JPH05107397A - X線反射用SiCミラーおよびその製法 - Google Patents

X線反射用SiCミラーおよびその製法

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JPH05107397A
JPH05107397A JP27086791A JP27086791A JPH05107397A JP H05107397 A JPH05107397 A JP H05107397A JP 27086791 A JP27086791 A JP 27086791A JP 27086791 A JP27086791 A JP 27086791A JP H05107397 A JPH05107397 A JP H05107397A
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JP
Japan
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sic
mirror
vacuum
sintered body
deposition method
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Pending
Application number
JP27086791A
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English (en)
Inventor
Hirofumi Suzuki
浩文 鈴木
Shoichiro Nishitani
昌一郎 西谷
Sunao Kodera
直 小寺
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高真空状態で長時間安定に使用できる耐熱衝
撃性に優れたX線反射用ミラーをうる。 【構成】 真空蒸着法または真空蒸着法とCVD法の2
段階の方法により全面が緻密なSiC膜でコーティング
された、気孔に残留ガスのない多孔質のSiC焼結体よ
りなるX線反射用SiCミラーおよび真空蒸着法または
真空蒸着法とCVD法の2段階の方法により多孔質のS
iC焼結体の全面を緻密なSiC膜でコーティングする
X線反射用SiCミラーの製法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、X線や放射光などの短
波長の光を反射、集光するSiCミラーおよびその製法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のX線反射用のミラーの一例とし
て、たとえば特開平1-228000号公報に示されたX線反射
用SiCミラーの断面図を図2に示す。前記SiCミラ
ーは、気孔率3〜30%の気孔2を有する再結晶質のSi
C1を基材として化学蒸着法によりSiC膜4をコーテ
ィングして鏡面研磨したものである。前記発明は、長時
間X線を照射してもSiC膜が剥離せず、また、SiC
膜作製時にピンホールが発生しないという特徴を有す
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のX線反射用Si
Cミラーは、以上のように再結晶質のSiC基材の表面
を化学蒸着法によりSiC膜でコーティングすることに
より、長時間X線を照射してもSiC膜が剥離せず、ま
た、ピンホールのないミラー面がえられるという特徴が
あった。しかし、X線ミラーは真空装置内に投入される
ものであり、上記SiCミラーを真空装置内で使用する
ばあい、再結晶質のSiC基材が有する気孔からガスが
放出されるという欠点があった。
【0004】本発明は、前記のような問題点を解決する
ためになされたもので、高真空状態で長時間安定に使用
できる耐熱衝撃性に優れたX線反射用ミラーをうること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、真空
蒸着法により全面が緻密なSiC膜でコーティングされ
た、気孔に残留ガスのない多孔質のSiC焼結体よりな
ることを特徴とするX線反射用SiCミラー真空蒸着法
とCVD法の2段階の方法により全面が緻密なSiC膜
でコーティングされた、気孔に残留ガスのない多孔質の
SiC焼結体よりなることを特徴とするX線反射用Si
Cミラー真空蒸着法により多孔質のSiC焼結体の全面
を緻密なSiC膜でコーティングすることを特徴とする
X線反射用SiCミラーの製法および真空蒸着法とCV
D法の2段階の方法により多孔質のSiC焼結体の全面
を緻密なSiC膜でコーティングすることを特徴とする
X線反射用SiCミラーの製法に関する。
【0006】
【作用】本発明においては、X線反射用ミラーの内部に
残留ガスがないので、X線反射用ミラーを投入した真空
装置の真空立ち上げ時間を著しく短縮できる。また、X
線反射用ミラーを高真空状態で長時間安定に使用でき
る。
【0007】
【実施例】本発明のX線反射用SiCミラーは、真空蒸
着法または真空蒸着法とCVD法の2段階の方法により
全面が緻密なSiC膜でコーティングされた気孔に残留
ガスのない多孔質のSiC焼結体よりなるものである。
コーティング基材となる前記多孔質のSiC焼結体は、
その気孔率が0%が理想であるが、一般的には1〜5%
程度である。また気孔中の真空度は10-3Pa程度である。
【0008】前記多孔質のSiC焼結体の材質は、それ
に供される材料の特性として耐熱衝撃性、高熱伝導性、
低熱膨張性などが要求されるが、SiCのばあい、その
性質は製法にあまり依存しない。
【0009】前記多孔質のSiC焼結体をコーティング
しているSiC膜の厚さは、鏡面化加工する際の加工装
置の精度に応じて決定されるべきものであり、とくに限
定されないが、通常の加工装置を考えると100〜500μm
の厚さが好ましく、真空蒸着法とCVD法の併用により
コーティングされたばあいは、真空蒸着法によるSiC
膜の厚さが1〜10μm程度、CVD法によるSiC膜の
厚さが100〜500μm程度が好ましい。
【0010】前記X線反射用SiCミラーは、高強度、
低熱膨張性、高熱伝導性であるため、耐熱衝撃性にすぐ
れる。
【0011】つぎに、真空蒸着法により多孔質SiC焼
結体をコーティングする本発明のX線反射用ミラーの製
法を説明する。まず目標形状に加工された前記多孔質の
SiC焼結体を真空中にしばらく放置し、気孔に存在す
るガスを焼結体外部に放出させる。つぎに焼結体の全面
を真空蒸着法により緻密なSiC膜でコーティングす
る。
【0012】前記真空蒸着の方法は、前記方法に要する
製造コストを考慮することにより決定されるべきもので
あり、これらの点を考慮すると、たとえばレーザPVD
法、イオンビームスパッタ法、高周波スパッタ法などの
真空蒸着法が好ましい。
【0013】真空蒸着を行なうばあい、その真空度はミ
ラーを使用する真空装置の要求真空度によって決定され
るものであり、とくに限定されないが、通常の真空装置
のばあいを考えると10-3Pa以下が一般的である。
【0014】多孔質SiC焼結体のコーティングを行な
う際、前記真空蒸着法の他、CVD法によるコーティン
グを併用してもよい。これは、成膜速度が遅いという真
空蒸着法の欠点を補うもので、成膜速度の速いCVD法
を併用することにより、短時間でコーティングできる。
【0015】CVD法によりコーティングを行なうばあ
い、その原料としては、たとえばSiCl4、CH4およびH2
組み合わせ、CH3SiCl3およびH2の組み合わせ、SiCl4、C
3H8およびH2の組み合わせなどが好ましく、前記原料を
使用して1000〜1800℃の範囲でコーティングを行なうの
が好ましい。
【0016】また、CVD法によるコーティングは、通
常真空蒸着法によるコーティングののち行なう。
【0017】コーティング処理の終った前記多孔質Si
C焼結体は、研削加工および研磨加工によって鏡面化
し、X線反射用ミラーをうる。
【0018】前記研削加工の際には、SiCは硬いた
め、最も硬いダイヤモンド砥石を用いることが好まし
い。
【0019】前記研削加工は、たとえば非球面NC制御
研削装置などを用いて行なうことができる。
【0020】前記研磨加工の際には、粒度が1μm以下
のダイヤモンド砥粒を用いることが好ましい。
【0021】前記研磨加工は、たとえば非球面NC制御
研磨装置などを用いて行なうことができる。
【0022】以下に、本発明の一実施例であるX線反射
用ミラーおよびその製法を説明する。
【0023】[実施例1]図1に、本発明の実施例1で
えられたX線反射用ミラーの断面図を示す。図中、1は
残留ガスのない気孔2を有する結晶質のSiC、3はレ
ーザPVD法により形成されたSiC膜、4はCVD法
により形成されたSiC膜である。
【0024】まず、気孔2を有する気孔率が1〜5%の
再結晶質のSiC1を研削加工で目標形状に加工した。
つぎに、加工した再結晶質のSiC1をレーザPVD装
置内に入れ、1×10-3Paの真空中に10時間放置し、気孔
2中の残留ガスを排出した。その後、1×10-3Paの真空
中で再結晶質SiCのターゲットに出力2KWのCO2
ーザを連続発振で照射するレーザPVD法により再結晶
質のSiC1の全面を厚さ10μmのSiC膜3のコーテ
ィングを施した。さらに、形成温度1300℃でSiCl4とCH4
のガス(SiCl4/CH4(モル比)が1/1)を、H2をキャ
リアガスとして用いた化学蒸着法により、厚さ500μm
のSiC膜4のコーティングを施した。最後に、ミラー
面となるSiC膜4を研削加工および研磨加工によって
鏡面化し、X線反射用ミラーをえた。
【0025】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、多孔質
のSiC焼結体を真空中にしばらく放置し、気孔に存在
するガスを焼結体外部に放出させた状態で、焼結体の全
面を真空蒸着法または真空蒸着法とCVD法の2段階の
方法により緻密なSiC膜でコーティングするので、X
線反射用ミラーの内部に残留ガスがなく、X線反射用ミ
ラーを投入した真空装置の真空立ち上げ時間を著しく短
縮でき、かつ、高真空状態で長時間安定に使用できる。
また、SiC膜の形成方法に真空蒸着法とCVD法を併
用することにより、SiC膜の形成時間を短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1によりえられた本発明のX線反射用S
iCミラーの断面図である。
【図2】従来のX線反射用SiCミラーの断面図であ
る。
【符号の説明】
1 SiC 2 気孔 3 真空蒸着法によるSiC膜 4 CVD法によるSiC膜
【手続補正書】
【提出日】平成4年1月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】まず、気孔2を有する気孔率が1〜5%の
再結晶質のSiC1を研削加工で目標形状に加工した。
つぎに、加工した再結晶質のSiC1をレーザPVD装
置内に入れ、1×10-3Paの真空中に10時間放置し、気孔
2中の残留ガスを排出した。その後、1×10-3Paの真空
中で再結晶質SiCのターゲットに出力2KWのCO2
ーザを連続発振で照射するレーザPVD法により再結晶
質のSiC1の全面厚さ10μmのSiC膜3のコーテ
ィングを施した。さらに、形成温度1300℃でSiCl4とCH4
のガス(SiCl4/CH4(モル比)が1/1)を、H2をキャ
リアガスとして用いた化学蒸着法により、厚さ500μm
のSiC膜4のコーティングを施した。最後に、ミラー
面となるSiC膜4を研削加工および研磨加工によって
鏡面化し、X線反射用ミラーをえた。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空蒸着法により全面が緻密なSiC膜
    でコーティングされた、気孔に残留ガスのない多孔質の
    SiC焼結体よりなることを特徴とするX線反射用Si
    Cミラー。
  2. 【請求項2】 真空蒸着法とCVD法の2段階の方法に
    より全面が緻密なSiC膜でコーティングされた、気孔
    に残留ガスのない多孔質のSiC焼結体よりなることを
    特徴とするX線反射用SiCミラー。
  3. 【請求項3】 真空蒸着法により多孔質のSiC焼結体
    の全面を緻密なSiC膜でコーティングすることを特徴
    とするX線反射用SiCミラーの製法。
  4. 【請求項4】 真空蒸着法とCVD法の2段階の方法に
    より多孔質のSiC焼結体の全面を緻密なSiC膜でコ
    ーティングすることを特徴とするX線反射用SiCミラ
    ーの製法。
JP27086791A 1991-10-18 1991-10-18 X線反射用SiCミラーおよびその製法 Pending JPH05107397A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006267054A (ja) * 2005-03-25 2006-10-05 Nikon Corp 多層膜反射鏡、多層膜反射鏡の製造方法、及びeuv露光装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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