JPH0511305B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0511305B2
JPH0511305B2 JP59209222A JP20922284A JPH0511305B2 JP H0511305 B2 JPH0511305 B2 JP H0511305B2 JP 59209222 A JP59209222 A JP 59209222A JP 20922284 A JP20922284 A JP 20922284A JP H0511305 B2 JPH0511305 B2 JP H0511305B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
surface protective
protective layer
photoreceptor
layer
carbon
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP59209222A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6187160A (ja
Inventor
Kenichi Hara
Toshuki Iijima
Toyoki Kazama
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Electric Co Ltd filed Critical Fuji Electric Co Ltd
Priority to JP20922284A priority Critical patent/JPS6187160A/ja
Publication of JPS6187160A publication Critical patent/JPS6187160A/ja
Publication of JPH0511305B2 publication Critical patent/JPH0511305B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G5/00Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
    • G03G5/02Charge-receiving layers
    • G03G5/04Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor
    • G03G5/08Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor characterised by the photoconductive material being inorganic

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【発明の属する技術分野】
本発明はアモルフアスシリコンからなる光導電
層を有する電子写真用感光体に関する。
【従来技術とその問題点】
従来、電子写真用感光体として例えばアモルフ
アスSe、またはアモルフアスSeにAS,Te,Sb
等の不純物をドープした感光体、あるいはZnOや
CdSを樹脂バインダに分散させた感光体等が使用
されている。しかしながらこれらの感光体は環境
汚染性、熱的安定性、機械的強度の点で問題があ
る。これらの問題を解決するために近年、光導電
層としてアモルフアスシリコン(以下a−Siと記
す)を用いることが提案されている。しかし、蒸
着あるいはスパツタリングによつて作成されたa
−Siは暗所での比抵抗が105Ωcmと低く、また光
電導度が極めて小さいので電子写真用感光体とし
ては望ましくない。このようなa−SiではSi−Si
結合が切れた、いわゆるダングリングボンドが生
成され、この欠陥に起因してエネルギーギヤツプ
内に多くの局在準位が存在する。このために熱励
起担体のホツピング伝導が生じて暗比抵抗が小さ
くなり、また光励起担体が局在準位に捕獲される
ために光導電性が悪くなつている。これに対して
シランガス(SiH4)のグロー放電分解によつて
作成したアモルフアス水素化シリコン(a−Si:
H)では上記欠陥を水素原子(H)で捕獲し、Si
にHを結合させることによつてダングリングボン
ドの数を大幅に低減できるので光導電性が極めて
良好になり、p型及びn型の価電子制御も可能と
なつたが、暗比抵抗値は高々108〜109Ωcmであつ
て電子写真感光体として十分な1012Ωcm以上の比
抵抗値に対して未だ低い。従つてこのようなa−
Si:Hからなる感光体は表面電位の暗減衰速度が
大きく初期帯電位が低い。そこでこのようなa−
Si:Hに電荷保持能を付与するため、硼素を適量
ドープすることにより比抵抗を1012Ωcm以上まで
高めることができ、カールソン方式による複写プ
ロセスに適用することを可能としている。 このようなa−Si:Hを表面とする感光体は初
期的には良好な画像が得られるものの、長期間大
気中あるいは高湿中に保存しておいた後画像評価
した場合、しばしば画像不良を発生することが判
明している。また、多数回複写プロセスを繰り返
すとしだいに画像ぼけを生じてくることもわかつ
ている。このような劣化した感光体は、特に高湿
中において画像ぼけを発生しやすく、複写回数が
増すと画像ぼけを生じ始める臨界湿度はしだいに
下がる傾向があることが確かめられている。 上述のごとく、a−Si:H感光体は長期にわた
つて大気や湿気にさらされることにより、あるい
は複写プロセスにおけるコロナ放電等で生成され
る化学種(オゾン,窒素酸化物,発生期酸素な
ど)により感光体最表面が影響を受けやすく、何
らかの化学的な変質によつて画像不良を発生する
ものと考えられている。その劣化メカニズムにつ
いてはこれまでにまだ十分な検討はなされていな
いが、このような画像不良の発生を防止し耐刷性
を向上するために、a−Si:H感光体の表面に保
護層を設けて化学的安定化を図る方法が試みられ
ている。例えば表面保護層としてアモルフアス炭
化水素シリコン(a−Six C1-x:H,0<x<
1)あるいはアモルフアス窒化水素化シリコン
(a−Six N1-x:H,0<x<1)を設けること
によつて感光体表面層の複写プロセスあるいは環
境雰囲気により劣化を防ぐ方法が知られている。
たしかに表面保護層中の炭素濃度あるいは窒素濃
度を最適な値に選べば耐刷性をかなり改良するこ
とができるが、高湿度雰囲気中での耐湿性を維持
することができず、数万枚の複写プロセスを経験
すると相対湿度60%台で両像ぼけを発生し、これ
らの表面保護層を付与しても耐刷性,耐湿性を大
幅に向上することができない状況にある。
【発明の目的】
本発明は、これに対してアモルフアスシリコン
からなる光導電層の上に適応した表面保護層を設
けることにより耐刷性、化学的安定性の優れた電
子写真用感光体を提供することを目的とする。
【発明の要点】
本発明によれば、導電性基体上に、この基体か
らのキヤリアの注入を阻止するためのブロツキン
グ層を介して、アモルフアス水素化シリコンを主
体とする光導電層と、この層上の表面保護層とを
備える電子写真用感光体において、表面保護層が
シリコン,炭素を主体として酸素,水素および弗
素を含むアモルフアス材料等を含む組成からなる
と共に共に、光導電層と表面保護層との間に、表
面保護層の前記組成より炭素含有量が少なく、他
は同組成の中間層を設けたことにより、光導電層
の保護,保存中の経時変化の防止、繰り返し使用
時の光導電層の劣化防止、湿気による画像劣化の
阻止、耐湿性の向上、特に高温雰囲気中での感光
体特性の安定化を達成し、繰り返し使用後も高品
質画像を形成する電子写真用感光体が得られる。
【発明の実施例】
以下本発明による感光体の実施例について図を
引用して述べる。本発明による感光体は、例えば
第1図に示すごとくA1またはステンレス鋼等の
金属またはガラスあるいは樹脂シートの表面に導
電処理されたものからなるシート状あるいは円筒
状の導電性基体1の上にブロツキング層2、光導
電層3、表面保護層4が順次積層されたものから
成つている。 ブロツキング層2は、基体2から光導電層側へ
キヤリアの注入を阻止するために設けられるもの
で、その厚さは0.005〜0.5μmの範囲で、例えば感
光体を正帯電して使用する場合には硼素を
100ppm以上ドーピングしてp型化したa−Si:
H層により負電荷の注入を阻止することができ
る。また高抵抗化により注入阻止能力を持たせる
ために炭素あるいは窒素を添加してもよい。 光導電層3は光照射に応じてキヤリアを発生さ
せるものであつて、その厚さは5μm〜6μmである
ことが望ましい。光導電層中の水素含有率はダン
グリングボンドを捕獲して光導電性及び電荷保持
性を向上させるために不可欠であつて、5〜30原
子%に制御されるのが望ましい。また光導電層で
あるa−Si:H層は製造時の不純物ドーピングに
よつて導電型の制御が可能でありa−Si:H層の
真性化のためにはB,A1等周期表第A族元素
をドープできるが、ドーピング量はa−Si:Hの
電気的光学的特性を良好とする上で0.1ppm〜
5ppmが望ましい。また、a−Si:H層の高抵抗
化、帯電能向上のために必要に応じて適量の炭
素、あるいは窒素または酸素を導入してもよい。 表面保護層4は、この感光体の耐刷性の向上,
耐環境性の維持すなわち湿気や雰囲気、コロナ放
電で生成される化学種の影響防止、表面電位特性
の改善、長期にわたる電位特性の保持等の機能を
有し、厚さ0.05〜1.5μmの薄いa−SiCO:F:H
層すなわちシリコン、炭素を主体として酸素、水
素および弗素を含むシリコンからなる層である。
炭素とシリコンの比C/Siは0.5〜1.5であること
が望ましい。C/Si≧0.5とすれば光学的エネル
ギーギヤツプがほぼ2.2eV以上となり、可視光及
び赤外光に対して透明な窓効果によりほとんどの
照射光は光導電層に到達することになる。逆に
C/Si<0.5であると一部分の光は表面保護層4
に吸収され、感光体の光感度が低下する。この傾
向は短波長可視光において特に顕著であり、短波
長領域での光感度低下をひきおこす。C/Si比が
1.5をこえると成分の大半が炭素となつてほとん
ど絶縁体となり、残留電位の増加をもたらすので
好ましくない。また0.5≦C/Si≦1.5の組成範囲
では、SiとCとの比が炭化シリコンの比に近くほ
ぼ化学量論的な比率となつて層が形成されている
ので化学的にも安定となり、耐コロナ特性や機械
的特性等がa−Si:Hとくらべて大幅に向上して
いて、複写プロセスにおいてコロナ放電によるオ
ゾン雰囲気や窒素酸化物雰囲気にさらされても感
光体特性は変化せず、現像、クリーニング、転写
工程での表面の接触に対して強くなつて耐刷性が
向上し、その上表面保護層の化学的安定化のため
耐湿性が著しく改善される。 表面保護層4中の弗素は耐刷性及び耐湿性を向
上させるため、並びに残留電位を低減させるため
に導入されるものであつて、その含有量は0.2≦
F/Si≦0.6の範囲に制御されることが必要であ
る。F/Siが0.2より低い場合には耐刷性、耐湿
性が悪化し、高湿下において画像不良を発生す
る。0.6より高い領域では感光体特性が劣化する
ので望ましくない。表面保護層へ弗素を導入する
ことにより、感光体最表面の表面エネルギーを下
げ、撥水性が高くなるため湿気を吸着しにくくな
り、湿度による悪影響を防止することができる。
また、弗素を含まないアモルフアス炭化水素化シ
リコンを表面保護層として用いた場合には残留電
位が比較的高いが、弗素を適量導入することによ
り残留電位を著しく低減できるので、感光体特性
の低下をひきおこすことなく表面保護層の厚みを
十分厚くとることが可能である。 表面保護層4に添加される酸素は前述の光学的
窓効果の向上をもたらし、耐刷性および電荷保持
能を向上、安定させる働きを有するものであつ
て、その含有量は0.1≦O/Si≦0.6の範囲が望ま
しい。0.1より少ない場合は耐刷性が低下し、繰
り返し使用した場合電荷保持能が減少する。含有
量が0.5より多い場合にも残留電位が著しく高く
なり、感光体特性上好ましくない。 表面保護層4にも水素を含有することが必要で
ある。水素を含有しない場合には感光体の電荷保
持性が実用的なものとはならないからであり、こ
のため0.5≦H/Si≦2.0の範囲で水素を含有する
ことが望ましい。 次に上記の感光体の製造方法を述べる。製造に
は、例えば第2図に示す製造装置が用いられる。
真空槽11の中に、例えばトリクロルエチレンで
表面を洗浄したA1円筒を用いる導電性基体12
を基体保持部13に固定し、真空槽11内の圧力
を10-6Torrになるように真空装置14によりバ
ルブ15を介して排気し、基体12の温度を所定
の温度、例えば120〜350℃になるように支持部1
3のヒータ16および対向電極17内のヒータ1
8によつて加熱し、保持する。次いでガス状シリ
コン化合物例えばSiH4を供給源41からバルブ
21、流量計20、バルブ31,30を介して、
不純物として周期表A族元素のガス状化合物、
例えばB2H6をH2またはHeで稀釈したものを供
給源42からバルブ22、流量計20、バルブ3
2,30を介して真空槽11内に導入し、0.1〜
5Torrの反応圧下で高周波電源19から、例えば
13.56MHzの高周波電圧を印加する。これによつ
て上記反応ガスをグロー放電分解し、上記の電荷
ブロツキング層2あるいは光導電層3として基体
1上に堆積させる。この際、添加する不純物ガ
ス、例えばH2で稀釈したB2H6の濃度あるいは流
量を適宜調整することによつて所望のドーピング
量を得ることができる。電荷ブロツキング層2と
して成膜する場合には、例えばSiH4に対してB2
H6が100ppm以上の濃度となるように添加され
る。また、光導電層3として成膜する場合には、
例えばH2で稀釈した低濃度のB2H6をSiH4に対し
て0.1〜5ppmの割合となるように濃度及び流量を
調節して成膜することにより達成される。不純物
の添加量を最適化することにより光導電性の向上
と共にその高抵抗化も図ることができる。 さらに表面保護層4を堆積させるには供給源4
1からのSiH4,SiF4,Si2H6等のガス状シリコン
化合物に加えて、CF4,CF3F6等のフロンガスを
供給源43からバルブ23、流量計20、バルブ
33,30を介して、あるいはさらにCH4,C2
H4などの炭化水素を供給源44からバルブ24、
流量計20、バルブ34,30を介して、さらに
酸素を供給源45からバルブ25、流量計20、
バルブ35,30を介して真空槽11内に導入
し、上記と同様にグロー放電分解すればよい。こ
の際シリコン化合物、炭化水素あるいはフロン等
の弗素化合物、及び酸素流量比および基体温度、
放電電力、ガス圧等を適宜調整することによつて
所望の組成比および光学的エネルギーギヤツプ有
する表面保護層4(a−SiCOF:H)を成膜す
ることができる。また場合により、例えばB2H6
等の不純物を添加することにより電気的特性の改
善を図ることも可能である。さらに上記表面保護
層中の構成元素の組成比あるいは不純物のドーピ
ング量は供給される原料ガスの流量あるいは放電
電力の制御によつて任意に可変であり、膜厚方向
に変化させることも極めて容易に可能である。表
面保護層の組成比に分布をつけることにより保護
層4としての特性をより一層改善することがで
き、光導電層3との電気的性質のマツチングを容
易に図ることが可能となり、感光体特性を向上す
ることができる。 以下、さらに具体的な実施例により製作された
感光体と比較例の感光体とに比較結果について述
べる。 実施例 1: トリクロルエチレンで脱脂洗浄したA1円筒を
基体1として、第2図に示したグロー放電装置内
にセツトし、次の条件で厚さ0.2μmのブロツキン
グ層2を形成した。 SiH4(100%)流量 250CC/分 B2H6(5000ppm,H2ベース)流量 20CC/分 真空槽ガス圧 0.5Torr 高周波電力及び周波数 50W,13.56MHz 基体温度 200℃ 成膜時間 10分 次に放電を停止して供給源42からのB2H6
供給を止め、下記の条件のみを変更してグロー放
電を行い、厚さ25μmの光導電層3を形成した。 SiH4(100%)流量 200CC/分 B2H6(20ppm,H2ベース)流量 10CC/分 真空槽ガス圧 1.2Torr 高周波電力 200W 成膜時間 3時間 さらに再び放電を停止後、ガス流量を下記のよ
うに調整してグロー放電を行い、厚さ0.6μmの表
面保護層4を形成した。 SiH4(100%)流量 40CC/分 CF4(100%)流量 40CC/分 O2(10%,Heベース)流量 5CC/分 真空槽ガス圧 0.7Torr 高周波電力及び成膜時間 150W,15分 上記グロー放電を行う際には所定のガス流量及
びガス圧に保持した後、高周波電力を150Wにし
て15分間放電を続け、表面保護層を成膜した。 こうして得られた感光体についてESCA分析を
行つた結果、上記製造条件で形成された表面保護
層4はSi38原子%C27原子%,O20原子%,F15
原子%の割合の元素組成を有することがわかつ
た。この感光体を使用し、+6KVのコロナ放電に
よつて感光体表面に帯電極せしめ、次に0.51xの
ハロゲンランプ光を照射して表面電位の光減衰特
性を測定した。この測定結果を第1表に示す。
【表】 この感光体に+6KVのコロナ放電により正帯
電極し、11x・secの像露光を行つた。そしてト
ナーとキヤリアを含む現像剤を用いて磁気ブラシ
現像法で現像し、転写、定着したところ、上記結
果の如く画像濃度が高く、かぶりのない鮮明な画
像が得られた。この感光体につき上記画像テスト
を繰り返し行いコピー枚数10万枚までの耐刷試験
を実施した後、温度30℃における高湿度雰囲気に
おいて湿度を段階的に上昇させ画像テストを行つ
たところ、相対湿度(RH)83%の状態において
も画像ぼけは発生せず鮮明な画像が得られ、耐刷
テストによる劣化は見られなかつた。この試験結
果を第2表に示した。
【表】 比較例 1: 実施例1の方法により、表面保護層の成膜条件
を下記のようにして厚さ0.5μmの表面保護層を形
成した。 SiH4(100%)流量 40CC/分 C2H4(100%)流量 60CC/分 真空槽ガス圧 0.7Torr 高周波電力及び成膜時間 150W,20分 比較例 2: 実施例1の方法により、表面保護層の成膜条件
を下記のようにして厚さ0.7μmの表面保護層を形
成した。 SiH4(100%)流量 30CC/分 SiF4(100%)流量 70CC/分 真空槽ガス圧 0.7Torr 高周波電力及び成膜時間 150W,40分 比較例 3: 実施例1の方法により、表面保護層の成膜条件
を下記のとおりにして厚さ0.4μmの表面保護層を
形成した。 SiH4(100%)流量 30CC/分 O2(10%,Heベース)流量 5CC/分 真空槽ガス圧 0.7Torr 高周波電力及び成膜時間 150W,10分 以上の各例による感光体の性能を実施例1で述
べた画像テスト方法によつて耐刷テスト及び高湿
度中での画像評価を行つたが、その結果は第3表
に示すとおりであつた。
【表】 表2,表3から本発明の感光体は正帯電で使用
した時表面保護層としてC,F,Oの何れか一つ
を含むa−Si:H層を用いた比較例の感光体に比
して耐刷性能にすぐれ、特に繰り返し使用時の湿
度雰囲気による画質低下がとんどみられないこと
がわかる。 実施例 2: 実施例1において同様の方法で成膜するに際
し、特に表面保護層4の成膜条件のうちフロンガ
ス(CF4)の流量を種々変化させ、膜中の炭素含
有量の異なつた表面保護層を有する感光体を製造
し、実施例1で述べた如く画像テストを行つて耐
刷性、耐湿特性を調べたところ、コピー経歴10万
枚後で第4表に示すような結果が得られた。
【表】 表面保護層中の炭素原子含有量がC/Si<0.5
の場合には高湿雰囲気下で画像ボケや白ヌケ等の
画質低下が発生しC/Si>1.5の場合には、残電
増大,トナーフイルミング等をひきおこすので望
ましくない。炭素含有量が0.5<C/Siの範囲に
おいては耐刷性、耐湿特性に優れた感光体を得る
ことができることがわかる。 実施例 3: 実施例1と同様の方法で成膜し、特に表面保護
層を成膜する際その成膜時間を変化させ、5通り
の厚さの表面保護層を有する感光体をそれぞれ製
造した。これらの試料について表面保護層の厚さ
による残留電位の変化を測定したところ、+6KV
のコロナ放電により正帯電した後の0.51eのハロ
ゲンランプ光の照射により第3図の示す各値が得
られた。これによれば表面保護層の膜厚は1.5μm
以下とすれば残留電位を低くできる点で望ましい
ことが分かる。 実施例 4: 第4図に示すように、実施例1と同様の方法で
基体1の上にブロツキング層2及び光導電層3を
順次成膜した後、第5表の条件で中間層5,次い
で表面保護層4を連続して形成した。表面保護層
の厚さは0.5μmであつた。
【表】 この感光体に+6KVのコロナ放電により正帯
電し、11x・secの像露光を行つた。次いで磁気
ブラシ現像法で現像し、転写、定着したところ実
施例1〜3の感光体よりさらに耐コロナ性が増
し、残留電位が低くなつて画像濃度が高く鮮明な
画像が得られた。これは光導電層3と表面保護層
4との間のエネルギーギヤツプの差により界面に
おける電気的マツチングが不適当になるのを炭素
含有量の少ない中間層が防止するためと考えられ
る。この炭素含有量の少ない中間層は、成膜のた
めの高周波入力を、例えば50Wに下げることによ
つても作成できる。中間層5を特に設けないで、
既に述べたように表面保護層4の光導電層3の近
傍において、光導電層に向けて次第に減少する膜
厚方向に不均一な炭素濃度分布を有する中間濃度
領域を設けることも同様に有効である。中間層あ
るいは中間濃度領域の組成は表面保護層のC/Si
比の約1/2〜1/5でよく、厚さはできる限り薄い方
が望ましい。0.005〜0.2μmの厚さが好適である。
【発明の効果】
本発明によれば、導電性基体上に、この基体か
らのキヤリアの注入を阻止するためのブロツキン
グ層を介して、アモルフアス水素化シリコンを主
体とする光導電層と、この層上の表面保護層とを
備える電子写真用感光体において、表面保護層が
シリコン,炭素を主体として酸素,水素および弗
素を含むアモルフアス材料等を含む組成からなる
と共に共に、光導電層と表面保護層との間に、表
面保護層の前記組成より炭素含有量が少なく、他
は同組成の中間層を設けたことにより、この結
果、炭素、酸素、弗素の添加元素の存在のために
化学的に安定し、また機械的強度も有する表面保
護層の存在によつて複写プロセスにおけるコロナ
放電に発生するオゾンや窒素酸化物などの酸化性
雰囲気にさらされたり、現像、クリーニング、転
写等の各工程での表面接触を受けても感光体特性
は変化せず、光導電層としてのa−Si:H層によ
つて光感度特性を発揮するとともに上層の表面保
護層によつて繰り返し使用時の光導電層の劣化防
止、保存中の経時変化の防止、耐刷性および耐湿
性の向上等を可能とする。さらに表面保護層の光
導電層側に傾斜した炭素濃度分布を有する中間濃
度領域を設けるかあるいは中間層を介在させるこ
とにより耐コロナ性をさらに向上させることがで
きるので本発明の効果は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の層構成を示す断面
図、第2図は第1図の層構成を実現するための製
造装置の一例の概略断面図、第3図は本発明によ
る表面保護層の厚みによる残留電位の変化を示す
線図、第4図は本発明の別の実施例の層構成を示
す断面図である。 1……導電性基体、2……ブロツキング層、3
……光導電層、4……表面保護層、5……中間
層。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 導電性基体上に、この基体からのキヤリアの
    注入を阻止するためのブロツキング層を介して、
    アモルフアス水素化シリコンを主体とする光導電
    層と、この層上の表面保護層とを備える電子写真
    用感光体において、表面保護層がシリコン,炭素
    を主体として酸素,水素および弗素を含むアモル
    フアス材料等を含む組成からなると共に、光導電
    層と表面保護層との間に、表面保護層の前記組成
    より炭素含有量が少なく、他は同組成の中間層を
    設けたことを特徴とする電子写真用感光体。 2 特許請求の範囲第1項記載の感光体におい
    て、表面保護層の厚さが0.05〜1.5μmであること
    を特徴とする電子写真用感光体。 3 特許請求の範囲第1項または第2項記載の感
    光体において、表面保護層に含まれる炭素原子の
    シリコン原子に対する比が0.5〜1.5の範囲にある
    ことを特徴とする電子写真用感光体。 4 特許請求の範囲第1項ないし第3項のいずれ
    かに記載の感光体において、表面保護層に含まれ
    る酸素原子のシリコン原子に対する比が0.1〜0.6
    の範囲にあることを特徴とする電子写真用感光
    体。 5 特許請求の範囲第1項ないし第4項のいずれ
    かに記載の感光体において、表面保護層に含まれ
    る水素原子のシリコン原子に対する比が0.5〜2.0
    の範囲にあることを特徴とする電子写真用感光
    体。 6 特許請求の範囲第1項ないし第5項のいずれ
    かに記載の感光体において、表面保護層に含まれ
    る弗素原子のシリコン原子に対する比が0.2〜0.6
    の範囲にあることを特徴とする電子写真用感光
    体。 7 特許請求の範囲第1項ないし第6項のいずれ
    かに記載の感光体において、表面保護層が光導電
    層近傍において炭素濃度をを低くされた層を含ん
    でいることを特徴とする電子写真用感光体。 8 特許請求の範囲第1項に記載の感光体におい
    て、表面保護層が光導電層に向かつて低くなる深
    さ方向の炭素濃度分布を有することを特徴とする
    電子写真用感光体。
JP20922284A 1984-10-05 1984-10-05 電子写真用感光体 Granted JPS6187160A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20922284A JPS6187160A (ja) 1984-10-05 1984-10-05 電子写真用感光体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20922284A JPS6187160A (ja) 1984-10-05 1984-10-05 電子写真用感光体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6187160A JPS6187160A (ja) 1986-05-02
JPH0511305B2 true JPH0511305B2 (ja) 1993-02-15

Family

ID=16569369

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20922284A Granted JPS6187160A (ja) 1984-10-05 1984-10-05 電子写真用感光体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS6187160A (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6432266A (en) * 1987-07-29 1989-02-02 Fujitsu Ltd Electrophotographic sensitive body
JPH0212158A (ja) * 1988-06-29 1990-01-17 Shindengen Electric Mfg Co Ltd 電子写真用感光体

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5752180A (en) * 1980-09-12 1982-03-27 Canon Inc Photoconductive member
JPS5758161A (en) * 1980-09-25 1982-04-07 Canon Inc Photoconductive member
JPS5762054A (en) * 1980-09-30 1982-04-14 Canon Inc Photoconductive member
JPS5762053A (en) * 1980-09-30 1982-04-14 Canon Inc Photoconductive member
JPS5762055A (en) * 1980-09-30 1982-04-14 Canon Inc Photoconductive member
JPS57119356A (en) * 1981-01-16 1982-07-24 Canon Inc Photoconductive member
JPS58137841A (ja) * 1982-02-09 1983-08-16 Sharp Corp 電子写真感光体
JPS59147353A (ja) * 1983-02-12 1984-08-23 Minolta Camera Co Ltd 感光体
JPS59201062A (ja) * 1983-04-28 1984-11-14 Canon Inc 光導電部材
JPS60235145A (ja) * 1984-05-09 1985-11-21 Konishiroku Photo Ind Co Ltd 感光体

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5752180A (en) * 1980-09-12 1982-03-27 Canon Inc Photoconductive member
JPS5758161A (en) * 1980-09-25 1982-04-07 Canon Inc Photoconductive member
JPS5762054A (en) * 1980-09-30 1982-04-14 Canon Inc Photoconductive member
JPS5762053A (en) * 1980-09-30 1982-04-14 Canon Inc Photoconductive member
JPS5762055A (en) * 1980-09-30 1982-04-14 Canon Inc Photoconductive member
JPS57119356A (en) * 1981-01-16 1982-07-24 Canon Inc Photoconductive member
JPS58137841A (ja) * 1982-02-09 1983-08-16 Sharp Corp 電子写真感光体
JPS59147353A (ja) * 1983-02-12 1984-08-23 Minolta Camera Co Ltd 感光体
JPS59201062A (ja) * 1983-04-28 1984-11-14 Canon Inc 光導電部材
JPS60235145A (ja) * 1984-05-09 1985-11-21 Konishiroku Photo Ind Co Ltd 感光体

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6187160A (ja) 1986-05-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0233146B2 (ja)
JPS61219961A (ja) 電子写真感光体
US4833055A (en) Electrophotographic photoreceptor comprising amorphous silicon and amorphous carbon buffer layer
JPH0511305B2 (ja)
JPS61159657A (ja) 感光体
US4668599A (en) Photoreceptor comprising amorphous layer doped with atoms and/or ions of a metal
JPS61219962A (ja) 電子写真感光体
JPS62272275A (ja) 電子写真感光体
JPH0234020B2 (ja) Denshishashinkankotai
JPS61160751A (ja) 電子写真感光体
JPS61160752A (ja) 電子写真感光体
JPH0234019B2 (ja) Denshishashinkankotai
JPS61223749A (ja) 電子写真感光体
JPS61160753A (ja) 電子写真感光体
JPH0462579B2 (ja)
JPS6314164A (ja) 電子写真感光体
JPS61250655A (ja) 電子写真感光体
JPH0233145B2 (ja) Denshishashinkankotai
JPH01214871A (ja) 電子写真感光体
JPH0356635B2 (ja)
JPH01130165A (ja) 電子写真感光体
JPS5967543A (ja) 記録体
JPH0262860B2 (ja)
JPS61165762A (ja) 電子写真感光体
JPS5967545A (ja) 記録体

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term