JPH05190089A - 防眩性導電膜及びその製造方法 - Google Patents
防眩性導電膜及びその製造方法Info
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- JPH05190089A JPH05190089A JP2442292A JP2442292A JPH05190089A JP H05190089 A JPH05190089 A JP H05190089A JP 2442292 A JP2442292 A JP 2442292A JP 2442292 A JP2442292 A JP 2442292A JP H05190089 A JPH05190089 A JP H05190089A
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- conductive film
- compound
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- coating
- film
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- Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)
- Vessels, Lead-In Wires, Accessory Apparatuses For Cathode-Ray Tubes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】Ｒｕ、Ｒｅ、Ｉｒ、Ｐｔ、Ｒｈ等の化合物を含
む塗布液、またはＲｕ化合物と、Ｔｌ、Ｐｂ、Ｂｉ、Ｃ
ｄ、Ｓｒ、Ｂａ、及び希土類元素の化合物のうち少なく
とも１種とを含む塗布液を、基体上にスプレーコートし
た後、加熱して導電膜を形成する。又はスプレー以外で
塗布して形成した導電膜上に、Ｓｉ化合物を含む液をス
プレーコートした後、加熱して、表面に凹凸を有するＳ
ｉＯ2 膜を形成する。 【効果】効率良く優れた防眩性導電膜を形成できる。
む塗布液、またはＲｕ化合物と、Ｔｌ、Ｐｂ、Ｂｉ、Ｃ
ｄ、Ｓｒ、Ｂａ、及び希土類元素の化合物のうち少なく
とも１種とを含む塗布液を、基体上にスプレーコートし
た後、加熱して導電膜を形成する。又はスプレー以外で
塗布して形成した導電膜上に、Ｓｉ化合物を含む液をス
プレーコートした後、加熱して、表面に凹凸を有するＳ
ｉＯ2 膜を形成する。 【効果】効率良く優れた防眩性導電膜を形成できる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はブラウン管パネル等のガ
ラス基体表面に塗布される表面に凹凸を設けることによ
り防眩機能を備えた導電膜に関するものである。
ラス基体表面に塗布される表面に凹凸を設けることによ
り防眩機能を備えた導電膜に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】ブラウン管は高電圧で作動するため起動
時、あるいは終了時に該表面に静電気が誘発される。こ
の静電気により該表面にほこりが付着しコントラスト低
下を引き起こしたり、あるいは直接触れた際軽い電気シ
ョックによる不快感を生ずることが多い。
時、あるいは終了時に該表面に静電気が誘発される。こ
の静電気により該表面にほこりが付着しコントラスト低
下を引き起こしたり、あるいは直接触れた際軽い電気シ
ョックによる不快感を生ずることが多い。
【０００３】従来、上述の事柄を防止するためにブラウ
ン管パネル表面に帯電防止膜を付与する試みがかなりな
されてきた。例えば特開昭６３−７６２４７号記載の通
り、ブラウン管パネル表面を３５０℃程度に加熱しＣＶ
Ｄ法により酸化スズ及び酸化インジウム等の導電性酸化
物層を設ける方法が採用されてきた。しかしながらこの
方法では装置コストがかかることに加え、ブラウン管を
高温加熱するためブラウン管内の蛍光体の脱落を生じた
り、寸法精度が低下する等の問題があった。また、導電
層に用いる材料としては酸化スズが最も一般的である
が、この場合低温処理では高性能膜が得にくい欠点があ
った。
ン管パネル表面に帯電防止膜を付与する試みがかなりな
されてきた。例えば特開昭６３−７６２４７号記載の通
り、ブラウン管パネル表面を３５０℃程度に加熱しＣＶ
Ｄ法により酸化スズ及び酸化インジウム等の導電性酸化
物層を設ける方法が採用されてきた。しかしながらこの
方法では装置コストがかかることに加え、ブラウン管を
高温加熱するためブラウン管内の蛍光体の脱落を生じた
り、寸法精度が低下する等の問題があった。また、導電
層に用いる材料としては酸化スズが最も一般的である
が、この場合低温処理では高性能膜が得にくい欠点があ
った。
【０００４】また近年、電磁波ノイズによる電子機器へ
の電波障害が社会問題となり、それらを防止するため規
格の作成、規制が行われている。電磁波ノイズは人体に
ついて、ＣＲＴ上の静電気チャージによる皮膚ガンの恐
れ、低周波電磁界（ＥＬＦ）による胎児への影響、その
他Ｘ線、紫外線などによる害が各国で問題視されてい
る。この場合、導電性塗膜の存在により、導電性塗膜に
電磁波が当たると、塗膜中に渦電流を誘導して、この作
用で電磁波を反射する。しかしこのためには高い電界強
度に耐え得る金属並の電気特性の良導電性が必要である
が、それほどの良導電性の膜を得ることは更に困難であ
った。
の電波障害が社会問題となり、それらを防止するため規
格の作成、規制が行われている。電磁波ノイズは人体に
ついて、ＣＲＴ上の静電気チャージによる皮膚ガンの恐
れ、低周波電磁界（ＥＬＦ）による胎児への影響、その
他Ｘ線、紫外線などによる害が各国で問題視されてい
る。この場合、導電性塗膜の存在により、導電性塗膜に
電磁波が当たると、塗膜中に渦電流を誘導して、この作
用で電磁波を反射する。しかしこのためには高い電界強
度に耐え得る金属並の電気特性の良導電性が必要である
が、それほどの良導電性の膜を得ることは更に困難であ
った。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術が有
していた前述の欠点を解消しようとするものであり、低
温熱処理が可能な高特性の防眩機能を備えた導電膜を新
規に提供することを目的とするものである。
していた前述の欠点を解消しようとするものであり、低
温熱処理が可能な高特性の防眩機能を備えた導電膜を新
規に提供することを目的とするものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の問題点を
解決すべくなされたものであり、Ｒｕ、Ｒｅ、Ｉｒ、Ｐ
ｔ、Ｒｈの各元素の化合物のうち少なくとも１種を含む
導電性膜用塗布液、あるいは、Ｒｕ化合物と、Ｔｌ、Ｐ
ｂ、Ｂｉ、Ｃｄ、Ｓｒ、Ｂａ、及び希土類元素の各元素
の化合物のうち少なくとも１種とを含む導電膜用塗布液
を基体上に塗布した後、加熱することにより導電膜を形
成し、その上に、Ｓｉ化合物を含む液をスプレーコート
した後、加熱することにより、表面に凹凸を有するＳｉ
Ｏ2 を主成分とする膜を形成することを特徴とする防眩
性導電膜の製造方法を提供するものである。
解決すべくなされたものであり、Ｒｕ、Ｒｅ、Ｉｒ、Ｐ
ｔ、Ｒｈの各元素の化合物のうち少なくとも１種を含む
導電性膜用塗布液、あるいは、Ｒｕ化合物と、Ｔｌ、Ｐ
ｂ、Ｂｉ、Ｃｄ、Ｓｒ、Ｂａ、及び希土類元素の各元素
の化合物のうち少なくとも１種とを含む導電膜用塗布液
を基体上に塗布した後、加熱することにより導電膜を形
成し、その上に、Ｓｉ化合物を含む液をスプレーコート
した後、加熱することにより、表面に凹凸を有するＳｉ
Ｏ2 を主成分とする膜を形成することを特徴とする防眩
性導電膜の製造方法を提供するものである。
【０００７】本発明はまた、Ｒｕ、Ｒｅ、Ｉｒ、Ｐｔ、
Ｒｈの各元素の化合物のうち少なくとも１種を含む導電
性膜用塗布液、あるいは、Ｒｕ化合物と、Ｔｌ、Ｐｂ、
Ｂｉ、Ｃｄ、Ｓｒ、Ｂａ、及び希土類元素の各元素の化
合物のうち少なくとも１種とを含む導電膜用塗布液を基
体上にスプレーコートした後、加熱することにより、表
面に凹凸を有する導電膜を形成することを特徴とする防
眩性導電膜の製造方法をも提供するものである。
Ｒｈの各元素の化合物のうち少なくとも１種を含む導電
性膜用塗布液、あるいは、Ｒｕ化合物と、Ｔｌ、Ｐｂ、
Ｂｉ、Ｃｄ、Ｓｒ、Ｂａ、及び希土類元素の各元素の化
合物のうち少なくとも１種とを含む導電膜用塗布液を基
体上にスプレーコートした後、加熱することにより、表
面に凹凸を有する導電膜を形成することを特徴とする防
眩性導電膜の製造方法をも提供するものである。
【０００８】本発明において導電性形成用には、Ｒｕ、
Ｒｅ、Ｉｒ、Ｐｔ、Ｒｈの各元素の化合物のうち少なく
とも１種を含む導電膜用塗布液（以下、塗布液ａとい
う）、あるいは、Ｒｕ化合物と、Ｔｌ、Ｐｂ、Ｂｉ、Ｃ
ｄ、Ｓｒ、Ｂａ、及び希土類元素の各元素の化合物のう
ち少なくとも１種とを含む導電膜用塗布液（以下、塗布
液ｂという）を用いる。
Ｒｅ、Ｉｒ、Ｐｔ、Ｒｈの各元素の化合物のうち少なく
とも１種を含む導電膜用塗布液（以下、塗布液ａとい
う）、あるいは、Ｒｕ化合物と、Ｔｌ、Ｐｂ、Ｂｉ、Ｃ
ｄ、Ｓｒ、Ｂａ、及び希土類元素の各元素の化合物のう
ち少なくとも１種とを含む導電膜用塗布液（以下、塗布
液ｂという）を用いる。
【０００９】塗布液ａやｂに用いるＲｕ化合物としては
特に限定されるものではないが、塩化ルテニウム等のル
テニウム塩や、キレート配位子等が配位した錯体等が挙
げられる。例えば塩化ルテニウム、β−ジケトンまたは
ケトエステルと錯体を形成するＲｕ、そのＲｕの塩、ル
テニウムレッド、ヘキサアンミンルテニウム(III) 塩、
ペンタアンミン（二窒素）ルテニウム（II）塩、クロロ
ペンタアンミンルテニウム (III)塩、ｃｉｓ−ジクロロ
テトラアンミンルテニウム(III) 塩化物−水和物、トリ
ス（エチレンジアミン）ルテニウム（II）塩、酢酸ルテ
ニウム、臭化ルテニウム、フッ化ルテニウム、及びその
加水分解物のうち少なくとも１種が何れも好ましく使用
可能である。
特に限定されるものではないが、塩化ルテニウム等のル
テニウム塩や、キレート配位子等が配位した錯体等が挙
げられる。例えば塩化ルテニウム、β−ジケトンまたは
ケトエステルと錯体を形成するＲｕ、そのＲｕの塩、ル
テニウムレッド、ヘキサアンミンルテニウム(III) 塩、
ペンタアンミン（二窒素）ルテニウム（II）塩、クロロ
ペンタアンミンルテニウム (III)塩、ｃｉｓ−ジクロロ
テトラアンミンルテニウム(III) 塩化物−水和物、トリ
ス（エチレンジアミン）ルテニウム（II）塩、酢酸ルテ
ニウム、臭化ルテニウム、フッ化ルテニウム、及びその
加水分解物のうち少なくとも１種が何れも好ましく使用
可能である。
【００１０】また、塗布液ａ用のＲｅ、Ｉｒ、Ｐｔ、Ｒ
ｈの各元素の化合物や、塗布液ｂ用のＴｌ、Ｐｂ、Ｂ
ｉ、Ｃｄ、Ｓｒ、Ｂａ、及び希土類元素の各元素の化合
物としても特に限定されるものではなく塩化物、硝酸塩
等の塩類、あるいは有機金属化合物、アルコキシド、キ
レート錯体等が好ましく採用可能である。
ｈの各元素の化合物や、塗布液ｂ用のＴｌ、Ｐｂ、Ｂ
ｉ、Ｃｄ、Ｓｒ、Ｂａ、及び希土類元素の各元素の化合
物としても特に限定されるものではなく塩化物、硝酸塩
等の塩類、あるいは有機金属化合物、アルコキシド、キ
レート錯体等が好ましく採用可能である。
【００１１】更に塗布液ｂにおいて、Ｒｕ化合物と、Ｔ
ｌ、Ｐｂ、Ｂｉ、Ｃｄ、Ｓｒ、Ｂａ、及び希土類元素の
各元素の化合物との混合比は、金属元素のモル比で２：
１〜１：２であることが好ましく、特に１：１であれば
化学量論に合った安定な化合物となるので好ましい。
ｌ、Ｐｂ、Ｂｉ、Ｃｄ、Ｓｒ、Ｂａ、及び希土類元素の
各元素の化合物との混合比は、金属元素のモル比で２：
１〜１：２であることが好ましく、特に１：１であれば
化学量論に合った安定な化合物となるので好ましい。
【００１２】導電膜用塗布液の溶媒としては、水かつ／
又は有機溶媒が挙げられる。親水性有機溶媒としてはメ
タノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等ア
ルコール類、エチルセロソルブ等エーテル類が任意に使
用できる。
又は有機溶媒が挙げられる。親水性有機溶媒としてはメ
タノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等ア
ルコール類、エチルセロソルブ等エーテル類が任意に使
用できる。
【００１３】また本発明において用いる導電膜用塗布液
には膜の付着強度及び硬度を向上させるためにバインダ
ーとして、Ｓｉ（ＯＲ1 ）y ・（Ｒ2 ）4-y （ｙ＝３又
は４、Ｒ1 及びＲ2 はアルキル基）等のＳｉ化合物また
はその加水分解物を含有する溶液を添加することも可能
である。その際加水分解の触媒としてはＨＣｌ、ＨＮＯ
3 、ＣＨ3 ＣＯＯＨ等を用いることができる。
には膜の付着強度及び硬度を向上させるためにバインダ
ーとして、Ｓｉ（ＯＲ1 ）y ・（Ｒ2 ）4-y （ｙ＝３又
は４、Ｒ1 及びＲ2 はアルキル基）等のＳｉ化合物また
はその加水分解物を含有する溶液を添加することも可能
である。その際加水分解の触媒としてはＨＣｌ、ＨＮＯ
3 、ＣＨ3 ＣＯＯＨ等を用いることができる。
【００１４】さらに基体との濡れ性を向上させるために
種々の界面活性剤を添加することもできる。またさらに
はＴｉ化合物、Ｚｒ化合物、Ａｌ化合物、Ｓｎ化合物等
を混合することもできる。Ｔｉ、Ｚｒ、Ａｌ、Ｓｎ、の
各化合物としては、アルコキシド、金属塩及び、それら
の加水分解物等、何れも使用可能である。
種々の界面活性剤を添加することもできる。またさらに
はＴｉ化合物、Ｚｒ化合物、Ａｌ化合物、Ｓｎ化合物等
を混合することもできる。Ｔｉ、Ｚｒ、Ａｌ、Ｓｎ、の
各化合物としては、アルコキシド、金属塩及び、それら
の加水分解物等、何れも使用可能である。
【００１５】導電膜用塗布液にはＳｉ化合物Ｓｉ（ＯＲ
1 ）y ・（Ｒ2 ）4-y は任意の比で混合することができ
るが、導電性の発現、膜強度を考慮に入れると、その混
合比は、Ｒｕ、Ｒｅ、Ｉｒ、Ｐｔ、Ｒｈ、Ｔｌ、Ｐｂ、
Ｂｉ、Ｃｄ、Ｓｒ、Ｂａ、及び希土類元素の合計をＭと
すると、Ｍの酸化物／ＳｉＯ2 換算で１／６から１０／
１まで混合することが好ましい。さらに好ましくは１／
４から３／１にするとよい。
1 ）y ・（Ｒ2 ）4-y は任意の比で混合することができ
るが、導電性の発現、膜強度を考慮に入れると、その混
合比は、Ｒｕ、Ｒｅ、Ｉｒ、Ｐｔ、Ｒｈ、Ｔｌ、Ｐｂ、
Ｂｉ、Ｃｄ、Ｓｒ、Ｂａ、及び希土類元素の合計をＭと
すると、Ｍの酸化物／ＳｉＯ2 換算で１／６から１０／
１まで混合することが好ましい。さらに好ましくは１／
４から３／１にするとよい。
【００１６】また導電膜用塗布液中の固形分含量は０．
０５〜１０ｗｔ％含まれることができるがさらに好まし
くは０．３〜５．０ｗｔ％にするとよい。液の濃度が高
くなると液の保存安定性が悪くなる。また液の濃度が低
いと膜厚がうすくなり、表面抵抗値が充分に小さくなら
ない。従って、この範囲の濃度が好ましい。
０５〜１０ｗｔ％含まれることができるがさらに好まし
くは０．３〜５．０ｗｔ％にするとよい。液の濃度が高
くなると液の保存安定性が悪くなる。また液の濃度が低
いと膜厚がうすくなり、表面抵抗値が充分に小さくなら
ない。従って、この範囲の濃度が好ましい。
【００１７】かかる塗布液の基体上への塗布方法として
は従来使用してきた方法、即ちスピンコート、ディップ
コート、スプレーコート法等が好適に使用できる。ま
た、スプレーコートして導電膜表面に凹凸を形成し防眩
効果も併せて付与してもよい。
は従来使用してきた方法、即ちスピンコート、ディップ
コート、スプレーコート法等が好適に使用できる。ま
た、スプレーコートして導電膜表面に凹凸を形成し防眩
効果も併せて付与してもよい。
【００１８】スプレーコートにより導電膜表面に凹凸を
形成しない場合には、導電膜上にＳｉ化合物を含む液を
スプレーコートして、表面に凹凸を有するＳｉＯ2 を主
成分とする膜を形成して防眩性を付与する。
形成しない場合には、導電膜上にＳｉ化合物を含む液を
スプレーコートして、表面に凹凸を有するＳｉＯ2 を主
成分とする膜を形成して防眩性を付与する。
【００１９】かかるＳｉ化合物を含む液としては種々の
液が使用可能であるが、Ｓｉ（ＯＲ1 ）m （Ｒ2 ）n
（ｍ＝１〜４、ｎ＝０〜３、Ｒ1 、Ｒ2 ＝Ｃ1 〜Ｃ4 の
アルキル基）で示されるＳｉアルコキシドあるいは部分
加水分解物を含む液が挙げられる。例えば、シリコンエ
トキシド、シリコンメトキシド、シリコンイソプロポキ
シド、シリコンブトキシドのモノマーあるいは重合体が
好ましく使用可能である。
液が使用可能であるが、Ｓｉ（ＯＲ1 ）m （Ｒ2 ）n
（ｍ＝１〜４、ｎ＝０〜３、Ｒ1 、Ｒ2 ＝Ｃ1 〜Ｃ4 の
アルキル基）で示されるＳｉアルコキシドあるいは部分
加水分解物を含む液が挙げられる。例えば、シリコンエ
トキシド、シリコンメトキシド、シリコンイソプロポキ
シド、シリコンブトキシドのモノマーあるいは重合体が
好ましく使用可能である。
【００２０】シリコンアルコキシドはアルコール、エス
テル、エーテル等に溶解して用いることもでき、また前
記溶液に塩酸、硝酸、酢酸、フッ酸あるいはアンモニア
水溶液を添加して加水分解して用いることもできる。ま
た前記Ｓｉアルコキシドは溶媒に対して、１〜３０ｗｔ
％含まれていることが好ましい。
テル、エーテル等に溶解して用いることもでき、また前
記溶液に塩酸、硝酸、酢酸、フッ酸あるいはアンモニア
水溶液を添加して加水分解して用いることもできる。ま
た前記Ｓｉアルコキシドは溶媒に対して、１〜３０ｗｔ
％含まれていることが好ましい。
【００２１】このＳｉ化合物含有液には膜の強度向上の
ためにバインダーとして、Ｚｒ、Ｔｉ、Ａｌ等のアルコ
キシドや、これらの部分加水分解物を添加して、ＺｒＯ
2 、ＴｉＯ2 、Ａｌ2 Ｏ3 の少なくとも１種、または２
種以上の複合物をＭｇＦ2 、ＳｉＯ2 と同時に析出させ
てもよい。あるいは、基体との濡れ性をあげるために界
面活性剤を添加してもよい。添加される界面活性剤とし
ては、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ア
ルキルエーテル硫酸エステル等が挙げられる。
ためにバインダーとして、Ｚｒ、Ｔｉ、Ａｌ等のアルコ
キシドや、これらの部分加水分解物を添加して、ＺｒＯ
2 、ＴｉＯ2 、Ａｌ2 Ｏ3 の少なくとも１種、または２
種以上の複合物をＭｇＦ2 、ＳｉＯ2 と同時に析出させ
てもよい。あるいは、基体との濡れ性をあげるために界
面活性剤を添加してもよい。添加される界面活性剤とし
ては、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ア
ルキルエーテル硫酸エステル等が挙げられる。
【００２２】本発明の導電膜を形成する基体としてはブ
ラウン管パネル、複写機用ガラス板、計算機用パネル、
クリーンルーム用ガラス、ＣＲＴあるいはＬＣＤ等の表
示装置の前面板等の各種ガラス、プラスチック基板を用
いることができる。
ラウン管パネル、複写機用ガラス板、計算機用パネル、
クリーンルーム用ガラス、ＣＲＴあるいはＬＣＤ等の表
示装置の前面板等の各種ガラス、プラスチック基板を用
いることができる。
【００２３】本発明における導電膜用塗布液はそれ自体
で基体上への塗布液として供し得るため、低沸点の溶媒
を用いた場合は、室温での乾燥の均一な膜が得られる
が、高沸点溶媒を用いた場合あるいは膜の強度を向上さ
せたい場合、塗布した基板を加熱する。加熱温度の上限
は基板に用いられるガラス、プラスチック等の軟化点に
よって決定される。この点も考慮すると好ましい温度範
囲は１００〜５００℃である。
で基体上への塗布液として供し得るため、低沸点の溶媒
を用いた場合は、室温での乾燥の均一な膜が得られる
が、高沸点溶媒を用いた場合あるいは膜の強度を向上さ
せたい場合、塗布した基板を加熱する。加熱温度の上限
は基板に用いられるガラス、プラスチック等の軟化点に
よって決定される。この点も考慮すると好ましい温度範
囲は１００〜５００℃である。
【００２４】
【実施例】以下に本発明の実施例を挙げ更に説明を行う
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
【００２５】以下の実施例及び比較例において得られた
膜の評価方法は次の通りである。 １）導電性評価 ローレスタ抵抗測定器（三菱油化製）により膜表面の表
面抵抗値を測定。 ２）グロス値評価 グロスメーターにより表面のグロス値を測定。 ３）鉛筆硬度 １ｋｇ荷重下において、鉛筆で膜表面を走査しその後目
視により表面の傷の生じ始める鉛筆の硬度を膜の鉛筆硬
度と判断。
膜の評価方法は次の通りである。 １）導電性評価 ローレスタ抵抗測定器（三菱油化製）により膜表面の表
面抵抗値を測定。 ２）グロス値評価 グロスメーターにより表面のグロス値を測定。 ３）鉛筆硬度 １ｋｇ荷重下において、鉛筆で膜表面を走査しその後目
視により表面の傷の生じ始める鉛筆の硬度を膜の鉛筆硬
度と判断。
【００２６】［実施例１］ＲｕＣｌ3 ・ｎＨ2 Ｏをエタ
ノールに溶かし、液濃度をＲｕＯ2 換算で３重量％とな
るように調製した。この液をＡ液とする。ケイ酸エチル
をエタノールに溶かし、ＨＣｌ水溶液で加水分解し、Ｓ
ｉＯ2 換算で３重量％となるようにした。この溶液をＢ
液とする。Ｔｉ（Ｃ5 Ｈ7 Ｏ2 )2（ＯＣ3 Ｈ7 ）2 をエ
タノールに溶かし塩酸水溶液で加水分解し、この液をＣ
液とする。
ノールに溶かし、液濃度をＲｕＯ2 換算で３重量％とな
るように調製した。この液をＡ液とする。ケイ酸エチル
をエタノールに溶かし、ＨＣｌ水溶液で加水分解し、Ｓ
ｉＯ2 換算で３重量％となるようにした。この溶液をＢ
液とする。Ｔｉ（Ｃ5 Ｈ7 Ｏ2 )2（ＯＣ3 Ｈ7 ）2 をエ
タノールに溶かし塩酸水溶液で加水分解し、この液をＣ
液とする。
【００２７】ＲｕＯ2 とＴｉＯ2 とＳｉＯ2 を種種の比
になるようにＡ液、Ｂ液、Ｃ液を混合した溶液をガラス
板表面にスプレーコート法で塗布し、その後４５０℃で
１０分加熱した。結果を表１に示す。
になるようにＡ液、Ｂ液、Ｃ液を混合した溶液をガラス
板表面にスプレーコート法で塗布し、その後４５０℃で
１０分加熱した。結果を表１に示す。
【００２８】
【表１】
【００２９】［実施例２］実施例１で調製した塗布液を
ガラス板表面にスプレーコート法で塗布し３００℃で１
５分焼成した。その膜の上にケイ酸エチルをエタノール
中で加水分解し３重量％に濃度調節した液をスプレーコ
ート法で塗布し、その後４５０℃で１０分加熱した。結
果を表２に示す。
ガラス板表面にスプレーコート法で塗布し３００℃で１
５分焼成した。その膜の上にケイ酸エチルをエタノール
中で加水分解し３重量％に濃度調節した液をスプレーコ
ート法で塗布し、その後４５０℃で１０分加熱した。結
果を表２に示す。
【００３０】
【表２】
【００３１】［実施例３］実施例１で調製した塗布液を
ガラス板表面にスピンコート法で塗布し３００℃で１５
分焼成した。その膜の上にケイ酸エチルをエタノール中
で加水分解し３重量％に濃度調節した液をスプレーコー
ト法で塗布し、その後４５０℃で１０分加熱した。結果
を表３に示す。
ガラス板表面にスピンコート法で塗布し３００℃で１５
分焼成した。その膜の上にケイ酸エチルをエタノール中
で加水分解し３重量％に濃度調節した液をスプレーコー
ト法で塗布し、その後４５０℃で１０分加熱した。結果
を表３に示す。
【００３２】
【表３】
【００３３】［実施例４］ＳｎＣｌ4 ・ｎＨ2 ＯをＳｎ
Ｏ2 換算で３重量％となるようにエタノールに溶かした
溶液をＤ液とする。実施例１におけるＣ液をＤ液に変更
する以外は実施例１と同様に液を調製し、その液を用い
て実施例３と同様に塗膜焼成した。結果を表４に示す。
Ｏ2 換算で３重量％となるようにエタノールに溶かした
溶液をＤ液とする。実施例１におけるＣ液をＤ液に変更
する以外は実施例１と同様に液を調製し、その液を用い
て実施例３と同様に塗膜焼成した。結果を表４に示す。
【００３４】
【表４】
【００３５】［実施例５］ＺｒＣｌ4 をＺｒＯ2 換算で
３重量％となるようにエタノールに溶かした溶液をＥ液
とする。実施例１におけるＣ液をＥ液に変更する以外は
実施例１と同様に液を調製し、その液を用いて実施例３
と同様に塗膜焼成した。結果を表５に示す。
３重量％となるようにエタノールに溶かした溶液をＥ液
とする。実施例１におけるＣ液をＥ液に変更する以外は
実施例１と同様に液を調製し、その液を用いて実施例３
と同様に塗膜焼成した。結果を表５に示す。
【００３６】
【表５】
【００３７】［実施例６］Ａｌ（ＯＣ3 Ｈ7 ）2 （Ｃ6
Ｈ10Ｏ3 ）をＡｌ2 Ｏ3 換算で３重量％となるようにエ
タノールに溶かした溶液をＦ液とする。実施例１におけ
るＣ液をＦ液に変更する以外は実施例１と同様に液を調
製し、その液を用いて実施例３と同様に塗膜焼成した。
結果を表６に示す。
Ｈ10Ｏ3 ）をＡｌ2 Ｏ3 換算で３重量％となるようにエ
タノールに溶かした溶液をＦ液とする。実施例１におけ
るＣ液をＦ液に変更する以外は実施例１と同様に液を調
製し、その液を用いて実施例３と同様に塗膜焼成した。
結果を表６に示す。
【００３８】
【表６】
【００３９】［実施例７］ＲｕＣｌ3 ・ｎＨ2 Ｏ及び表
７に示した金属化合物をＲｕ：Ｍｅ（Ｍｅ：金属) モル
比で１：１となるようにエタノールに溶かし、液濃度を
Ｒｕ2 Ｍｅ2 Ｏ7換算で３重量％となるように調製し
た。この液をＧ液とする。Ｒｕ2 Ｍｅ2 Ｏ7とＴｉＯ2
とＳｉＯ2 を６０：３３：７の比（重量比）になるよう
に、実施例１におけるＡ液をＧ液に変更する以外は実施
例１と同様に液を調製し、その液を用いて実施例３と同
様に塗膜焼成した。結果を表７に示す。
７に示した金属化合物をＲｕ：Ｍｅ（Ｍｅ：金属) モル
比で１：１となるようにエタノールに溶かし、液濃度を
Ｒｕ2 Ｍｅ2 Ｏ7換算で３重量％となるように調製し
た。この液をＧ液とする。Ｒｕ2 Ｍｅ2 Ｏ7とＴｉＯ2
とＳｉＯ2 を６０：３３：７の比（重量比）になるよう
に、実施例１におけるＡ液をＧ液に変更する以外は実施
例１と同様に液を調製し、その液を用いて実施例３と同
様に塗膜焼成した。結果を表７に示す。
【００４０】
【表７】
【００４１】［実施例８］表８に示した金属化合物をエ
タノールに溶かし、液濃度をその金属の酸化物（ＭｅＯ
ｎ Ｍｅ：金属) に換算して３重量％となるように調製
した。この液をＨ液とする。ＭｅＯｎとＴｉＯ2 とＳｉ
Ｏ2 を６０：３３：７の比（重量比）となるように、実
施例１におけるＡ液をＨ液に変更する以外は実施例１と
同様に液を調製し、その液を用いて実施例３と同様に塗
膜焼成した。結果を表８に示す。
タノールに溶かし、液濃度をその金属の酸化物（ＭｅＯ
ｎ Ｍｅ：金属) に換算して３重量％となるように調製
した。この液をＨ液とする。ＭｅＯｎとＴｉＯ2 とＳｉ
Ｏ2 を６０：３３：７の比（重量比）となるように、実
施例１におけるＡ液をＨ液に変更する以外は実施例１と
同様に液を調製し、その液を用いて実施例３と同様に塗
膜焼成した。結果を表８に示す。
【００４２】
【表８】
【００４３】［比較例］平均粒径３００ÅのＳｎＯ2 を
サンドミルで４時間粉砕した。この液を９０℃で１時間
加熱解膠した後、Ｂ液をＳｎＯ2 とＳｉＯ2 ＝２／１重
量比になるように調製し、実施例３同様の処理をした。
このコート膜はグロス値６０％で表面抵抗値は１×１０
8 （Ω／□）で、鉛筆硬度は４Ｂであった。
サンドミルで４時間粉砕した。この液を９０℃で１時間
加熱解膠した後、Ｂ液をＳｎＯ2 とＳｉＯ2 ＝２／１重
量比になるように調製し、実施例３同様の処理をした。
このコート膜はグロス値６０％で表面抵抗値は１×１０
8 （Ω／□）で、鉛筆硬度は４Ｂであった。
【００４４】
【発明の効果】本発明により簡便な方法により効率よく
優れた防眩機能を備えた導電膜を提供することが可能と
なる。本発明は生産性に優れ、かつ真空を必要としない
ので装置も比較的安価なものでよい。特にＣＲＴのパネ
ルフェイス面等の大面積の基体にも充分適用でき、量産
も可能であるため工業的価値は非常に高い。
優れた防眩機能を備えた導電膜を提供することが可能と
なる。本発明は生産性に優れ、かつ真空を必要としない
ので装置も比較的安価なものでよい。特にＣＲＴのパネ
ルフェイス面等の大面積の基体にも充分適用でき、量産
も可能であるため工業的価値は非常に高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹宮 聡 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内 (72)発明者 阿部 啓介 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内
Claims (6)
- 【請求項１】Ｒｕ、Ｒｅ、Ｉｒ、Ｐｔ、Ｒｈの各元素の
化合物のうち少なくとも１種を含む導電性膜用塗布液、
あるいは、Ｒｕ化合物と、Ｔｌ、Ｐｂ、Ｂｉ、Ｃｄ、Ｓ
ｒ、Ｂａ、及び希土類元素の各元素の化合物のうち少な
くとも１種とを含む導電膜用塗布液を基体上に塗布した
後、加熱することにより導電膜を形成し、その上に、Ｓ
ｉ化合物を含む液をスプレーコートした後、加熱するこ
とにより、表面に凹凸を有するＳｉＯ2 を主成分とする
膜を形成することを特徴とする防眩性導電膜の製造方
法。 - 【請求項２】Ｒｕ、Ｒｅ、Ｉｒ、Ｐｔ、Ｒｈの各元素の
化合物のうち少なくとも１種を含む導電性膜用塗布液、
あるいは、Ｒｕ化合物と、Ｔｌ、Ｐｂ、Ｂｉ、Ｃｄ、Ｓ
ｒ、Ｂａ、及び希土類元素の各元素の化合物のうち少な
くとも１種とを含む導電膜用塗布液を基体上にスプレー
コートした後、加熱することにより、表面に凹凸を有す
る導電膜を形成することを特徴とする防眩性導電膜の製
造方法。 - 【請求項３】導電膜用塗布液が、Ｓｉ、Ｚｒ、Ｔｉ、Ａ
ｌ、Ｓｎの各元素の化合物のうち少なくとも１種を含む
ことを特徴とする請求項１または２の防眩性導電膜の製
造方法。 - 【請求項４】請求項１〜３いずれか１項の製造方法によ
って得られた防眩性導電膜。 - 【請求項５】請求項１〜３いずれか１項の製造方法によ
ってガラス基体上に防眩性導電膜を形成したガラス物
品。 - 【請求項６】請求項１〜３いずれか１項の製造方法によ
ってブラウン管表面に防眩性導電膜を形成したブラウン
管。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2442292A JPH05190089A (ja) | 1992-01-14 | 1992-01-14 | 防眩性導電膜及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2442292A JPH05190089A (ja) | 1992-01-14 | 1992-01-14 | 防眩性導電膜及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05190089A true JPH05190089A (ja) | 1993-07-30 |
Family
ID=12137724
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2442292A Withdrawn JPH05190089A (ja) | 1992-01-14 | 1992-01-14 | 防眩性導電膜及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05190089A (ja) |
-
1992
- 1992-01-14 JP JP2442292A patent/JPH05190089A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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