JPH0451184Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、押ボタン操作によりワンタツチでノ
ズル孔を開閉栓するワンタツチキヤツプに関す
る。

「従来の技術」 従来のこの種のものとして、中間点を枢支して
キヤツプ本体上面部に配設した蓋状部材の一側を
押ボタンとし、他側に上方に開口し常時は棒栓で
閉栓しているノズル筒を縦形に設け、開栓注出時
に押ボタンを押下げノズル筒を上方に押上げ開栓
状態とするものである。

「考案が解決しようとする問題点」 上記構造の場合、押ボタンと支点間の距離が短
かいので操作が重く、またノズル孔が上向きなの
で塵埃で目詰まりを起し易い欠点がある。

本考案はノズル筒を横向きとし、また押ボタン
の支点を前部側に配する構成として上記欠点を解
消したワンタツチキヤツプを得るにある。

「問題点を解決するための手段」 本考案のワンタツチキヤツプは、頂壁３中央部
から、上部が前面側に横向きに屈曲し、この屈曲
部４の軸芯に頂壁３周縁に届く棒栓５を設けた左
逆Ｌ形の注出筒６を貫通立設し、かつ周壁７を注
出筒６上方に延長し、この延長周壁７ａの前面部
を切欠き、後部壁上部をカツトしたキヤツプ本体
１と、前記延長周壁７ａの上部開口を塞ぐように
配され、後部を、前記カツトした延長周壁７ａの
後部壁上端まで押下げ可能な押ボタン８とした頂
板９の前部から、延長周壁７ａの切欠かれた前面
部に前面板１０を垂下させた右逆Ｌ形であつて、
前面板１０中央部にノズル孔１１を貫通し、この
ノズル孔１１に連通させて背後から後方に前記屈
曲部４に内嵌しかつ棒栓５先端に外嵌するノズル
筒１２を横向に突設し、前面板１０上部両側を前
記延長周壁７ａに枢着した操作部材２とで構成し
ている。

「作用」 上記において、常時は第１図の如く、ノズル筒
１２は注出筒６の屈曲部４に内嵌し、同時に棒栓
５先端に外嵌してノズル孔１１は閉栓状態にあ
り、この状態にて頂板９後部の押ボタン８は延長
周壁７ａのカツトした後部壁上端と所定の間〓を
隔てた上方にある。

ここで、内容液注出に当つては、押ボタン８を
延長周壁７ａ後部壁上端に当接するまで押下げ
る。すると、操作部材２は枢着部イ，イを支点と
して時計方向に回動し、これにより前面板１０は
第３図に示すように幾分前方に移動し、ノズル筒
１２も同体に前面側に移動して棒栓５先端から抜
け出し、ノズル孔１１はノズル筒１２、注出筒６
を通し容器体１３内と連通し注出可能となる。こ
の場合、支点イ，イは前部側にあるので、押ボタ
ン８はてこの理で軽く押下げ操作できる。

閉栓するときは、操作部材２の前面板１０を前
面から押込めばよい。これにより各部は第１図の
原状態に戻る。

「実施例」 本考案のワンタツチキヤツプは、キヤツプ本体
１と、このキヤツプ本体１上面部に配設された操
作部材２の２部品からなる。

キヤツプ本体１は、延長周壁７ａの切欠かれた
前面部の左右両縦縁から対峙させて後方に支持板
１４，１４を突設し、これら支持板１４，１４の
対峙面に、前端から後方に次第に狭まる横構１
５，１５端に大径の円形溝１６，１６を設けた枢
支溝１７，１７を形成し、また延長周壁７ａの後
部壁上部をカツトして押ボタン８の押下げ量を定
めている。注出筒６の屈曲部４は上部側半筒を短
かくカツトしてノズル筒１２の移動を容易にして
おり、棒栓５はこの屈曲部４より前方に前面板１
０近くまで延ばしてある。また頂壁３裏面から容
器体口頸部１８に内嵌する環栓１９を垂設し、口
頸部１８外面にねじ込みで装着されている。

操作部材２は、前面板１０両縁背後から前記支
持板１４，１４に内側から対面する袖板２０，２
０が設けてあり、この袖板２０，２０外面から前
記枢支溝１７，１７に係合するピン２１，２１が
突設してある。即ち、この操作部材２は、前面か
ら押込み、ピン２１，２１を強制的に横溝１５，
１５を押込んで円形溝１６，１６に係合させるこ
とにより簡単に取付けて枢支できる。ノズル筒１
２の大部分は棒栓５に対し遊嵌し、基部の一部を
小内径とし、この部分を棒栓５に液密に外嵌させ
ており、従つてこの部分を抜け出させればノズル
孔１１が開通するので、僅かの角度の回動操作で
開閉栓が可能である。

上記各部は合成樹脂材で成形製作する。

「考案の効果」 上記した如く本考案では、ノズル筒１２を横向
きとし、従つて操作部材２の支点イ，イをノズル
筒１２上方の前部寄りとすることができ、これに
より頂板９後部の押ボタン８は支点イ，イとの距
離が大きくとれ、押下げ操作は軽くなり、またノ
ズル孔１１は側外方に開孔しているので塵埃によ
る目詰まりを起こす懸念は小さい。また押ボタン
８の押下げ量は一定なので開閉栓動作は安定、確
実であり、さらにノズル孔１１はキヤツプ周縁部
に開孔し、開栓注出時にはさらに側外方に突き出
るので、液垂れが生じてもキヤツプが汚れたりし
ない利点もある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案ワンタツチキヤツプの一実施例
の縦断面図、第２図は同実施例の上面図、第３図
は同実施例の外形斜視図である。 １……キヤツプ本体、２……操作部材、８……
押ボタン、１２……ノズル筒。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 頂壁３中央部から、上部が前面側に横向きに屈
   曲し、この屈曲部４の軸芯に頂壁３周縁に届く棒
   栓５を設けた左逆Ｌ形の注出筒６を貫通立設し、
   かつ周壁７を注出筒６上方に延長し、この延長周
   壁７ａの前面部を切欠き、後部壁上部をカツトし
   たキヤツプ本体１と、前記延長周壁７ａの上部開
   口を塞ぐように配され、後部を、前記カツトした
   延長周壁７ａの後部壁上端まで押下げ可能な押ボ
   タン８とした頂板９の前部から、延長周壁７ａの
   切欠かれた前面部に前面板１０を垂下させた右逆
   Ｌ形であつて、前面板１０中央部にノズル孔１１
   を貫通し、このノズル孔１１に連通させて背後か
   ら後方に前記屈曲部４に内嵌しかつ棒栓５先端に
   外嵌するノズル筒１２を横向に突設し、前面板１
   ０上部両側を前記延長周壁７ａに枢着した操作部
   材２とからなるワンタツチキヤツプ。