JPH05166424A - 導電膜の製造方法 - Google Patents

導電膜の製造方法

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JPH05166424A
JPH05166424A JP35081691A JP35081691A JPH05166424A JP H05166424 A JPH05166424 A JP H05166424A JP 35081691 A JP35081691 A JP 35081691A JP 35081691 A JP35081691 A JP 35081691A JP H05166424 A JPH05166424 A JP H05166424A
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JP
Japan
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compound
conductive film
substrate
ray tube
solvent
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JP35081691A
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English (en)
Inventor
Takeshi Morimoto
剛 森本
Kazuya Hiratsuka
和也 平塚
Keiko Kubota
恵子 久保田
Satoshi Takemiya
聡 竹宮
Keisuke Abe
啓介 阿部
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】塩化ルテニウムと、ルテニウム以外の金属の化
合物とを含む塗布液を基体上に塗布した後加熱し、酸化
ルテニウムを含む導電膜を製造する方法であって、かか
る加熱時に300℃以上400℃以下の温度範囲におい
て昇温速度を20℃/分以下にする。 【効果】高導電性を有する導電膜を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はブラウン管パネル等のガ
ラス基体表面に塗布される導電膜に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ブラウン管は高電圧で作動するため起動
時、或いは終了時に該表面に静電気が誘発される。この
静電気により該表面にほこりが付着しコントラスト低下
を引き起こしたり、或いは直接触れた際軽い電気ショッ
クによる不快感を生ずることが多い。
【0003】従来、上述の事柄を防止するためにブラウ
ン管パネル表面に帯電防止膜を付与する試みがかなりな
されてきた。例えば特開昭63−76247号記載の通
り、ブラウン管パネル表面を350℃程度に加熱しCV
D法により酸化スズ及び酸化インジウム等の導電性酸化
物層を設ける方法が採用されてきた。しかしながらこの
方法では装置コストがかかることに加え、ブラウン管を
高温加熱するためブラウン管内の蛍光体の脱落を生じた
り、寸法精度が低下する等の問題があった。また、導電
層に用いる材料としては酸化スズが最も一般的である
が、この場合低温処理では高性能膜が得にくい欠点があ
った。
【0004】また近年、電磁波ノイズによる電子機器へ
の電波障害が社会問題となり、それらを防止するため規
格の作成、規制が行われている。電磁波ノイズは人体に
ついて、CRT上の静電気チャージによる皮膚ガンの恐
れ、低周波電磁界(ELF)による胎児への影響、その
他X線、紫外線などによる害が各国で問題視されてい
る。この場合、導電性塗膜の存在により、導電性塗膜に
電磁波が当たると、塗膜中に渦電流を誘導して、この作
用で電磁波を反射する。しかしこのためには高い電界強
度に耐え得る金属並の電気特性の良導電性が必要である
が、それほどの良導電性の膜を得ることは更に困難であ
った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術が有
していた前述の欠点を解消しようとするものであり、低
温熱処理が可能な高特性の導電膜の製造方法を新規に提
供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の問題点を
解決すべくなされたものであり、水及びまたは有機溶媒
中に塩化ルテニウムとケイ素化合物、または、塩化ルテ
ニウムとケイ素化合物及びTiまたはZrまたはAlま
たはSnの化合物を加えた溶液をブラウン管等のガラス
基体に塗布した後加熱し、その際300℃以上400℃
以下の温度範囲において昇温速度を20℃/分以下にす
ることを特徴とする導電膜の製造方法を提供するもので
ある。
【0007】塩化ルテニウムは水及びまたは親水性有機
溶媒に溶解して用いることができる。親水性有機溶媒と
してはメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノ
ール等アルコール類、エチルセロソルブ等エーテル類が
任意に使用できる。
【0008】また本発明に於て用いるRuを含む液体に
は膜の付着強度及び硬度を向上させるためにバインダー
としてSi(OR)y ・R'(4-y)(y=3、4、R、
R’:アルキル基)等のケイ素化合物またはそれを加水
分解した溶液を添加することも可能である。その際加水
分解の触媒としてはHCl、HNO3 、CH3 COOH
等を用いることができる。さらに基体との濡れ性を向上
させるために種種の界面活性剤を添加することもでき
る。
【0009】またさらにはTi化合物、Zr化合物、A
l化合物、Sn化合物等を混合することもできる。T
i、Zr、Al、Snの各化合物としては、アルコキシ
ド、金属塩及び、それらの加水分解物等何れも使用可能
である。
【0010】酸化ルテニウムRuO2 とケイ素化合物S
i(OR)y ・R'(4-y)は任意の比で混合することがで
きるが、導電性の発現及び膜の強度を考慮に入れると、
その混合比は酸化物換算(重量比)でRuO2 /SiO
2 を1/6から5/1までにすることが好ましい。さら
に好ましくは1/4から3/1にするとよい。RuO2
が少なすぎると導電膜の表面抵抗値が高くなり、またS
iO2 が少なすぎると導電膜と基体(特にガラス基体の
場合)の接着強度が弱くなる。従って充分な導電性およ
び接着強度を発現し得る範囲として、かかる重量比が好
ましい。
【0011】また液中の固形分含量は0.05〜10w
t%含まれることができるがさらに好ましくは0.3〜
5.0wt%にするとよい。固形分含量があまり小さい
と、膜が薄くなるため膜の均一性や充分な導電性が得ら
れず、またあまり大きいと、塗布液の保存安定性が悪く
なるため、かかる固形分含量が好ましい。
【0012】上記で合成したゾル液の基体上への塗布方
法としては従来使用してきた方法、即ちスピンコート、
ディップコート、スプレーコート法等が好適に使用でき
る。また、スプレーコートして表面に凹凸を形成し防眩
効果も併せて付与してもよく、その場合導電膜となった
本発明品の上にシリカ被膜等のハードコートを設けても
よい。
【0013】本発明におけるRuを含む溶液はそれ自体
で基体上への塗布液として供し得るため、低沸点の溶媒
を用いた場合、室温での乾燥で均一な膜が得られるが、
電磁波を遮蔽できるほどの高導電性を発現することはで
きないし、膜強度も弱い。高沸点溶媒を用いた場合、或
いは膜の強度を向上させたい場合或いはより高導電性を
発現させる場合、塗布した基板を加熱する。加熱温度の
上限は基板に用いられるガラス、プラスチック等の軟化
点によって決定される。この点も考慮すると好ましい温
度範囲は400〜600℃であり、より好ましくは45
0℃〜500℃である。
【0014】また高導電性を発現するためには昇温速度
の影響が大きい。昇温速度の影響を受ける温度範囲はR
u化合物が酸化物化してRuO2 になる温度によって決
まるのでRuの化合物によって異なるが、塩化ルテニウ
ムの場合300℃以上400℃以下である。この範囲で
はRu以外の成分の無機化の速度と塩化ルテニウムの無
機化の速度との関係によって、昇温速度が速いと膜が低
抵抗化しなくなる。この温度範囲以外では昇温速度の影
響を受けない。従って300℃以下及び400℃以上の
温度範囲では基板が変形しない昇温速度で最大限速くす
ることができるため、生産性にも優れる。300℃以上
400℃以下での好ましい昇温速度としては、20℃/
分以下とするとよい。
【0015】また本発明品の導電膜の上に、MgF2
SiO2 等の低屈折材料を含む液を適宜の光学膜厚とな
るようコートして、多層干渉効果による低反射の導電膜
とすることもできる。その際、本発明の導電膜にTi化
合物、Zr化合物等を加えることにより、高屈折率の導
電膜を下層に得ることができ、それにより、より低反射
の膜を得ることもできる。この場合の焼成条件として
も、上記の条件が必要である。
【0016】本発明の導電膜を形成する基体としてはブ
ラウン管パネル、複写機用ガラス板、計算機用パネル、
クリーンルーム用ガラス、CRT或はLCD等の表示装
置の前面板等の各種ガラス、プラスチック基板を用いる
ことができる。
【0017】
【実施例】以下に本発明の実施例を挙げ更に説明を行う
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0018】[実施例1〜8、比較例1〜2]塩化ルテ
ニウムを純水とエタノールの混合溶液中にRuO2 換算
で3重量%となるように溶解した。この液をA液とす
る。ケイ酸エチルを酸で加水分解しエタノール中にSi
2 換算で3重量%となるように調製し、この液をB液
とした。RuO2 とSiO2 が6:4の重量比になるよ
うにA液とB液を混合し、この溶液を70mmφガラス
板表面にスピンコート法で塗布し、その後種種の条件で
昇温し、450℃で10分焼成した。結果を表1に示
す。
【0019】
【表1】
【0020】[実施例9〜16、比較例3〜6]Ti
(C5722 (OC372 をエタノール中に
溶解し、酸で加水分解をした。この溶液を3重量%に濃
度調製し、この液をC液とした。A、B、C各液を種種
の比で混合し、70mmφガラス板表面にスピンコート
法で塗布し種種の条件で昇温し、450℃で10分焼成
を行った。結果を表2に示す。
【0021】
【表2】
【0022】[実施例17〜22、比較例7〜9]Sn
Cl4 ・nH2 O、ZrCl4 、Al(C6103
(OC372それぞれをエタノール中に溶解し、3
重量%に調製した。これらの液をそれぞれD液、E液、
F液とする。RuO2 : SiO2 :SnO2 またはRu
2 : SiO2 :ZrO2 またはRuO2 : SiO2
Al23 が60:33:7(重量比)となるようにA
液、B液とD、E、F液をそれぞれ混合した。これらの
液を70mmφガラス板表面にスピンコート法で塗布し
種種の条件で昇温し、焼成を行った。結果を表3に示
す。
【0023】
【表3】
【0024】
【発明の効果】本発明によればスプレーまたはスピンコ
ートあるいは溶液中に基体を浸漬するなどの簡便な方法
により効率よく優れた導電膜を提供することが可能とな
る。本発明は生産性に優れ、かつ真空を必要としないの
で装置も比較的安価なものでよい。特にCRTのパネル
フェイス面等の大面積の基体にも充分適用でき、量産も
可能であるため工業的価値は非常に高い。
フロントページの続き (72)発明者 竹宮 聡 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内 (72)発明者 阿部 啓介 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩化ルテニウムと、ルテニウム以外の金属
    の化合物とを含む塗布液を基体上に塗布した後加熱し、
    酸化ルテニウムを含む導電膜を製造する方法であって、
    かかる加熱時に300℃以上400℃以下の温度範囲に
    おいて昇温速度を20℃/分以下にすることを特徴とす
    る導電膜の製造方法。
  2. 【請求項2】ルテニウム以外の金属の化合物が加熱によ
    りそれぞれSiO2 、ZrO2 、TiO2 、Al2
    3 、SnO2 となるSi化合物、Zr化合物、Ti化合
    物、Al化合物、Sn化合物のうち少なくとも1種であ
    ることを特徴とする請求項1記載の導電膜の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の製造方法によって
    得られた導電膜。
  4. 【請求項4】請求項1または2記載の製造方法によって
    ガラス基体上に導電膜を形成したガラス物品。
  5. 【請求項5】請求項1または2記載の製造方法によって
    ブラウン管表面に導電膜を形成したブラウン管。
JP35081691A 1991-12-11 1991-12-11 導電膜の製造方法 Withdrawn JPH05166424A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010113989A (ja) * 2008-11-07 2010-05-20 Shinshu Univ 薄膜導電膜の形成方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010113989A (ja) * 2008-11-07 2010-05-20 Shinshu Univ 薄膜導電膜の形成方法

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Effective date: 19990311