JPH0516450B2 - - Google Patents

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JPH0516450B2
JPH0516450B2 JP60184924A JP18492485A JPH0516450B2 JP H0516450 B2 JPH0516450 B2 JP H0516450B2 JP 60184924 A JP60184924 A JP 60184924A JP 18492485 A JP18492485 A JP 18492485A JP H0516450 B2 JPH0516450 B2 JP H0516450B2
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JP
Japan
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acrylate
meth
polyols
parts
resin
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JP60184924A
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JPS6243412A (ja
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Kazunori Kanda
Akio Tomotsugi
Ryuzo Mizuguchi
Iwao Sumyoshi
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Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPS6243412A publication Critical patent/JPS6243412A/ja
Publication of JPH0516450B2 publication Critical patent/JPH0516450B2/ja
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C1/00Photosensitive materials
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/004Photosensitive materials
    • G03F7/038Macromolecular compounds which are rendered insoluble or differentially wettable

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Materials Engineering (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明の背景および課題 高エネルギー線の照射によつて硬化する樹脂
は、秒単位の硬化が可能である、電気エネルギー
を利用していてしかも溶剤の蒸発が殆どないから
低公害化がはかれる、硬化に高温を必要としない
ので被塗物の熱変形がない。硬化のための装置が
小型化でき省スペース化できる、エネルギー線の
波長が短いため画像再現性が良い等の長所を持つ
ており、例えば紫外線硬化塗料、電子線硬化塗
料、フオトレジスト、電子線レジスト、X線レジ
スト、製版材料等として塗料、印刷工業、電子工
業等の分野で広い用途を持つている。
高エネルギー線硬化樹脂組成物は光フアイバー
被覆組成物としても注目されている。すなわち光
フアイバーは保護のため線引き後直ちに保護層が
塗装される。この保護膜は以後の工程においてガ
ラスにかき傷が発生するのを防止するのと同時
に、製品となつた後においてもフアイバーの劣化
防止や、信号の減衰を生ずるマイクロベンデイン
グの防止などのためにも必要である。光フアイバ
ーの線引き速度の高速化に伴い、塗料組成物の硬
化時間の短縮化が求められており、秒単位で硬化
する紫外線硬化、電子線硬化等の高エネルギー線
硬化型樹脂組成物が光フアイバー被覆用組成物と
して注目されている。
光フアイバー被覆用組成物、特に一次被覆用組
成物は使用温度(−40℃〜80℃)範囲で低モジユ
ラスであることが要求される。初期にはシリコー
ン系被覆剤が用いられたが、熱硬化性であるため
線引き速度の高速化に追随することができず、今
日では紫外線硬化型のウレタンアクリレート系の
被覆剤が開発されている。特開昭58−223638号参
照。しかしながら従来のウレタンアクリレート系
樹脂の成形体の使用範囲はTgより高い、いわゆ
るゴム状態であり、そのため比較的高い温度での
使用においてポリマー間の内部凝集力の不足のた
め十分な伸びを示さない。
ポリオールと、ポリイソシアネートと、ラクト
ン−(メタ)アクリレートとの反応生成物を含む
高エネルギー線硬化性組成物は公知ある。特開昭
60−36577号参照。この組成物は一般に低いヤン
グ率と高い伸び率を有する成形物を与えるが、し
かしながら例えば光フアイバー被覆用組成物とし
て使用した場合、その広い使用温度範囲において
低いヤング率と高い伸び率を有しない。
また従来よりシリコンゴムはその低モジユラス
性能ゆえ、電気機器の絶縁材として振動、衝撃吸
収材として、またシーリング材、パツキング材、
コーテイング材、ライニング材として広く用いら
れている。シリコンゴムは電気特性、耐熱性、耐
寒性、耐候性に優れているが、高価であるとか硬
化には長時間或いは高温を必要とするとか2液タ
イプとなるなどの欠点を有している。
本発明は、前記ポリオール、ポリイソシアネー
トおよびラクトン−(メタ)アクリレートとの反
応生成物を含む高エネルギー線硬化性組成物の物
性、特に低モジユラス性能を改良した組成物を提
供することを課題とする。
解決方法 本発明は、ポリオールに多官能イソシアネート
およびラクトン/(メタ)アクリレート付加物を
反応させて得られる反応生成物を含む液状樹脂
に、粒子径が0.01ないし2.0μの微小樹脂粒子を分
散させてなる高エネルギー線硬化樹脂組成物を提
供する。
ここで「ラクトン/(メタ)アクリレート付加
物」とは、一般式 (式中、R1、R2は各々水素、炭化水素残基を、
nは4から7までの整数を示す。)のラクトンと
ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの付加
物を意味する。以下同じ。
本発明の高エネルギー線硬化樹脂組成物は、微
小樹脂粒子を含まない組成物に比較して、硬化成
形物の物性が著しく向上する。すなわちマトリツ
クス樹脂のポリマー鎖と微小樹脂粒子との間に擬
網目構造が形成され、低モジユラス性能と伸び率
が向上する。特にこの擬網目形成によるマトリツ
クス樹脂と微小樹脂粒子との間の相互作用は、マ
トリツクス樹脂がゴム状態にある時でも有効に働
くため、高い伸び率を与えるが、一方微小樹脂粒
子による初期ヤング率の低下は小さい。また微小
樹脂粒子の添加により硬さが増し、伸びも上が
り、微小樹脂粒子の選択により、耐摩耗性、耐疲
労性、屈折率も向上する。
さらに硬化前液状である組成物は微小樹脂粒子
の添加により降伏値を持つようになり、静止状態
においては流動しないがずり応力を加えることに
よつて容易に流動化するから、被覆用組成物とし
て被塗物に塗装する場合、タレ限界が高くなるの
で一回の塗装で厚い被覆層を形成することができ
る。
本発明の高エネルギー線硬化樹脂組成物は、光
フアイバーの一次被覆剤として特に有用である
が、その他の塗料、被覆剤、成形体、接着剤とし
て、またシリコンゴムの代替品としても有用であ
る。
詳細な議論 ポリオール/多官能イソシアネート/ラクトン−
(メタ)アクリレート付加物の反応生成物 ポリオール ここでいうポリオールとは、分子内に2個以上
の水酸基を有する合成有機高分子化合物を意味す
る。その例としては、ポリエーテルポリオール、
ポリカプロラクトンポリオール、ポリエステルポ
リオール、アクリルポリオール、ポリウレタンポ
リオール、ポリブタジエンポリオール、ポリクロ
ロプレンポリオール、シリコーンポリオール、ビ
ニル系ポリオール、エポキシ樹脂、アミノ樹脂な
どを包含する。
以下にその例を示す。
(i) ポリエーテルポリオール化合物、例えばポリ
アルキレングリコール類(例えばポリエチレン
グリコール、ポリプロピレングリコール、ポリ
テトラメチレングリコール、ポリエキサメチレ
ングリコール)あるいはアルキレンオキシド
(例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシ
ド、テトラヒドロフラン)を多価アルコール
(例えばエチレングリコール、ジエチレングリ
コール、プロピレングリコール、ジプロピレン
グリコール、グリセロール、トリメチロールプ
ロパン、1,3−ブタンジオール、1,4−ブ
タンジオール、1,5−ヘキサンジオール、
1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリ
スリトール、ソルビトール、ソルビタン、シユ
ークロース)に付加せしめて得られるポリエー
テルポリオールなど; (ii) ポリエステルポリオール化合物、例えば多塩
基酸(例えばフタル酸、イソフタル酸、テレフ
タル酸、テトラヒドロフタル酸、テトラクロル
フタル酸、テトラブロムフタル酸、ヘキサヒド
ロフタル酸、ハイミツク酸、ヘツト酸、コハク
酸、マレイン酸、フマール酸、アジピン酸、セ
バシン酸、ドデセニルコハク酸、トリメリツト
酸、ピロメリツト酸)またはその無水物と多価
アルコール(例えばエチレングリコール、ジエ
チレングリコール、プロピレングリコール、ジ
プロピレングリコール、グリセロール、トリメ
チロールプロパン、1,3−ブタンジオール、
1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジ
オール、ネオペンチルグリコール、1,2,6
−ヘキサントリオール、ペンタエリスリトー
ル、ソルビトール、ビスフエノールA)との縮
合反応により得られるポリエステルポリオー
ル、上記多価アルコールとエポキシ化合物(例
えばカージユラE、n−ブチルグリシジルエー
テル、アリルグリシジルエーテル)と上記多塩
基酸の反応によつて得られるポリエステルポリ
オール、上記エポキシ化合物と上記多塩基酸と
の反応によつて得られるポリエステルポリオー
ル、高級脂肪酸(例えば大豆油、アマニ油、サ
フラワー油、ヤシ油、脱水ヒマシ油、キリ油、
ロジン)と上記多塩基酸と上記多価アルコール
との反応により得られるアルキツド型ポリオー
ル、ε−カプロラクトンと上記多価アルコール
とを開環重合させて得られる重合型ポリエステ
ルポリオールなど; (iii) アクリルポリオール化合物、例えば水酸基を
有するエチレン性不飽和モノマー(例えば2−
ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロ
ピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメ
タクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレ
ート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート)
を必須単量体とし、必要に応じ他の単量体(例
えばメチルアクリレート、メチルメタクリレー
ト、エチルアクリレート、エチルメタクリレー
ト、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタ
クリレート、イソブチルアクリレート、イソブ
チルメタクリレート、エチルヘキシルアクリレ
ート、エチルヘキシルメタクリレート、スチレ
ン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、t
−ブチルスチレン、エチレン、プロピレン、酢
酸ビニル、プロピオン酸ビニル、アクリロニト
リル、メタクリロニトリル、ジメチルアミノエ
チルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタ
クリレート)との重合反応により得られるアク
リルポリオール化合物など; (iv) ポリウレタンポリオール化合物、例えばポリ
イソシアネート化合物(例えばエチレンジイソ
シアネート、プロピレンジイソシアネート、テ
トラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート、1−メチル−2,4−ジ
イソシアネートシクロヘキサン、1−メチル−
2,6−ジイソシアネートシクロヘキサン、
ω,ω′−ジイソシアネートジエチルベンゼン、
ω,ω′−ジイソシアネートジメチルアミノト
ルエン、ω,ω′−ジイソシアネートジメチル
キシレン、ω,ω′−ジイソシアネートジエチ
ルキシレン、リジンジイソシアネート、4,
4′−エチレンビス(シクロヘキシルイソシアネ
ート)、4,4′−エチレンビス(シクロヘキシ
ルイソシアネート)、ω,ω′−ジイソシアネー
ト−1,3−ジメチルベンゼン、ω,ω′−ジ
イソシアネート−1,4−ジメチルベンゼン、
イソホロンジイソシアネート、2,4−トリレ
ンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソ
シアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネ
ート、4,4′−メチレンビス(フエニルイソシ
アネート)、トリフエニルメタントリイソシア
ネート)またはその多量体とこれらに対して過
剰量の多価アルコール(例えばエチレングリコ
ール、プロピレングリコール、1,3−ブチル
グリコール、ネオペンチルグリコール、2,
2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオー
ル、ヘキサメチレングリコール、シクロヘキサ
ンジメタノール、トリメチロールプロパン、ヘ
キサントリオール、グリセリン、ソルビトー
ル、ソルビタン、シユークロース、ペンタエリ
スリトールなど)との付加反応によつて得られ
るポリウレタンポリオール、前記のようなポリ
エーテルポリオール、ポリエステルポリオー
ル、重合型ポリエステルポリオールおよびアク
リルポリオールの中で比較的低分子量のポリオ
ール化合物と前記のようなポリイソシアネート
化合物との付加反応によつて得られるポリウレ
タンポリオールなど; (v) ポリブタジエン化合物、例えば水素添加また
は未添加の1,4−ポリブタジエンジオールな
ど; (vi) ポリクロロプレン化合物、例えば末端あるい
は/および側鎖に2個以上の水酸基を有するク
ロロプレン化合物など; (vii) シリコン系化合物、例えばジメチル(ポリ)
シロキサン、メチルフエニル(ポリ)シロキサ
ン、メチルビニル(ポリ)シロキサン、シアノ
アルキルメチル(ポリ)シロキサン、フツ化ア
ルキルメチル(ポリ)シロキサンおよびそれら
の任意の組み合わせによるブロツク共重合体あ
るいはグラフト共重合体であつて、2個以上の
水酸基が分子の末端ないしは分子内にあるもの
など; (viii) ビニル系化合物、例えばポリビニルアルコー
ル、ポリビニルアセタールなど; (ix) エポキシ化合物、例えばビスフエノールA型
エポキシ樹脂、ビスフエノールF型エポキシ樹
脂、多価カルボン酸エステル型エポキシ樹脂、
脂肪族不飽和化合物のエポキシ化型樹脂など; (x) アミノ樹脂化合物、例えばメラミン、グアナ
ミン、尿素などとホルムアルデヒドの付加反応
生成物を重合させ、メタノール、ブタノール、
イソブタノールなどのアルコールで変性したも
のであり、メチロール化度が高く、アルコキシ
エーテル化が低いもの、特にトリアジン核あた
り2個以上のメチロール基が存在するブチル化
メラミン樹脂など; である。
多官能イソシアネート ポリウレタンポリオール化合物の出発物質とし
て先に挙げたポリイソシアネート化合物を使用し
得る。
ラクトン−(メタ)アクリレート付加物 本発明において使用するラクトン−(メタ)ア
クリレート付加物は、ラクトンとヒドロキシアル
キル(メタ)アルキルアクリレートとを反応させ
ることにより製造する。
ここでラクトンは一般式、 (式中、R1、R2は各々水素、炭化水素残基を、
nは4から7までの整数を示す。)で示される。
本発明に使用するのに好適なラクトンはε−カ
プロラクトンである。ラクトン−(メタ)アクリ
レート付加物を製造するのに使用するヒドロキシ
(メタ)アクリレートとしては、例えば2−ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロ
キシブチルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−
クロロ−プロピル(メタ)アクリレートなどが使
用できる。
例えば1モルの2−ヒドロキシエチルアクリレ
ートに対しxモルのε−カプロラクトンを付加さ
せた付加物は、下記構造式で示すことができる。
ポリオール、多官能性イソシアネートおよびラク
トン−(メタ)アクリレート付加物の反応生成物 本発明のポリオール、多官能イソシアネートお
よびラクトン−(メタ)アクリレート付加物の反
応生成物は下記のどの方法でも製造することがで
きる。
(1) ポリオール、多官能性イソシアネート、ラク
トン−(メタ)アクリレート付加物を一括して
仕込み反応させる。
(2) 多官能性イソシアネートとラクトン−(メタ)
アクリレート付加物をまず反応させ次いでポリ
オールと反応させる。
(3) ポリオールに多官能性イソシアネートを反応
させ次いでラクトン−(メタ)アクリレート付
加物を反応させる。
例えば2官能のポリオール、2官能のイソシア
ネート、単官能のラクトン−(メタ)アクリレー
ト付加物を使用する場合、望みの分子量を有する
反応生成物を得るためには(3)の方法を採用するの
が好ましい。
また3官能以上のポリオール、および/または
3官能以上のイソシアネートを使用する場合は、
反応中のゲル化を防ぐため、多官能イソシアネー
トと単官能ラクトン−(メタ)アクリレート付加
物を反応させ、多官能イソシアネートのNCO基
を減じ(好ましくは分子中に1個のNCO基を有
するように反応させる)、次いでポリオールを反
応させる、すなわち(2)の方法を採用するのが好ま
しい。
使用するポリオールと多官能イソシアネート、
ラクトン−(メタ)アクリレートのモル比は、ポ
リオール1当量に対して多官能イソシアネート
1.2〜5モル、ラクトン−(メタ)アクリレート付
加物0.3〜5モルであり、ポリオールおよびラク
トン−(メタ)アクリレート付加物のOH基の合
計数と、多官能イソシアネート中のNCO基の数
の比OH/NCO比が1以上になるようにし、反応
生成物中に遊離イソシアネート基が残らないよう
にすべきである。
上記の反応生成物の合成においては、必要に応
じて通常の重合禁止剤(例えばハイドロキノン、
ハイドロキノンモノメチルエーテルなど)を全重
量の100〜5000ppm、好ましくは500〜2000ppm、
およびウレタン化触媒(例えばトリエチルアミ
ン、オクタン酸第一スズ、ジブチルスズジラウレ
ートなど)を全重量の100〜5000ppm、好ましく
は500〜2000ppm使用し、30〜150℃で好ましくは
30〜100℃の温度で反応を行う。
NCO基の検出は例えば通常のアミン逆滴定法
あるいは赤外吸収スペクトルにおける2200cm-1
近の吸収の有無によつて行うことができる。
反応は溶媒の存在下で行うことができる。溶媒
としては例えば酢酸エチル、酢酸ブチル、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、テ
トラヒドロフラン、エトキシエチルアセテートな
ど、通常ウレタン化反応に使用する有機溶剤が使
用できる。これら有機溶剤は単独で使用しても複
数混合して使用しても差支えない。
また上記有機溶剤の代わりに重合性モノマーを
溶媒として使用することができる。重合性モノマ
ーとしては例えばメチル(メタ)アクリレート、
エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メ
タ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)
アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アク
リレート、2−フエノキシエチル(メタ)アクリ
レート、シクロヘキシルアクリレート、イソボル
ニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエ
チル(メタ)アクリレート、スチレン、N−ビニ
ルピロリドン、ネオペンチルグリコールジ(メ
タ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリ
コールにエチレンオキサイドを4モル付加させた
物のジ(メタ)アクリレートビスフエノールAに
エチレンオキサイド4モル付加させた物のジ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレートなどが挙げられ、これらは
単独で使用ないしは複数混合して使用することが
できる。
また上記有機溶剤と併用しても良い。
微小樹脂粒子 従来微小樹脂粒子の製法としては各種の方法が
提案されているが、その一つはエチレン性不飽和
単量体を架橋性の共重合車量体と水性媒体中でサ
スペンジヨン重合または乳化重合させて微小樹脂
粒子分散液をつくり、溶媒置換、共沸、遠心分
離、乾燥などにより水を除去して微小樹脂粒子を
得るものであり、他の方法は脂肪族炭化水素等の
低SP有機溶媒あるいはエステル、ケトン、アル
コール等の内の高SP有機溶媒のようにモノマー
は溶かすが重合体は溶解しない非水性有機溶媒中
でエチレン性不飽和単量体と架橋性共重合体とを
共重合させ、得られる微小樹脂粒子共重合体を分
散すすNAD法あるいは沈澱析出法と称せられる
方法である。
本発明の微小樹脂粒子は、上記いずれの方法で
製造してもよい。本発明者らの特開昭58−129066
号に記載された両イオン性基を有する水溶性樹脂
を使用する微小樹脂粒子の製造法を用いてもよ
い。その粒径は混和性、反応性、貯蔵安定性の見
地から0.01〜2μであることが必要である。粒径が
小さいほどマトリツクス樹脂と擬網目を形成し易
い。
エチレン性不飽和単量体としては、(メタ)ア
クリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メ
タ)アルリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸
イソブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキ
シル等のアクリル酸またはメタクリル酸のアルキ
ルエステルや、これと共重合し得るエチレン性不
飽和結合を有する他の単量体、例えばスチレン、
α−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチ
ルスチレン、エチレン、プロピレン、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、アクリロニトリル、メ
タクリロニトリル、(メタ)アクリル酸ジメチル
アミノエチルなどがある。これら単量体は二種類
以上用いてもよい。
架橋性共重合単量体は、分子内に2個以上のラ
ジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する
単量体および/または相互に反応し得る基をそれ
ぞれ担持する2種のエチレン性不飽和基含有単量
体を含む。
分子内に2個以上のラジカル重合可能なエチレ
ン性不飽和基を有する単量体としては、多価アル
コールの重合性不飽和モノカルボン酸エステル、
多塩基酸の重合性不飽和アルコールエステル、お
よび2個以上のビニル基で置換された芳香族化合
物などがあり、それらの例としては以下のような
化合物がある。
エチレングリコールジアクリレート、エチレン
グリコールジメタクリレート、トリエチレングリ
コールジメタクリレート、テトラエチレングリコ
ールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコ
ールジメタクリレート、トリメチロールプロパン
トリアクリレート、トリメチロールプロパントリ
メタクリレート、1,4−ブタンジオールジアク
リレート、ネオペンチルグリコールジアクリレー
ト、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、
ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエ
リスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリ
トールテトラアクリレート、ペンタエリスリトー
ルジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリ
メタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメ
タクリレート、グリセロールジメタクリレート、
グリセロールジアクリレート、グリセロールアリ
ロキシジメタクリレート、1,1,1−トリスヒ
ドロキシメチルエタンジアクリレート、1,1,
1−トリスヒドロキシメチルエタントリアクリレ
ート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタ
ンジメタクリレート、1,1,1−トリスヒドロ
キシメチルエタントリメタクリレート、1,1,
1−トリスヒドロキシメチルプロパンジアクリレ
ート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルプロ
パントリアクリレート、1,1,1−トリスヒド
ロキシメチルプロパンジメタクリレート、1,
1,1−トリスヒドロキシメチルプロパントリメ
タクリレート、トリアリルシアヌレート、トリア
リルイソシアヌレート、トリアリルトリメリテー
ト、ジアリルテレフタレート、ジアリルフタレー
トおよびジビニルベンゼン。
また相互に反応し得る基をそれぞれ担持する2
種のエチレン性不飽和基を有する単量体としては
例えばグリシジルアクリレート、グリシジルメタ
クリレートなどのエポキシ基含有エチレン性不飽
和単量体と、アクリル酸、メタクリル酸、クロト
ン酸などカルボキシル基含有エチレン性不飽和単
量体が最も代表的なものであるが、相互に反応性
の基としてはこれらに限定されるものではなく、
例えばアミンとカルボニル、エポキシドとカルボ
ン酸無水物、アミンとカルボン酸塩化物、アルキ
レンイミンとカルボニル、オルガノアルコキシシ
ランとカルボキシル、ヒドロキシルとイソシアナ
ト等種々のものが提案されており、本発明はこれ
らを広く包含するものである。
水性媒体または非水性有機媒体中で製造した微
小樹脂粒子は、ロ過、スプレー乾燥、凍結乾燥な
どの方法で微小樹脂粒子を単離し、そのまましも
くしはミルなどを用いて適当な粒径に粉砕して用
いることもできるし、さらに合成した分散液を溶
媒置換により媒体を置換して用いることができ
る。
一般的にいつて得られる粒子の粒径はその重合
法によつてコントロールするのが望ましい。0.01
〜0.6μの粒子に対しては乳化重合法、NAD法が、
0.2〜2μの粒子に対しては沈澱析出法、1μ以上の
粒子に対しては懸濁重合法が最も適している。ま
た必要により重合のプロセスまたは重合後粒子の
混合等の操作により粒径分布を調整することによ
りレオロジーコントロールが可能となる。その微
小樹脂粒子はマトリツクス樹脂との関係におい
て、粒子自体のガラス転移点、溶解性パラメータ
ー、屈折率を構成成分によつて制御し得る。また
その構造において樹脂粒子表面に相互にまたはマ
トリツクス樹脂と反応し得る官能基や不飽和基を
配列させることにより樹脂粒子間、樹脂粒子マト
リツクス樹脂間の相互作用をより高めることがで
きる。さらに樹脂粒子の表面や内部に高エネルギ
ー線による硬化時に有効な増感剤やその反応を促
進させるプロモーター物質、硬化後において当該
組成物が高機能性を発揮させ得るような機能性物
質を担持包含させることも当然可能である。
高エネルギー線硬化樹脂組成物 高エネルギー線には紫外線、電子線、X線およ
び放射線が含まれる。
紫外線は100nm〜400nmの波長を持つたもの
が含まれている。その中でも特に200〜300nmの
短波長紫外線を持つたものはデイープUVと呼ば
れている。これらのエネルギーは70〜300KCal/
molであり、有機化合物の結合解離エネルギーと
ほぼ同じであり分子がこれらの光を吸収して励起
状態となり、分解してラジカルを生成し、そのラ
ジカルが反応を誘起すると考えられている。また
電子線、X線および放射線(放射線にはα線、β
線、γ線、硬X線等があり、その中で適度の透過
性を持つβ線が加速電子線として利用されている
が)においてはこれらの高エネルギー線の照射に
より物質中の原子の軌道電子との相互作用により
イオン、励起分子およびラジカルを生じ、そのう
ちラジカルによる重合反応により硬化が進行する
と考えられている。
本発明の高エネルギー線硬化樹脂組成物は、ポ
リオール/ポリイソシアネート/ラクトン−(メ
タ)アクリレートオリゴマーと微小樹脂粒子とを
必須成分とし、任意の成分として (1) 重合性モノマー (2) 増感剤(光硬化性樹脂の場合は必須) (3) その他の添加剤を含むことができる。
(1)の重合性モノマーとしては、 (i) メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリ
レート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレ
ート、ラウリル(メタ)アクリレート、ノニル
(メタ)アクリレートなどのアルキル(メタ)
アクリレート類 2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ
ートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリ
レート類 2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、
4−メトキシブチル(メタ)アクリレートなど
のアルコキシアルキル(メタ)アクリレート類 2−フエノキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ノニルフエノキシエチル(メタ)アク
リレートなどのアリーロキシアルキルアクリレ
ート類 シクロヘキシルアクリレート、シクロペンチ
ルアクリレート、イソボルニルアクリレートな
どのシクロアルキルアクリレート類 ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)ア
クリレートのようなシクロアルケニル(メタ)
アクリレート類 ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート
のようなアミノアルキルアクリレート類 スチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、N
−ビニルピロリドンのようなビニル化合物類 などの単官能アクリレート (ii) ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレ
ート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)ア
クリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、トリエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、テトラエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、ト
リメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、ネオペンチルグリコールにエチレンオキサ
イド4モル付加させた物のジ(メタ)アクリレ
ート、ネオペンチルグリコールにプロピレンオ
キサイド4モル付加させた物のジ(メタ)アク
リレート、ビスフエノールAにエチレンオキサ
イド4モル付加させた物のジ(メタ)アクリレ
ートなどの多官能アクリレートが使用できる。
(2)の増感剤としては、ベンゾフエノン、ミヒラ
ートケン、キサントン、チオキサントン、2−ク
ロロチオキサントン、ベンジル、2−エチルアン
スラキノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピ
オフエノン、2−ヒドロキシ−4′−イソプロピル
−2−メチル−プロピオフエノン、メチルベンゾ
イルフオーメート、ベンゾインメチルエーテル、
ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロ
ピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテ
ル、ベンゾインイソブチルエーテル、アセトフエ
ノン、トリクロロアセトフエノン、2,2−ジエ
トキシアセトフエノン、2,2−ジメトキシ−2
−フエニールアセトフエノン等が使用できる。
(3)のその他の添加剤としては充填剤(例えばコ
ロイダルシリカ等の無機微粉末や体質顔料)、着
色剤、安定剤などである。
微小樹脂粒子の添加量は、あまり少ないと所期
の効果が発揮されず、あまり多いと組成物の作業
性が悪くなつたり、得られる被覆層の性能をかえ
つて劣化させるので、一般に組成物の全不揮発分
中0.1〜40重量%、好ましくは1ないし30重量%
を占めるべきである。
本発明の組成物を光フアイバーの被覆剤として
使用する場合、例えばダイスしごき、スプレー、
流動浸漬等公知の技術によつて光フアイバー表面
に塗布し、高エネルギー線照射によつて硬化させ
ることができる。
また、本発明の組成物はポリオール/ポリイソ
シアネート/ラクトン−(メタ)アクリレート反
応生成物を成分とする公知の高エネルギー線硬化
樹脂組成物と同じ用途に使用し得ることは明らか
であり、その場合にも微小樹脂粒子の添加による
硬化後の成形物の物性の改善および硬化前の組成
物のレオロジーコントロールの効果を発揮する。
以下参考例、実施例および比較例によつて本発
明を詳しく説明する。これらにおいて「部」およ
び「%」は重量基準による。
参考例 1 両イオン性基を有する乳化剤の製造 撹拌機、窒素導入管、温度制御装置、コンデン
サー、デカンターを備えた2の反応容器に、ビ
スヒドロキシエチルタウリン134部、ネオペンチ
ルグリコール130部、アゼライン酸236部、無水フ
タル酸186部およびキシレン27部を仕込み、昇温
する。反応により生成する水をキシレンと共沸さ
せ除去する。
還流開始より約2時間をかけて温度を190℃に
し、カルボン酸相当の酸価が145になるまで撹拌
と脱水を継続し、次に140℃まで冷却する。次い
で140℃の温度を保持し、「カージユラE10」(シ
エル社製のバーサテイツク酸グリシジルエステ
ル)314部を30分で滴下し、その後2時間撹拌を
継続し、反応を終了する。得られるポリエステル
樹脂は酸価59、ヒドロシキル価90、M1054であ
つた。
参考例 2 微小樹脂粒子の製造 撹拌機、冷却器、温度制御装置を備えた1の
反応容器に脱イオン水380部、参考例1で得た両
性イオン基を有する乳化剤50部およびジメチルエ
タノールアミン7部を仕込み、撹拌下温度を80℃
にしながら溶解し、これにアゾビスシアノ吉草酸
2.5部を脱イオン水50部とジメチルエタノールア
ミン1.6部に溶解した液、およびエチレングリコ
ールジメタクリレート75部、スチレン50部、メチ
ルメタクリレート50部、n−ブチルアクリレート
75部よりなる混合液を90分を要して滴下し、その
後さらに90分間撹拌を続けた後、不揮発分43%で
平均粒子径が45mμの微小樹脂粒子水分散液が得
られた。かかる水分散液をキシロールを用いて共
沸により溶媒置換を行うことにより不揮発分が40
%の微小樹脂分散液Aとした。
参考例 3 微小樹脂粒子の製造 参考例2と全く同様の装置を用いて脱イオン水
580部、参考例1で得た両性イオン基を有する乳
化剤15部およびジメチルエタノールアミン2.2部
を仕込み、撹拌下温度を80℃にしながら溶解し、
これにアゾビスシアノ吉草酸2.5部を脱イオン水
50部とジメチルエタノールアミン1.6部に溶解し
た液、およびエチレングリコールジメタクリレー
ト25部、スチレン60部、メチルメタクリレート60
部、n−ブチルアクリレート100部、NKエステ
ルM230G(新中村化学工業(株)製、エチレンオキサ
イド鎖を23個有するアクリレート)5部よりなる
混合液を90分を要して滴下し、その後さらに90分
間撹拌を続けた後、不揮発分29%で平均粒径180
mμの微小樹脂粒子水分散液が得られた。
かかる水分散液をブタノールを用いて共沸によ
り溶媒置換を行うことにより不揮発分が20%の微
小樹脂分散液Bとした。
参考例 4 微小樹脂粒子の製造 撹拌機、冷却器、温度制御装置を備えた1の
反応容器にイソプロピルアルコールを900部仕込
み、窒素ガスを導入しつづけながら50℃まで昇温
したものへ、スチレン8部、メチルメタクリレー
ト8部、n−ブチルアクリレート13部、2−ヒド
ロキシエチルアクリレート1部およびエチレング
リコールジメタクリレート20部よりなる混合液を
滴下し10分間撹拌してからさらにアゾビスイソブ
チロニトリル1gを添加し、徐々に70℃まで昇温
させ、4時間反応させることで白色沈澱樹脂が析
出した。かかる樹脂をロ紙を用いてロ過、イソプ
ロピルアルコールによる洗浄を3回繰り返した
後、真空乾燥機で乾燥させることで微小樹脂微粉
末Cを得ることができた。SEM観察による一次
粒子の粒径は1.0μであつた。
参考例 5 撹拌機、冷却器および温度制御装置を備えた1
の反応容器に酢酸n−ブチル300部と分子量
2000のポリプロピレングリコール200部とイソホ
ロンジイソシアネート44.4部を仕込み十分撹拌し
て後、ジブチル錫ジラウレート0.25部を加えて80
℃に昇温させて1時間保つた。次いでプラクセル
FA−1(ダイセル化学工業(株)製、一個のε−カプ
ロラクトンにより変性された2−ヒドロキシエチ
ルアクリレート)46.5部とハイドロキノン0.28部
を系を80℃に保つたまま1時間かけて滴下し、さ
らに4時間放置しIRにより−NCO基の吸収が消
失したことを確認してからポリエーテルアクリレ
ート樹脂Aを得た。
参考例 6 撹拌機、冷却器、温度制御装置および還流冷却
管を備えた反応容器に、トリエチレングリコール
69部とSB−20(岡村製油(株)製、炭素数20の長鎖脂
肪族二塩基酸)131部およびキシロール50部を仕
込み、180〜200℃で酸価が0.1になるまで反応さ
せた後、40℃まで冷却してからキシリレンイソジ
シアネート23.5部および酢酸n−ブチル50部を仕
込み、十分撹拌した。その後ジブチル錫ジラウレ
ート0.5部を加えて80℃に昇温させて1時間保つ
た。次いでプラクセルFA−2(ダイセル化学工業
(株)製、二個のε−カプロラクトンにより変性され
た2−ヒドロキシエチルアクリレート)43.2部と
ハイドロキノン0.5部を系を80℃に保つたまま1
時間かけて滴下し、さらに3時間放置してからポ
リエステルアクリレート樹脂Bを得た。
参考例 7 参考例5においてポリオキシプロピレングリコ
ールの代わりに分子量2000のポリテトラメチレン
グリコール200部、プラクセルFA−1の代わりに
プラクセルFA−5(ダイセル化学工業(株)製、五個
のε−カプロラクトンにより変性された2−ヒド
ロキシエチルアクリレート)138部を用いる他は
全く同様にしてポリエーテルアクリレート樹脂C
を得た。
参考例 8 参考例5においてポリオキシプロピレングリコ
ールの代わりに分子量2000の両末端に水酸基を有
するポリブタジエン200部、イソホロンジイソシ
アネートの代わりにキシリレンジイソシアネート
38部、プラクセルFA−1の代わりにプラクセル
FA−4(ダイセル化学工業(株)製、四個のε−カプ
ロラクトンにより変性された2−ヒドロキシエチ
レアクリレート)115部を用いる他は全く同様に
してポリブタジエンアクリレート樹脂Dを得た。
参考例 9 参考例5においてポリオキシプロピレングリコ
ールの代わりにX−22−60AS(信越化学工業(株)
製、ジメチルシロキサンの両末端に一級アルコー
ル性水酸基を有する平均分子量1000、OH価112
のシリコーンオイル)100部、プラクセルFA−1
の代わりにプラクセルFM−2(ダイセル化学工
業(株)製、二個のε−カプロラクトンにより変性さ
れた2−ヒドロキシエチルメタレアクリレート)
72部を用いる他は全く同様にしてシリコーンアク
リレート樹脂Eを得た。
参考例 10 参考例5においてプラクセルFA−1の代わり
に2−ヒドロキシエチルアクリレート23.5部を用
いる他は全く同様にしてポリエーテルアクリレー
ト樹脂Fを得た。
参考例 11 参考例8においてプラクセルFA−4の代わり
に2−ヒドロキシエチルメタクリレート26部を用
いる他は全く同様にしてポリブタジエンアクリレ
ート樹脂Gを得た。
実施例 1 参考例5で得られたポリエーテルアクリレート
樹脂A70部、参考例2で得られた微小樹脂粒子分
散液A75部およびベンゾインメチルエーテル3部
を加え20分間撹拌し、脱泡することで紫外線硬化
可能な組成物を得た。
物性試験 石英ガラス板上に該組成物を100μとなるよう
に塗装し、充分セツテイングを行つてから、後に
示す条件で紫外線処理を行うことにより硬化皮膜
を得た。次にガラス板より硬化皮膜を剥離させ、
引張り試験サンプルとして20℃で試験を行つたと
ころ、初期ヤング率=0.44Kg/mm2、伸び率=88
%、また60℃での初期ヤング率=0.38Kg/mm2、伸
び率=80%の値をそれぞれ示した。特に高温にお
いても初期ヤング率や伸び率の大きな低下がな
く、十分な柔軟性を有しており、低モジユラス組
成物として適していることが認められた。
紫外線処理条件 日本電池製高圧水銀灯 HI−20N(80W/cm
型、集光型器具使用)のランプ長方向をコンベア
進行方向に直角に置き、コンベア面からの高さ80
mmでコンベア速度を3m/分にする。
テンシロンによる引張り試験条件 テンシロン引張り試験機(東洋ボールドウイン
社製、HI−100型)にてフイルム長さ50mm、巾10
mmのサンプルにつき50mm/分の引張り速度で実施
する。
ガラスフアイバー被覆試験 石英ガラスを主成分とするガラスフアイバーを
直径が100μとなるように紡糸し、紡糸直後該組
成物を膜厚が50μとなるように塗装し、紫外線処
理を行うことにより微小樹脂粒子を含んだ樹脂に
よる一次被覆ガラスフアイバーを得ることができ
た。かかる一次被覆ガラスフアイバーは曲げに対
してもワレやハガレがなく十分な柔軟性を有して
いた。
比較例 1 実施例1において、微小樹脂粒子分散液Aを含
まないほかは全く同様にして紫外線硬化組成物を
得た。かかる組成物を実施例1と全く同様にし
て、引張り試験を行つたところ20℃では初期ヤン
グ率=0.43Kg/mm2、伸び率=50%、また60℃では
初期ヤング率=0.39Kg/mm2、伸び率=40%であ
り、実施例1と比較して高温での伸び率の低下が
著しかつた。
比較例 2 実施例1において、ポリエーテルアクリレート
樹脂Aの代わりに参考例10によるポリエーテルア
クリレート樹脂F73部を用いる以外は全く同様に
して紫外線硬化組成物を得た。かかる組成物を実
施例1と全く同様にして、引張り試験を行つたと
ころ20℃では初期ヤング率=0.60Kg/mm2、伸び率
=61%、また60℃では初期ヤング率=0.45Kg/
mm2、伸び率=54%であり、ε−カプロラクトン変
性アクリレートを含む本発明樹脂と比べて初期ヤ
ング率、伸び率共に劣つており、また高温での物
性低下が著しかつた。
実施例 2 参考例5で得られたポリエーテルアクリレート
樹脂A102部と参考例6で得られたポリエステル
アクリレート樹脂B72部および参考例3で得られ
た微小樹脂粒子分散液B50部とを30分撹拌後脱溶
剤した。その中へジアセトフエノン3部を加え撹
拌脱泡することで紫外線硬化組成物を得た。
実施例1に従つて引張り試験を行つたところ20
℃では初期ヤング率=0.60Kg/mm2、伸び率=80
%、また60℃では初期ヤング率=0.58Kg/mm2、伸
び率=77%の値をそれぞれ示した。
実施例 3 参考例7で得られたポリエーテルアクリレート
樹脂C170部、2−エチルヘキシルアクリレート
20部および参考例2で得られた微小樹脂分散液
A12.5部とを混合し、脱溶剤することで電子線硬
化組成物を得た。
かかる組成物を膜厚が200μとなるように塗装
し、電子エネルギー300KeVの電子線を電子電流
30mAのもとに照射し、線量3Mradを与えるこ
とで表面粘着性のない硬化膜を得ることができ
た。得られた皮膜の−40℃での初期ヤング率=
0.30Kg/mm2、伸び率=180%、20℃では初期ヤン
グ率=0.25Kg/mm2、伸び率=125%、60℃では初
期ヤング率=0.20Kg/mm2、伸び率=110%であり、
広い温度域で低モジユラスな性能を示した。
実施例 4 参考例8で得られたポリブタジエンアクリレー
ト樹脂D166部と参考例3で得られた樹脂粒子分
散液B50部およびベンゾインメチルエーテル5部
を十分混合して後、脱溶剤することで紫外線硬化
組成物を得た。
実施例1に従つて引張り試験を行つたところ20
℃では初期ヤング率=0.40Kg/mm2、伸び率=110
%、また60℃では初期ヤング率=0.35Kg/mm2、伸
び率=102%であり、低モジユラスな皮膜を与え
た。
比較例 3 実施例4において、ポリブタジエンアクリレー
ト樹脂Dの代わりに参考例11で得られたポリブタ
ジエンアクリレート樹脂G192部を用いるほかは
全く同様にして得られた皮膜を引張り試験したと
ころ、20℃では初期ヤング率=0.55Kg/mm2、伸び
率=80%、また60℃では初期ヤング率=0.44Kg/
mm2、伸び率=45%であり、初期ヤング率、伸び率
共に劣つており、また高温での低下が大きかつ
た。
実施例 5 参考例9で得られたシリコンアクリレート樹脂
E234部と参考例4で得られた微小樹脂粒子粉末
を2部とり、ボールミルで24時間分散させた後、
脱溶剤を行うことでX線硬化組成物を得ることが
できた。この組成物をガラス板に硬化膜厚が
200μになるように塗装し、対陰極をタングステ
ンとして加速電圧50KV、電流40mAのもとにX
線を線量120万レントゲン照射することにより硬
化皮膜を得た。参考例1と同様にして皮膜の引張
り試験を行つたところ、20℃では初期ヤング率=
0.32Kg/mm2、伸び率=75%であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (a)ポリオールと、(b)多官能性イソシアネート
    と、 (c)一般式 (式中、R1、R2は各々水素、炭化水素残基を、
    nは4から7までの整数を示す。)のラクトンと
    ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの付加
    物を反応させて得られる反応生成物を含む液状樹
    脂に、粒子径が0.01ないし2.0μの微小樹脂粒子を
    分散させてなる高エネルギー線硬化樹脂組成物。 2 ポリオールが、ポリエーテルポリオール、ポ
    リカプロラクトンポリオール、ポリエステルポリ
    オール、ポリウレタンポリオール、アクリルポリ
    オール、ビニルポリオール、ポリブタジエンポリ
    オール、シリコンポリオール、ポリクロロプレン
    ポリオール、エポキシ樹脂、アミノ樹脂から選ば
    れる第1項の樹脂組成物。 3 微小樹脂粒子は内部架橋した重合性エチレン
    性不飽和基を有する単量体の重合体または共重合
    体からなる第1項または第2項の樹脂組成物。
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