる。係合面22bは所定の曲面で形成されカム24の等速回転がスライダ22の等速移動に変換できるようになっていて、記録ヘッド110のノズル面全域を最適速度でワイピングできるようになっている。
【0036】
更に回転して、図6に示す位置にカム24がきたとき、スライダ22及びブレードホルダ19はフルストロークの移動をし、ブレード4はノズル面をワイピングした後クリーナ25によってインクを掻き取られて図示の位置で停止する。ここで、記録ヘッド110をワイピング領域外に移動させブレードホルダの復動が始まる。
【0037】
図7は復動工程のブレード4を示しており、ブレードホルダ19は戻しバネ26(図3図示)により矢印D方向の復帰力を与えられている。カム24の一部にはピン24cが形成されていて通常はスライダ22の斜面22cと係合しながら、戻しバネ26の力でブレードホルダ19やスライダ22が勢いよく戻って衝突音が発生するのを防いでいる。
【0038】
また、何らかの異常で記録ヘッド110が待避不十分となりブレード4の復動工程と干渉した場合にも強制的にブレード4を初期位置まで戻せるように斜面22dが設けられている。仮に記録ヘッド110とブレード4の干渉状態でも戻しバネ26の力だけで戻せるような設定にすると大きな力が必要となり、駆動負荷も大きくなってコストアップにつながることになる。
【0039】
本実施例では、異常状態のみ斜面22dでスライダ22を戻すようにしているので、戻しバネ26は非常に小さな力を与えるだけでよい。
【0040】
このように本実施例では、モータ6の一方向回転でブレード4の往復動が達成でき、ノズル列にほぼ平行な方向にワイピングすることができる。また、ラックとピニオンは常時かみ合った状態にあるので、歯先当たりするような心配は全くなく、レバー等の部品強度に頼る機構もないので、所定のストローク、所定スピードでの良好なワイピング状態を実現することができる。
【0041】
また、本実施例では前述のとおりピニオンとして、二段ギアを構成して歯数比を2倍に設定し、かつ、第2ギア21bの歯底部と第1ギア21aの歯底部の位相を一致させた形状としている。この構成によれば、図4に示すように第2ギア21bの歯底と第2ラック23の歯先を合わせたときに、真上には必ず第1ギア21aの歯底部が位置するようになる。その歯底部に合わせてブレードホルダ19の第1ラック20の歯先を組み込めば簡単に、かつ正確に各部品の位相合わせが完了する。
【0042】
これにより、第1ギアと第2ギアの歯数を整数倍で、かつ位相を合わせた構成が可能となる。仮に整数倍でない設定にすると、ピニオンを組み込む時に特定の位置決め歯部をラックとかみ合わせる作業が必要となり、組立作業性が著しく悪化する。
【0043】
以上、本実施例ではピニオンが二段ギアのものについて説明してきたが、ワイピングストロークが大きくない場合には、一段のピニオンを使用して構成することもできる。この場合には、スライダがL寸法移動したとき、ブレードは2L寸法移動することになる。
【0044】
(第2の実施例)
図8、図9は第2の実施例によるブレード駆動手段の構成を示す斜視図である。
【0045】
上記第1の実施例ではブレードの復動、および初期位置での保持力を戻しバネ26の力に頼っている。よって、仮に戻しバネ26を無くした場合、復動は斜面22dによる戻し動作に頼ることができるが、ブレード4が初期位置まで戻ってカム先端24bとスライダ22の係合が外れた後は規制するものが無くなってしまう。
【0046】
つまりこの状態で装置を傾けたり、振動を与えたりするとブレードホルダ19は勝手に動いてしまい、所定のワイピング動作が機能しなくなってしまうことになる。本第2の実施例では、簡単な構成で戻しバネを無くしても確実なワイピング動作ができる装置を提供し、コストダウンを図るものである。
【0047】
図8において、ベース50の側壁にはブレードホルダ51の水平移動を案内するためのガイド50a、スライダ52の移動を案内するためのガイド50b、及び第2ラックとしての固定ラック50cが形成されている。
【0048】
スライダ52は二段ギアとしてのピニオン53を軸支し、第2ギアが第2ラック50cとかみ合い、第1ギア53aはブレードホルダ51に形成された第1ラック54とかみ合っている。さらにメインカム55の一端には係合ピン56を有する円板57が結合されていて、この係合ピン56がスライダ52と係合してカムとしての機能を果たすことになる。
【0049】
実際の動作について説明すると、メインカム55が回転して図9に示す係合ピン56が矢印F方向に回転した時、スライダ52の円弧部52aは係合ピン56の円運動と僅かに隙間を設けた形状となっているので、スライダ52には何の力も発生しない。
【0050】
更に係合ピン56が回転しスライダ52の直線部52bと係合すると、スライダ52は図9に示すように矢印F方向に移動を始める。これにより、第1実施例と同じようにピニオン53と第1ラック54、第2ラック50cの働きによりブレードホルダ51を所定量だけ移動させることができる。
【0051】
更に係合ピン56が回転すると、係合ピン56は直線部52bとの係合を離れるが、さらに回転すると、再び円弧部52aと係合することとなる。この円弧部52aは前述の通りスライダ52が初期位置にあるときに係合ピン56の円運動に沿った形状であるので、スライダ52が図9に示す位置で係合する場合には矢印G方向の駆動力を発生して、スライダ52の復動を可能にする。
【0052】
スライダ52が初期位置に戻った後は、再び図8の状態となって、次に係合ピン56が直線部52bと係合するまでは、その状態を維持する。ここで、スライダ52は係合ピン56と円弧部52aに規制されて矢印F方向には移動できず、ブレードホルダ51の一部51aと円板57の外周面に規制されて矢印G方向にも移動できないから、装置を傾けたり、振動を与えても不用意に動いてしまうことはない。
【0053】
これにより、戻しバネを必要とせずに、モータの一方向回転でブレードの往復動行う装置を提供することができる。また、第1の実施例と同じく、ラックとピニオンは常時かみ合った状態にあるので、歯先当たりするような心配は全くなく、レバー等の部品強度に頼る機構もないので、所定のストローク、所定スピードでの良好なワイピング状態を実現することができる。
【0054】
なお、第2実施例では説明の簡略化のため、スライダの直線部52bと係合ピン56の係合でブレードの往動を行うようにしているが、これだと係合ピン56の回転に伴ってブレードの移動速度が変化してしまうので、第1実施例で説明したような所定の曲面で構成するのが好ましい。
【0055】
このように上記第1,第2の実施例によれば、以上説明したように、本発明によれば、記録媒体にインクを吐出する記録ヘッドと、該記録ヘッドのノズル面をクリーニングするブレードと、前記ブレードをノズル列とほぼ平行に移動させるためのブレード駆動手段と、該ブレード駆動手段を駆動させる駆動モータを有し、前記ブレード駆動手段は、ブレードを保持するブレード保持手段に形成された第1ラックと、前記第1ラックとかみ合うピニオンと、前記ピニオンを軸支して平行移動可能なスライダと、前記ピニオンとかみ合う第2ラックと、前記スライダと係合するカムを構成することにより、モータの一方向回転でブレードの往復動が達成でき、ノズル列にほぼ平行な方向にワイピングすることができるのはもちろん、ラックとピニオンは常時かみ合った状態にあるので、歯先当たりによるかみあい不良の心配は全くなく、レバー等の部品強度に頼る機構もないので、レバーの撓みによるストローク不足・速度変動といった問題はなく、所定のストローク、所定スピードでの良好なワイピング状態を実現するブレード駆動機構を有するインクジェット記録装置を提供することができる。
【0056】
また、ブレード駆動手段は、両方向回転可能な駆動モータの一方向の回転で、ブレードの往復動を行うように構成されるようにしたので、駆動モータのブレードを駆動させるための回転方向とは逆方向でインク吸引用の駆動モータと兼用でき小型化、コストダウンを図ることができる。
【0057】
また、ピニオンは、第1ラックとかみ合う第1ギアと、第2ラックとかみ合う第2ギアとで構成されていて、第1ギアと第2ギアの歯数比を整数倍とすることにより、組立時に、簡単、かつ正確に各部品の位相合わせが完了するので、組み込み性が著しく改善することができる。
【0058】
以上説明したように、本発明によれば、記録媒体にインクを吐出する記録ヘッドと、該記録ヘッドのノズル面をクリーニングするブレードと、前記ブレードを前記記録ヘッドのノズル列とほぼ平行に移動させるためのブレード駆動手段と、該ブレード駆動手段を駆動させる駆動モータとを有し、前記ブレード駆動手段は、ブレードを保持するブレード保持手段に形成された第1ラックと、前記第1ラックとかみ合うピニオンと、前記ピニオンを軸支して平行移動可能なスライダと、前記ピニオンとかみ合う第2ラックと、前記駆動モータにより回転され、前記スライダの係合面と係合する回転部分を有するカムで構成されるようにしたため、駆動モータの一方向回転で、かつ欠歯ギアやレバー増速を使わずにブレードの往復動を行うことができるようになるので、フリーな状態から欠歯ギアがかみ合い始める時に歯先同士が当たってうまくかみ合わずロックしてしまうことや、レバーのテコ比で大きな増速していることによるワイピング時の負荷によって長い棒状のレバーが撓んでしまい、その結果、所定のストロークが維持できなくなったり、大きな速度変動がでることを防止することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施例による回復ユニットの構成を示す斜視図
【図2】 図1の回復ユニットの内部構成を示す斜視図
【図3】 第1の実施例によるブレード駆動手段の構成を示す斜視図
【図4】 第1の実施例によるブレード駆動手段の構成を示す断面図
【図5】 第1の実施例によるブレード駆動手段の構成を示す断面図
【図6】 第1の実施例によるブレード駆動手段の構成を示す断面図
【図7】 第1の実施例によるブレード駆動手段の構成を示す断面図
【図8】 第2の実施例によるブレード駆動手段の構成を示す斜視図
【図9】 第2の実施例におけるブレード駆動手段の構成を示す斜視図
【図10】 本発明に係わるインクジェット記録装置の構成を示す斜視図
【符号の説明】
4 ブレード
6 モータ
19 ブレードホルダ
20 第1ラック
21 ピニオン
22 スライダ
23 第2ラック
24 カム
110 記録ヘッド
Claims (2)
- 記録ヘッドのノズル面をワイピングするブレードと、該ブレードを保持するブレードホルダと、該ブレードホルダの一部に形成された第1ラックと、ベースに固定形成された第2ラックと、前記第1ラックとかみ合う第1ギアと前記第2ラックとかみ合う第2ギアを有する二段ギアであるピニオンと、該ピニオンを回転可能に軸支し前記ベースと係合して移動可能なスライダと、モータの駆動で一方向に回転し且つ回転する部分が一回転の中で前記スライダの係合面と係合して接触する状態があり、該接触する状態において前記回転する部分の回転を前記スライダの往復動に変換するカム部材と、を備え、前記カム部材の一方向の回転により前記スライダ及び前記ブレードホルダが往復動するインクジェット記録装置であって、
前記第1ギアの歯数は前記第2ギアの歯数の整数倍であって、前記第1ギアの歯底部と前記第2ギアの歯底部の位相が一致していることを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記記録ヘッドは、インク吐出用の熱エネルギーを発生するための電気熱変換体を備えていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
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