JPH05106359A - エレベーター式立体駐車装置 - Google Patents

エレベーター式立体駐車装置

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JPH05106359A
JPH05106359A JP29835391A JP29835391A JPH05106359A JP H05106359 A JPH05106359 A JP H05106359A JP 29835391 A JP29835391 A JP 29835391A JP 29835391 A JP29835391 A JP 29835391A JP H05106359 A JPH05106359 A JP H05106359A
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Takafumi Kondo
隆文 近藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 入出庫を安全かつ迅速に行うとともに、格納
効率を大幅に高める経済的なエレベーター式立体駐車装
置を提供する。 【構成】 長方形デッキの多段構造よりなり、各デッキ
の中央部を貫通して鉛直方向に延びる自動車エレベータ
ーEを有し、自動車を上記エレベーターEにて各段の格
納デッキに運搬格納するエレベーター式立体駐車装置に
おいて、上記各デッキでそれぞれ上記エレベーターに隣
接してその前後左右及び対角位置の合計8ヶ所に配設さ
れた長方形格納スペースP1〜P8と、上記各格納スペ
ースP1〜P8,エレベーター床Eにそれぞれ配設さ
れ、それぞれ上載された自動車を上記エレベーター床,
各格納スペースの縦方向,横方向に選択的に移動するパ
レット搬送手段30とを具えたこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエレベーター式立体駐車
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エレベーター方式の立体駐車装置として
は、図6平面図に示すように、エレベーターシャフトE
の両側に駐車スペースPを配置したもの、図7に示すよ
うに、エレベーターシャフトEを中心にしてその前後に
車両をスライドさせて駐車台数を増加させたもの、図8
に示すようにエレベーターシャフトを隅角部に配置して
多くの駐車スペースを配置したもの等が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図6に
示した構造では、エレベーターの前後又は左右の2台配
置であるから、敷地面積当りの駐車台数(収容効率)が
少なく、図7の構造ではエレベーターをスライドさせて
駐車台数を増しているのであるが、エレベーター走行路
のスペースが増え、収容効率は図5の例とほとんど変わ
らない。また、図8の構造では、エレベーター1台に対
し駐車台数を増し、収容効率を高めることはできるので
あるが、エレベーターから遠く離れた駐車スペースの車
を出庫する際、エレベーターまで移動するのにかなり時
間がかかる。
【0004】本発明はこのような事情に鑑みて提案され
たもので、入出庫を安全かつ迅速に行うとともに、格納
効率を大幅に高める経済的なエレベーター式立体駐車装
置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】そのために本発明は、長
方形デッキの多段構造よりなり、各デッキの中央部を貫
通して鉛直方向に延びる自動車エレベーターを有し、自
動車を上記エレベーターにて各段の格納デッキに運搬格
納するエレベーター式立体駐車装置において、上記各デ
ッキでそれぞれ上記エレベーターに隣接してその前後左
右及び対角位置の合計8ヶ所に配設された長方形格納ス
ペースと、上記各格納スペース,エレベーター床板にそ
れぞれ配設され、それぞれ上載された自動車を上記エレ
ベーター床,各格納スペースの縦方向,横方向に選択的
に移動するパレット搬送手段とを具えたことを特徴とす
る。
【0006】
【作用】このような構造によれば、各格納デッキ及びエ
レベーター床にそれぞれパレットの縦行横行搬送装置が
組込まれているのでエレベーター床の前後端,左右端の
いずれからでもパレットを受渡しできる。また全数駐車
になるまでは少なくとも1個の格納スペースはパレット
なしの状態として格納スペースP1〜P8間でパレット
を移動することによりエレベーター床に隣接する格納デ
ッキの格納スペースP2,P4,P5,P7のいずれか
をパレットなしの状態にすることができる。
【0007】パレットの入出庫動作は、格納スペースP
2,P4,P5,P7のうち一つ例えばP2に出庫すべ
き駐車パレットを移動させ、残りのいずれか例えばP4
をパレットなしの状態にパレットを移動しておくことに
より、エレベーター床にあるパレットをパレットなしの
格納スペース例えばP4へ移動することにより、入庫可
能で、出庫すべき駐車パレットのある格納スペース例え
ばP2より駐車パレットをエレベーター床へ移動するこ
とにより出庫も可能とし、格納スペースの一つ例えばP
2をパレットなしの状態に保つことができる。
【0008】全数駐車させる場合は、入庫のみ行い出庫
をしなければよい。また、全数駐車の状態で出庫をする
場合は、エレベーター格納床Eをパレットなしの状態に
しておき、その空のスペースを利用することによりいず
れかの格納スペースにある駐車パレットでもエレベータ
ー床へ移動することができるので、出庫可能である。例
えば格納スペースP1に出庫すべき駐車パレットがある
場合、格納スペースP2のパレットをエレベーターEに
移動した後、格納スペースP1の駐車パレットを格納ス
ペースP2に移動し、格納スペースP1の空きスペース
に格納スペースP4のパレットを移動し、その後エレベ
ーターEにあるパレットを格納スペースP4に移動し、
エレベーターEをパレットなしの状態にして格納スペー
スP2にある出庫すべき駐車パレットをエレベーターE
へ移動することにより出庫可能である。
【0009】
【実施例】本発明の一実施例を図面について説明する
と、図1はその全体縦断面図、図2は図1の水平断面
図、図3は図2のIII−III断面図、図4は図2の
エレベーター床,各格納スペースにそれぞれ組込まれた
パレット搬送構造を示す平面図、図5は図4のV−V断
面図である。
【0010】まず、図1〜図3において、水平断面が長
方形デッキをなす多段駐車建屋1の中央にエレベーター
シャフト2が鉛直方向に貫設され、各段のデッキには、
エレベーターシャフト2を中心として、これに隣接する
左右部に格納スペースP2,P7が、その前後部に格納
スペースP4,P5、その両対角部に格納スペースP
1,P8とP3,P6がそれぞれ配設され、エレベータ
ーEはエレベーターシャフト2の上端に付設された巻上
ドラム5により、昇降ワイヤ4を介して昇降するように
なっている。エレベーターE,各格納スペースP1〜P
8にはそれぞれ同一サイズの自動車専用パレット3を縦
方向横方向に選択的に移動することのできる同一構造の
パレット搬送装置30がそれぞれ組込まれている。
【0011】ここで、パレット搬送装置30を説明する
と、図4〜図5において、17,17;18,18はそ
れぞれ駐車建屋1の骨格を形成する平行横桁,平行縦桁
で、その両端はそれぞれ支柱19により支持されてい
る。15,15は適宜間隔で平行する1対の比較的長い
縦行ローラー支持梁で、その両端はそれぞれ比較的短い
横桁17,17に支持されており、各縦行ローラー支持
梁15には適宜間隔でその上面に縦行用搬送駆動ローラ
ー11,縦行搬送従動ローラー12が複数配設されてい
る。16,16は適宜間隔で平行する1対の比較的短い
横行ローラー支持梁で、その両端寄りの部分はそれぞれ
縦行ローラー支持梁15,15の両端寄りの部分の上に
鉛直ジャッキ20を介して立体交叉状に連結され、各横
行ローラー支持梁16,16には適宜間隔でその上面に
横行搬送駆動ローラー13,横行搬送従動ローラー14
が複数配設されている。
【0012】このようなパレット搬送装置構造におい
て、図5に示すように、各横行ローラー支持梁16の駆
動ローラー13,従動ローラー14は各縦行ローラー支
持梁15の駆動ローラー11,従動ローラー12とほぼ
同一レベルにあるが、両支持梁15,16の交叉部に組
み込まれた鉛直油圧ジャッキ20の作動により、必要に
応じて横行ローラー支持梁16を縦行ローラー支持梁1
5に対して相対的に若干高くして又は低くして昇降する
ことができるようになっている。
【0013】このようなパレット搬送装置30におい
て、油圧ジャッキ20を若干伸長すれば、横行ローラー
支持梁16が縦行ローラー支持梁15よりも若干上昇す
るので、パレット3は横行ローラー支持梁16に横行駆
動ローラー13及び横行従動ローラー14を介して支持
されて横行し、油圧ジャッキ20を若干縮長すれば、パ
レット3は縦行ローラー支持梁16に沿って縦行するこ
とができる。それ故、エレベーター床Eを所望のデッキ
に停止して、隣接する格納スペースP2,P4,P5,
P7間でパレットの受け渡しが可能となる。
【0014】なお、各デッキとも全数駐車するまでは、
パレット移動を可能にするために格納スペースの少なく
とも一つはパレットなしの状態にしておくものする。こ
の余ったパレットはあらかじめ定められた位置に保管し
ておき、全数駐車の必要が生じたときはこれを取り出し
て使用するものとする。
【0015】次に、自動車の入庫又は出庫する場合の動
作順序を図2について説明すると、まず入庫する場合、
格納スペースP8がパレットなしで、他の格納スペース
には無駐車のパレットがある場合を想定して述べる。エ
レベーター床Eに駐車パレットを載せ、上昇して所要の
デッキに停止するとともに、格納スペースP5にあるパ
レットを格納スペースP5,P8のパレット搬送装置3
0を同時に横行して、格納スペースP8に移動し、格納
スペースP5を空きスペースとした後、エレベーター床
と格納スペースP5のパレットをその搬送装置の同時駆
動で縦行してエレベーター床にある駐車パレットを格納
スペースP5に移動し、入庫するとともに、格納スペー
スP4にあったパレットを格納スペースP4のパレット
搬送装置を縦行することによりエレベーター床に移動す
ることで格納スペースP4にパレットなしの状態を作る
ことができる。
【0016】このように格納スペースP1〜P8のいず
れか一つをパレットなしの状態としておけば、格納スペ
ース間でパレット移動することによりエレベーター床に
隣接する格納スペースP2,P4,P5,P7のいずれ
かをパレットなしの状態にすることが可能で、エレベー
ター床から駐車パレットを入庫させることができる。全
数駐車を必要とするときはエレベーター床より駐車パレ
ットを入庫させるのみで、全数駐車可能である。
【0017】次に出庫の場合について説明すると、格納
スペースP1〜P8の全数駐車の状態でなく、パレット
なしの格納スペースが一つある場合、出庫すべき駐車パ
レットを格納スペースP2,P4,P5,P7のいずれ
かに移動し、パレットなしの格納スペースも格納スペー
スP2,P4,P5,P7のいずれかにしておく。例え
ば格納スペースP2に出庫すべき駐車パレットがあり、
格納スペースP5はパレットなしの状態にしておく。エ
レベーター床が当該駐車デッキに停止してエレベーター
床上にあるパレット(駐車パレットであれば入庫動作に
なる)を格納スペースP5に移動した後、格納スペース
P2の出庫すべき駐車パレットをエレベーター床に移動
することにより出庫可能となる。
【0018】更に、格納スペースP1〜P8の全数駐車
の場合の出庫について説明する。エレベーター床は、パ
レットなしの状態にしておいて、駐車デッキに停止させ
る。ここで格納スペースP2,P4,P5,P7に出庫
すべき駐車パレットがある場合は隣接するエレベーター
床へパレット搬送装置によりパレットを移動して出庫で
きる。もし格納スペースP1に出庫すべき駐車パレット
がある場合は格納スペースP2のパレットをエレベータ
ー床へ移動し、格納スペースP1の出庫すべき駐車パレ
ットを格納スペースP2へ移動させる。その後格納スペ
ースP4のパレットを格納スペースP1に移動した後、
エレベーター床にあるパレットを格納スペースP4へ移
動させる。この結果、エレベーター床はパレットなしの
状態に戻るので格納スペースP2にある出庫すべき駐車
パレットをエレベーター床へ移動することにより出庫可
能となる。格納スペースP3,P6,P8に出庫すべき
駐車パレットがある場合でも同様の要領で出庫可能であ
る。
【0019】
【発明の効果】このような装置によれば、下記の効果が
奏せられる。 (1)各デッキの格納スペースがエレベーターシャフト
を中心にして前後,左右及び対角部の計8個所に配置し
てあるので、この配置でパレットを縦行,横行すること
でパレットを合理的に出入庫することが可能となる。因
みに、格納スペースを単に縦横に並べているのみでは、
本発明装置のような合理的なパレットの移動はできな
い。 (2)エレベーター床とその前後,左右にある格納スペ
ース間でパレット入出庫動作が同時にできる。 (3)本発明装置では、満車でも出庫できる。しかしな
がら、図8の構造では各デッキで空きスペースを2〜4
個は必ず必要とし、満車では出庫不可能である。 (4)本発明装置では、96台収容する場合でも平均出
庫時間約1分以内で、約1.5時間で全車の出庫が可能
である。因みに、図8に示す構造では、41台収容する
場合、平均出庫時間約3分を要するので全数出庫で約2
時間かかる。
【0020】要するに本発明によれば、長方形デッキの
多段構造よりなり、各デッキの中央部を貫通して鉛直方
向に延びる自動車エレベーターを有し、自動車を上記エ
レベーターにて各段の格納デッキに運搬格納するエレベ
ーター式立体駐車装置において、上記各デッキでそれぞ
れ上記エレベーターに隣接してその前後左右及び対角位
置の合計8ヶ所に配設された長方形格納スペースと、上
記各格納スペース,エレベーター床板にそれぞれ配設さ
れ、それぞれ上載された自動車を上記エレベーター床,
各格納スペースの縦方向,横方向に選択的に移動するパ
レット搬送手段とを具えたことにより、入出庫を安全か
つ迅速に行うとともに、格納効率を大幅に高める経済的
なエレベーター式立体駐車装置を得るから、本発明は産
業上極めて有益なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す全体縦断面図である。
【図2】図1の水平断面図である。
【図3】図2のIII−III断面図である。
【図4】図2のエレベーター床,各格納スペースにそれ
ぞれ組込まれたパレット搬送構造を示す平面図である。
【図5】図4のV−V断面図である。
【図6】公知の立体駐車装置を示す水平断面図である。
【図7】図6とは異なる公知の立体駐車装置を示す水平
断面図である。
【図8】図7とは異なる公知の立体駐車装置を示す水平
断面図である。
【図9】図6〜図8とは異なる公知の立体駐車装置を示
す水平断面図である。
【符号の説明】
1 建屋 2 エレベーターシャフト 3 パレット 4 昇降ワイヤ 5 巻上ドラム 6 格納スペース 11 縦行搬送駆動ローラー 12 縦行搬送従動ローラー 13 横行搬送駆動ローラー 14 縦行搬送従動ローラー 15 縦行ローラー支持梁 16 横行ローラー支持梁 17 横桁 18 縦桁 19 支柱 20 鉛直油圧ジャッキ 30 パレット搬送装置 E エレベーター床 P1〜P8 格納スペース

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長方形デッキの多段構造よりなり、各デ
    ッキの中央部を貫通して鉛直方向に延びる自動車エレベ
    ーターを有し、自動車を上記エレベーターにて各段の格
    納デッキに運搬格納するエレベーター式立体駐車装置に
    おいて、上記各デッキでそれぞれ上記エレベーターに隣
    接してその前後左右及び対角位置の合計8ヶ所に配設さ
    れた長方形格納スペースと、上記各格納スペース,エレ
    ベーター床板にそれぞれ配設され、それぞれ上載された
    自動車を上記エレベーター床,各格納スペースの縦方
    向,横方向に選択的に移動するパレット搬送手段とを具
    えたことを特徴とするエレベーター式立体駐車装置。
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