JP2649999B2 - 突板化粧材 - Google Patents

突板化粧材

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JP2649999B2 JP23073591A JP23073591A JP2649999B2 JP 2649999 B2 JP2649999 B2 JP 2649999B2 JP 23073591 A JP23073591 A JP 23073591A JP 23073591 A JP23073591 A JP 23073591A JP 2649999 B2 JP2649999 B2 JP 2649999B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建築の内装壁面・造作
材や家具等において化粧材料として使用される突板化粧
材に関する。
【0002】
【従来技術およびその問題点】従来、天然銘木より得ら
れた突板単板は、非常に薄くそのままでの取り扱いが困
難なため、一般に合板を始めとする平板状基板に貼着し
た後塗装処理が施され、オーバーレイ化粧合板として家
具等および内装材用化粧板等に使用されている。また、
造作材、ドア表面材等の表面に凹凸曲面が施された基材
に突板単板をオーバーレイすることが行なわれている。
【0003】しかし、凹凸曲面を有する基材の表面に突
板単板を貼着しようとすると、突板単板の反発力により
接着が困難であり、また、細かい凹凸曲面を有する基材
への接着は突板単板の表面割れ、ささくれ等が発生し困
難であった。
【0004】このような問題を解決するものとして、突
板裏面に不織布を貼着することにより基材の凹凸曲面へ
の接着を可能とする突板シートが知られている。しかし
ながら、突板単板の割れ、ささくれの問題は依然解決さ
れず、基材へ接着した後、シーラー、目止、サンディン
グ等の下地処理、また、その後の仕上げ処理を施すもの
であった。このように、突板シートを基材に接着した後
に塗装処理を施す場合、凹凸曲面への均一な塗装が困難
であるなどの問題を有していた。
【0005】さらに、予め突板シート表面に塗装処理が
施されたものが提案されるが、基材の凹凸曲面への接着
時に塗装塗膜に割れが生ずる問題を有するため、塗膜と
して柔軟性を有するものを塗料として用いることが考え
られるが具体的に提案されずに至っている。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような問題を解決す
べく、取り扱いが容易でどのような曲面を有する基材に
も貼着できる突板化粧材を提供すべく研究を重ね、本発
明を完成するに至った。すなわち本発明は、単板裏面に
裏打ち材が貼着された突板シートの表面に、表面塗装処
理が施された突板化粧材において、裏打ち材として、被
膜形成主要素となる樹脂の伸びが3.5〜65%の合成
樹脂により、少なくとも裏打ち材表面に被膜が形成され
たいるものを用いることを特徴とする突板化粧材であ
る。
【0007】本発明において、突板シートは単板に裏打
ち材が貼着され得られる。突板裏面に貼着する裏打ち材
は、紙、繊維シートあるいは不織布等のシート状物を用
い、合成樹脂を溶媒に含有させた液に浸漬あるいは、該
液を裏打ち材の単板側の表面に塗布含浸させ、次いで硬
化させることにより、裏打ち材の表面近傍に合成樹脂が
含浸され表面には合成樹脂被膜が形成されたもの、ある
いは裏打ち材全体に合成樹脂が含浸され表面に合成樹脂
被膜を形成した裏打ち材を用いることができる。
【0008】この際用いる合成樹脂としては、被膜形成
主要素となる樹脂の伸びが3.5〜65%の合成樹脂を
用いる。このような合成樹脂としてはポリウレタン樹
脂、ビニル樹脂、アミノアルキド樹脂、アクリル樹脂、
ポリエステル樹脂等の樹脂を被膜主要素とする合成樹脂
を挙げることができる。このような合成樹脂を少なくと
も裏打ち材の単板側の表面に被膜を形成するように含浸
させることにより、突板単板と裏打ち材を接着するため
裏打ち材に接着剤を塗布しても、接着剤が裏打ち材中に
含浸することなく、裏打ち材表面に接着剤層を形成し、
突板単板との接着力に優れるものである。
【0009】このような裏打ち材を突板単板裏面に貼着
した突板シートを用いることにより、得られた突板化粧
材を曲面に接着する際、突板単板が伸びても割れること
なく基材に接着することができる。この裏打ち材の貼着
により、曲げに対する強度が向上し、曲面へ接着する際
の突板のわれを防止することができると共に、取り扱い
が容易となり、突板単独の状態では不可能であった突板
表面への下地処理、塗装処理を行なうことができる。こ
の際用いる合成樹脂として被膜形成主要素となる樹脂の
伸びが3.5%より小さいものを用いた場合、被膜が伸
びず簡単に割れが生じてしまい、また65%以上のもの
を用いた場合、軟らかく割れは生じないものの軟らかす
ぎて目的を達成することができない。
【0010】また、本発明の裏打ち材の少なくとも単板
側の表面に被膜を形成する合成樹脂としてさらに好まし
くは、前述の伸び性能に加え引っ張り強さが350〜8
50Kg/cmの範囲の樹脂を被膜形成の主要素とな
る合成樹脂を用いる。このような合成樹脂を用いること
により、被膜の伸び性能に加え優れた靭性を有する被膜
を形成し、突板化粧材への衝撃力等の負荷に対する耐久
性にも優れた化粧板となる。このように樹脂の選択にお
いて、伸びと引っ張り強さの性能を複合して選択するこ
とにより、「軟らかく伸びる」あるいは「強靭」な樹脂
被膜を形成することができる。
【0011】前述の伸びおよび引っ張り強さの複合した
範囲に含まれない樹脂を用いると、「軟らかいが弱い
(靱性が乏しい)」、「硬いがもろい」、あるいは「硬
く強い」という性質の裏打ち材となり、本発明の突板化
粧材の裏打ち材に用いるには好ましくないものである。
この裏打ち材の貼着により、曲げに対する強度が向上
し、曲面へ接着する際の突板のわれを防止することでき
ると共に、取り扱いが容易となり、突板単独の状態では
不可能であった突板表面への下地処理、塗装処理を行な
うことができる。
【0012】このような裏打ち材を裏面に貼着した突板
シート表面の塗装は、通常行なわれる基板あるいは凹凸
基材にオーバーレイした突板表面への塗装方法と同様の
方法により塗装することができる。具体的には例えば、
突板シート表面に、下地処理として目止、シーラー処理
および研磨を行ない、また、仕上げ塗装等を任意に施す
ことにより突板化粧材が得られる。仕上げ塗装として
は、上塗り塗装一層で完了することもできるが、必要に
応じその前に、下塗り塗装、中塗り塗装等を施すことが
できる。
【0013】また、この塗装処理において、好ましく
は、基板あるいは凹凸基板に貼着する前の突板化粧材と
しての最上層となる表面被膜を形成するための表面塗装
処理、、すなわち突板シート表面に一層の被膜のみ(例
えばシーラー層)が形成されていればこの被膜の塗装、
また、下塗り、中塗り、上塗りの3層が形成されていれ
ば、最上層の上塗りに該当する表面塗装処理に用いる塗
料として、好ましくは被膜形成主要素となる樹脂の伸び
が3.5〜65%の樹脂系塗料により表面塗装処理を行
なう。このような樹脂系塗料としてはポリウレタン樹
脂、ビニル樹脂、アミノアルキド樹脂、アクリル樹脂、
ポリエステル樹脂等の樹脂を被膜主要素とする合成樹脂
塗料を挙げることができる。
【0014】一般に突板および塗装被膜面の割れは、内
在する微視的な組織の欠陥部に応力が集中し、発生した
亀裂が伝播することにより生ずるものであるが、伸びが
前述の範囲の樹脂系塗料を用いることにより、得られた
突板化粧材を曲面に接着する際、突板化粧材の塗装表面
が伸びても割れることなく基材に接着することができ、
突板単板自体に割れの原因となる欠陥部があっても、塗
装被膜により亀裂の伝播が防止され、割れを防止するこ
とができるものである。被膜形成主要素となる樹脂の伸
びが3.5%より小さいものを用いた場合、被膜が伸び
ず簡単に割れが生じてしまい、また65%以上のものを
用いた場合、軟らかく割れは生じないものの軟らかすぎ
て傷つき易く好ましくない。
【0015】また、本発明の突板化粧材の表面塗装処理
に用いる塗料としてさらに好ましくは、前述の伸び性能
に加え引っ張り強さが350〜850Kg/cmの範
囲の樹脂を被膜形成の主要素となる樹脂系塗料を用い
る。このような塗料を用いることにより、被膜の伸び性
能に加え優れた靭性を有する被膜を形成し、塗装表面へ
の衝撃力等の負荷に対する耐久性にも優れた化粧板とな
る。このように樹脂の選択において、伸びと引っ張り強
さの性能を複合して選択することにより、「軟らかく伸
びる」あるいは「強靭」な樹脂被膜を形成することがで
きる。前述の伸びおよび引っ張り強さの複合した範囲に
含まれない樹脂を用いると、「軟らかいが弱い(靭性が
乏しい)」、「硬いがもろい」、あるいは「硬く強い」
という性質の塗装表面となり、本発明の突板化粧材の塗
装処理に用いるには好ましくないものである。
【0016】さらに、突板シートの表面塗装処理に用い
る塗料の他、表面塗装の前に下塗り塗装、中塗り塗装を
行なう場合、その塗装に用いる塗料および下地処理に用
いるシーラー用の塗料として、伸びおよび引っ張り強さ
が前述の範囲に含まれる樹脂を被膜形成主要素とする塗
料を用いることにより、さらに優れた強度を有する突板
化粧材が得られる。
【0017】本発明で用いる裏打ち材は、好ましくはそ
の表面に貼着する突板単板の基調色と同色または類似の
色調に着色されたものを用いる。該着色としては裏打ち
材全体を単色に着色したもの、および木目模様状に着色
を施したものなどを用いることができる。このように着
色した裏打ち材を用いることにより、表面の突板単板の
色調および木目に加え、その下から浮き上がってくる裏
打ち材の着色とが相まって重厚感が向上する。さらに、
本発明の突板化粧材を基材に貼着する際、基材の角部等
において突板単板に割れまたはささくれが生じてもその
裏面の裏打ち材と突板単板の色調が同色であるため、突
板に生じた欠陥部が目立たないという効果も有するもの
である。
【0018】また、突板化粧材において裏打ち材の単板
側の表面と突板単板を接着する「接着剤」として、突板
単板の基調色と同色または類似の色調に着色された接着
剤を用いることができる。
【0019】このように接着剤の色調を選択すると同時
に裏打ち材の色調を選択しておけば裏打ち材の着色によ
る効果と同様に突板単板に生じた欠陥部が余計目立たな
くなる利点を生ずる。
【0020】
【実施例】目付け40g/m)の不織布にビニルウレ
タン系樹脂を含浸させ、加熱乾燥させ硬化させた後、ビ
ニルウレタン系樹脂接着剤を塗布し、その単板側の表面
に厚さ0.3mmの単板を手張りした後、ホットプレス
により加熱圧締することにより接着した。
【0021】得られた突板シートの表面を研磨し、ロー
ルコーターによりシーラーとしてメタクリル酸メチル樹
脂(引っ張り強さ740〜810Kg/cm,伸び
4.3〜4.6%)を被膜主要素とするアクリル樹脂系
塗料を塗布し(3〜4g/平方尺)乾燥させた。次い
で、塗装表面を研磨し平滑とした後、メタクリル酸メチ
ル樹脂(引っ張り強さ740〜810Kg/cm,伸
び4.3〜4.6%)を被膜主要素とするアクリル樹脂
系着色塗料を塗布し(3〜4g/平方尺)乾燥させるこ
とにより表面被膜の引っ張り強さ4.3〜4.6Kg/
cm,伸び20〜50%の突板化粧材を得た。
【0022】得られた突板化粧材を、直径6mmの曲面
を有する造作材に接着したところ突板の割れおよび塗装
表面の割れを生ずることなく接着することができた。
【0023】
【発明の効果】本発明の突板化粧材は、少なくとも裏打
ち材単板側の表面に被膜が形成されているものを用いる
ことにより、突板裏面に貼着するため裏打ち材単板側の
表面に接着剤を塗布しても、接着剤が裏打ち材中に浸透
することなく接着剤層を形成するため、突板単板との接
着力に優れる。さらに裏打ち材として、被膜形成主要素
となる樹脂の伸びが3.5〜65%、さらに好ましくは
伸び性能に加え引っ張り強さが350〜850Kg/c
の範囲の樹脂を用いることにより、優れた柔軟性お
よび靭性を有する裏打ち材となり、曲面を有する基板に
接着する際の突板化粧板の割れを防止することができ
る。
【0024】さらに、表面塗装処理に用いる塗料として
塗膜形成主要素となる樹脂の伸びが3.5〜65%の樹
脂系塗料を用いることにより得られた突板化粧材を曲面
を有する基材に接着する際、突板化粧材の塗装表面が伸
びても割れることなく基材に接着することができ、突板
自体に割れの原因となる欠陥部があっても、突板表面に
塗装された塗膜により亀裂の伝播が防止され、割れを防
止することができるものである。さらに伸び性能に加え
引っ張り強さが350〜850Kg/cmの範囲の樹
脂を用いることにより、塗膜の伸び性能に加え優れた靭
性を有する塗膜となり、塗装表面への衝撃力等の負荷に
対する耐久性にも優れた突板化粧材を形成するものであ
る。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単板裏面に裏打ち材が貼着された突板シ
    ートの表面に、塗装処理が施された突板化粧材におい
    て、裏打ち材として、被膜形成主要素となる樹脂の伸び
    が3.5〜65%の合成樹脂により、少なくとも裏打ち
    材の単板側表面に被膜が形成されているものを用いるこ
    とを特徴とする突板化粧材。
JP23073591A 1991-06-05 1991-06-05 突板化粧材 Expired - Fee Related JP2649999B2 (ja)

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FR2922137B1 (fr) * 2007-10-15 2009-12-25 Faurecia Interieur Ind Procede de revetement d'une piece par une couche de matiere ligneuse, et piece revetue d'une telle couche.

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