JPH0512148B2 - - Google Patents

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JPH0512148B2
JPH0512148B2 JP10466289A JP10466289A JPH0512148B2 JP H0512148 B2 JPH0512148 B2 JP H0512148B2 JP 10466289 A JP10466289 A JP 10466289A JP 10466289 A JP10466289 A JP 10466289A JP H0512148 B2 JPH0512148 B2 JP H0512148B2
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JP
Japan
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lacquer
metal foil
laminated
stainless steel
foil
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP10466289A
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English (en)
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JPH02283438A (ja
Inventor
Toshihiro Terada
Kazuo Kuzukawa
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
Application filed by Kawasaki Steel Corp filed Critical Kawasaki Steel Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明品は、漆塗膜と金属箔をラミネートした
漆ラミネート金属箔に関し、各種ボードの表面に
貼り合わせ加工を施すことにより光沢のある美麗
な漆塗り面を形成することができ、建築用高級内
装材、家具、食器あるいは自動車内装材等に広く
用いられる。
〔従来の技術〕
漆と塗膜は、耐薬品性、耐水性等に優れ、色、
光沢、肌触り等の点で他の合成塗料とは異なつた
特性を有しているので、美術工芸品や仏壇、家
具、食器等、多方面に広く使用されている。
しかしながら、漆塗装品の製造には塗布と乾燥
に複雑な技術を要し、従来、職人の勘や経験に頼
つていたので、伝統工芸の域を出ないのが実状で
あつた。
天然漆を金属表面に塗布する方法として、従来
技術では金属表面に、生漆(きうるし:漆の樹液
を濾過精製したもの)を薄く塗り、150℃で30分
〜1時間焼付け、金属表面に酸化被膜を形成する
前処理を行い、その後なやし加工およびくろめ加
工された精製漆を手塗りし、常温で高湿度(70%
RH以上)の漆風呂(室)の中に12〜24時間放置
して乾燥する。最終に篦、刷毛目の残つた表面を
研摩し平滑にした後磨きあげる工程を経ていた。
以上の工程では、専門の職人が必要であり、こ
のような職人の減少に業界が苦しんでいる状態と
なつている。また、手塗り仕上げのために品質の
均一性や量産性が劣る結果となつている。さらに
漆業界では漆風呂の大きさに制約されて大面積の
加工が困難とされていた。
このような実状を改善する技術として、特開昭
61−10497に、紙状体と、この紙状体の一面に形
成した漆転写層とから構成された漆転写材が開示
されている。
この漆転写材は、各種基材例えば金属板、セラ
ミツク板、合成樹脂板等に漆側の面を貼りあわ
せ、紙状体を剥がすことにより、各種基材表面上
に漆転写層を転写し、漆の膜を容易に形成するこ
とができるものである。この技術は、職人の手作
業を減ずると共に、従来用いられなかつた各種の
被塗装物に漆のすぐれた性能を適合させ、漆塗装
の適用範囲を拡大する優れた技術である。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながらこの技術にも、以下のような改善
すべき点がある。
(1) 離型性の紙状体に塗工されている漆層は硬度
が高く、切断、折り曲げ時に割れ易くエツジ部
分に欠けが生じ易い。
(2) 基材が金属板の場合には、漆転写材を貼り合
わせ加工後、曲げ加工を施すと曲げ部で金属は
延びるが漆塗膜は延びないため漆に割れが発生
する。また金属板を曲げ加工した後に上記漆転
写材を貼りあわせるのには非常に工数がかかる
し、また金属板との貼着が不十分となる場合が
多い。また、漆層の厚さが50μm以下であるた
め、金属表面の平滑度の影響を受け易い。同時
に接着剤の塗布むら、転写作業時の埃のブツの
発生などの問題が起り易く、例えばクリーンル
ーム内での転写作業が要求される。
(3) 基材がセラミツク板の場合には、良好な表面
光沢を得ることができない。
(4) 基材が合成樹脂板、木質系板の場合には、耐
熱性が乏しい。漆は150℃以上190℃程度の耐熱
性があるのに、例えば基材が塩化ビニールの場
合、90℃5日間程度で劣化してしまう。
本発明者らは上記漆転写材の利点を昴揚すると
共に、上記問題点を解決した漆ラミネート金属箔
を開発した。本発明はこのような漆ラミネート金
属箔を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は漆塗膜と金属箔をラミネートして成る
漆ラミネート金属箔である。第1図に本発明品の
一例の模式断面図を示した。本発明の漆ラミネー
ト金属箔20は金属箔3上に漆層2が形成され、
その表面に保護フイルム1が被着されている。
この漆ラミネート金属箔20の製造方法は、保
護フイルム(紙状体)1の面に漆層2を形成した
漆転写材10を金属箔3表面に貼着する方法でも
よく、金属箔3上に漆を塗布して漆層2を形成
し、その表面に保護フイルム1を貼着する方法で
もよい。また、場合により保護フイルム1を省略
してもよい。
本発明に用いる金属箔としては、ステンレス
箔、エンボス加工を施したステンレス箔、みがき
鋼箔、表面処理を施した鋼箔など、光沢、模様
性、加工性、剛性を有する金属箔が用途に応じて
それぞれ好適である。
中でも特に、金属箔として厚さ0.2mm以下のス
テンレス箔が極めて好成績であり、光沢、加工
性、耐食性、耐久性、耐折曲げ性、剛性などの点
で優れている。なおステンレス箔の最小厚さは
10μmとなつている。
みがき鋼箔は、耐蝕性などを特に問題としない
用途に対しては、ステンレス鋼と比較して光沢、
加工性、剛性において遜色はなく安価である。
表面処理を施した鋼箔は表面処理模様が漆表面
に現れ、意匠性の高い製品を得ることができ好ま
しい。
第2図はステンレス箔3の表面にエンボス加工
4を施した漆ラミネート金属箔2を示している。
この場合、漆層2の上面にエンボス模様4が浮き
出た、意匠性が極めて高い製品を得ることができ
る。ステンレスエンボス箔に漆塗工後、漆面を研
磨してステンレス箔のエンボス加工の凸部上の漆
を除去してステンレス箔の肌を露出させ、ステン
レス光沢が漆面に浮き出た製品を作ることもでき
る。
第3図は、第1図の実施例の背面に裏打材4を
貼着した漆ラミネート金属箔22の例を示す。こ
の漆ラミネート金属箔22は運搬その他のハンド
リングの際や貼り合わせ加工の際に、金属箔およ
び漆層に面折れ等が生ずるのを防止したものであ
る。裏打材4としては例えばDAP(ジアリルフタ
レート含浸紙)が適切である。DAPは面折れを
効果的に防止すると共に、この漆ラミネート金属
箔22の曲げ加工時には、自ら変形するので厚さ
が厚くなつても漆の割れなどを生ずることはな
い。
〔作用〕
本発明は上記構成により次の作用を生ずる。
(イ) 金属箔に強固に接着させた漆層は、前記漆転
写材の漆層と比較すると、切断時にエツジ部の
破損が生じない。また、折曲げ時にも全く漆層
の割れが発生しない。
(ロ) 本発明の漆ラミネート金属箔を基材表面に貼
着した場合、金属箔の剛性により漆の光沢面が
保たれ、基材の表面平滑の程度や、接着剤の塗
布むら、埃等の影響を受け難い。従つて施工適
用可能な基材の選択範囲が従来の漆塗製品に比
して拡大されると共に、漆塗布面を有する製品
の表面施工の作業性が著しく向上する。
(ハ) 基材が金属板の場合、先に金属板を曲げ加工
した後に、本発明の漆ラミネート金属箔を貼り
あわせれば漆に割れが発生することなく、接着
不良も発生せずに容易に貼着加工することがで
きる。
(ニ) 基材がラセミツク板の場合、本発明の漆ラミ
ネート金属箔を貼り合わせれば表面光沢が手塗
装とほぼ同様に良好なものとなる。
(ホ) 基材が合成樹脂板、木質系板の場合、本発明
の漆ラミネート金属箔を貼り合わせれば190℃
以上の温度に耐え、耐熱性に優れかつ耐久性の
あるボードとなる。
金属箔の厚さは0.2mm以下とするのがよい。厚
さが厚いと曲面になじまず、また、曲げ加工した
とき漆に割れを生ずるおそれがある。金属箔の厚
さが0.2mm以下とすれば曲率半径1mmRでも漆に
割れが生じない。
〔実施例〕
実施例 1 第4図に断面図を示す実施例について説明す
る。
厚さ50μmのステンレス箔(SUS304)13の表
面にK−メルカプトプロプルトリメトキシシラン
6重量部、テトライソプロピルチタネート4重量
部、n−ヘキサン90重量部からなる液16をリバ
ースロールコーターで塗工し、150℃で一分間の
熱処理を行い、次いで乾燥重量0.3g/m2のプライ
マー処理を行つた。
一方、ポリエチレンフイルム(紙状体)11上
に漆転写層12を形成した漆転写材10を作成
し、この漆転写材10の漆(表面)側にシリコー
ンプライマー剤KDP−41(信越化学(株)製)の
10%トルエン溶液14を塗り、80℃で3分間の熱
処理を行い、乾燥重量0.5g/m2のプライマー処理
を行つた。
クリーンルーム度1万以下になるように設定さ
れたドライラミネート材の熱風吹出ダクトに高性
能フイルタ(HEPAフイルタ)を取付けたクリ
ーンルームにおいて、二液硬化タイプのシリコー
ン接着材KE109A(信越化学(株)製)50重量部、
KE109B(信越化学(株)製)50重量部を混合し真空
脱泡し、次いで10μm以上の粒子をカツトする精
密カートリツジフイルタを通し濾過した接着液1
5を、パイプドクターヘツドで上記漆転写材10
のプライマー処理した面上に乾燥重量13g/m2
工した。乾燥直後に前記のプライマー処理ステン
レス箔13を圧力7Kg/cm2で漆転写材10とドラ
イラミネートした。ラミネート速度は5m2/分、
ドライヤー温度60℃、ヒートロール温度80℃で実
施した。
得られた漆ラミネートステンレス箔23の構成
は第4図で示す。
以上で得られた漆ラミネートステンレス箔23
の複合体は、150℃で1時間の熱処理、98〜100℃
の煮沸10時間後の碁盤目剥離テストで100%の接
着強度が得られた。
実施例 2 実施例1で得られた漆ラミネートステンレス箔
23のステンレス箔側に二液硬化タイプのポリウ
レタン接着材(商品名ペンギンセメント#950:
サンスター技研(株)製)固型分40%を、乾燥重量
20g/m2になるようにパイプドクターで塗工し
た。
次いで厚さ20mmの硬質木質繊維板(日本ハー
ドボード工業(株)製)に上述の漆ラミネートステン
レス箔23を20Kg/cm2の圧力でプレス加工によつ
て接着した。
得られた漆貼りパネルの研摩前の漆の表面平滑
性を触針式アラサ計(東京精密(株)製)で測定した
結果を第5図に示した。
比較例 厚さ75μmのポリエステルフイルム上に素黒目
漆40μmが塗工された漆転写材に、実施例2と同
じ接着剤を塗工した後、この漆転写材を硬質木質
繊維板に実施例2と同じ圧力でプレス加工によつ
て接着した。
得られた漆貼りパネルの漆の表面平滑性を触針
式アラサ計(東京精密(株)製)で測定した結果を第
7図に示した。
参考例として、従来の手塗り加工によつて製造
された呂色仕上げ磨き加工済みの表面平滑性を触
針式アラサ計(東京精密(株)製)で測定した結果を
第6図に示した。
比較例では、0.6〜0.7μm程度の凹凸が生じてお
り、漆特有の光沢を得ることはできない。これに
比し、本発明の実施例2では0.2〜0.3μmの凹凸で
あり、美しい光沢を得られ、さらに研摩すること
により第6図に示す呂色手研ぎ(最高級品)(凹
凸0.1μm以下)とほぼ同等の光沢を得ることがで
きた。
以上の結果から、本発明の漆ラミネートステン
レス箔複合体を用いてパネル化すれば優れた表面
平滑性を得ることができる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、漆特有の光沢面を有する漆塗
膜を職人の手作業や勘に頼ることなく、高能率で
施工することができる。また、従来漆の適用が適
切でなかつた部材にも高級な漆表面を形成するこ
とが可能となつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例の漆ラミネートステン
レス箔の模式的断面図、第2図は別の実施例の漆
ラミネートエンボレスステンレス箔の模式的断面
図、第3図は漆ラミネートステンレス箔とDAP
とを重ねた実施例の模式的断面図、第4図は他の
実施例の模式的断面図、第5図〜第7図は触針式
アラサ計の測定結果を示すチヤートである。 1……保護フイルム、2……漆層、3……金属
箔、4……エンボス部、5……DAP(ジアリルフ
タレート含浸紙)、10……漆転写材、20,2
1,22,23……漆ラミネート金属箔。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 漆塗膜と金属箔をラミネートして成る漆ラミ
    ネート金属箔。 2 金属箔の表面にエンボス加工を施して成る請
    求項1記載の漆ラミネート金属箔。
JP10466289A 1989-04-26 1989-04-26 漆ラミネート金属箔 Granted JPH02283438A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10466289A JPH02283438A (ja) 1989-04-26 1989-04-26 漆ラミネート金属箔

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JP10466289A JPH02283438A (ja) 1989-04-26 1989-04-26 漆ラミネート金属箔

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JPH02283438A JPH02283438A (ja) 1990-11-20
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JPH0818396B2 (ja) * 1991-04-25 1996-02-28 川崎製鉄株式会社 漆被覆鋼板およびその製造方法
JP2007021734A (ja) * 2005-07-12 2007-02-01 Toppan Printing Co Ltd エンボス加飾紙およびエンボス加飾紙の製造方法

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JPH02283438A (ja) 1990-11-20

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