JPH051502A - スクロール式流体機械 - Google Patents
スクロール式流体機械Info
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- JPH051502A JPH051502A JP3176132A JP17613291A JPH051502A JP H051502 A JPH051502 A JP H051502A JP 3176132 A JP3176132 A JP 3176132A JP 17613291 A JP17613291 A JP 17613291A JP H051502 A JPH051502 A JP H051502A
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- end plate
- side member
- auxiliary crank
- orbiting scroll
- scroll
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-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
- F01C—ROTARY-PISTON OR OSCILLATING-PISTON MACHINES OR ENGINES
- F01C1/00—Rotary-piston machines or engines
- F01C1/02—Rotary-piston machines or engines of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents
- F01C1/0207—Rotary-piston machines or engines of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents both members having co-operating elements in spiral form
- F01C1/0246—Details concerning the involute wraps or their base, e.g. geometry
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
- F01C—ROTARY-PISTON OR OSCILLATING-PISTON MACHINES OR ENGINES
- F01C17/00—Arrangements for drive of co-operating members, e.g. for rotary piston and casing
- F01C17/06—Arrangements for drive of co-operating members, e.g. for rotary piston and casing using cranks, universal joints or similar elements
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- General Engineering & Computer Science (AREA)
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- Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 旋回スクロールが温度上昇によって径方向に
熱膨張した場合に、補助クランクに径方向の荷重が加わ
るのを防止する。 【構成】 旋回スクロール２１を、補助クランク側部材
２２と鏡板側部材２３とから軸方向の２層構造に構成
し、該補助クランク部材２２と鏡板側部材２３との間に
は、該各部材２２，２３を位置決めして一体化する位置
決め機構２５を設ける構成とした。そして、鏡板側部材
２３の温度上昇による径方向への熱膨張が生じると、鏡
板２３Ａは、環状板部２２Ａと摺接しつつ径方向に変位
する。しかし、該鏡板２３Ａは、ボルト部２３Ｃにより
環状板部２２Ａに対して、熱膨張による径方向への変位
量が少ない中心部で締着されているから、環状板部２２
Ａは径方向に変位せず、補助クランク９に径方向の荷重
が加わらない。
熱膨張した場合に、補助クランクに径方向の荷重が加わ
るのを防止する。 【構成】 旋回スクロール２１を、補助クランク側部材
２２と鏡板側部材２３とから軸方向の２層構造に構成
し、該補助クランク部材２２と鏡板側部材２３との間に
は、該各部材２２，２３を位置決めして一体化する位置
決め機構２５を設ける構成とした。そして、鏡板側部材
２３の温度上昇による径方向への熱膨張が生じると、鏡
板２３Ａは、環状板部２２Ａと摺接しつつ径方向に変位
する。しかし、該鏡板２３Ａは、ボルト部２３Ｃにより
環状板部２２Ａに対して、熱膨張による径方向への変位
量が少ない中心部で締着されているから、環状板部２２
Ａは径方向に変位せず、補助クランク９に径方向の荷重
が加わらない。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば空気圧縮機、真
空ポンプ等に用いて好適なスクロール式流体機械に関
し、特に、自転防止機構として補助クランクが設けられ
たスクロール式流体機械に関する。
空ポンプ等に用いて好適なスクロール式流体機械に関
し、特に、自転防止機構として補助クランクが設けられ
たスクロール式流体機械に関する。
【０００２】
【従来の技術】図９および図１０に従来技術によるスク
ロール式流体機械として無給油式のスクロール式空気圧
縮機を例に挙げて示す。
ロール式流体機械として無給油式のスクロール式空気圧
縮機を例に挙げて示す。
【０００３】図において、１は段付筒状のケーシングを
示し、該ケーシング１は大径筒部１Ａと、該大径筒部１
Ａの内周側から軸方向一側に向けて突出形成された軸受
部１Ｂと、大径筒部１Ａの先端側に一体形成されたフラ
ンジ部１Ｃとから大略構成され、該大径筒部１Ａの内周
側には、径方向内向きに突出形成された３個の軸受収容
部１Ｄ（１個のみ図示）と、後述の旋回スクロール５の
背面と摺接してスラスト方向の荷重を受承するスラスト
受部１Ｅとが形成されている。また、該大径筒部１Ａに
は図示しない空気流通孔が穿設され、外気を大径筒部１
Ａ内に流入させている。
示し、該ケーシング１は大径筒部１Ａと、該大径筒部１
Ａの内周側から軸方向一側に向けて突出形成された軸受
部１Ｂと、大径筒部１Ａの先端側に一体形成されたフラ
ンジ部１Ｃとから大略構成され、該大径筒部１Ａの内周
側には、径方向内向きに突出形成された３個の軸受収容
部１Ｄ（１個のみ図示）と、後述の旋回スクロール５の
背面と摺接してスラスト方向の荷重を受承するスラスト
受部１Ｅとが形成されている。また、該大径筒部１Ａに
は図示しない空気流通孔が穿設され、外気を大径筒部１
Ａ内に流入させている。
【０００４】２はケーシング１の軸受部１Ｂに軸受３，
４を介して回転可能に軸支された駆動軸を示し、該駆動
軸２の先端側はケーシング１の大径筒部１Ａ内へと伸長
してクランク２Ａとなり、該クランク２Ａの軸線は駆動
軸２の軸線に対して所定寸法ｄだけ偏心している。ま
た、該駆動軸２の基端側はケーシング１の軸受部１Ｂか
ら外部に突出し、プーリを介して電動モ−タ（いずれも
図示せず）と連結され、この電動モ−タによって回転駆
動されるものである。
４を介して回転可能に軸支された駆動軸を示し、該駆動
軸２の先端側はケーシング１の大径筒部１Ａ内へと伸長
してクランク２Ａとなり、該クランク２Ａの軸線は駆動
軸２の軸線に対して所定寸法ｄだけ偏心している。ま
た、該駆動軸２の基端側はケーシング１の軸受部１Ｂか
ら外部に突出し、プーリを介して電動モ−タ（いずれも
図示せず）と連結され、この電動モ−タによって回転駆
動されるものである。
【０００５】５はケーシング１内に位置して駆動軸２の
クランク２Ａに旋回可能に設けられた旋回スクロールを
示し、該旋回スクロール５は、円盤状に形成された鏡板
５Ａと、該鏡板５Ａに中心側が巻始め端となり、外周側
が巻終り端となって立設されたうず巻き状のラップ部５
Ｂと、鏡板５Ａの背面側中央に設けられたボス部５Ｃと
から構成され、該ボス部５Ｃ内には駆動軸２のクランク
２Ａが旋回軸受６を介して取付けられている。また、該
鏡板５Ａの背面外周側には、後述する他側補助クランク
軸受１１を収容する３個の軸受収容穴５Ｄ（１個のみ図
示）が形成されている。
クランク２Ａに旋回可能に設けられた旋回スクロールを
示し、該旋回スクロール５は、円盤状に形成された鏡板
５Ａと、該鏡板５Ａに中心側が巻始め端となり、外周側
が巻終り端となって立設されたうず巻き状のラップ部５
Ｂと、鏡板５Ａの背面側中央に設けられたボス部５Ｃと
から構成され、該ボス部５Ｃ内には駆動軸２のクランク
２Ａが旋回軸受６を介して取付けられている。また、該
鏡板５Ａの背面外周側には、後述する他側補助クランク
軸受１１を収容する３個の軸受収容穴５Ｄ（１個のみ図
示）が形成されている。
【０００６】７は旋回スクロール５と対向してケーシン
グ１の大径筒部１Ａ他端側に設けられ、取付ボルト（図
示せず）を介して固着された固定スクロールを示し、該
固定スクロール７は、中心が駆動軸２の軸線と一致する
ようにして中央部に配設された鏡板７Ａと、該鏡板７Ａ
から旋回スクロール５のラップ部５Ｂと同様に立設され
たうず巻き状のラップ部７Ｂとから大略構成され、該固
定スクロール７の一端面側には、旋回スクロール５の鏡
板５Ａと摺接してスラスト方向の荷重を受承するスラス
ト受部７Ｃが形成されている。
グ１の大径筒部１Ａ他端側に設けられ、取付ボルト（図
示せず）を介して固着された固定スクロールを示し、該
固定スクロール７は、中心が駆動軸２の軸線と一致する
ようにして中央部に配設された鏡板７Ａと、該鏡板７Ａ
から旋回スクロール５のラップ部５Ｂと同様に立設され
たうず巻き状のラップ部７Ｂとから大略構成され、該固
定スクロール７の一端面側には、旋回スクロール５の鏡
板５Ａと摺接してスラスト方向の荷重を受承するスラス
ト受部７Ｃが形成されている。
【０００７】ここで、該固定スクロール７のラップ部７
Ｂは、旋回スクロール５のラップ部５Ｂと所定角度だけ
ずらして重なり合うように配設され、旋回スクロール５
が旋回するときに、ラップ部５Ｂとの間で連続的に縮小
する複数の圧縮室８，８，…を形成している。
Ｂは、旋回スクロール５のラップ部５Ｂと所定角度だけ
ずらして重なり合うように配設され、旋回スクロール５
が旋回するときに、ラップ部５Ｂとの間で連続的に縮小
する複数の圧縮室８，８，…を形成している。
【０００８】９はケーシング１の軸受収容部１Ｄと旋回
スクロール５の鏡板５Ａとの間に位置し、周方向に離間
して例えば３個設けられた自転防止機構としての補助ク
ランク（１個のみ図示）を示し、該補助クランク９は、
図１０にも示す如く、一端側に位置する一側軸部９Ａが
ケーシング１の軸受収容部１Ｄ内に一側補助クランク軸
受１０を介して連結され、他端側に位置する他側軸部９
Ｂが旋回スクロール５の軸受収容穴５Ｄ内に他側補助ク
ランク軸受１１を介して連結され、これら各軸部９Ａ，
９Ｂは所定寸法ｄだけ偏心している。そして、該補助ク
ランク９は、駆動軸２の回転によって旋回スクロール５
に寸法ｄの旋回半径を有する円運動が与えらると、該旋
回スクロール５の自転を防止し、これにより、旋回スク
ロール５を駆動軸２の軸線を中心として旋回させるもの
である。
スクロール５の鏡板５Ａとの間に位置し、周方向に離間
して例えば３個設けられた自転防止機構としての補助ク
ランク（１個のみ図示）を示し、該補助クランク９は、
図１０にも示す如く、一端側に位置する一側軸部９Ａが
ケーシング１の軸受収容部１Ｄ内に一側補助クランク軸
受１０を介して連結され、他端側に位置する他側軸部９
Ｂが旋回スクロール５の軸受収容穴５Ｄ内に他側補助ク
ランク軸受１１を介して連結され、これら各軸部９Ａ，
９Ｂは所定寸法ｄだけ偏心している。そして、該補助ク
ランク９は、駆動軸２の回転によって旋回スクロール５
に寸法ｄの旋回半径を有する円運動が与えらると、該旋
回スクロール５の自転を防止し、これにより、旋回スク
ロール５を駆動軸２の軸線を中心として旋回させるもの
である。
【０００９】１２は固定スクロール７の外周側に穿設さ
れた吸込口、１３は固定スクロール７の鏡板７Ａに穿設
された吐出口をそれぞれ示し、該吸込口１２は最外周側
（最低圧側）の圧縮室８と連通し、吐出口１３は最中央
側（最高圧側）の圧縮室８と連通している。１４は駆動
軸２に固着されたカウンタウェイトを示し、該カウンタ
ウェイト１４は駆動軸２の回転バランスをとるものであ
る。
れた吸込口、１３は固定スクロール７の鏡板７Ａに穿設
された吐出口をそれぞれ示し、該吸込口１２は最外周側
（最低圧側）の圧縮室８と連通し、吐出口１３は最中央
側（最高圧側）の圧縮室８と連通している。１４は駆動
軸２に固着されたカウンタウェイトを示し、該カウンタ
ウェイト１４は駆動軸２の回転バランスをとるものであ
る。
【００１０】従来技術によるスクロール式空気圧縮機は
上述の如き構成を有するもので、駆動軸２を電動モ−タ
によって回転駆動すると、この回転はクランク２Ａから
旋回軸受６を介して旋回スクロール５に伝えられ、該旋
回スクロール５は、補助クランク９によって自転運動を
防止されつつ駆動軸２の軸線を中心として旋回運動す
る。そして、この旋回運動によって各ラップ部５Ｂ，７
Ｂとの間に画成される圧縮室８，８，…は連続的に縮小
し、吸込口１２から吸込んだ空気を該各圧縮室８で順次
圧縮しつつ、この圧縮空気を吐出口１３から外部の空気
タンク等に吐出して圧縮作用を行う。
上述の如き構成を有するもので、駆動軸２を電動モ−タ
によって回転駆動すると、この回転はクランク２Ａから
旋回軸受６を介して旋回スクロール５に伝えられ、該旋
回スクロール５は、補助クランク９によって自転運動を
防止されつつ駆動軸２の軸線を中心として旋回運動す
る。そして、この旋回運動によって各ラップ部５Ｂ，７
Ｂとの間に画成される圧縮室８，８，…は連続的に縮小
し、吸込口１２から吸込んだ空気を該各圧縮室８で順次
圧縮しつつ、この圧縮空気を吐出口１３から外部の空気
タンク等に吐出して圧縮作用を行う。
【００１１】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術によるものでは、圧縮作用時に、各圧縮室８内に
は吐出圧に応じた圧縮熱が発生するばかりか、旋回軸受
６には摩擦熱が生じるから、これらの熱によって旋回ス
クロール５が温度上昇し、この温度上昇によって該旋回
スクロール５は大幅に熱膨張する。特に、無給油式のス
クロール式空気圧縮機においては、旋回スクロール５が
潤滑油によって冷却されないため、温度上昇による熱膨
張が著しい。一方、旋回スクロール５の外周側を取囲む
ケーシング１は、その表面が外気に晒されて冷却されて
いるから、旋回スクロール５に比べて温度上昇が比較的
小さく、その熱膨張も小さい。
来技術によるものでは、圧縮作用時に、各圧縮室８内に
は吐出圧に応じた圧縮熱が発生するばかりか、旋回軸受
６には摩擦熱が生じるから、これらの熱によって旋回ス
クロール５が温度上昇し、この温度上昇によって該旋回
スクロール５は大幅に熱膨張する。特に、無給油式のス
クロール式空気圧縮機においては、旋回スクロール５が
潤滑油によって冷却されないため、温度上昇による熱膨
張が著しい。一方、旋回スクロール５の外周側を取囲む
ケーシング１は、その表面が外気に晒されて冷却されて
いるから、旋回スクロール５に比べて温度上昇が比較的
小さく、その熱膨張も小さい。
【００１２】このため、上述した従来技術では、旋回ス
クロール５とケーシング１との熱膨張の差が大きいか
ら、旋回スクロール５の径方向への熱膨張に伴って補助
クランク９に径方向の荷重が強く作用し、これによって
旋回スクロール５の円滑な回転が妨げられて動力損失が
大幅に増大するばかりか、補助クランク９に折損事故が
生じたり、各補助クランク軸受１０，１１の寿命が低下
し、圧縮効率、耐久性、信頼性が大幅に低下するという
問題がある。また、旋回スクロール５のラップ部５Ｂ側
と、鏡板５Ａの背面側とでは、圧縮熱による温度上昇の
差があるから、両者の熱膨張が異なり「ねじれ現象」が
生じるという問題がある。
クロール５とケーシング１との熱膨張の差が大きいか
ら、旋回スクロール５の径方向への熱膨張に伴って補助
クランク９に径方向の荷重が強く作用し、これによって
旋回スクロール５の円滑な回転が妨げられて動力損失が
大幅に増大するばかりか、補助クランク９に折損事故が
生じたり、各補助クランク軸受１０，１１の寿命が低下
し、圧縮効率、耐久性、信頼性が大幅に低下するという
問題がある。また、旋回スクロール５のラップ部５Ｂ側
と、鏡板５Ａの背面側とでは、圧縮熱による温度上昇の
差があるから、両者の熱膨張が異なり「ねじれ現象」が
生じるという問題がある。
【００１３】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、旋回スクロールが温度上昇によって径方
向に熱膨張した場合でも、補助クランクに径方向の荷重
が加わるのを効果的に防止できるようにしたスクロール
式流体機械を提供することを目的とする。
されたもので、旋回スクロールが温度上昇によって径方
向に熱膨張した場合でも、補助クランクに径方向の荷重
が加わるのを効果的に防止できるようにしたスクロール
式流体機械を提供することを目的とする。
【００１４】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明が採用する構成の特徴は、旋回スクロー
ルは、一端側に位置して補助クランクの他端側と連結さ
れた補助クランク側部材と、該補助クランク側部材の他
端側に位置し、うず巻き状のラップ部が立設された鏡板
側部材とから２層構造に構成し、該旋回スクロールの補
助クランク側部材と鏡板側部材との間には、径方向に形
成された係合溝と、該係合溝内に挿入された係合突部と
からなる位置決め手段を設けたことにある。
ために、本発明が採用する構成の特徴は、旋回スクロー
ルは、一端側に位置して補助クランクの他端側と連結さ
れた補助クランク側部材と、該補助クランク側部材の他
端側に位置し、うず巻き状のラップ部が立設された鏡板
側部材とから２層構造に構成し、該旋回スクロールの補
助クランク側部材と鏡板側部材との間には、径方向に形
成された係合溝と、該係合溝内に挿入された係合突部と
からなる位置決め手段を設けたことにある。
【００１５】
【作用】上記構成により、補助クランク側部材と鏡板側
部材とは、位置決め手段によって周方向に位置決めされ
つつ一体回転することができる。また、圧縮熱等によっ
て鏡板側部材の温度が上昇し、該鏡板側部材が径方向に
熱膨張すると、係合突部はこの径方向の熱膨張に応じて
係合溝内を移動する。そして、補助クランク側部材が鏡
板側部材によって径方向に変位するのを防止し、補助ク
ランクに径方向の荷重が加わるのを防止できる。
部材とは、位置決め手段によって周方向に位置決めされ
つつ一体回転することができる。また、圧縮熱等によっ
て鏡板側部材の温度が上昇し、該鏡板側部材が径方向に
熱膨張すると、係合突部はこの径方向の熱膨張に応じて
係合溝内を移動する。そして、補助クランク側部材が鏡
板側部材によって径方向に変位するのを防止し、補助ク
ランクに径方向の荷重が加わるのを防止できる。
【００１６】
【実施例】以下、本発明の実施例を図１ないし図８に基
づいて説明する。なお、実施例では前述した図９および
図１０に示す従来技術と同一の構成要素に同一の符号を
付し、その説明を省略するものとする。
づいて説明する。なお、実施例では前述した図９および
図１０に示す従来技術と同一の構成要素に同一の符号を
付し、その説明を省略するものとする。
【００１７】まず、図１および図２は本発明の第１の実
施例を示している。
施例を示している。
【００１８】図において、２１は本実施例による旋回ス
クロールを示し、該旋回スクロール２１は上述した従来
技術による旋回スクロール５とほぼ同様に、ケーシング
１の大径筒部１Ａ内に回転可能に設けられているもの
の、該旋回スクロール２１は後述する補助クランク側部
材２２および鏡板側部材２３から軸方向に積層された２
層構造に構成されている。
クロールを示し、該旋回スクロール２１は上述した従来
技術による旋回スクロール５とほぼ同様に、ケーシング
１の大径筒部１Ａ内に回転可能に設けられているもの
の、該旋回スクロール２１は後述する補助クランク側部
材２２および鏡板側部材２３から軸方向に積層された２
層構造に構成されている。
【００１９】２２は旋回スクロール２１の一端側に位置
し、ケーシング１の軸受収容部１Ｄと固定スクロール７
との間に設けられた補助クランク側部材を示し、該補助
クランク側部材２２は、後述する鏡板側部材２３の鏡板
２３Ａの一端面側に設けられ、例えば鏡板側部材２３が
アルミニウムからなる場合、これに比べて熱膨張率が小
さく、かつ断熱性の高いＦＣ等鉄系の材料から形成され
た環状板部２２Ａと、該環状板部２２Ａの背面側中央部
から軸方向一側に突出形成され、駆動軸２のクランク２
Ａが取付けられたボス部２２Ｂとから大略構成され、該
環状板部２２Ａの中央部には、後述する鏡板側部材２３
のボルト部２３Ｃが挿嵌される取付穴２２Ｃがクランク
２Ａの軸線と同軸に穿設されている。また、前記環状板
部２２Ａの背面外周側には、他側補助クランク軸受１１
を収容する３個の軸受収容穴２２Ｄ（１個のみ図示）が
周方向に離間してそれぞれ形成されている。
し、ケーシング１の軸受収容部１Ｄと固定スクロール７
との間に設けられた補助クランク側部材を示し、該補助
クランク側部材２２は、後述する鏡板側部材２３の鏡板
２３Ａの一端面側に設けられ、例えば鏡板側部材２３が
アルミニウムからなる場合、これに比べて熱膨張率が小
さく、かつ断熱性の高いＦＣ等鉄系の材料から形成され
た環状板部２２Ａと、該環状板部２２Ａの背面側中央部
から軸方向一側に突出形成され、駆動軸２のクランク２
Ａが取付けられたボス部２２Ｂとから大略構成され、該
環状板部２２Ａの中央部には、後述する鏡板側部材２３
のボルト部２３Ｃが挿嵌される取付穴２２Ｃがクランク
２Ａの軸線と同軸に穿設されている。また、前記環状板
部２２Ａの背面外周側には、他側補助クランク軸受１１
を収容する３個の軸受収容穴２２Ｄ（１個のみ図示）が
周方向に離間してそれぞれ形成されている。
【００２０】２３は旋回スクロール２１の他端側に位置
し、補助クランク側部材２２と固定スクロール７との間
に設けられた鏡板側部材を示し、該鏡板側部材２３は、
円盤状に形成された鏡板２３Ａと、該鏡板２３Ａに立設
されたうず巻き状のラップ部２３Ｂと、鏡板２３Ａの背
面側中央に突出形成されたボルト部２３Ｃとから大略構
成され、該ボルト部２３Ｃは補助クランク側部材２２の
取付穴２２Ｃ内に挿嵌され、ボス部２２Ｂ内でナット２
４により締着されている。ここで、該ボルト部２３Ｃ
は、熱膨張による径方向への変位量が最も小さい鏡板２
３Ａの中心部で、鏡板側部材２３を補助クランク側部材
２２に締着している。
し、補助クランク側部材２２と固定スクロール７との間
に設けられた鏡板側部材を示し、該鏡板側部材２３は、
円盤状に形成された鏡板２３Ａと、該鏡板２３Ａに立設
されたうず巻き状のラップ部２３Ｂと、鏡板２３Ａの背
面側中央に突出形成されたボルト部２３Ｃとから大略構
成され、該ボルト部２３Ｃは補助クランク側部材２２の
取付穴２２Ｃ内に挿嵌され、ボス部２２Ｂ内でナット２
４により締着されている。ここで、該ボルト部２３Ｃ
は、熱膨張による径方向への変位量が最も小さい鏡板２
３Ａの中心部で、鏡板側部材２３を補助クランク側部材
２２に締着している。
【００２１】２５は補助クランク側部材２２と鏡板側部
材２３との間に設けられた位置決め手段としての位置決
め機構を示し、該位置決め機構２５は、図２にも示す如
く補助クランク側部材２２の環状板部２２Ａの他端面外
周側に位置し、径方向に形成された係合溝２５Ａと、基
端側が鏡板側部材２３の鏡板２３Ａの背面外周側に圧入
して固着され、先端側が該係合溝２５Ａ内に挿入された
係合突部２５Ｂとから大略構成され、該係合突部２５Ｂ
の先端側と係合溝２５Ａの底部側との間には、所定の隙
間が形成されている。そして、該位置決め機構２５は、
係合突部２５Ｂを係合溝２５Ａ内に係合させることによ
り、補助クランク側部材２２と鏡板側部材２３とを周方
向に位置決めしつつ一体化し、駆動軸２の回転時に、該
各部材２２，２３を一体回転させるものである。
材２３との間に設けられた位置決め手段としての位置決
め機構を示し、該位置決め機構２５は、図２にも示す如
く補助クランク側部材２２の環状板部２２Ａの他端面外
周側に位置し、径方向に形成された係合溝２５Ａと、基
端側が鏡板側部材２３の鏡板２３Ａの背面外周側に圧入
して固着され、先端側が該係合溝２５Ａ内に挿入された
係合突部２５Ｂとから大略構成され、該係合突部２５Ｂ
の先端側と係合溝２５Ａの底部側との間には、所定の隙
間が形成されている。そして、該位置決め機構２５は、
係合突部２５Ｂを係合溝２５Ａ内に係合させることによ
り、補助クランク側部材２２と鏡板側部材２３とを周方
向に位置決めしつつ一体化し、駆動軸２の回転時に、該
各部材２２，２３を一体回転させるものである。
【００２２】本実施例によるスクロール式空気圧縮機は
上述の如き構成を有するもので、その基本的動作につい
ては従来技術によるものと格別差異はない。
上述の如き構成を有するもので、その基本的動作につい
ては従来技術によるものと格別差異はない。
【００２３】然るに、本実施例によれば、旋回スクロー
ル２１を、補助クランク側部材２２と鏡板側部材２３と
から２層構造に構成し、該補助クランク部材２２と鏡板
側部材２３との間には、該各部材２２，２３を位置決め
して一体化する位置決め機構２５を設ける構成としたか
ら、駆動軸２が回転すると、補助クランク側部材２２と
鏡板側部材２３とはクランク２Ａの軸線を中心として一
体回転し、各圧縮室８を順次縮小させて圧縮作用を行う
ことができる。
ル２１を、補助クランク側部材２２と鏡板側部材２３と
から２層構造に構成し、該補助クランク部材２２と鏡板
側部材２３との間には、該各部材２２，２３を位置決め
して一体化する位置決め機構２５を設ける構成としたか
ら、駆動軸２が回転すると、補助クランク側部材２２と
鏡板側部材２３とはクランク２Ａの軸線を中心として一
体回転し、各圧縮室８を順次縮小させて圧縮作用を行う
ことができる。
【００２４】また、各圧縮室８内の圧縮熱によって鏡板
側部材２３が温度上昇し、該鏡板側部材２３に温度上昇
による径方向への熱膨張が生じると、鏡板側部材２３の
鏡板２３Ａは、補助クランク側部材２２の環状板部２２
Ａと摺接しつつ径方向に変位する。しかし、旋回スクロ
ール２１は補助クランク側部材２２と鏡板側部材２３と
から２層構造に形成され、鏡板側部材２３の鏡板２３Ａ
は、ボルト部２３Ｃにより補助クランク側部材２３の環
状板部２２Ａに対して、最も熱膨張による径方向への変
位量が少ない中心部で締着されているから、旋回スクロ
ール２１に前面側（圧縮室８側）と背面側（ボス部２２
Ｂ側）との熱膨張差によるねじれ現象が生じるのを効果
的に防止でき、補助クランク側部材２２の環状板部２２
Ａが鏡板２３Ａに追従して径方向に変位するのを確実に
防止できる。また、補助クランク側部材２２は、アルミ
ニウムからなる鏡板側部材２３に比べて熱膨張率が小さ
く、かつ断熱性の高いＦＣ等の鉄系材料から形成したか
ら、該鏡板側部材２３からの熱によって該補助クランク
側部材２２が熱膨張するのを防止でき、この熱が他側補
助クランク軸受１１等に伝導するのを効果的に防止でき
る。
側部材２３が温度上昇し、該鏡板側部材２３に温度上昇
による径方向への熱膨張が生じると、鏡板側部材２３の
鏡板２３Ａは、補助クランク側部材２２の環状板部２２
Ａと摺接しつつ径方向に変位する。しかし、旋回スクロ
ール２１は補助クランク側部材２２と鏡板側部材２３と
から２層構造に形成され、鏡板側部材２３の鏡板２３Ａ
は、ボルト部２３Ｃにより補助クランク側部材２３の環
状板部２２Ａに対して、最も熱膨張による径方向への変
位量が少ない中心部で締着されているから、旋回スクロ
ール２１に前面側（圧縮室８側）と背面側（ボス部２２
Ｂ側）との熱膨張差によるねじれ現象が生じるのを効果
的に防止でき、補助クランク側部材２２の環状板部２２
Ａが鏡板２３Ａに追従して径方向に変位するのを確実に
防止できる。また、補助クランク側部材２２は、アルミ
ニウムからなる鏡板側部材２３に比べて熱膨張率が小さ
く、かつ断熱性の高いＦＣ等の鉄系材料から形成したか
ら、該鏡板側部材２３からの熱によって該補助クランク
側部材２２が熱膨張するのを防止でき、この熱が他側補
助クランク軸受１１等に伝導するのを効果的に防止でき
る。
【００２５】この結果、鏡板側部材２３の鏡板２３Ａが
径方向に熱膨張した場合に、この熱膨張による径方向の
荷重が補助クランク９に加わるのを確実に防止でき、該
補助クランク９に折損事故が生じるのを効果的に防止で
き、旋回スクロール２１を円滑に旋回させて圧縮効率等
の性能や、耐久性、信頼性を大幅に向上できる。また、
各補助クランク軸受１０，１１に鏡板側固定部材２３の
鏡板２３Ａから圧縮作用時の熱が伝導するのを効果的に
防止し、該各補助クランク軸受１０，１１の寿命を大幅
に向上させることができる。
径方向に熱膨張した場合に、この熱膨張による径方向の
荷重が補助クランク９に加わるのを確実に防止でき、該
補助クランク９に折損事故が生じるのを効果的に防止で
き、旋回スクロール２１を円滑に旋回させて圧縮効率等
の性能や、耐久性、信頼性を大幅に向上できる。また、
各補助クランク軸受１０，１１に鏡板側固定部材２３の
鏡板２３Ａから圧縮作用時の熱が伝導するのを効果的に
防止し、該各補助クランク軸受１０，１１の寿命を大幅
に向上させることができる。
【００２６】次に、図３および図４は本発明の第２の実
施例を示し、本実施例の特徴は、補助クランク側部材を
鏡板側部材の外周側で接触させたことにある。
施例を示し、本実施例の特徴は、補助クランク側部材を
鏡板側部材の外周側で接触させたことにある。
【００２７】図中、３１は本実施例による旋回スクロー
ルを示し、該旋回スクロール３１は前記第１の実施例で
述べた旋回スクロール２１とほぼ同様に、後述する補助
クランク側部材３２および鏡板側部材３３から軸方向に
積層された２層構造に構成されているものの、該補助ク
ランク側部材３２は鏡板側部材３３と外周側で接触して
いる。
ルを示し、該旋回スクロール３１は前記第１の実施例で
述べた旋回スクロール２１とほぼ同様に、後述する補助
クランク側部材３２および鏡板側部材３３から軸方向に
積層された２層構造に構成されているものの、該補助ク
ランク側部材３２は鏡板側部材３３と外周側で接触して
いる。
【００２８】３２は旋回スクロール３１の一端側に位置
し、ケーシング１の軸受収容部１Ｄと固定スクロール７
との間に設けられた補助クランク側部材を示し、該補助
クランク側部材３２は、後述する鏡板側部材３３の鏡板
３３Ａの一端面外周側に位置し、例えば鏡板側部材３３
がアルミニウムからなる場合、これに比べて熱膨張率が
小さく、かつ断熱性の高いＦＣ等鉄系の材料から大径な
環状に形成された環状板部３２Ａと、該環状板部３２Ａ
の一端側内周から径方向内向きに突出して一体形成さ
れ、後述する鏡板側部材３３のボス部３３Ｃに遊嵌され
た薄肉な環状取付部３２Ｂと、環状板部３２Ａの他端外
周側から突出して一体形成された環状壁部３２Ｃから大
略構成され、該環状板部３２Ａの一端面側には、他側補
助クランク軸受１１を収容する３個の軸受収容穴３２Ｄ
（１個のみ図示）が周方向に離間して形成されている。
また、該環状壁部３２Ｃの内周側には、図４に示す如
く、中心部に向けて突出した３個の突出部３２Ｅ，３２
Ｅ，…が周方向に離間して一体形成されている。
し、ケーシング１の軸受収容部１Ｄと固定スクロール７
との間に設けられた補助クランク側部材を示し、該補助
クランク側部材３２は、後述する鏡板側部材３３の鏡板
３３Ａの一端面外周側に位置し、例えば鏡板側部材３３
がアルミニウムからなる場合、これに比べて熱膨張率が
小さく、かつ断熱性の高いＦＣ等鉄系の材料から大径な
環状に形成された環状板部３２Ａと、該環状板部３２Ａ
の一端側内周から径方向内向きに突出して一体形成さ
れ、後述する鏡板側部材３３のボス部３３Ｃに遊嵌され
た薄肉な環状取付部３２Ｂと、環状板部３２Ａの他端外
周側から突出して一体形成された環状壁部３２Ｃから大
略構成され、該環状板部３２Ａの一端面側には、他側補
助クランク軸受１１を収容する３個の軸受収容穴３２Ｄ
（１個のみ図示）が周方向に離間して形成されている。
また、該環状壁部３２Ｃの内周側には、図４に示す如
く、中心部に向けて突出した３個の突出部３２Ｅ，３２
Ｅ，…が周方向に離間して一体形成されている。
【００２９】３３は旋回スクロール３１の他端側に位置
し、補助クランク側部材３２と固定スクロール７との間
に設けられた鏡板側部材を示し、該鏡板側部材３３は、
円盤状に形成された鏡板３３Ａと、該鏡板３３Ａに立設
されたうず巻き状のラップ部３３Ｂと、鏡板３３Ａの背
面側中央に突出形成されたボス部３３Ｃとから大略構成
され、該ボス部３３Ｃ内には駆動軸２のクランク２Ａが
旋回軸受６を介して取付けられている。
し、補助クランク側部材３２と固定スクロール７との間
に設けられた鏡板側部材を示し、該鏡板側部材３３は、
円盤状に形成された鏡板３３Ａと、該鏡板３３Ａに立設
されたうず巻き状のラップ部３３Ｂと、鏡板３３Ａの背
面側中央に突出形成されたボス部３３Ｃとから大略構成
され、該ボス部３３Ｃ内には駆動軸２のクランク２Ａが
旋回軸受６を介して取付けられている。
【００３０】３４，３４，…は補助クランク側部材３２
と鏡板側部材３３との間に例えば３個設けられた位置決
め手段としての位置決め機構を示し、該各位置決め機構
３４は、図４にも示す如く、補助クランク側部材３２の
各突出部３２Ｅに径方向に形成された係合溝３４Ａと、
基端側が鏡板側部材３３の鏡板３３Ａの背面外周側に圧
入して固着され、先端側が該係合溝３４Ａ内に挿入され
た係合突部３４Ｂとから大略構成され、該係合突部３４
Ｂの先端側と係合溝３４Ａの底部側との間には、所定の
隙間が形成されている。そして、該位置決め機構３４
は、前記第１の実施例で述べた位置決め機構２５とほぼ
同様に、係合突部３４Ｂを係合溝３４Ａ内に係合させる
ことにより、補助クランク側部材３２と鏡板側部材３３
とを周方向に位置決めしつつ一体化し、駆動軸２の回転
時に、該各部材３２，３３を一体回転させるものであ
る。
と鏡板側部材３３との間に例えば３個設けられた位置決
め手段としての位置決め機構を示し、該各位置決め機構
３４は、図４にも示す如く、補助クランク側部材３２の
各突出部３２Ｅに径方向に形成された係合溝３４Ａと、
基端側が鏡板側部材３３の鏡板３３Ａの背面外周側に圧
入して固着され、先端側が該係合溝３４Ａ内に挿入され
た係合突部３４Ｂとから大略構成され、該係合突部３４
Ｂの先端側と係合溝３４Ａの底部側との間には、所定の
隙間が形成されている。そして、該位置決め機構３４
は、前記第１の実施例で述べた位置決め機構２５とほぼ
同様に、係合突部３４Ｂを係合溝３４Ａ内に係合させる
ことにより、補助クランク側部材３２と鏡板側部材３３
とを周方向に位置決めしつつ一体化し、駆動軸２の回転
時に、該各部材３２，３３を一体回転させるものであ
る。
【００３１】かくして、このように構成される本実施例
でも、上述した前記第１の実施例とほぼ同様の作用効果
を得ることができるが、特に、本実施例では、補助クラ
ンク側部材３２は鏡板側部材３３と外周側でのみ接触さ
せる構成としたから、圧縮熱による温度上昇が最も大き
い鏡板側部材３３の鏡板３３Ａ中央部からの熱が、補助
クランク側部材３２に伝導するのを防止でき、各補助ク
ランク軸受１０，１１の寿命を向上できる。
でも、上述した前記第１の実施例とほぼ同様の作用効果
を得ることができるが、特に、本実施例では、補助クラ
ンク側部材３２は鏡板側部材３３と外周側でのみ接触さ
せる構成としたから、圧縮熱による温度上昇が最も大き
い鏡板側部材３３の鏡板３３Ａ中央部からの熱が、補助
クランク側部材３２に伝導するのを防止でき、各補助ク
ランク軸受１０，１１の寿命を向上できる。
【００３２】なお、前記各実施例では、補助クランク側
部材２２（３２）と鏡板側部材２３（３３）とを、異な
る材料で形成した場合を例に挙げて説明したが、本発明
はこれに限らず、両者を同一の材料から形成してもよ
い。
部材２２（３２）と鏡板側部材２３（３３）とを、異な
る材料で形成した場合を例に挙げて説明したが、本発明
はこれに限らず、両者を同一の材料から形成してもよ
い。
【００３３】また、前記第１の実施例では、鏡板側取付
部材２３の鏡板２３Ａ一端面側に、補助クランク側部材
２２の環状板部２２Ａを接触させて設ける構成を例示し
たが、本発明はこれに限らず、図５に示す第１の変形例
の如く、環状板部２２Ａと鏡板２３Ａとの間に、例えば
ポリテトラフルオロエチレン等の自己潤滑性を有する樹
脂材料からシート状に形成され、あるいは上記樹脂がコ
ーティングされた潤滑板部４１を設ける構成としてもよ
い。この場合には、環状板部２２Ａと鏡板２３Ａとの間
の摩擦係数を低減して摩耗を防止できる上に、鏡板２３
Ａからの熱が環状板部２２Ａ側に伝導するのを防止でき
る。
部材２３の鏡板２３Ａ一端面側に、補助クランク側部材
２２の環状板部２２Ａを接触させて設ける構成を例示し
たが、本発明はこれに限らず、図５に示す第１の変形例
の如く、環状板部２２Ａと鏡板２３Ａとの間に、例えば
ポリテトラフルオロエチレン等の自己潤滑性を有する樹
脂材料からシート状に形成され、あるいは上記樹脂がコ
ーティングされた潤滑板部４１を設ける構成としてもよ
い。この場合には、環状板部２２Ａと鏡板２３Ａとの間
の摩擦係数を低減して摩耗を防止できる上に、鏡板２３
Ａからの熱が環状板部２２Ａ側に伝導するのを防止でき
る。
【００３４】また、前記第１の実施例では、図２に示す
如く、補助クランク側部材２２の環状板部２２Ａと鏡板
側部材２３の鏡板２３Ａとを中心側から外周側にかけて
接触させ、該各部材２２，２３間に単一の位置決め機構
２５を設ける構成を例示したが、本発明はこれに限ら
ず、例えば図６に示す第２の変形例の如く、環状板部２
２Ａの他端面側に環状の壁部５１を形成し、該壁部５１
の内周側には中心部に向けて突出する３個の突出部５
２，５２，…を周方向に離間して形成し、該各突出部５
２に係合溝２５Ａを形成して、３個の位置決め機構２５
を設ける構成としてもよい。この場合には、環状板部２
２Ａと鏡板２３Ａとの間の接触面積を小さくできるか
ら、これら環状板部２２Ａと鏡板２３Ａとが摩耗するの
を防止でき、鏡板２３Ａからの熱が環状板部２２Ａ側に
伝導するのを防止できる。さらに、図７に示す第３の変
形例の如く、第２の変形例で述べた環状壁部５１を廃止
してもよく、この場合には、環状板部２２Ａと鏡板２３
Ａとの間にケーシング１内の空気を流通させることがで
きるから、環状板部２２Ａと鏡板２３Ａとの間の断熱性
をより一層向上することができると共に、鏡板２３Ａを
効果的に冷却することもできる。
如く、補助クランク側部材２２の環状板部２２Ａと鏡板
側部材２３の鏡板２３Ａとを中心側から外周側にかけて
接触させ、該各部材２２，２３間に単一の位置決め機構
２５を設ける構成を例示したが、本発明はこれに限ら
ず、例えば図６に示す第２の変形例の如く、環状板部２
２Ａの他端面側に環状の壁部５１を形成し、該壁部５１
の内周側には中心部に向けて突出する３個の突出部５
２，５２，…を周方向に離間して形成し、該各突出部５
２に係合溝２５Ａを形成して、３個の位置決め機構２５
を設ける構成としてもよい。この場合には、環状板部２
２Ａと鏡板２３Ａとの間の接触面積を小さくできるか
ら、これら環状板部２２Ａと鏡板２３Ａとが摩耗するの
を防止でき、鏡板２３Ａからの熱が環状板部２２Ａ側に
伝導するのを防止できる。さらに、図７に示す第３の変
形例の如く、第２の変形例で述べた環状壁部５１を廃止
してもよく、この場合には、環状板部２２Ａと鏡板２３
Ａとの間にケーシング１内の空気を流通させることがで
きるから、環状板部２２Ａと鏡板２３Ａとの間の断熱性
をより一層向上することができると共に、鏡板２３Ａを
効果的に冷却することもできる。
【００３５】また、前記第２の実施例では、補助クラン
ク側部材３２の環状板部３２Ａ他端面外周側に環状壁部
３２Ｃを一体形成し、該環状壁部３２Ｃから中心側に向
けて突出する３個の突出部３２Ｅを設けるものとして述
べたが、これに替えて、例えば図８に示す第４の変形例
の如く、環状壁部３２Ｃを廃止してもよい。この場合に
も、前記第３の変形例とほぼ同様に、環状板部３２Ａと
鏡板３３Ａとの間に隙間を形成し、この隙間にケーシン
グ１内の空気を流通させることにより、両者間の断熱性
を向上でき、鏡板３３Ａを冷却できる。
ク側部材３２の環状板部３２Ａ他端面外周側に環状壁部
３２Ｃを一体形成し、該環状壁部３２Ｃから中心側に向
けて突出する３個の突出部３２Ｅを設けるものとして述
べたが、これに替えて、例えば図８に示す第４の変形例
の如く、環状壁部３２Ｃを廃止してもよい。この場合に
も、前記第３の変形例とほぼ同様に、環状板部３２Ａと
鏡板３３Ａとの間に隙間を形成し、この隙間にケーシン
グ１内の空気を流通させることにより、両者間の断熱性
を向上でき、鏡板３３Ａを冷却できる。
【００３６】さらに、前記各実施例では、位置決め機構
２５，３４の各係合溝２５Ａ，３４Ａを補助クランク側
部材２２，３２側に形成し、各係合突部２５Ｂ，３４Ｂ
を鏡板側部材２３，３３側に設けるものとして述べた
が、本発明はこれに限らず、例えば各係合溝を鏡板側部
材２３，３３側に形成し、各係合突部を補助クランク側
部材２２，３２側に設けてもよい。また、係合溝を補助
クランク側部材２２，３２と鏡板側部材２３，３３との
間に亘って形成してもよい。
２５，３４の各係合溝２５Ａ，３４Ａを補助クランク側
部材２２，３２側に形成し、各係合突部２５Ｂ，３４Ｂ
を鏡板側部材２３，３３側に設けるものとして述べた
が、本発明はこれに限らず、例えば各係合溝を鏡板側部
材２３，３３側に形成し、各係合突部を補助クランク側
部材２２，３２側に設けてもよい。また、係合溝を補助
クランク側部材２２，３２と鏡板側部材２３，３３との
間に亘って形成してもよい。
【００３７】また、前記各実施例では、位置決め機構２
５，３４の係合突部２５Ｂ，３４Ｂは、圧入によって鏡
板側部材２３，３３の各鏡板２３Ａ，３３Ａに固着する
ものとして述べたが、接着、溶着等の他の固着手段を用
いて固着してもよく、各鏡板２３Ａ，３３Ａに一体形成
してもよい。
５，３４の係合突部２５Ｂ，３４Ｂは、圧入によって鏡
板側部材２３，３３の各鏡板２３Ａ，３３Ａに固着する
ものとして述べたが、接着、溶着等の他の固着手段を用
いて固着してもよく、各鏡板２３Ａ，３３Ａに一体形成
してもよい。
【００３８】さらに、前記各実施例では、熱膨張率が小
さく、かつ断熱性の高い材料としてＦＣ等鉄系の材料を
例に挙げたが、これに替えて、ステンレス等の他の材料
を用いてもよい。
さく、かつ断熱性の高い材料としてＦＣ等鉄系の材料を
例に挙げたが、これに替えて、ステンレス等の他の材料
を用いてもよい。
【００３９】さらにまた、本発明のスクロール式流体機
械は、圧縮気体としてフロンガス等の冷媒、窒素ガス等
の工業用ガスの圧縮にも広く適用することができ、真空
容器と接続すれば真空ポンプとしても用いることができ
る。
械は、圧縮気体としてフロンガス等の冷媒、窒素ガス等
の工業用ガスの圧縮にも広く適用することができ、真空
容器と接続すれば真空ポンプとしても用いることができ
る。
【００４０】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、旋
回スクロールは、一端側に位置して補助クランクの他端
側と連結された補助クランク側部材と、該補助クランク
側部材の他端側に位置し、うず巻き状のラップ部が立設
された鏡板側部材とから２層構造に構成し、該旋回スク
ロールの補助クランク側部材と鏡板側部材との間には、
径方向に形成された係合溝と、該係合溝内に挿入された
係合突部とからなる位置決め手段を設ける構成としたか
ら、各圧縮室内の圧縮熱によって鏡板側部材が温度上昇
し、該鏡板側部材に温度上昇による径方向への熱膨張が
生じた場合には、鏡板側部材は、補助クランク側部材を
径方向に変位させることなく、径方向に変位することが
できる。
回スクロールは、一端側に位置して補助クランクの他端
側と連結された補助クランク側部材と、該補助クランク
側部材の他端側に位置し、うず巻き状のラップ部が立設
された鏡板側部材とから２層構造に構成し、該旋回スク
ロールの補助クランク側部材と鏡板側部材との間には、
径方向に形成された係合溝と、該係合溝内に挿入された
係合突部とからなる位置決め手段を設ける構成としたか
ら、各圧縮室内の圧縮熱によって鏡板側部材が温度上昇
し、該鏡板側部材に温度上昇による径方向への熱膨張が
生じた場合には、鏡板側部材は、補助クランク側部材を
径方向に変位させることなく、径方向に変位することが
できる。
【００４１】この結果、鏡板側部材の熱膨張による径方
向の荷重が補助クランクに加わるのを確実に防止でき、
該補助クランクに折損事故が生じるのを効果的に防止で
き、旋回スクロールを円滑に旋回させて、圧縮効率等の
性能、耐久性、信頼性を向上できる。また、各補助クラ
ンクを支持する軸受に、鏡板側固定部材からの熱が補助
クランク側部材を介して伝導するのを効果的に防止し、
該軸受の寿命を向上させることができる。
向の荷重が補助クランクに加わるのを確実に防止でき、
該補助クランクに折損事故が生じるのを効果的に防止で
き、旋回スクロールを円滑に旋回させて、圧縮効率等の
性能、耐久性、信頼性を向上できる。また、各補助クラ
ンクを支持する軸受に、鏡板側固定部材からの熱が補助
クランク側部材を介して伝導するのを効果的に防止し、
該軸受の寿命を向上させることができる。
【図１】本発明の第１の実施例によるスクロール式空気
圧縮機の要部を拡大して示す縦断面図である。
圧縮機の要部を拡大して示す縦断面図である。
【図２】旋回スクロールの補助クランク側部材を示す図
１中の矢示II-II方向断面図である。
１中の矢示II-II方向断面図である。
【図３】本発明の第２の実施例によるスクロール式空気
圧縮機の要部を拡大して示す縦断面図である。
圧縮機の要部を拡大して示す縦断面図である。
【図４】旋回スクロールの補助クランク側部材を示す図
３中の矢示IV-IV方向断面図である。
３中の矢示IV-IV方向断面図である。
【図５】本発明の第１の変形例を示す図１と同様の縦断
面図である。
面図である。
【図６】本発明の第２の変形例を示す図２と同様の断面
図である。
図である。
【図７】本発明の第３の変形例を示す図２と同様の断面
図である。
図である。
【図８】本発明の第４の変形例を示す図４と同様の断面
図である。
図である。
【図９】従来技術によるスクロール式空気圧縮機を示す
縦断面図である。
縦断面図である。
【図１０】図９中の要部を拡大して示す断面図である。
１ ケーシング ２ 駆動軸 ２Ａ クランク ７ 固定スクロール ７Ａ 鏡板 ７Ｂ ラップ部 ８ 圧縮室 ９ 補助クランク ２１，３１ 旋回スクロール ２２，３２ 補助クランク側部材 ２２Ｂ ボス部 ２３，３３ 鏡板側部材 ２３Ａ，３３Ａ 鏡板 ２３Ｂ，３３Ｂ ラップ部 ３３Ｃ ボス部 ２５，３４ 位置決め機構（位置決め手段） ２５Ａ，３４Ａ 係合溝 ２５Ｂ，３４Ｂ 係合突部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂本 晋 神奈川県綾瀬市小園1116番地 トキコ株式 会社相模工場内 (72)発明者 鎌上 浩行 神奈川県綾瀬市小園1116番地 トキコ株式 会社相模工場内 (72)発明者 町野 実 神奈川県綾瀬市小園1116番地 トキコ株式 会社相模工場内
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項１】 筒状のケーシングと、該ケーシングの一
端側に回転可能に軸支され、先端側が該ケーシング内に
伸長してクランクとなった駆動軸と、該駆動軸のクラン
クにボス部を介して旋回可能に設けられ、鏡板にうず巻
き状のラップ部が立設された旋回スクロールと、該旋回
スクロールと対向して前記ケーシングの他端側に固着さ
れ、鏡板に該旋回スクロールのラップ部との間で複数の
圧縮室を形成するうず巻き状のラップ部が立設された固
定スクロールと、一端側が前記ケーシングに連結され、
他端側が前記旋回スクロールの背面側に連結され、該旋
回スクロールの自転を防止する補助クランクとを備えて
なるスクロール式流体機械において、前記旋回スクロー
ルは、一端側に位置して補助クランクの他端側と連結さ
れた補助クランク側部材と、該補助クランク側部材の他
端側に位置し、うず巻き状のラップ部が立設された鏡板
側部材とから２層構造に構成し、該旋回スクロールの補
助クランク側部材と鏡板側部材との間には、径方向に形
成された係合溝と、該係合溝内に挿入された係合突部と
からなる位置決め手段を設けたことを特徴とするスクロ
ール式流体機械。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3176132A JPH051502A (ja) | 1991-06-20 | 1991-06-20 | スクロール式流体機械 |
| US07/900,720 US5253989A (en) | 1991-06-20 | 1992-06-18 | Scroll fluid apparatus having a revolving scroll of separate members |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3176132A JPH051502A (ja) | 1991-06-20 | 1991-06-20 | スクロール式流体機械 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH051502A true JPH051502A (ja) | 1993-01-08 |
Family
ID=16008224
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3176132A Pending JPH051502A (ja) | 1991-06-20 | 1991-06-20 | スクロール式流体機械 |
Country Status (2)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US5253989A (ja) |
| JP (1) | JPH051502A (ja) |
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