JPH051424A - 傾斜地における構造物の構造及び構築方法 - Google Patents

傾斜地における構造物の構造及び構築方法

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JPH051424A
JPH051424A JP3177776A JP17777691A JPH051424A JP H051424 A JPH051424 A JP H051424A JP 3177776 A JP3177776 A JP 3177776A JP 17777691 A JP17777691 A JP 17777691A JP H051424 A JPH051424 A JP H051424A
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JP
Japan
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pressure
wall
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Application number
JP3177776A
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English (en)
Inventor
Yasuro Ito
康郎 伊藤
Hisanori Hotta
久則 堀田
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Taisei Corp
Original Assignee
Taisei Corp
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Publication date
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Publication of JPH051424A publication Critical patent/JPH051424A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 敷地の有効利用が図ると共に、構造物の自
由な設計を可能とする、構造物の構築方法を提供するこ
と。 【構成】 傾斜地を切り開いた敷地の切土斜面に構造
物の壁面を接触させて構築する、傾斜地における構造物
の構築方法において、構造物を縦割りした受圧部と本体
部に分離して設計し、傾斜地に接触し背面土圧を支持す
る受圧部を先行して構築し、受圧部に接近して本体部を
構築し、受圧部と本体部の継目箇所に継目距離の変化を
許容する継目板を配置したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、傾斜地における構造物
の構造及び構築方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】傾斜地を切り開いて集合住宅等の構造物
を構築する場合、切土斜面の土圧の影響を考慮しなけれ
ばならない。従来の土圧を配慮した構造物の構築方法
は、構造物に土圧を伝えないで構築する方法と、構造物
に土圧を伝えて構築する方法に大別される。図4、5は
前者の構築方法に関するもので、切土斜面の土圧を重力
式の山留壁aやアンカーbで受けて、構造物cに土圧が
作用しない。図6と図7は後者の構築方法に関するもの
で、図6は構造物cに直接作用する背面土圧を、構造物
cの着底部の摩擦抵抗で支持する構造であり、図7は背
面土圧を構造物cの背面に定着したアンカーbで支持す
る構造である。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】上記した従来の構築
技術には、次のような問題点が存在する。 <イ> 構造物cに土圧が作用しない図4,5の構築方
法にあっては、構造物cを山留壁aから離れた位置に構
築するため、敷地面積を有効に活用できない不都合があ
る。 <ロ> 図6の背面土圧を構造物cの着底部の摩擦抵抗
で支持する方法は、構造物cの支持地盤による摩擦抵抗
の不足分を支持杭dの横方向の抵抗力で補充している。
そのため、大きな背面土圧が予想される場合は、支持杭
dの杭径が大径化して不経済である。また、背面土圧を
受ける構造物cの背面が前面に比べて壁厚が厚く設計さ
れために、前面と背面の壁の剛性が相違し、構造上のバ
ランスが悪い。さらに背面土圧を支持地盤や支持杭dに
伝えるため、構造物cの背面と直交方向に耐力壁を追加
する必要があり、耐力壁が自由に設計する上で障害にな
っている。 <ハ> 図7の場合は、図6と同様に構造物cの前面と
背面の壁の剛性が相違して構造上のバランスが悪い。こ
れに加えて、土圧の構造物cへの影響を明確に解析する
ことは、現時点において非常に困難である。
【0004】
【発明の目的】本発明は、上記の問題点を解決するため
になされたもので、その目的とするところは敷地の有効
利用が図れ、構造物の自由な設計を可能とすると共に、
構造的解析を明確に行える、構造物の構造及び構築方法
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、傾斜地
を切り開いた敷地の切土斜面に構造物の壁面を接触させ
て構築する、傾斜地における構造物において、構造物を
縦割りして受圧部と本体部に分離し、切土斜面に接触し
背面土圧を支持する受圧部と、本体部の間を継目距離の
変化を許容する継手材で連結したことを特徴とする、傾
斜地における構造物の構造である。さらに本発明は傾斜
地を切り開いた敷地の切土斜面に構造物の壁面を接触さ
せて構築する、傾斜地における構造物の構築方法におい
て、構造物を縦割りした受圧部と本体部に分離して設計
し、傾斜地に接触し背面土圧を支持する受圧部を先行し
て構築し、受圧部に接近して本体部を構築し、受圧部と
本体部の継目箇所に継目距離の変化を許容する継目板を
配置したことを特徴とする、傾斜地における構造物の構
築方法である。
【0006】
【実施例】以下図面を参照しながら、本発明の一実施例
について説明する。 <イ>構造物の設計 図1に本発明にかかる完成時の構造物1の全体図を示
す。構造物1は傾斜地2の一部を切り欠いた敷地に構築
される。本発明では構造物1を縦割りした受圧部3と本
体部4の分割体で構成し、受圧部3と本体部4の継目箇
所に継目距離の変化を許容する継目部材で連結する。こ
れにより構造的には受圧部3のみで土圧を支持して、本
体部4に土圧を作用させない。そして、構造的に分離し
ている受圧部3と本体部4を一体の構造物として利用す
る。以下、具体的な構造物1の構築方法について説明す
る。
【0007】<ロ>受圧部の施工 図2に示すように傾斜地2に、受圧部の一部を構成する
山留壁31を場所打ちにより構築する。山留壁31の施
工が完了したら、山留壁31の下流側の傾斜地2を開削
する。開削作業と並行して、露出した山留壁31の上位
側から地山にアンカー5を定着する。開削により生じる
土圧は、山留壁31とアンカー5によって支持される。
さらに所定の深さまで開削したら、図1に示すように必
要に応じて支持杭32を構築し、さらに山留壁31の露
出面に柱、梁、天井、床部、基礎部を水平方向に増設し
て、図1に示す受圧部3を構築する。完成した受圧部3
に作用する土圧は、山留壁31を介してアンカー5によ
り支持する。
【0008】<ハ>本体部の施工 敷地の所定位置に必要に応じて支持杭41を構築した
後、支持杭41上に本体部4を構築する。本体部4は、
受圧部3に接近させて構築する。土圧は受圧部3で支持
しているため、土圧の影響を無視して本体部4を自由に
設計することができる。
【0009】<ニ>継目処理 受圧部3と本体部4は接近して構築するものの、構造的
には互いに分離独立していて一体化していない。そのた
め図3に拡大して示すように、受圧部3と本体部4から
水平に張り出した例えば床33,43の突き合わせ箇所
に継目板6を載置する。継目板6は受圧部3と本体部4
を剛結するための部材ではなく、受圧部3と本体部4の
間で力の伝達を回避できる例えばエキスパンショイント
等で構成する。
【0010】
【作用】つぎに前記工程で構築した構造物の特性につい
て考察する。
【0011】<イ>土圧の支持 図1に示すように、構造物1に作用する背面土圧Pは、
構造物1を構成する受圧部3を介しアンカー5によって
支持される。また背面土圧Pを受圧部3の着底部の摩擦
抵抗或いは杭の横方向抵抗力で補助的に支持させても良
い。また受圧部3の自重及び積載荷重により受圧部3に
作用するモーメントを受圧部3の山留壁31を介してア
ンカー5で支持させてもよい。従って、背面土圧Pに起
因する水平力や受圧部に生じるモーメント、及び剪断力
は、本体部4にまったく伝わらない。
【0012】<ロ>重量の支持 受圧部3及び本体部4の鉛直方向の荷重は、各支持杭3
2,41を介するか、或いは直接地盤で支持される。
【0013】
【その他の実施例】前記実施例は山留壁31を受圧部3
の本設用に利用する場合について説明したが、山留壁3
1は仮設部材としてもよい。また受圧部3の施工に当た
り、一般に施工時の土圧は本設時に想定する土圧より小
さいからアンカー5とは別に仮設アンカー或いは仮設支
保工を利用しても良い。最終的に土圧を十分に支えられ
る受圧部3及びアンカー5を構築できれば良いから、受
圧部3の施工方法は問わない。
【0014】
【本発明の効果】本発明は構造物の本体部と受圧部を分
離して構築したことにより、次のような効果を得ること
ができる。
【0015】<イ> 構造物に作用する背面土圧と、受
圧部に生じるモーメント、剪断力等は受圧部のみで支持
し、本体部に伝達されない。そのため、本体部は土圧の
影響をまったく考えずに自由に設計することができる。
【0016】<ロ> 構造物を構成する本体部と受圧部
が構造的に分離独立しているため、構造解析を明確に行
うことができる。
【0017】<ハ> 分離独立している本体部と受圧部
の継目箇所を継目部材で連絡することで、一体の構造物
として利用することができる。
【0018】<ニ> 構造物を切土斜面に接触させて構
築できるため、敷地の有効活用を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 完成時における構造物の一部を破断した側面
【図2】 受圧部の施工法を説明するための側面図
【図3】 床の継目構造を説明するための部分拡大図
【図4】 山留壁を用いる従来技術の説明図
【図5】 アンカーを用いる従来技術の説明図
【図6】 構造物で直接土圧を受ける従来技術の説明図
【図7】 アンカーを介して土圧を構造物で受ける従来
技術の説明図

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 傾斜地を切り開いた敷地の切土斜面に
    構造物の壁面を接触させて構築する、傾斜地における構
    造物において、構造物を縦割りして受圧部と本体部に分
    離し、切土斜面に接触し背面土圧を支持する受圧部と、
    本体部の間を継目距離の変化を許容する継手材で連結し
    たことを特徴とする、傾斜地における構造物の構造。
  2. 【請求項2】 傾斜地を切り開いた敷地の切土斜面に
    構造物の壁面を接触させて構築する、傾斜地における構
    造物の構築方法において、構造物を縦割りした受圧部と
    本体部に分離して設計し、傾斜地に接触し背面土圧を支
    持する受圧部を先行して構築し、受圧部に接近して本体
    部を構築し、受圧部と本体部の継目箇所に継目距離の変
    化を許容する継目板を配置したことを特徴とする、傾斜
    地における構造物の構築方法。
JP3177776A 1991-06-24 1991-06-24 傾斜地における構造物の構造及び構築方法 Pending JPH051424A (ja)

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JP (1) JPH051424A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002047657A (ja) * 2000-08-03 2002-02-15 Toyo Constr Co Ltd 傾斜地保全型建物およびその構築方法
JP2006233666A (ja) * 2005-02-28 2006-09-07 Takenaka Komuten Co Ltd 偏土圧を受ける建物の基礎構造

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002047657A (ja) * 2000-08-03 2002-02-15 Toyo Constr Co Ltd 傾斜地保全型建物およびその構築方法
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