JPH05137429A - 施肥装置付き田植機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 田植機の肥料貯溜ホッパーに対する肥料補給
作業を労力負担の少ない状態で行えるようにする。 【構成】 走行機体に苗植付装置２を装着するととも
に、この苗植付装置２の近傍に施肥装置３を配設してあ
る施肥装置付き田植機であって、前記施肥装置３の近く
に、肥料貯溜ホッパー８に対する補給用肥料収納具を載
置支持する載置台１２を、前記苗植付装置２の横外方に
突出する状態で設けたガイドレール１３に機体横方向に
スライド移動自在に支持して配設するとともに、前記ガ
イドレール１３の横外方突出部を内方側に格納自在に構
成してある。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、走行機体に苗植付装置
を装着するとともに、この苗植付装置の近傍に施肥装置
を配設してある施肥装置付き田植機に関する。

【０００２】

【従来の技術】上記施肥装置付き田植機において、従来
では、特開平２−１４５１１４号公報に開示されるよう
に、施肥装置における肥料貯溜ホッパーを固定レールに
より機体前後方向にスライド移動自在に支持する構成の
ものがあった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来構造は、施肥
作業中においては、貯溜ホッパーを施肥箇所のほぼ上方
に位置させて肥料の流下案内を良好に行えるようにする
とともに、貯溜ホッパーに対して新たに肥料を補給する
場合には、一般に袋詰めされ運搬の行い難い肥料収納袋
からホッパー内に肥料を供給し易いように、畦に近づけ
た状態で作業できるようにしたものである。ところが、
上記従来構造では、ホッパーを支持するレールが機体後
方に突出した姿勢になるので、旋回走行時に外物に接触
するおそれが高く、改善の余地があり、又、植付け条が
多い場合には、左右に長いホッパーを一体的に前後にス
ライドさせる必要があり、支持構造を強固にする必要が
あるとともに、重量が大となって作業労力が大になる欠
点もあった。本発明は上記不具合点を解消することを目
的としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明の特徴構成は、冒
頭に記載した施肥装置付き田植機において、前記施肥装
置の近くに、肥料貯溜ホッパーに対する補給用肥料収納
具を載置支持する載置台を、前記苗植付装置の横外方に
突出する状態で設けたガイドレールに機体横方向にスラ
イド移動自在に支持して配設するとともに、前記ガイド
レールの横外方突出部を内方側に格納自在に構成してあ
る点にある。

【０００５】

【作用】肥料貯溜ホッパーに肥料を補給する場合には、
前記載置台を苗植付装置の横外方に突出した畦に近い位
置までスライドさせて、この載置台に補給用肥料収納具
を載置して重量を受け止め支持した状態でホッパー上方
にスライドさせ、肥料補給を行うのである。そして、肥
料補給が終了した後は、ガイドレールの横外方突出部を
格納させて、外方への突出物がない状態で走行させるこ
とができる。

【０００６】

【発明の効果】従って、運搬の行い難い袋詰め肥料であ
っても、袋を持ったままでホッパー内に肥料補給する等
の労力負担のない状態で楽に補給作業が行えるととも
に、畦側から容易に供給できるものでありながら、走行
時には外物との接触のおそれが少ないものとなった。し
かも、前記補給用肥料収納具として、袋詰め肥料でなく
ホッパー形式のものを用いると、畦側の補助作業者だけ
で貯溜ホッパーへの供給作業を行うことも可能となる。

【０００７】

【実施例】以下、実施例を図面に基いて説明する。図３
に施肥装置付き田植機を示している。この田植機は、乗
用型走行機体の後部にリンク機構１を介して苗植付装置
２を昇降自在に連結するとともに、苗植付装置２の後方
に施肥装置３を装着して構成してある。

【０００８】苗植付装置２は、フレーム兼用の植付伝動
ケース４に対して一定ストロークで往復横移動する苗の
せ台５、苗のせ台５の下端部から一株づつ苗を取り出し
て泥面に植付ける植付機構６、泥面上を滑走する接地フ
ロート７等を備えて構成してある。前記施肥装置３は、
苗のせ台５の後方に配備された肥料貯溜ホッパー８内に
肥料を貯溜するとともに、この肥料貯溜ホッパー８の下
方に連設した繰り出し機構９により植付け作動に伴って
所定量づつ肥料を繰り出し、その下方に連通する流下パ
イプ１０を介して作溝器１１により泥面上に作成された
溝内に肥料を落下供給するよう構成してある。前記肥料
貯溜ホッパー８は左右に３個並列配備してある。

【０００９】そして、前記施肥装置３の近くに、肥料貯
溜ホッパー８に対する補給用肥料収納具を載置支持する
載置台１２を、前記苗植付装置２の横外方に突出する状
態で設けたガイドレール１３に機体横方向にスライド移
動自在に支持して配設するとともに、前記ガイドレール
１３の横外方突出部１３ａを内方側に格納自在に構成し
てある。詳述すると、図１、図２に示すように、植付伝
動ケース４から固定立設した支柱１４により前後一対の
ガイドレール１３，１３を支持するとともに、このガイ
ドレール１３，１３を苗植付装置２の横側端よりも横外
方に突出する状態で延設してある。そして、このガイド
レール１３，１３の横外方突出部分は、中央側固定レー
ル部分１３ｂと直線状に連なる作用姿勢と、下方に揺動
する格納姿勢とに亘り姿勢切り換え自在に構成してあ
る。つまり、途中部において揺動自在に枢支連結すると
ともに、貫通ピン１５を抜き差しして作用姿勢と格納姿
勢とに切り換え自在に構成してある。前記載置台１２
は、補給用肥料収納具の一例である肥料袋１６を載置す
る載置面１２ａを備えるとともに、前記各ガイドレール
１３に移動自在に係合するガイドローラ１７を左右２個
づつ備えてガイドレール１３の全域に亘り、円滑に移動
自在に載置案内されるよう構成してある。尚、ガイドレ
ール１３の左右両側端には、載置台の抜け外れを阻止す
るストッパー１８を設けてある。このような構成におい
て、肥料を補給する際には、図に示すように、圃場を走
行する機体を畦Ｋに横付けして、前記ガイドレール１３
の延長突出部１３ａを畦に近い箇所に位置させ、畦から
肥料袋１６を載置台１２に載せて重量をあずけた状態で
載置台１２をスライド移動させながら、肥料を各貯溜ホ
ッパー８内に供給するのである。

【００１０】〔別実施例〕前記載置台１２は、上記した
ように肥料袋１６を載置する構成のものに代えて、図４
に示すように、ホッパー１９及びその下部に下側を開放
する状態と閉じ状態とに切り換え操作自在なシャッター
２０を備える構成としてもよい。そして、この載置台１
２はガイドレール１３の一端側、つまり、畦際からスラ
イド操作が可能な移動用把手２１を延設するとともに、
閉じ位置に向けてバネ２２により付勢されたシャッター
２０を畦際からスライド開放操作が可能なシャッター用
把手２３を設けてある。このように構成すると、載置台
１２を畦に近い位置に寄せた状態でホッパー１９内に、
袋から肥料を供給しておき、載置台１２を貯溜ホッパー
８の上方にスライドさせ、シャッター２０を開放して肥
料を補給する作業を全て畦側から行うことができる。

【００１１】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
容易にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】ガイドレール配設部の斜視図

【図２】ガイドレール配設部の後面図

【図３】田植機後部の側面図

【図４】別実施例のガイドレール配設部の後面図

【符号の説明】

２ 苗植付装置 ３ 施肥装置 ８ 肥料貯溜ホッパー １２ 載置台 １３ ガイドレール

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 走行機体に苗植付装置（２）を装着する
   とともに、この苗植付装置（２）の近傍に施肥装置
   （３）を配設してある施肥装置付き田植機であって、前
   記施肥装置（３）の近くに、肥料貯溜ホッパー（８）に
   対する補給用肥料収納具を載置支持する載置台（１２）
   を、前記苗植付装置（２）の横外方に突出する状態で設
   けたガイドレール（１３）に機体横方向にスライド移動
   自在に支持して配設するとともに、前記ガイドレール
   （１３）の横外方突出部を内方側に格納自在に構成して
   ある施肥装置付き田植機。