JPH0514330U - カーテンウオールユニツトの支持装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 カーテンウォールのユニットの高さ方向の位
置調整を容易にする。 【構成】 躯体Ｓに固定されるファスナー１と、ファス
ナー１の起立片1aに高さ方向に螺合する高さ調整ボルト
２と、起立片1a上に固定される位置調整ブロック３と、
ファスナー１側へ張り出してユニットＵに上下動自在に
連結され、位置調整ブロック３上に載置されるハンガー
プレート４と、ユニットＵのファスナー１側に突設さ
れ、高さ調整ボルト２上に載置される受け板５とから構
成され、高さ調整ボルト２がユニットＵの受け板５を支
持した状態でその高さを調整するもので、高さ調整ボル
ト２の螺合長さを変えるのみで高さを調整することによ
りその作業を容易にする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案はカーテンウォールのユニットを、高さ方向の位置を調整しながら支 持する、カーテンウォールユニットの支持装置に関するものである。

【０００２】

【従来技術及び考案が解決しようとする課題】

ユニット式のカーテンウォールはユニットを下階側から吊り込み、スラブ等の 躯体に固定されたファスナーと、隣接するユニットに連結しながら順次上層へ設 置して構成されるが、吊り込まれたユニットの設置時には、これを、下側に隣接 するユニットと横方向に隣接するユニット間の目地の大きさを調整しながらファ スナーに取り付ける必要がある。

【０００３】 従来は例えば実開昭54−144724号のようにＬ形のファスナーの縦片に、ユニッ トから張り出すハンガープレートを支持するスライドプレートを上下動自在に接 続することにより高さ調整を、またファスナーの室外側に取り付けられる円弧状 の座金等にハンガープレートを接触させ、ユニットの回転を規制しながらスライ ドプレート上をスライドさせることにより横方向の位置調整を行う方法が一般的 である。

【０００４】 しかしながら、スライドプレートはファスナーに対して上下方向にスライドし 、それに直交するボルトによりファスナーに連結されることから、スライドプレ ート上にユニットが載った状態では高さ調整を行うことができないため、高さ調 整はユニットをクレーンで吊ったまま、ハンガープレートをスライドプレート上 に載せる作業と引き上げる作業を交互に繰り返しながら行うことになり、極めて 面倒である。

【０００５】 この考案はこうした従来構造の位置調整の実情を踏まえてなされたもので、高 さ方向の調整を容易にする支持装置を新たに提案しようとするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案ではファスナーに高さ調整ボルトを高さ方向に螺合し、この高さ調整ボ ルトにカーテンウォールのユニットの荷重を支持させたまま、高さ調整ボルトの 螺合長さを変えて高さを調整することによりその作業を容易にする。

【０００７】 支持装置は躯体に固定されるファスナーと、ファスナーの室外側から立ち上が る起立片に高さ方向に螺合する高さ調整ボルトと、起立片上に固定された位置調 整ブロックと、ファスナー側へ張り出してユニットに上下動自在に連結され、位 置調整ブロック上に載置されるハンガープレートと、ユニットのファスナー側に 突設され、高さ調整ボルト上に載置される受け板とから構成され、高さ調整ボル トがユニットの受け板を支持した状態で、その螺合長さが調整されることにより ユニットの高さを調整し、ユニットを吊り下げたまま載置と引き上げを繰り返す 作業を解消する。

【０００８】

【実施例】

以下本考案を一実施例を示す図面に基づいて説明する。

【０００９】 この考案の支持装置Ａは図１に示すように躯体Ｓに固定されるファスナー１と 、ファスナー１の室外側から立ち上がる起立片1aに螺合する高さ調整ボルト２と 、起立片1a上に固定され、頭部3aが円弧断面形状をした位置調整ブロック３と、 カーテンウォールのユニットＵに室内側へ張り出して固定され、位置調整ブロッ ク３上に載置されるハンガープレート４と、高さ調整ボルト２上に載置される受 け板５とから構成され、高さ調整ボルト２がユニットＵの受け板５を支持した状 態でその高さを調整するものである。

【００１０】 ファスナー１は図１，図３に示すように躯体Ｓに固定される取付片1bとその室 外側から立ち上がる起立片1aとからＬ形の断面形状をし、躯体Ｓ中に埋め込まれ た埋込みファスナー６にボルト７によって固定され、自身の平面上の位置の調整 は取付片1bに明けられる長孔，もしくはルーズホールのボルト孔1cによって行わ れる。

【００１１】 ファスナー１の起立片1aには図１に示すように、軸が鉛直を向いてナット２′ ，２′が溶接により固定されており、これに高さ調整ボルト２，２が螺合してい る。ナット２′は図１に示すように起立片1aに埋め込まれて、もしくは図４に示 すように起立片1aに接して配置される。

【００１２】 起立片1aにはまた、図１に示すようにハンガープレート４，４を支持する位置 調整ブロック３，３が載り、固定される。ファスナー１には隣接する２枚のユニ ットＵ，Ｕが連結されることから、ナット２′と位置調整ブロック３は共に図示 するように２箇所設置される。

【００１３】 位置調整ブロック３は図３に示すように表面が円弧状の頭部3aと、起立片1aに 重なる垂下部3bとからなり、頭部3aで起立片1aを挟み込む恰好でその上に設置さ れ、垂下部3bを貫通するビス８によって起立片1aに固定される。位置調整ブロッ ク３はユニットＵの横方向の移動量を見込んだ幅を持ち、アルミニウム押出形材 により製作される。

【００１４】 位置調整ブロック３の垂下部3bには図２に示すように室外側へ突出する膨出部 3cが形成されており、この膨出部3cにハンガープレート４が接触することにより ユニットＵの回転が阻止され、ユニットＵの鉛直性が保持される。

【００１５】 ハンガープレート４は図１，図３に示すようにユニットＵの背面から室内側へ 張り出し、この張り出した部分に位置調整ブロック３に下側に係合する係合溝4a が形成されている。このハンガープレート４はユニットＵの縦枠に、長孔のボル ト孔4bによって高さ方向に移動自在に取り付けられており、ユニットＵの高さ調 整が完了したところでボルト９とナット11によって固定される。ハンガープレー ト４の固定時に、ユニットＵは躯体Ｓから懸垂した状態で支持される。

【００１６】 受け板５は図１に示すようにハンガープレート４と同様にユニットＵの縦枠に 室内側へ張り出して固定されており、ユニットＵの吊り込み時に高さ調整ボルト ２上に載り、それによるユニットＵの高さ調整が完了するまでユニットＵ自身を 支持する。

【００１７】 ユニットＵの高さ調整は、受け板５を高さ調整ボルト２上に載置した状態で、 高さ調整ボルト２を回転し、螺合長さを調整することにより行われ、調整後、ハ ンガープレート４を位置調整ブロック３上に下ろしてこれに係合させ、ボルト９ ，ナット11を本締めしてハンガープレート４をユニットＵに固定する。

【００１８】 高さ調整終了後、ユニットＵの荷重はハンガープレート４によって負担され、 ハンガープレート４がユニットＵを支持したまま、位置調整ブロック３上を摺動 することによってユニットＵの横方向の位置調整が行われる。

【００１９】

【考案の効果】

この考案は以上の通りであり、ファスナーに高さ調整ボルトを高さ方向に螺合 し、この高さ調整ボルトにカーテンウォールのユニットの荷重を支持させたまま 、高さ調整ボルトの螺合長さを変えて高さを調整するものであるため、クレーン から吊り下げたままファスナー上への載置と引き上げを繰り返す必要がなく、高 さ調整の作業を容易に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】ユニットのファスナー上への設置状況を示した
斜視図である。

【図２】ユニットをファスナー上に載せた状況を示した
斜視図である。

【図３】図２の縦断面図である。

【図４】高さ調整ボルトをファスナーの室外側に接合し
た場合の、図２の平面図である。

【図５】ファスナーの室外側を示した斜視図である。

【符号の説明】

Ａ……支持装置、１……ファスナー、1a……起立片、1b
……取付片、1c……ボルト孔、２……高さ調整ボルト、
２′……ナット、３……位置調整ブロック、3a……頭
部、3b……垂下部、3c……膨出部、４……ハンガープレ
ート、4a……係合溝、５……受け板、６……埋込みファ
スナー、７……ボルト、８……ビス、９……ボルト、10
……リブプレート、11……ナット、Ｕ……ユニット、Ｓ
……躯体。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 カーテンウォールのユニットＵを支持す
   る躯体Ｓに固定されるファスナー１と、ファスナー１の
   室外側から立ち上がる起立片1aに高さ方向に螺合する高
   さ調整ボルト２と、起立片1a上に固定された位置調整ブ
   ロック３と、 ファスナー１側へ張り出してユニットＵに上下動自在に
   連結され、位置調整ブロック３上に載置されるハンガー
   プレート４と、ユニットＵのファスナー１側に突設さ
   れ、高さ調整ボルト２上に載置される受け板５とから構
   成され、高さ調整ボルト２がユニットＵの受け板５を支
   持した状態でその高さを調整するものであることを特徴
   とするカーテンウォールユニットの支持装置。
2. 【請求項２】 位置調整ブロック３の室外側には、ユニ
   ットＵ側へ突出し、 ハンガープレート４が接触する膨出部3cが形成されてい
   ることを特徴とする請求項１記載のカーテンウォールユ
   ニットの支持装置。