JPH05105794A - 粉末成形用塩化ビニル系樹脂組成物及びその製造方法 - Google Patents
粉末成形用塩化ビニル系樹脂組成物及びその製造方法Info
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- JPH05105794A JPH05105794A JP3267491A JP26749191A JPH05105794A JP H05105794 A JPH05105794 A JP H05105794A JP 3267491 A JP3267491 A JP 3267491A JP 26749191 A JP26749191 A JP 26749191A JP H05105794 A JPH05105794 A JP H05105794A
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- chloride resin
- resin composition
- powder molding
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Abstract
(57)【要約】
【目的】粉切れ性が良く、厚みむらのないシートが成形
でき、かつポリウレタン層との密着性に優れた粉末成形
用塩化ビニル系樹脂組成物を提供する。 【構成】粒状塩化ビニル系樹脂、微粒塩化ビニル系樹
脂、可塑剤及びその他安定剤、顔料等からなる粉末成形
用塩化ビニル系樹脂組成物において、粒状塩化ビニル系
樹脂と微粒塩化ビニル系樹脂の合計100重量部に対し
て、0.05〜0.6重量部の糖質類を含有する微粒塩
化ビニル系樹脂を配合してなる粉末成形用塩化ビニル系
樹脂組成物。
でき、かつポリウレタン層との密着性に優れた粉末成形
用塩化ビニル系樹脂組成物を提供する。 【構成】粒状塩化ビニル系樹脂、微粒塩化ビニル系樹
脂、可塑剤及びその他安定剤、顔料等からなる粉末成形
用塩化ビニル系樹脂組成物において、粒状塩化ビニル系
樹脂と微粒塩化ビニル系樹脂の合計100重量部に対し
て、0.05〜0.6重量部の糖質類を含有する微粒塩
化ビニル系樹脂を配合してなる粉末成形用塩化ビニル系
樹脂組成物。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用途等の成形体
に用いる粉末成形用塩化ビニル系樹脂組成物及びその製
造方法に関する。
に用いる粉末成形用塩化ビニル系樹脂組成物及びその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
自動車内装材としてのクラッシュパッド、アームレス
ト、ヘッドレスト、コンソール、メーターカバー或いは
ドアトリムなどのカバーリング材料は、軽量で、かつソ
フト感に優れ、しかも高級感のある皮しぼ模様やスティ
ッチ模様等を施したものが一段と求められるようになっ
てきた。
自動車内装材としてのクラッシュパッド、アームレス
ト、ヘッドレスト、コンソール、メーターカバー或いは
ドアトリムなどのカバーリング材料は、軽量で、かつソ
フト感に優れ、しかも高級感のある皮しぼ模様やスティ
ッチ模様等を施したものが一段と求められるようになっ
てきた。
【0003】これらのカバーリング材料の製造方法とし
て、最近粉末成形法が脚光を浴びてきている。
て、最近粉末成形法が脚光を浴びてきている。
【0004】粉末成形法には、一般に流動浸漬法、静電
塗装法、粉末溶射法、粉末回転成形法またはスラッシュ
成形法などがあるが、特に自動車内装材のカバーリング
材料には粉末回転成形法または粉末スラッシュ成形法が
適している。
塗装法、粉末溶射法、粉末回転成形法またはスラッシュ
成形法などがあるが、特に自動車内装材のカバーリング
材料には粉末回転成形法または粉末スラッシュ成形法が
適している。
【0005】粉末成形用組成物は、塩化ビニル系樹脂と
可塑剤、安定剤、顔料などを加熱用ジャケットのついた
ブレンダーや高速回転型ミキサーを使ってドライブレン
ドして得られる。
可塑剤、安定剤、顔料などを加熱用ジャケットのついた
ブレンダーや高速回転型ミキサーを使ってドライブレン
ドして得られる。
【0006】また、粉末成形法により作製されたカバー
リング材料は、通常、その裏面にポリウレタン層を貼合
され最終製品とされているが、塩化ビニル系樹脂層とウ
レタン樹脂層との密着性が悪く、剥離しやすいという問
題があった。
リング材料は、通常、その裏面にポリウレタン層を貼合
され最終製品とされているが、塩化ビニル系樹脂層とウ
レタン樹脂層との密着性が悪く、剥離しやすいという問
題があった。
【0007】ポリウレタン層との密着性を改良する方法
としては、例えばパウダースラッシュ成形用塩化ビニル
系樹脂組成物にポリプロピレングリコール又はこれを変
成して製造したポリエーテルポリオールを添加すること
が開示されている(特開昭61-136542 号公報)。
としては、例えばパウダースラッシュ成形用塩化ビニル
系樹脂組成物にポリプロピレングリコール又はこれを変
成して製造したポリエーテルポリオールを添加すること
が開示されている(特開昭61-136542 号公報)。
【0008】しかしながら、この組成物は、余剰の組成
物を除去したときに金型内に組成物が不均一に残留す
る、いわゆる粉切れ性が悪く、均一に金型に付着しない
ため、得られたシートは厚みむらが大きく、シート裏面
が凹凸になるという問題を有していた。
物を除去したときに金型内に組成物が不均一に残留す
る、いわゆる粉切れ性が悪く、均一に金型に付着しない
ため、得られたシートは厚みむらが大きく、シート裏面
が凹凸になるという問題を有していた。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる事情に鑑み、本発
明者らは、粉切れ性が良く、厚みむらのないシートが成
形でき、かつポリウレタン層との密着性に優れた粉末成
形用塩化ビニル系樹脂組成物について鋭意検討した結
果、特定量の糖質類を含有した微粒の塩化ビニル系樹脂
を用いれば、これらの課題を解決することを見出し、さ
らに種々の検討を加えて本発明を完成させたものであ
る。
明者らは、粉切れ性が良く、厚みむらのないシートが成
形でき、かつポリウレタン層との密着性に優れた粉末成
形用塩化ビニル系樹脂組成物について鋭意検討した結
果、特定量の糖質類を含有した微粒の塩化ビニル系樹脂
を用いれば、これらの課題を解決することを見出し、さ
らに種々の検討を加えて本発明を完成させたものであ
る。
【0010】すなわち、本発明は、(A)粒状塩化ビニ
ル系樹脂、(B)微粒塩化ビニル系樹脂、可塑剤及びそ
の他安定剤、顔料等からなる粉末成形用塩化ビニル系樹
脂組成物において、(A)粒状塩化ビニル系樹脂と
(B)微粒塩化ビニル系樹脂の合計100重量部に対し
て、0.05〜0.6重量部の糖質類を含有する(B)
微粒塩化ビニル系樹脂を配合してなる粉末成形用塩化ビ
ニル系樹脂組成物を提供するものである。
ル系樹脂、(B)微粒塩化ビニル系樹脂、可塑剤及びそ
の他安定剤、顔料等からなる粉末成形用塩化ビニル系樹
脂組成物において、(A)粒状塩化ビニル系樹脂と
(B)微粒塩化ビニル系樹脂の合計100重量部に対し
て、0.05〜0.6重量部の糖質類を含有する(B)
微粒塩化ビニル系樹脂を配合してなる粉末成形用塩化ビ
ニル系樹脂組成物を提供するものである。
【0011】また本発明は、(A)粒状塩化ビニル系樹
脂、可塑剤及びその他安定剤、顔料等をドライブレンド
し、さらに(B)微粒塩化ビニル系樹脂を配合してなる
粉末成形用塩化ビニル系樹脂組成物の製造方法におい
て、(A)粒状塩化ビニル系樹脂と(B)微粒塩化ビニ
ル系樹脂の合計100重量部に対して、0.05〜0.
6重量部の糖質類を含有する(B)微粒塩化ビニル系樹
脂を配合することを特徴とする粉末成形用塩化ビニル系
樹脂組成物の製造方法を提供するものである。
脂、可塑剤及びその他安定剤、顔料等をドライブレンド
し、さらに(B)微粒塩化ビニル系樹脂を配合してなる
粉末成形用塩化ビニル系樹脂組成物の製造方法におい
て、(A)粒状塩化ビニル系樹脂と(B)微粒塩化ビニ
ル系樹脂の合計100重量部に対して、0.05〜0.
6重量部の糖質類を含有する(B)微粒塩化ビニル系樹
脂を配合することを特徴とする粉末成形用塩化ビニル系
樹脂組成物の製造方法を提供するものである。
【0012】さらに、本発明は、(A)粒状塩化ビニル
系樹脂、(B)微粒塩化ビニル系樹脂、可塑剤、発泡剤
及びその他安定剤、顔料等からなる粉末成形用発泡性塩
化ビニル系樹脂組成物において、(A)粒状塩化ビニル
系樹脂と(B)微粒塩化ビニル系樹脂の合計100重量
部に対して、0.05〜0.6重量部の糖質類を含有す
る(B)微粒塩化ビニル系樹脂を配合してなる粉末成形
用発泡性塩化ビニル系樹脂組成物を提供するものであ
る。
系樹脂、(B)微粒塩化ビニル系樹脂、可塑剤、発泡剤
及びその他安定剤、顔料等からなる粉末成形用発泡性塩
化ビニル系樹脂組成物において、(A)粒状塩化ビニル
系樹脂と(B)微粒塩化ビニル系樹脂の合計100重量
部に対して、0.05〜0.6重量部の糖質類を含有す
る(B)微粒塩化ビニル系樹脂を配合してなる粉末成形
用発泡性塩化ビニル系樹脂組成物を提供するものであ
る。
【0013】また、本発明は、(A)粒状塩化ビニル系
樹脂、可塑剤、発泡剤及びその他安定剤、顔料等をドラ
イブレンドし、さらに(B)微粒塩化ビニル系樹脂を配
合してなる粉末成形用発泡性塩化ビニル系樹脂組成物の
製造方法において、(A)粒状塩化ビニル系樹脂と
(B)微粒塩化ビニル系樹脂の合計100重量部に対し
て、0.05〜0.6重量部の糖質類を含有する(B)
微粒塩化ビニル系樹脂を配合することを特徴とする粉末
成形用発泡性塩化ビニル系樹脂組成物の製造方法を提供
するものである。
樹脂、可塑剤、発泡剤及びその他安定剤、顔料等をドラ
イブレンドし、さらに(B)微粒塩化ビニル系樹脂を配
合してなる粉末成形用発泡性塩化ビニル系樹脂組成物の
製造方法において、(A)粒状塩化ビニル系樹脂と
(B)微粒塩化ビニル系樹脂の合計100重量部に対し
て、0.05〜0.6重量部の糖質類を含有する(B)
微粒塩化ビニル系樹脂を配合することを特徴とする粉末
成形用発泡性塩化ビニル系樹脂組成物の製造方法を提供
するものである。
【0014】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
用いる(A)粒状塩化ビニル系樹脂は、通常、懸濁重合
法またはバルク重合法で製造される。また粒状塩化ビニ
ル系樹脂としては塩化ビニル重合体、塩化ビニルと共重
合し得るエチレン、プロピレン、ビニールアセテート等
の共重合体あるいはエチレンとビニルアセテート共重合
体への塩化ビニルのグラフト共重合体およびこれらの二
種以上の重合体の混合物も含まれるが、必ずしもこれに
限定されるものではない。
用いる(A)粒状塩化ビニル系樹脂は、通常、懸濁重合
法またはバルク重合法で製造される。また粒状塩化ビニ
ル系樹脂としては塩化ビニル重合体、塩化ビニルと共重
合し得るエチレン、プロピレン、ビニールアセテート等
の共重合体あるいはエチレンとビニルアセテート共重合
体への塩化ビニルのグラフト共重合体およびこれらの二
種以上の重合体の混合物も含まれるが、必ずしもこれに
限定されるものではない。
【0015】本発明に用いる粒状塩化ビニル系樹脂の粒
径は、通常100〜150μmである。
径は、通常100〜150μmである。
【0016】本発明で用いる粒状塩化ビニル系樹脂の配
合量は、通常80〜97重量部である。
合量は、通常80〜97重量部である。
【0017】本発明に用いる微粒の塩化ビニル系樹脂は
上記粒状塩化ビニル系樹脂をコーティングするためのも
のであり、通常、エマルジョン重合法またはミクロ懸濁
重合法で製造される。また、微粒の塩化ビニル系樹脂と
しては、例えば塩化ビニル重合体又は塩化ビニルと共重
合し得るエチレン、プロピレン、ビニルアセテート等の
共重合体が挙げられる。
上記粒状塩化ビニル系樹脂をコーティングするためのも
のであり、通常、エマルジョン重合法またはミクロ懸濁
重合法で製造される。また、微粒の塩化ビニル系樹脂と
しては、例えば塩化ビニル重合体又は塩化ビニルと共重
合し得るエチレン、プロピレン、ビニルアセテート等の
共重合体が挙げられる。
【0018】本発明の特徴は、微粒の塩化ビニル系樹脂
が糖質類を含有していることにある。
が糖質類を含有していることにある。
【0019】微粒塩化ビニル系樹脂に糖質類を含有させ
る方法は、特に限定されるものではないが、例えば、微
粒塩化ビニル系樹脂を製造するエマルジョン重合又はミ
クロ懸濁重合の終了後のラテックスに糖質類を所定量含
有した水溶液を添加混合して、さらにスプレー乾燥して
微粒塩化ビニル系樹脂の表面に糖質類を付着させて製造
することができる。
る方法は、特に限定されるものではないが、例えば、微
粒塩化ビニル系樹脂を製造するエマルジョン重合又はミ
クロ懸濁重合の終了後のラテックスに糖質類を所定量含
有した水溶液を添加混合して、さらにスプレー乾燥して
微粒塩化ビニル系樹脂の表面に糖質類を付着させて製造
することができる。
【0020】スプレー乾燥装置としては、特に制限され
るものではなく、例えばディスクタイプや二流体ノズル
タイプ等が挙げられる。また、スプレー乾燥後に、マイ
クロアトマイザー等で粉砕してもよい。
るものではなく、例えばディスクタイプや二流体ノズル
タイプ等が挙げられる。また、スプレー乾燥後に、マイ
クロアトマイザー等で粉砕してもよい。
【0021】本発明に用いる微粒の塩化ビニル系樹脂
は、通常平均粒径0.1〜10μmである。
は、通常平均粒径0.1〜10μmである。
【0022】本発明で用いる糖質類を含有した微粒の塩
化ビニル系樹脂の配合量は、通常3〜20重量部であ
る。微粒塩化ビニル系樹脂と粒状塩化ビニル系樹脂との
合計が100重量部となるように用いられる。
化ビニル系樹脂の配合量は、通常3〜20重量部であ
る。微粒塩化ビニル系樹脂と粒状塩化ビニル系樹脂との
合計が100重量部となるように用いられる。
【0023】本発明で用いる糖質類としては、Cn H2n
On (nが3〜9の整数)で表わされるトリオース、テ
トロース、ペントース、ヘキソース、ヘプトース、オク
トース、ノノース等の単糖類、該単糖類を還元して得ら
れる糖アルコール、オリゴ糖類、マルトース、シクロデ
キストリン、グリコーゲン等の加水分解によってその一
分子から二分子以上の単糖類を生じる多糖類が挙げられ
る。
On (nが3〜9の整数)で表わされるトリオース、テ
トロース、ペントース、ヘキソース、ヘプトース、オク
トース、ノノース等の単糖類、該単糖類を還元して得ら
れる糖アルコール、オリゴ糖類、マルトース、シクロデ
キストリン、グリコーゲン等の加水分解によってその一
分子から二分子以上の単糖類を生じる多糖類が挙げられ
る。
【0024】本発明で用いる糖質類の配合量は、(A)
粒状塩化ビニル系樹脂と(B)微粒塩化ビニル系樹脂か
らなる塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、0.05
〜0.6重量部、好ましくは0.1〜0.5重量部であ
る。糖質類が0.05重量部より少ないとウレタン層と
の密着性が不十分となり、0.6重量部より多いと粉切
れ性が悪くなり好ましくない。
粒状塩化ビニル系樹脂と(B)微粒塩化ビニル系樹脂か
らなる塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、0.05
〜0.6重量部、好ましくは0.1〜0.5重量部であ
る。糖質類が0.05重量部より少ないとウレタン層と
の密着性が不十分となり、0.6重量部より多いと粉切
れ性が悪くなり好ましくない。
【0025】本発明で用いる可塑剤としては、例えばジ
イソデシルフタレート、ジイソウンデシルフタレート等
のアルキル基の炭素数が9〜11のジアルキルフタレー
ト等のフタール酸エステル類、トリオクチルトリメリテ
ート、トリ−2−エチルヘキシルトリメリテート、トリ
デシルトリメリテート等のアルキル基の炭素数が7〜1
1のトリアルキルトリメリテート等のトリメリット酸エ
ステルが挙げられるが、粉末成形用樹脂組成物に通常使
用できるものであれば特に限定されるものではない。
イソデシルフタレート、ジイソウンデシルフタレート等
のアルキル基の炭素数が9〜11のジアルキルフタレー
ト等のフタール酸エステル類、トリオクチルトリメリテ
ート、トリ−2−エチルヘキシルトリメリテート、トリ
デシルトリメリテート等のアルキル基の炭素数が7〜1
1のトリアルキルトリメリテート等のトリメリット酸エ
ステルが挙げられるが、粉末成形用樹脂組成物に通常使
用できるものであれば特に限定されるものではない。
【0026】また、エポキシ系可塑剤、ポリエステル系
可塑剤等を少量使うこともできるが、必ずしもこれら可
塑剤に限定されるものではない。
可塑剤等を少量使うこともできるが、必ずしもこれら可
塑剤に限定されるものではない。
【0027】本発明で用いる可塑剤の配合量は、塩化ビ
ニル系樹脂100重量部に対して、通常40〜120重
量部である。
ニル系樹脂100重量部に対して、通常40〜120重
量部である。
【0028】本発明で用いる安定剤としては、例えば亜
鉛、バリウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、リ
チウム、錫等の金属化合物、例えばカルボン酸の金属
塩、なかでも、これらの複合安定剤やエポキシ化合物等
の有機安定剤等が挙げられるが、粉末成形用樹脂組成物
に通常使用できるものであれば特に限定されるものでは
ない。
鉛、バリウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、リ
チウム、錫等の金属化合物、例えばカルボン酸の金属
塩、なかでも、これらの複合安定剤やエポキシ化合物等
の有機安定剤等が挙げられるが、粉末成形用樹脂組成物
に通常使用できるものであれば特に限定されるものでは
ない。
【0029】本発明で用いる安定剤の配合量は、塩化ビ
ニル系樹脂100重量部に対して、通常3〜15重量部
である。
ニル系樹脂100重量部に対して、通常3〜15重量部
である。
【0030】本発明は、発泡剤を配合する組成物及びそ
の製造方法も提供することができる。本発明で用いる発
泡剤としては、通常の熱分解型発泡剤であり、例えばア
ゾジカルボンアミド、p・p’−オキシビスベンゼンス
ルホニルヒドラジド、p−トルエンスルホニルヒドラジ
ド、ベンゼンスルホニルヒドラジド等が挙げられる。こ
れらは単独または二種以上の混合物を用いてもよい。特
に、アゾジカルボンアミドが好適に使用される。
の製造方法も提供することができる。本発明で用いる発
泡剤としては、通常の熱分解型発泡剤であり、例えばア
ゾジカルボンアミド、p・p’−オキシビスベンゼンス
ルホニルヒドラジド、p−トルエンスルホニルヒドラジ
ド、ベンゼンスルホニルヒドラジド等が挙げられる。こ
れらは単独または二種以上の混合物を用いてもよい。特
に、アゾジカルボンアミドが好適に使用される。
【0031】本発明で用いる発泡剤の配合量は、塩化ビ
ニル系樹脂100重量部に対して、通常1〜10重量部
である。
ニル系樹脂100重量部に対して、通常1〜10重量部
である。
【0032】また、本発明は、必要により発泡剤に発泡
助剤を添加することもでき、発泡助剤としては、例えば
亜鉛華、硝酸亜鉛等の亜鉛の無機塩、亜鉛オクトエー
ト、亜鉛ステアレート等の亜鉛脂肪酸石鹸、及び尿素等
が挙げられ、これらの一種又は二種以上を組み合わせて
使用することもできる。
助剤を添加することもでき、発泡助剤としては、例えば
亜鉛華、硝酸亜鉛等の亜鉛の無機塩、亜鉛オクトエー
ト、亜鉛ステアレート等の亜鉛脂肪酸石鹸、及び尿素等
が挙げられ、これらの一種又は二種以上を組み合わせて
使用することもできる。
【0033】本発明で用いる発泡助剤の配合量は、塩化
ビニル系樹脂100重量部に対して、通常0.2〜3重
量部である。
ビニル系樹脂100重量部に対して、通常0.2〜3重
量部である。
【0034】本発明の組成物は、例えば粒状塩化ビニル
系樹脂をスーパーミキサーで加熱しながら攪拌し、樹脂
の温度が通常60〜90℃になったところで、可塑剤、
安定剤及び必要に応じて発泡剤、発泡助剤等を添加して
ドライブレンドし、さらに組成物の温度が通常110〜
130℃に達した時点で冷却を行ない、通常40〜80
℃に冷却された後、糖質類を含有した微粒の塩化ビニル
系樹脂を均一に分散させて製造することができる。
系樹脂をスーパーミキサーで加熱しながら攪拌し、樹脂
の温度が通常60〜90℃になったところで、可塑剤、
安定剤及び必要に応じて発泡剤、発泡助剤等を添加して
ドライブレンドし、さらに組成物の温度が通常110〜
130℃に達した時点で冷却を行ない、通常40〜80
℃に冷却された後、糖質類を含有した微粒の塩化ビニル
系樹脂を均一に分散させて製造することができる。
【0035】また、本発明は前記した配合剤の他に必要
に応じて充填剤、顔料等を添加することができる。
に応じて充填剤、顔料等を添加することができる。
【0036】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明によれば、
樹脂組成物の粉切れ性が向上するため、厚みむらのない
シートが成形でき、しかもポリウレタン層との密着性に
も優れる。
樹脂組成物の粉切れ性が向上するため、厚みむらのない
シートが成形でき、しかもポリウレタン層との密着性に
も優れる。
【0037】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、本
発明はこれら実施例に限定されるものではない。
発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0038】実施例1 (糖質類を含有する微粒塩化ビニル樹脂の製造)100
リットルのグラスライニングオートクレーブにイオン交
換水40kg及び平均粒子径0.3μmの塩化ビニル重合
体ラテックスを重合体として920g装入した後、ふた
をして減圧で窒素置換を行なった。その後、オートクレ
ーブ内に塩化ビニル単量体34kgを加え、温度を上げて
重合を開始すると共に、全量で0.004重量%(対塩
化ビニル単量体)の過酸化水素及び全量で1.0当モル
(対過酸化水素)のロンガリットをそれぞれ別個の導管
から全重合時間を通して等速で添加した。さらに重合率
が12%に達した時から重合の終了まで乳化剤としてラ
ウリル硫酸ソーダを塩化ビニル単量体に対して、毎時
0.03%の割合で連続的に添加した。重合圧がその温
度における塩化ビニルの飽和蒸気圧から1kg/cm2 降下
した後に重合を停止し、未反応単量体を回収した。使用
されたラウリル硫酸ソーダは重合体に対し、0.3重量
%であり、重合体の平均粒子径は1.0μmであった。
該ラテックス(塩化ビニル樹脂3kg含む)に、150g
のソルビトールを予め80℃の温水で溶解した水溶液を
添加混合した後、炭酸ソーダを添加して、pHを7に調
製した。さらに、回転円盤型アトマイザー(直径12c
m)により入口温度160℃、出口温度60℃、乾燥速
度37g/分の条件で、噴霧乾燥した後マイクロアトマ
イザーで粉砕し、白色粉末を得た。以下の実施例におい
ても同様にして糖質類を含有する微粒塩化ビニル樹脂を
製造した。
リットルのグラスライニングオートクレーブにイオン交
換水40kg及び平均粒子径0.3μmの塩化ビニル重合
体ラテックスを重合体として920g装入した後、ふた
をして減圧で窒素置換を行なった。その後、オートクレ
ーブ内に塩化ビニル単量体34kgを加え、温度を上げて
重合を開始すると共に、全量で0.004重量%(対塩
化ビニル単量体)の過酸化水素及び全量で1.0当モル
(対過酸化水素)のロンガリットをそれぞれ別個の導管
から全重合時間を通して等速で添加した。さらに重合率
が12%に達した時から重合の終了まで乳化剤としてラ
ウリル硫酸ソーダを塩化ビニル単量体に対して、毎時
0.03%の割合で連続的に添加した。重合圧がその温
度における塩化ビニルの飽和蒸気圧から1kg/cm2 降下
した後に重合を停止し、未反応単量体を回収した。使用
されたラウリル硫酸ソーダは重合体に対し、0.3重量
%であり、重合体の平均粒子径は1.0μmであった。
該ラテックス(塩化ビニル樹脂3kg含む)に、150g
のソルビトールを予め80℃の温水で溶解した水溶液を
添加混合した後、炭酸ソーダを添加して、pHを7に調
製した。さらに、回転円盤型アトマイザー(直径12c
m)により入口温度160℃、出口温度60℃、乾燥速
度37g/分の条件で、噴霧乾燥した後マイクロアトマ
イザーで粉砕し、白色粉末を得た。以下の実施例におい
ても同様にして糖質類を含有する微粒塩化ビニル樹脂を
製造した。
【0039】(非発泡性の粉末成形用樹脂組成物の製
造)スーパーミキサーに粒状の塩化ビニル樹脂(懸濁重
合ポリマー、平均粒径120μm、平均重合度800)
90重量部入れ、加熱しながら、一定回転速度で攪拌
し、樹脂の温度が80℃になったところで、トリメリッ
ト酸エステル系可塑剤70重量部、Ba−Zn系安定剤
3重量部を添加してドライブレンドを実施した。組成物
の温度が125℃に達した時点で冷却を行ない、50℃
に冷却した後、上記で得られた微粒の塩化ビニル樹脂1
0重量部を均一に分散して粉末成形用の樹脂組成物を製
造した。
造)スーパーミキサーに粒状の塩化ビニル樹脂(懸濁重
合ポリマー、平均粒径120μm、平均重合度800)
90重量部入れ、加熱しながら、一定回転速度で攪拌
し、樹脂の温度が80℃になったところで、トリメリッ
ト酸エステル系可塑剤70重量部、Ba−Zn系安定剤
3重量部を添加してドライブレンドを実施した。組成物
の温度が125℃に達した時点で冷却を行ない、50℃
に冷却した後、上記で得られた微粒の塩化ビニル樹脂1
0重量部を均一に分散して粉末成形用の樹脂組成物を製
造した。
【0040】(非発泡性の粉末成形用樹脂組成物による
一層シートの製造)ニッケル製平板金型を280℃のギ
ヤオーブン中で10分間予備加熱して取り出した。その
時の金型温度は、約240℃であった。この金型に直ち
に上記の非発泡性の組成物をふりかけ、約13秒後に過
剰の組成物を排出し、雰囲気温度が240℃のギヤオー
ブン中に入れ、1分間の再加熱を行なった後、取り出し
て冷却し金型より脱型し、成形シートを得た。下記の評
価方法により評価した結果を表1に示す。
一層シートの製造)ニッケル製平板金型を280℃のギ
ヤオーブン中で10分間予備加熱して取り出した。その
時の金型温度は、約240℃であった。この金型に直ち
に上記の非発泡性の組成物をふりかけ、約13秒後に過
剰の組成物を排出し、雰囲気温度が240℃のギヤオー
ブン中に入れ、1分間の再加熱を行なった後、取り出し
て冷却し金型より脱型し、成形シートを得た。下記の評
価方法により評価した結果を表1に示す。
【0041】(評価方法) (1)粉切れ性 成形したシートの裏面状態を観察した。 ○ : 厚みむらがなく、樹脂組成物が均一に付着して
いる。 × : 厚みむらが大きく、樹脂組成物が均一に付着し
ていない。 内径73mm、高さ25mmのアルミ製カップに樹
脂組成物を充填(カップ上面すりきり、約75g)し、
予め240℃に設定したホットプレート上に置く。2分
間加熱後、カップをひっくり返してカップに残った樹脂
組成物の重量を測定する。 (2)一層シートと半硬質ウレタンとの密着性 一層シートを50℃、50%RHの条件下で7日間エー
ジング後、発泡ポリウレタン用金型に入れ、該シートの
裏面に約10mmの半硬質ウレタン樹脂を発泡積層した
後、金型から取り出し、剥離試験用の試験片として幅2
5mmを切り出した。この試験片について塩化ビニル系樹
脂成形品とウレタン樹脂との間の180°剥離試験を行
なった。 ○ : 材料剥離(界面での接着がよい。) × : 界面剥離(界面での接着が悪い。)
いる。 × : 厚みむらが大きく、樹脂組成物が均一に付着し
ていない。 内径73mm、高さ25mmのアルミ製カップに樹
脂組成物を充填(カップ上面すりきり、約75g)し、
予め240℃に設定したホットプレート上に置く。2分
間加熱後、カップをひっくり返してカップに残った樹脂
組成物の重量を測定する。 (2)一層シートと半硬質ウレタンとの密着性 一層シートを50℃、50%RHの条件下で7日間エー
ジング後、発泡ポリウレタン用金型に入れ、該シートの
裏面に約10mmの半硬質ウレタン樹脂を発泡積層した
後、金型から取り出し、剥離試験用の試験片として幅2
5mmを切り出した。この試験片について塩化ビニル系樹
脂成形品とウレタン樹脂との間の180°剥離試験を行
なった。 ○ : 材料剥離(界面での接着がよい。) × : 界面剥離(界面での接着が悪い。)
【0042】実施例2、3、比較例1、2 (非発泡性の粉末成形用樹脂組成物の製造)表1に示す
量のソルビトールを含有する微粒の塩化ビニル樹脂10
重量部を用いる以外は、実施例1と同様に粉末成形用の
樹脂組成物を製造した。 (非発泡性の粉末成形用樹脂組成物による一層シートの
製造)上記組成物を用いて、実施例1と同様に成形シー
トを製造した。評価した結果を表1に示す。
量のソルビトールを含有する微粒の塩化ビニル樹脂10
重量部を用いる以外は、実施例1と同様に粉末成形用の
樹脂組成物を製造した。 (非発泡性の粉末成形用樹脂組成物による一層シートの
製造)上記組成物を用いて、実施例1と同様に成形シー
トを製造した。評価した結果を表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】実施例4 (発泡性の粉末成形用樹脂組成物の製造)スーパーミキ
サーに粒状の塩化ビニル樹脂(懸濁重合ポリマー、平均
粒径120μm、平均重合度800)90重量部入れ、
加熱しながら、一定回転速度で攪拌し、樹脂温度が80
℃になったところで、トリメリット酸エステル系可塑剤
70重量部、Ba−Zn系安定剤3重量部、アゾジカル
ボンアミド1.5重量部及び亜鉛華1重量部を添加して
ドライブレンドを実施した。組成物の温度が125℃に
達した時点で冷却を行ない、50℃に冷却した後、表2
に示す量のソルビトールを含有する微粒の塩化ビニル樹
脂(ミクロ懸濁重合ポリマー、平均粒径1μm、平均重
合度1300)10重量部を均一に分散して粉末成形用
の樹脂組成物を製造した。
サーに粒状の塩化ビニル樹脂(懸濁重合ポリマー、平均
粒径120μm、平均重合度800)90重量部入れ、
加熱しながら、一定回転速度で攪拌し、樹脂温度が80
℃になったところで、トリメリット酸エステル系可塑剤
70重量部、Ba−Zn系安定剤3重量部、アゾジカル
ボンアミド1.5重量部及び亜鉛華1重量部を添加して
ドライブレンドを実施した。組成物の温度が125℃に
達した時点で冷却を行ない、50℃に冷却した後、表2
に示す量のソルビトールを含有する微粒の塩化ビニル樹
脂(ミクロ懸濁重合ポリマー、平均粒径1μm、平均重
合度1300)10重量部を均一に分散して粉末成形用
の樹脂組成物を製造した。
【0045】(非発泡性の粉末成形用樹脂組成物及び発
泡性の粉末成形用の樹脂組成物による二層シートの製
造)ニッケル製平板金型を280℃のギヤオーブン中で
10分間予備加熱を行なった。その時の金型温度は、約
240℃であった。この金型に直ちにソルビトールを含
有しない以外は、前記非発泡性樹脂組成物と同様の組成
物をふりかけ、約5秒後に過剰の組成物を排出し、さら
に、この金型内に前記発泡性樹脂組成物をふりかけ、約
15秒後に過剰の組成物を排出した。この金型を雰囲気
240℃のギヤオーブンに入れ、1分間の再加熱を行な
い、発泡せしめた後、冷却して金型より脱型し、成形シ
ートを製造した。
泡性の粉末成形用の樹脂組成物による二層シートの製
造)ニッケル製平板金型を280℃のギヤオーブン中で
10分間予備加熱を行なった。その時の金型温度は、約
240℃であった。この金型に直ちにソルビトールを含
有しない以外は、前記非発泡性樹脂組成物と同様の組成
物をふりかけ、約5秒後に過剰の組成物を排出し、さら
に、この金型内に前記発泡性樹脂組成物をふりかけ、約
15秒後に過剰の組成物を排出した。この金型を雰囲気
240℃のギヤオーブンに入れ、1分間の再加熱を行な
い、発泡せしめた後、冷却して金型より脱型し、成形シ
ートを製造した。
【0046】(評価方法) (1)二層シートと半硬質ウレタンとの密着性 二層シートを25℃、50%RHの条件下で1日間エー
ジング後、発泡ポリウレタン用金型に入れ、該シートの
裏面に約10mmの半硬質ウレタン樹脂を発泡積層した
後、金型から取り出し幅25mmの剥離試験用の試験片を
切り出した。この試験片について塩化ビニル樹脂成形品
とウレタン樹脂との間の180°剥離試験(23℃、引
張速度200mm/分)を行なった。その他の評価方法に
ついては、実施例1で行なった方法に基づいた。評価し
た結果を表2に示す。
ジング後、発泡ポリウレタン用金型に入れ、該シートの
裏面に約10mmの半硬質ウレタン樹脂を発泡積層した
後、金型から取り出し幅25mmの剥離試験用の試験片を
切り出した。この試験片について塩化ビニル樹脂成形品
とウレタン樹脂との間の180°剥離試験(23℃、引
張速度200mm/分)を行なった。その他の評価方法に
ついては、実施例1で行なった方法に基づいた。評価し
た結果を表2に示す。
【0047】実施例5、6、比較例3、4 (発泡性の粉末成形用樹脂組成物の製造)表2に示す量
のソルビトールを含有する微粒の塩化ビニル樹脂10重
量部を用いる以外は、実施例4と同様に粉末成形用の樹
脂組成物を製造した。 (発泡性の粉末成形用樹脂組成物による二層シートの製
造)上記組成物を用いて、実施例4と同様に成形シート
を製造した。評価した結果を表2に示す。
のソルビトールを含有する微粒の塩化ビニル樹脂10重
量部を用いる以外は、実施例4と同様に粉末成形用の樹
脂組成物を製造した。 (発泡性の粉末成形用樹脂組成物による二層シートの製
造)上記組成物を用いて、実施例4と同様に成形シート
を製造した。評価した結果を表2に示す。
【0048】
【表2】
【0049】実施例7 実施例1の非発泡性の粉末成形用樹脂組成物の配合のう
ちソルビトールをマンニトール0.2重量部とした以外
は、実施例1と同様にして樹脂組成物を作製し、実施例
1と同様にして成形シートを製造した。実施例1と同様
に評価した結果、ウレタンとの剥離状態は、材料剥離で
あり、粉切れ性は25.6g(比較例1との差0.6
g)であった。また、成形シートの裏面は厚みむらがな
かった。
ちソルビトールをマンニトール0.2重量部とした以外
は、実施例1と同様にして樹脂組成物を作製し、実施例
1と同様にして成形シートを製造した。実施例1と同様
に評価した結果、ウレタンとの剥離状態は、材料剥離で
あり、粉切れ性は25.6g(比較例1との差0.6
g)であった。また、成形シートの裏面は厚みむらがな
かった。
【0050】実施例8 実施例1の非発泡性の粉末成形用樹脂組成物の配合のう
ちソルビトールをグルコース0.2重量部とした以外
は、実施例1と同様にして樹脂組成物を作製し、実施例
1と同様にして成形シートを製造した。実施例1と同様
に評価した結果、ウレタンとの剥離状態は、材料剥離で
あり、粉切れ性は26.0g(比較例1との差1.0
g)であった。また、成形シートの裏面は厚みむらがな
かった。
ちソルビトールをグルコース0.2重量部とした以外
は、実施例1と同様にして樹脂組成物を作製し、実施例
1と同様にして成形シートを製造した。実施例1と同様
に評価した結果、ウレタンとの剥離状態は、材料剥離で
あり、粉切れ性は26.0g(比較例1との差1.0
g)であった。また、成形シートの裏面は厚みむらがな
かった。
【0051】実施例9 実施例4の発泡性の粉末成形用樹脂組成物の配合のうち
ソルビトールをマンニトール0.2重量部とした以外
は、実施例4と同様にして樹脂組成物を作製し、実施例
4と同様にして成形シートを製造した。実施例4と同様
に評価した結果、ウレタンとの剥離強度は、0.65g
/25mmであり、粉切れ性は26.2g(比較例3との
差1.2g)であった。また、成形シートの裏面は厚み
むらがなかった。
ソルビトールをマンニトール0.2重量部とした以外
は、実施例4と同様にして樹脂組成物を作製し、実施例
4と同様にして成形シートを製造した。実施例4と同様
に評価した結果、ウレタンとの剥離強度は、0.65g
/25mmであり、粉切れ性は26.2g(比較例3との
差1.2g)であった。また、成形シートの裏面は厚み
むらがなかった。
【0052】実施例10 実施例4の発泡性の粉末成形用樹脂組成物の配合のうち
ソルビトールをグルコース0.2重量部とした以外は、
実施例4と同様にして樹脂組成物を作製し、実施例4と
同様にして成形シートを製造した。実施例4と同様に評
価した結果、ウレタンとの剥離強度は、0.60g/2
5mmであり、粉切れ性は25.5g(比較例3との差
1.5g)であった。また、成形シートの裏面は厚みむ
らがなかった。
ソルビトールをグルコース0.2重量部とした以外は、
実施例4と同様にして樹脂組成物を作製し、実施例4と
同様にして成形シートを製造した。実施例4と同様に評
価した結果、ウレタンとの剥離強度は、0.60g/2
5mmであり、粉切れ性は25.5g(比較例3との差
1.5g)であった。また、成形シートの裏面は厚みむ
らがなかった。
【0053】比較例5 実施例1の非発泡性の粉末成形用樹脂組成物に、ポリプ
ロピレングリコール2重量部配合し、また微粒の塩化ビ
ニル樹脂がソルビトールを含有しない以外は、実施例1
と同様の方法で粉末成形用樹脂組成物を製造し、実施例
1と同様にして成形シートを製造した。実施例1と同様
に評価した結果、ウレタンとの剥離状態は材料剥離であ
り、粉切れ性は31.8g(比較例1との差は6.8
g)であった。また、成形シートの裏面は、厚みむらが
あった。
ロピレングリコール2重量部配合し、また微粒の塩化ビ
ニル樹脂がソルビトールを含有しない以外は、実施例1
と同様の方法で粉末成形用樹脂組成物を製造し、実施例
1と同様にして成形シートを製造した。実施例1と同様
に評価した結果、ウレタンとの剥離状態は材料剥離であ
り、粉切れ性は31.8g(比較例1との差は6.8
g)であった。また、成形シートの裏面は、厚みむらが
あった。
【0054】比較例6 実施例1の非発泡性の粉末成形用樹脂組成物に、ポリエ
ーテルポリオール2重量部配合し、また微粒の塩化ビニ
ル樹脂がソルビトールを含有しない以外は、実施例1と
同様の方法で粉末成形用樹脂組成物を製造し、実施例1
と同様にして成形シートを製造した。実施例1と同様に
評価した結果、ウレタンとの剥離状態は材料剥離であ
り、粉切れ性は35.7g(比較例1との差は10.7
g)であった。また、成形シートの裏面は、厚みむらが
あった。
ーテルポリオール2重量部配合し、また微粒の塩化ビニ
ル樹脂がソルビトールを含有しない以外は、実施例1と
同様の方法で粉末成形用樹脂組成物を製造し、実施例1
と同様にして成形シートを製造した。実施例1と同様に
評価した結果、ウレタンとの剥離状態は材料剥離であ
り、粉切れ性は35.7g(比較例1との差は10.7
g)であった。また、成形シートの裏面は、厚みむらが
あった。
【0055】比較例7 実施例4の発泡性の粉末成形用樹脂組成物に、ポリプロ
ピレングリコール2重量部配合し、また微粒の塩化ビニ
ル樹脂がソルビトールを含有しない以外は、実施例4と
同様の方法で粉末成形用樹脂組成物を製造し、実施例4
と同様にして成形シートを製造した。実施例4と同様に
評価した結果、ウレタンとの剥離強度は0.40kg/2
5mmであり、粉切れ性は32.1g(比較例3との差は
7.1g)であった。また、成形シートの裏面は、厚み
むらがあった。
ピレングリコール2重量部配合し、また微粒の塩化ビニ
ル樹脂がソルビトールを含有しない以外は、実施例4と
同様の方法で粉末成形用樹脂組成物を製造し、実施例4
と同様にして成形シートを製造した。実施例4と同様に
評価した結果、ウレタンとの剥離強度は0.40kg/2
5mmであり、粉切れ性は32.1g(比較例3との差は
7.1g)であった。また、成形シートの裏面は、厚み
むらがあった。
【0056】比較例8 実施例4の発泡性の粉末成形用樹脂組成物に、ポリエー
テルポリオール2重量部配合し、また微粒の塩化ビニル
樹脂がソルビトールを含有しない以外は、実施例4と同
様の方法で粉末成形用樹脂組成物を製造し、実施例1と
同様にして成形シートを製造した。実施例4と同様に評
価した結果、ウレタンとの剥離強度は0.30kg/25
mmであり、粉切れ性は35.8g(比較例3との差は1
0.8g)であった。また、成形シートの裏面は、厚み
むらがあった。
テルポリオール2重量部配合し、また微粒の塩化ビニル
樹脂がソルビトールを含有しない以外は、実施例4と同
様の方法で粉末成形用樹脂組成物を製造し、実施例1と
同様にして成形シートを製造した。実施例4と同様に評
価した結果、ウレタンとの剥離強度は0.30kg/25
mmであり、粉切れ性は35.8g(比較例3との差は1
0.8g)であった。また、成形シートの裏面は、厚み
むらがあった。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年10月29日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正内容】
【0046】(評価方法) (1)二層シートと硬質ウレタンとの密着性 二層シートを25℃、50%RHの条件下で1日間エー
ジング後、発泡ポリウレタン用金型に入れ、該シートの
裏面に約10mmの硬質ウレタン樹脂を発泡積層した後、
金型から取り出し幅25mmの剥離試験用の試験片を切り
出した。この試験片について塩化ビニル樹脂成形品とウ
レタン樹脂との間の180°剥離試験(23℃、引張速
度200mm/分)を行なった。その他の評価方法につい
ては、実施例1で行なった方法に基づいた。評価した結
果を表2に示す。
ジング後、発泡ポリウレタン用金型に入れ、該シートの
裏面に約10mmの硬質ウレタン樹脂を発泡積層した後、
金型から取り出し幅25mmの剥離試験用の試験片を切り
出した。この試験片について塩化ビニル樹脂成形品とウ
レタン樹脂との間の180°剥離試験(23℃、引張速
度200mm/分)を行なった。その他の評価方法につい
ては、実施例1で行なった方法に基づいた。評価した結
果を表2に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 27:06 (72)発明者 志田 裕 大阪府高槻市塚原2丁目10番1号 住友化 学工業株式会社内 (72)発明者 清水 光 大阪府高槻市塚原2丁目10番1号 住友化 学工業株式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】(A)粒状塩化ビニル系樹脂、(B)微粒
塩化ビニル系樹脂、可塑剤及びその他安定剤、顔料等か
らなる粉末成形用塩化ビニル系樹脂組成物において、
(A)粒状塩化ビニル系樹脂と(B)微粒塩化ビニル系
樹脂の合計100重量部に対して、0.05〜0.6重
量部の糖質類を含有する(B)微粒塩化ビニル系樹脂を
配合してなる粉末成形用塩化ビニル系樹脂組成物。 - 【請求項2】(A)粒状塩化ビニル系樹脂、可塑剤及び
その他安定剤、顔料等をドライブレンドし、さらに
(B)微粒塩化ビニル系樹脂を配合してなる粉末成形用
塩化ビニル系樹脂組成物の製造方法において、(A)粒
状塩化ビニル系樹脂と(B)微粒塩化ビニル系樹脂の合
計100重量部に対して、0.05〜0.6重量部の糖
質類を含有する(B)微粒塩化ビニル系樹脂を配合する
ことを特徴とする粉末成形用塩化ビニル系樹脂組成物の
製造方法。 - 【請求項3】(A)粒状塩化ビニル系樹脂、(B)微粒
塩化ビニル系樹脂、可塑剤、発泡剤及びその他安定剤、
顔料等からなる粉末成形用発泡性塩化ビニル系樹脂組成
物において、(A)粒状塩化ビニル系樹脂と(B)微粒
塩化ビニル系樹脂の合計100重量部に対して、0.0
5〜0.6重量部の糖質類を含有する(B)微粒塩化ビ
ニル系樹脂を配合してなる粉末成形用発泡性塩化ビニル
系樹脂組成物。 - 【請求項4】(A)粒状塩化ビニル系樹脂、可塑剤、発
泡剤及びその他安定剤、顔料等をドライブレンドし、さ
らに(B)微粒塩化ビニル系樹脂を配合してなる粉末成
形用発泡性塩化ビニル系樹脂組成物の製造方法におい
て、(A)粒状塩化ビニル系樹脂と(B)微粒塩化ビニ
ル系樹脂の合計100重量部に対して、0.05〜0.
6重量部の糖質類を含有する(B)微粒塩化ビニル系樹
脂を配合することを特徴とする粉末成形用発泡性塩化ビ
ニル系樹脂組成物の製造方法。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3267491A JPH05105794A (ja) | 1991-10-16 | 1991-10-16 | 粉末成形用塩化ビニル系樹脂組成物及びその製造方法 |
US07/959,603 US5376707A (en) | 1991-10-16 | 1992-10-13 | Polyvinyl chloride resin composition for powder molding and production thereof |
CA002080528A CA2080528A1 (en) | 1991-10-16 | 1992-10-14 | Polyvinyl chloride resin composition for powder molding and production thereof |
MX9205912A MX9205912A (es) | 1991-10-16 | 1992-10-15 | Composicion de resina de cloruro de polivinilo para el moldeo de polvo, y su produccion |
EP92309493A EP0543501A1 (en) | 1991-10-16 | 1992-10-16 | Polyvinyl chloride resin composition for powder molding and production and use thereof |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3267491A JPH05105794A (ja) | 1991-10-16 | 1991-10-16 | 粉末成形用塩化ビニル系樹脂組成物及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05105794A true JPH05105794A (ja) | 1993-04-27 |
Family
ID=17445591
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3267491A Pending JPH05105794A (ja) | 1991-10-16 | 1991-10-16 | 粉末成形用塩化ビニル系樹脂組成物及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05105794A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003073517A (ja) * | 2001-09-03 | 2003-03-12 | Hayakawa Rubber Co Ltd | 軟質ポリ塩化ビニル系樹脂シート |
WO2011129392A1 (ja) * | 2010-04-14 | 2011-10-20 | 住友化学株式会社 | 熱可塑性ポリマー組成物および加工安定化剤 |
WO2015141182A1 (ja) * | 2014-03-19 | 2015-09-24 | 日本ゼオン株式会社 | 粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物、塩化ビニル樹脂成形体及び積層体 |
-
1991
- 1991-10-16 JP JP3267491A patent/JPH05105794A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003073517A (ja) * | 2001-09-03 | 2003-03-12 | Hayakawa Rubber Co Ltd | 軟質ポリ塩化ビニル系樹脂シート |
WO2011129392A1 (ja) * | 2010-04-14 | 2011-10-20 | 住友化学株式会社 | 熱可塑性ポリマー組成物および加工安定化剤 |
WO2015141182A1 (ja) * | 2014-03-19 | 2015-09-24 | 日本ゼオン株式会社 | 粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物、塩化ビニル樹脂成形体及び積層体 |
JPWO2015141182A1 (ja) * | 2014-03-19 | 2017-04-06 | 日本ゼオン株式会社 | 粉体成形用塩化ビニル樹脂組成物、塩化ビニル樹脂成形体及び積層体 |
US10106669B2 (en) | 2014-03-19 | 2018-10-23 | Zeon Corporation | Vinyl chloride resin composition for powder molding, vinyl chloride resin molded product, and laminate |
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