JP2534927B2 - 突板シ―ト - Google Patents

突板シ―ト

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JP2534927B2
JP2534927B2 JP2075770A JP7577090A JP2534927B2 JP 2534927 B2 JP2534927 B2 JP 2534927B2 JP 2075770 A JP2075770 A JP 2075770A JP 7577090 A JP7577090 A JP 7577090A JP 2534927 B2 JP2534927 B2 JP 2534927B2
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達郎 川村
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はラッピング加工に供せられる突板シートに関
する。
〔従来技術およびその問題点〕
従来より、突板の裏面にシート状物を貼着したラッピ
ング加工に供せられる突板シートは知られている。
該突板シートは、被化粧材(以下基材とする)に貼着
され、次いで塗装が施され、突板ラッピング製品を得て
いた。
ところが、該突板シートを被化粧材へラッピング加工
を行うと、 基材の有する曲面、折曲部分において、該突板シー
トは、突板部分に割れを生じ該部分の表面強度が低下す
る。
突板部分に発生した該割れ部分では、後に塗装が施
された場合、塗料の浸透速度が他の部分に比べ大きく、
塗膜厚さむら、光沢むらなど塗装欠陥を生じる。
ラッピング加工後に塗装を行わなければならないの
で、その方法はスプレー塗装に限定され、塗装各面が均
一な塗装を行えば各面でも塗装むらが発生し、表面化粧
性が低下する。
突板ラッピング製品の完成までの工程が煩雑で労
力、コストの上昇を招く といった問題点を残していた。
しかも、該突板シートは基材へ貼着された際、基材と
突板の膨張運動の差により、突板表面に生じるひ割れを
防止するために、基材の膨張運動の突板への伝達を防ぐ
目的で、突板の裏面にシート状物が貼着されている。
ところが、このような従来の突板シートにおいては、
突板自身のひ割れは、防止できたものの、突板表面に塗
膜が形成される場合、該塗膜に対するひ割れの問題を残
すものであった。
つまり、シート状物を裏面に貼着しないで突板が基板
に直接貼着されていると、強制的に基板の膨張運動の影
響を受け突板にひ割れを生じていた。このひ割れのため
に、突板上の塗膜は、突板側に生じていた張力が解放さ
れることになり突板表面側に該張力が逃げ、分散してい
た。
ところが、突板にひ割れを防ぐために、突板と基板の
間に紙層すなわちシート状物を介在させたことにより、
突板の膨張運動は、基板の影響を受けず、単独で比較的
自由に行われるようになった。
このため、突板は表面にひ割れを生じずに、膨張運動
を行うことになるので、該突板上に形成された塗膜は主
として突板の膨張運動すなわち基板の影響の少ない膨張
運動を強制的に受けることになる。このように塗膜は突
板の膨張運動により塗膜にひび割れを発生することにな
る。
〔問題点を解決するための手段とその作用〕
本発明は上記従来の突板シートの問題点を解決するた
め、次のように塗膜の物性を設定したものである。すな
わち シート状物1を裏面に貼着してなる突板シートにおい
て、突板2の表面に、破壊伸び5%以上を有し且つ、線
膨張係数が、突板の繊維方向と直交方向の線膨張係数の
05〜8.0倍好ましくは0.5〜4.06倍の値を有する塗膜3を
形成したものである。
本発明はこのように塗膜3の物性を設定することによ
り、例えば弯曲部にラッピング加工する場合にも、塗膜
3にひ割れの発生がなく、意匠性を損なうことのない突
板シート4を得るものである。
〔構成の説明〕
以下本発明に構成について説明する。
第1図は、シート状物1、突板2、塗膜3より構成さ
れる突板シート4である。
シート状物1とは和紙、みつまた紙、マニラ紙、クラ
フト紙、コットン紙、合成樹脂含浸紙、他の紙類、不織
布など突板に基材の膨張運動を伝えずに突板の表面にひ
割れを生じさせないといった効果を有するものであれば
よい。
シート状物1が可撓性を有しているものであれば、該
突板シート4の曲面を有する基材へのラッピング加工の
際好都合である。
突板2とは、スギ、ヒノキ、クリ、ブナ、ケヤキ、ラ
ワン、チーク、マホガニー、ローズウッド、ベイツガな
どに代表される銘木から得られる天然木突板、または、
単板を積層したフリッチをスライスし得られる人工突板
を用いることができる。
突板2の繊維方向に対し直交方向の線膨張係数は、4.
0×10-6〜40×10-6の範囲にあり、0.2〜1.0mm程度の厚
さを有するものが用いられる。
塗膜3は、合成樹脂塗料によって形成されるもので、
塗膜の破壊伸び5%以上、突板の繊維方向と直交方向に
おける線膨張係数の0.5〜8倍、好ましくは0.5〜4.06倍
の範囲にあるもので例えば、塗膜の線膨張係数が23×10
-6〜34×10-6にある、ポリエステル樹脂、ポリウレタン
樹脂、アミノアルキド樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル
樹脂、ニトロセルロースなどを例示することができる。
上記「破壊伸び」とは塗膜に一定の速度で力を加え、破
壊したときの塗膜の伸び率(%)を意味するものであ
り、JIS K5400−79「塗料一般試験方法」の引張強さと
伸び率に規定された方法に従い算出することができるも
のである。
塗膜3の破壊伸びは、5%未満であると、該突板シー
ト4を基材へラッピング加工し貼着した場合、基材の曲
面、折曲部分において、塗膜割れが発生してしまい、表
面意匠性を著しく低下させる。
更に、剛性が大きくなりラッピング加工の貼着時に、
突板の曲面、折曲部分に発生するひび割れを抑えること
ができず、塗膜割れと同時に、塗膜下の突板2にひび割
れは防げないものである。
塗膜3に破壊伸び5%以上を有する塗料を採用したこ
とにより、該突板シート4を基材へラッピング加工し貼
着した場合でも、基材の曲面、折曲部分においても塗膜
3に割れが生じない。なぜならば一般に突板2の線膨張
係数が5%以内であるからである。また、従来起こって
いたラッピング加工の貼着時にも、基材の曲面、折曲部
分においても、突板2の表面と、該伸び力を持った塗膜
で覆うことになるので、突板表面には、該塗膜3の引張
り応力により、ひび割れの発生が防がれる。
塗膜4の線膨張係数が突板2の繊維方向と直交方向に
おける線膨張係数の0.5倍未満であり、塗膜3の破壊伸
びが5%未満であると、塗膜3の膨張運動は、突板2の
膨張運動に対応できず、加えて該塗膜3の剛性が高いた
め、膨張運動に際し、非常に脆弱性を示すことになり、
容易に塗膜割れを生じることになり、表面意匠性を低下
させる結果となる。
塗膜3の線膨張係数が、突板2の繊維方向と直交方向
における線膨張係数の8.0倍を超え、破壊伸び5%未満
であると剛性を持った塗膜3の膨張運動により、突板2
は強制的な張力をその表面に受けることになり、該突板
2表面に非常に微細な亀裂を発生させ、該現象の経時的
な繰り返しにより、該亀裂は突板2上に目視できる程の
ひ割れへと発展し、所謂、塗膜下割れを起こし表面意匠
性を著しく低下させるとになる。
また、塗膜3の線膨張係数が突板2の繊維方向と直交
方向における線膨張係数の05〜8.0倍の範囲になく、そ
の破壊伸びが5%未満であると、塗膜3の持つ剛性と塗
膜3の突板2の膨張運動の差により、塗膜3と突板2の
力関係は、非常にアンバランスなものとなり、該突板シ
ート4を基材5に貼着し、実用に供した場合、該突板シ
ート4が形成する化粧面の耐久性を著しく低下させる結
果を招く。
しかしながら、前記した塗膜3の線膨張係数は好まし
くは突板2の繊維方向、直交方向のそれの0.5〜4.06倍
であることが好ましい。なぜならば、塗膜3の線膨張係
数があまり大きいと塗膜の弾力性とともの柔軟性なども
増し、その強度が低下することになるからである。
すなわち、第4図に示すように塗膜3の線膨張係数を
突板2の繊維方向と直交する方向のそれの0.5倍に設定
したとすると破壊伸び5%に達しない範囲で突板2の繊
維方向直交方向の膨張に随順し、且つ塗膜3はその剛性
が最大限に保持できる。
得られた突板シート4は、第2図に示すように基材5
上に貼着される。
基材5とは合板、木質繊維板、パーティクルボード、
集成材、単板積層材などの木質材料により構成される板
状体あるいは造形体、合成樹脂板、合成樹脂シート、無
機質板、金属板、またはこれら二種以上により構成され
る複合材料であってよい。
〔発明の効果〕 基材の有する曲面、折曲部分においても該突板シー
トは突板部分に割れを生じることなく、該部分の表面強
度が低下することはない。
突板シートには、ラッピング加工貼着前に塗装が行
われているため、突板シートを基材にラッピング加工す
るだけで、色むら、光沢むらなどの塗装欠陥を生じな
い。
塗装各面が均一な塗装面を有した表面化粧性の優れた
製品が単一工程で得ることができる。
突板の表面に形成される塗膜の破壊伸びを5%以上
線膨張係数を突板の繊維方向と直交方向における線膨張
係数の0.5〜8.0倍と好ましくは0.5〜4.06倍に設定した
ことにより、突板シートを曲面へ折曲貼着した場合で
も、該折曲部においても塗膜にひび割れを発生すること
がない。
なぜならば第4図に示すように、突板2が例えば5%
伸びたとし、且つ塗膜の最小線膨張係数がその0.5倍と
すると塗膜は2.5%を越えて5%に近づくまで伸びる。
これに対して塗膜の破壊伸び5%であるので、塗膜3は
線膨張係数を越えるがひ割れの発生はない。
本発明は突板のその繊維方向と直交方向の線膨張係数
が5%内外を最大とする点に着目し、上記塗膜3の物性
を設定したもので、なるべく剛性が高く、しかもひ割れ
の発生しない塗膜の形成に成功したものである。
例えば塗膜3の線膨張係数をあまり大きくすると塗膜
の強度が低下するので好ましくない。
〔実施例〕
30g/m2の厚みを有する和紙の表面に、接着剤を塗布
し、 厚さ0.5mm、表面に板目模様が現れるようにスライス
され、繊維方向と直交方向における線膨張係数18.9×10
-6の値を有するベイツガの突板を貼着する。
該裏面に和紙が貼着された突板の表面に破壊伸び6%
を有し、線膨張係数25×10-6である塗膜をアミノアルキ
ド樹脂塗料を塗付し形成し、所望の突板シートを得た。
こうして得られた突板シートを木質繊維板製のの造作
材の表面に真空プレスで貼着し、突板貼り造作材を得た
が、該造作材の各折曲部においても塗膜割れのない優れ
た化粧造作材が得られた。
同様にこの突板シートを合板表面に接着剤にて貼着
し、表面性の優れた化粧板が得られた。
【図面の簡単な説明】
第1図:本発明突板シートの断面図、 第2図:同じく折曲部にラッピング加工した時の断面
図、 第3図:突板の繊維方向を示す、 第4図:本発明の作用説明図。 1:シート状物、 2:突板、 3:塗膜、 4:突板シート、 5:基材。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シート状物を裏面に貼着してなる突板シー
    トにおいて 突板の表面に破壊伸び5%以上を有し、且つ、線膨張係
    数が、突板の繊維方向に対し直交方向の線膨張係数の0.
    5〜8.0倍好ましくは0.5〜4.06倍の値を有する塗膜が形
    成されていることを特徴とする突板シート。
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JPS647529U (ja) * 1987-07-03 1989-01-17
JP2671328B2 (ja) * 1987-11-04 1997-10-29 大日本インキ化学工業株式会社 曲げ加工が可能な木質化粧板の製造方法

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