JPH05102818A - デジタル回路の出力段 - Google Patents

デジタル回路の出力段

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JPH05102818A
JPH05102818A JP4009693A JP969392A JPH05102818A JP H05102818 A JPH05102818 A JP H05102818A JP 4009693 A JP4009693 A JP 4009693A JP 969392 A JP969392 A JP 969392A JP H05102818 A JPH05102818 A JP H05102818A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 デジタル回路の出力段で、切り替え速度を落
とすことなく電流の消費を減らすような手段を提供す
る。 【構成】 入力信号に応じて二進値の信号の一方または
他方を出すデジタル回路の出力段が出力トランジスタ
(T1)を含み、そのコレクタから出力信号を取り出
し、そのベースには入力信号に従って変化する電流を供
給する。出力トランジスタ(T1)のベースにつながる
ラインに、出力トランジスタのコレクタ・エミッタ路を
通って流れる電流に応じて変化するベース電流を設定す
る要素(R1,24)を配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は入力信号に応じて二進値
の信号の一方または他方を出すデジタル回路の出力段に
関連し、そのコレクタから出力信号を取り出し、入力信
号に従って変化する電流をそのベースへ供給するような
出力トランジスタを含む。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の出力段は、出力トランジ
スタのベースラインに抵抗を設けて予め定めた所要のベ
ース電流が流れるようにその値を決めている。このベー
ス電流は出力トランジスタによって駆動される負荷がな
い場合でも常に流れている。このような出力段は例えば
バスドライバー回路に用いられており、駆動されるシス
テムの性質に従って8または16の出力段がある。
【0003】このような使い方では、どのバスラインも
負荷を駆動する必要がなくても、1出力段の電流の8ま
たは16倍の電流が流れる。この問題は出力トランジス
タのベース電流を単に減少しても解決できない。という
のは、高い出力電圧レベルから低い出力電圧レベルに変
えるときに非導通状態から導通状態へ変えることが必要
だが、その際にトランジスタの切り替え速度が非常に落
ちるからである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、切り替え速
度を落とすことなく電流の消費を減らすような前述の型
の出力段を供給する問題に関する。
【0005】
【課題を解決するための手段】この問題を解決するため
に本発明では、出力トランジスタのベースラインに、出
力トランジスタのコレクタ・エミッタ路に流れる電流に
応じてベース電流を変化させる要素が設けられている。
【0006】本発明の出力段においては、出力トランジ
スタのベースに供給される電流は、出力トランジスタに
流れる電流、すなわち負荷電流によって設定される。こ
のため、ベース電流の設定は必要に応じたものとなり、
高いベース電流が必要でないときには電流を減らすこと
ができ、更に停止状態での出力段の電流消費を大きく減
らすことができる。
【0007】本発明を一層効果的に発展させた実施例で
は、電流の変化に応じて変化する抵抗によって電流の設
定が行われ、他の実施例では調節可能な電流源によって
その電流の調節が行われる。
【0008】
【実施例】図1に示す出力段では、バイポーラ型出力ト
ランジスタT1が他のバイポーラ型トランジスタT2と
プッシュプル動作を行い、このトランジスタT2はバイ
ポーラ型トランジスタT3とダーリントン回路を形成す
る。出力段の出力信号は出力点10から出る。出力点1
0はトランジスタT1のコレクタとトランジスタT2の
エミッタに接続されている。
【0009】入力点12から出力段へ入る入力信号は、
一方では電界効果トランジスタT4とベース抵抗R1を
通り、他方では反転器14を通ってプッシュプル動作を
行うトランジスタT1,T2,T3へ入る。トランジス
タT1のベース電流は電源端子16、抵抗R2、電界効
果トランジスタT4、抵抗R1の回路を通って流れる。
図1の回路の更に詳細な構造は以下の動作モードの説明
によって明らかになる。
【0010】図1の回路は二進値の一方または他方の二
進信号を発生するデジタル回路の一部である。これらの
二進値は電圧が高いか低いかに従って通常「H」または
「L」で示される。
【0011】図1に示す回路上の点12はこの出力段へ
入力が入るところで、特定の二進値が電流の高または低
の形で入る。この出力段の目的は出力点10にもこの信
号値を発生することであるが、同時に、出力点10に接
続された負荷を駆動する電流Ioを供給することでもあ
る。負荷は出力点10に接続された例えばバスラインで
あってもよい。
【0012】出力点10の電圧値を切り替えるには、入
力点12に入る信号によってトランジスタT1を導通ま
たは非導通状態にする。例えば入力点12の信号が高電
圧値であれば、電界効果トランジスタT4は導通状態に
なり、逆に電界効果トランジスタT5は反転器18によ
って非導通状態になる。
【0013】この状態では電流が抵抗R2と抵抗R1と
を通ってトランジスタT1のベースに流れ、出力トラン
ジスタT1は導通状態になる。これにより出力10の電
圧は低い電圧値すなわち二進値の「L」に変わる。
【0014】この状態では、トランジスタT3とT2は
反転器14を通じて同時に非導通状態になり、負荷電流
はトランジスタT1のコレクタ・エミッタ路を通って流
れる。ここに述べる図1の出力段の各要素では、出力ト
ランジスタT1のベース電流の大きさは不変である。ベ
ース電流は電源電圧端子16の供給電圧と抵抗R1およ
びR2の値とトランジスタT1のベース電圧の値によっ
て決まる。
【0015】更に次に述べる出力段の各要素の働きによ
って出力トランジスタT1のベース電流は減少して低い
値になり、休止状態の、すなわち出力点10に接続され
た負荷が駆動電流を必要としないときの電流消費を減少
する。
【0016】図1の出力段では、出力トランジスタT1
には負荷電流Ioが流れる。コレクタに現れる電圧Vo
はトランジスタT1のコレクタ・エミッタ路にかかる電
圧降下で、電流に従って変化する。従って出力点10の
負荷が電流を必要としない場合は電圧Voは低い値であ
り、負荷が必要とする電流が増加するにつれてその電圧
も増加する。
【0017】出力点10に現れる電圧は出力トランジス
タT1のベース電流を切り替えるのに用いられる。
【0018】この目的では、図1の出力段で出力点10
の電圧の大きさに応じて変化する制御信号は電圧比較器
20で発生する。この制御信号はライン22を通って電
界効果トランジスタ24のゲートに供給される。このト
ランジスタのソース・ドレイン路は抵抗R1に並列に接
続されている。
【0019】このように接続されているので、制御信号
がゲートにかかって電界効果トランジスタ24が導通状
態になると抵抗値が低くなり、これが一定の抵抗値を持
つ抵抗R1に並列に接続される。
【0020】逆に電界効果トランジスタ24が非導通の
状態であれば、抵抗R1は全抵抗値でトランジスタT1
のベースラインに入る。つまり電界効果トランジスタ2
4に供給される制御信号によって、トランジスタT1の
ベースラインの抵抗値が変化し、このトランジスタT1
のベース電流に影響を与えることができる。
【0021】電圧比較器20にはライン26を通って電
圧Voすなわち出力点10における出力電圧がかかり、
この電圧値を基準電圧源28に基づく基準電圧と比較す
る。この基準電圧源28はライン16の供給電圧から一
定の基準電圧を生じる。
【0022】出力点10の電圧Voが基準電圧よりも小
さければ、電圧比較器20はある電圧を制御信号として
ライン22へ送り、これにより電界効果トランジスタ2
4は非導通になる。その結果抵抗R1はその全抵抗値が
有効になり、従って低いベース電流が出力トランジスタ
T1に流れる。
【0023】電圧Voが低い値になるのはトランジスタ
T1を通って流れる電流が小さいときであり、すなわち
出力点10に接続された負荷が駆動電流Ioを全く必要
としないときである。しかし、出力点10における負荷
の必要電流Ioが大きくなればまた電圧Voも大きくな
る。
【0024】電圧Voの値が基準電圧源28からの基準
電圧値よりも高くなると、電圧比較器20から出る信号
により電界効果トランジスタ24が低い抵抗状態に切り
替えられ、抵抗R1と電界効果トランジスタ24との並
列回路はトランジスタT1のベースラインの抵抗を著し
く減少させる。従って、出力点10に接続された負荷に
必要な電流に対応する高いベース電流がトランジスタT
1に流れる。
【0025】このような回路を用いることによって、ト
ランジスタT1のベース電流を自動的に二つの値に切り
替えることができる。すなわち、電界効果トランジスタ
24が非導通で抵抗R1の全抵抗値がトランジスタT1
のベースラインにあるときに得られる値と、抵抗R1と
導通する電界効果トランジスタ24の並列回路の実効的
な抵抗がトランジスタT1のベースラインにあるときに
得られる値とである。
【0026】電圧Voの値によってベース電流を変化さ
せる他の方法は、電圧比較器20の出力信号によって制
御される電流出力値を持つ制御可能な電流源を、トラン
ジスタT1のベースライン、望ましくは図1の回路で抵
抗R2がある場所に挿入することである。
【0027】上に述べた実施例の代わりとして、図1に
この電流源30が波線で示されている。この構成でも、
トランジスタT1のベース電流を電圧Voの変化に従っ
て制御することができる。
【0028】ここに説明した回路のもう一つの利点は、
出力信号を高い二進値「H」から低い二進値「L」へ切
り替えるときに、切り替え速度が落ちないことである。
というのは、入力点12の信号によって出力点10の二
進値が高い信号値「H」に切り替えられると、電圧比較
器20から対応する制御信号が供給されて、電圧Voは
電界効果トランジスタ24を導通状態にするような値に
なるからである。
【0029】その結果トランジスタT1には最大のベー
ス電流が流れ、従って二進値「H」から二進値「L」へ
の切り替えは高速で行われる。
【0030】図2に基準電圧源28の実施例を示す。こ
の基準電圧源28は電源電圧端子16と接地との間に直
列に接続された二つの抵抗R3とR4を含む電圧分割器
を含む。
【0031】また抵抗R4と接地との間には電界効果ト
ランジスタ32があり、二つの抵抗R3とR4の接続点
から取り出された電圧値をそのしきい電圧の値だけシフ
トする。
【0032】しきい電圧値によってこのようにシフトす
る理由は、以下に説明するような電圧比較器20での同
様な電圧シフトを補正するためである。基準電圧源28
は、電圧比較器20で出力段の出力点10の電圧と比較
するための電圧を発生する。基準電圧源28はこの基準
電圧を出力点34に出す。
【0033】電圧比較器20の一実施例を図3に示す。
電圧比較器20は基準電圧源28の出力点34から与え
られる基準電圧を入力点36で受ける。この基準電圧は
電界効果トランジスタ38のゲートに送られる。
【0034】電界効果トランジスタ38から直列に別の
電界効果トランジスタ40へ接続され、更に直列に抵抗
R5が接続され、これが電源電圧端子16に接続され
る。出力段の出力電圧Voはライン26を通って電圧比
較器20に供給される。
【0035】この電圧が入力点36の基準電圧値よりも
小さければ、二つの電界効果トランジスタ38と40は
導通になり、ライン22に送られる制御信号も低い値と
なり、出力段の電界効果トランジスタ24を非導通状態
にする。
【0036】この非導通により出力トランジスタT1の
ベースラインにある抵抗R1は全抵抗値を示し、ベース
電流を低い値に保つ。これにより所望のエネルギー節約
効果があがる。
【0037】逆に、出力段の出力点10の出力電圧Vo
が入力点36の基準電圧値よりも大きくなれば電界効果
トランジスタ38と40は非導通になり、ライン22を
経て高い電圧値が電界効果トランジスタ24を導通状態
にし、出力トランジスタT1のベース電流が大きくな
る。
【0038】電圧比較器20で電圧比較を行うときに出
力電圧Voがトランジスタ38のしきい電圧だけシフト
するが、これは基準電圧源28の電界効果トランジスタ
32のしきい電圧によって補正される。
【0039】しきい電圧は出力段の電界効果トランジス
タ24にも発生するので、電圧比較器24では電界効果
トランジスタ40のしきい電圧により電界効果トランジ
スタ24のしきい電圧を補正する。
【0040】
【発明の効果】これまで説明した出力段は、出力段によ
って駆動される負荷が駆動電流を必要としないときには
エネルギーの消費を減少する性質を持っている。8また
は16の出力段を並列に作動させるバスドライバー回路
の場合には、この電流の節約は特に大きくなる。
【0041】この場合には、図1に示す型の各出力段毎
にそれぞれの電圧比較器20があり、全ての電圧比較器
は1個の基準電圧源28から対応する基準電圧を供給さ
れる。
【0042】以上の説明に関して更に以下の項を開示す
る。 (1) 入力信号に応じて二進値の信号の一方または他方
を出すデジタル回路の出力段において、そのコレクタか
ら出力信号を取り出し、そのベースに入力信号に応じて
変化する電流を供給するような出力トランジスタを含
み、出力トランジスタT1のベースにつながるライン
に、出力トランジスタT1のコレクタ・エミッタ路を通
って流れる電流に応じて変化するベース電流を設定する
ように要素R1,24,30を配置することを特徴とす
る出力段。
【0043】(2) 要素R1,24が電流に応じて変化
する抵抗であることを特徴とする、第1項記載の配列。
【0044】(3) 一定の値を持った抵抗R1と電界効
果トランジスタ24とから成る抵抗で、電界効果トラン
ジスタのソース・ドレイン路は抵抗R1に並列に接続さ
れ、その制御電極には出力トランジスタT1を流れる電
流に応じて変化する信号が加えられることを特徴とす
る、第2項記載の配列。
【0045】(4) 要素30が電流源で、その出力電流
は出力トランジスタT1を流れる電流に応じて変化する
信号によって制御されることを特徴とする、第1項記載
の配列。
【0046】(5) 入力信号に応じて二進値の信号の一
方または他方を出すデジタル回路の出力段が出力トラン
ジスタを含み、そのコレクタから出力信号を取り出し、
そのベースには入力信号に従って変化する電流を供給す
る。出力トランジスタT1のベースにつながるライン
に、出力トランジスタのコレクタ・エミッタ路を通って
流れる電流に応じて変化するベース電流を設定する要素
R1,24を配置する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の出力段の一実施例を示す図。
【図2】図1の出力段用の基準電圧源の一構成を示す
図。
【図3】出力段に必要な制御信号を発生する電圧比較器
の一構成を示す図。
【符号の説明】
10 出力点 12 入力点 14,18 反転器 16 電源電圧端子 20 電圧比較器 22,26 ライン番号 24 電界効果トランジスタ 28 基準電圧源 30 電流源 32,38,40 電界効果トランジスタ 34 出力点 36 入力点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // H03K 19/088 8941−5J

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号に応じて二進値の信号の一方ま
    たは他方を出すデジタル回路の出力段において、そのコ
    レクタから出力信号を取り出し、そのベースに入力信号
    に応じて変化する電流を供給するような出力トランジス
    タを含み、出力トランジスタ(T1)のベースにつなが
    るラインに、出力トランジスタ(T1)のコレクタ・エ
    ミッタ路を通って流れる電流に応じて変化するベース電
    流を設定するように要素(R1,24,30)を配置す
    ることを特徴とする出力段。
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