JPH0497302A - 合成樹脂光伝送体を製造する方法 - Google Patents

合成樹脂光伝送体を製造する方法

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JPH0497302A
JPH0497302A JP2216359A JP21635990A JPH0497302A JP H0497302 A JPH0497302 A JP H0497302A JP 2216359 A JP2216359 A JP 2216359A JP 21635990 A JP21635990 A JP 21635990A JP H0497302 A JPH0497302 A JP H0497302A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、屈折率が一定方向に沿って連続的に変化する
任意の屈折率分布を持つ多モート型合成樹脂光伝送体を
製造する方法に関するものである。
さらに詳しくは、重合開始端に生ずるゲル中におけるモ
ノマーの拡散あるいは排除効果を利用しながら重合反応
を進行させ、それにより一定方向に屈折率が連続的に変
化する屈折率分布を持つ光学レンズあるいは光ファイバ
ーなとの多モート型合成樹脂光伝送体を製造する方法に
関する。
[従来の技術] レンズ、ファイバーなどの光を伝送する光伝送体には、
伝播する光のモートに関し、単一モート(シングルモー
ド)型と多モード(マルチモート)型の2種類かある。
多モート型の中ても屈折率か一定方向に連続的に変化す
る屈折率分布を持つクレーデッドインデックス型光伝送
体は、凸レンズ作用を持つ棒状レンズ、凹レンズ作用を
持つ棒状レンズ、広帯域の光伝送ファイバーなどとして
広く利用されている。
なかても、透明合成樹脂製の光伝送体は、石英製の光伝
送体に較へて、軽量、経済性、取扱い易さ、耐衝撃特性
、柔軟性等に優れ、近年その用途を広げてきている。
ここて特定容器内の重合反応による合成樹脂製の屈折率
分布型光伝送体の製造方法としては、従来以下の方法が
提案されている。
すなわち特公昭52−5857号公報ては、あらがしめ
製造した三次元の網目構造を有する特定の重合反応進行
過程にある透明固体物体に、異なる屈折率を有する重合
体を形成するモノマーを拡散移動させた後、全体の重合
反応を終結させて屈折率分布型光伝送体を得る方法を提
案している。
しかしながら、この方法においては、あらかしめ製造す
る透明固体物体の形状保持のため、透明固体物体を多官
能のラジカル重合性モノマーを用いて三次元の網目構造
にする必要がある。このため、あらかじめ別途に製造す
るという製造の手間がかかるほかに、製造された重合体
は三次元の網目構造を有するものとなり、熱可塑性が小
さくなって延伸加工などの後加工がむずかしいという問
題がある。すなわち、実用性のある合成樹脂光伝送ファ
イバーはその製造過程において延伸処理を施し、繊維と
しての腰の強さと引張強度が与えられていることが好ま
しい。しかし、上記方法によって得られる光伝送体は、
本質的に三次元網目構造を有するために延伸をすること
が困難である。
特公昭54−30301号公報および特開昭61−13
0904号公報ては、2種のモノマーのモノマー反応性
比’l+’2の相違に着目し屈折率勾配を有する光伝送
体の製造方法を提案している。
しかし、モノマーのモノマー反応性比の違いを利用する
上記方法では、当然ながらラジカル共重合反応性比r、
とr2の差が大であるほど好ましく、その結果としてホ
モ重合体の生成が優先することになり、ホモ重合体の巨
大分子が形成して相分離することとなり、得られた光伝
送体を白濁させ光伝送効率か低下する場合かある。
さらに、モノマー反応性比の差を大きくする余り、例え
ば、特公昭54−303旧号公報の実施例に用いられて
いる安息香酸ビニル、0−クロル安息香酸ビニル、ある
いは特開昭61−130904号公報の実施例に用いら
れているフェニル酢酸ビニルなどのような重合速度の低
いモノマーをその一方のモノマーとして使用せざるを得
ない。モノマー反応性比が大きく相違するモノマーを使
用するということは、とりもなおさず共重合性のかなり
悪いモノマーを用いることである。その結果、重合反応
性の良いモノマーか先に重合し、重合反応の最終段階で
は重合反応性の悪いモノマーが高濃度て存在することに
なり、残存モノマーの車台のために重合反応終了に時間
がかかるほか、極端な場合には残存モノマーの除去を必
要とする場合かあった。
さらに残存モノマーの存在は、光伝送体の引張り強度、
伸び、腰の強さなとの機械的強度、残存モノマーの後重
合または分解などによる伝送体の長期安定性などにいず
れも悪影響を及ぼすものである。
ここで、本発明者らは、ラジカル反応により共重合樹脂
が生成する過程を深く考察した。すなわち、モノマーが
重合するに従いモノマー液の粘度が上昇しゲル状態にな
ると、成長ポリマーラジカルはその分子量が大であるた
めに該ケル中の拡散が困難になる。このような場合、ラ
ジカル反応における停止反応としての成長ポリマーラジ
カル同士の2分子反応は進行し難く、その結果重合速度
が増大する。ここで重合が進行し成長ポリマーラジカル
が更に成長するには、原料モノマーが該ゲル中を拡散し
成長ポリマーラジカルへと十分補給され続けることが必
要である。
上記のような現象はいわゆるゲル効果としてラジカル重
合において認められているものである。
そして、ラジカル重合を容器内反応液の任意の端からこ
のゲル効果を奏するように重合すると、重合は任意の重
合開始端から一定の進行方向に沿って順次進行し、最終
的には、他の一端まで進行する。
ここで、本発明者らは複数、たとえば2種の異なる原料
モノマーがケル中のポリマー成長ラジカルに結合する過
程について更に考察を進めた。
すなわち、モノマーがケル化すると該ゲル中の未反応モ
ノマー間にはいわば分別が生じ、一方のモノマーが選択
的にケル内へ拡散されることになるのである。またモノ
マーが混合液からゲル中へと補給され、拡散し、成長ポ
リマーラジカルの成長末端に到達する際、2種のモノマ
ーにおいてゲル内移動速度が異なれば、一方のモノマー
のみが選択的にポリマーラジカル成長末端に到達し、そ
の結果このような移動速度の速いモノマーが選択的に成
長末端に結合することになる。
結果としてケル内未反応モノマー濃度と混合液上ツマ−
濃度との比が、複数のモノマーの間において互いに相違
することとなる。このように相違する結果となるのは、
モノマー反応性比によるものではないのは明らかである
本発明者らはこのような知見に基つき、新たな共重合方
法に従った合成樹脂光伝送体の製造方法を発明するに至
った。
[発明か解決しようとする課題] 本発明は、上記の点に鑑み、従来の重合反応による屈折
率分布型合成樹脂光伝送体の製造方法の欠点を改良し、
かつ新規な重合状態の知見に基つき、優れた特性の連続
した屈折率分布を有する多モート型光伝送体がきわめて
生産性良く得られる製造方法を提供することを目的とす
る。
[課題を解決するための手段] すなわち、本発明は、実質的に静置状態にある複数のラ
ジカル共重合性モノマーからなる混合液が充填されてな
る容器内の任意の箇所から該モノマーかゲル化状態を経
過して重合体へと重合することにより該モノマーのラジ
カル重合を進行させるに際し、ゲル内未反応モノマー濃
度と混合液上ツマー濃度との比が実質的に互いに相違す
る複数のモノマーであって、該モノマーのホモ重合体と
した場合の屈折率の差が少なくとも0.005である複
数のモノマーを用いることを特徴とする、得られる重合
体中のモノマー組成比においてゲル内未反応モノマー濃
度と混合液上ツマー濃度との比がより高い方のモノマー
を含む割合が重合進行方向に沿って減少する勾配を有す
ることにより重合進行方向に対して連続した屈折率勾配
を有するグレーデッドインデックス型合成樹脂光伝送体
を製造する方法に関する。
本発明の第2の発明は前記いずれのラジカル共重合性モ
ノマーにおいてもモノマー反応性比にの値が全て0.2
以上、より好ましくは0,5以上である上記発明に関す
る。
本発明の第3の発明は重合を容器壁面から容器内へと進
行させる上記発明に関する。
以下、本発明をさらに説明する。
本発明は、任意の形状、たとえば柱状、角板状、球状、
好ましくは柱状、さらに好ましくは円筒状の形状を有す
る容器内に複数のモノマーからなる混合液を充填し、容
器内壁部分などの任意の端がら、たとえば内部なとの他
部分に向かって順次ケル効果を利用してラジカル共重合
反応を進行させる。容器寸法は特に限定されず任意の寸
法のものを採用できる。たとえば円筒状の容器を用いる
場合には、その内径は1〜70mmのものが適当である
重合に際しては溶媒を使用することもできるが、溶媒を
使用した場合には重合後の溶媒除去工程が必要となり、
また溶媒除去による弊害もあるために、通常は溶媒を用
いずにモノマーそれ自体を溶媒の代わりとして重合する
のかよい。
すなわち、まず、たとえば容器壁側から適宜の公知の方
法により熱、紫外線などのラジカル発生のためのエネル
ギーを局部的に与え、容器内壁に接するモノマー混合液
部分に温度の高い、または紫外線強度の大きい部分を発
生させ、これにより該部分にラジカルを高濃度に生成さ
せ重合反応を優先的に進行させる。回転軸を有する円筒
状あるいは球状の容器の場合には容器を対称軸に沿って
たとえば10000 rpm以下の回転数で回転させる
程度のことは行なうことか出来る。しかし、モノマーの
ケル化状態が破壊あるいは撹乱されるような回転、攪拌
あるいは振動などの機械的運動を容器に対して与えるこ
とは好ましくない。
ラジカル重合のための紫外線の波長、加熱温度なとは採
用するモノマーの種類により任意に選択できる。たとえ
ば、加熱温度範囲としては、室温から150℃の温度範
囲か例示される。いずれの場合にも、ベンゾイルパーオ
キサイド(BPO)などの公知のラジカル重合開始剤あ
るいは光重合増感剤を任意の量必要に応して混合する。
光重合と熱重合とを併用することもできる。
ラジカル重合反応が進行しモノマー混合液の粘度が増加
し、ゲル化状態か発現すると、そのゲル中に存在するポ
リマー成長ラジカルは該ゲル中を拡散し難くなり、重合
反応の停止反応が起こる確率は小さくなる。この結果、
該ケル部分における重合速度は増大する。ゲル中のラジ
カル成長末端はゲル内部の未反応モノマーとさらに結合
して重合が進行し最終的な樹脂となると共に、ケルはそ
の重合した樹脂前面の重合進行方向に向かって順次生成
し重合して行く。このようにして、ケル効果を利用しな
がら容器内の壁側から順次容器内部に向かって重合反応
を進行させることか可能となる。重合開始端は容器内の
壁側でもまた容器中央部からでも任意の箇所を選択でき
る。加熱あるいは光照射が行ない易いために通常は容器
の壁面から開始する。
ここでゲルとは、その中でポリマー成長ラジカルが実質
的に拡散し難い程度にまで粘度か上昇したオリゴマーま
たは重合体をいう。このオリゴマーまたは重合体は、モ
ノマー混合物中の複数のモノマーのいずれかのみ、また
は複数からなるものでもよい。ある場合には、生成ゲル
はモノマー混合液から析出することもある。しかし、生
成ゲル内においてモノマーの移動が不可能なほど重合度
の上昇した重合体は含まれない。なお、重合速度を余り
に早くすると明瞭なゲル化状態を発現することなく重合
が完了するので好ましくない。この点から重合速度は、
ゲル内においてモノマーが十分に移動できる程度の重合
時間を取るよう適宜に決定する。通常は1〜100時間
の間から選択される。
重合開始の早期に容器内壁にゲルを定着させることによ
り該ゲル効果が十分に得られる。このためには、重合す
べきモノマーと親和性の大きい性質を有する材質からな
る容器を使うことが好ましい。たとえば、ゲル相内へよ
り拡散し易い方のモノマーと同一、または該モノマーと
親和性が大きいモノマーにより構成される重合体からな
る容器を使用することが好ましい。
本発明においてはゲル内未反応モノマー濃度と混合液中
のモノマー濃度との比が互いに実質的に相違するモノマ
ーを用いることが肝要である。
ここて、ケル内未反応モノマー濃度とは、ゲル中のポリ
マー成長末端付近のケル中に残存する未反応上ツマー混
合物におけるモノマー濃度を示す。
また、混合液中のモノマー濃度とは、前記ゲルと接触す
るモノマー混合液中における当該上ツマ−の濃度を示す
2種のモノマーM、、M2についてゲル内未反応モノマ
ー濃度、混合液中のモノマー濃度をそれぞれM、、M2
.M、’、M2’とすると、ゲル内未反応モノマー濃度
と混合液中のモノマー濃度との比が互いに相違すること
とは、下記式で示されることをいう。
M、   M2     式(1) ここで、上記各濃度比が同一のモノマーの混合物では、
ゲル内モノマー組成比と混合液モノマー組成比とが同一
となる。このような系では製造される重合体に含まれる
モノマー組成比は単にモノマーの反応性比によって決定
されることになり、前述したような欠点が生じるので好
ましくない。
すなわち、重合反応性の良いモノマーが先に重合し、重
合反応の最終段階では重合反応性の悪いモノマーが高濃
度で存在することになり、残存モノマーの重合のために
重合反応終了に時間がかかるほか、極端な場合には残存
モノマーの除去を必要とする場合があるので好ましくな
い。
既に述へたように本発明に従えば、ゲルの生成によりゲ
ル内に存在する未反応モノマーに分別効果か生しその結
果特定のモノマーの偏在が生じる。
また、モノマー混合液からモノマーかケル内部へと移動
するが、その速度もモノマーによって相違する。その結
果、モノマー混合液中のモノマー組成比とゲル内モノマ
ー(未反応)組成比は異なる。
重合途中で生成するケル内においては、ポリマー成長ラ
ジカルは実質的に拡散し難いか、前記モノマーはいずれ
も十分なる拡散速度を有することが必要である。なぜな
らば、該ゲルに接するモノマー混合液中からゲル中に存
在するポリマー成長ラジカルの成長末端へとモノマーが
補給されなければ当然ながら重合は進行し得ないからで
ある。
本発明の用いるモノマーとして、前述のケル内未反応モ
ノマー濃度と混合液中のモノマー濃度との比が互いに実
質的に相違するモノマーであるほか、予め別途に重合し
測定した各モノマーのホモ重合体としての屈折率も相違
することが必要である。すなわち、モノマーのホモ重合
体とした場合の屈折率の差が少なくとも0.005であ
るモノマーを選択する。このようなモノマーであること
により、得られる重合体中のモノマー組成比において、
ケル内未反応モノマー濃度と混合液モノマー濃度との比
がより高い方のモノマーを含む割合が重合進行方向に沿
って減少する勾配を有することにより、重合進行方向に
対して屈折率勾配をもする合成樹脂光伝送体が得られる
。ホモ重合体の屈折率の差が0.005よりも小さいモ
ノマー混合物を用いたのでは、たとえ得られだ重合体の
モノマー組成比が勾配を有しようとも肝心の屈折率は勾
配を有することにはならない。
ここで、本発明のモノマーは任意の方法により実際にゲ
ル内の未反応モノマー濃度をおよび混合液モノマー濃度
を測定し決定することもてきる。
しかし、実用上はゲル中のモノマー濃度について測定す
ることは容易ではない。したがって、通常は簡便のため
に下記のモノマー固有体積によるもの、またはモノマー
の溶解性パラメータによるもののいずれかの基準により
モノマーを選択することか好ましい。
(1)モノマーの固有体積 モノマーのゲル内移動は、モノマーの固有体積に関係す
るところからモノマー混合物中の2種のモノマーM、、
M2の固有体積をV、、V、とすると、下記式(1)を
満足するような2種のモノマーを選択すれば良いことに
なる。
ここて、モノマーの固有体積は、モノマーを構成する原
子のファンデルワールス半径、原子間距離より求めるこ
とか出来る[たとえばG、L。
Slonimskii  et  al法 (Vyso
komol、  5oyed、  八12:No、3.
494−512.1970を参照)による]。
(2)モノマーの溶解性パラメータ モノマーの溶解性パラメーターもゲル内移動速度に関係
する。したかって、同様にモノマー混合物中の2種のモ
ノマーM、、M2の溶解性パラメーターをδ1、δ2、
またゲルを構成するポリマーの溶解性パラメーターをδ
pとすると、下記式(2)を満足するような2種のモノ
マーを選択すれば良い。
ここてモノマーおよびポリマーの溶解性パラメータは、
次式により計算で求めることが出来る。
[11oy et alの方法(POLYMERHAN
DBOOk、 Th1rdednion、VJI15]
9 (lliley Interscjence社発行
)を参照)]。
ここで、d、Mはそれぞれ該モノマーまたはポリマーの
密度および分子量をそれぞれ示す。GはGroup M
o1ar Attraction Con5tantで
ある。
いずれの場合にも上記関係式(1)または(2)式を満
足しないモノマーの組合せの場合は、ゲル内モノマー濃
度と混合液モノマー濃度との比が各モノマーにおいて実
質的に一致することになるので既に述へた理由により好
ましくない。
参考のために、いくつかのラジカル重合性モノマーにつ
いてモノマー固有体積、溶解性パラメーターなどを以下
の表1に示す。
なお、本発明において用いるラジカル重合性モノマーは
、ラジカル重合活性のある官能基、たとえば、アリル基
、アクリル基、メタクリル基およびビニル基のようなm
−重結合を1個有する一官能性モツマーてあって、三次
元構造の網目状重合体を形成し得る多官能性のモノマー
は含まれない。
たたし、本発明の目的の範囲内でこれら多官能性モノマ
ーを少量混合し用いることは差し支えない。
さらに、本発明の好ましい条件として、本発明の各七ツ
マ−の反応性比rは、0゜2以上、より好ましくは0.
5以上である。ここで、モノマー反応性比rI *  
r 2は、それぞれ下記式て表わされる任意のモノマー
2種のM、 、M2の共重合反応において重合速度係数
に++/に+2およびに22/に2+の比を示す。
M、・十M、→M、・  反応速度: kz[Ml司[
M1]M、・十M2→M2・  反応速度:に1□[M
l・][M2]M2・十M、→M1・  反応速度: 
k2+[L・][Ml]M2・+M2→M2・  反応
速度二に2□[Ml・][M2]ここで[Ml・]、[
M 2・]、[M、]、[M2]は、それぞれポリマー
成長ラジカルM、・、ポリマー成長ラジカルM2・、モ
ノマーM1、モノマーM2の濃度をそれぞれ示す。
モノマーが2種類の場合には、上記のようにモノマー反
応性比はrllr2の2種であるか、たとえば3種類に
増えるとこれは6種となる。3種のモノマーの場合でも
好ましくは6種の反応性比のいずれもが0.2以上、さ
らに好ましくは05以七である。
たとえ、ケル内未反応モノマー濃度と混合液中のモノマ
ー濃度との比が互いに実質的に相違するモノマーを用い
る場合であっても、モノマー反応性比が」−記範囲を外
れるならば、モノマーは互いに共重合し難いために反応
性の良いモノマーか先に重合し、重合体中のモノマー組
成比が一方のモノマーのみに偏り、極端な場合モノ重合
体が生じ、透明重合体の白濁の原因やあるいは極端な場
合、重合終期において重合性の悪い方のモノマーが未反
応のまま残留するということすらあるために好ましくな
い。
本発明に使用されるモノマーは、本発明に規定される条
件を満たしていればよく、その他に制限はない。前記衣
1に記載したモノマーから任意に2個以上の複数のモノ
マーを選択することかできる。これらの中でも、ベンシ
ルメタクリレートとメチルメタクリレートの組み合わせ
は、モノマーの人手のし易さ、得られる光伝送体の透明
度、同じく得られた重合体の延伸性などの点から特に好
ましい。
後記の実施例において説明するように、ベンジルメタク
リレートとメチルメタクリレートとの混合液を円筒状容
器中で容器壁から重合させると、ベンジルメタクリレー
トか中央部、メチルメタクリレートか内壁側に高濃度に
分配された樹脂が得られ、中央部の屈折率か内壁部の屈
折率に較べて大きい凸型の光伝送体か得られることにな
る。
しかるに、メチルメタクリレートとベンジルメタクリレ
ートのモノマー反応性比rは、それぞれ0.93と1.
05であるところから、前記特公昭54−30301号
公報および特開昭61−130904号公報などに記載
された方法からすれば、容器の内壁側に反応性比の高い
ベンジルメタクリレート、中央部に反応性比の低いメチ
ルメタクリレートが高濃度に分配され、中央部の屈折率
が内壁部の屈折率に較べて小さい凹型の光伝送体が得ら
れる筈である。
しかし後記する本発明者らの実験によると、全く正反対
の結果となる。
なお、説明し易いように、2腫のモノマーを例に取り説
明してきたが、本発明に規定される条件を満たしていれ
ば2種に限らず任意の数のモノマーの混合物であること
もできる。3種以上のモノマーの混合物であるときは、
それぞれのモノマー間において前記諸条件を満たすこと
が必要である。
また、製造された重合体の透明性を阻害しない限り、ラ
ジカル重合開始剤のばか任意の添加剤、たとえば酸化防
止剤などを含むことか出来る。
重合後は、たとえば円筒状容器内においてその半径方向
に重合を進行させて重合させた場合には、崖径方向に屈
折率勾配を有する透明ロフト状樹脂が得られる。これは
、そのままあるいは適宜の加工を施し光伝送体として使
用することが出来る。
たとえば、得られたロフトを公知の方法により適宜の延
伸倍率て延伸し、たとえば繊維状となし合成樹脂製の光
伝送用光ファイバーとすることができる。
中心部が高屈折率の、上に凸である屈折率分布を有する
円柱状の伝送体は、凸レンズ作用を有する棒状レンズ、
光通信用光ファイバー、また中心部が低屈折率の、下に
凹である屈折率分布を有する円柱状の伝送体は、凹レン
ズ作用を有する棒状レンズなどの光伝送体に使用できる
矩形の容器中で反応させると、凸レンズ作用または凹レ
ンズ作用を有する板状レンズが製造される。
[発明の効果] 本発明により、従来のモノマー共重合性比の悪いモノマ
ーを用いる方法における、ホモ重合体の生成に起因する
相分離と白濁の危険性、重合速度が大きく異なることに
起因する残存モノマーの問題、反応完結に時間がかかる
こと等の問題が改善され、良好な多モードのグレーテッ
ドインテックス(Gl)型の屈折率勾配をもつ光伝送体
、たとえば光ファイバーあるいは光学レンズが得られる
なと大きな改善を得ることがてきる。
また、熱可塑性の樹脂からなるのて、後加工として延伸
加工か出来るために、所望の形状のファイバーを容易に
得ることができる。
ここで、後記の実施例において説明するようにベンジル
メタクリレートとメチルメタクリレートとの混合液を円
筒状容器中で器壁側から重合させると、ヘンシルメタク
ツレートが中央部に、メチルメタクリレートが内壁側に
高濃度に分配された中央部の屈折率が内壁部の屈折率に
較べて大きい凸型の光伝送体が得られる。
しかるに、メチルメタクリレートとベンジルメタクリレ
ートのモノマー反応性比rは、それぞれ0.93と1.
05であるところから、面記特公昭54−30301号
公報および特開昭61−130904号公報などに記載
の方法からすれば、容器の内壁側にベンジルメタクリレ
ート、中央部にメチルメタクリレートが高濃度に分配さ
れた、中央部の屈折率が内壁部の屈折率に較べて小さい
凹型の光伝送体が得られるはずである。しかし、後記す
る本発明者らの実験によると全く正反対の結果となる。
これは、本発明は前記特許公報記載の発明から想到し得
ないことを意味する。
[実施例コ 実施例により本発明をさらに説明する。
実施例1 水平に保持したガラス管内にメチルメタクリレ−1(M
MA)を入れ、両端をシールした後回転数1000 r
pmで回転させながら常法に従い熱重合させることによ
り、外径10)、内径6mmの分子量10万のポリメチ
ルメタクリレート(PMMA)からなる重合管を得た。
外側のカラス管を壊してこれを除いた後、水平に保持し
たPMMA管内にメチルメタクリレート(MMA)とペ
ンシルメタクリレート(BzMA)を仕込重量比4:1
て什込みPMMA管内を満たした。連鎖移動剤としてn
−ブチルメルカプタンを0.15重量%および重合開始
剤としてペンシルパーオキサイド(BPO)を0.50
重量%加えた後、70℃で20時間大気下で熱重合させ
た。
重合の間、重合管は回転数1000 rpmで回転させ
た。
重合後、減圧熱処理として0.2 mmHgに減圧し、
20時間80℃に保持した。生成重合体中の残存モノマ
ーの含有量を測定したところその量は0.5重量%以下
であった。
その後、重合管内部の重合体と重合管とは一体となって
いたのて、これを一体のまま両端をカットし、250℃
に設定された円筒型加熱筒内で間接加熱しなから熱延伸
させることにより直径0.6mlTlの光ファイバーを
得た。
得られた光ファイバーについて横方向干渉法により半径
方向の屈折率分布を測定したところ、はぼ全長に渡って
一様に第1図に示す分布を有していた。
実施例2 水平に保持したガラス管内にMMAとBzMAを重量比
4:1で仕込み、両端をシールした後、回転数1000
 rpmで回転させながら常法に従い熱重合させること
により、外径10)、内径6mmの分子量10万のM 
M A / B z M A共重合体からなる重合管を
得た。
外側のガラス管を壊して除いた後、水平に保持した共重
合管内にメチルメタクリレート(MMA)とベンジルメ
タクリレート(BZMA)を仕込重合比4:1で仕込み
共重合管内を満たした。連鎖移動剤としてn−ブチルメ
ルカプタンを0.15重量%および重合開始剤としてB
POを0.50重量%加えた後、70℃で20時間大気
下で熱重合させた。重合の間、重合管は回転数1000
 rpmで回転させた。
重合後、減圧熱処理として0.2 mmtlgに減圧し
、20時間80℃に保持した。生成重合体中の残存モノ
マーの含有量を測定したところその量は0.5重量%以
下であった。
その後、重合管内部の重合体と重合管とは一体となって
いたので、これを一体のまま両端をカットし、250℃
に設定された円筒型加熱筒内で間接加熱しなから熱延伸
させることにより直径0.6mmの光ファイバーを得た
得られた光ファイバーについて横方向干渉法により半径
方向の屈折率分布を測定したところ、はぼ全長にねたり
て一様に第2図に示す分布を有していた。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、それぞれ実施例1と実施例2で
得られた光ファイバーの半径方向における屈折率分布を
示す。両図において横軸はファイバー中心部からの距離
の比率を、また叙軸は最も高い屈折率と特定の距離にお
ける屈折率との差(Δn)をそれぞわ示す。 特許出願人 小  池  康  博 同 上  日木石油化学株式会社

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)実質的に静置状態にある複数のラジカル共重合性
    モノマーからなる混合液が充填されてなる容器内の任意
    の箇所から該モノマーがゲル化状態を経過して重合体へ
    と重合することによりラジカル重合を進行させるに際し
    、各複数のモノマーについてのゲル内未反応モノマー濃
    度と混合液モノマー濃度との比が実質的に互いに相違す
    る複数のモノマーであって、該モノマーのホモ重合体と
    した場合の屈折率の差が少なくとも0.005である複
    数のモノマーを用いることを特徴とする、得られる重合
    体中のモノマー組成比においてゲル内未反応モノマー濃
    度と混合液モノマー濃度との比がより高い方のモノマー
    を含む割合が重合進行方向に沿って減少する勾配を有す
    ることにより重合進行方向に対して連続した屈折率勾配
    を有する多モード型合成樹脂光伝送体を製造する方法。
  2. (2)前記いずれのラジカル共重合性モノマーにおいて
    もモノマー反応性比にの値が0.2以上である請求項1
    記載の方法。
  3. (3)前記いずれのラジカル共重合性モノマーにおいて
    もモノマー反応性比にの値が0.5以上である請求項2
    記載の方法。
  4. (4)重合を容器壁面から容器内へと進行させる請求項
    1記載の方法。
  5. (5)モノマー混合液が少なくともメチルメタクリレー
    トおよびベンジルメタクリレートを含む請求項1記載の
    方法。
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