JP2003337232A - 光伝送体ならびにその製造方法および製造装置 - Google Patents

光伝送体ならびにその製造方法および製造装置

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JP2003337232A
JP2003337232A JP2002143115A JP2002143115A JP2003337232A JP 2003337232 A JP2003337232 A JP 2003337232A JP 2002143115 A JP2002143115 A JP 2002143115A JP 2002143115 A JP2002143115 A JP 2002143115A JP 2003337232 A JP2003337232 A JP 2003337232A
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preform
stretching
laser
polymerization
diameter
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JP2002143115A
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English (en)
Inventor
Toru Ogura
徹 小倉
Takahito Miyoshi
孝仁 三好
Yukio Shirokura
幸夫 白倉
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い生産性で、しかも良好な性質の光伝送体
を安定的に生産可能な光伝送体の製造方法を提供する。 【解決手段】 プリフォームを加熱溶融させて延伸する
延伸工程を含む光伝送体の製造方法であって、前記延伸
工程において、延伸が始まる位置における前記プリフォ
ームの直径をD1、該位置から延伸によって前記プリフ
ォームの直径が1/2×D1になる位置までの距離をL
とした場合に、下記式で定義されるEpが0.25以上
であることを特徴とする光伝送体の製造方法である。 式(1) Ep=1/2×(D1/L)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光伝送体ならびに
その製造方法および製造装置の技術分野に属し、特にプ
ラスチック光伝送体の製造に好ましく用いられるプラス
チック光伝送体の製造方法および製造装置の技術分野に
属する。
【0002】
【従来の技術】光伝送体には、従来、石英が広く用いら
れていたが、近年、プラスチック材料からなるものが注
目されている。プラスチック光伝送体は、同一の構造を
有する石英系のものと比較して、製造および加工が容易
であること、および低価格であること等の利点があり、
近年、光ファイバおよび光レンズなど種々の応用が試み
られている。中でもプラスチック光ファイバは、素線が
全てプラスチックで構成されているため、伝送損失が石
英系と比較してやや大きいという短所を有するものの、
良好な可撓性を有し、軽量で、加工性がよく、石英系光
ファイバと比較して口径の大きいファイバとして製造し
易く、さらに低コストに製造可能であるという長所を有
する。従って、伝送損失の大きさが問題とならない程度
の短距離用の光通信伝送媒体として種々検討されてい
る。
【0003】プラスチック光ファイバは、一般的には、
重合体をマトリックスとする有機化合物からなる芯(本
明細書において「コア部」と称する)とコア部と屈折率
が異なる(一般的には低屈折率の)有機化合物からなる
外殻(本明細書において「クラッド部」と称する)とか
ら構成される。その製造方法は多岐にわたり、直接紡糸
するもの、押出したものを延伸するもの、光ファイバ母
材(本明細書において、「プリフォーム」と称する)を
作製し、その後、そのプリフォームを延伸する方法など
が挙げられる。特に、中心から外側に向かって屈折率の
分布を有するコア部を備えた屈折率分布型プラスチック
光ファイバは、伝送する光信号の帯域を大きくすること
が可能なため、高い伝送容量を有する光ファイバとして
最近注目されている。この屈折率分布型プラスチック光
ファイバの製法の一つに、界面ゲル重合法を利用して、
光ファイバ母材を作製し、その後、前記プリフォームを
延伸する方法がある。この製造方法では、まず、メチル
メタクリレート(MMA)等のモノマーを、充分な剛性
のある容器に入れて、該容器を回転させつつ、モノマー
を重合させて、ポリメタクリレート(PMMA)等の重
合体からなる円筒管を作製する。該円筒管はクラッド部
となる。
【0004】次に、該円筒管の中空部に屈折率分布を有
するコア部を形成する。コア部に屈折率分布を付与する
方法としては、例えば、特開平2−16504号公報に
は、屈折率分布の異なる2種以上の重合性混合物の積層
状物を同心円状に押出して形成する方法が開示されてい
る。また、プリフォームを重合により得る方法として
は、特開平5−181023号公報および特開平6−1
94530号公報に、重合体からなるクラッド部の内部
に、該クラッド部を形成する重合体と異なる屈折率を有
するコア部を形成可能なモノマー及び重合開始剤等を含
む混合物を滴下しながら加熱重合する方法が;WO93
/08488号明細書には、重合体からなる円筒管内に
モノマー、重合性の屈折率上昇剤、および重合開始剤か
らなる混合物を充填後、加熱重合してコア部を形成し
て、コア部に含有される屈折率調整剤等の濃度分布によ
って屈折率の分布を生じされる方法が;および特開平4
−9730号公報には、屈折率の異なる重合体の配合比
を連続的に変化させる方法が;開示されている。このよ
うにして得られたプリフォームを、180℃〜250℃
程度の雰囲気中で熱延伸することにより、所定の径の屈
折率分布型プラスチック光ファイバが得られる。熱延伸
工程では、通常、プリフォームは、電気ヒーター等によ
って内部が加熱された円筒形状の加熱炉内で加熱されつ
つ延伸される。例えば、プリフォームの上部を懸架し、
ゆっくり加熱炉中に降ろし、プリフォームを加熱炉中で
溶融させる。紡糸出来る柔らかさになるまで加熱し、プ
リフォームの先端の溶融している部分を加熱炉から下方
に引出して、引取りローラーに掛けることにより、連続
的な延伸を行うことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の円筒状
の加熱炉を用いた場合、加熱炉内においてプリフォーム
の表面温度は迅速に上昇するが、プラスチック製のプリ
フォームでは熱伝導率が低いため、プリフォーム内部の
温度は表面温度に遅れて上昇する。従って、プリフォー
ム全体が延伸可能な温度に到達するまでには、プリフォ
ームは長時間加熱炉内に滞留しなければならない。この
ために、加熱炉に入ったプリフォームが必要以上に熱履
歴を受けてしまい、樹脂の分解等の熱劣化を起こして光
学的性能が低下するという問題がある。一方で、生産性
を向上させるためには、延伸速度を向上させることが要
求される。しかし、延伸速度を上げていくと、プリフォ
ームの加熱炉内滞留時間が短くなり、中心部まで充分加
熱溶融されないままプリフォームが加熱炉内の延伸ゾー
ンまで達してしまい、延伸不良のトラブルが発生する。
プリフォームが、中心部まで充分加熱溶融していない
と、延伸張力が増加するとともに、径が太く、屈曲し難
い、延伸が不十分なファイバが引取られることになる。
そのため、張力計が故障する、引取りロールが損傷する
といったトラブルや、プリフォームの懸架装置に大きな
張力が掛かり過ぎて、プリフォームフォルダ、ユニバー
サルジョイント、調芯装置等、種々の部品が破壊される
というトラブルが発生する場合がある。
【0006】延伸不良を防止しつつ、延伸速度を向上さ
る方法として、加熱炉ユニットを複数積み重ねて、プリ
フォームの滞留時間を長くし、プリフォームが内部まで
充分加熱されるようにする方法がある。しかし、生産性
向上のため、延伸速度を上げようとすると、加熱炉の高
さが高くなり、所定の長さしかないプリフォームを全長
に渡って有効に延伸することができなくなり、かえって
ロスが増えて生産効率が低下するという問題がある。ま
た、加熱炉ユニットを複数積み重ねるなどして、プリフ
ォームの加熱ゾーン長を長くすると、プリフォームがそ
の融点温度以上に加熱される範囲が過剰に長くなり、加
熱炉内の広い範囲においてプリフォームの延伸が開始さ
れてしまう場合がある。かかる場合は、加熱炉内のごく
わずかな温度ムラや温度変動によって延伸開始位置が変
動して、一定にならず、延伸開始位置が加熱炉内を上下
することにより、安定な延伸ができなくなる。また、延
伸が始まる位置から延伸が終了する位置まで、プリフォ
ームの径は徐々に減少するため、プリフォームの径が細
くなるにつれて、高速で引取られるようになる。そのた
め、所定のファイバ径に到達した後、冷却が速やかに行
われないと、ファイバが軟化したまま引取りローラー等
の搬送部品と接触して、ファイバのつぶれやねじれを生
じてしまう。従来の加熱炉では、加熱ゾーンからの伝
熱、輻射熱などによって、延伸後のファイバが効率的に
冷却されず、その結果、コア・クラッドの界面不整、コ
ア径の変動、マイクロベンディングなどのいわゆる構造
不整を主原因とする伝送損失の上昇を招くことがあっ
た。
【0007】本発明は前記諸問題に鑑みなされたもので
あって、高い生産性で、しかも良好な特性の光伝送体を
安定的に生産可能な光伝送体の製造方法および製造装置
を提供することを課題とする。また、本発明は、高い生
産性で製造可能な良好な特性を有する光伝送体を提供す
ることを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段は以下の通りである。 <1> プリフォームを加熱溶融して延伸する延伸工程
を含む光伝送体の製造方法であって、前記延伸工程にお
いて、延伸が始まる位置における前記プリフォームの直
径をD1、該位置から延伸によって前記プリフォームの
直径が1/2×D1になる位置までの距離をLとした場
合に、下記式(1)で定義されるEpが0.25以上で
ある光伝送体の製造方法。 式(1) Ep=1/2×(D1/L) <2> 前記プリフォームが、少なくともそのコア部が
ガラス転移点Tgのプラスチックからなり、且つ前記プ
リフォームが達する最高加熱温度Tmaxが下記関係式
(2)を満たす<1>に記載の光伝送体の製造方法。 式(2) Tg < Tmax ≦ 5×Tg <3> 前記延伸工程において、前記プリフォームに1
0kJ/cm2以上の熱量を加えて溶融させる<1>ま
たは<2>に記載の光伝送体の製造方法。
【0009】<4> 前記延伸工程において、前記プリ
フォームにレーザーを照射して加熱し、溶融させる<1
>〜<3>のいずれかに記載の光伝送体の製造方法。 <5> 前記延伸工程の前に、前記プリフォームをガラ
ス転移点以下で加熱する予熱工程を有する<1>〜<4
>のいずれかに記載の光伝送体の製造方法。 <6> 前記予熱工程および前記延伸工程において、互
いに異なる熱源により前記プリフォームを加熱する<5
>に記載の光伝送体の製造方法。 <7> 前記プリフォームがプラスチックからなり、前
記延伸工程において前記プリフォームを炭酸レーザーに
より加熱溶融させる<1>〜<6>のいずれかに記載の
光伝送体の製造方法。 <8> 前記延伸工程において、互いに異なる2以上の
方向から前記プリフォームにレーザー光を照射して前記
プリフォームを加熱溶融させる<1>〜<7>のいずれ
かに記載の光伝送体の製造方法。 <9> 前記プリフォームが屈折率の大きさに分布を有
する<1>〜<8>のいずれかに記載の光伝送体の製造
方法。
【0010】<10> <1>〜<9>のいずれかの製
造方法によって製造された光伝送体。 <11> プリフォームを下記式(1)で定義されるE
pが0.25以上になる条件で加熱延伸してなる光伝送
体。 式(1) Ep=1/2×(D1/L) (式中、D1は延伸が始まる位置における前記プリフォ
ームの直径を、Lは延伸が始まる位置から前記プリフォ
ームの直径が1/2×D1になるまでの距離を示す。)
【0011】<12> プリフォームに10kJ/cm
2以上の熱量を加えて加熱溶融する加熱手段と、加熱溶
融されたプリフォームを延伸する延伸手段とを備えた光
伝送体の製造装置。 <13> 前記加熱手段が、レーザー照射によりプリフ
ォームを加熱溶融する手段である<12>に記載の光伝
送体の製造装置。 <14> さらに、前記加熱手段によりプリフォームが
加熱溶融される前に、プリフォームをガラス転位点以下
の温度で加熱する予備加熱手段を備えた<12>または
<13>に記載の光伝送体の製造装置。 <15> 前記予備加熱手段が、ガラス転位点温度以下
の温度に維持された部屋中にプリフォームを通過させる
ことによってプリフォームを加熱する手段である<14
>のに記載の光伝送体の製造装置。
【0012】本発明では、プリフォームを、前記式
(1)で定義されるEpが0.25≦となる条件で、加
熱溶融させて延伸することによって、高速に延伸した場
合に生じる延伸不良を軽減させている。その結果、効率
的に且つ安定的に光伝送体を製造することができる。特
に、前記式(1)で定義されるEpが0.25以上とな
る条件でレーザー照射により加熱溶融することによっ
て、従来の加熱炉による加熱と比較して、プリフォーム
が受ける熱履歴を軽減し、良好な特性の光伝送体を安定
的に作製することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を示す
が、この例示はあくまで本発明を詳細に説明するための
ものであり、本発明をなんら制限するものではない。本
発明の光伝送体の製造方法は、プラスチック光ファイバ
の製造方法に適用することができる。以下、図面を用い
て、本発明の一実施形態について説明する。図1は、本
発明の光伝送体の製造方法の一実施形態に適用可能な延
伸装置の概略断面図である。また、図1の延伸装置は、
本発明の光伝送体の製造装置の一実施形態でもある。
【0014】図1の延伸装置は、プリフォーム9を支持
するアーム1と、プリフォーム9を加熱するレーザー発
生装置11と、レーザー発生装置11からのレーザー照
射によって加熱され軟化したプリフォーム9を、下方に
引取る一対の引取りロール15とを備える。アーム1は
モータ4によって駆動するスクリュー駆動装置3のスク
リュー2に取り付けられていて、上下に移動可能に構成
されている。また、調芯装置5により、プリフォーム9
の中心軸を水平方向に変位させ、延伸軸のズレが調整で
きるようになっている。アーム1の先端部には、ユニバ
ーサルジョイント7およびプリフォームフォルダ8が取
り付けられ、プリフォーム9を吊り下げた状態で支持可
能になっている。
【0015】レーザー発生装置11からのレーザー光
は、コリメータ12によってコリメートされて、更にジ
ンクセレンレンズやミラーなどを含む光学系13によっ
て、強度または照射パターンが調整された後、プリフォ
ーム9に照射される。コリメータ12および光学系13
は、必要に応じて1組または複数組使用される。互いに
異なる複数の方向からプリフォーム9にレーザー光を照
射すると、プリフォーム9をより均一に迅速に加熱でき
るので好ましい。プリフォーム9の周囲に、複数のレー
ザー発生装置を配置し、各発生装置からプリフォームを
照射するのが好ましい。また、レーザー発生装置からの
レーザー光をミラー等によって分岐して、プリフォーム
9に、互いに異なる複数の方向からレーザー光が照射さ
れるよう構成することが好ましい。なお、図1に示す様
に、レーザー照射方向が一方向の場合は、複数台のレー
ザー発生装置を用いることによって、より均一に且つ迅
速にプリフォームを加熱することができる。
【0016】プリフォーム9に照射されたレーザー光
は、プリフォーム9に吸収され、プリフォーム9を迅速
にかつ均一に加熱する。より効率的にプリフォーム9を
照射するには、レーザー照射パターンの径が、プリフォ
ームの直径より若干大きくなるように調整するのが好ま
しい。但し、レーザー照射パターンを大きめに調整する
と、レーザー光の一部はプリフォーム9によって全く吸
収されず、一部は直接プリフォーム9の背後に到達す
る。また、プリフォーム9内に入射したレーザー光も、
プリフォーム内で屈折した後、部分的にプリフォームを
透過して、プリフォームの背後に達する。従って、少な
くともレーザー光が到達する壁面は、基本的に耐火煉瓦
等の材質とし、レーザー光が直接当たっても加熱延伸装
置内部が破損しない構造にしておく必要がある。例え
ば、図1では、プリフォームにレーザーが照射される円
筒形の部屋10’の内壁面に耐熱煉瓦等を配置するのが
好ましい。
【0017】また、例えば、複数のレーザー発生装置を
プリフォーム9の周りに配置して、各発生装置からプリ
フォーム9を照射する場合、複数のレーザー発生装置が
プリフォーム9を挟んで対向配置されていると、一方の
レーザー発生装置からのレーザー光によって、他方のレ
ーザー発生装置や、光学系等が破損する可能性がある。
従って、複数のレーザー発生装置からプリフォーム9に
レーザー光を照射する場合は、対向する方向からレーザ
ー照射しない様に、プリフォーム9の長手方向に対し
て、角度を付けてレーザー光を照射するのが好ましい。
具体的には、レーザー発生装置11の位置が互いに同一
平面上にならないように配置するのが好ましい。または
同一平面上に配置した場合は、奇数個のレーザー発生装
置により照射する、またはミラー等で光路に角度つけて
照射するのが好ましい。また、レーザー光の照射効率を
向上させることを目的として、プリフォームの背後に到
達したレーザー光を、ミラー等により再度プリフォーム
に照射することもできる。プリフォーム9の長手方向に
おいて、多段階でレーザー照射を行うこともできる。
【0018】さらに、プリフォームに加わる熱量がより
均一になるように、プリフォームを回転させつつ、レー
ザー光を照射することもできる。例えば、アーム1とプ
リフォームフォルダ8との間に回転装置を設置し、プリ
フォーム9の中心軸(長手方向の中心軸)を回転軸とし
てプリフォーム9を回転させながら、レーザー光を円周
においてより均一に照射することができる。
【0019】レーザー発生装置としては、エキシマレー
ザー、YAGレーザーおよび炭酸ガスレーザー発生装置
が、高出力が得られ、工業的に実用化されている。レー
ザー発生装置11として、これらの種類のレーザー発生
装置のいずれも用いることができ、また、これら以外の
種類のレーザー発生装置を用いてもよい。基本的にプリ
フォームを溶融するのに充分なエネルギーを集中して与
えることができれば利用することができる。プリフォー
ム9はプラスチックからなるので、有機化合物の伸縮振
動のモードに適応した長波長のレーザーを用いるのが好
ましく、特に、炭酸ガスレーザーは10KW程度までの
出力があり、充分なエネルギーをプリフォーム9に与え
ることができるとともに、レーザー光の波長が有機化合
物の伸縮振動のモードに適応した長波長であるので好ま
しい。一方、エキシマレーザーは出力がやや小さいとい
うデメリットに加えて、紫外線による分子の切断による
加工が主であり、プリフォームがプラスチックからなる
本実施の形態よりも、金属、セラミックス及び石英を除
くガラス系のプリフォームを加熱するのに適している。
また、YAGレーザーは、1.064nmの基本波を用
いるものは数KWまでの出力が得られている。
【0020】プリフォーム9はレーザー発生装置11か
らのレーザー光により加熱され、溶融されるが、図1に
示すように従来の電熱ヒーターなどを備えた加熱炉10
を予備加熱装置として組み合わせることも可能である。
複数種類の加熱装置を用いることによって、より効率的
にプリフォーム9を加熱することができ、装置の小型化
およびコストダウンが可能となる。加熱炉10は円筒形
状を有し、通常、上下方向に2つ以上のコンパートメン
トに分割され、それぞれのコンパートメントが単独に温
度制御されている。ヒーター10の各々のコンパートメ
ントには、ドーナツ状のオリフィスが挿入されていて、
プリフォーム9とオリフィスの距離は1mmから5mm
に保たれている。プリフォーム9とオリフィスの距離は
1mm以下でもよいが、プリフォーム9の径の変動や、
調芯装置5とのバランスもあるので、トラブルを防ぐ為
に前記範囲に維持するのが好ましい。ヒーター10の各
コンパートメント内部は、プリフォーム9の劣化が進ま
ない程度の温度、通常、ポリマーのTg(ガラス転移
点)以下の温度範囲(通常、40℃〜120℃)に制御
されているのが好ましい。
【0021】ファイバ9’は、その後、加熱炉10の下
方に配置された、冷却ファン20から冷風が送りこまれ
ている冷却室21の内部を通過して、冷却される。加熱
炉10は小型であるほうが、加熱炉からの伝熱等によっ
てファイバの冷却が妨げられるのを防止できる。その結
果、冷却不良によって生じるファイバの伝送損失を軽減
できるので好ましい。本実施の形態では、プリフォーム
の加熱溶融はレーザー照射により行うので、加熱炉10
を大型化する必要がなく、加熱炉10を小型化すること
により、冷却不良によって生じるファイバの伝送損失を
軽減することができる。
【0022】一対の引取りロール15は、二ップ部にプ
リフォーム9を挟み込んで、下方向に引取る。引取りロ
ール15は引取りモータ16によって駆動され、プリフ
ォーム9を下方向に引取る力を調節可能になっている。
また、モータ駆動されていないロールは、圧着装置18
によって、他方のロールに圧着され、他方のロールの回
転に追従するようになっている。プリフォーム9を下方
向に引取る引取り力は、例えば、プリフォーム9がヒー
ター10から引取りロール15に至る間で、プリフォー
ム9の張力を測定する張力測定器14a、プリフォーム
の径を測定するレーザー測定器14b、および/または
距離カウンタ14cからの測定値に基づいてコンピュー
タ17が引取りモータ16を制御することで、最適化す
ることができる。
【0023】以下に、前記延伸装置による延伸工程の概
略を説明する。アーム1のプリフォームフォルダ8にプ
リフォーム9を取り付け、吊り下げた状態で支持する。
次に、スクリュー駆動装置3を駆動させると、スクリュ
ー2が一定の速度で回転し、アーム1が降下し、プリフ
ォーム9はヒーター10に挿入される。プリフォーム9
は、ヒーター10の各コンパートメント内で順次、Tg
未満の温度に予備加熱される。プリフォーム9が、さら
に下方まで達すると、レーザー発生装置11からのレー
ザー光照射によって順次加熱され、溶融したプリフォー
ム9の先端は、ヒーター10の下方に設置された引取り
ロール15によって引出され、引取り延伸される。アー
ム1によってプリフォーム9を一定速度で降下させると
ともに、引取りロール15で引取ることにより、プリフ
ォーム9は連続的に引取り延伸され、ファイバ9’が連
続的に製造される。
【0024】レーザー照射によってプリフォーム9を加
熱することにより、狭い領域を選択的に、しかも内部ま
で瞬時に強力に加熱することができ、均一に且つ迅速に
プリフォームを溶融させることができる。図2(a)に
レーザー照射によりプリフォームを加熱溶融した場合に
プリフォームが延伸される様子を、図2(b)に加熱炉
によりプリフォームを加熱溶融した場合にプリフォーム
が延伸される様子を、模式的に各々示す。加熱炉のみに
よりプリフォームを加熱すると、熱が表面から徐々に内
部に達するため、延伸可能な温度に達するのに長時間を
要し、延伸速度を上げると、延伸不良等のトラブルが発
生する。従って、図2(b)に示す様に、プリフォーム
の径を徐々に減少させる必要がある。また、プリフォー
ムを充分に加熱するには、例えば、コンパートメントを
高く積み上げた様な大型の加熱炉を用い、プリフォーム
を加熱炉内に長時間滞留させる必要がある。その結果、
プリフォームは不必要な熱履歴を受け、樹脂の分解等の
熱劣化を起こして光学的性能が低下するという問題があ
る。また、延伸後は、速やかにファイバを冷却する必要
があるが、加熱炉からの伝熱、輻射熱などによって、延
伸後のファイバが効率的に冷却されず、その結果、コア
・クラッドの界面不整、コア径の変動、マイクロベンデ
ィングなどのいわゆる構造不整を主原因とする伝送損失
の上昇を招くことがある。一方、レーザー照射による加
熱であると、強力にプリフォームの内部まで加熱するこ
とができるので、狭い領域を加熱しても、延伸可能な温
度に充分に達する。従って、図2(a)に示す様に、延
伸によってプリフォームの径を急激に減少させることが
でき、延伸速度を向上させることができる。また、加熱
炉を併用した場合も、加熱炉を大型化する必要はなく、
加熱炉を小型化して伝熱等の影響を軽減することがで
き、従来の加熱炉において生じた問題を解消することが
できる。
【0025】図2(a)に示す様に、レーザー照射によ
る利点は、強力に、狭い領域を加熱することができるこ
とである。加熱の好ましい条件は、延伸が始まる位置
(a)におけるプリフォームの直径をD1、該位置から
延伸によってプリフォームの直径が1/2×D1となる
位置までの距離をLとした場合に、下記式で定義される
Epを指針にすることができる。 式(1) Ep=1/2×(D1/L) 本実施の形態では、Epの値は0.25以上とする。E
pは0.3以上であるのがより好ましく、0.5以上で
あるのが最も好ましい。また、現実的な問題として延伸
速度と加熱領域の関係から、上限は1.5である。一
方、加熱炉を用いた場合、即ち、図2(b)では、一般
的には、Epは0.10〜0.23程度である。D1
5〜80mmが好ましく、10〜40mmが好ましい。
プリフォームが細すぎるとレーザー照射によって溶断す
るおそれがあり、太すぎると中心部へ熱が充分に到達し
ないので延伸が困難になる傾向がある。
【0026】なお、図1に示す延伸装置では、プリフォ
ーム9は、長手方向において異なる位置(図1では上部
と下部の2箇所)に配置された複数種類の加熱手段(加
熱炉10とレーザー発生装置11)によって加熱されて
いるので、プリフォーム9には、互いに異なる変化率で
径が減少している部位aおよびbがある。かかる場合、
即ち、プリフォームの長手方向において多段階で加熱
し、プリフォームに異なる変化率で径が減少する部位が
複数ある場合は、変化率が最も高くなる部位(図1では
a、通常、引取りロール等の延伸装置に最も近い部位)
を延伸開始位置(D1を測定する位置)とする。
【0027】レーザー照射によってプリフォームが達す
る最高温度が高すぎるとプリフォームが局部的に分解
し、熱劣化を起こすだけでなく、発泡を伴う場合は延伸
が均一にできなくなる傾向があり、一方、低すぎると延
伸張力が高くなり、分子配向が強くなる結果、ファイバ
が屈曲に弱くなる傾向があり好ましくない。前記プリフ
ォームが、ガラス転移点Tgのプラスチックからなる場
合(材料が異なる2種以上の領域、例えば材料の異なる
コア部とクラッド部を有する場合は、コア部のガラス転
移点とする)は、レーザー光の照射によってプリフォー
ムが達する最高加熱温度Tmaxが下記関係式(2)を満
たしていると、前記傾向がなく、より高い生産性で光フ
ァイバを作製できるので好ましい。 式(2) Tg < Tmax ≦ 5×Tg さらに、Tg< Tmax ≦ 3×Tgであるのが特に
好ましい。
【0028】また、プリフォームに10kJ/cm2
上の熱量を与えて加熱溶融させると、効率的に且つ安定
的に延伸を行うことができるので好ましい。プリフォー
ムに与える熱量が10kJ/cm2未満であると、延伸
速度が低下して、生産効率が低下する場合がある。な
お、レーザーの特定の位置における熱量は、その位置に
おけるレーザースポット径及び強度分布から計算するこ
とができる。
【0029】前記延伸工程によりファイバ状に成形され
たプラスチック光ファイバは、そのままの形態で種々の
用途に供することができる。また、保護や補強を目的と
して、その外側にさらに被覆層を有する形態、繊維層を
有する形態、および/または複数のファイバを束ねた形
態で、種々の用途に供することができる。前記被覆工程
は、例えばファイバ素線に被覆を設ける場合では、ファ
イバ素線の通る穴を有する対向したダイスにファイバ素
線を通し、対向したダイス間に溶融した被覆用の樹脂を
満たし、ファイバ素線をダイス間に通じることで被覆さ
れたファイバを得ることができる。前記被覆層は可撓時
に内部のファイバへの応力から保護するため、ファイバ
素線と融着していないことが望ましい。さらにこの時、
溶融した樹脂と接することでファイバ素線に熱的ダメー
ジを加わるので、極力ダメージを押さえるような移動速
度や低温で熔融できる樹脂を選ぶことも望ましい。この
時、被覆層の厚みは被覆材の熔融温度や素線の引き抜き
速度、被覆層の冷却温度による。その他にも、ファイバ
にモノマーを塗布して該モノマーを重合させる方法、シ
ートを巻き付ける方法、押し出し成形した中空管に光部
材を通す方法などが知られている。
【0030】本実施の形態において、プリフォームの作
製方法については特に制限はないが、塊状重合法を利用
して作製すると、良質のプラスチックファイバを容易に
安定的に作製できるので好ましい。以下、塊状重合法を
利用したプリフォームの作製方法について説明する。塊
状重合法の1種である界面ゲル重合法を利用したプリフ
ォームの作製例として、クラッド部となる円筒管を作製
する第1の工程と、前記円筒管の中空部で重合を行うこ
とによりコア部となる領域を形成する第2の工程とを有
する、コア部およびクラッド部に各々対応する領域から
なるプリフォームを作製する方法が挙げられる。
【0031】前記第1の工程では、クラッド部となる円
筒管を作製する。例えば、円筒形状の重合容器に、クラ
ッド部の原料となるモノマーを注入し、該重合容器を回
転(好ましくは、円筒の軸を水平に維持した状態で回
転)させつつ、前記モノマーを重合させることにより、
重合体からなる円筒管を作製することができる。重合容
器内には、モノマーとともに、重合開始剤、連鎖移動
剤、および所望により添加される安定剤などを注入する
ことができる。その添加量については、用いるモノマー
の種類等に応じて好ましい範囲を適宜決定することがで
きるが、重合開始剤は、一般的にはモノマーに対して、
0.10〜1.00質量%添加するのが好ましく、0.
40〜0.60質量%添加するのがより好ましい。連鎖
移動剤は、一般的にはモノマーに対して、0.10〜
0.40質量%添加するのが好ましく、0.15〜0.
30質量%添加するのがより好ましい。重合温度および
重合時間は、用いるモノマーによって異なるが、一般的
には、重合温度は60〜90℃であるのが好ましく、重
合時間は5〜24時間であるのが好ましい。
【0032】クラッド部は、伝送される光信号をコア部
に留めるため、コア部の屈折率より低い屈折率を有して
いるのが好ましく、また、伝送される光に対して透過性
であるのが好ましい。例えば、クラッド部の原料である
モノマーとしては、メチルメタクリレート(MMA)、
重水素化メチルメタクリレート(MMA−d8,d5,
d3)、トリフルオロエチルメタクリレート(3FM
A)、ポリヘキサフルオロイソプロピル2−フルオロア
クリレート(HFIP 2−FA)が挙げられる。これ
らのモノマーを2種以上用いて、共重合体からなるクラ
ッド部を作製してもよい。後述のコア部を構成する重合
体と同一の原料を用いるのが、透明性が保持できる点で
好ましい。
【0033】前記モノマーを重合する際に、重合開始剤
および重合調整剤(例えば、連鎖移動剤等)を添加する
ことができる。重合開始剤としては、用いるモノマーや
重合方法に応じて適宜選択することができるが、それら
の中でも、ラジカル重合開始剤を好ましく用いることが
できる。ラジカル重合開始剤としては、過酸化ベンゾイ
ル(BPO)、t−ブチル−パーオキシ−2−エチルヘ
キサネート(PBO)、ジ−t−ブチルパーオキシド
(PBD)、t−ブチル−パーオキシイソプロピルカー
ボネート(PBI)、n−ブチル−4,4−ビス(t−
ブチルパーオキシ)バラレート(PHV)などのパーオ
キサイド系化合物;および2,2’−アゾビスイソブチ
ロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニ
トリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−
カルボニトリル)などのアゾ系化合物;が挙げられる。
なお、重合開始剤は2種類以上併用してもよい。
【0034】重合調整剤は、主に重合体の分子量の調整
のために用いられ、モノマーに応じて適宜選択すること
ができるが、中でも連鎖移動剤を用いるのが好ましい。
連鎖移動剤は、主に、重合体の分子量によるガラス転移
点などの重合体物性の不均一化や変化を抑える目的で、
重合体の分子量を調整するために用いられる。前記連鎖
移動剤については、併用する重合性モノマーの種類に応
じて、適宜、種類および添加量を選択することができ
る。具体的には、アルキルメルカプタン類(n−ブチル
メルカプタン、n−ペンチルメルカプタン、n−オクチ
ルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデ
シルメルカプタン等)、チオフェノール類(チオフェノ
ール、m−ブロモチオフェノール、p−ブロモチオフェ
ノール、m−トルエンチオール、p−トルエンチオール
等)などを用いるのが好ましく、中でも、n−オクチル
メルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシ
ルメルカプタンのアルキルメルカプタンを用いるのが好
ましい。なお、前記連鎖移動剤は、2種類以上を併用し
てもよい。
【0035】その他、クラッド部には、光伝送性能を低
下させない範囲で、その他の添加剤を添加することがで
き、添加剤は、前記原料モノマーに添加した後、モノマ
ーを重合することによってクラッド部に含有させること
ができる。前記添加剤としては、耐候性や耐久性などを
向上させる安定剤、光伝送性能を向上させる光信号増幅
用の誘導放出機能化合物等が挙げられる。誘導放出機能
化合物化合物を添加することにより、減衰した信号光を
励起光により増幅することが可能となり、伝送距離が向
上するので、光伝送リンクの一部にファイバ増幅器とし
て使用することができる。なお、これらの添加剤は、コ
ア部の形成時にモノマーに添加させて、コア部に含有さ
せることもできる。
【0036】前記クラッド部となる円筒管は、第2の工
程でコア部の原料となるモノマーを注入できるように、
底部を有しているのが好ましい。底部は前記円筒管を構
成している重合体と密着性および接着性に富む材質であ
るのが好ましい。また、底部を、前記円筒管と同一の重
合体で構成することもできる。重合体からなる底部は、
例えば、重合容器を回転させて重合する(以下、「回転
重合」という場合がある)前もしくは後に、重合容器を
垂直に静置した状態で、重合容器内に少量の重合性モノ
マーを注入し、重合することによって形成することがで
きる。
【0037】前記回転重合後に、残存するモノマーや開
始剤を完全に反応させることを目的として、該回転重合
の重合温度より高い温度で得られた構造体に加熱処理を
施してもよい。
【0038】また、前記第1の工程では、一旦、重合体
を作製した後、押し出し成形等の成形技術を利用して、
所望の形状(本実施の形態では円筒形状)の構造体を得
ることもできる。
【0039】前記第2の工程では、前記第1の工程で作
製したクラッド部となる円筒管の中空部に原料であるモ
ノマーを注入し、該モノマーを重合する。前記モノマー
とともに、重合開始剤、連鎖移動剤および所望により添
加される屈折率調整剤などを注入することができる。そ
の添加量については、用いるモノマーの種類等に応じて
好ましい範囲を適宜決定することができるが、重合開始
剤は、一般的にはモノマーに対して、0.005〜0.
050質量%添加するのが好ましく、0.010〜0.
020質量%添加するのがより好ましい。前記連鎖移動
剤は、一般的にはモノマーに対して、0.10〜0.4
0質量%添加するのが好ましく、0.15〜0.30質
量%添加するのがより好ましい。なお、本実施の形態で
は、屈折率調整剤を用いなくても、モノマーを2種以上
用いる等により、屈折率の分布をコア部となる領域に導
入することもできる。
【0040】前記第2の工程では、前記クラッド部とな
る円筒管内に充填された重合性モノマーが重合する。前
記重合性モノマーの重合は、前記円筒管の表面から断面
の半径方向、中心に向かって進行する。2種以上の重合
性モノマーを用いた場合は、前記円筒管を構成している
重合体に対して親和性の高いモノマーが前記円筒管の表
面に偏在して主に重合し、該モノマーの比率の高い重合
体が形成される。中心に向かうに従って、形成された重
合体中の前記親和性の高いモノマーの比率は低下し、他
のモノマーの比率が増加する。このようにして、コア部
となる領域内にモノマー組成の分布が生じ、その結果、
屈折率の分布が導入される。また、重合性モノマーに屈
折率調整剤を添加して重合すると、前記円筒管を構成し
ている重合体に対して親和性の高いモノマーが前記円筒
管表面に偏在して重合し、外側には屈折率調整剤濃度が
低い重合体が形成される。中心に向かうに従って、形成
された重合体中の該屈折率調整剤の比率は増加する。こ
のようにして、コア部となる領域内に屈折率調整剤の濃
度分布が生じ、その結果、屈折率の分布が導入される。
【0041】コア部の原料としては、その重合体が伝送
される光に対して光透過性である限り特に制約はない
が、伝送される光信号の伝送損失が少ない材料を用いる
のが好ましい。例えば、メチルメタクリレート(MM
A)、や重水素化メチルメタクリレート(MMA−d
8)、トリフルオロエチルメタクリレート(3FM
A)、ヘキサフルオロイソプロピル2−フルオロアクリ
レート(HFIP 2−FA)などが挙げられる。これ
らモノマーを2種以上用いて、共重合体からなるコア部
を形成してもよい。塊状重合が容易である原料を選択
し、単一ポリマーにてコア部を形成するのが好ましい。
また、これらのモノマーが有する水素原子を重水素原子
(D)またはハロゲン原子(X)で置換したモノマーを
用いることもできる。特定の波長領域において、C−H
結合に起因する光伝送損失が生じるが、HをDまたはX
で置き換えることにより、この伝送損失を生じる波長域
を長波長化することができ、伝送信号光の損失を軽減す
ることができる。
【0042】前記モノマーを重合する際に、重合開始剤
および重合調整剤を添加することができる。これらの具
体例については、クラッド部の形成に用いられるそれぞ
れの具体例と同様である。
【0043】コア部が、中心から外側に向かって屈折率
の分布を有している(以下、「屈折率分布型コア部」と
称する)と、高い伝送容量を有する屈折率分布型プラス
チック光ファイバとなるので好ましい。屈折率調整剤
は、これを含有する組成物が無添加の組成物と比較し
て、屈折率が異なる(好ましくは高くなる)性質を有す
るものをいい、添加する光学部材用樹脂との屈折率差が
0.001以上であるもののことをいう。この屈折率調
整剤は、重合体中の存在比によって、重合体組成物の屈
折率を変化させることができるものである。前記屈折率
調整剤はこの性質を有し、重合体と安定して共存可能
で、且つ重合体を構成する単量体に対して非重合性であ
り、さらに前述の原料であるモノマーの重合条件(加熱
および加圧等の重合条件)下において安定であるもの
を、いずれも用いることができる。例えば、安息香酸ベ
ンジル(BEN)、硫化ジフェニル(DPS)、リン酸
トリフェニル(TPP)、フタル酸ベンジルnブチル
(BBP)、フタル酸ジフェニル(DPP)、ビフェニ
ル(DP)、ジフェニルメタン(DPM)、リン酸トリ
クレジル(TCP)、ジフェニルスルホキシド(DPS
O)などが挙げられ、中でも、BEN、DPS、TP
P、DPSOが好ましい。前記屈折率調整剤には、多量
体(例えば2〜10の多量体)が含まれるものとする。
前記屈折率調整剤は2種類以上を併用してもよい。ま
た、屈折率調整剤を用いずに、中心から外周に向かって
異なる屈折率を有する重合体の配合比が変化する様にし
て(例えば、共重合比が異なる様にして)、屈折率分布
を形成してもよい。
【0044】前記モノマーを注入したクラッド部となる
円筒管を、治具の中空部に挿入して、治具に支持された
状態で且つ加圧下で重合を行うことが好ましい。前記治
具は、前記構造体を挿入可能な中空部を有する形状であ
り、該中空部は前記構造体と類似の形状を有しているの
が好ましく、円筒形状であるのが好ましい。治具は、加
圧重合中に前記円筒管が変形するのを抑制するととも
に、加圧重合が進むに従ってコア部となる領域が収縮す
るのを緩和可能に支持する。前記円筒管が治具に密着状
態で支持されている場合は、コア部となる領域が収縮す
るのを円筒管によって緩和できず、中央部にボイドが発
生し易い。従って、治具は、前記クラッド部となる円筒
管の外径より大きい径の中空部を有し、前記クラッド部
となる円筒管を非密着状態で支持するのが好ましい。前
記治具の中空部は、前記クラッド部となる円筒管の外径
に対して0.1%〜40%だけ大きい径を有しているの
が好ましく、10〜20%だけ大きい径を有しているの
がより好ましい。
【0045】前記クラッド部となる円筒管を治具の中空
部に挿入した状態で、重合容器内に配置することができ
る。重合容器内において、前記クラッド部となる円筒管
は、円筒の高さ方向を垂直にして配置されるのが好まし
い。前記治具に支持された状態で前記クラッド部となる
円筒管を、重合容器内に配置した後、前記重合容器内を
加圧する。窒素等の不活性ガスで重合容器内を加圧し、
不活性ガス雰囲気下で加圧重合を進行させるのが好まし
い。重合時の加圧の好ましい範囲については、用いるモ
ノマーによって異なるが、重合時の圧は、一般的には
0.02〜1.0MPaG程度が好ましい。また、重合
時間は、一般的には24〜96時間であるのが好まし
い。重合は加熱下で行ってもよく、一般的には重合温度
は90〜140℃であるのが好ましい。
【0046】この様にして、コア部およびクラッド部が
プラスチックからなる円筒形状のプリフォームを作製す
ることができ、得られたプリフォームはそのまま、また
はコーティングなどの処理を施された後、前述の延伸工
程に供せられる。
【0047】前記第2の工程に代えてまたは前記第2の
工程に適用する際に、特開平5−181023号公報お
よび特開平6−194530号公報に記載の、重合体か
らなる円筒状クラッド部の内部で、該クラッド部を形成
する重合体と異なる屈折率を有するコア部を形成し得る
モノマーと重合開始剤との混合物を滴下しながら加熱重
合する方法;国際公開WO93/08488号公報に記
載の、重合体からなる円管内にモノマーと重合性の屈折
率上昇剤と重合開始剤とを含む混合物を充填後、加熱重
合して、屈折率調整剤等の濃度分布によって屈折率の分
布を得る方法;特開平4−97302号公報に記載の屈
折率の異なる重合体の配合比を連続的に変化させる方
法;などを用いることもできる。また、重合工程を経ず
にコア部を形成する方法として、特開平2−16504
号公報に記載の屈折率の異なる2種以上の重合性混合物
の積層状物を同心円状に押し出して形成する方法を、前
記第2の工程に代えて採用することができる。
【0048】本実施の形態では、プラスチック材料から
なる光ファイバの製造例を示したが、これに限定され
ず、本発明の製造方法(延伸工程)は、ガラス材料から
なる光ファイバの製造方法にも適用することができる。
また、実施の形態において、「光ファイバ」と表現した
が、その径、長さ等については特に制限なく、種々の形
態の光伝送体の製造に適用することができる。
【0049】本発明の光伝送体を光ファイバーとして用
いた光信号を伝送するシステムは、種々の発光素子、受
光素子、他の光ファイバー、光バス、光スターカプラ、
光信号処理装置、接続用光コネクター等で構成される。
それらに関する技術としてはいかなる公知の技術も適用
でき、例えば、プラスティックオプティカルファイバの
基礎と実際(エヌ・ティー・エス社発行)等の他、特開
平10−123350号、特開2002−90571
号、特開2001−290055号等の各公報に記載の
光バス;特開2001−74971号、特開2000−
32996号、特開2001−74966号、特開20
01−74968号、特開2001−318263号、
特開2001−311840号等の各公報に記載の光分
岐結合装置;特開2000−241655号公報等に記
載の光スターカプラ;特開2002−62457号、特
開2002−101044号、特開2001−3053
95号等の各公報に記載の光信号伝達装置や光データバ
スシステム;特開2002−23011号公報等に記載
の光信号処理装置;特開2001−86537号公報等
に記載の光信号クロスコネクトシステム;特開2002
−26815号公報等に記載の光伝送システム;特開2
001−339554号、特開2001−339555
号等の各公報に記載のマルチファンクションシステム;
などを参考にすることができる。
【0050】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。以下の実施例に示す材料、試薬、割合、操
作等は、本発明の精神から逸脱しない限り適宜変更する
ことができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体
例に制限されるものではない。
【0051】(実施例1)蒸留精製して0.008%ま
で水分を除去したメチルメタクリレートモノマーを60
0質量部、重合開始剤として脱水精製した過酸化ベンゾ
イルを1.4質量部、および重合調整剤(連鎖移動剤)
としてn−ブチルメルカプタンを1.6質量部それぞれ
別のガラス容器で計量後に配合し、さらに遮光した状態
で攪拌しながら混合溶解して原料溶液を得た。この原料
溶液の一部を、内径30mm、長さ1000mmのテフ
ロン(登録商標)製の円筒状試験管に注入した。この試
験管を密封し、70℃の水槽中で震蕩しながら2時間反
応させた。次に、90℃の熱風恒温槽内で水平状態に保
持しつつ、保護管内で3000rpmで回転させ、反応
液を遠心力で試験管内壁に保持した状態で2時間重合反
応させて、クラッド管となるPMMAからなる円筒形状
の中空管を作製した。
【0052】試験管から作製したクラッド管を取り出
し、90℃に維持した。蒸留精製して0.08%まで水
分を除去したメチルメタクリレートモノマー(MMA)
を700質量部、重合開始剤として脱水精製した過酸化
ジ−tert−ブチルを0.01質量部、重合調整剤
(連鎖移動剤)としてラウリルメルカプタンを0.3質
量部、およびコア部に屈折率分布を与えるための屈折率
調整剤として硫化ジフェニルをMMAに対して10質量
%混合した溶液を、それぞれ別のガラス容器で計量後に
配合し、更に遮光した状態で攪拌しながら混合溶解して
原料溶液を得た。この原料溶液を孔径0.2μmの四フ
ッ化エチレン製メンブランフィルターで濾過しつつ、温
度を90℃に維持したクラッド管の中空部に注入した。
窒素雰囲気中で、前記混合物を120℃で50時間、
0.6MPaの加圧状態で反応させてコア部を形成し、
径29mm、長さ800mmのプリフォームを得た。こ
のプリフォームの屈折率分布構造は、「インデックスプ
ロファイラ IP−5500」(セイコー・イージーア
ンドジー(株)社製)で測定した結果、g乗近似で約
2.8であった。また、形成されたコア部のガラス転移
点は90℃であった。
【0053】このようにして作製したプリフォームを、
図1と同様の構成を有する延伸装置を用いて、以下の様
に線引きを行った。プリフォーム9を延伸装置に備わる
プリフォーム懸架金具8に固定し、プリフォーム9の先
端を円筒形の加熱炉10内に導入した。加熱炉10は内
径60mm、高さ250mmで内部上段に高さ50mm
最大出力500Wの電気ヒーター(不図示)を備え、下
部の200mmはプリフォーム9に炭酸ガスレーザー発
生装置11からのレーザーを照射する、耐熱レンガを貼
りつけた円筒形の部屋10’とした。電気ヒーター部分
は50℃に加熱した。電気ヒーター上部の開口部は、延
伸時のヒートロスを抑制するために開口直径35mmの
絞りを設置した。照射波長10.6μm、最大出力60
Wの炭酸ガスレーザー発生装置11を1台、プリフォー
ム9に対して45度の角度を持って前述の電気ヒーター
の下部の部屋10’に照射するようセットした。炭酸ガ
スレーザーの発生装置11からのレーザー光(45W)
を光学系13によって4本に分け、プリフォーム9に周
囲4方向から照射した。炭酸ガスレーザーの照射領域
は、コリメートされた直径45mmとした。
【0054】ファイバ9’の引取り開始と同時にプリフ
ォームの懸架金具8を自動的に降下させ、プリフォーム
9を少しずつ加熱炉10内に供給した。下降速度は、予
め延伸を行い決めておいた。延伸したファイバ9’はレ
ーザー計測器14bで直径を測定し、直径が一定になる
ようコンピュータ17で制御した。冷却装置20を作動
させて15℃の空気を延伸直後のファイバ9’に吹き付
けて冷却を行った。
【0055】始めは引取り速度2m/分で、その後、プ
リフォーム9の延伸開始位置の状態を観察しながら1m
/分ずつ、徐々に引取りロール15による引取り速度を
上げていき、最終的に外径750μmの光ファイバを1
5m/分の引取り速度で延伸した。この時、レーザー照
射部分の温度は260℃(非接触式赤外線温度計により
測定した温度であり、Tmaxである)で、レーザースポ
ット径及び強度分布から計算される、延伸開始位置(図
1中a)の熱量は18kJ/cm2であり、また、このと
きのEpの値は0.54(D1=30mm、L=28m
m)であった。引取り速度15m/分でも、プリフォー
ム9の延伸開始位置aは上下に殆ど動くことなく、線引
張力も85〜100g前後と安定していた。
【0056】延伸した光ファイバ9’は引取りロール1
5の直後で、400mmφの巻取りリール(不図示)へ
自動で巻取り回収した。巻取りリールは巻取り部分の幅
が200mmあり、自動トラバース装置により200m
mの幅でゆっくりリールの軸方向へ往復スライドさせ
て、リールに均一に巻き取った。線引き後のプリフォー
ムのロス(保持部分は除く)は3%であった。また、得
られた光ファイバの波長650nmにおける伝送損失
は、178(150付近で)dB/kmであった。
【0057】(実施例2)実施例1と同様にして製造し
たプリフォームを用い、図1中、電気ヒーター加熱炉1
0を稼動させず、レーザー照射前にプリフォームを加熱
しなかった以外は、実施例1と同じ条件で延伸を行っ
た。最終的な引取り速度は12m/分であり、実施例1
の引取り速度より低下させることで延伸を安定的に行え
た。この時のEpの値は0.48(D1=30mm、L
=31mm)であった。安定的な延伸を行うことによ
り、得られたファイバは、形状および屈折率分布等の性
状が実施例1で得られたものと同様に良好であった。な
お、線引き後のプリフォームのロス(保持部分は除く)
は4%であった。また、得られた光ファイバの波長65
0nmにおける伝送損失は192dB/kmであった。
【0058】(実施例3)実施例1と同様にして製造し
たプリフォームを用い、レーザー照射の出力を30Wに
低下させた以外は実施例1と同じ条件で延伸を行った。
最終的な引取り速度は9.2m/分であり、実施例1の
引取り速度より低下させることで延伸を安定的に行え
た。この時のEpの値は0.43(D1=30mm、L
=35mm)であった。安定的な延伸を行うことによ
り、得られたファイバは、形状および屈折率分布等の性
状が、実施例1で得られたものと同様に良好であった。
なお、線引き後のプリフォームのロス(保持部分は除
く)は3%であった。また、得られた光ファイバの波長
650nmにおける伝送損失は176dB/kmであっ
た。
【0059】(比較例1)実施例1と同様にして製造し
たプリフォームを用い、実施例1で用いた最大出力50
0Wの円筒形電気ヒーターを5台重ねて配置した加熱ゾ
ーンによりプリフォームを加熱して延伸した。炭酸ガス
レーザーは用いなかった。5台の電気ヒーターはそれぞ
れ220℃に加熱をした。電気ヒーター上部の開口部
は、延伸時のヒートロスを抑制するために開口直径35
mmの絞りを設置した。実施例1と同様の手順でプリフ
ォームの延伸を試みた。引取り速度を5.5m/分にし
たところ、プリフォームの延伸開始位置がゆっくり下降
し始め、それに伴い延伸張力が上昇し、延伸張力が50
0gを超えたところでインターロック回路が作動し、装
置が停止してしまった。再び引取り速度4m/分で延伸
を試みたところ、延伸張力が120〜150gで安定し
て、延伸を継続することができた。得られたファイバの
650nmにおける伝送損失は218dB/kmであっ
た。プリフォームは電気炉内で徐々に延伸されるため、
プリフォームの末端まで有効に延伸しきることができ
ず、全長の約20%が引き残りロスとなった。
【0060】(比較例2)実施例3でレーザー照射の出
力をさらに20Wまで低下させた以外は、同一条件で延
伸を行った。この時、レーザー照射部分の温度は220
℃(非接触式赤外線温度計での測定した温度であり、T
maxである)で、レーザースポット径および強度分布か
ら計算される熱量は7kJ/cm2であった。また、こ
の時のEpの値は0.23(D1=30mm、L=65
mm)まで低下した。最終時な引取り速度は3.2m/
分であり、引取り速度を顕著に低下させないと延伸を安
定的に行えなかった。また、得られたファイバの波長6
50nmにおける伝送損失は183dB/kmであっ
た。
【0061】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、高
い生産性で、しかも良好な性質の光伝送体を安定的に生
産可能な光伝送体の製造方法を提供することができる。
また、本発明によれば、高い生産性で製造可能な良好な
特性を有する光伝送体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に用いられる製造装置例
の断面概略図である。
【図2】 プリフォームが延伸される様子を模式的に示
した図である。
【符号の説明】
1 アーム 2 スクリュー 3 スクリュー駆動装置 4 スクリュー駆動装置用モータ 5 調芯装置 7 ユニバーサルジョイント 8 プリフォームフォルダ 9 プリフォーム 9’ ファイバ 10 加熱炉 11 レーザ発生装置 12 コリメータ 13 光学系 14a 張力測定器 14b レーザ計測器 14c 距離カウンタ 15 引取りロール 16 引取りロール用モータ 17 コンピュータ 18 圧着装置 20 冷却ファン 21 冷却室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 白倉 幸夫 静岡県富士宮市大中里200番地 富士写真 フイルム株式会社内 Fターム(参考) 2H050 AA16 AA20 AB42Z AB43Z 4L036 MA04 MA15 MA34 PA03 UA10 UA25

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プリフォームを加熱溶融させて延伸する
    延伸工程を含む光伝送体の製造方法であって、前記延伸
    工程において、延伸が始まる位置における前記プリフォ
    ームの直径をD1、該位置から延伸によって前記プリフ
    ォームの直径が1/2×D1になる位置までの距離をL
    とした場合に、下記式(1)で定義されるEpが0.2
    5以上である光伝送体の製造方法。 式(1) Ep=1/2×(D1/L)
  2. 【請求項2】 プリフォームを下記式(1)で定義され
    るEpが0.25以上になる条件で加熱延伸してなる光
    伝送体。 式(1) Ep=1/2×(D1/L) (式中、D1は延伸が始まる位置における前記プリフォ
    ームの直径を、Lは延伸が始まる位置から前記プリフォ
    ームの直径が1/2×D1になるまでの距離を示す。)
  3. 【請求項3】 プリフォームに10kJ/cm2以上の
    熱量を与えて加熱溶融する加熱手段と、加熱溶融された
    プリフォームを延伸する延伸手段とを備えた光伝送体の
    製造装置。
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