JPH0511178Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、注出用のノズルを備えたキヤツプに
関する。

「従来の技術」 従来のこの種の代表的なものは、キヤツプ本体
頂面にノズルを起倒自在に設け、このノズルを頂
面に倒伏させたとき、このノズル基部で頂面中央
部の注出孔を閉塞し、ノズルを起立させたときこ
のノズルを注出孔に連通させて注出可能とするも
のである。

「考案が解決しようとする問題点」 ノズル付きキヤツプの場合、液切れがよいこ
と、従つてキヤツプ自身や容器が垂れ液で汚れた
りしない利点を有するが、前記従来構造では注出
時にノズルを上方に起立させるので、注出に際し
容器体を倒立に近い状態まで傾けねばならない不
便さがある。

本考案は、注出時にはノズルを前方につきだす
構成とし、容器は僅かに傾ければすむ扱いの便利
なノズル付きキヤツプを得るにある。

「問題点を解決するための手段」 本考案のノズル付きキヤツプは、頂壁３の上面
両側に上方への立設部４，４を設けて頂壁３上面
の前後方向中央帯に格納部５を形成し、かつこの
格納部５の前半部に位置させて、頂壁３から連通
突出した注出管６を前部側に水平に屈曲し、この
注出管６軸芯部に棒栓７を設けたキヤツプ本体１
と、先端に前記棒栓７で閉栓されるノズル孔８を
明けて前記注出管６に外嵌したノズル９後端か
ら、可撓ヒンジ１０を介し格納部５の後半部に位
置する一体の操作レバー１１を有し、この操作レ
バー１１の基端部両側のノズル９側に入り込んだ
足１２，１２を前記立設部４，４に軸支した弾性
反転形であつて、操作レバー１１を起立反転させ
るとノズル９が前面側に突出するノズル部材２と
で構成している。

「作用」 上記において、常時は第１図ａ，第２図ａのよ
うに、操作レバー１１は倒伏し、この状態でノズ
ル９は所定の内方位置にあつてノズル孔８は棒栓
７で閉栓し、そして可撓ヒンジ１０は軸支部より
後方に位置してこの閉栓状態を保持し、この状態
時ノズル９先端はキヤツプ本体１の前面と略面一
になつている。

ここで、液の注出時には第１図ｂ，第２図ｂの
ように操作レバー１１を上方に起立して前面側に
反転させる。すると、ノズル９は可撓ヒンジ１０
が軸支部を超えてその前面側に移動した分前方に
スライドし、このスライドでノズル孔８は開栓
し、そしてこの開栓の反転状態は、操作レバー１
１が可撓ヒンジ１０を強制的に持上げて軸支部前
面側に移動させたことで、復元力に抗し保持され
る。従つて、この後液を注出すればよい。しかし
て、ノズル９はキヤツプ本体１より前方に突出し
ているので、注出は容器体１３を幾分傾けた状態
とすることで充分である。

「実施例」 キヤツプ本体１は、円筒状の取付け用周壁１４
により容器体１３の口頸部１５外面にねじ込みで
取付けているが、この取付け用周壁１４外囲に角
筒形の外部周壁１６を設け、これに応じ頂壁３の
上面両側の立設部４，４も角形として全体外形を
角形とし、容器体１３の角形外形に合わせてい
る。また棒栓７先端は外部周壁１６前面と略面一
とし、注出管６先端はこれより幾分後退させて閉
栓状態でノズル９先端が外部周壁１６前面と略面
一となるようにしてあり、またこの注出管６前端
外面にノズル９内面に液密に摺接する突条１７を
設けている。また格納部５の後半部の両側上部に
は操作レバー１１の両端縁を受ける座１８，１８
を設け、また図では示していないがこの格納部５
の前半部両側にはノズル９スライド用のレールが
設けてある。

ノズル部材２のノズル９は下面は円弧状である
が、上面はキヤツプ本体１天面と面一の平坦面と
なつており、またこのノズル９の両外側面には案
内溝１９，１９があり、この案内溝１９，１９を
前記レールに係合して略水平に前後にスライドす
るようにしてある。操作レバー１１の足１２，１
２は軸２０，２０で立設部４，４に枢支してあ
る。このノズル部材２はいわゆる弾性反転機構で
あり、可撓ヒンジ１０が軸支部２０，２０後方に
位置している閉栓時にはこの閉栓状態を保持し、
可撓ヒンジ１０が軸支部２０，２０より前面側に
反転した開栓時は、可撓ヒンジ１０部が操作レバ
ー１１で強制的に反転させられたことでその開栓
状態を安定に保持する。

尚、容器体１３は適宜任意でよいが、例えばス
クイズ容器である。また上記各部は合成樹脂材で
成形製作される。

「考案の効果」 上記した如く本考案では、注出用のノズル９を
キヤツプ本体１頂面部に水平にスライド可能に設
け、注出時にはこのノズル９をキヤツプ本体１か
ら前面側外方に突き出させるようにしたので、液
切れがよく、キヤツプ本体１や容器体１３を汚さ
ずにすむばかりでなく、容器体１３はやや傾けた
程度の操作でよいので便利である。また常時は、
ノズル９はキヤツプ本体１と面一に引込んでいる
ので邪魔にならず、梱包や保管に好都合である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案ノズル付きキヤツプの一実施例
を示し、ａ図は閉栓時、ｂ図は開栓時のそれぞれ
縦断面図、第２図は同実施例を容器に装着した場
合を示し、ａ図は閉栓時、ｂ図は開栓時の外形斜
視図である。 １……キヤツプ本体、２……ノズル部材、６…
…注出管、７……棒栓、９……ノズル、１１……
操作レバー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 頂壁３の上面両側に上方への立設部４，４を設
   けて頂壁３上面の前後方向中央帯に格納部５を形
   成し、かつこの格納部５の前半部に位置させて、
   頂壁３から連通突出した注出管６を前部側に水平
   に屈曲し、この注出管６軸芯部に棒栓７を設けた
   キヤツプ本体１と、先端に前記棒栓７で閉栓され
   るノズル孔８を明けて前記注出管６に外嵌したノ
   ズル９後端から、可撓ヒンジ１０を介し格納部５
   の後半部に位置する一体の操作レバー１１を有
   し、この操作レバー１１の基端部両側のノズル９
   側に入り込んだ足１２，１２を前記立設部４，４
   に軸支した弾性反転形であつて、操作レバー１１
   を起立反転させるとノズル９が前面側に突出する
   ノズル部材２とからなるノズル付きキヤツプ。