JPH07153370A - 放電管 - Google Patents

放電管

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JPH07153370A
JPH07153370A JP5299370A JP29937093A JPH07153370A JP H07153370 A JPH07153370 A JP H07153370A JP 5299370 A JP5299370 A JP 5299370A JP 29937093 A JP29937093 A JP 29937093A JP H07153370 A JPH07153370 A JP H07153370A
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JP
Japan
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plasma
discharge tube
film
tube
aluminum
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Pending
Application number
JP5299370A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Aida
比呂史 会田
Kenji Kitazawa
謙治 北澤
Kazuhiko Mikami
一彦 三上
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】内部にプラズマを発生させる、プラズマ発生装
置やランプなどの放電管1の管基体2の内面のプラズマ
に接する表面に気相法などにより少なくとも窒素を含む
アルミニウム化合物膜3を形成する。 【効果】プラズマによる管基体の消耗を著しく低減する
ことができ、放電管の寿命を伸ばすことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐プラズマ性を向上し
長寿命化を改善した放電管に関する。
【0002】
【従来技術】放電管は、コーティングやエッチングなど
のドライプロセスや、プラズマジェットあるいは高温プ
ラズマによるコーティング、粉体生成の他、ハロゲンラ
ンプなどの光源として用いられている。
【0003】このような放電管の管基体は、一般にガラ
スや石英などのSiO2 を主成分とする材料、ステンレ
スなどが用いられている。これらの放電管の基体内面
は、内部に生成されるプラズマに直接接するのでイオン
や高速粒子あるいは電子の衝撃を受け、特に、フッ素原
子、ハロゲン原子、水素水素などがプラズマ中に存在す
るとその衝撃がさらに大きくなる。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、放電
管基体のガラスや石英ではプラズマ中での耐食性が十分
ではなく、特にフッ素や塩素がプラズマ中に存在すると
基体内面がエッチングされてしまい、表面性状が変化
し、例えば透明管である場合には次第に白くなって透光
性が低下するなどの問題が生じていた。また、管基体が
ステンレスなどの金属である場合には、エッチングによ
って金属原子が不純物としてプラズマ中に混入しプロセ
スに悪影響を及ぼすなどの問題があるために、寿命が短
いという問題点があった。
【0005】
【問題点を解決するための手段】本発明者等は、上記の
問題点に対して検討を重ねた結果、放電管の管基体の内
面に窒素を含むアルミニウム化合物を被覆することによ
り、耐プラズマ性を向上させることができ、放電管とし
ての特性を高めてかつ寿命を長くすることができること
を知見し、本発明に至った。
【0006】図1は、本発明における放電管の構造を示
す断面図である。図1によれば、放電管1は、管基体2
とその内面に窒素を含むアルミニウム化合物膜3が形成
されている。上記構成において、用いられる管基体2
は、金属、ガラス、セラミックスのいずれでもよく、製
品の形状、コスト、要求特性などによって任意のものを
選択することができる。具体的には、低温プラズマを温
度の低い領域で用いる場合にはステンレスなどの金属を
用いることができ、また、ランプなどのように低コスト
で透明であることが要求される場合にはガラスを用いれ
ばよい。さらに、高温プラズマのように、管基体内面が
高温に曝され、透光性をあまり要求されない場合には窒
化アルミニウムや炭化珪素などのセラミックスを用いれ
ばよい。
【0007】本発明の管基体2内面に被覆される窒素を
含むアルミニウム化合物としては、窒化アルミニウム、
炭窒化アルミニウム、酸窒化アルミニウム、酸窒炭化ア
ルミニウム、サイアロン(SiAlON)などのように
アルミニウムに対して軽元素として少なくとも窒素を含
み、その他酸素、炭素、ハロゲン、フッ素などの元素を
含んでいてもよい。
【0008】コーティング方法としてはメッキやゾルゲ
ル法、気相反応法などの方法を用いればよいが、メッキ
では密着性が悪く、ゾルゲル法では非酸化物の膜が成膜
できず、基体の種類が制限されるので気相反応法が好ま
しい。気相反応法には真空蒸着、スパッタリング、イオ
ンプレーティング、クラスタービーム(CBD)法、イ
オン蒸着(IVD)法などのPVD法、熱CVD法、プ
ラズマCVD法、光CVD法、レーザーCVD法、MO
CVD法などのCVD法があり、いずれを用いても構わ
ない。なお、放電容器の形状が複雑である場合にはコー
ティングにはCVD法を用いることが好ましい。
【0009】上記アルミニウム化合物は、管基体表面に
1層で形成してもよいが、密着性や熱伝導を高めたりす
ることで2層以上の多層膜としてもなんら差し支えな
い。また、得られたアルミニウム化合物膜は単結晶、多
結晶、あるいは非晶質のいづれでも構わない。
【0010】一般に、コーティング材料と基体との熱膨
張率が大幅に異なる場合には、コーティング層の剥離の
問題が生じる為、このような場合には、基体とアルミニ
ウム化合物との間に中間層を設けることにより密着性を
向上させることが望ましい。
【0011】例えば、PVD法ではイオンを基体に照射
しながら膜を形成することによってアルミニウム化合物
と基体材料とのミキシング層を中間層として形成するこ
とができ、その結果密着性を向上させることができる。
また、CVD法を用いる場合には熱膨張率が基体と膜と
の中間にある材料を中間層としてまずコーティングし、
つぎにアルミニウム化合物を成膜すればよい。その他、
基体材料と膜との間で組成、物性的に傾斜した材料を中
間層に用いることもできる。
【0012】また、本発明におけるアルミニウム化合物
膜は0. 001mm〜1mmの膜厚で形成することが望
ましい。これは、0. 001mmより薄いと本発明の効
果が顕著でなく、1mmを越えると成膜に時間を要し製
造コストが上がり、また膜表面が荒れて特殊な用途を除
いて実用的ではない。
【0013】
【作用】本発明によれば、アルミニウム化合物をプラズ
マと接触する最表面に被覆することによって管基体材料
である金属、ガラス、セラミックスの耐プラズマ性を著
しく向上し、放電管としての寿命を延ばすと共にプロセ
ス中への金属などの不純物の混入を著しく低下せしめる
ことができる。特にハロゲンとの化学反応に対しては特
に強く、ランプやコーティング装置などのハロゲンを使
用する場合において、寿命を従来材料に比べて著しい向
上が達成される。
【0014】アルミニウム化合物は硬度が高く、耐食性
があるので耐摩耗部品などに焼結体として使用されてい
るが、その中でも、窒化アルミニウムのように窒素を含
むアルミニウム化合物は、耐プラズマ性に優れるととも
に、150〜250W/m・kと熱伝導率が高く、また
電気絶縁性や耐蝕性に優れている。しかも、透光性も高
く、熱衝撃に強いなどの優れた特性を有する。
【0015】さらに、気相合成によってコーティングし
た膜は緻密で表面が平滑で有効表面積が小さくなるの
で、ゴミやガスの吸着が少なく、容器を真空状態にする
際にも短時間で目的の真空度に達することができるとと
もに、コーティング装置ではゴミがコーティング装置内
の基体上に降りつもって、これが膜中で欠陥を形成する
などの弊害も解消され歩留りを向上すると共に、能率向
上が期待できる。
【0016】以下、本発明を次の例で説明する。
【0017】
【実施例】
実施例1 窒化アルミニウム95重量部にイットリア5重量部を添
加して焼成した円筒形状の窒化アルミニウム質焼結体を
管基体として減圧CVD装置のサセプタに設置した。窒
素2500sccm、塩化アルミニウム80sccm、
アンモニアガス350sccmを、圧力30torr
下、1000℃に加熱した管基体上に導き反応によって
窒化アルミニウム膜を成膜した。膜厚は0. 5mmであ
った。X線回折では窒化アルミニウムの(002)面に
配向している多結晶であることがわかった。この膜の表
面を研磨し、表面を平滑にした。そして、これをアルゴ
ンおよび水素を用いた高温プラズマ発生装置のプラズマ
壁として使用した。
【0018】その結果、従来の石英管に比較して窒化ア
ルミニウム膜を施した窒化アルミニウム焼結体の円筒で
はなんら問題がなく、従来品に比較して12倍もの長寿
が得られた。
【0019】実施例2 直径40mm、長さ500mmの石英チューブを管基体
として、その内面にプラズマCVD法によって窒素ガス
を300sccm、CO2 ガスを10sccm、AlB
2 ガスを50sccmの流量で圧力1torrで、基
体温度500℃で0.005〜0.03mmの厚みの酸
炭窒化アルミニウム膜をコーティングした。
【0020】このチューブをプラズマの放電管として用
いてフッ素プラズマに対する耐食性を確認するために1
00時間プラズマ中に晒した後に放電管の重量変化を調
べ、結果を表1に示した。
【0021】
【表1】
【0022】表1に示すように、アルミニウム化合物を
何ら形成しなかった試料に対してアルミニウム化合物膜
を形成したものは、優れた耐プラズマ性を示し、重量変
化も小さいものであった。
【0023】実施例3 炭素およびほう素を焼結助材として焼結した炭化珪素円
板を基体として、その表面にスパッタリング法によって
窒化アルミニウムと酸化アルミニウムの混合膜を0. 0
08mmの厚みでコーティングした。この板を片方の電
極とし、上記炭化珪素焼結体を対向電極として高周波放
電を行った。フッ素プラズマに対するエッチング速度は
膜を形成した電極は、膜を形成していない電極に比べて
1/4であった。さらに、膜形成の電極は、バイアス電
圧を印加した場合にはエッチング速度が膜を形成してい
ない電極の1/7であった。
【0024】実施例4 ガラス製のランプ用バルブを基体として、その内面にプ
ラズマCVD法によって窒素を200sccm、AlC
3 を30sccm、H2 Oを3sccmとし、圧力1
torr、反応温度400℃で、酸窒化アルミニウム膜
を約0.002mmの厚みでコーティングした。得られ
た膜は透明であった。このチューブをプラズマの放電管
として用いて塩素プラズマに対する耐食性を確認した。
その結果、膜を形成しないものに比較してガラスの寿命
は5倍になった。
【0025】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、少
なくも窒素を含むアルミニウム化合物を放電管内面の少
なくともプラズマに接する表面に形成することにより、
プラズマによる管基体の消耗を著しく低減することがで
き、放電管の寿命を伸ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における放電管の構造を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 放電管 2 管基体 3 アルミニウム化合物膜

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部にプラズマを発生させる放電管の内面
    の少なくともプラズマに接する表面に少なくとも窒素を
    含むアルミニウム化合物からなる層を形成したことを特
    徴とする放電管。
JP5299370A 1993-11-30 1993-11-30 放電管 Pending JPH07153370A (ja)

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