JPS637166Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、液容器内の液体をポンプ装置によつ
て一連の液体注出通路を通して外部へ注出し得る
ようにしたポンプ注液式液体容器に関するもので
ある。

（従来技術） ポンプ注液式液体容器においては液体注出通路
の先端部分（第６図において符号５２）が液体容
器本体５１上部において液体容器本体５１外に突
出する構造となつているが、従来のこの種のポン
プ注液式液体容器においてはこの液体注出通路先
端部分５２を被覆するために嘴部５３、嘴部カバ
ー５４等の化粧用の構成が必要であつた。

（考案の目的） 本考案は液体容器吊持用の把手の基部並びに該
基部を枢着するための受軸を液体注出通路の一部
として利用することにより、従来必要とされてい
た嘴部、嘴部カバー等の液体注出通路先端部分化
粧用の構造物を省略又は箇略化し得るようにした
ポンプ注液式液体容器を提供することを主たる目
的としてなされたものである。

又、本考案は上記のようなポンプ注液式液体揚
容器において、液体容器吊持用の把手を利用して
液体容器持運び時あるいは非注液時には把手を立
起し状態に維持することにより液体注出通路を閉
塞して該液体注出通路からの液体流出を阻止し、
又注液時には把手を横倒しにすることにより液体
注出通路を開放することができるようにしたポン
プ注液式液体容器を提供することを他の目的とし
てなされたものである。

（考案の構成） 本考案はかかる目的を達成するために、液体容
器吊持用の把手を立起し及び横倒し自在に枢着し
たポンプ注液式液体容器において、把手の基部を
枢支するための把手受軸内に一連の液体注出通路
の一部を構成する液通路を形成する一方、前記把
手の基部には把手の横倒し時において下向きに開
口し得る注口部材を形成するとともに、前記把手
受軸の液通路と前記注口部材とは把手の立起し時
に相互に非連通で且つ把手の横倒し時に相互に連
通する如く構成したことを特徴とするものであ
る。

（実施例） 以下、第１図ないし第５図に示す実施例を参照
して本考案のポンプ注液式液体容器を説明する
と、図示のポンプ注液式液体容器は、外ケース４
内に真空二重瓶製の液容器５を収容しさらに外ケ
ース４の上部に環状の下口部材６を載置固定して
なる液体容器本体１と、該液体容器本体１の上部
に載置される蓋体２とを備えて構成されている。

下口部材６のほぼ中央部には給液口７が形成さ
れている。この給液口７は蓋体２の開閉時に該蓋
体２の下面に形成されている栓部８によつて開閉
されるようになつている。

蓋体２の内部にはベローズ式のポンプ装置９が
収容されている。このポンプ装置９はその上部に
設置されているポンプ操作板１２によつて押圧操
作せしめられる。

液体容器本体１側には、液容器５の内外を連絡
する一連の液体注出通路１０が設けられいる。

下口部材６には液体注出通路１０の一部となる
横液通路１６が横方向に向けて形成されている。
この横液通路１６の内方側端部は給液口７に向け
て開口されており、該横液通路１６の内方側端部
には液容器５内に差込まれる縦管（液体汲上管と
なる）１３の上側端部が接続されている。

下口部材６にはその横液通路１６形成部分に液
体容器吊持用の把手２０の一方の基部２１を枢支
するための把手受軸３１が外方に向けて一体的に
突出形成されている。この把手受軸３１は先端部
が閉塞された筒状に形成されていて、その内部に
は下口部材６の横液通路１６に連通する液通路３
２が形成されている。

把手２０はＵ形に形成されており、その両端の
各基部２１，２３を前記把手受軸３１及び下口部
材６の側壁に枢支することによつて立起し及び横
倒し自在に枢着さている。把手２０の一方の基部
２１（以下こちら側の把手基部を便宜上前側基部
という）は、下口部材６に形成した把手受軸３１
を外側からかぶせることができるようなキヤツプ
状に形成されていて、該把手前側基部２１を把手
受軸３１の回りで回動自在に嵌合させている。把
手２０の他方の基部２３（以下こちら側の把手基
部を便宜上後側基部という）には内向きのピン２
４が形成されていて、該把手後側基部２３のピン
２４を下口部材６の側壁に形成されている軸穴３
４に嵌入させている。

把手２０の前側基部２１には液体注出通路１０
の一部を構成する管状の注口部材（以下、注口管
という）１１は一体形成されている。この注口管
１１は把手２０に対して角度90゜だけ変位させた
位置に形成されていて、該注口管１１は第４図に
示すように把手２０の横倒し時に下向きに開口し
得るように構成されている。

前記把手受軸３１の下面には該把手受軸３１内
の液通路３２に連通する連通口３３が形成されて
いる。この連通口３３は、第３図に示すように把
手立起し状態では把手前側基部２１の周壁２１ａ
によつて閉塞され、又第４図に示すように把手横
倒し状態では注口管１１と連通するようになつて
いる。

蓋体２は液体容器本体１に対して蝶番３によつ
て枢着されていて、第５図に示すように把手２０
の枢動方向と同方向に開閉可能となつている。
尚、符号１８は蓋体ロツク部材である。

このポンプ注液式液体容器では、その持運び時
には第３図に示すように把手立起し状態で行われ
るため、一連の液体注出通路１０はその出口部分
（連通口３３部分）で閉塞されることとなり、又
注液時には第４図に示すように把手横倒し状態で
ポンプ操作板１２を押圧すると、ポンプ装置９か
らの加圧空気が液容器５内に吹き込まれてその加
圧空気によつて液容器５内の液体が縦管（液体汲
上管）１３、下口部材６の横液通路１６、把手受
軸３１の液通路３２、連通口３３及び注口管１１
からなる一連の液体注出通路１０を通つて外部へ
注出されるようになつている。

（考案の効果） 本考案のポンプ注液式液体容器は、把手２０の
基部２１並びに該基部２１を枢着するための受軸
３１を液体注出通路の一部として利用しているの
で、従来のポンプ注液式液体容器で必要としてい
た嘴部（第６図、符号５３）や嘴部カバー（同５
４）を省略又は箇略化できるという効果がある。

又、本考案では把手基部２１に把手横倒し時に
おいて下向きに開口し得る注口部材１１を形成
し、さらに把手受軸３１の液通路３２と注口部材
１１とは把手立起し時に相互に非連通で且つ把手
横倒し時に相互に連通する如く構成しているの
で、液体容器持運び時あるいは非注液時には把手
２０を立起し状態に維持することにより液体注出
通路１０を閉塞して液体容器転倒時における液体
注出通路１０の注口からの液体流出を阻止するこ
とができ、把手２０とその受軸３１とにより転倒
時止水機構を構成することができるという効果が
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例にかかるポンプ注液式
液体容器の斜視図、第２図は第１図の液体容器の
上部縦断面図、第３図は第２図の−断面図、
第４図は第３図の液体容器の把手作動変化図、第
５図は第１図の液体容器の開蓋状態を示す側面
図、第６図は従来のポンプ注液式液体容器の上半
部側面図である。 １……液体容器本体、２……蓋体、５……液容
器、９……ポンプ装置、１０……液体注出通路、
１１……注口部材、２０……把手、２１……把手
基部、３１……把手受軸、３２……液通路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 液体容器本体１内に収容されている液容器５内
   の液体をポンプ装置９によつて一連の液体注出通
   路１０を通して外部へ注出し得るようにしたポン
   プ注液式液体容器であつて、液体容器の上部に把
   手２０の基部２１を枢支するための把手受軸３１
   を設けて該把手受軸３１に前記把手２０を立起し
   及び横倒し自在に枢着し、さらに、前記把手受軸
   ３１内に前記液体注出通路１０の一部を構成する
   液通路３２を形成する一方、前記把手２０の基部
   ２１には前記把手２０の横倒し時において下向き
   に開口し得る注口部材１１を形成するとともに、
   前記把手受軸３１の液通路３２と前記注口部材１
   １とは前記把手２０の立起し時に相互に非連通で
   且つ該把手２０の横倒し時に相互に連通する如く
   構成したことを特徴とするポンプ注液式液体容
   器。