JP2789979B2 - 継目無管熱間圧延用潤滑剤 - Google Patents

継目無管熱間圧延用潤滑剤

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JP2789979B2 JP4356793A JP35679392A JP2789979B2 JP 2789979 B2 JP2789979 B2 JP 2789979B2 JP 4356793 A JP4356793 A JP 4356793A JP 35679392 A JP35679392 A JP 35679392A JP 2789979 B2 JP2789979 B2 JP 2789979B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、継目無管、例えば継
目無鋼管を熱間圧延する際に使用する潤滑剤に関する。
【0002】
【従来の技術】マンネスマン方式による継目無管の製造
工程のプラグミル、マンドレルミル等の延伸圧延におい
ては、プラグ、マンドレル等の内面工具と素管内面とが
強いすべり摩擦状態下に晒されるので、工具の摩耗が激
しく、工具と素管内面の焼付きが発生し易く、素管内面
にすじ疵が発生する。この素管内面のすじ疵の消去は、
次工程の摩管機で実施されているが、すじ疵が完全に消
去できない場合がある。このため、継目無管の延伸圧延
においては、素管内面のすじ疵発生を極力抑え、かつ工
具の摩耗を抑制するため、内面潤滑剤が使用されてい
る。
【0003】従来、延伸圧延用潤滑剤は、例えばプラグ
ミル圧延直前の素管内面に、圧縮空気によってマンドレ
ルバー内部を通過してプラグ先端部ノズルから圧延開始
と同時に吹き込まれている。また、マンドレルミルにお
いては、専らマンドレルに潤滑剤を塗布することにより
行われている。延伸圧延における潤滑剤としては、黒鉛
の固体のまま、もしくは食塩その他の固形潤滑剤を混合
して用いる場合が多い。しかしながら、黒鉛単独では、
素管内面全体に供給させることが難しく、一般に分散性
の良好なものを黒鉛に混合して用いるのが殆どで、分散
性が極めて優れている食塩を混合することが広く行われ
ている。
【0004】また、熱可塑性樹脂または天然高分子化合
物を2〜50重量%、黒鉛粉を5〜98重量%を含む潤
滑剤組成物を、高温金属管内に圧送し、前記高温金属管
の熱により前記前記高温金属管の内壁面に溶融付着せし
める潤滑法、熱硬化性樹脂を2〜50重量%、黒鉛粉を
5〜98重量%を含む潤滑剤組成物を、予熱したプラグ
またはマンドレルに塗布して迅速に乾燥させて行う(特
公昭61−7124号公報)等が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記黒鉛に分散性が良
好な食塩を混合して用いた場合は、食塩が圧縮空気と共
に素管の一端から他端へ吹き抜けて周辺に飛び散り、周
辺機器を腐食させるばかりでなく、プラグの耐摩耗性を
向上させるために予め表面処理した耐食性被膜が、黒鉛
に混合した食塩によって腐食除去され、プラグの耐摩耗
性が劣化する。また、特公昭61−7124号公報に開
示の潤滑剤は、熱可塑性樹脂または天然高分子化合物や
熱硬化性樹脂を黒鉛に混合したもので、これらは黒鉛を
素管内面に付着させるためのバインダーとして作用する
が、分散性の点で問題がある。
【0006】この発明の目的は、従来の黒鉛に食塩を混
合した潤滑剤と同様の分散性を有し、しかも腐食性のな
い継目無管熱間圧延用潤滑剤を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく黒鉛に混合させる固形潤滑剤について、腐
食性と分散性の観点から実験室ならびに実機を用いて潤
滑剤成分に関する種々の試験研究を行った。その結果、
重量割合で黒鉛10に対して、炭酸ナトリウム(Na2
CO3)2.5〜12.5を混合することによって、従
来の黒鉛に食塩を混合した潤滑剤と同様の分散性を有す
ること、また、炭酸ナトリウムは、食塩(NaCl)に
比較して腐食性が殆どなく、周辺機器等の腐食を防止で
きることを究明し、この発明に到達した。
【0008】すなわちこの発明は、マンネスマン方式の
穿孔圧延機で穿孔された中空素管を延伸圧延する際に使
用する潤滑剤において、黒鉛と炭酸ナトリウムとの2成
分系潤滑剤であって、重量割合で黒鉛10に対して炭酸
ナトリウム2.5〜12.5を混合した粉体からなるこ
とを特徴とする継目無管熱間圧延用潤滑剤である。
【0009】この発明の継目無管熱間圧延用潤滑剤は、
黒鉛と炭酸ナトリウムとの2成分系潤滑剤であって、
量割合で黒鉛10に対して炭酸ナトリウム2.5〜1
2.5を混合したから、炭酸ナトリウムが延伸圧延中に
主剤である黒鉛のバインダーとして作用し、黒鉛を工具
および中空素管内面の摩擦面に付着させると共に、分散
剤としての役割を果たし、中空素管内面全体に均一に黒
鉛を供給させる。また、炭酸ナトリウムは、圧縮空気と
共に中空素管の一端から他端へ吹き抜けて周辺に飛び散
っても、食塩に比較して腐食性が弱く、周辺機器を腐食
させることがない。プラグの耐摩耗性を向上させるため
に予め表面処理した耐食性被膜は、炭酸ナトリウムによ
って腐食除去されることがなく、プラグの耐摩耗性が劣
化することはない。
【0010】さらに、炭酸ナトリウム自身は、摩擦抵抗
を下げる作用はあまりなく、分散剤としての性能が強
い。このため、黒鉛に混合する炭酸ナトリウムの割合
は、重量割合で黒鉛10に対して炭酸ナトリウム2.5
未満では黒鉛の分散が十分でなく、12.5を超えると
黒鉛の割合が少なくなって摩擦抵抗が大きくなるので、
重量割合で黒鉛10に対して2.5〜12.5に制限し
た。
【0011】
【実施例】
実施例1 先ず黒鉛に混合する各種潤滑剤の分散性の比較を実験室
で行った。実験は、高温状態の鋼板に各種潤滑剤を乗せ
た時の拡がり状況を、食塩を乗せた場合の拡がり性を1
0として調査した。その結果を表1に示す。表1に示す
とおり、炭酸ナトリウムのみが食塩と同等の分散性を示
すことが確認された。
【0012】
【表1】
【0013】実施例2 マンネスマンプラグミル方式の実機を用い、穿孔機で穿
孔されエロンゲータで穿孔圧延された外径260.0m
m、肉厚13.0mm、長さ9000mmの中空素管
を、表2に示す各種潤滑剤をプラグミルでの圧延中にプ
ラグを保持するマンドレルバー内面を通してプラグ前面
から圧縮空気により1パス、2パス共に約150gを噴
霧しながら、外径251.0mm、肉厚10.0mm、
長さ12000mmの中空素管に延伸圧延したのち、リ
ーラで内外面の磨管圧延を実施し、サイザで外径24
4.5mm、肉厚10.0mmに定径した。そして各種
潤滑剤の評価の対象は、プラグミルでの延伸圧延時の潤
滑性を示す中すじ疵とプラグ寿命とし、中すじ疵発生
0、プラグ寿命150パス以上を良好(○)、中すじ疵
発生1〜2、プラグ寿命は130以上150パス未満を
普通(Δ)、中すじ疵発生3以上、プラグ寿命は130
パス未満を不良(×)として、各種潤滑剤の評価を行っ
た。その結果を表3に示す。
【0014】
【表2】
【0015】
【表3】
【0016】表2および表3に示すとおり、試験No.
2〜4の本発明例の潤滑剤は、試験No.1の黒鉛に食
塩を混合した従来例と同様に中すじ疵が皆無で、しかも
プラグ寿命も良好であった。しかしながら、炭酸ナトリ
ウムの割合が少ない試験No.5の場合は、分散性が低
下して中すじ疵が発生し、プラグ寿命も低下する。ま
た、炭酸ナトリウムの割合が多すぎる試験No.6の場
合は、黒鉛の割合が少なくなって潤滑性能が低下し、中
すじ疵が発生してプラグ寿命も低下する。さらに、黒鉛
に炭酸カルシウム、ホウ酸、ホウ砂を混合した試験N
o.7〜9の場合は、いずれも分散性が悪く中すじ疵が
発生し、プラグ寿命も大きく低下する。
【0017】
【発明の効果】以上述べたとおり、この発明の潤滑剤
は、黒鉛に食塩を混合した従来一般の潤滑剤に比較し、
分散性、潤滑性がほぼ同等で、延伸圧延における中空素
管の中すじ疵の発生防止と、プラグの摩耗を抑制でき、
品質良好な継目無管を製造できると共に、周辺機器の腐
食をも防止できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C10M 103:06) C10N 10:02 30:04 30:06 40:24

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マンネスマン方式の穿孔圧延機で穿孔さ
    れた中空素管を延伸圧延する際に使用する潤滑剤におい
    て、黒鉛と炭酸ナトリウムとの2成分系潤滑剤であっ
    て、重量割合で黒鉛10に対して炭酸ナトリウム2.5
    〜12.5を混合した粉体からなることを特徴とする継
    目無管熱間圧延用潤滑剤。
JP4356793A 1992-12-21 1992-12-21 継目無管熱間圧延用潤滑剤 Expired - Fee Related JP2789979B2 (ja)

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JPS60108497A (ja) * 1983-11-16 1985-06-13 Kawasaki Steel Corp 継目無鋼管製造用固体潤滑剤

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