JPH05148493A - 熱間圧延用潤滑剤および熱間圧延における潤滑方法 - Google Patents
熱間圧延用潤滑剤および熱間圧延における潤滑方法Info
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- JPH05148493A JPH05148493A JP4759591A JP4759591A JPH05148493A JP H05148493 A JPH05148493 A JP H05148493A JP 4759591 A JP4759591 A JP 4759591A JP 4759591 A JP4759591 A JP 4759591A JP H05148493 A JPH05148493 A JP H05148493A
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Abstract
しかも、加熱された被圧延材の表面に直接塗布できる耐
焼付き性の優れた熱間圧延用潤滑剤を提供する。 【構成】 黒鉛、雲母の1種または2種:10〜60重
量%、無水ケイ酸ナトリウム:10〜50重量%を含有
する水溶液からなり、粘度を200〜5000cpとし
たものである。圧延機に進入する高温の被圧延材に圧延
機の直前で塗布を行っても、潤滑剤ははじけとぶことが
なく、被圧延材表面に安定に付着される。
Description
圧延、孔型圧延に好適な熱間圧延用潤滑剤およびその潤
滑剤を用いた熱間圧延における潤滑方法に関する。
間穿孔圧延された材料が、孔型圧延機で熱間管圧延され
て継目無管とされる。ここに使用される潤滑剤として
は、金属酸化物系の液状潤滑剤がある。また、その使用
法としては、例えば穿孔圧延では、被圧延材とガイドシ
ューとの間に潤滑剤を供給する方法が特開昭63−23
4092号公報に、被圧延材を圧延に供する前に、その
外表面に潤滑剤を付着させる方法が特開昭60−184
410号公報にそれぞれ開示されている。
系の液状潤滑剤は、穿孔圧延機におけるガイドシューと
被圧延材との潤滑には適しているが、孔型圧延機での圧
延ロールと被圧延材との潤滑では、圧延一般に使用され
る黒鉛系の液状潤滑剤に比して潤滑性能が劣るという問
題がある。これは、主剤である酸化物の潤滑性能、例え
ば工具と被圧延材との間の摩擦係数が0.05〜0.15と
黒鉛よりも高いためである。主剤の摩擦係数が高い潤滑
剤は、穿孔圧延や板圧延では傾斜ロールと被圧延材との
スリップによる被圧延材の噛み込み不良、尻詰まりなど
の所謂ミスロールを防止する上で有効となるが、ミスロ
ールの発生し難い孔型圧延や板圧延では、潤滑不足によ
る焼付の発生、摩耗が問題となるのである。
60−184410号公報、とりわけそのB法として示
されているような、圧延直前の加熱された被圧延材に潤
滑剤を塗布付着させる方法が、付着潤滑剤の脱落防止等
の点から優れていると言える。しかし、上記B法に使用
されている金属酸化物系液状潤滑剤は、EHコート(ア
イコー(株)の商品名)に水を加えたものである。EH
コートに水を加えると、その粘度は、加える水の量にも
よるが通常の使用法では200cp以下まで低下する。
このような水添加によって低粘度となった潤滑剤を加熱
後の高温の被圧延材に塗布した場合には、潤滑剤中に含
まれている水が爆発的に水蒸気化し、潤滑剤がはじけ飛
んで潤滑剤の付着効率が著しく低下し、焼付き疵の発生
を完全に防止できなくなる。また、被圧延材が比較的低
温となるサイザー、レデューサーに適用した場合には、
逆に水の蒸発が不充分となり、付着性が低下することに
より充分な潤滑効果が得られない。
された被圧延材に均一かつ安定に直接塗布することは困
難である。
を示し、しかも、加熱された被圧延材に対する塗布付着
性の良好な熱間圧延用潤滑剤を提供することにある。本
発明の他の目的は、被圧延材に潤滑剤を均一かつ安定に
付着させた状態で、その被圧延材を圧延機に供し得る熱
間圧延における潤滑方法を提供することにある。
剤は、黒鉛、雲母の1種または2種:10〜60重量
%、無水ケイ酸ナトリウム:10〜50重量%を含有す
る水溶液からなり、粘度が200〜5000cpである
ことを特徴としてなる。
記潤滑剤を、圧延機入側において被圧延材外表面に塗布
付着させつつ、その被圧延材を圧延機に通過させること
を特徴としてなる。
おけるマンドレルミル、プラグミル、アッセルミル、サ
イザー、レデューサー等の孔型圧延や板圧延に好適に使
用され、酸化物系の液状潤滑剤よりも優れた潤滑性能を
示す。しかも、本発明の潤滑剤は、その粘度範囲制限に
より適正量の水を含んでいるため、圧延前の加熱された
被圧延材に塗布した場合も、水が爆発的に水蒸気化して
金属酸化物粉末がはじけ飛ぶということがなく、付着効
率が良好であり、且つ、被圧延材の加熱温度が比較的低
温の場合に付着性が低下することもない。従って、圧延
前の加熱された被圧延材に塗布して充分な付着量が確保
される。塗布のタイミングは、圧延前の1〜60秒が適
当である。
て黒鉛、雲母の1種または2種を使用する。その含有量
を10〜60重量としたのは、10重量%未満では焼付
きが発生し、60重量%超では金属酸化物粉末の分散安
定性が損なわれると共に、ゲル化(高粘度化)によりス
プレ塗布作業が困難になるからである。
を被圧延材に付着させるためのバインダである。ケイ酸
ナトリウムの水溶液は水ガラスと呼ばれている。本発明
の潤滑剤は水ガラスと主剤との混合物でもある。この無
水ケイ酸ナトリウムの含有量を10〜50重量%とした
のは、10重量%未満ではバインダとして機能しないた
めに必要な付着性が得られず、50重量%超ではゲル化
(高粘度化)してスプレ塗布作業が困難になるからであ
る。
用する水ガラスの粘度と、これに加える水の量によって
決まり、水ガラスの粘度は、水ガラスに含まれる水の量
によって決まる。従って、粘度を高くすることは潤滑剤
に含まれる水の量を少なくすることを意味し、粘度を低
くすることはこの水の量を多くすることを意味する。粘
度が200cp未満では、加熱された高温の被圧延材に
潤滑剤を塗布したときに、潤滑剤中の水が爆発的に水蒸
気化して潤滑剤が飛散し、被圧延材の表面に潤滑剤が充
分に付着されない。被圧延材が比較的低温となるサイザ
ー、レデューサー等にあっては、潤滑剤の乾燥が不足
し、同様に付着性が不充分となる。粘度が5000cp
超ではゲル化(高粘度化)してスプレー塗布作業が不能
となる。従って、粘度は200〜5000cpとし、こ
れは含水量で言えばほぼ30〜70重量%に相当する。
潤滑剤が均一かつ安定に付着し、且つ、潤滑剤の付着さ
れた被圧延剤が直ちに圧延機に進入するので、付着潤滑
剤が被圧延材から脱落することがない。
〜9)のスプレー性、付着性、摩耗係数および圧延機で
の潤滑性能を調査した。スプレー性、付着性は、120
0℃に加熱したSUS304鋼板の表面に50mmの距
離から潤滑剤をエアスプレーにより吹き付けることで評
価した。エアスプレーはセラミックスチップを有し、板
面に沿って2m/secの速度で3パス往復させた。ス
プレー圧は3.0kg/cm2 とした。摩耗係数は、SU
S304からなるリング状試片(外径19mm、内径9.
5mm、厚み6.4mm)の表面に冷間で潤滑剤を塗布し
乾燥後、850℃に加熱してリング圧縮試験(30%圧
縮加工)を行うことにより調査した。圧延機での潤滑性
能は、継目無管を製造するマンネスマン製管ラインの外
径定径用2ロール7スタンドサイザーで評価した。潤滑
剤は、サイザー直前でホローシェルにエアレスポンプを
用いたノズルにより4方向から潤滑剤をスプレー塗布し
た。ホローシェルはSUS304からなり、寸法は外径
244.5mm、肉厚12mm、長さ11000mmで、
サイザー入口でのホローシェル温度は約850℃であっ
た。調査結果を表1および表2に示す。
化物系のもの(No. 8,9)よりも摩擦係数が小さく、
潤滑性能が高い。しかも、スプレーによる塗布が可能
で、且つ、加熱された被圧延材の付着性も良好である。
体の摩擦係数が低い上に、加熱された被圧延材に直接塗
布して充分な付着量が確保され、スプレー塗布も可能で
ある。従って、圧延機入側で圧延直前の材料に塗布で
き、転送等による脱落も防止される。従って、焼付き防
止効果が極めて高い。
は、付着性の良好な潤滑剤を圧延機入側で被圧延材に塗
布するので、圧延に充分な量の潤滑剤が供され、潤滑剤
が高性能であることをあいまって、優れた焼付き防止効
果を発揮する。
Claims (2)
- 【請求項1】 黒鉛、雲母の1種または2種:10〜6
0重量%、無水ケイ酸ナトリウム:10〜50重量%を
含有する水溶液からなり、粘度が200〜5000cp
であることを特徴とする熱間圧延用潤滑剤。 - 【請求項2】 請求項1の潤滑剤を、圧延機入側におい
て被圧延材外表面に塗布付着させつつ、その被圧延材を
圧延機に通過させることを特徴とする熱間圧延における
潤滑方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3047595A JP2551247B2 (ja) | 1991-02-19 | 1991-02-19 | 熱間圧延における潤滑方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3047595A JP2551247B2 (ja) | 1991-02-19 | 1991-02-19 | 熱間圧延における潤滑方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05148493A true JPH05148493A (ja) | 1993-06-15 |
JP2551247B2 JP2551247B2 (ja) | 1996-11-06 |
Family
ID=12779602
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3047595A Expired - Lifetime JP2551247B2 (ja) | 1991-02-19 | 1991-02-19 | 熱間圧延における潤滑方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2551247B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101104403B1 (ko) * | 2008-11-03 | 2012-01-16 | 김영량 | 열간 및 온간단조 공정에 사용되는 표면 윤활처리제 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60184410A (ja) * | 1984-03-02 | 1985-09-19 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 熱間管圧延におけるガイドシユ−疵防止方法 |
JPH01167396A (ja) * | 1987-12-24 | 1989-07-03 | Nisshin Steel Co Ltd | ステンレス鋼の熱間圧延用潤滑剤 |
JPH0251592A (ja) * | 1988-08-16 | 1990-02-21 | Nippon Steel Chem Co Ltd | 高温用潤滑剤組成物 |
JPH0312498A (ja) * | 1989-06-09 | 1991-01-21 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 熱間潤滑剤 |
-
1991
- 1991-02-19 JP JP3047595A patent/JP2551247B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS60184410A (ja) * | 1984-03-02 | 1985-09-19 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 熱間管圧延におけるガイドシユ−疵防止方法 |
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KR101104403B1 (ko) * | 2008-11-03 | 2012-01-16 | 김영량 | 열간 및 온간단조 공정에 사용되는 표면 윤활처리제 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2551247B2 (ja) | 1996-11-06 |
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