JP3024121B2 - 化粧材の製造方法 - Google Patents
化粧材の製造方法Info
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- JP3024121B2 JP3024121B2 JP3100410A JP10041091A JP3024121B2 JP 3024121 B2 JP3024121 B2 JP 3024121B2 JP 3100410 A JP3100410 A JP 3100410A JP 10041091 A JP10041091 A JP 10041091A JP 3024121 B2 JP3024121 B2 JP 3024121B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、住宅機器、家具、建
具、家電品や、近年高級化志向の目立つ車輌内装等に使
用する化粧材の製造方法に関し、詳しくは2次ないし3
次曲面形状を有する化粧材の製造方法に関するものであ
る。
具、家電品や、近年高級化志向の目立つ車輌内装等に使
用する化粧材の製造方法に関し、詳しくは2次ないし3
次曲面形状を有する化粧材の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、2次ないし3次曲面を有する例え
ば車輌内装部品等の場合は、2次ないし3次曲面を有す
る基材表面に天然木裏打単板を真空圧空成形にてラミネ
ートしていた。しかし、天然木裏打単板に既存の柔軟処
理を施しても、その成形性には限界があるため、あらか
じめ曲面形状に合わせてスリットを設けたり、クラック
や裂け等の生じる部分には入念な補修作業が必要で、部
材形状にもかなりの制約を受けていた。
ば車輌内装部品等の場合は、2次ないし3次曲面を有す
る基材表面に天然木裏打単板を真空圧空成形にてラミネ
ートしていた。しかし、天然木裏打単板に既存の柔軟処
理を施しても、その成形性には限界があるため、あらか
じめ曲面形状に合わせてスリットを設けたり、クラック
や裂け等の生じる部分には入念な補修作業が必要で、部
材形状にもかなりの制約を受けていた。
【0003】また、天然木高級単板を使用した内装部材
の場合、最終製品の状態での色・柄等の意匠面での品質
にバラツキが生じやすく、使用可能な材料にも制約があ
るため、収率面での問題をかかえている。
の場合、最終製品の状態での色・柄等の意匠面での品質
にバラツキが生じやすく、使用可能な材料にも制約があ
るため、収率面での問題をかかえている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の解
決すべき課題に鑑みなされたもので、その目的は、天然
木の持つテリ、深み等の素材感を有し、かつ意匠面での
品質のバラツキがなく、しかも天然木単板の曲面成形時
に発生するクラック、裂け、割れ等の欠点をカバーする
ことが可能な曲面形状を有する化粧材の製造方法を提供
することにある。
決すべき課題に鑑みなされたもので、その目的は、天然
木の持つテリ、深み等の素材感を有し、かつ意匠面での
品質のバラツキがなく、しかも天然木単板の曲面成形時
に発生するクラック、裂け、割れ等の欠点をカバーする
ことが可能な曲面形状を有する化粧材の製造方法を提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の化粧材の製造方法の第1は、2次ないし3
次曲面を有する基材表面に、あらかじめ裏打処理を施し
た天然木突板を真空圧空成形にてラミネートし、さらに
この表面に、天然木の木目柄印刷を施した合成樹脂フィ
ルムを基体フィルムとする透過性を有する転写シートを
真空圧空成形にて転写することを特徴とする。
に、本発明の化粧材の製造方法の第1は、2次ないし3
次曲面を有する基材表面に、あらかじめ裏打処理を施し
た天然木突板を真空圧空成形にてラミネートし、さらに
この表面に、天然木の木目柄印刷を施した合成樹脂フィ
ルムを基体フィルムとする透過性を有する転写シートを
真空圧空成形にて転写することを特徴とする。
【0006】本発明の化粧材の製造方法の第2は、基材
表面に、あらかじめ裏打処理を施した天然木突板をラミ
ネートし、これを2次ないし3次曲面形状に成形した
後、この表面に、天然木の木目柄印刷を施した合成樹脂
フィルムを基体フィルムとする透過性を有する転写シー
トを真空圧空成形にて転写することを特徴とする。
表面に、あらかじめ裏打処理を施した天然木突板をラミ
ネートし、これを2次ないし3次曲面形状に成形した
後、この表面に、天然木の木目柄印刷を施した合成樹脂
フィルムを基体フィルムとする透過性を有する転写シー
トを真空圧空成形にて転写することを特徴とする。
【0007】また、本発明の化粧材の製造方法の第3
は、基材表面に、あらかじめ裏打処理を施した天然木突
板をラミネートし、さらにこの表面に、天然木の木目柄
印刷を施した合成樹脂フィルムを基体フィルムとする透
過性を有する転写シートをラミネートした後、これを2
次ないし3次曲面形状にプレス成形にて転写することを
特徴とする。
は、基材表面に、あらかじめ裏打処理を施した天然木突
板をラミネートし、さらにこの表面に、天然木の木目柄
印刷を施した合成樹脂フィルムを基体フィルムとする透
過性を有する転写シートをラミネートした後、これを2
次ないし3次曲面形状にプレス成形にて転写することを
特徴とする。
【0008】このような本発明にあっては、天然木単板
表面に木目柄印刷を施した透過性を有する転写層を付与
することで、天然木そのもののテリ感、深み感と、天然
木の銘木に匹敵する木目柄を有する化粧材が得られる。
また、木目柄を転写層に再現することで、天然木単板を
使用する場合に問題となる色、木目柄等意匠面でのバラ
ツキを無くすことが可能になり、複数部品を使用する際
の木目柄の連続性の管理も不用になる。さらに、転写層
を設けることで、天然木単板の曲面成形時に発生するク
ラック、裂け、割れ等の欠点をカバーし、従来の入念な
補修作業は不要で、形成できる部材形状も特に制約を受
けなくて済む。
表面に木目柄印刷を施した透過性を有する転写層を付与
することで、天然木そのもののテリ感、深み感と、天然
木の銘木に匹敵する木目柄を有する化粧材が得られる。
また、木目柄を転写層に再現することで、天然木単板を
使用する場合に問題となる色、木目柄等意匠面でのバラ
ツキを無くすことが可能になり、複数部品を使用する際
の木目柄の連続性の管理も不用になる。さらに、転写層
を設けることで、天然木単板の曲面成形時に発生するク
ラック、裂け、割れ等の欠点をカバーし、従来の入念な
補修作業は不要で、形成できる部材形状も特に制約を受
けなくて済む。
【0009】以下、図面を参照しながら、本発明を更に
詳細に説明する。
詳細に説明する。
【0010】図1は本発明の化粧材の製造方法の一実施
例を工程順に示す断面図である。
例を工程順に示す断面図である。
【0011】本実施例に用いる基材としては、鉄板やア
ルミ板等の金属材料を金型にて2次曲面(R形状)又は
3次曲面(しぼり形状)にあらかじめプレス成形したも
のを用いる。又、必要に応じて脱脂、防錆処理を施す。
また、プラスチック基材の場合は、ABS、AS、アク
リル、ポリカーボネート、ポリスチレン等の樹脂を射出
成形にて必要な基材を得る。図1(a)には基材1とし
て金属板を使用し、その両面に防錆処理2を施したもの
を示している。
ルミ板等の金属材料を金型にて2次曲面(R形状)又は
3次曲面(しぼり形状)にあらかじめプレス成形したも
のを用いる。又、必要に応じて脱脂、防錆処理を施す。
また、プラスチック基材の場合は、ABS、AS、アク
リル、ポリカーボネート、ポリスチレン等の樹脂を射出
成形にて必要な基材を得る。図1(a)には基材1とし
て金属板を使用し、その両面に防錆処理2を施したもの
を示している。
【0012】また、表面に用いる天然木突板4には、裏
打材料(裏打層3)として、坪量10〜50g/m2程度の和
紙や不織布、クロス等を用い、不織布の場合には、ビニ
ロン、レーヨン、ポリエステル等の材質が使用可能であ
る。又、これと、天然木突板を接着せしめる接着剤に
は、ウレタン系、スチレン−ブタジエンゴム系、尿素−
酢酸ビニル系、酢酸ビニル系、等のエマルジョン系接着
剤が使用可能で、これらを用いて熱圧プレスにて裏打材
料と接着・固定する。
打材料(裏打層3)として、坪量10〜50g/m2程度の和
紙や不織布、クロス等を用い、不織布の場合には、ビニ
ロン、レーヨン、ポリエステル等の材質が使用可能であ
る。又、これと、天然木突板を接着せしめる接着剤に
は、ウレタン系、スチレン−ブタジエンゴム系、尿素−
酢酸ビニル系、酢酸ビニル系、等のエマルジョン系接着
剤が使用可能で、これらを用いて熱圧プレスにて裏打材
料と接着・固定する。
【0013】天然木突板4としては、0.05m/m〜2.0m/
m厚程度の南洋材、針葉樹材人工突板等の板目、柾目、
板柾材で透過性を有する転写シートを通して、天然木と
してのテリや風合、深み等の効果が得られる材料であれ
ば、高価な銘木でなくてよい。又、突板の加工方法とし
てはスライス、ロータリー等のいずれの方法でもかまわ
ない。
m厚程度の南洋材、針葉樹材人工突板等の板目、柾目、
板柾材で透過性を有する転写シートを通して、天然木と
してのテリや風合、深み等の効果が得られる材料であれ
ば、高価な銘木でなくてよい。又、突板の加工方法とし
てはスライス、ロータリー等のいずれの方法でもかまわ
ない。
【0014】こうして得られた裏打層3を有する天然木
突板4(以下、裏打済天然木突板4と称する)は、接着
剤の硬化を待った後に必要に応じて柔軟処理を行う。柔
軟処理には化学的処理、機械的処理が可能であるが、い
ずれの処理においても、その効果には限界が有り、2次
曲面、3次曲面形状を有する基材へのラミネートの際に
は、あらかじめしぼり部分等にスリットを設けておくこ
とが望ましい。このラミネートは、真空圧空の成形機に
て、ゴムシートを介して、基材表面に裏打済天然木突板
を成形する(図1(a)参照)。この際使用される接着
剤としては、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂系、変
性ウレタン系、スチレン−ブタジエンゴム系、尿素−酢
酸ビニル共重合樹脂系等のエマルジョンタイプの接着
剤、ウレタン系、エポキシ系、ゴム系などの溶剤タイプ
の接着剤、あるいはホットメルトタイプや熱硬化タイプ
の接着剤が使用可能である。
突板4(以下、裏打済天然木突板4と称する)は、接着
剤の硬化を待った後に必要に応じて柔軟処理を行う。柔
軟処理には化学的処理、機械的処理が可能であるが、い
ずれの処理においても、その効果には限界が有り、2次
曲面、3次曲面形状を有する基材へのラミネートの際に
は、あらかじめしぼり部分等にスリットを設けておくこ
とが望ましい。このラミネートは、真空圧空の成形機に
て、ゴムシートを介して、基材表面に裏打済天然木突板
を成形する(図1(a)参照)。この際使用される接着
剤としては、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂系、変
性ウレタン系、スチレン−ブタジエンゴム系、尿素−酢
酸ビニル共重合樹脂系等のエマルジョンタイプの接着
剤、ウレタン系、エポキシ系、ゴム系などの溶剤タイプ
の接着剤、あるいはホットメルトタイプや熱硬化タイプ
の接着剤が使用可能である。
【0015】該接着剤の塗布は、裏打面や基材表面、あ
るいはこの両者にスプレーガン、フローコーター、ハケ
塗り、エアレスガンなどを用いて行なうことができる。
接着剤の硬化後、必要に応じて端末部分のトリミング、
生地研磨、スリット部分の粗仕上げ等を行い調整してお
く。
るいはこの両者にスプレーガン、フローコーター、ハケ
塗り、エアレスガンなどを用いて行なうことができる。
接着剤の硬化後、必要に応じて端末部分のトリミング、
生地研磨、スリット部分の粗仕上げ等を行い調整してお
く。
【0016】こうして得られた曲面形状を有する基材
に、表面の天然木突板のスリットや成形時に生じたクラ
ック、割れ等の欠点をカバーし、さらに意匠性の高い木
目柄を付与する目的で透過性を有する転写層を設ける。
該転写層は、基体フィルム6上に剥離層を介して天然木
の木目柄印刷を施した転写層5を設けてなる転写シート
7を、接着剤を介して真空圧空成形にて天然木突板4の
表面にラミネートし、接着剤の硬化を待って基体フィル
ム6を除去することにより設けることができる(図1
(b)参照)。
に、表面の天然木突板のスリットや成形時に生じたクラ
ック、割れ等の欠点をカバーし、さらに意匠性の高い木
目柄を付与する目的で透過性を有する転写層を設ける。
該転写層は、基体フィルム6上に剥離層を介して天然木
の木目柄印刷を施した転写層5を設けてなる転写シート
7を、接着剤を介して真空圧空成形にて天然木突板4の
表面にラミネートし、接着剤の硬化を待って基体フィル
ム6を除去することにより設けることができる(図1
(b)参照)。
【0017】使用される基体フィルムとしては、ポリエ
ステル、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリカーボネー
ト、ポリ塩化ビニル、ナイロン、ビニロン、セルロース
アセテート等の合成樹脂フィルムが使用可能で、被転写
体の形状を考慮して成膜時の延伸処理が施されていない
ものが良好である。次いでこの基体フィルムに、表面保
護、離けい性の補助及びリコート性の付与の目的で設け
る剥離層には、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエス
テル樹脂、アミノアルキッド樹脂系等の透明樹脂が使用
できる。
ステル、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリカーボネー
ト、ポリ塩化ビニル、ナイロン、ビニロン、セルロース
アセテート等の合成樹脂フィルムが使用可能で、被転写
体の形状を考慮して成膜時の延伸処理が施されていない
ものが良好である。次いでこの基体フィルムに、表面保
護、離けい性の補助及びリコート性の付与の目的で設け
る剥離層には、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエス
テル樹脂、アミノアルキッド樹脂系等の透明樹脂が使用
できる。
【0018】また、転写層の木目柄印刷に使用されるイ
ンキバインダーには、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹
脂、アクリル樹脂、ニトロセルローズ系樹脂、ブチラー
ル系樹脂等が適しており、木目柄印刷は公知の印刷方法
を用いて実施できる。
ンキバインダーには、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹
脂、アクリル樹脂、ニトロセルローズ系樹脂、ブチラー
ル系樹脂等が適しており、木目柄印刷は公知の印刷方法
を用いて実施できる。
【0019】また、本転写工程に使用する接着剤として
は、硬化後、下地の天然木突板の深み、テリ感を透過す
ることが可能な程度の透明性を有するものであればよ
く、たとえばウレタン系、アクリル系、エポキシ系、尿
素系、酢酸ビニル系等の溶剤タイプやエマルジョンタイ
プの熱硬化型接着剤が使用可能である。
は、硬化後、下地の天然木突板の深み、テリ感を透過す
ることが可能な程度の透明性を有するものであればよ
く、たとえばウレタン系、アクリル系、エポキシ系、尿
素系、酢酸ビニル系等の溶剤タイプやエマルジョンタイ
プの熱硬化型接着剤が使用可能である。
【0020】基体フィルム6の除去後、表面保護の目的
でトップコート層8を設けることができる(図1(c)
参照)。トップコート層8には例えばアクリルポリオー
ル系樹脂等が使用できる。
でトップコート層8を設けることができる(図1(c)
参照)。トップコート層8には例えばアクリルポリオー
ル系樹脂等が使用できる。
【0021】また、本発明を実施する上で、前記した様
な、あらかじめ曲面形状に成形された基材を使用する方
法の他に、基材として金属板等を使用する場合には、図
2(a),(b)に示す如く、平面状の基材表面に裏打
済天然木突板をラミネートし、これを所望の2次ないし
3次曲面形状に成形した後、この表面に転写シートを転
写する方法をとることも出来る。
な、あらかじめ曲面形状に成形された基材を使用する方
法の他に、基材として金属板等を使用する場合には、図
2(a),(b)に示す如く、平面状の基材表面に裏打
済天然木突板をラミネートし、これを所望の2次ないし
3次曲面形状に成形した後、この表面に転写シートを転
写する方法をとることも出来る。
【0022】また、本発明のまた別の実施例として、図
3(a)乃至(c)に示す如く、平面状の基材表面に裏
打済天然木突板をラミネートし、さらにこの表面に前記
転写シートをラミネートした後、これを所望の2次ない
し3次曲面形状にプレス成形する方法をとることも出来
る。該実施例の方法によると、最終のプレス成形工程ま
では全て平板状態で進行するため、接着剤等の機械塗布
が可能であり、また基材に天然木突板および転写シート
をラミネート後、曲面プレス成形を実施するため、端末
部分のトリミングやハクバリ除去等の手作業工程が不用
で、全体として生産性が高く、安定で、コスト的にも有
利となるメリットがある。
3(a)乃至(c)に示す如く、平面状の基材表面に裏
打済天然木突板をラミネートし、さらにこの表面に前記
転写シートをラミネートした後、これを所望の2次ない
し3次曲面形状にプレス成形する方法をとることも出来
る。該実施例の方法によると、最終のプレス成形工程ま
では全て平板状態で進行するため、接着剤等の機械塗布
が可能であり、また基材に天然木突板および転写シート
をラミネート後、曲面プレス成形を実施するため、端末
部分のトリミングやハクバリ除去等の手作業工程が不用
で、全体として生産性が高く、安定で、コスト的にも有
利となるメリットがある。
【0023】
【実施例】以下、実施例により、本発明をさらに具体的
に説明する。
に説明する。
【0024】実施例−1 外周に5R,10m/m高さのフランジ形状を有し、各コー
ナー部がしぼり形状となっている厚さ0.6m/mの鉄プレ
ス品を得た。これを芯材として、脱脂処理、カチオン塗
装の防錆処理を実施した後、裏打済天然木突板との接着
性向上のために、ウレタン樹脂系塗料にてプライマー処
理を行った。
ナー部がしぼり形状となっている厚さ0.6m/mの鉄プレ
ス品を得た。これを芯材として、脱脂処理、カチオン塗
装の防錆処理を実施した後、裏打済天然木突板との接着
性向上のために、ウレタン樹脂系塗料にてプライマー処
理を行った。
【0025】一方、坪量50g/m2のポリエステル不織布
と尿素−酢酸ビニル系接着剤を用い、塗布量80〜140g/
m2(wet)で、厚さ0.20m/mのシナ材のロータリー単板
に熱圧プレス(プレス温度130℃,プレス時間180秒,プ
レス圧4kg/cm2)にて裏打処理を施しておく。
と尿素−酢酸ビニル系接着剤を用い、塗布量80〜140g/
m2(wet)で、厚さ0.20m/mのシナ材のロータリー単板
に熱圧プレス(プレス温度130℃,プレス時間180秒,プ
レス圧4kg/cm2)にて裏打処理を施しておく。
【0026】上記芯材および天然木裏打シートの両者
に、溶剤タイプウレタン系接着剤をスプレーガンにて塗
布(20〜40g/m2・wet,固形分12.5%)し、仮止めした
後、4つのコーナーのしぼり形状部に芯材端末から、外
周フランジR止まり位置までの天然木裏打シートにスリ
ットを施し、これを芯材形状に合せた治具にセットし
て、真空圧空成形機にて成形(成形温度60℃,時間5.0
分,減圧 650mmHg,圧空圧3.5kgf/m2,成形ゴム3m
/m厚のシリコンゴム)した。
に、溶剤タイプウレタン系接着剤をスプレーガンにて塗
布(20〜40g/m2・wet,固形分12.5%)し、仮止めした
後、4つのコーナーのしぼり形状部に芯材端末から、外
周フランジR止まり位置までの天然木裏打シートにスリ
ットを施し、これを芯材形状に合せた治具にセットし
て、真空圧空成形機にて成形(成形温度60℃,時間5.0
分,減圧 650mmHg,圧空圧3.5kgf/m2,成形ゴム3m
/m厚のシリコンゴム)した。
【0027】接着剤の硬化後、端末部分の表面天然木シ
ートのトリミング、及びコーナー部分の表面天然木シー
トのスリット位置での重なり等の粗仕上げを行った。
ートのトリミング、及びコーナー部分の表面天然木シー
トのスリット位置での重なり等の粗仕上げを行った。
【0028】次に、厚さ40μの無延伸ポリプロピレンフ
ィルムを基体フィルムとして、これにアクリル・ウレタ
ン樹脂を厚さ5〜10μ程度になるように塗布して透明な
剥離層を設け、次いでこの上に塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合樹脂をバインダーとする透明又は半透明インキを
用いてローズ板柾柄の絵柄層を設け、透過性を有する転
写シートを得た。なお、剥離層と基体フィルムとの接着
力を180°ピーリングにて30〜250g/25mm幅程度に調整
しておいた。
ィルムを基体フィルムとして、これにアクリル・ウレタ
ン樹脂を厚さ5〜10μ程度になるように塗布して透明な
剥離層を設け、次いでこの上に塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合樹脂をバインダーとする透明又は半透明インキを
用いてローズ板柾柄の絵柄層を設け、透過性を有する転
写シートを得た。なお、剥離層と基体フィルムとの接着
力を180°ピーリングにて30〜250g/25mm幅程度に調整
しておいた。
【0029】この転写シートを用い、先に作製しておい
た表面にシナ単板をラミネートした基材上に、接着剤を
介して真空圧空プレス機にてラミネートした。
た表面にシナ単板をラミネートした基材上に、接着剤を
介して真空圧空プレス機にてラミネートした。
【0030】接着剤には、ウレタン系接着剤を用い、ス
プレーにて固形分換算で25g/m2程度塗布し、希釈溶剤
の揮発を待った後に、あらかじめ転写シートにラミネー
トの際のシワを生じさせない様に調整した成形治具上に
基材及び転写シートを積層し、成形温度80℃,時間120
秒、真空650mmHg以上,圧空3kgf/cm2,成形ゴム3m
/m厚ブチルゴムのプレス条件にて実施した。接着剤の
硬化を待った後に、基体シートを除去し、トップコート
を実施した。トップコートは、アクリルポリオール系樹
脂をベースとする6分艶消し塗料をスプレーガンにて、
50g/m2(wet)程度(固形分23%)塗布した。
プレーにて固形分換算で25g/m2程度塗布し、希釈溶剤
の揮発を待った後に、あらかじめ転写シートにラミネー
トの際のシワを生じさせない様に調整した成形治具上に
基材及び転写シートを積層し、成形温度80℃,時間120
秒、真空650mmHg以上,圧空3kgf/cm2,成形ゴム3m
/m厚ブチルゴムのプレス条件にて実施した。接着剤の
硬化を待った後に、基体シートを除去し、トップコート
を実施した。トップコートは、アクリルポリオール系樹
脂をベースとする6分艶消し塗料をスプレーガンにて、
50g/m2(wet)程度(固形分23%)塗布した。
【0031】得られた化粧材は、全体的に天然木の持つ
テリ感、深み感を有し、しかも曲面部に施した基材のス
リット等も外からは全くわからず、美しい意匠性を持っ
た曲面形状が形成された。
テリ感、深み感を有し、しかも曲面部に施した基材のス
リット等も外からは全くわからず、美しい意匠性を持っ
た曲面形状が形成された。
【0032】実施例−2 厚さ1.0m/mのプレス成形可能なアルミ板に、脱脂、防
錆処理した後、裏打済天然木突板との接着性を向上させ
るため、ウレタン樹脂系塗料にてプライマー処理を行っ
た。
錆処理した後、裏打済天然木突板との接着性を向上させ
るため、ウレタン樹脂系塗料にてプライマー処理を行っ
た。
【0033】上記芯材および実施例−1と同様にして作
製した天然木裏打シートの両者に、溶剤タイプ、ウレタ
ン系接着剤をロールコーターにて塗布し(塗布量20〜40
g/m2(wet),固形分22.5%)、熱圧プレスにてラミネ
ートした(プレス温度100℃,プレス時間60秒,プレス
圧4〜6kgf/cm2,オープン時間10分)。これを室温
(15℃以上)にて1昼夜放置し、接着層の硬化を待った
後、表面シナ単板の素地調整を#240ワイドベルトサン
ダーにて実施した。
製した天然木裏打シートの両者に、溶剤タイプ、ウレタ
ン系接着剤をロールコーターにて塗布し(塗布量20〜40
g/m2(wet),固形分22.5%)、熱圧プレスにてラミネ
ートした(プレス温度100℃,プレス時間60秒,プレス
圧4〜6kgf/cm2,オープン時間10分)。これを室温
(15℃以上)にて1昼夜放置し、接着層の硬化を待った
後、表面シナ単板の素地調整を#240ワイドベルトサン
ダーにて実施した。
【0034】次に、実施例−1と同様にして作製した転
写シートを用い、先に作製した表面にシナ単板をラミネ
ートした基材上に、接着剤を介してロールラミネーター
にて積層、脱気しラミネートした。
写シートを用い、先に作製した表面にシナ単板をラミネ
ートした基材上に、接着剤を介してロールラミネーター
にて積層、脱気しラミネートした。
【0035】接着剤には、変性酢酸ビニル系エマルジョ
ン接着剤を用い、ロールラミネーター上でスプレッダー
にて固形分換算で25g/m2程度に塗布した。ラミネート
後、室温にて1昼夜堆積した。
ン接着剤を用い、ロールラミネーター上でスプレッダー
にて固形分換算で25g/m2程度に塗布した。ラミネート
後、室温にて1昼夜堆積した。
【0036】この後、本金属化粧板を用いてプレス加工
を実施した。まず、ブランク型にて、外周形状を打抜い
た後、フォーム型にて図3のような2次曲面を有する化
粧材を得た。またフォーム時には、金型、キャビ側、コ
ア側各々をスチーム配管にて100℃±10℃の加熱を行
い、プレス速度100mm/秒、圧締時間10秒とした。
を実施した。まず、ブランク型にて、外周形状を打抜い
た後、フォーム型にて図3のような2次曲面を有する化
粧材を得た。またフォーム時には、金型、キャビ側、コ
ア側各々をスチーム配管にて100℃±10℃の加熱を行
い、プレス速度100mm/秒、圧締時間10秒とした。
【0037】成形後、本製品を十分に放冷した後にトッ
プコートを実施した。トップコートは、アクリルポリオ
ール系樹脂をベースとする6分艶消し塗料をスプレーガ
ンにて50g/m2(wet)程度(固形分23%)塗布した。
プコートを実施した。トップコートは、アクリルポリオ
ール系樹脂をベースとする6分艶消し塗料をスプレーガ
ンにて50g/m2(wet)程度(固形分23%)塗布した。
【0038】得られた化粧材は、全体的に天然木の持つ
テリ感、深み感を有し、美しい意匠性を持った曲面形状
が形成された。
テリ感、深み感を有し、美しい意匠性を持った曲面形状
が形成された。
【0039】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の化
粧材の製造方法によれば、天然木突板表面に木目柄印刷
を施した透過性を有する転写層を付与することで、天然
木そのもののテリ感、深み感と、天然木の銘木に匹敵す
る木目柄を有する意匠性に優れた化粧材が得られ、ま
た、天然木単板を使用する場合に問題となる色、木目柄
等意匠面でのバラツキを無くすことが可能になり、複数
部品を使用する際の木目柄の連続性の管理も不用になっ
た。さらに、転写層を設けることで、天然木単板の曲面
成形時に発生するクラック、裂け、割れ等の欠点をカバ
ーし、従来の入念な補修作業が不要となり、形成できる
部材形状も特に制約を受けなくて済むようになった。
粧材の製造方法によれば、天然木突板表面に木目柄印刷
を施した透過性を有する転写層を付与することで、天然
木そのもののテリ感、深み感と、天然木の銘木に匹敵す
る木目柄を有する意匠性に優れた化粧材が得られ、ま
た、天然木単板を使用する場合に問題となる色、木目柄
等意匠面でのバラツキを無くすことが可能になり、複数
部品を使用する際の木目柄の連続性の管理も不用になっ
た。さらに、転写層を設けることで、天然木単板の曲面
成形時に発生するクラック、裂け、割れ等の欠点をカバ
ーし、従来の入念な補修作業が不要となり、形成できる
部材形状も特に制約を受けなくて済むようになった。
【図1】(a)乃至(c)は本発明の化粧材の製造方法
の一実施例を工程順に示す断面図である。
の一実施例を工程順に示す断面図である。
【図2】(a),(b)は本発明の別の実施例を示す断
面図である。
面図である。
【図3】(a)乃至(c)は本発明のまた別の実施例を
示す断面図である。
示す断面図である。
1 基材 2 防錆処理層 3 裏打層 4 裏打済天然木突板 5 転写層 6 基体フィルム 7 転写シート 8 トップコート層
Claims (3)
- 【請求項1】 2次ないし3次曲面を有する基材表面
に、あらかじめ裏打処理を施した天然木突板を真空圧空
成形にてラミネートし、さらにこの表面に、天然木の木
目柄印刷を施した合成樹脂フィルムを基体フィルムとす
る透過性を有する転写シートを真空圧空成形にて転写す
ることを特徴とする化粧材の製造方法。 - 【請求項2】 基材表面に、あらかじめ裏打処理を施し
た天然木突板をラミネートし、これを2次ないし3次曲
面形状に成形した後、この表面に、天然木の木目柄印刷
を施した合成樹脂フィルムを基体フィルムとする透過性
を有する転写シートを真空圧空成形にて転写することを
特徴とする化粧材の製造方法。 - 【請求項3】 基材表面に、あらかじめ裏打処理を施し
た天然木突板をラミネートし、さらにこの表面に、天然
木の木目柄印刷を施した合成樹脂フィルムを基体フィル
ムとする透過性を有する転写シートをラミネートした
後、これを2次ないし3次曲面形状にプレス成形にて転
写することを特徴とする化粧材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3100410A JP3024121B2 (ja) | 1990-10-18 | 1991-04-05 | 化粧材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2-279996 | 1990-10-18 | ||
JP27999690 | 1990-10-18 | ||
JP3100410A JP3024121B2 (ja) | 1990-10-18 | 1991-04-05 | 化粧材の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04229255A JPH04229255A (ja) | 1992-08-18 |
JP3024121B2 true JP3024121B2 (ja) | 2000-03-21 |
Family
ID=26441444
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3100410A Expired - Fee Related JP3024121B2 (ja) | 1990-10-18 | 1991-04-05 | 化粧材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3024121B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20020092692A (ko) * | 2001-06-05 | 2002-12-12 | 주식회사 크라텍 | 인테리어용 무늬목 및 그 제조방법 |
JP5594090B2 (ja) * | 2010-11-25 | 2014-09-24 | 富士通株式会社 | 木製部材の製造方法及び筐体の製造方法 |
-
1991
- 1991-04-05 JP JP3100410A patent/JP3024121B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04229255A (ja) | 1992-08-18 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |