JPS63205201A - 化粧合板およびその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 この発明は、ＷＰＣ（Ｗｏｏｄ　Ｐｌａｓｔｉｃ　Ｃｏ
ｍｂｉｎａｔｉｏｎ）処理した化粧合板およびその製造
方法に関するものである。

〔背景技術〕

従来より、床材等に使用する木質化粧合板にはその表面
硬度を向上させ表面を強化するために、表面の化粧単板
に樹脂含浸剤を含浸させるーｐｃ処理が行われている。

しかしながら、従来の処理は樹脂含浸剤を化粧単板内に
圧入し乾燥させたのち、合板に貼付するという工程を経
るため、工数がかかり、かつ処理中に化粧単板が割れた
り、反ったりして不良率が高くなるという欠点があった
。

そこで、化粧単板を台板上に接着した状態（貼り合板）
で樹脂含浸剤を化粧単板の表面に塗布し加熱加圧してＮ
ＰＣ処理することが提案されたが、加熱加圧時の樹脂含
浸剤の移動むらに起因すると考えられる、いわゆる「か
すれ」が発生し、外観がわるくなるという問題があった
。

前記かすれ現象は、第４図に示すように、化粧単板２０
のうち、とくに樹脂含浸剤に含有されるモノマーや溶媒
が加熱加圧中に揮発しやすい周縁部２０ａで起こりやす
い。

〔発明の目的〕

この発明の目的は、１ｌＩＰＣ処理の工数を削減し、か
つ不良率の低減を図るとともに、前記かすれ現象の発生
を防止した塗布式−ｐｃ処理による化粧合板およびその
製造方法を提供することである。

〔発明の開示〕

この発明の化粧合板は、合板と、この台板上に配置され
裏面側より第１の樹脂含浸剤が浸透しかつ表面側より第
２の樹脂含浸剤が浸透して強化された木質化粧単板とを
備え、前記第１の樹脂含浸剤が前記化粧単板を前記台板
に接着する接着剤を兼ねていることを特徴とするもので
ある。

このように、この発明の化粧合板によれば、第１および
第２の樹脂含浸剤がそれぞれ表裏両面より木質化粧単板
内に含浸されるため、たとえ化粧単板の加熱加圧時に樹
脂含浸剤中のモノマーや溶媒が化粧単板の周縁から揮発
するとしても、多量の樹脂含浸剤が化粧単板内に含浸さ
れているため、かすれ現象の発生が防止される。

この発明の化粧合板の製造方法は、台板上に接着性を存
する第１の樹脂含浸剤を塗布したのち、この台板上に木
質化粧単板を配置し、ついでこの木質化粧単板の表面に
低粘度で浸透性を有する第２の樹脂含浸剤を塗布し、加
熱加圧して前記第１および第２の樹脂含浸剤を前記木質
化粧単板内に浸透硬化させ、同時に前記木質化粧単板を
前記第１の樹脂含浸剤を介して前記台板上に接着するこ
とを特徴とするものである。

このように、この発明の化粧合板の製造方法によれば、
第１および第２の樹脂含浸剤をそれぞれ台板および木質
化粧単板の表面に塗布して加熱加圧によって木質化粧単
板内に含浸させる、いわば両面塗布弐畦Ｃ処理であるの
で、工数削減と不良率の低凍化が可能になる。

以下、図面に基づいてこの発明の詳細な説明する。第１
図はこの発明にかかる化粧合板の構成を示す説明図であ
り、台板１上に第１の樹脂含浸剤２、木質化粧単板３お
よび第２の樹脂含浸剤４がこの順で設けられることを示
している。

前記台板１としては床用合板等が使用可能である。また
、前記木質化粧単板２としては、天然木をスライスして
得られる化粧単板のほか、複数の素材単板を集成接着し
たフリッチをスライスして人工的に木目模様をつくった
、いわゆる集成化粧単板等も使用可能であり、厚さは０
．４　ｎ以下であるのが樹脂含浸剤２．４の浸透を容易
にするうえで好ましい。

前記第１の樹脂含浸剤２としては加熱加圧によって高い
接着性を示すものを使用するのが好ましく、たとえばポ
リエステル系の含浸剤があげられる。また、この第１の
樹脂含浸剤２には必要に応じて着色剤等の隠蔽剤を含有
させて台板１を隠蔽させるようにするのが好ましい。

また、前記第２の樹脂含浸剤４としては、低粘度（３０
０ｃＰ以下）で化粧単板３内への浸透性にすぐれ、かつ
加熱加圧によって硬化するものを使用するのが好ましく
、たとえばポリエステル系のものがあげられる。なお、
第１および第２の樹脂含浸剤２，４は同一樹脂のもので
もよく、あるいは相異なる樹脂から構成してもよい。

この発明にかかる化粧合板を製造する手順を第２図に基
づいて説明する。第２図（Ａ）に示す台板１の表面に第
１の樹脂含浸剤２を塗布しく同図（Ｂ））　、ついで木
質化粧単板３を重ね合わせ（同図（Ｃ））　、さらに第
２の樹脂含浸剤４を木質化粧単板３の表面に塗布したの
ち（同図（Ｄ））、加熱加圧して化粧合板５を得る（同
図（Ｆ））。

このようにすると、第１および第２の樹脂含浸剤２．４
がそれぞれ表裏両面より木質化粧単板３内に含浸される
ため、たとえ化粧単板３の加熱加圧時に樹脂含浸剤に含
まれる七ツマ−や溶媒が化粧単板３の周縁から揮発する
としても、表裏両面から樹脂含浸剤２．４が化粧単板３
内に含浸され含浸量が多（なっているため、かすれ現象
の発生が防止され、外観がわるくなるのを防ぐことがで
きる。また、多量の樹脂含浸剤が木質化粧単板３内に含
浸されているため、木質化粧単板３の表面硬度が向上し
、さらに木質化粧単板３の割れ等の不良も低減させるこ
とができる。

なお、前記第１の樹脂含浸剤２はあらかじめ祇等にその
必要量を含浸させ乾燥させた含浸紙の形態で台板１と木
質化粧単板３との間に介在させるようにしてもよい。

次に実施例および比較例をあげてこの発明の化粧合板お
よびその製造方法を説明する。

実施例二　床用合板である厚さ９■■の合板の表面にポ
リエステル系樹脂含浸剤を塗布ｆｆ１ｌｌＯ〜１３０ｇ
／ｍ”で塗布した。ポリエステル系樹脂含浸剤はＥＡ−
０１Ｐ（大日本インキ化学工業側製）１００重量部とベ
ンゼンペルオキシド（５０％）２重量部とからなる。つ
いで、木質化粧単板（アガチス材の厚さ０．３　ｔｍの
スライス単板）を重ね合わせ、この木質化粧単板の表面
に低粘度ポリエステル系樹脂含浸剤を塗布量１１０〜１
３０ｇ／　ｍ　ｇで塗布した。この低粘度ポリエステル
系樹脂含浸剤は、ポリラック　Ｎ−１２２７（大日本イ
ンキ化学工業■製）１００重量部とベンゼンペルオキシ
ド（５０％）３重量部とからなる。塗布後、温度１４０
±５℃、圧力４ｋｇ／ｃ１ｇ”で５分間加熱加圧して前
記樹脂含浸剤を硬化させて化粧合冬反を得た。

比較例１　（無処理合板）：　台板に、ストラクトボン
ド５Ｂ−１１２４（三井東圧化学■製）を主剤とする接
着剤を７０〜８０ｇ／ｍ”で塗布し、これに木質化粧単
板を重ね合わせ、温度１１０〜１２０℃、圧力５ｋｇ／
ａｍ’で６０秒間加熱加圧して接着したほかは実施例と
同様にして化粧合板を得た。

比較例２　（片面塗布弐ＷＰＣ処理合板）：　比較例１
において接着剤を塗布した台板上に木質化粧単板を重ね
合わせたのち、木質化粧単板の表面に実施例で用いたと
同じ低粘度ポリエステル系樹脂含浸剤を実施例と同じ塗
布量で塗布し、さらに実施例と同条件にて加熱加圧して
化粧合板を得た。

比較例３　（片面塗布弐ＷＰＣ処理合＋Ｆｉ、）：　　
第３図に示すように、実施例と同じ台板６の表面に、実
施例と同じポリエステル系接着剤を厚さ０．１龍の紙に
塗布量２５０〜３００ｇ／ｍ”で塗布含浸させた含浸紙
７を配置し、その表面に実施例と同し木質化粧単板８を
積層し、実施例と同様にして加熱加圧して化粧合板を得
た。

これら実施例および比較例で得られた化粧合板について
、それぞれ工数、不良率、硬度、外観を調べた。その結
果を次表に示す。なお、表において、従来ＷＰＣ処理品
とは、木質化粧単板に加圧注入法にて樹脂を含浸させた
ものである。また、硬度は爪による傷つけテストに基づ
いて評価したものである。表中、◎は非常に良好、Ｏは
良好、△はやや良好、×は不良をそれぞれ意味する。

（以下余白） 宿代の−ＰＣ処理化粧合板が最も有効でおることがわか
る。

〔発明の効果〕

この発明の化粧合板によれば、第１および第２の樹脂含
浸剤がそれぞれ表裏両面より木質化粧単板内に含浸され
るため、たとえ化粧単板の加熱加圧時に樹脂含浸剤中の
モノマーや溶媒が化粧単板の周縁から揮発するとしても
、多量の樹脂含浸剤が化粧単板内に含浸されているため
、かすれ現象の発生が防止され、外観が向上するという
効果がある。

この発明の化粧合板の製造方法によれば、第１および第
２の樹脂含浸剤をそれぞれ台板および木質化粧単板の表
面に塗布して加熱加圧によって木質化粧単板内に含浸さ
せる、いわば両面塗布式−ｐｃ処理であるので、工数削
減と不良率の低減化が可能になるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例の説明図、第２図はこの発
明の方法を示す工程説明図、第３図はこの発明の比較例
を示す説明図、第４図は従来の化粧合板におけるかすれ
現象を説明するための説明図である。 １・・・台板、２・・・第１の樹脂含浸剤、３・・・木
質化粧単板、４・・・第２の樹脂含浸剤 第３図 第４図

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）台板と、この台板上に配置され裏面側より第１の
   樹脂含浸剤が浸透しかつ表面側より第２の樹脂含浸剤が
   浸透して強化された木質化粧単板とを備え、前記第１の
   樹脂含浸剤が前記化粧単板を前記台板に接着する接着剤
   を兼ねていることを特徴とする化粧合板。
2. （２）前記第２の樹脂含浸剤が前記台板隠蔽効果を有す
   る着色されたものである特許請求の範囲第（１）項記載
   の化粧合板。
3. （３）台板上に接着性を有する第１の樹脂含浸剤を塗布
   したのち、この台板上に木質化粧単板を配置し、ついで
   この木質化粧単板の表面に低粘度で浸透性を有する第２
   の樹脂含浸剤を塗布し、加熱加圧して前記第１および第
   ２の樹脂含浸剤を前記木質化粧単板内に浸透硬化させ、
   同時に前記木質化粧単板を前記第１の樹脂含浸剤を介し
   て前記台板上に接着することを特徴とする化粧合板の製
   造方法。