JPH08183005A - 化粧板の製造方法 - Google Patents

化粧板の製造方法

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JPH08183005A
JPH08183005A JP9032595A JP9032595A JPH08183005A JP H08183005 A JPH08183005 A JP H08183005A JP 9032595 A JP9032595 A JP 9032595A JP 9032595 A JP9032595 A JP 9032595A JP H08183005 A JPH08183005 A JP H08183005A
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JP
Japan
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layer
transfer foil
thermal transfer
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adhesive layer
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JP9032595A
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Inventor
Hitoshi Matsui
仁旨 松井
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WASHIN KAGAKU KOGYO KK
Original Assignee
WASHIN KAGAKU KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 化粧板の製造において、従来の塗装方法に代
えて、塗装工程の下地処理他の少なくとも一部を、熱転
写箔に置き換えることにより、塗装方法により得られる
化粧板と同等以上の品質の製品を提供することを目的と
する。 【構成】 ポリエステルフィルム、ポリメチルメタアク
リレートを主成分とする離型層及びエチレン酢酸ビニル
共重合体を主成分とする接着層がこの順に積層されてな
る下地用熱転写箔の接着層を、研摩された木地に当接
し、加熱、加圧して熱転写し、基材層及び離型層を剥離
した後、離型層と接着層との間に保護層が設けられたこ
と以外、下地用熱転写箔と同様の構成の中塗り用熱転写
箔を、同様の操作で熱転写し、更に、同様の構成の上塗
り用熱転写箔を、同様の操作で、熱転写された中塗り用
熱転写箔の基材層等が剥離された面に熱転写し、木地研
摩以外のすべてを、塗装から熱転写箔の熱転写に置き換
えて製造した化粧板を得た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱転写箔を利用した化
粧板の製造方法に関する。本発明の方法は単板にも合板
にも適用することができ、また、得られる化粧板は意匠
性に優れ、家具、建具及び什器等に使用することができ
る。
【0002】
【従来の技術】各種製品の表面仕上げは、素材が金属で
ある場合は塗装加工及びメッキ加工、素材がプラスチッ
クである場合は塗装加工及び熱転写箔による表面加工、
素材が木質である場合は塗装加工及び印刷塩ビシート等
のプラスチックシートの貼着加工等により実施されてい
る。
【0003】しかし、近年、塗装加工時に排出される有
機溶剤の作業環境への悪影響が問題となっており、それ
らの改善或いは広くは地球環境への対応等で、有機溶剤
の削減又は回収が求められている。このような溶剤の回
収には大がかりな装置及び人手を要するため、十分には
なされていないのが実情である。また、木製品の表面加
工は従来から主に塗装により行われているが、木材には
導管があり表面硬さが一定ではないため、塗料が木地に
吸い込まれる状況に差があり、塗りムラ、色ムラ等を生
ずる。更に、木材繊維が立ち上がることにより発生する
毛羽立ちを取るため又は表面を平滑にするための研摩、
及び次工程に進めるための乾燥時間の設定等が必要とな
り、長い複雑な工程となるため、表面加工の短縮化が強
く要望されている。
【0004】上記の塗装加工の問題点を解決するため、
プラスチック製品の表面加工に多用されている熱転写箔
を木製品にそのまま適用した場合、木製品の外観、印象
がプラスチックの感じとなり、従来からの塗装加工によ
る木製品本来の木の感じ、木製品のぬくもり感等がな
く、商品とすることのできる製品は得られない。更に、
木材には前記のように導管があり、毛羽立ちがあり、表
面がポーラスである等、平滑なプラスチック製品の表面
とは大きく異なっており、従来の熱転写箔をそのまま使
用しても満足できる熱転写はできない。具体的には、木
製品の導管部、特に凹の部分に熱転写箔が熱転写されな
かったり、熱転写されてもブリッジ構造となって十分密
着しないこともあり、特に熱転写箔が着色透明(ステイ
ン)又はエナメルの場合は、導管部に熱転写箔が熱転写
されないと、その部分だけ木地が透けて白く見える現
象、即ち目白が発生して十分な品質の商品が得られな
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決するものであり、従来の木製品の塗装加工、具体
的には下地処理、中塗り及び上塗り等に対応して、下地
用熱転写箔、中塗り用熱転写箔、上塗り用熱転写箔など
の熱転写箔を作製し、上記塗装工程の少なくとも一部或
いはその全工程を熱転写箔による加工工程と置き換える
ことにより、木製品本来の木質感及びぬくもり感を失う
ことのない化粧板を製造する方法を提供することを目的
とする。
【0006】即ち、木製品表面に直接接合される下地用
熱転写箔としては、木製品の導管部の凹凸、木材の繊維
が立ち上がる毛羽立ち等に対応し得るように構成された
熱転写箔を使用しなければならず、また、上塗り用熱転
写箔では、表面の光沢、艶、或いは物性等が重要であ
り、それぞれの熱転写箔は自ずとその作用、目的が異な
るため、下地用熱転写箔、中塗り用熱転写箔、上塗り用
熱転写箔等、目的に応じた構成の熱転写箔を、従来の塗
膜の一部に代えて、好ましくはすべてを熱転写箔に置き
換えることにより、上記目的を達成することができたも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、従来の塗装工
程の一部又は木地の研摩工程を除くすべての工程を熱転
写工程に置き換えることを特徴とするものであり、例え
ば表1の工程例1のように、木地の研摩以外すべてを熱
転写加工に置き換える場合、工程例2のように、木地の
研摩、下地処理及びその乾燥以外の工程を熱転写加工に
置き換える場合等を例示することができる。
【0008】
【表1】
【0009】工程例1は、下地処理及び下塗り塗装に代
わる下地用熱転写箔、中塗り塗装に代わる中塗り用熱転
写箔、上塗り塗装に代わる上塗り用熱転写箔を使用する
第4発明に対応する例であるが、下地用熱転写箔以外は
従来の中塗り及び上塗り塗装とした第1発明、外表面の
みを従来の上塗り塗装とした第3発明、或いは第1発明
の中塗り塗装を省略した第2発明のように、用途、目的
に応じて適宜の態様とすることができる。また、中塗り
用熱転写箔を省略して、下地用熱転写箔の表面に上塗り
用熱転写箔を施すこともでき、更に、各熱転写箔は必ず
しも1枚である必要はなく、適宜2枚以上を使用しても
よい。
【0010】また、工程例2は、木地の研摩の他、下地
処理(木目着色)を従来の湿式法による塗装で行い、乾
燥後の工程を、本発明の熱転写法とした例であるが、こ
の他、中塗りまでを従来の湿式法で実施した後、本発明
の上塗り用熱転写箔を熱転写する方法等、その時の色合
い、外観などにより木製品本来の木の感じ及びぬくもり
感を失うことのないよう、適宜に従来の塗装法と本発明
の熱転写法とを組み合わせることもでき、例えば下地用
熱転写箔を熱転写後に、従来の塗装工程である中塗り工
程又はこの中塗り工程は省略して、上塗りの塗装をする
といった方法とすることもできる。
【0011】本発明では、熱転写時の熱ロールによる熱
と圧力で木地表面の毛羽立ちを押え込み、木地表面を平
滑にすることができるため、上記のように中塗りの塗装
なしに、直ちに上塗り塗装をすることができ、このよう
にすれば操作が簡略化されるとともにコスト節減にもな
り、非常に好都合である。本発明の方法では、このよう
に多種多様な工程を任意に組合せることもでき、製品の
種類、所要性能により適宜選択することができる。
【0012】次に、塗装工程と対応する熱転写箔との関
係について説明する。 (1) 下地処理と下地用熱転写箔について 従来の塗装工程における下地処理には、木製品の木目の
コントラストを消す方法或いは強調する方法があり、ま
た彩色を施すこともある。より具体的には、合成樹脂塗
料に染料又は顔料等を混合して使用するもので、一般に
目止、目止着色、シーラー、シーラー着色、木目着色、
木地着色等といわれるものである。
【0013】上記「下地用熱転写箔」は、図1に示すよ
うに、基材層1、離型層2及び接着層4がこの順に積層
されたものである。上記「基材層」は、熱転写箔を使用
するまでの間、接着層を保護するためのものであり、次
工程に移る前に接着層から剥離除去される。基材層を形
成する素材としては、ポリエチレンテレフタレート(以
下、PETと略称する。)、ポリ塩化ビニル、ポリエチ
レン、ポリプロピレン(以下、PPと略称する。)等の
プラスチックからなる厚さ10〜100μm、特に15
〜30μm程度のフィルムが挙げられ、更に、紙又は紙
の一面にプラスチックフィルムが薄くコーティングされ
た、ポリプロピレンコート紙等の各種コート紙、インデ
ィアンペーパー、グラシンペーパー、アート紙、キャス
トコート紙などの、厚さが20〜200μm程度であっ
て、十分な強度を有する紙をベースとするものを使用す
ることもできる。
【0014】また、上記「離型層」は、熱転写後、基材
層を接着層から容易に剥離するための層であり、この離
型層は、ポリメチルメタアクリレート等のアクリル系樹
脂、メチルセルロース、エチルセルロース、アセチルセ
ルロース、ブチルセルロース、ニトロセルロース等のセ
ルロース系樹脂、カゼイン、ステアリン酸、ワックス
等、及びこれらの混合物によって形成することができ
る。
【0015】上記「接着層」は熱転写箔の最も重要な構
成部分であり、箔を熱転写し、基材層を剥離した後、木
製品表面の一部を構成することとなる部材である。この
接着層は、木地を研摩後、下地処理をせずに箔を用いる
場合は、木地に直接密着することになり、十分な目止作
用を有するものでなければならない。このような接着層
は、エチレン酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂、ポリ
酢酸ビニル等のポリマーのエマルジョンの他、ポリアミ
ド、ロジンエステル系樹脂、塩素化ポリエチレン、塩素
化ポリプロピレン、アイオノマー樹脂、各種石油系樹
脂、フェノール樹脂等を有機溶剤に溶解した樹脂溶液を
用いて形成することができる。
【0016】下地用熱転写箔は、上記基材層の表面にグ
ラビアコーター、ロールコーター、フローコーター等の
各種コーターで、塗料化された離型剤を塗布して離型層
を形成した後、乾燥し、その後、同様の方法によって塗
料化された接着剤を離型層表面に塗布し、接着層を形成
し、これを乾燥することにより作製することができる。
また、用途、目的によって、接着層に顔料又は染料を添
加し、ステイン化或いはエナメル化したり、接着層を離
型層上に印刷模様等に塗布、積層したり、又は離型層と
接着層との間に印刷層を介在させたりすることもでき
る。
【0017】また、下地用熱転写箔の熱転写は、通常、
硬度40〜80°のゴムロールを使用し、ロール温度1
20〜200℃、ロールスピード0.5〜20m/分及
びロール圧力2〜5kg/cm2 の条件で実施すること
ができ、このような乾式加工であるため、木地表面が平
滑となり、熱転写された箔の表面も滑らかとなり、下地
用熱転写箔に色付けがされていても色ムラを生ずること
もない。尚、熱転写箔は、上記ゴムロールによる転写だ
けでなく、真空転写法によって転写することもでき、こ
の真空転写法による場合も上記と同様に高温にて処理す
ることができる。
【0018】(2) 中塗り塗装と中塗り用熱転写箔につい
て 従来の塗装工程における中塗りは、下地処理面の平滑
化、塗膜着色及び深味付け等を目的として実施されるも
のであり、塗装工程ではサンディングシーラー、塗膜着
色といわれるものである。
【0019】上記「中塗り用熱転写箔」は、図2に示す
ように、基材層1、離型層2、保護層3及び接着層4が
この順に積層されたものであって、基本的に前記下地用
熱転写箔に保護層が追加されたものであり、各層を構成
する素材等、その他は同様である。また、この中塗り用
熱転写箔は、前記の下地用熱転写箔と同様にして作製す
ることができる。
【0020】上記「保護層」は、熱転写箔の物性を従来
の塗装工程による塗膜の物性と同等以上にするためのも
のであり、従来の塗装工程におけると同様の塗料等を使
用することができ、例えば、ラッカー塗料、アクリル樹
脂塗料、ポリウレタン樹脂塗料、ポリエステル樹脂塗
料、アミノアルキッド樹脂塗料等を使用することができ
る。この保護層には、必要に応じて顔料・染料等を添加
し、ステインにして使用することもできる。尚、この中
塗り用熱転写箔の熱転写は、熱転写された下地用熱転写
箔の基材層及び離型層を剥離、除去した面に、中塗り用
熱転写箔の接着層を当接し、以下、下地用熱転写箔の場
合とほぼ同様の操作によって行うことができる。
【0021】(3) 上塗り塗装と上塗り用熱転写箔につい
て 従来の塗装工程における上塗りは、塗装加工の最終工程
で、表面の光沢、艶のコントロールをするとともに、形
成される塗膜には表面硬度等、優れた塗膜物性が要求さ
れ、塗装工程では一般にトップコートクリヤー、フラッ
トクリヤー等といわれるものである。
【0022】上記「上塗り用熱転写箔」の構成は、図2
の中塗り用熱転写箔と同様であり、基材層、離型層、保
護層及び接着層からなる。しかし、この熱転写箔は製品
の最外層を形成するものであるため、その素材の特性等
については異なった点もあり例えば、所要の光沢度ごと
に適宜基材層を使い分けることにより、製品の表面光
沢、艶のコントロールをすることができ、そのような基
材層としては、具体的には、PETフィルム、PPフィ
ルム等にマット加工して得られるコーティングマットフ
ィルム、サンドブラストマットフィルム、ダイレクトマ
ットフィルム等の表面状態をコントロールしたフィルム
が挙げられ、これらを使用することにより従来の塗装加
工と同様に光沢度をコントロールすることができる。
【0023】上記のコーティングマットフィルムは、フ
ィルムに艶消塗料等をコーティングし、表面状態をコン
トロールしたフィルムであり、また、サンドブラストマ
ットフィルムは、フィルム表面に砂を高圧で吹き付け、
フィルムを粗面化し、得られる製品の表面光沢をコント
ロールしたフィルムである。更に、ダイレクトマットフ
ィルムは、フィルム製造時、マット剤を添加した原料樹
脂を使用して製膜したフィルムである。
【0024】尚、この上塗り用熱転写箔の熱転写は、例
えば熱転写された中塗り用熱転写箔の基材層及び離型層
を剥離、除去した面に、上塗り用熱転写箔の接着層を当
接し、以下、下地用熱転写箔の場合とほぼ同様にして行
うことができる。更に、この上塗り用熱転写箔の場合
は、熱転写後、基材層を剥離、除去せず、そのままにし
ておくことにより、製品の輸送、保管に際し、その表面
を保護することができ、製品の包装を簡略化でき、場合
によっては包装を省略することもできる。。
【0025】また、上塗り用熱転写箔では、熱転写後に
箔を再度硬化させて塗膜物性を向上させる等の目的か
ら、その保護層に、中塗り用熱転写箔の保護層に使用さ
れている塗料の他に、紫外線硬化樹脂塗料と減摩剤を配
合することもある。尚、上塗り用熱転写箔の離型層及び
接着層は、下地用及び中塗り用熱転写箔におけるものと
同様であって、特に相違はない。
【0026】(4) 補色工程と補色用熱転写箔について 従来の塗装工程における補色工程は、木目があまりに強
調されすぎて、却って外観がよくない場合、或いは木地
の状況等によって同じ製品でも外観、色調等に差異があ
る場合などに、中塗り塗装に次いで施され、色調、外観
等を調整するための工程である。
【0027】上記「補色用熱転写箔」は、図1の下地用
熱転写箔と基本的に同様の構成であり、また、各層を構
成する素材等も同様である。また、この補色用熱転写箔
も、前記の下地用熱転写箔と同様にして作製することが
できる。尚、この補色用熱転写箔の熱転写は、中塗り塗
装の表面又は熱転写された中塗り用熱転写箔の基材層及
び離型層を剥離、除去した面に、補色用熱転写箔の接着
層を当接し、以下、下地用熱転写箔の場合とほぼ同様に
して行うことができる。
【0028】上記のように、補色用熱転写箔の構成、素
材、熱転写方法等は下地用熱転写箔等と同様であるが、
補色の作用を持たせるために所要の染料及び/又は顔料
が所要量配合されており、これにより仕上げ表面の色ム
ラ、色ブレが補正される。
【0029】(5) 目止処理と目止用熱転写箔について 従来の塗装工程における目止処理は、プラスチック製品
等に比べて凹凸の激しい木材の表面に塗料を埋め込み、
平滑化する処理であり、木地の研摩後、下塗り塗料を塗
装し、その後、この塗料を木地に刷り込みながら拭き取
る方法が主体である。しかし、この方法では、拭き取り
ムラ等を生じ易く、平滑な塗面とすることは容易ではな
い。
【0030】上記「目止用熱転写箔」は、図1の下地用
熱転写箔と基本的に同様の構成であり、また、各層を構
成する素材等も同様である。また、この目止用熱転写箔
も、前記の下地用熱転写箔と同様にして作製することが
できる。尚、この目止用熱転写箔の熱転写は、研摩され
た木地に、目止用熱転写箔の接着層を当接し、以下、下
地用熱転写箔の場合とほぼ同様にして行うことができ
る。
【0031】上記のように、目止用熱転写箔の構成、素
材、熱転写方法等は下地用熱転写箔と同様であるが、目
止の作用をより向上させるために、熱膨張マイクロカプ
セル、界面活性剤等が配合されていることが大きな特徴
であり、これによって箔を木目に十分侵入させることが
できる。また、必要に応じて染料、顔料等を配合するこ
ともできる。
【0032】上記の目止用熱転写箔をより具体的に例示
すれば、厚さ15〜25μm程度のPETフィルム等の
基材層に、厚さ0.5〜1μm程度の離型層をグラビア
コーター等によって塗布し、更にその上に、厚さ3〜5
μm程度の着色接着層を同じくグラビアコーター等で塗
布することによって作製することができる。尚、着色接
着層としては、該接着層を100重量%とした場合に、
例えば40〜60重量%の熱可塑性アクリル樹脂、5〜
15重量%の熱膨張マイクロカプセル、2〜5重量%の
界面活性剤、35〜40重量%の希釈溶剤及び必要に応
じて染料等を配合したものを使用することができる。
【0033】
【作用】近年では、木製品用の良質材が少なく、低級品
の木材を活用していかねばならない状況であるが、低級
品ほど塗料の吸い込みムラ等を生じ易く、このような場
合、無着色又は均一に着色した下地用熱転写箔を木地に
熱転写し、その後、塗装したり箔を熱転写したりして使
用することで、低級品の木材を活用することができる。
また、塗装作業は長い経験が必要で、少なくとも4〜5
年経験し作業者でないとムラのない塗装は困難である
が、熱転写箔での加工は経験はさほど必要ではなく、作
業者が変わっても同一品質、同一仕上げとすることが比
較的容易である。
【0034】本発明では、従来の木製品の塗装工程の各
工程に対応する熱転写箔を準備し、塗装工程における下
地処理、中塗り、上塗り等の各工程の一部又は木地の研
摩を除く全工程を、下地用熱転写箔、中塗り用熱転写
箔、上塗り用熱転写箔或いは場合によって補色用熱転写
箔他の各種の熱転写箔を使用した工程に置き換えるもの
である
【0035】従来の木製品に対する塗装加工では、使用
する塗料には多量の有機溶剤が含まれており、湿式加工
であるのに対し、熱転写箔は、塗料を先にグラビア印刷
機等によってPETフィルム、PPフィルム或いは紙を
ベースとする基材層にコーティングしたものであって、
乾式加工である。そのため、木の導管部への吸い込み等
はまったくなく、予めフィルム等にコーティングされた
均一な塗膜がそのまま転写されるものである。従って、
塗装加工において生ずる塗料の吸い込みムラ、色ムラ等
を生ずることがない。
【0036】また、熱転写では、加熱、加圧によって立
ち上がった木繊維を熱転写箔とともに押え込んでしまう
ため、木の繊維が立ち上がる毛羽立ちを押えることがで
き、そのため、塗装加工では必須である下塗り工程後の
研摩作業も必要ない。このように従来の塗装加工におい
て問題のある工程を熱転写箔に置き換えることにより、
それら問題を解決することができ、また、上記の毛羽立
ちを取るための研摩作業の省略他、有機溶剤を蒸発させ
塗膜を硬化させるための乾燥時間の省略等、加工工程は
大幅に簡略化され、且つ有機溶剤による環境問題への対
応もでき、更に、従来の塗装加工において重要であった
木製品本来の木の感じ及び木製品のぬくもり感等が失わ
れることもない。
【0037】更に、本発明では、基材層として、従来よ
り、プラスチックの表面加工に多用されているPETフ
ィルム等の他、紙をベースとする基材層を使用すること
もできる。PETフィルム等のプラスチックフィルムか
らなる基材層は、プラスチックの表面加工においては特
に問題なく使用することができるが、木の表面加工で
は、特に下地用熱転写箔の場合、熱転写時の熱によって
木材より発生する空気や水蒸気が、熱転写箔外部へ十分
に抜けないため、木地表面の導管部、特に凹部への転写
が不均質となり、転写されなかったり、転写されてもブ
リッジ構造となって、木地と転写箔との密着性に劣り、
且つ転写箔が木製品に十分なじんでいないため外観も劣
るものとなる。このような問題は、PETフィルム等に
代えて、比較的通気性の良い紙をベースとする基材層と
することにより解決することができる。
【0038】以下に、本発明において使用される各熱転
写箔の作用を説明する。 下地用熱転写箔の作用 従来の塗装工程における下地処理は、不揮発分が10〜
15%の塗料をスプレーガン又は刷毛等で塗布する湿式
の加工であり、塗料は木地に吸い込まれてしまって、木
地表面には塗膜はほとんど形成されない。このような理
由もあって、木製品への一回目の塗装は捨て塗りともい
われているが、更に、塗料に含まれる多量の溶剤が木製
品に移行し、木地表面の繊維が立ち上がる、所謂毛羽立
ちが発生し、結果的に木製品の表面は塗装前よりも荒れ
てしまい、また、着色を目的とするときは、木地の吸い
込み差による塗りムラ、色ムラも生じ易い。これに対
し、下地用熱転写箔の場合は、加熱、加圧による乾式の
加工であり、毛羽立ちが抑えられて、木地及び熱転写さ
れた箔の表面は平滑となり、色ムラを生ずることもな
く、且つ従来のような塗装後の乾燥、毛羽取り、研摩等
の必要がない。
【0039】中塗り用熱転写箔の作用 従来の塗装工程における中塗りは、下地処理後の木地表
面が十分に平滑ではないため、これをより平滑にするた
め及び木製品のぬくもり感、塗りによる深み、色付け等
を目的とするものであり、一般には不揮発分20〜30
%の塗料をスプレーガン等で塗布する湿式の加工であ
り、乾燥後研摩して表面を平滑にする。これに対し、中
塗り用熱転写箔は、塗装工程と同様に木製品にぬくもり
感を与える等、その目的は中塗り工程と同様であるが、
下地用熱転写箔と同様乾式加工であり、その表面は平滑
性に優れる。そのため、乾燥、研摩は不要であり、工程
が短縮できる。
【0040】上塗り用熱転写箔の作用 従来の塗装工程における上塗りは、塗膜表面の光沢、艶
のコントロールをし、塗膜物性等の所要性能を得るため
実施するものであるが、木製品の塗装加工における乾燥
は、70〜80℃では木製品に反り又は熱変色を生ずる
ため、50℃程度の温度で20〜30分とするのが一般
的であり、焼付塗料は使用されない。このように常温付
近で乾燥する塗料からなる塗膜では、焼付塗料の塗膜物
性には到底及ばず、従来の塗装により形成される塗膜で
は、この点が問題であった。
【0041】これに対し、熱転写箔では、例えばPET
フィルム等は200℃以上に加熱することができるた
め、焼付塗料の使用も可能である。また、同一塗料で
も、例えば、ポリウレタン塗料の塗膜は20℃で1週間
放置乾燥しても、主剤であるウレタンポリマーの重合率
は、成分により異なるが通常60%程度であるのに対
し、同塗膜を150℃で1分乾燥すれば約90〜100
%重合してしまうように、高温で乾燥した方がより反応
が進んで、より大きな強度が得られる。これらの理由に
より、上塗り用熱転写箔を使用した場合、従来の塗装工
程に比べ、より優れた物性を有する表面仕上げとするこ
とができる。
【0042】補色用熱転写箔の作用 補色用熱転写箔は、その本来の作用である色の補正の他
は、前記の中塗り用熱転写箔同様の作用効果を有するも
のであり、木製品にぬくもり感を与え、他の熱転写箔と
同様乾式加工であり、その表面は平滑性に優れる。その
ため、乾燥、研摩は不要であり、従来の補色のための塗
装に比べ工程が短縮できる。
【0043】目止用熱転写箔の作用 目止用の塗料は体質顔料を多く含み、塗装後、刷り込む
ことにより木目に埋め込んでいたが、目止用熱転写箔で
は、熱膨張マイクロカプセルと界面活性剤の作用によ
り、熱転写時に容易に木目を埋めることができ、刷り込
みを必要としない。例えば転写温度150〜180℃の
範囲で30倍程度の最大膨張率を示すマイクロカプセル
等を使用することができ、この膨張力により箔が木目に
均一に且つ十分に埋め込まれる。
【0044】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明を更に
詳しく説明する。 実施例1 表2の従来例は、従来の塗装方法の具体的な一例であ
り、本発明例は、木地研摩以外の全工程を熱転写箔を使
用して実施したものである。
【0045】
【表2】
【0046】本実施例では、下地用熱転写箔、中塗り用
熱転写箔及び上塗り用熱転写箔いずれも保護層を除いて
同一のものを使用した。 (1) 熱転写箔の構成 1)基材層:ポリプロピレンコート紙 2)離型層:下記の配合の離型剤を用いて形成した。尚、
以下の数値はすべて重量%を表す。 ポリメチルメタアクリレート 50 界面活性剤 0.2 希釈剤 50 計 100.2 3)接着層:下記の配合の接着剤を用いて形成した。 エチレン酢ビニル共重合体エマルジョン 50 染料 5 希釈剤 45 計 100
【0047】(2) 下地用熱転写箔の作製 PPコート紙(三進セロファン株式会社製のPPラミネ
ート純白紙)に、上記離型剤をグラビアコーターによっ
てウェット塗布量10g/m2 で塗布後、80℃で20
秒乾燥し、更にその上に上記接着剤を同じくグラビアコ
ーターによってウェット塗布量10g/m2 で塗布し、
80℃で20秒乾燥して下地用熱転写箔を得た。
【0048】(3) 中塗り用熱転写箔の作製 PETフィルム(東レ株式会社製、商品名「ルミラーF
−65」)に、上記離型剤をグラビアコーターによって
ウェット塗布量10g/m2 で塗布後、80℃で20秒
乾燥し、更にその上にポリウレタンサンディングシーラ
ーをグラビアコーターによってウェット塗布量10g/
2 で塗布後、80℃で20秒乾燥し、更に上記接着剤
をグラビアコーターによってウェット塗布量10g/m
2 で塗布後、80℃で20秒乾燥して中塗り用熱転写箔
を得た。
【0049】(4) 上塗り用熱転写箔の作製 艶加工のPETフィルム(東レ株式会社製、商品名「ル
ミラー」25×74、1350)に、上記離型剤、ポリ
ウレタンフラットクリヤー、及び上記接着剤を、上記の
中塗り用熱転写箔と同様の方法で塗布又は積層し、上塗
り用熱転写箔を得た。
【0050】(5) 本発明の化粧板の製造 未塗装のゴム材をサンドペーパーにて平滑に研摩し、研
摩された木地表面に上記下地用熱転写箔を当接し、硬度
60°のシリコンゴムロールを使用して、ロール温度1
80℃、ロール圧3kg/cm2 、送りスピード3m/
分の設定で、下地用熱転写箔を加熱、加圧して熱転写
し、基材層及び離型層を剥離、除去した後、その上に上
記中塗り用熱転写箔を当接して同様にして熱転写し、更
に同様にして上塗り用熱転写箔を熱転写し、ゴム材をベ
ースとする化粧板を得た。
【0051】(6) 塗装による化粧板の製造 表2の従来例の塗装工程に従って、ゴム材をベースとす
る化粧板を製造した。尚、下地処理におけるポリウレタ
ン目止は、目止剤を刷毛塗りし、ウエスにより拭き取っ
た。中塗りはスプレー塗装により、塗布量は30g/m
2 である。また、上塗りも同様にスプレー塗装により、
塗布量は30g/m2 である。乾燥条件及び研摩条件
は、表2に記載の通りである。本発明の方法により製造
した化粧板と、塗装による従来例の化粧板について、そ
の特性を対比して表3に示す。
【0052】
【表3】
【0053】表3の結果によれば、本発明の熱転写箔を
使用して製造した化粧板は、皮膜厚が薄いため一部に△
の評価もあるが、下記の説明にあるようにこの厚さの差
を考慮すれば、すべての点において従来の塗装品と同等
以上の優れた品質を有するものであることが分かる。
【0054】尚、表3の各特性の評価における留意点を
下記に示す。 1)○:問題なし、△:実用上問題ないが相対的に劣る 2)全皮膜厚を不揮発分より換算すると、従来例は約18
ミクロン、本発明の化粧板では約9ミクロンとなり、こ
の差が塗膜物性にも一部表れている。 3)耐熱試験においては、従来例の塗膜は僅かに黄変す
る。 4)耐シンナー試験は、皮膜が厚い方が優れた結果となる
ため、本発明例の方が劣った結果となっているが、上記
(2) の厚さを考慮する必要がある。 5)テーバー摩耗は、歩行を前提としたフロアーの摩耗試
験なので、塗膜が厚い方が優れた結果となる。従って、
上記(4) と同様厚さの差を考慮する必要がある。
【0055】6) スチールウール性は、スチールウール
で塗膜を軽くラビングするもので、木製品を包装し輸送
中に傷が付かないか、テーブルの上の灰皿を滑らせたと
きに傷が付かないか等の日常的な状況における軽い摩耗
の状態を評価する試験であり、両化粧板の最外層を形成
する塗料が同一であるにもかかわらず、本発明の化粧板
の方が優れている。このことは、本発明の化粧板におい
ては塗料の反応がより進んでいることを意味しており、
この理由は、従来例では、木材とともに塗膜を比較的低
温で乾燥するのに対し、本発明の化粧板では、木材と接
する前に予めPETフィルムとともに高温で乾燥するた
め、この差によるものと推定される。 7)両例の作業に要する時間を比較してみると、従来例で
は、乾燥時間が30分×3回で90分を要するのに対
し、本発明の方法では数秒である。塗装と熱転写との所
要時間の差もあり、総体的に本発明の方法による作業時
間の短縮は大きなメリットといえる。
【0056】実施例2 熱転写箔の基材層として、PETフィルムとPPコート
紙を用い、これに実施例1に記載の離型剤及び接着剤を
塗布して作製した熱転写箔を使用し、化粧板を製造し
た。
【0057】(1) 熱転写箔の作製 PETフィルム(東レ株式会社製、商品名「ルミラーF
−65」)及びPPコート紙(三進セロファン株式会社
製、PPラミネート純白紙)に、離型剤をグラビアコー
ターによってウェット塗布量10g/m2 で塗布後、8
0℃で20秒乾燥し、更にその上に接着剤をグラビアコ
ーターによってウェット塗布量10g/m2 で塗布後、
80℃で20秒乾燥して熱転写箔を作製した。また、中
塗り用及び上塗り用熱転写箔の保護層については、実施
例1と同様にして形成し、下地用、中塗り用及び上塗り
用の各熱転写箔を作製した。
【0058】(2) 被転写体及び転写条件 未塗装のナラ材、ゴム材、ツガ材をサンドペーパーにて
平滑に研摩して被転写体とした。また、ロール硬度60
°のシリコンゴムロールを使用し、ロール温度180
℃、ロール圧3kg/cm2 、送りスピード3m/分の
条件で熱転写した。
【0059】上記の条件で各熱転写箔が熱転写されたナ
ラ材、ゴム材、ツガ材をベースとする化粧板について、
その外観及び各層間の密着性を評価した。結果をを表4
に示す。尚、表4中のPPはPPコート紙、PETはP
ETフィルムを表し、評価基準は5段階とし、5が最も
優れ、1が劣っているとして相対評価をした。
【0060】
【表4】
【0061】表4の結果によれば、被転写体の種類によ
らず、基材層としてPETフィルムを使用した場合は木
材と箔との密着性が相対的に劣り、そのため特にナラ材
やゴム材では外観も劣っており、紙をベースとする基材
層の脱気効果が裏付けられている。
【0062】
【発明の効果】第1〜4発明、第6〜9発明及び第11
〜13発明によれば、従来の塗装工程における下地処理
に代えて、下地用熱転写箔又は目止用熱転写箔と下地用
熱転写箔を使用することにより、木地の塗料の吸い込み
差による塗りムラ、色ムラ、木材繊維が立ち上がる毛羽
立ち等を防止することができ、且つかかる毛羽立ちを取
る研摩作業が不要となり、更に、熱転写時の熱ロールに
よる加熱と加圧で木製品の表面が平滑になるため、第2
発明のように、従来の塗装工程の中塗りを省略し、下地
用熱転写箔を転写後、直ちに上塗り塗装をすることもで
きる。また、下地ばかりでなく、中塗り、上塗り等も熱
転写箔に置き換えることにより、各塗装ごとの研摩作
業、乾燥等が不要となり、また、多量の有機溶剤で臭気
の強い職場環境となる等の問題もない。
【0063】更に、第5、10及び14発明のように、
木地研摩以外のすべてを熱転写箔に置き換えた第4、9
及び13発明において、それら熱転写箔のすべてを無色
透明又は着色透明とすることにより、木地本来の美しい
木目、暖かい木の感触等を有する製品を得ることができ
る。また、上塗り用熱転写箔を使用した場合、転写後、
基材層を剥離、除去しないでおけば、製品の表面を保護
することができ、製品の輸送、保管における包装の省略
も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の下地用熱転写箔の一部断面図である。
【図2】本発明の上塗り用熱転写箔の一部断面図であ
る。
【符号の説明】
1;基材層、2;離型層、3;保護層、4;接着層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41M 3/06 A 3/12

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木地を研摩し、その後、基材層、離型層
    及び接着層がこの順に積層されてなる下地用熱転写箔の
    接着層を、研摩された上記木地の表面に当接し、加熱、
    加圧することにより、上記下地用熱転写箔を熱転写し、
    次いで、熱転写された上記下地用熱転写箔の基材層及び
    離型層を剥離、除去し、その除去された面に中塗り塗装
    を施し、その後、上塗り塗装することを特徴とする化粧
    板の製造方法。
  2. 【請求項2】 木地を研摩し、その後、基材層、離型層
    及び接着層がこの順に積層されてなる下地用熱転写箔の
    接着層を、研摩された上記木地の表面に当接し、加熱、
    加圧することにより、上記下地用熱転写箔を熱転写し、
    次いで、熱転写された上記下地用熱転写箔の基材層及び
    離型層を剥離、除去し、その除去された面に上塗り塗装
    を施すことを特徴とする化粧板の製造方法。
  3. 【請求項3】 木地を研摩し、その後、基材層、離型層
    及び接着層がこの順に積層されてなる下地用熱転写箔の
    接着層を、研摩された上記木地の表面に当接し、加熱、
    加圧することにより、上記下地用熱転写箔を熱転写し、
    次いで、熱転写された上記下地用熱転写箔の基材層及び
    離型層を剥離、除去し、その後、基材層、離型層、保護
    層及び接着層がこの順に積層されてなる中塗り用熱転写
    箔の接着層を、基材層及び離型層が除去された上記下地
    用熱転写箔の接着層に当接し、加熱、加圧することによ
    り、上記中塗り用熱転写箔を熱転写し、次いで、熱転写
    された上記中塗り用熱転写箔の基材層及び離型層を剥
    離、除去し、その除去された面に上塗り塗装を施すこと
    を特徴とする化粧板の製造方法。
  4. 【請求項4】 木地を研摩し、その後、基材層、離型層
    及び接着層がこの順に積層されてなる下地用熱転写箔の
    接着層を、研摩された上記木地の表面に当接し、加熱、
    加圧することにより、上記下地用熱転写箔を熱転写し、
    次いで、熱転写された上記下地用熱転写箔の基材層及び
    離型層を剥離、除去し、その後、基材層、離型層、保護
    層及び接着層がこの順に積層されてなる中塗り用熱転写
    箔の接着層を、基材層及び離型層が除去された上記下地
    用熱転写箔の接着層に当接し、加熱、加圧することによ
    り、上記中塗り用熱転写箔を熱転写し、次いで、熱転写
    された上記中塗り用熱転写箔の基材層及び離型層を剥
    離、除去し、その後、基材層、離型層、保護層及び接着
    層がこの順に積層されてなる上塗り用熱転写箔の接着層
    を、基材層及び離型層が除去された上記中塗り用熱転写
    箔の保護層に当接し、加熱、加圧することにより、上記
    上塗り用熱転写箔を熱転写することを特徴とする化粧板
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記下地用熱転写箔、上記中塗り用熱転
    写箔及び上記上塗り用熱転写箔は、無色透明又は着色透
    明である請求項4記載の化粧板の製造方法。
  6. 【請求項6】 木地を研摩し、その後、基材層、離型層
    及び接着層がこの順に積層されてなる下地用熱転写箔の
    接着層を、研摩された上記木地の表面に当接し、加熱、
    加圧することにより、上記下地用熱転写箔を熱転写し、
    次いで、熱転写された上記下地用熱転写箔の基材層及び
    離型層を剥離、除去し、その除去された面に中塗り塗装
    を施し、その後、基材層、離型層及び接着層がこの順に
    積層されてなる補色用熱転写箔の接着層を、中塗り塗装
    の塗装面に当接し、加熱、加圧することにより、上記補
    色用熱転写箔を熱転写し、次いで、熱転写された上記補
    色用熱転写箔の基材層及び離型層を剥離、除去し、その
    除去された面に上塗り塗装を施すことを特徴とする化粧
    板の製造方法。
  7. 【請求項7】 木地を研摩し、その後、基材層、離型層
    及び接着層がこの順に積層されてなる下地用熱転写箔の
    接着層を、研摩された上記木地の表面に当接し、加熱、
    加圧することにより、上記下地用熱転写箔を熱転写し、
    次いで、熱転写された上記下地用熱転写箔の基材層及び
    離型層を剥離、除去し、その後、基材層、離型層及び接
    着層がこの順に積層されてなる補色用熱転写箔の接着層
    を、基材層及び離型層が除去された上記下地用熱転写箔
    の接着層に当接し、加熱、加圧することにより、上記補
    色用熱転写箔を熱転写し、次いで、熱転写された上記補
    色用熱転写箔の基材層及び離型層を剥離、除去し、その
    除去された面に上塗り塗装を施すことを特徴とする化粧
    板の製造方法。
  8. 【請求項8】 木地を研摩し、その後、基材層、離型層
    及び接着層がこの順に積層されてなる下地用熱転写箔の
    接着層を、研摩された上記木地の表面に当接し、加熱、
    加圧することにより、上記下地用熱転写箔を熱転写し、
    次いで、熱転写された上記下地用熱転写箔の基材層及び
    離型層を剥離、除去し、その後、基材層、離型層、保護
    層及び接着層がこの順に積層されてなる中塗り用熱転写
    箔の接着層を、基材層及び離型層が除去された上記下地
    用熱転写箔の接着層に当接し、加熱、加圧することによ
    り、上記中塗り用熱転写箔を熱転写し、次いで、熱転写
    された上記中塗り用熱転写箔の基材層及び離型層を剥
    離、除去し、その後、基材層、離型層及び接着層がこの
    順に積層されてなる補色用熱転写箔の接着層を、基材層
    及び離型層が除去された上記中塗り用熱転写箔の保護層
    に当接し、加熱、加圧することにより、上記補色用熱転
    写箔を熱転写し、次いで、熱転写された上記補色用熱転
    写箔の基材層及び離型層を剥離、除去し、その除去され
    た面に上塗り塗装を施すことを特徴とする化粧板の製造
    方法。
  9. 【請求項9】 木地を研摩し、その後、基材層、離型層
    及び接着層がこの順に積層されてなる下地用熱転写箔の
    接着層を、研摩された上記木地の表面に当接し、加熱、
    加圧することにより、上記下地用熱転写箔を熱転写し、
    次いで、熱転写された上記下地用熱転写箔の基材層及び
    離型層を剥離、除去し、その後、基材層、離型層、保護
    層及び接着層がこの順に積層されてなる中塗り用熱転写
    箔の接着層を、基材層及び離型層が除去された上記下地
    用熱転写箔の接着層に当接し、加熱、加圧することによ
    り、上記中塗り用熱転写箔を熱転写し、次いで、熱転写
    された上記中塗り用熱転写箔の基材層及び離型層を剥
    離、除去し、その後、基材層、離型層及び接着層がこの
    順に積層されてなる補色用熱転写箔の接着層を、基材層
    及び離型層が除去された上記中塗り用熱転写箔の保護層
    に当接し、加熱、加圧することにより、上記補色用熱転
    写箔を熱転写し、次いで、熱転写された上記補色用熱転
    写箔の基材層及び離型層を剥離、除去し、その後、基材
    層、離型層、保護層及び接着層がこの順に積層されてな
    る上塗り用熱転写箔の接着層を、基材層及び離型層が除
    去された上記補色用熱転写箔の接着層に当接し、加熱、
    加圧することにより、上記上塗り用熱転写箔を熱転写す
    ることを特徴とする化粧板の製造方法。
  10. 【請求項10】 上記下地用熱転写箔、上記中塗り用熱転
    写箔、上記補色用熱転写箔及び上記上塗り用熱転写箔
    は、無色透明又は着色透明である請求項9記載の化粧板
    の製造方法。
  11. 【請求項11】 木地を研摩し、その後、基材層、離型層
    及び接着層がこの順に積層されてなる目止用熱転写箔の
    接着層を、研摩された上記木地の表面に当接し、加熱、
    加圧することにより、上記目止用熱転写箔を熱転写し、
    次いで、熱転写された上記目止用熱転写箔の基材層及び
    離型層を剥離、除去し、その除去された面に下塗り塗装
    を施し、その後、上塗り塗装することを特徴とする化粧
    板の製造方法。
  12. 【請求項12】 木地を研摩し、その後、基材層、離型層
    及び接着層がこの順に積層されてなる目止用熱転写箔の
    接着層を、研摩された上記木地の表面に当接し、加熱、
    加圧することにより、上記目止用熱転写箔を熱転写し、
    次いで、熱転写された上記目処用熱転写箔の基材層及び
    離型層を剥離、除去し、その後、基材層、離型層及び接
    着層がこの順に積層されてなる下地用熱転写箔の接着層
    を、基材層及び離型層が除去された上記目止用熱転写箔
    の接着層に当接し、加熱、加圧することにより、上記下
    地用熱転写箔を熱転写し、次いで、熱転写された上記下
    地用熱転写箔の基材層及び離型層を剥離、除去し、その
    除去された面に上塗り塗装を施すことを特徴とする化粧
    板の製造方法。
  13. 【請求項13】 木地を研摩し、その後、基材層、離型層
    及び接着層がこの順に積層されてなる目止用熱転写箔の
    接着層を、研摩された上記木地の表面に当接し、加熱、
    加圧することにより、上記目止用熱転写箔を熱転写し、
    次いで、熱転写された上記目止用熱転写箔の基材層及び
    離型層を剥離、除去し、その後、基材層、離型層及び接
    着層がこの順に積層されてなる下地用熱転写箔の接着層
    を、基材層及び離型層が除去された上記目止用熱転写箔
    の接着層に当接し、加熱、加圧することにより、上記下
    地用熱転写箔を熱転写し、次いで、熱転写された上記下
    地用熱転写箔の基材層及び離型層を剥離、除去し、その
    後、基材層、離型層、保護層及び接着層がこの順に積層
    されてなる上塗り用熱転写箔の接着層を、基材層及び離
    型層が除去された上記下地用熱転写箔の接着層に当接
    し、加熱、加圧することにより、上記上塗り用熱転写箔
    を熱転写することを特徴とする化粧板の製造方法。
  14. 【請求項14】 上記目止用熱転写箔、上記下地用熱転写
    箔及び上記上塗り用熱転写箔は、無色透明又は着色透明
    である請求項13記載の化粧板の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100350106B1 (ko) * 2000-07-10 2002-08-28 신현문 천연목재를 이용한 래핑시트 및 우드롤
KR100364621B1 (ko) * 2000-10-17 2002-12-16 (주)두일 문짝 장식용 시트 및 그 제조방법
JP2014148137A (ja) * 2013-02-04 2014-08-21 Nissha Printing Co Ltd 金属立体加飾板およびその製造方法
KR101687922B1 (ko) * 2015-12-17 2016-12-20 조영우 전사필름과 uv도장을 이용한 목재패널의 인쇄코팅방법

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