JPH05102604A - 半導体レーザ装置 - Google Patents
半導体レーザ装置Info
- Publication number
- JPH05102604A JPH05102604A JP26405191A JP26405191A JPH05102604A JP H05102604 A JPH05102604 A JP H05102604A JP 26405191 A JP26405191 A JP 26405191A JP 26405191 A JP26405191 A JP 26405191A JP H05102604 A JPH05102604 A JP H05102604A
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- Japan
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- layer
- quantum well
- layers
- barrier
- doped
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 p側から注入された正孔の各井戸における分
布が均一になるような多重量子井戸構造を持つ半導体レ
ーザ装置を提供すること。 【構成】 禁制帯間隔の異なる二種の化合物半導体薄膜
を交互に積み重ねて構成した多重量子井戸型構造(ノン
ドープGaAsの井戸層5三層とノンドープAlzGa
1-zAsの障壁層6二層を交互に積層する。)を持つ半
導体レーザ装置において、禁制帯間隔の小さい井戸層5
を分離している禁制帯間隔の大きい障壁層6のエネルギ
ー障壁の高さが、n側に近い方から順次にZ1、Z2とす
ると、Z1<Z2の関係となるようにすることで、正孔の
注入側が電子の注入側よりも高くなるように設定する。
そして、井戸層5三層の各井戸幅はp側に近い方から順
次広げて各井戸層5の量子準位を等しくなるようにす
る。
布が均一になるような多重量子井戸構造を持つ半導体レ
ーザ装置を提供すること。 【構成】 禁制帯間隔の異なる二種の化合物半導体薄膜
を交互に積み重ねて構成した多重量子井戸型構造(ノン
ドープGaAsの井戸層5三層とノンドープAlzGa
1-zAsの障壁層6二層を交互に積層する。)を持つ半
導体レーザ装置において、禁制帯間隔の小さい井戸層5
を分離している禁制帯間隔の大きい障壁層6のエネルギ
ー障壁の高さが、n側に近い方から順次にZ1、Z2とす
ると、Z1<Z2の関係となるようにすることで、正孔の
注入側が電子の注入側よりも高くなるように設定する。
そして、井戸層5三層の各井戸幅はp側に近い方から順
次広げて各井戸層5の量子準位を等しくなるようにす
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、多重量子井戸型構造
の活性層を持つ半導体レーザ装置に関し、特に、その活
性層の層構造に関するものである。
の活性層を持つ半導体レーザ装置に関し、特に、その活
性層の層構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザ装置は活性層を活性層より
も禁制帯幅の広い半導体層で挟んだ二重ヘテロ構造が基
本的な素子構造として知られている。この二重ヘテロ構
造の活性層に、禁制帯幅の広い超薄膜半導体層で禁制帯
幅の狭い超薄膜半導体層を挟み、禁制帯幅の狭い超薄膜
半導体中のキャリアが離散的なエネルギー状態をとるよ
うにした量子井戸構造を取り入れることにより、キャリ
アの状態密度がステップライクになり、低しきい値、高
効率、良温度特性となることが知られている(例えば
N.Holonyak,Jr.,et al.,IEE
EJ.Quantum Electron.,Vol.
QE−16,PP170−186,1980)。
も禁制帯幅の広い半導体層で挟んだ二重ヘテロ構造が基
本的な素子構造として知られている。この二重ヘテロ構
造の活性層に、禁制帯幅の広い超薄膜半導体層で禁制帯
幅の狭い超薄膜半導体層を挟み、禁制帯幅の狭い超薄膜
半導体中のキャリアが離散的なエネルギー状態をとるよ
うにした量子井戸構造を取り入れることにより、キャリ
アの状態密度がステップライクになり、低しきい値、高
効率、良温度特性となることが知られている(例えば
N.Holonyak,Jr.,et al.,IEE
EJ.Quantum Electron.,Vol.
QE−16,PP170−186,1980)。
【0003】量子井戸構造では基底エネルギー準位にお
けるキャリア密度が従来の構造に比べ大きくなるため、
同一の注入キャリアレベルで大きな利得を得ることがで
きる。しかしながら、キャリアの状態密度がステップラ
イクであるために、注入キャリアレベルを増大しても、
あるレベル以上では同一エネルギー状態にあるキャリア
の数は変化しないために利得は増加しない。したがって
単一の量子井戸の場合、同一エネルギー状態をとれるキ
ャリア数が少ないために利得が飽和しやすく高注入レベ
ルで光出力の飽和が生じる。そこで、利得の飽和を回避
するために複数の井戸を並べた多重量子井戸構造を用い
ることがアイトリプルイー・ジャーナル・オブ・カンタ
ムエレクトロニクス、第24巻、1988年、635頁
(A.Kurobe et al.,IEEE J.Q
uantumElectron.,vol.QE−2
4,PP635−640,1988)に提案されてい
る。特に高出力化においては端面での光密度低減のため
低反射膜をコートして光の出射損失を減少させるため
に、光学的な利得がより飽和しやすく、多重量子井戸構
造が必要となる。
けるキャリア密度が従来の構造に比べ大きくなるため、
同一の注入キャリアレベルで大きな利得を得ることがで
きる。しかしながら、キャリアの状態密度がステップラ
イクであるために、注入キャリアレベルを増大しても、
あるレベル以上では同一エネルギー状態にあるキャリア
の数は変化しないために利得は増加しない。したがって
単一の量子井戸の場合、同一エネルギー状態をとれるキ
ャリア数が少ないために利得が飽和しやすく高注入レベ
ルで光出力の飽和が生じる。そこで、利得の飽和を回避
するために複数の井戸を並べた多重量子井戸構造を用い
ることがアイトリプルイー・ジャーナル・オブ・カンタ
ムエレクトロニクス、第24巻、1988年、635頁
(A.Kurobe et al.,IEEE J.Q
uantumElectron.,vol.QE−2
4,PP635−640,1988)に提案されてい
る。特に高出力化においては端面での光密度低減のため
低反射膜をコートして光の出射損失を減少させるため
に、光学的な利得がより飽和しやすく、多重量子井戸構
造が必要となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】多重量子井戸構造では
禁制帯幅の狭い量子井戸層は禁制帯幅の広い障壁層によ
って分離されており、キャリアはこの障壁層をトンネリ
ングで抜けて各量子井戸層に注入される。しかしながら
、量子井戸層の数を増やすために障壁層を増やすと、
キャリアは複数の障壁を通過せねばならず、トンネル確
率が減少し、それぞれの量子井戸層にキャリアが均一に
注入されなくなる。通常電子の有効質量は正孔の有効質
量に比べて小さいために、障壁層におけるトンネル確率
は電子の方が高く、量子井戸層におけるキャリアの分布
の不均一は正孔の分布が支配的となる。
禁制帯幅の狭い量子井戸層は禁制帯幅の広い障壁層によ
って分離されており、キャリアはこの障壁層をトンネリ
ングで抜けて各量子井戸層に注入される。しかしながら
、量子井戸層の数を増やすために障壁層を増やすと、
キャリアは複数の障壁を通過せねばならず、トンネル確
率が減少し、それぞれの量子井戸層にキャリアが均一に
注入されなくなる。通常電子の有効質量は正孔の有効質
量に比べて小さいために、障壁層におけるトンネル確率
は電子の方が高く、量子井戸層におけるキャリアの分布
の不均一は正孔の分布が支配的となる。
【0005】従来の多重量子井戸構造の価電子帯におけ
るエネルギーバンドを図3に示す。図3(a)に示すよ
うに、各障壁層11の禁制帯間隔Eg’は同一である。
なお、量子井戸層10の禁制帯間隔はEgとする。p側
から注入された正孔は、多重の量子井戸層10と障壁層
11を経て、n側に進むにつれトンネル確率が減少し、
各量子井戸層10における分布は図3(b)に示すよう
に不均一になる。すると正孔が十分に注入されていない
量子井戸層10からは利得が得られず、この量子井戸層
10に注入した電流はレーザ発振に寄与しない電流とな
り、電流しきい値が増大する原因となる。
るエネルギーバンドを図3に示す。図3(a)に示すよ
うに、各障壁層11の禁制帯間隔Eg’は同一である。
なお、量子井戸層10の禁制帯間隔はEgとする。p側
から注入された正孔は、多重の量子井戸層10と障壁層
11を経て、n側に進むにつれトンネル確率が減少し、
各量子井戸層10における分布は図3(b)に示すよう
に不均一になる。すると正孔が十分に注入されていない
量子井戸層10からは利得が得られず、この量子井戸層
10に注入した電流はレーザ発振に寄与しない電流とな
り、電流しきい値が増大する原因となる。
【0006】例えば、GaAsバッファ層、Al0.8G
a0.2Asクラッド層、ノンドープAl0.28Ga0.72A
s光導波層、ノンドープGaAsの7nmの厚さの量子
井戸層10三層とノンドープAl0.22Ga0.78Asでな
る5nmの厚さの障壁層11二層を交互に積層した多重
量子井戸レーザ装置では500μmの共振器長で、量子
井戸層10の数を1から3にすると、しきい値電流密度
(=電流しきい値/電流注入領域の面積)は330A/
cm2から400A/cm2に増加する。
a0.2Asクラッド層、ノンドープAl0.28Ga0.72A
s光導波層、ノンドープGaAsの7nmの厚さの量子
井戸層10三層とノンドープAl0.22Ga0.78Asでな
る5nmの厚さの障壁層11二層を交互に積層した多重
量子井戸レーザ装置では500μmの共振器長で、量子
井戸層10の数を1から3にすると、しきい値電流密度
(=電流しきい値/電流注入領域の面積)は330A/
cm2から400A/cm2に増加する。
【0007】そこで本発明の目的はp側から注入された
正孔の各量子井戸層における分布が均一になるような多
重量子井戸構造を持つ半導体レーザ装置を提供すること
である。
正孔の各量子井戸層における分布が均一になるような多
重量子井戸構造を持つ半導体レーザ装置を提供すること
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は次の
構造によって達成される。すなわち、禁制帯間隔の異な
る二種の化合物半導体薄膜を交互に積み重ねて構成した
多重量子井戸型構造の活性層をもつ半導体レーザ装置に
おいて、禁制帯間隔の小さい量子井戸層を分離している
禁制帯間隔の大きい障壁層のエネルギー障壁の高さが、
正孔の注入側が電子の注入側よりも高くなるように設定
し、それぞれの量子井戸層の量子準位が一致するようエ
ネルギー障壁が高い障壁層側の量子井戸層の幅を厚く、
エネルギー障壁が低い障壁層側の量子井戸層の幅を薄く
する半導体レーザ装置である。
構造によって達成される。すなわち、禁制帯間隔の異な
る二種の化合物半導体薄膜を交互に積み重ねて構成した
多重量子井戸型構造の活性層をもつ半導体レーザ装置に
おいて、禁制帯間隔の小さい量子井戸層を分離している
禁制帯間隔の大きい障壁層のエネルギー障壁の高さが、
正孔の注入側が電子の注入側よりも高くなるように設定
し、それぞれの量子井戸層の量子準位が一致するようエ
ネルギー障壁が高い障壁層側の量子井戸層の幅を厚く、
エネルギー障壁が低い障壁層側の量子井戸層の幅を薄く
する半導体レーザ装置である。
【0009】
【作用】本発明の多重量子井戸構造の価電子帯における
エネルギーバンドを図1に示す。p側から注入された正
孔は量子井戸層5と障壁層6を経て、n側に進むにつれ
て、n側に近い側で障壁層6のエネルギー障壁の高さが
減少する(Eg1’>Eg2’)ため、トンネリングしや
すくなり、正孔の分布は均一となる。したがって、各量
子井戸層5から同じように利得を得ることができるよう
になり、レーザ発振に寄与しない無効電流を無くすこと
ができる。なお、導波層4と量子井戸層5の禁制帯間隔
をそれぞれEg”、Egとする。
エネルギーバンドを図1に示す。p側から注入された正
孔は量子井戸層5と障壁層6を経て、n側に進むにつれ
て、n側に近い側で障壁層6のエネルギー障壁の高さが
減少する(Eg1’>Eg2’)ため、トンネリングしや
すくなり、正孔の分布は均一となる。したがって、各量
子井戸層5から同じように利得を得ることができるよう
になり、レーザ発振に寄与しない無効電流を無くすこと
ができる。なお、導波層4と量子井戸層5の禁制帯間隔
をそれぞれEg”、Egとする。
【0010】また、一般に電子は拡散しやすく、n側か
ら注入された電子はp側の導波層4にまで達し無効電流
となるが、多重量子井戸活性層中の障壁層6の高さがp
側で高いため、電子のp側への拡散を抑制することがで
きる。
ら注入された電子はp側の導波層4にまで達し無効電流
となるが、多重量子井戸活性層中の障壁層6の高さがp
側で高いため、電子のp側への拡散を抑制することがで
きる。
【0011】なお、エネルギー障壁の高さによって量子
井戸層5中のキャリアの量子準位が変わるが、量子井戸
層5の幅を調整することによって各量子井戸層5の量子
準位を互いに一致させることが可能である。
井戸層5中のキャリアの量子準位が変わるが、量子井戸
層5の幅を調整することによって各量子井戸層5の量子
準位を互いに一致させることが可能である。
【0012】
【実施例】本発明の実施例を図面を用いて説明する。図
2は本発明の実施例を示す多重量子井戸構造の活性層を
持つ半導体レーザの断面図である。n−GaAs基板1
上にSeドープAlwGa1-wAsでなる厚さ0.2μm
のバッファ層2、SeドープAlxGa1-xAsでなる厚
さ1μmの第2のクラッド層3、ノンドープAlyGa
1-yAsでなる厚さ0.1μmの光導波層4を順次積層
し、ノンドープGaAsでなる10nmの量子井戸層5
三層とノンドープAlzGa1-zAsでなる5nmの障壁
層6二層を交互に積層する。その後、ノンドープAly
Ga1-yAsでなる厚さ0.1μmの光導波層4、Mg
ドープAlxGa1-xAsでなる厚さ1μmの第2のクラ
ッド層7、MgドープGaAsキャップ層8をこの順に
順次積層する。ノンドープAlzGa1-zAsでなる5n
mの障壁層6二層のAlAs組成は、n側(Seドープ
AlwGa1-wAsバッファ層2、SeドープAlxGa
1-xAs第2のクラッド層3)に近い方から順次にZ1、
Z2とすると、Z1<Z2の関係となるように設定する。
ここで、Zは0.2〜0.4の範囲内の数値を取る。ま
た、W、X、Yはそれぞれ0〜0.6、0.4〜0.
8、0.2〜0.4の範囲内に入る数値から選択する。
2は本発明の実施例を示す多重量子井戸構造の活性層を
持つ半導体レーザの断面図である。n−GaAs基板1
上にSeドープAlwGa1-wAsでなる厚さ0.2μm
のバッファ層2、SeドープAlxGa1-xAsでなる厚
さ1μmの第2のクラッド層3、ノンドープAlyGa
1-yAsでなる厚さ0.1μmの光導波層4を順次積層
し、ノンドープGaAsでなる10nmの量子井戸層5
三層とノンドープAlzGa1-zAsでなる5nmの障壁
層6二層を交互に積層する。その後、ノンドープAly
Ga1-yAsでなる厚さ0.1μmの光導波層4、Mg
ドープAlxGa1-xAsでなる厚さ1μmの第2のクラ
ッド層7、MgドープGaAsキャップ層8をこの順に
順次積層する。ノンドープAlzGa1-zAsでなる5n
mの障壁層6二層のAlAs組成は、n側(Seドープ
AlwGa1-wAsバッファ層2、SeドープAlxGa
1-xAs第2のクラッド層3)に近い方から順次にZ1、
Z2とすると、Z1<Z2の関係となるように設定する。
ここで、Zは0.2〜0.4の範囲内の数値を取る。ま
た、W、X、Yはそれぞれ0〜0.6、0.4〜0.
8、0.2〜0.4の範囲内に入る数値から選択する。
【0013】またノンドープGaAsでなる量子井戸層
5三層の各井戸幅はp側(MgドープAlxGa1-xAs
でなる厚さ1μmの第2のクラッド層7、MgドープG
aAsキャップ層8側)に近い方から順次広げて各量子
井戸の量子準位を等しくなるようにする。
5三層の各井戸幅はp側(MgドープAlxGa1-xAs
でなる厚さ1μmの第2のクラッド層7、MgドープG
aAsキャップ層8側)に近い方から順次広げて各量子
井戸の量子準位を等しくなるようにする。
【0014】一般に、量子井戸では量子井戸層と障壁層
の禁制帯幅の差であるエネルギー障壁の高さおよび井戸
層の厚さによって、量子準位が形成されるため。量子井
戸における遷移エネルギーは、この量子準位と量子井戸
層の禁制帯幅によって決まる。エネルギー障壁の高さが
高いほど、また、量子井戸層の厚さが薄いほど、量子準
位のエネルギーが大きくなるため、遷移エネルギーは大
きくなる。
の禁制帯幅の差であるエネルギー障壁の高さおよび井戸
層の厚さによって、量子準位が形成されるため。量子井
戸における遷移エネルギーは、この量子準位と量子井戸
層の禁制帯幅によって決まる。エネルギー障壁の高さが
高いほど、また、量子井戸層の厚さが薄いほど、量子準
位のエネルギーが大きくなるため、遷移エネルギーは大
きくなる。
【0015】したがって、本実施例において、正孔の分
布を均一にするためにAlAs組成が高い障壁層6で挟
まれた量子井戸層5では、その厚さを厚くし、AlAs
組成が低い障壁層6で挟まれた量子井戸層5では、その
厚さを薄くすることによって、各量子井戸準位を一致さ
せることができる。量子井戸層5の厚さは結晶成長にお
ける成長速度や成長時間により制御する。
布を均一にするためにAlAs組成が高い障壁層6で挟
まれた量子井戸層5では、その厚さを厚くし、AlAs
組成が低い障壁層6で挟まれた量子井戸層5では、その
厚さを薄くすることによって、各量子井戸準位を一致さ
せることができる。量子井戸層5の厚さは結晶成長にお
ける成長速度や成長時間により制御する。
【0016】上記実施例における具体例としてW=0.
3、X=0.6、Y=0.3、Z1=0.2、Z2=0.
25なる各数値を持つ層構造を作製した。この構造で
は、障壁層6の禁制帯幅の違いによる各量子井戸層5に
おける量子準位の違いは3meVであり、温度によるエ
ネルギーの揺らぎに比べて小さいので、量子井戸層5の
幅を変える必要はない。ちなみに量子井戸層5の幅を1
nm変えると量子準位は6〜8eV変化する。
3、X=0.6、Y=0.3、Z1=0.2、Z2=0.
25なる各数値を持つ層構造を作製した。この構造で
は、障壁層6の禁制帯幅の違いによる各量子井戸層5に
おける量子準位の違いは3meVであり、温度によるエ
ネルギーの揺らぎに比べて小さいので、量子井戸層5の
幅を変える必要はない。ちなみに量子井戸層5の幅を1
nm変えると量子準位は6〜8eV変化する。
【0017】また、前記本実施例では量子井戸層5を三
層にしているにもかかわらず、前記従来技術(図3参
照)のような電流しきい値の増大は見られなかった。
層にしているにもかかわらず、前記従来技術(図3参
照)のような電流しきい値の増大は見られなかった。
【0018】以上で述べた実施例では、量子井戸構造は
三層の量子井戸層を対象にしているが、四層以上の多重
量子井戸構造においても同様の効果を得ることができ
る。また、量子井戸層にAlGaAs層を用いてもよ
い。
三層の量子井戸層を対象にしているが、四層以上の多重
量子井戸構造においても同様の効果を得ることができ
る。また、量子井戸層にAlGaAs層を用いてもよ
い。
【0019】また、本発明は前記実施例の半導体組成以
外でもよく、例えば、GaInAlP混晶系、GaIn
AsP混晶系、AlInAsP混晶系等の材料であって
も実施可能である。
外でもよく、例えば、GaInAlP混晶系、GaIn
AsP混晶系、AlInAsP混晶系等の材料であって
も実施可能である。
【0020】
【発明の効果】本発明によって多重量子井戸の正孔の分
布を均一にすることにより、レーザ発振に寄与しない無
効電流を減少させ、量子井戸層の数を増加させた時のし
きい値が増大しなくなる。
布を均一にすることにより、レーザ発振に寄与しない無
効電流を減少させ、量子井戸層の数を増加させた時のし
きい値が増大しなくなる。
【図1】 本発明の半導体レーザの価電子帯におけるポ
テンシャルエネルギーを示した図である。
テンシャルエネルギーを示した図である。
【図2】 本発明の半導体レーザの構造の断面図であ
る。
る。
【図3】 従来の半導体レーザの価電子帯におけるポテ
ンシャルエネルギーを示した図である。
ンシャルエネルギーを示した図である。
1…半導体基板、2…バッファ層、 3、7…クラッド
層、4…光導波層、5…量子井戸層、6…障壁層、8…
キャップ層
層、4…光導波層、5…量子井戸層、6…障壁層、8…
キャップ層
Claims (1)
- 【請求項1】 禁制帯間隔の異なる二種の化合物半導体
薄膜を交互に積み重ねて構成した多重量子井戸型構造の
活性層をもつ半導体レーザ装置において、 禁制帯間隔の小さい量子井戸層を分離している禁制帯間
隔の大きい障壁層のエネルギー障壁の高さが、正孔の注
入側が電子の注入側よりも高くなるように設定し、それ
ぞれの量子井戸層の量子準位が一致するようエネルギー
障壁が高い障壁層側の量子井戸層の幅を厚く、エネルギ
ー障壁が低い障壁層側の量子井戸層の幅を薄くすること
を特徴とする半導体レーザ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26405191A JPH05102604A (ja) | 1991-10-11 | 1991-10-11 | 半導体レーザ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26405191A JPH05102604A (ja) | 1991-10-11 | 1991-10-11 | 半導体レーザ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05102604A true JPH05102604A (ja) | 1993-04-23 |
Family
ID=17397864
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26405191A Pending JPH05102604A (ja) | 1991-10-11 | 1991-10-11 | 半導体レーザ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05102604A (ja) |
Cited By (18)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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