JPH05155934A - フォトクロミック高分子化合物 - Google Patents

フォトクロミック高分子化合物

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JPH05155934A
JPH05155934A JP32178691A JP32178691A JPH05155934A JP H05155934 A JPH05155934 A JP H05155934A JP 32178691 A JP32178691 A JP 32178691A JP 32178691 A JP32178691 A JP 32178691A JP H05155934 A JPH05155934 A JP H05155934A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
absorption
compound
irradiation
polymer compound
photochromic
Prior art date
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Pending
Application number
JP32178691A
Other languages
English (en)
Inventor
Masashi Sawada
昌志 澤田
Masamitsu Uehara
正光 上原
Makoto Taniguchi
谷口  誠
Kazuhiko Kitamura
和彦 北村
Isao Mizuma
功 水間
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】画像形成装置に必要な感光体等に利用可能な、
光照射に伴う可逆的な異性化によって、フォトクロミッ
ク特性を示すアゾベンゼン系化合物を供給することにあ
る。 【構成】 化学式1(式中、R1 は水素原子または、炭
素数1以上のアルキル基を示す。R2及びR3は、同一ま
たは異なっていてもよく、それぞれ基−NO2、ハロゲ
ン化アルキル、ハロゲン原子を表わしている。またnは
1以上の自然数である。)で表わされるものであり、望
ましくは、R2 及びR3 がアゾ基に対してオルトまたは
メタ位にある高分子化合物。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な高分子化合物に
関する。更に詳細には、光照射にともなう可逆的な異性
化によって、フォトクロミック特性を示すアゾベンゼン
化合物。およびそれを側鎖に持つ高分子化合物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】特開昭60−19136には、スピロピ
ラン系化合物の光異性化反応が記載されている。しか
し、可逆反応を繰り返すことにより劣化が急激に起こる
という問題点があり、実用上有用な物質ではなかった。
【0003】また、特開平1−255857には、光照
射にともなう可逆的な異性化によって塗れ性を変化させ
る物質(以下、「光可逆性物質」という)を含んで構成
された像形成体の表面にインクを選択的に付着させ、こ
のインク画像を記録媒体に転写し、定着して印刷物を作
成する画像形成装置が記載されている。しかしながら、
光可逆性物質だけでは、実用上耐久性等の問題が考えら
れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記した画
像形成装置の感光体等で利用可能な、光照射に伴う可逆
的な異性化によって、フォトクロミック特性を示すアゾ
ベンゼン化合物を有する実用上耐久性のある高分子化合
物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による高分子化合
物は、化学式1
【0006】
【化2】
【0007】(式中、R1 は水素原子または、炭素数1
以上のアルキル基を示す。R2及びR3は、同一または異
なっていてもよく、それぞれ基−NO2 、ハロゲン化ア
ルキル、ハロゲン原子を表わしている。またnは1以上
の自然数である。)で表わされるものであり、望ましく
は、R2 及びR3 がアゾ基に対してオルトまたはメタ位
にある物質である。さらに上記構造をその一部に含む物
質、およびそれらの混合物とする。
【0008】
【実施例】ここで、標題化合物に示したフォトクロミッ
ク特性を示す化合物とその化合物を側鎖に持つ高分子化
合物の製造例を示す。
【0009】[実施例1] <2,2’−ジニトロ−4−アミノアゾベンゼンの製造
方法>オルトニトロアニリン5g(0.036モル)を
98%濃硫酸40mlに溶かし、よく攪拌する。そこに
亜硝酸ナトリウム4.6gの飽和水溶液を5℃で滴下
し、冷却しながら反応させる。次に、15℃で酢酸10
0gを加え、さらに、メタニトロアニリン5g(0.0
36モル)を酢酸300gに溶かしたものを15℃で滴
下し反応させた。その後、シリカゲルカラムクロマトグ
ラフィ(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で分離を行な
い、分取液体クロマトグラフィにより分離精製を行なっ
た。これから、有機溶媒を除去し、目的物を得た。
【0010】 [実施例2] < 2,2’ージフルオロー4ーアミノアゾベンゼン>
オルトフルオロアニリン1g(0.01モル)を2N塩
酸150mlに溶解後、-2〜-2.5℃に冷却し亜硝酸
ナトリウム7.18gの水溶液30mlを45分かけて
滴下した。40分後、メタフルオロアニリン11.1g
(0.10モル)に2N塩酸50ml溶液を加えた。1
0分攪はん後、炭酸ナトリウム水溶液を加え、pH3に
調整した。さらに1.5時間かけてpH6まで上げた。
2日間放置後、析出した固体を濾取し18.67gを得
た。これをシリカゲルクロマトグラフィ(ヘキサン:酢
酸エチル=5:1〜4:1)にて分離し、シクロヘキサ
ンから2回再結晶することにより精製し、褐色針状晶と
して得た。
【0011】 元素分析結果 C12932(分子量233.2) 実測値 理論値 炭素(%) 65.91 65.75 窒素(%) 12.72 12.78 水素(%) 4.09 4.14 [実施例3] <ポリ(p−フェニルアゾー2,2’ージニトロメタク
リルアニリド)の製造方法>1,4ージオキサンに溶解
したポリメタクリル酸クロリド1gとトリエチルアミン
2g(0.02モル)の混合溶液に酢酸エチルに溶解し
た2,2’ージニトロー4ーアミノアゾベンゼン5.7
4g(0.02モル)を約1時間かけて滴下し、室温で
約3時間攪はんの後、70℃に温度を上げ再び約1時間
攪はんする。なお、反応後のポリマーはポリマー沈澱剤
である石油エーテルによって洗浄、精製を行なった。
【0012】この合成において、トリエチルアミンは反
応によって発生する塩化水素を除去する為に用いられて
おり、それ自体は反応に関与しない。また、ポリマー沈
澱剤を用いることによりモノマーの除去を行なった。反
応率30〜40%。収率約15%。平均分子量約20,
000。
【0013】[合成高分子のフォトクロミック特性]合
成高分子に特定波長を照射した前後におけるシス、トラ
ンス体状態の吸収スペクトルの変化を図1に示した。紫
外光照射により吸収スペクトルの吸収が減少し、可視光
照射により元の状態に復起し、可逆的である。また、光
照射による吸収の増加に伴って、濡れ性は減少し、また
逆に吸収が減少すると濡れ性は増加する。この濡れ性の
変化も可逆的である。
【0014】[合成高分子化合物のフォトクロミック安
定性]化合物そのものでは紫外光照射に伴う吸収の変化
は長時間持続せず、安定なトランス状態である吸収増大
の方向へ移行する。しかし、高分子化合物にする事によ
って光照射に伴う吸収の変化は安定で、図3に示したよ
うに長時間保持される。
【0015】[合成高分子の熱耐久性]合成高分子の熱
耐久性の実施例を図4に示した。図4に40℃の条件
で、合成高分子を放置した時の吸収強度の変化を記し
た。経時における吸収強度は、ほとんど変化が無く、安
定した吸収強度を保つ。 [実施例4] <ポリ(p−フェニルアゾー2,2’ージフルオロメタ
クリルアニリド)の製造方法>1,4ージオキサンに溶
解したポリメタクリル酸クロリド1gとトリエチルアミ
ン2g(0.02モル)の混合溶液に酢酸エチルに溶解
した2,2ージフルオロー4ーアミノアゾベンゼン4.
66g(0.02モル)を約1時間かけて滴下し、室温
約3時間攪はんの後、 70℃に温度を上げ再び約1時
間攪はんする。その後、ポリマー沈澱剤である石油エー
テルによって洗浄、精製を行なった。反応率30%。収
率約10%。平均分子量約20,000。
【0016】[合成高分子のフォトクロミック特性]合
成高分子に特定波長を照射した前後におけるシス、トラ
ンス体状態の吸収スペクトルの変化を図2に示した。紫
外光照射により吸収スペクトルの吸収が減少し、可視光
照射により元の状態に復起し、可逆的である。また、光
照射による吸収の増加に伴って、濡れ性は減少し、また
逆に吸収が減少すると濡れ性は増加する。この濡れ性の
変化も可逆的である。
【0017】[合成高分子化合物のフォトクロミック安
定性]化合物そのものでは紫外光照射に伴う吸収の変化
は長時間持続せず、安定なトランス状態である吸収増大
の方向へ移行するが、高分子化合物にする事によって光
照射に伴う吸収の変化は安定で、図3に示したように長
時間保持される。
【0018】[合成高分子の熱耐久性]合成高分子の熱
耐久性の実施例を図4に示した。図4に40℃の条件
で、合成高分子を放置した時の吸収強度の変化を記し
た。経時における吸収強度は、ほとんど変化が無く、安
定した吸収強度を保つ。 [比較例1] [合成高分子の繰り返し耐久性]スピロピラン化合物
(化学式2で示される)に
【0019】
【化3】
【0020】特定波長を照射した場合、吸収スペクトル
は合成化合物のように変化する。しかし、20〜30サ
イクルの変化を繰り返した時、吸収スペクトルの復元率
は初期の吸収強度の約半分になる。
【0021】実施例3、4に同様に特定波長を照射した
場合、吸収は安定な可逆性を示し、数100回のリサイ
クルにも耐えることができる。
【0022】
【発明の効果】以上のように、本発明における物質は、
フォトクロミック特性を持ちポリマーにすることにより
安定で耐久性のあるメモリ材料として有効である。ま
た、本フォトクロミック材料を用いることにより有用な
画像形成装置の感光体を作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ポリ(P−フェニルアゾ−2,2’−ジニトロ
メタクリルアニリド)に光照射した時の吸収スペクトル
の変化を示す図。(実線は紫外光照射前のトランス状
態、破線は紫外光照射後のシス状態の吸収スペクト
ル。)
【図2】ポリ(P−フェニルアゾ−2,2’−ジフルオ
ロメタクリルアニリド)に光照射した時の吸収スぺクト
ルの変化を示す図。(実線は紫外光照射前のトランス状
態、破線は紫外光照射後のシス状態の吸収スペクト
ル。)
【図3】高分子化合物の時間に対するフォトクロミック
安定性(最大吸収波長の時間における吸収の変化)を示
す図。(実施例3の化合物を実線、4の化合物を破線で
示した。)
【図4】高分子化合物の熱に対するフォトクロミック安
定性(最大吸収波長の熱における吸収の変化)を示す
図。(実施例3の化合物を実線、4の化合物を破線で示
した。)
フロントページの続き (72)発明者 北村 和彦 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 水間 功 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化学式1で表されることを特徴とするフ
    ォトクロミック高分子化合物。 【化1】 (式中、R1 は水素原子または、炭素数1以上のアルキ
    ル基を示す。R2及びR3は、同一または異なっていても
    よく、それぞれ基−NO2 、ハロゲン化アルキル、ハロ
    ゲン原子を表わしている。またnは1以上の自然数。)
  2. 【請求項2】 R2 及びR3 がアゾ基に対してオルトま
    たはメタ位にあることを特徴とする請求項1記載のフォ
    トクロミック高分子化合物。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の構造を一部に含むことを
    特徴とするフォトクロミック高分子化合物。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の構造を一部に含むことを
    特徴とするフォトクロミック高分子化合物。
JP32178691A 1991-12-05 1991-12-05 フォトクロミック高分子化合物 Pending JPH05155934A (ja)

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JP32178691A JPH05155934A (ja) 1991-12-05 1991-12-05 フォトクロミック高分子化合物

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JPH05155934A true JPH05155934A (ja) 1993-06-22

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JP (1) JPH05155934A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6321652B1 (en) 1997-02-06 2001-11-27 Star Micronics Co., Ltd. Image forming and plate making method and apparatus

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6321652B1 (en) 1997-02-06 2001-11-27 Star Micronics Co., Ltd. Image forming and plate making method and apparatus

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