JP2003329856A - 光伝送体の製造方法 - Google Patents

光伝送体の製造方法

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JP2003329856A
JP2003329856A JP2002141534A JP2002141534A JP2003329856A JP 2003329856 A JP2003329856 A JP 2003329856A JP 2002141534 A JP2002141534 A JP 2002141534A JP 2002141534 A JP2002141534 A JP 2002141534A JP 2003329856 A JP2003329856 A JP 2003329856A
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preform
optical transmission
polymer
core
polymerization
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Masataka Sato
真隆 佐藤
Toru Ogura
徹 小倉
Yukio Shirokura
幸夫 白倉
Takahito Miyoshi
孝仁 三好
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 線径およびその性能が安定した光伝送体の安
定的な製造方法提供すること。 【解決手段】 屈折率が互いに異なるコア部およびクラ
ッド部を有するプリフォームを加熱・溶融させて所定の
外径を有する光伝送体に延伸する光伝送体の製造方法で
あって、コア部を形成するポリマーの重量平均分子量が
クラッド部を形成するポリマーの重量平均分子量の80
〜120%の範囲内にあり、コア部の中心部ポリマーの
ガラス転移温度がクラッド部のポリマーのガラス転移温
度より5℃以上低く、外径が20mm乃至100mmの
プリフォームを、延伸速度3m/min以上25m/m
in以下、線引き張力5g重(0.049N)以上かつ
150g重(1.47N)以下で、外径が300μm乃
至1000μmの光伝送体に延伸することを特徴とする
光伝送体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光伝送体、特にプ
ラスチック光伝送体の製造に好ましく用いられる光伝送
体の製造方法に関し、さらに、この製造方法によって製
造可能なプラスチック光伝送体に関する。
【0002】
【従来の技術】光伝送体には、従来、石英が広く用いら
れていたが、近年、プラスチック材料からなるものが注
目されている。プラスチック光伝送体は、同一の構造を
有する石英系のものと比較して、製造および加工が容易
であること、および低価格であること等の利点があり、
近年、光ファイバおよび光レンズなど種々の応用が試み
られている。中でもプラスチック光ファイバは、素線が
全てプラスチックで構成されているため、伝送損失が石
英系と比較してやや大きいという短所を有するものの、
良好な可撓性を有し、軽量で、加工性がよく、石英系光
ファイバと比較して口径の大きいファイバとして製造し
易く、さらに低コストに製造可能であるという長所を有
する。従って、伝送損失の大きさが問題とならいない程
度の短距離用の光通信伝送媒体として種々検討されてい
る。
【0003】プラスチック光ファイバは、一般的には、
重合体をマトリックスとする有機化合物からなる芯(本
発明において「コア部」と称する。)とコア部と屈折率
が異なる(一般的には低屈折率の)有機化合物からなる
外殻(本発明において「クラッド部」と称する。)とか
ら構成される。特に、中心から外側に向かって屈折率の
分布を有するコア部を備えた屈折率分布型プラスチック
光ファイバは、伝送する光信号の帯域を大きくすること
が可能なため、高い伝送容量を有する光ファイバとして
最近注目されている。この屈折率分布型プラスチック光
ファイバの製法の一つに、界面ゲル重合法を利用して、
光ファイバ母材(本発明において、「プリフォーム」と
称する。)を作製し、その後、前記プリフォームを延伸
する方法がある。この製造方法では、まず、メチルメタ
クリレート(MMA)等のモノマーを、充分な剛性のあ
る容器に入れて、該容器を回転させつつ、モノマーを重
合させて、ポリメタクリレート(PMMA)等の重合体
からなる円筒管を作製する。該円筒管はクラッド部とな
る。
【0004】次に、該円筒管の中空部に屈折率分布を有
するコア部を形成する。コア部はクラッド部より高い屈
折率を有する重合体を形成するようにコア部に屈折率分
布を付与する方法としては、例えば、特開平2−165
04号公報には、屈折率分布の異なる2種以上の重合性
混合物の積層状物を同心円状に押出して形成する方法が
開示されている。また、プリフォームを重合により得る
方法としては、特開平5−181023号公報および特
開平6−194530号公報に、重合体からなるクラッ
ド部の内部に、該クラッド部を形成する重合体と異なる
屈折率を有するコア部を形成可能なモノマー及び重合開
始剤等を含む混合物を滴下しながら加熱重合する方法が
開示されている。国際公開WO93/08488号明細
書には、重合体からなる円筒管内にモノマー、重合性の
屈折率上昇剤、および重合開始剤からなる混合物を充填
後、加熱重合してコア部を形成して、コア部に含有され
る屈折率調整剤等の濃度分布によって屈折率の分布を生
じされる方法が開示されている。特開平4−9730号
公報には、屈折率の異なる重合体の配合比を連続的に変
化させる方法が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このようにして得られ
たプリフォームを、180℃〜250℃程度の雰囲気中
で熱延伸することにより、所定の径の屈折率分布型プラ
スチック光ファイバが得られる。熱延伸工程は、通常、
プリフォームを吊り下げた状態で支持するとともに、所
定の力で引取って加熱部に送り込み、加熱されて軟化し
たプリフォームに引張り力を加えることにより行われ
る。ところが、外周部より加熱をするため熱伝導の良く
ないプラスチックからなるプリフォームの半径方向の溶
融状態が一様でなくなり、ファイバ径やその性能が安定
しないという問題がある。
【0006】本発明は前記諸問題に鑑みなされたもので
あって、線径およびその性能が安定したプラスチック光
伝送体およびその安定的な製造方法提供することを課題
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題は以下の手段に
より解決された。本発明の光伝送体の製造方法は、屈折
率が互いに異なるクラッド部とコア部を有するプリフォ
ームを加熱延伸により線引きする線引き工程を有する光
伝送体の製造方法であって、コア部を形成するポリマー
の重量平均分子量がクラッド部を形成するポリマーの重
量平均分子量の80〜120%の範囲内にあり、コア部
の中心部ポリマーのガラス転移温度がクラッド部のポリ
マーのガラス転移温度より5℃以上、好ましくは10℃
以上、さらに好ましくは15℃以上低く、外径が20m
m乃至100mmのプリフォームを延伸速度が3m/m
in以上25m/min以下であって、線引き張力5〜
150g重(0.049〜1.47N)以下で外径が3
00μm乃至1,000μmのファイバに延伸すること
を特徴とするプラスチック光伝送体の製造方法である。
本発明において、光伝送体を光ファイバともいう。さら
に、プリフォームおよびプラスチック光ファイバのコア
部の比率が外径の0.4乃至0.9であることが好まし
い。
【0008】本発明の光伝送体の製造方法では、プリフ
ォームを構成するクラッド部とコア部を、コア部を形成
するポリマーの重量平均分子量がクラッド部を形成する
ポリマーの重量平均分子量の80〜120%の範囲内に
あり、コア部の中心部ポリマーのガラス転移温度がクラ
ッド部のポリマーのガラス転移温度より5℃、好ましく
は15℃以上低くなるようにしたプリフォームを得る。
ここで、コア部とクラッド部のガラス転移温度の差は、
70℃以内、通常は50℃以内である。このプリフォー
ムは、加熱延伸時に加熱されやすい外部のクラッド部は
比較的高いガラス転移温度に設定してあるため、クラッ
ド部より低いガラス転移温度であり内部であるため加熱
されにくいコア部とほぼ同じタイミングで溶融を開始
し、均一な状態で延伸することが可能となる。また、溶
融のタイミングが同じであっても、安定して均一に延伸
するためには、延伸の状態がコア部とクラッド部でほぼ
一致するようにその重合度を近づけることでより安定し
て延伸することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を示す
が、この例示はあくまで本発明を詳細に説明するための
ものであり、本発明をなんら制限するものではない。本
発明のプラスチック光伝送体製造方法の一実施形態は、
屈折率が互いに異なるコア部およびクラッド部を有する
プリフォームのコア部を形成するポリマーの重量平均分
子量がクラッド部を形成するポリマーの重量平均分子量
の80〜120%の範囲内にあり、コア部の中心部ポリ
マーのガラス転移温度がクラッド部のポリマーのガラス
転移温度より5℃以上低く、好ましくは10℃以上低
く、より好ましくは15℃以上低く、外径が20mm乃
至100mmのプリフォームを、延伸速度がm/min
以上25m/min以下であって、線引き張力が5〜1
50g重(0.049〜1.470N)、好ましくは1
0g重(0.098N)以上150g重(1.47N)
以下で外径が600μm乃至900μmのファイバに延
伸することを特徴とする。さらに、プリフォームおよび
プラスチック光ファイバ径に占めるコア径の比率が0.
4〜0.9であることを特徴とする。
【0010】本実施の形態のプラスチック光ファイバ
は、重合体からなるクラッド部を有する。クラッド部
は、伝送される光信号をコア部に留めるため、コア部の
屈折率より低い屈折率を有しているのが好ましく、ま
た、伝送される光に対して透過性であるのが好ましい。
例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA)などに
代表されるアクリル系樹脂等のプラスチック光ファイバ
に一般的に用いられる樹脂や、これらの一部または全部
を置換して得られる、重水素化ポリメチルメタクリレー
ト(PMMA−d8,d5,d3)、ポリトリフルオロ
エチルメタクリレート(P3FMA)、ポリヘキサフル
オロイソプロピル2−フルオロアクリレート(HFIP
2−FA)などのホモポリマー、これらモノマーの2
種以上からなる共重合体、およびそれらの混合物が挙げ
られる。コア部を構成する重合体と同一の原料を用いる
のが、透明性が保持できる点で好ましい。これらは重合
後の透明性を損なわないためにも、不純物や散乱源とな
る異物は低減させることが望ましい。
【0011】本実施の形態のプラスチック光ファイバ
は、重合体からなるコア部を有する。コア部は、伝送さ
れる光に対して光透過性である限り特に制約はないが、
伝送される光信号の伝送損失が少ない材料を用いるのが
好ましい。詳しくは、前述のクラッド部の材料として好
ましく用いることのできるとして挙げた材料が挙げられ
る。塊状重合が容易である原料を選択し、単一ポリマー
にてコア部を形成するのが好ましい。また、これらのモ
ノマーが有する水素原子を重水素原子(D)またはハロ
ゲン原子(X)で置換したモノマーからなるホモポリマ
ー、共重合体またはこれらの混合物を適用することもで
きる。特定の波長領域において、C−H結合に起因する
光伝送損失が生じるが、HをDまたはXで置き換えるこ
とにより、この伝送損失を生じる波長域を長波長化する
ことができ、伝送信号光の損失を軽減することができ
る。これらはクラッド部と同様に、重合後の透明性を損
なわないためにも、不純物や散乱源となる異物は低減さ
せることが望ましい。
【0012】重合開始剤としては、用いるモノマーに応
じて適宜選択することができる。例えば、国際公開WO
93/08488号公報に記載されているような、過酸
化ベンゾイル(BPO)、t−ブチルパーオキシ−2−
エチルヘキサネート(PBO)、ジ−t−ブチルパーオ
キシド(PBD)、t−ブチルパーオキシイソプロピル
カーボネート(PBI)、n−ブチル4,4,ビス(t
−ブチルパーオキシ)バラレート(PHV)などが挙げ
られる。なお、これら重合開始剤は、2種類以上を併用
して使用してもよい。
【0013】連鎖移動剤は、主に重合体の分子量の調整
のために用いられ、モノマーに応じて適宜選択すること
ができる。モノマーとしてメチルメタクリレート系モノ
マーを用いた場合は、連鎖移動剤としては、例えば国際
公開WO93/08488号公報に記載のような、アル
キルメルカプタン類(n−ブチルメルカプタン、n−ペ
ンチルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−
ラウリルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン
等)、チオフェノール類(チオフェノール、m−ブロモ
チオフェノール、p−ブロモチオフェノール、m−トル
エンチオール、p−トルエンチオール等)などを用いる
のが好ましく、中でも、n−オクチルメルカプタン、n
−ラウリルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタンの
アルキルメルカプタンを用いるのが好ましい。また、C
−H結合の水素原子が重水素原子で置換された連鎖移動
剤を用いることもできる。なお、前記連鎖移動剤は、2
種類以上を併用してもよい。
【0014】これら連鎖移動剤の種類や濃度を適宜選択
することによって、重合体組成物の分子量を制御するこ
とが可能であるが、この組成物の分子量が大きくなると
分子が絡み合い延伸ができなくなる傾向があり、逆に分
子量が小さくなると脆性が大きくなる傾向がある。その
ため、クラッド部とコア部で、延伸時の挙動を揃えるた
めにも、その分子量を近づけておく必要がある。その範
囲としては80%〜120が好ましく、より好ましくは
90〜110%であり、最も好ましくは同一の分子量で
ある。
【0015】コア部が、中心から外側に向かって屈折率
の分布を有している(以下、「屈折率分布型コア部」と
称する。)と、高い伝送容量を有する屈折率分布型プラ
スチック光ファイバとなるので好ましい。屈折率分布型
コア部は、屈折率の異なる2種類以上の重合体の組成比
を変化させることにより形成できることもできるし、屈
折率調整剤を用いることによっても形成できる。屈折率
調整剤は、コア部の原料となるモノマーに添加した後、
該モノマーを重合することにより、コア部に含有させる
ことができ、これを含有する重合体が無添加の重合体と
比較して、屈折率が高くなる性質を有するものをいう。
この性質を有し、重合体と安定して共存可能で、且つ前
述の原料であるモノマーの重合条件(加熱および加圧等
の重合条件)下において安定であるものを、いずれも用
いることができる。例えば、安息香酸ベンジル(BE
N)、硫化ジフェニル(DPS)、リン酸トリフェニル
(TPP)、フタル酸ベンジルnブチル(BBP)、フ
タル酸ジフェニル(DPP)、ビフェニル(DP)、ジ
フェニルメタン(DPM)、リン酸トリクレジル(TC
P)、ジフェニルスルホキシド(DPSO)などが挙げ
られ、中でも、BEN、DPS、TPP、DPSOが好
ましい。
【0016】屈折率調整剤のコア部における濃度および
分布を調整することによって、プラスチック光ファイバ
の屈折率を所望の値に変化させることができる。その添
加量は、用途および組み合わされるコア部原料などに応
じて適宜選ばれる。屈折率調整剤とモノマーの組成比に
よって程度は異なるが、この屈折率調整剤を入れること
によって、ガラス転移点が低くなる傾向がある。このガ
ラス転移点は溶融開始点の位置に影響し、熱の伝導によ
って加熱されるコア部は直接加熱されるクラッド部に比
べて、その温度が低くなりがちであるため、クラッド部
と同じ溶融開始位置を持つためにはクラッド部より低い
ガラス転移点を有することが好ましい。このガラス転移
点の差はプリフォーム径によっても異なるが、5℃以上
が好ましく、10℃以上がより好ましく、15℃以上が
特に好ましい。プリフォーム径が大きくなるほど熱伝導
による加熱が行われなくなるので、伝送性能を低下させ
ない程度にこのガラス転移点の差を大きくすることが望
ましい。
【0017】その他、コア部およびクラッド部には、光
伝送性能を低下させない範囲で、その他の添加剤を添加
することができる。例えば、クラッド部およびコア部の
耐候性や耐久性などを向上させる目的で、安定剤を添加
することができる。また、光伝送性能の向上を目的とし
て、光信号増幅用の誘導放出機能化合物を添加すること
もできる。該化合物を添加することにより、減衰した信
号光を励起光により増幅することが可能となり、伝送距
離が向上するので、光伝送リンクの一部にファイバ増幅
器として使用することができる。これらの添加剤も、前
記原料モノマーに添加した後、重合することによって、
コア部およびクラッド部に含有させることができる。ク
ラッド部の厚みをコア部以外の厚みとして見なすと、フ
ァイバ線径に対するコア径で表現することができる。こ
のコア径/ファイバ径は0.4〜0.9であることが好
ましい。クラッドが薄すぎると後述の界面ゲル重合によ
るコア部形成の際はクラッド部の厚みが保てなくなり、
厚すぎると収縮応答性に劣るので以上の範囲内に制御す
ることが好ましい。さらにプリフォーム径は均一に延伸
することを考えると15〜100mmであることがより
好ましく、20〜30mmであることがより好ましい。
径が細すぎると生産性に乏しく、太すぎるとファイバ性
能の均一性が劣るので以上の範囲内に制御することが好
ましい。
【0018】次に、本発明の光伝送体の製造方法につい
て説明する。本実施の形態は、本発明の製造方法を、プ
ラスチック光ファイバの製造方法に適用したものであ
る。以下、図面を用いて、本実施の形態について説明す
る。図1は、本実施の形態に適用可能な延伸装置の概略
断面図である。延伸装置は、プリフォーム9を支持する
アーム1と、プリフォーム9を加熱する円筒形のヒータ
ー10と、ヒーター10の内部で加熱され軟化したプリ
フォーム9を下方に引取る一対の引取りロール15とを
備える。アーム1はモータ4によって駆動するスクリュ
ー駆動装置3のスクリュー2に取り付けられていて、上
下に移動可能に構成されている。また、調芯装置5によ
り、プリフォーム9の中心軸を水平方向に変位させ、延
伸軸のズレが調整できるようになっている。アーム1の
先端部には、ユニバーサルジョイント7およびプリフォ
ームフォルダ8が取り付けられ、プリフォーム9を吊り
下げた状態で支持可能になっている。
【0019】ヒーター10は円筒形状を有し、通常、上
下方向に2つ以上のコンパートメントに分割され、それ
ぞれのコンパートメントが単独に温度制御されている。
ヒーター10の各々のコンパートメントには、ドーナツ
状のオリフィスが挿入されていて、プリフォーム9とオ
リフィスの距離は1mmから5mmに保たれている。プ
リフォーム9とオリフィスの距離は1mm以下でも良い
が、プリフォーム9の径の変動や、調芯装置5とのバラ
ンスもあるので、トラブルを防ぐ為に前記範囲に維持す
るのが好ましい。ヒーター10の各コンパートメント
は、通常、100℃〜250℃の温度範囲に制御され
る。
【0020】一対の引取りロール15は、ニップ部にプ
リフォーム9を挟み込んで、下方向に引取る。引取りロ
ール15は引取りモータ16によって駆動され、プリフ
ォーム9を下方向に引取る力を調節可能になっている。
また、モータ駆動されていないロールは、圧着装置18
によって、他方のロールに圧着され、他方のロールの回
転に追従するようになっている。プリフォーム9を下方
向に引取る引取り力は、例えば、プリフォーム9がヒー
ター10から引取りロール15に至る間で、プリフォー
ム9の張力を測定する張力測定器14a、プリフォーム
の径を測定するレーザー測定器、および/またはファイ
バの延伸長さを測定する距離カウンタ14cからの測定
値に基づいてコンピュータ17が引取りモータ16を制
御することで、最適化することができる。
【0021】以下に、前記延伸装置による延伸工程の概
略を説明する。アーム1のプリフォームフォルダ8にプ
リフォーム9を取り付け、吊り下げた状態で支持する。
次に、スクリュー駆動装置3を駆動させると、スクリュ
ー2が一定の速度で回転し、アーム1が降下し、プリフ
ォーム9はヒーター10に挿入される。プリフォーム9
は、ヒーター10の各コンパートメント内で順次加熱さ
れ溶融する。溶融したプリフォーム9の先端は、ヒータ
ー10の下方に設置された引取りロール15によって引
出され、引取り延伸される。アーム1によってプリフォ
ーム9を一定速度で降下させるとともに、引取りロール
15により一定速度で引取ることにより、プリフォーム
9は長手方向に連続的に延伸され、ファイバ9’が連続
的に製造される。
【0022】延伸速度はプリフォームの径や素材などに
よって適宜選ぶことができるが、好ましくは3〜25m
/minが好ましい。延伸速度が速すぎると溶融するた
めに必要になるエネルギが大きくなり、遅すぎると延伸
張力が大きくなってポリマーが配向してしまい収縮しや
すくなるので、以上の範囲内に制御することが好まし
い。なお、この時の延伸張力は前述の延伸速度との関係
によって変化するが、5g重(0.049N)以上15
0g重(1.47N)以下に制御することが好ましい。
【0023】以上の延伸工程によって、プラスチック光
ファイバを容易に作製することができる。延伸して得ら
れるファイバの径は光源への結合や接続性を考えると3
00〜1,000μmであることが好ましく、500〜
900μmであることがより好ましい。
【0024】本実施の形態において、プリフォームの作
製方法については特に制限はないが、界面ゲル重合法を
利用して作製すると、屈折率分布型のプラスチックファ
イバーを容易に安定的に作製できるので好ましい。以
下、界面ゲル重合法を利用したプリフォームの作製方法
について説明する。界面ゲル重合法を利用したプリフォ
ームの作製例として、クラッド部となる円筒管を作製す
る第1の工程と、前記円筒管の中空部で重合を行うこと
によりコア部となる領域を形成する第2の工程とを有す
る、コア部およびクラッド部に各々対応する領域からな
るプリフォームを作製する方法が挙げられる。
【0025】前記第1の工程では、クラッド部となる円
筒管を作製する。例えば、円筒形状の重合容器に、前述
のクラッド部の原料となるモノマーを注入し、該重合容
器を回転(好ましくは、円筒の軸を水平に維持した状態
で回転)させつつ、前記モノマーを重合させることによ
り、重合体からなる円筒管を作製することができる。重
合容器内には、モノマーとともに、重合開始剤、連鎖移
動剤、および所望により添加される安定剤などを注入す
ることができる。その添加量については、用いるモノマ
ーの種類等に応じて好ましい範囲を適宜決定することが
できるが、重合開始剤は、一般的にはモノマーに対し
て、0.10〜1.00質量%添加するのが好ましく、
0.40〜0.60質量%添加するのがより好ましい。
前記連鎖移動剤は、一般的にはモノマーに対して、0.
10〜0.40質量%添加するのが好ましく、0.15
〜0.30質量%添加するのがより好ましい。重合温度
および重合時間は、用いるモノマーによって異なるが、
一般的には、重合温度は60〜90℃であるのが好まし
く、重合時間は5〜24時間であるのが好ましい。
【0026】前記クラッド部となる円筒管は、第2の工
程でコア部の原料となるモノマーを注入できるように、
底部を有しているのが好ましい。底部は前記円筒管を構
成している重合体と密着性および接着性に富む材質であ
るのが好ましい。また、底部を、前記円筒管と同一の重
合体で構成することもできる。重合体からなる底部は、
例えば、重合容器を回転させて重合する(以下、「回転
重合」という場合がある)前もしくは後に、重合容器を
垂直に静置した状態で、重合容器内に少量の重合性モノ
マーを注入し、重合することによって形成することがで
きる。
【0027】前記回転重合後に、残存するモノマーや開
始剤を完全に反応させることを目的として、該回転重合
の重合温度より高い温度で得られた構造体に加熱処理を
施してもよい。
【0028】また、前記第1の工程では、一旦、重合体
を作製した後、押し出し成形等の成形技術を利用して、
所望の形状(本発明の一実施態様としては円筒形状)の
構造体を得ることもできる。
【0029】前記第2の工程では、前記第1の工程で作
製したクラッド部となる円筒管の中空部に前述の原料で
あるモノマーを注入し、該モノマーを重合する。前記モ
ノマーとともに、重合開始剤、連鎖移動剤および所望に
より添加される屈折率調整剤などを注入することができ
る。その添加量については、用いるモノマーの種類等に
応じて好ましい範囲を適宜決定することができるが、重
合開始剤は、一般的にはモノマーに対して、0.005
〜0.050質量%添加するのが好ましく、0.010
〜0.020質量%添加するのがより好ましい。前記連
鎖移動剤は、一般的にはモノマーに対して、0.10〜
0.40質量%添加するのが好ましく、0.15〜0.
30質量%添加するのがより好ましい。なお、本実施の
形態では、屈折率調整剤を用いなくても、モノマーを2
種以上用いる等により、屈折率の分布をコア部となる領
域に導入することもできる。
【0030】前記第2の工程では、前記クラッド部とな
る円筒管内に充填された重合性モノマーが重合する。前
記重合性モノマーの重合は、前記円筒管の表面から断面
の半径方向、中心に向かって進行する。2種以上の重合
性モノマーを用いた場合は、前記円筒管を構成している
重合体に対して親和性の高いモノマーが前記円筒管の表
面に偏在して主に重合し、該モノマーの比率の高い重合
体が形成される。中心に向かうに従って、形成された重
合体中の前記親和性の高いモノマーの比率は低下し、他
のモノマーの比率が増加する。このようにして、コア部
となる領域内にモノマー組成の分布が生じ、その結果、
屈折率の分布が導入される。また、重合性モノマーに屈
折率調整剤を添加して重合すると、前記円筒管を構成し
ている重合体に対して親和性の高いモノマーが前記円筒
管表面に偏在して重合し、外側には屈折率調整剤濃度が
低い重合体が形成される。中心に向かうに従って、形成
された重合体中の該屈折率調整剤の比率は増加する。こ
のようにして、コア部となる領域内に屈折率調整剤の濃
度分布が生じ、その結果、屈折率の分布が導入される。
【0031】前記モノマーを注入したクラッド部となる
円筒管を、治具の中空部に挿入して、治具に支持された
状態で且つ加圧下で重合を行うことが。前記治具は、前
記構造体を挿入可能な中空部を有する形状であり、該中
空部は前記構造体と類似の形状を有しているのが好まし
く、円筒形状であるのが好ましい。治具は、加圧重合中
に前記円筒管が変形するのを抑制するとともに、加圧重
合が進むに従ってコア部となる領域が収縮するのを緩和
可能に支持する。前記円筒管が治具に密着状態で支持さ
れている場合は、前述した様に、コア部となる領域が収
縮するのを円筒管によって緩和できず、中央部にボイド
が発生し易い。従って、治具は、前記クラッド部となる
円筒管の外径より大きい径の中空部を有し、前記クラッ
ド部となる円筒管を非密着状態で支持するのが好まし
い。前記治具の中空部は、前記クラッド部となる円筒管
の外径に対して0.1%〜40%だけ大きい径を有して
いるのが好ましく、10〜20%だけ大きい径を有して
いるのがより好ましい。本実施の形態では、前記治具は
円筒形状なので、前記治具の内径が、前記クラッド部と
なる円筒管の外径に対して0.1%〜40%だけ大きい
のが好ましく、10〜20%だけ大きいのがより好まし
い。
【0032】前記クラッド部となる円筒管を治具の中空
部に挿入した状態で、重合容器内に配置することができ
る。重合容器内において、前記クラッド部となる円筒管
は、円筒の高さ方向を垂直にして配置されるのが好まし
い。前記治具に支持された状態で前記クラッド部となる
円筒管を、重合容器内に配置した後、前記重合容器内を
加圧する。窒素等の不活性ガスで重合容器内を加圧し、
不活性ガス雰囲気下で加圧重合を進行させるのが好まし
い。重合時の加圧の好ましい範囲については、用いるモ
ノマーによって異なるが、重合時の圧は、一般的には
0.01〜0.2MPa程度が好ましい。また、重合時
間は、一般的には24〜96時間であるのが好ましい。
重合は加熱下で行ってもよく、一般的には重合温度は9
0〜140℃であるのが好ましい。
【0033】この様にして、コア部およびクラッド部が
プラスチックからなる円筒形状のプリフォームを作製す
ることができ、得られたプリフォームはそのまま、また
はコーティングなどの処理を施された後、前述の延伸工
程に供せられる。
【0034】本実施の形態では、プラスチック材料から
なる光ファイバの製造を示したが、これに限定されず、
本発明の製造方法(延伸工程)は、ガラス材料からなる
光ファイバの製造方法にも適用することができる。ま
た、実施の形態において、「光ファイバ」と表現した
が、その径、長さ等については特に制限なく、種々の形
態の光伝送体の製造に適用することができる。
【0035】本発明の光学材料を光ファイバーとして用
いて光信号を伝送するシステムには、種々の発光素子、
受光素子、他の光ファイバー、光バス、光スターカプ
ラ、光信号処理装置、接続用光コネクター等で構成され
る。それらに関する技術としてはいかなる公知の技術も
適用でき、例えば、プラスティックオプティカルファイ
バの基礎と実際(エヌ・ティー・エス社発行)等の他、
特開平10−123350、特開2002−9057
1、特開2001−290055等の光バス、特開20
01−74971、特開2000−32996、特開2
001−74966、特開2001−74968、特開
2001−318263、特開2001−311840
等の光分岐結合装置、特開2000−241655等の
光スターカプラ、特開2002−62457、特開20
02−101044、特開2001−305395等の
光信号伝達装置や光データバスシステム、特開2002
−23011等の光信号処理装置、特開2001−86
537等の光信号クロスコネクトシステム、特開200
2−26815等の光伝送システム、特開2001−3
39554、特開2001−339555等のマルチフ
ァンクションシステムなどを参考にすることができる。
【0036】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。以下の実施例に示す材料、試薬、割合、操
作等は、本発明の精神から逸脱しない限り適宜変更する
ことができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体
例に制限されるものではない。
【0037】(実施例1)蒸留精製して0.008%ま
で水分を除去したメチルメタクリレートモノマー、重合
開始剤として脱水精製した過酸化ベンゾイルを0.5質
量%、及び重合調整剤(連鎖移動剤)としてn−ブチル
メルカプタン0.28質量%をそれぞれ別のガラス容器
で計量後に配合し、更に遮光した状態で攪拌しながら混
合溶解して原料溶液170gを得た。この原料溶液を、
内径22mm、長さ600mmのポリテトラフルオロエ
チレン製の円筒状試験管に注入した。この試験管を密封
し、70℃の水槽中で超音波脱泡を行いながら震蕩し
て、2時間反応させる事で予備重合を行った。次に、9
0℃の熱風恒温槽内で水平状態に保持しつつ、保護管内
で3000rpmで回転させ、反応液を遠心力で試験管
内壁に保持した状態で、2時間重合反応させる事により
クラッド管となるPMMAからなる円筒形状の中空管を
作製した。この時に得られたクラッド部となるPMMA
中空管は長さ600mm、外径22mm、厚み2.5m
mであり、その重量平均分子量は100,000で、T
gは107℃であった。
【0038】試験管から作製したクラッド管を取り出
し、90℃で24時間維持し熱処理をした。蒸留精製し
て0.008%まで水分を除去したメチルメタクリレー
トモノマー、重合開始剤として脱水精製した過酸化ジ−
tert−ブチル0.016質量%、及び重合調整剤
(連鎖移動剤)としてラウリルメルカプタン0.27質
量%、コア部に屈折率分布を与えるための屈折率調整剤
として硫化ジフェニルをMMAに対して12.5質量%
混合した溶液をそれぞれ別のガラス容器で計量後に配合
し、更に遮光した状態で攪拌しながら混合溶解して原料
溶液60gを得た。この原料溶液を孔径0.2μmのポ
リ四フッ化エチレン製メンブランフィルターで濾過しつ
つ、90℃に保ったクラッド管の中空部に注入した。窒
素雰囲気中で、前記混合物を0.2MPaの加圧状態で
90℃で48時間、その後120℃で24時間重合反応
と加熱処理を行ってコア部を形成した。得られたプリフ
ォームは、径22mm、長さ60mmで、重合完了時に
体積収縮による気泡の混入や発生はなかった。この時の
PMMAからなるコア部のその重量平均分子量は10
0,000であったが、Tgは90℃であった。
【0039】このようにして作製したプリフォームを、
図1と同様の構成を有する延伸装置を用いて、以下の様
に線引きを行った。ただし、加熱炉は各段が最大出力5
00Wの電気ヒーターからなる炉芯管を5段積み重ね内
径60mm、全長40cmのものを用いた。この加熱炉
はそれぞれの段が160℃、230℃、250℃、10
0℃、100℃となるように温度を制御した。また、加
熱炉上部の開口部は、開口直径35mmの絞りを設置し
て延伸時のヒートロスを抑制する様にした。さらに、加
熱炉から出てくる延伸されたファイバは、冷却装置を作
動させて15℃の空気を吹き付けて冷却を行った。プリ
フォームを延伸装置に備わるプリフォーム懸架金具に固
定し、この先端を円筒形の加熱炉内に導入する。プリフ
ォームが加熱によって溶融したところで、引取りを始め
た。ファイバの引取り開始と同時にプリフォームの懸架
金具を自動的に降下させ、プリフォームを少しずつヒー
ター内に供給する。下降速度は、予め延伸を行い決めて
おいた。延伸したファイバはレーザー計測器で直径を測
定し、直径が一定になるように条件を制御しながら延伸
した。この装置を用いて、引取り速度2m毎分からプリ
フォームの延伸開始点の状態を見ながら1m毎分ずつ、
徐々に引取り速度を上げていき、最終的に外径750μ
mの光ファイバを5m毎分の引取り速度で延伸した。延
伸工程において、プリフォームには気泡の発生は観察さ
れず、安定して300mのファイバを得ることができ
た。その際の線引き張力は40〜60g重(0.39〜
0.59N)であった。得られたファイバの伝送損失値
を測定したところ、波長650nmにて153dB/k
mであった。
【0040】(実施例2)クラッド部のPMMAの重量
平均分子量が10,000となるように重合開始剤と連
鎖移動剤の濃度を調整し、コア部のPMMAの重量平均
分子量が90,000となるようにした以外は実施例1
と同様にしてプリフォームを作製した。実施例1と同様
に線引き速度5m/minで線引き炉で延伸したが、そ
の際の線引き張力は80〜100g重(0.78〜0.
98N)であった。得られたファイバの伝送損失値を測
定したところ、波長650nmにて162dB/kmで
あった。
【0041】(比較例1)クラッド部のPMMAの重量
平均分子量が160,000となるように重合開始剤と
連鎖移動剤の濃度を調整した以外は実施例1と同様にし
てプレフォームを作製した。同様の線引き炉で延伸した
が、線引き張力が300g重(2.94N)以上かかり
延伸中に破断の発生もあり、線引きすることができなか
ったため生産性が極度に低下した。
【0042】本実施例では屈折率分布型プラスチック光
ファイバを用いたが、本発明をSI型プラスチック光フ
ァイバやマルチステップ型SI型プラスチック光ファイ
バの延伸に転用することは極めて容易である。
【0043】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、強
度が高く、敷設時等の取り扱い性に優れ、且つ伸縮性の
異方性が緩和されたプラスチック光伝送体およびその安
定的な製造方法を提供することができる。また、本発明
によれば、作製されるファイバの径の変動を軽減し得
る、製造安定性に優れた光伝送体の製造方法を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の製造装置の一実施形態の断面概略図
である。
【符号の説明】
1 アーム 2 スクリュー 3 スクリュー駆動装置 4 スクリュー駆動装置用モータ 5 調芯装置 7 ユニバーサルジョイント 8 プリフォームフォルダ 9 プリフォーム 9’ ファイバ 10 ヒーター 14a 張力測定器 14b レーザー計測器 14c 距離カウンタ 15 引取りロール 16 引取りロール用モータ 17 コンピュータ 18 圧着装置 20 冷却ファン 21 冷却室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小倉 徹 静岡県富士宮市大中里200番地 富士写真 フイルム株式会社内 (72)発明者 白倉 幸夫 静岡県富士宮市大中里200番地 富士写真 フイルム株式会社内 (72)発明者 三好 孝仁 静岡県富士宮市大中里200番地 富士写真 フイルム株式会社内 Fターム(参考) 2H050 AA17 AB43X AB43Y AB44X AB44Y AB50X AB50Y AC05 AC76

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屈折率が互いに異なるコア部およびクラ
    ッド部を有するプリフォームを加熱・溶融させて所定の
    外径を有する光伝送体に延伸する光伝送体の製造方法で
    あって、コア部を形成するポリマーの重量平均分子量が
    クラッド部を形成するポリマーの重量平均分子量の80
    〜120%の範囲内にあり、コア部の中心部ポリマーの
    ガラス転移温度がクラッド部のポリマーのガラス転移温
    度より5℃以上低く、外径が20mm乃至100mmの
    プリフォームを延伸速度3m/min以上25m/mi
    n以下、線引き張力5g重(0.049N)以上かつ1
    50g重(1.47N)以下で、外径が300μm乃至
    1000μmの光伝送体に延伸することを特徴とする光
    伝送体の製造方法。
  2. 【請求項2】 プリフォームおよび光伝送体の直径に占
    めるコア径の比率が0.4〜0.9である請求項1に記
    載の光伝送体の製造方法。
  3. 【請求項3】 コア部とクラッド部を構成するポリマー
    が同一組成である請求項1又は2に記載の光伝送体の製
    造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005096043A1 (en) * 2004-04-02 2005-10-13 Fuji Photo Film Co., Ltd. Method and apparatus for manufacturing plastic optical fiber
CN100405098C (zh) * 2004-04-02 2008-07-23 富士胶片株式会社 制造塑料光纤的方法和设备

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005096043A1 (en) * 2004-04-02 2005-10-13 Fuji Photo Film Co., Ltd. Method and apparatus for manufacturing plastic optical fiber
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