JPH0481770A - 静電像現像用トナーおよび画像形成方法 - Google Patents

静電像現像用トナーおよび画像形成方法

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JPH0481770A
JPH0481770A JP2194726A JP19472690A JPH0481770A JP H0481770 A JPH0481770 A JP H0481770A JP 2194726 A JP2194726 A JP 2194726A JP 19472690 A JP19472690 A JP 19472690A JP H0481770 A JPH0481770 A JP H0481770A
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JP
Japan
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toner
vinyl polymer
copolymer
temperature
molecular weight
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Application number
JP2194726A
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English (en)
Inventor
Tatsuya Nagase
達也 長瀬
Hiroyuki Takagiwa
高際 裕幸
Kunio Akimoto
秋本 国夫
Hirotaka Kabashima
浩貴 椛島
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電子写真法、静電印刷法、静電記録法等に適
用される静電像現像用トナーおよび画像形成方法に関す
る。
〔従来の技術〕
電子写真法の一例においては、光導電性感光体上に、帯
電、露光により静電像が形成され、この静電像かトナー
によって現像され、得られたトナー像は通常は転写紙等
に転写された後、定着されて可視画像が形成される。
トナー像の定着手段としては、熱効率が高くて高速定着
か可能なことがら熱ローラ定着方式が好ましく用いられ
ている。
しかして、この熱ローラ定着方式によって良好な定着画
像を形成するためには、耐オフセット性と共に、低温定
着性の優れたトナーが必要とされる。
そこで、従来においては、以下の技術が提案されている
■ 結晶性ポリエステルと、この結晶性ポリエステルと
結合を形成する官能基を有する非品性ビニル重合体とが
化学的に結合してなるブロック共重合体またはグラフト
共重合体をトナーのバインダー樹脂として用いる技術(
特開昭63−27855号、特開昭63−27856号
の各公報)。
■ 結晶性ポリエステルと、数平均分子量Mnに対する
重量平均分子量Mwの比Mw/Mnの値か3.5以上で
あるイオン架橋された無定形ビニル重合体とが化学的に
結合してなるブロック共重合体またはグラフト共重合体
をトナーのバインダー樹脂として用いる技術(特開平1
−163755号公報)。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、上記のおよび■の技術においても、いまだ耐オ
フセット性と低温定着性の両方の条件を十分に満足する
ことが困難である。
すなわち、上記■または■のトナーを用いて、熱ローラ
定着方式を採用して多数回にわたりコピー画像を形成す
ると、オフセットトナーによって定着ローラの汚れか増
大し、最悪の場合には定着ローラからオフセットトナー
の塊か一挙にはき出される現象(はき出し現象)か発生
する。また、定着可能な最低温度か高くなりすぎて定着
不良か生じやすい。
そこで、本発明の第1の目的は、耐オフセット性を損な
わずに、低温定着性かさらに優れた静電像現像用トナー
を提供することにある。
本発明の第2の目的は、トナーのはき出し現象を伴わず
に多数回にわたり良好な画像を安定に形成することがで
きる画像形成方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
以上の目的を達成するために、本発明者らか鋭意研究を
重ねた結果、バインダー樹脂として、単に結晶性ポリエ
ステルと無定形ビニル重合体とがらなるのみならず、両
者の結合割合を規定してクロロホルム不溶分を3〜10
重量%の範囲に調整したブロック共重合体またはグラフ
ト共重合体を用いることにより、耐オフセット性を損な
わずに低温定着性を格段に高めることができることを見
出して、本発明を完成するに至ったものである。
そこて、本発明の静電像現像用トナーは、結晶性ポリエ
ステル3〜50重量部と、イオン架橋した無定形ビニル
重合体97〜50重量部とが化学的に結合されてなり、
クロロホルム不溶分が3重量%以上10重量%以下であ
るブロック共重合体またはグラフト共重合体(以下、適
宜「特定の共重合体」と称する。)をバインダー樹脂と
して含有してなることを特徴とする。
本発明の画像形成方法は、上記トナーにより有機光導電
性感光体上に形成された静電像を現像してトナー像を形
成する工程と、このトナー像を転写体に転写する工程と
、転写体上のトナーを熱ローラによって定着する工程と
を含むことを特徴とする。
このように本発明のトナーでは、バインダー樹脂として
用いる特定のブロック共重合体またはグラフト共重合体
のクロロホルム不溶分を3〜10重量%の範囲に限定し
ているため、十分な耐オフセット性が発揮されるのみな
らず、低温定着性が格段に向上し、好適な定着可能な温
度範囲が得られる。
従って、オフセットトナーの発生を存効に防止てき、定
着ローラをトナーによって汚すことなく、しかもより低
温で十分な定着を達成しなから、多数回にわたり良好な
画像を安定に形成することがてきる。
また、本発明の画像形成方法ては、上記トナーの摩擦帯
電性と相性の良い有機光導電性感光体を用いて画像を形
成するため、画質の向上を図ることもてきる。
以下、本発明の構成を具体的に説明する。
トナーのバインダー樹脂として用いる特定の共重合体は
、結晶性ポリエステル3〜50重量部と、イオン架橋し
た無定形ビニル重合体97〜50重量部とが化学的に結
合されてなり、かつ、クロロホルム不溶分が3重量%以
上10重量%以下であるブロック共重合体またはグラフ
ト共重合体である。
結晶性ポリエステルと無定形ビニル重合体との配合割合
か上記範囲にあれば、耐オフセット性を阻害せずに低温
定着性を高めることができる。
しかし、結晶性ポリエステルの割合か過小で無定形ビニ
ル重合体の割合が過大のときは低温定着性か悪化する。
一方、結晶性ポリエステルの割合か過大て無定形ビニル
重合体の割合か過小のときは耐オフセット性か低下する
そして、上記特定の共重合体において、クロロホルム不
溶分か3〜lO重量%の範囲であることにより、耐オフ
セット性を実質的に損なうことなく、低温定着性を格段
に向上させることができる。
すなわち、クロロホルム不溶分は高分子量成分であって
、この高分子量成分が特定の共重合体において3〜10
重量%の割合で存在すれば、軟化点、オフセット発生温
度等の温度点が適当な高さとなり、従って好適な定着可
能な温度範囲が得られる。
この結果、オフセット現象を生ぜずに十分な定着を達成
するための、定着器の熱ローラの温度制御に対する条件
か大幅に緩和され、熱ローラの温度の不均一さに基づく
オフセット現象の発生および定着の不完全さを伴うこと
なく、良好な定着を確実に達成することが可能となる。
しかし、特定の共重合体のクロロホルム不溶分か3重量
%未溝の場合はオフセット発生温度が低くなるため耐オ
フセット性を十分に高めることが困難である。一方、ク
ロロホルム不溶分か10重量%を超える場合は定着可能
な温度か高くなるため低温定着性が阻害される。
本発明において、クロロホルム不溶分とは、試料をクロ
ロホルムに溶解したときの濾紙不透過分をいい、次のよ
うにして求めたものである。
特定の共重合体(試料)を微粉砕し、40メソシユの篩
を通過した試料粉体5.00 gを採取し、濾過助剤ラ
ジオライト(#700) 5.00gと共に容量150
イの容器に入れ、この容器内にクロロホルム100gを
注入し、ボールミル架台に載せ5時間以上にわたって回
転させて試料を充分にクロロホルムに溶解させる。一方
、加圧濾過器内に直径7cmの濾紙(Nα2のもの)を
置き、その上に5.OOgのラジオライトを均一にプレ
コートし、少量のクロロホルムを加えて濾紙を濾過器に
密着させた後、前記容器の内容物を濾過器内に流し込む
。さらに容器を100ydのクロロホルムにより充分に
洗浄して濾過器に流し込み、容器の器壁に付着物が残留
しないようにする。その後、濾過器の上蓋を閉じ、濾過
を行う。濾過は4 kg/Cm2以下の加圧下にて行い
、クロロホルムの流出か止まった後にクロロホルム10
0mj’を加えて濾紙上の残留物を洗浄し、ふたたび加
圧濾過を行う。
以上の操作か完了した後、濾紙およびその上の残渣なら
びにラジオライトのすべてをアルミホイル上に載せて真
空乾燥器内に入れ、温度80〜100°C1圧力100
mmHgの条件下で10時間乾燥し、かくして得られた
乾固物の総重量a (g)を測定し、次式によりクロロ
ホルム不溶分X(重量%)を求める。
X(重量%)= a (g)−濾紙の重量(g)−ラジオライトの重量(
10,00g)サンプリング重量(5,00g) ×100 このようにして求められるクロロホルム不溶分は、高分
子量の重合体成分もしくは架橋された重合体成分てあり
、その分子量はおよそ400.000以上であると考え
られる。
特定の共重合体におけるクロロホルム不溶分は、無定形
ビニル重合体の重合反応および無定形ビニル重合体と結
晶性ポリエステルの重合反応において、重合反応温度、
重合時間等の反応条件を適宜選択することにより、ある
いは適当な架橋剤を反応系に存在させることにより、相
当程度制御することができる。
特定の共重合体を構成するためのイオン架橋した無定形
ビニル重合体は、結晶性ポリエステルとブロック共重合
体またはグラフト共重合体を形成するための官能基を有
することが必要である。斯かる官能基としては、カルボ
キシル基、水酸基、アミノ基、エポキシ基等を好ましい
ものとして挙げることができる。
斯かる官能基を有する単量体としては、アクリル酸、β
、β−ジメチルアクリル酸、α−エチルアクリル酸、メ
タクリル酸、フマル酸、イタコン酸、マレイン酸、クロ
トン酸、ヒドロキシエチルメタクリレート、コハク酸モ
ノアクリロイルオキシエチルエステル、N−ヒドロキシ
エチルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド
、p−アミノスチレン、グリシジルメタクリレート等を
挙げることができる。このような官能基を有する単量体
は、イオン架橋した無定形ビニル重合体を得るための単
量体組成物中に、0.1〜20モル%、好ましくは0.
5〜10モル%の割合で使用されることが好ましい。
イオン架橋した無定形ビニル重合体における幹としての
ビニル重合体としては、ポリスチレン、ポリメタクリル
酸メチル、ポリアクリル酸メチル、ポリ塩化ビニル、ポ
リ酢酸ビニル、ポリアクリロニトリル等を挙げることが
てきる。なかても、スチレン系単量体、アクリル系単量
体、メタクリル系単量体から選択される少なくとも1種
を必須成分として用いて得られるビニル重合体であるこ
とが好ましい。
ビニル重合体を得るためのスチレン系単量体としては、
スチレン、0−メチルスチレン、m−メチルスチレン、
p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−エチル
スチレン、2,3−ジメチルスチレン、2.4−ジメチ
ルスチレン、p−nブチルスチレン、p−t−ブチルス
チレン、pn−へキシルスチレン、p−n−オクチルス
チレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチ
レン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレ
ン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3.
4−ジクロルスチレン等を挙げることができる。これら
の単量体は単独で用いてもよいし、あるいは複数のもの
を組合わせて用いてもよい。
ビニル重合体を得るためのアクリル系単量体としては、
アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
クリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プ
ロピル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ドデシル、ア
クリル酸ラウリル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、
アクリル酸ステアリル、アクリル酸−2−クロルエチル
、アクリル酸フェニル、α−クロルアクリル酸メチル等
を挙げることができる。また、メタクリル酸系単量体と
しては、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリ
ル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチ
ル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸オクチル、
メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ラウリル、メタク
リル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル
、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノ
エチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル等のメタク
リル酸エステル類等を挙げることができる。
イオン架橋結合は、例えばカルボキシル基を有するビニ
ル重合体の当該カルボキシル基に、多価金属化合物を反
応させて形成することができる。
斯かるカルボキシル基を有するビニル重合体を得るため
には、アクリル酸もしくはメタクリル酸およびこれらの
誘導体から選択される単量体を必須成分として用いて重
合すればよい。例えば、水酸基を有するアクリル酸エス
テルもしくはメタクリル酸エステルまたはこれらの誘導
体と、ジカルボン酸化合物とのエステル化反応によって
得られる構造の半エステル化合物を用いることができる
半エステル化合物の具体例としては、コハク酸モノアク
リロイルオキシエチルエステル、コハク酸モノアクリロ
イルオキシプロピルエステル、グルタル酸モノアクリロ
イルオキシエチルエステル、フタル酸モノアクリロイル
オキシエチルエステル、フタル酸モノアクリロイルオキ
シプロピルエステル、コハク酸モノメタアクリロイルオ
キシエチルエステル、コハク酸モノメタアクリロイルオ
キシプロピルエステル、グルタル酸モノメタアクリロイ
ルオキシエチルエステル、フタル酸モノメタアクリロイ
ルオキシエチルエステル、フタル酸モノメタアクリロイ
ルオキシプロピルエステル等を挙げることができる。
カルボキシル基を有するビニル重合体の当該カルボキシ
ル基と反応させる多価金属化合物の金属元素としては、
Cu、AgSBe5Mg、Ca、5rSBa、Zri、
Cd、AI、Ti、Ge5Sn、V、CrSMo、Mn
、Fe1Ni、Co。
Zr、Se等を挙げることができる。これらの中でもア
ルカリ土類金属(Be、Mg、Ca、Sr、Ba)およ
び亜鉛族元素(Zn、Cd)が好ましく、特にMgおよ
びZnか好ましい。
これらの金属を含む多価金属化合物としては、例えば、
上記金属元素の、フッ化物、塩化物、塩素酸塩、臭化物
、ヨウ化物、酸化物、水酸化物、硫化物、亜硫酸塩、硫
酸塩、セレン化物、テルル化物、窒化物、硝酸塩、リン
化物、ホスフィン酸塩、リン酸塩、炭酸塩、オルトケイ
酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、メチル化合物もしくはエチ
ル化合物等の低級アルキル金属化合物等を挙げることが
できる。これらのなかでも、上記金属元素の酢酸塩、上
記金属元素の酸化物が好ましい。
多価金属化合物の添加量は、−概に規定することはでき
ないか、ビニル重合体の1モルに対して例えば0.1〜
1モル程度である。
カルボキシル基を有するビニル重合体の当該カルボキシ
ル基に多価金属化合物を反応させるには、例えば溶液重
合法により重合して得られたカルボキシル基を有するビ
ニル重合体を含有する溶液に、多価金属化合物もしくは
当該多価金属化合物の分散溶液を混合し、昇温しで約1
〜3時間にわたり脱溶剤処理を行い、反応系内の温度か
150〜180°C程度に達した状態で1時間以上この
温度に維持して反応を完結させるのかよい。また場合に
よっては、カルボキシル基を有するビニル重合体の重合
を開始する前に多価金属化合物を溶剤と共に反応系内に
存在させてもよく、あるいは上記脱溶剤処理を行って得
られたカルホキシル基を存するビニル重合体と多価金属
化合物とをロールミル、ニーダ、押出機等により溶融混
練することにより反応させてもよい。
このようにして、カルボキシル基を有するビニル重合体
と多価金属化合物とが反応して得られるイオン架橋した
無定形ビニル重合体は、当該カルボキシル基を有するビ
ニル重合体のカルボキシル基と多価金属原子とがイオン
結合により結合され、このイオン結合により一種の架橋
構造が形成されたものとなる。このイオン結合は、共有
結合に比してはるかにゆるやかな結合である。
また、低温定着性、耐オフセット性のさらなる向上を図
る観点から、イオン架橋した無定形ビニル重合体は、分
子量分布において少なくとも2つ以上の極大値を有する
ことが好ましい。具体的には、分子量極大値の小さい低
分子量成分と分子量極大値の大きい高分子量成分の少な
くとも2群に分けられる分子量分布を有し、ゲル・パー
ミュエーション・クロマトグラフィ (G P C)に
より測定された分子量分布曲線において、少なくとも1
つの極大値か2.000〜20.000の範囲内にあり
、少なくとも1つの極大値が100.000〜1.00
0.000の範囲内にあるような、少なくとも2つの極
大値を有することが好ましい。また、上記高分子量成分
によりイオン架橋した無定形ビニル重合体を一層強靭な
ものとすることが可能であるので、キャリアとの摩擦あ
るいは感光体との衝突においてトナー粒子破壊の抑制効
果か大きく、その結果トナーフィルミングの原因となる
微粉の発生が抑制される。なお、上記高分子量成分の割
合は、イオン架橋した無定形ビニル重合体の15重量%
以上であることが好ましく、特に15〜50重量%か好
ましい。
イオン架橋した無定形ビニル重合体か、上記の如く高分
子量成分と低分子量成分とにより構成される場合には、
多価金属化合物と反応するカルホキシル基か少なくとも
低分子量成分に導入されていることが好ましい。すなわ
ち、キャリアとの摩擦あるいは感光体の表面との衝突に
よって生ずるトナー粒子の破壊は、主としてトナー粒子
中における低分子量の比較的もろい成分に起因するため
、このような低分子量成分を詳細は後述する多価金属化
合物によりいわばイオン結合により架橋して強靭なもの
とすることにより、トナー粒子の破壊によって生ずるト
ナーフィルミングの原因となる微粉の発生を有効に防止
することができる。
また、イオン架橋した無定形ビニル重合体において、重
量平均分子量Mwと数平均分子量Mnの比Mw/Mnの
値が3.5以上であることが好ましく、特に4〜40か
好ましい。当該比Mw/Mnが過小のときには、十分な
耐オフセット性および耐久性か得られない。
ここで、MwおよびMnの値は、GPCによって以下に
示す条件で測定されたものである。
温度40°Cにおいて、溶媒(テトラヒドロフラン)を
毎分1.2−の流速で流し、濃度0.2 g / 20
m1のテトラヒドロフラン試料溶液を試料重量として3
mg注入し測定を行う。試料の分子量測定にあたっては
、当該試料の存する分子量が数種の単分散ポリスチレン
標準試料により作製された検量線の分子量の対数とカウ
ント数が直線となる範囲内に包含される測定条件を選択
する。なお、測定結果の信頼性は、上述の測定条件で測
定したN B S 706ポリスチレン標準試料(Mw
=28.8X10’ 、 Mn= 13.7x 20’
 、比Mw/Mn =2.11)の比Mw/Mnの値が
2.11±0.10となることにより確認する。
また、用いるGPCOカラムとしては、前記条件を満足
するものであるならばいかなるカラムを用いてもよい。
具体的には、例えばTSK−GELXGMH(東洋曹達
社製)等を用いることができる。なお、溶媒および測定
温度は、上記条件に限定されるものではなく、適宜他の
条件に変更してもよい。
イオン架橋した無定形ビニル重合体として、既述のよう
に分子量分布曲線において少なくとも2つの極大値を有
するものを好ましく用いることができるが、このような
イオン架橋した無定形ビニル重合体を得る方法としては
特に限定されない。
例えば分子量極大値の大きい高分子量成分もしくは分子
量極大値の小さい低分子量成分のいずれか一方を得るた
めの第1段目の重合を行い、これにより得られた一方の
成分を、他方の成分を得るための単量体組成物中に溶解
させて第2段目の重合を行い、これにより他方の成分を
生成させることにより、結果として分子量分布曲線にお
いて少なくとも2つの極大値を有する重合体を得ること
ができる。このように2段重合により得られる重合体は
、低分子量成分と高分子量成分とが、分子レベルで均一
に混合してなるものと推定される。この2段重合は、例
えば溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法等の方法によ
り行うことができるが、特に溶液重合法が好ましい。
また、分子量分布曲線において少なくとも2つの極大値
を有する重合体は、分子量極大値の小さい低分子量の重
合体成分と、分子量極大値の大きい高分子量の重合体成
分とを混合することによっても得ることができる。
また、低温定着性、耐オフセット性、耐久性をさらに向
上させる観点から、イオン架橋した無定形ビニル重合体
のガラス転移点Tgは、50〜100°Cか好ましく、
特に50〜85°Cが好ましい。ここで、ガラス転移点
Tgとは、示差走査熱量測定法(DSC)に基づいて測
定された値であり、具体的にはrDSC−20J  (
セイコー電子工業社製)を用い、昇温速度10°C/m
inて測定した際に、ガラス転移点以下のベースライン
の延長線とピークの立ち上かり部分からピークの頂点ま
での間での最大傾斜を示す接線との交点の温度をいう。
以上のイオン架橋した無定形ビニル重合体とブロック共
重合体またはグラフト共重合体を形成する結晶性ポリエ
ステルは、少なくとも当該ポリエステルの一部に結晶構
造を存しているものであり、ホモポリマーあるいはコポ
リマーにおいて少なくとも1成分か結晶性すなわち部分
的に結晶しているものをも含み、鋭く明瞭な融点を示す
ものであり、融点以下の温度における固体状態において
は結晶化部分による白濁化を示すものである。
斯かる結晶性ポリエステルとしては、低温定着性、流動
性の観点から特にポリアルキレンポリエステルか好まし
い。具体的には、ポリエチレンセバケート、ポリエチレ
ンアジペート、ポリエチレンアジペート、ポリエチレン
サクシネート、ポリエチレン−p−(カルボフェノキシ
)ウンデカエート、ポリへキサメチレンセバケ−ト、ポ
リへキサメチレンセバケート、ポリへキサメチレンデカ
ンジオエート、ポリオクタメチレンドデカンジオエート
、ポリノナメチレンアゼレート、ポリデカメチレンアジ
ペート、ポリデカメチレンアゼレート、ポリデカメチレ
ンアジペ−ト、ポリデカメチレンセバケート、ポリデカ
メチレンサクシネート、ポリデカメチレンドデカンジオ
エート、ポリデカメチレンオクタデカンジオエート、ポ
リテトラメチレンセバケート、ポリトリメチレンドデカ
ンジオエート、ポリトリメチレン才クタデカンジオエー
ト、ポリトリメチレンオフサレート、ポリへキサメチレ
ン−デカメチレン−セバケート、ポリオキシデカメチレ
ン−2−メチル−1,3−プロパン−ドデカンジオエー
ト等を挙げることができる。
結晶性ポリエステルの融点Tmは、50〜120 ’C
1特に50〜100℃か好ましい。融点Tmか過小のと
きには耐ブロッキング性か悪化しやすく、また融点Tm
が過大のときには低温定着性か悪化しやすい。なお、こ
の結晶性ポリエステルの融点Tmは、イオン架橋した無
定形ビニル重合体と結合されていない状態で測定された
ものである。なお、融点Tmとは、示差走査熱量測定法
(DSC)に従い、rDSC−20J  (セイコー電
子工業社製)を用いて、試料10mgを一定の昇温速度
(10°C/m1n)で加熱したときの融解ピーク値を
いう。
また、結晶性ポリエステルとしては、そのMwか5.0
00〜50.000、Mnか2.000〜20.000
のものか好ましい。
また、結晶性ポリエステルと、イオン架橋した無定形ビ
ニル重合体とは実質上非相溶であることが好ましい。な
お、実質上非相溶とは、結晶性ポリエステルとイオン架
橋した無定形ビニル重合体とが十分には分散しないこと
をいい、具体的には例えばフェドースの方法によるS、
 P、値(R,F。
Fedors、 Polym、εng、 Sci、、 
+4. (2) 147 (1974))の差か0.5
より大きいことをいう。
結晶性ポリエステルと、イオン架橋した無定形ビニル重
合体とを化学的に結合してなるブロック共重合体もしく
はグラフト共重合体を得るためには、例えば末端官能基
間のカップリング反応により頭−尾様式で互いに直接に
結合させ、あるいは末端官能基と二官能性カップリング
剤によって結合することができる。例えば末端基か水酸
基である重合体とジイソシアネートとの反応により形成
されるウレタン結合、末端基か水酸基である重合体とジ
カルボン酸との反応または末端基がカルボキシル基であ
る重合体とグリコールとの反応により形成されるエステ
ル結合、末端基か水酸基である重合体とホスゲン、ジク
ワルジメチルシランとの反応によって形成される他の結
合等によって結合することができる。
斯かるカップリング剤としては、ヘキサメチレンジイソ
シアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリ
レンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、ナ
フチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネー
ト、キシリレンジイソシアネート等の二官能性イソシア
ネートエチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、フ
ェニレンジアミン等の二官能性アミン:シュウ酸、コハ
ク酸、アジピン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフ
タル酸等の二官能性カルボン酸; エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジ
オール、ベンタンジオール、ヘキサンジオール、シクロ
ヘキサンジメタツール、p−キシリレングリコール等の
二官能性アルコール。
テレフタル酸クロリド、イソフタル酸クロリド、アジピ
ン酸クロリド、セバシン酸クロリド等の二官能性酸塩化
物; ジイソチオシアナート、ビスケテン、ビスカルボジイミ
ド等の他の二官能性カップリング剤等を挙げることがて
きる。
カップリング剤は、結晶性ポリエステルと、イオン架橋
した無定形ビニル重合体との合計量に対して、1〜10
重量%、特に2〜7重量%の割合で使用することが好ま
しい。カップリング剤の割合が過大のときには得られる
ブロック共重合体もしくはグラフト共重合体の軟化点が
高くなりすぎて低温定着性か悪化しやすく、逆に過小の
ときには耐オフセット性が悪化しやすい。
本発明においては、以上の如き特定のブロック共重合体
またはグラフト共重合体をバインダー樹脂として用いる
が、必要に応じてその他の樹脂を併用してもよい。しか
し、上記ブロック共重合体またはグラフト共重合体のト
ナーにおける割合が、30重量%以上であることが好ま
しい。
トナーには、必要に応じて種々の添加剤および表面処理
剤が含有されていてもよい。斯かる添加剤としては、例
えば着色剤、荷電制御剤、定着性向上剤等がある。
着色剤としては、カーボンブラック、ニグロノン染料、
アニリンブルー、カルコオイルブルークロムイエロー、
ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリ
ンイエロー、メチレンブルークロライド、フタロシアニ
ンブルー、マラカイトグリーンオフサレート、ランプブ
ラック、ローズベンガル、これらの混合物等を挙げるこ
とができる。
荷電制御剤としては、金属錯体系染料、ニグロシン系染
料、アンモニウム系化合物等を挙げることができる。
定着性向上剤としては、ポリオレフィン、脂肪酸金属塩
、脂肪酸エステルおよび脂肪酸エステル系ワックス、部
分ケン化脂肪酸エステル、高級脂肪酸、高級アルコール
、流動または固形のパラフィン系ワックス、ポリアミド
系ワックス、多価アルコールエステル、シリコーン樹脂
ス、脂肪族フロロカーボン等を挙げることがてきる。特
に、環球法(JIS K 2531−1960) lニ
ーよる軟化点が60〜15゜°Cのワックスか好ましい
表面処理剤としては、樹脂微粒子を挙げることができる
。具体的には、特開平! −105261号公報に記載
されたスチレン・アクリル樹脂、ポリメチルメタクリレ
ート樹脂、アクリル系樹脂でガラス転移点Tgか50°
C以上の樹脂微粒子か好ましい。
これらの樹脂微粒子はトナー表面上に機械的衝撃力によ
り固着されて使用されることが好ましい。
また、トナーには、無機微粒子等の外部添加剤か添加混
合されていてもよい。無機微粒子の具体例としては、シ
リカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタ
ン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸スト
ロンチウム、酸化亜鉛、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰
石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ
、二酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニ
ウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、
炭化ケイ素、窒化ケイ素等を挙げることができる。特に
シリカ微粉末が好ましい。
また、磁性トナーを得る場合には、磁性体の微粒子かト
ナー粒子中に含有される。斯かる磁性体としては、鉄、
フェライト、マグネタイト等の強磁性物質を挙げること
ができる。
次に、本発明の画像形成方法について説明する。
本発明の画像形成方法においては、上記のトナーを用い
て有機光導電性感光体上に形成された静電像を現像して
トナー像を形成し、このトナー像を転写体に転写し、転
写体上のトナーを熱ローラによって定着して、画像を形
成する。
有機光導電性感光体は、通常、有機光導電性半導体を含
有してなる感光層を、導電性支持体上に積層して構成さ
れる。当該感光層は、有機光導電性半導体をバインダー
樹脂中に分散含有させて構成することが好ましい。
当該感光層としては、可視光を吸収して荷電キャリアを
発生するキャリア発生物質を含有してなるキャリア発生
層と、このキャリア発生層において発生した正または負
のキャリアのいずれか一方または両方を輸送するキャリ
ア輸送物質を含有してなるキャリア輸送層とを組合せて
構成された、いわゆる機能分離型の感光層を用いること
が好ましい。
感光層におけるキャリア発生物質としては、アンズアン
スロン系顔料、ペリレン誘導体、フタロシアニン系顔料
、ビスアゾ系顔料、インジゴイド系色素等を用いること
ができる。キャリア輸送物質としては、カルバゾール誘
導体、オキサジアゾール誘導体、トリアリールアミン誘
導体、ポリアリールアルカン誘導体、ヒドラゾン誘導体
、ビラプリン誘導体、スチルベン誘導体、スチリルトリ
アリールアミン誘導体等を用いることができる。
キャリア発生層の厚さは、通常o、oi〜2μmであり
、キャリア輸送層の厚さは、通常1〜30μmである。
感光層のバインダー樹脂としては、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、アクリル樹H旨、メタクリル樹脂、塩化ビ
ニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタ
ン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッ
ド樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、メラ
ミン樹脂等の付加重金型樹脂、重付加型樹脂、重縮合型
樹脂、ならびにこれらの樹脂の繰り返し単位のうちの2
つ以上を含む共重合体樹脂、例えば塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル無水マレイ
ン酸共重合体樹脂、スチレン−アクリル共重合体樹脂等
の絶縁性樹脂、あるいはポリN−ビニルカルバゾール等
の高分子有機半導体等を用いることがてきる。
有機光導電性感光体を構成する導電性支持体としては、
アルミニウム、ニッケル、銅、亜鉛、パラジウム、銀、
インジウム、スズ、白金、金、ステンレス、鋼、真鍮等
よりなる金属製シートを用いることができる。
トナーの定着は、熱ローラを備えた熱ローラ定着器によ
って行う。熱ローラ定着器は、通常、熱ローラと、これ
に対接配置されたバックアップローラと、加熱源とによ
り構成される。また必要に応じてクリーニングローラが
熱ローラに対接配置される。加熱源により熱ローラの温
度を一定範囲にコントロールしなから、熱ローラとバッ
クアップローラとの間をトナーか転写された転写体を通
過させることにより、トナーを直接熱ローラに接触させ
て当該トナーを転写体に熱定着する。
また、熱ローラの表面をフッ素系物質もしくはシリコー
ン系物質により構成することにより、熱ローラ表面の離
型性を高めてトナーの耐オフセット性をさらに向上させ
、また定着ローラのトナーによる汚れを防止して定着器
の耐久性をさらに高めることもできる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を比較例と共に説明するが、本発
明の実施の態様はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。なお、以下において「部Jは「重量部」を表す。
く結晶性ポリエステル1〉 セバシン酸        1500g (7,41モ
ル)へキサメチレングリコール 964 g (8,+
 6モル)以上の単量体を、温度計、ステンレススチー
ル製撹拌器、ガラス製窒素ガス導入管および流下式コン
デンサーを備えた容量51の丸底フラスコに入れ、次い
てこのフラスコをマントルヒーター中に置き、ガラス製
窒素ガス導入管より窒素ガスを導入して反応器内を不活
性雰囲気に保った状態で昇温させた。
その後、p−トルエンスルホン酸13.2gを加えて温
度150°Cで反応させた。エステル化反応によって留
出した水の量か25(Wに達した時に反応を停止させ、
反応物を取り出した。これを室温まで冷却して、分子末
端に水酸基を有するポリへキサメチレンセバケートより
なる結晶性ポリエステル1を得た。この結晶性ポリエス
テル1の融点Tmは68°C1重量平均分子量Mwは1
1.000であった。
〈結晶性ポリエステル2〉 結晶性ポリエステル1と同様の製造方法により、Tm=
72℃、Mw=15,400のポリエチレンセバケート
よりなる結晶性ポリエステル2を得た。
〈結晶性ポリエステル3〉 結晶性ポリエステル1と同様の製造方法によ、す、Tm
=56°C,Mw=9,800のポリデカメチレンアジ
ペートよりなる結晶性ポリエステル3を得た。
〈無定形ビニル重合体1〉 容量11のセパラブルフラスコにトルエン100部を入
れ、その中に、高分子量成分用単量体として、 スチレン              75部n−ブチ
ルアクリレート        25部過酸化ベンゾイ
ル          0.2部を加えて、懸濁分散し
、フラスコ内の気相を窒素ガスによって置換した後、温
度80″Cに昇温しで当該温度に15時間保って第1段
重合を行った。
なお、この高分子量成分用単量体の単独重合体における
Mwは378,000. Tgハロ7°cてあった。
その後、フラスコ内を温度40″Cに冷却して、その中
に、低分子量成分用単量体として、スチレン     
         85部n−ブチルメタクリレート 
      1部部アクリル酸           
    5部過酸化ベンゾイル           
4部を加えて、温度4o″Cにおいて2時間撹拌を続け
た後、温度を80’Cに再昇温してその温度に8時間保
って第2段重合を行った。なお、この低分子量成分用単
量体の単独重合体におけるMwは12.400、Tgは
62℃であった。
次に、フラスコ内に、多価金属化合物である酸化亜鉛0
.5gを添加し、還流温度に保持して撹拌しながら2時
間にわたり反応を行った。
その後、反応系を冷却して固形物を分離し、脱水および
洗浄を繰り返した後、乾燥して、ビニル重合体のカルボ
キシル基に酸化亜鉛が反応してイオン架橋結合が形成さ
れてなる無定形ビニル重合体1を得た。この重合体lは
結晶性ポリエステルとの結合用の官能基としてカルボキ
シル基を有するものである。
この重合体lは、GPCによる分子量分布においてピー
クが2つ存在しく高分子量側297.000、低分子量
側比200) 、Mwは143.500、比Mw/Mn
の値は27,2、Tgは60°C1軟化点Tspは12
8°Cてあった。
〈無定形ビニル重合体2〉 無定形ビニル重合体1の製造において、高分子量成分用
単量体を スチレン              75部n−ブチ
ルアクリレート        20部メチルメタクリ
レート          5部過酸化ベンゾイル  
        0.2部の混合物30gに変更し、低
分子量成分用単量体をスチレン           
   75部n−ブチルアクリレート        
10部メチルメタクリレート         IO部
アクリロイルオキシエチルモノサクシネート5部 過酸化ベンゾイル           4部の混合物
100gに変更したほかは同様にして、ビニル重合体の
カルボキシル基に酸化亜鉛0.7gか反応してイオン架
橋結合が形成されてなる無定形ビニル重合体2を得た。
この重合体2は結晶性ポリエステルとの結合用の官能基
としてカルボキシル基を有するものである。
この重合体2は、GPCによる分子量分布においてピー
クが2つ存在しく高分子量側473.000、低分子量
側8,740) 、 Mwは179.000、比Mw/
Mnの値は32.4、Tgは63°C1軟化点Tspは
135℃てあった。
なお、上記高分子量成分用単量体の単独重合体における
Mwは489.000、Tgは68℃であった。
〈無定形ビニル重合体3〉 上記無定形ビニル重合体1の製造において、酸化亜鉛の
添加量を1.Ogに変更し、還流温度下での撹拌時間を
4時間に変更したほかは同様にして、無定形ビニル重合
体3を製造した。
この重合体3は、GPCによる分子量分布においてピー
クか2つ存在しく高分子量側523.000、低分子量
側14,200) 、Mw 232,000、比Mw/
Mnの値29.7、Tg66°C1軟化点Tsp 14
0°Cであった。
く共重合体A〉 結晶性ポリエステル1        15部無定形ビ
ニル重合体1        85部p−トルエンスル
ホン酸      0.05部キシレン       
      100部上記処方の材料を容量31のセパ
ラブルフラスコ内に入れ、温度140℃で1時間にわた
り還流させ、その後キシレンをアスピレータ−および真
空ポンプにより留去して、結晶性ポリエステルとイオン
架橋無定形ビニル重合体とのグラフト共重合体を得た。
これを共重合体へとする。
この共重合体Aのクロロホルム不溶分は、3重量%であ
った。
〈共重合体B〉 結晶性ポリエステル2        20部無定形ビ
ニル重合体2        80部p−)ルエンスル
ホン酸       0.1部キシレン       
       100部共重合体Aの製造において、材
料を上記のとおりに変更したほかは同様にして、クロロ
ホルム不溶分が7.5重量%の共重合体Bを得た。
〈共重合体C〉 結晶性ポリエステル3         10部無定形
ビニル重合体1         90部p−)ルエン
スルホン酸       0.05部キシレン    
         100部共重合体への製造において
、材料を上記のとおりに変更し、キシレン中ての還流時
間を3時間に変更したほかは同様にして、クロロホルム
不溶分か10重量%の共重合体Cを得た。
く共重合体a〉 結晶性ポリエステル1        15部無定形ビ
ニル重合体3        85部p−トルエンスル
ホン酸      0.05部キシレン       
       100部共重合体への製造において、材
料を上記のとおりに変更したほかは同様にして、クロロ
ホルム不溶分が32重量%の比較用の共重合体aを得た
〈共重合体b〉 結晶性ポリエステル2       15部無定形ビニ
ル重合体1        85部キシレン     
        100部共重合体Aの製造において、
材料を上記のとおりに変更したほかは同様にして、クロ
ロホルム不溶分が1.5重量%の比較用の共重合体すを
得た。
〈共重合体C〉 結晶性ポリエステル3       25部無定形ビニ
ル重合体3        75部p−トルエンスルホ
ン酸      0.05部キシレン        
     100部共重合体への製造において、材料を
上記のとおりに変更したほかは同様にして、クロロホル
ム不溶分か14重量%の比較用の共重合体Cを得た。
〔実施例1〕 〈トナーの製造〉 共重合体A              100部カー
ボンブラック          10部定着性向上剤
             6部以上の材料を混合し、
加熱ロールにより溶融混練し、冷却した後、粗粉砕し、
さらに超音速ジェットミルにより微粉砕し、次いて風力
分級機により分級して粉末を得た。
この粉末100部に疎水性シリカ微粉末0.8部を添加
してV型混合機により混合し、平均粒径11.0μmの
本発明に係るトナーAを得た。
〈現像剤の調製〉 トナーAと、電子写真複写機rU−Bix 1550M
R」 (コニカ■製)用のキャリアとを混合して、トナ
ー濃度が6重量%の二成分現像剤を調製した。
く低温定着性の評価〉 二〇二成分現像剤を用いて上記電子写真複写機rU−B
ix 1550MRJにより普通紙上に未定着トナー画
像を形成した。
次いで、表層かPFA (テトラフルオロエチレン/パ
ーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)よりなる
直径30 mmφの熱ローラと、表層がPFAにより被
覆されたシリコーンゴムrKE−1300RTVJ  
(信越化学工業社製)よりなるバックアップローラとを
有してなる熱ローラ定着器を用いて、上記の未定着トナ
ー画像を、線速139mm/see、線圧1.13kg
/ am、ニップ輻4.3mmの条件で定着する操作を
、熱ローラの設定温度を5°Cずつステップ的に変化さ
せた各温度において繰り返し、得られた定着トナー画像
に対してキムワイブ摺擦を施し、十分な耐摺擦性を示す
定着トナー画像に係る最低の設定温度(最低定着温度)
を測定した。なお、上記加熱ローラ定着器は、シリコー
ンオイル等の離型剤の塗布機構を備えていないものであ
る。
く耐オフセット性の評価〉 上記の低温定着性の評価と同様にして定着トナー画像を
形成した直後、白紙の普通紙を同様の条件下で熱ローラ
定着器に送ってこれにトナー汚れか生ずるか否かを目視
により観察する操作を、熱ローラの各設定温度において
行い、トナー汚れか生じたときの最低の設定温度(オフ
セット発生温度)を測定した。
く耐久性の評価〉 上記二成分現像剤を用いて、有機光導電性感光体、二成
分現像剤用の現像器、熱ローラ定着器を備えた電子写真
複写機rU−Bix 1550MRJ  ()ニカ■製
)改造機により、常温常温の環境下(温度20°C1相
対湿度60%)において、3万回にわたりコピー画像を
形成する実写テストを行い、熱ローラ定着器のオフセッ
トトナーによるローラ汚れの有無と、コピー画像の画質
の良否から、耐久性を評価した。
〔実施例2〜3〕 実施例1において、共重合体Aをそれぞれ共重合体B、
Cに変更したほかは同様にして本発明に係るトナーB、
Cを得た。
これらの各トナーを用いて実施例1と同様にして二成分
現像剤を調製し、低温定着性、耐オフセット性、耐久性
を評価した。
〔比較例1〜3〕 実施例1において、共重合体Aをそれぞれ比較用の共重
合体a −Cに変更したほかは同様にして比較用のトナ
ーa −cを得た。
これらの各トナーを用いて実施例1と同様にして二成分
現像剤を調製し、低温定着性、耐オフセット性、耐久性
を評価した。
以上の結果を後記第1表および第2表に示す。
第1表および第2表から明らかなように、本発明の実施
例のトナーによれば、低温定着性および耐オフセット性
がいずれも良好であり、しかも熱ローラ定着器において
オフセットトナーによるローラ汚れやはき出し現象か生
じにくいため、多数回にわたり良好な画質の画像を安定
に形成することができる。
これに対して、比較例1. 3のトナーでは、バインダ
ー樹脂として用いた特定の共重合体のクロロホルム不溶
分が10重量%を超えているため、最低定着温度が高く
なり、しかもアンダーオフセットによってバックアップ
ローラ汚れおよび画像汚れが発生し、実施例のトナーよ
りも劣っていることが明らかである。
また、比較例2のトナーでは、バインダー樹脂として用
いた特定の共重合体のクロロホルム不溶分が3重量%未
満であるため、オフセット発生温度が低下し、ホットオ
フセットによりバックアップローラ汚れおよび画像汚れ
か発生し、実施例のトナーよりも劣っていることが明ら
かである。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、バインダー樹脂
として用いる特定の共重合体において、クロロホルム不
溶分を3〜10重量%の範囲に規定したので、優れた低
温定着性と耐オフセット性か発揮される。
従って、多数回にわたり画像を形成するときにもオフセ
ットトナーによる定着ローラ汚れや画像汚れが生ぜず、
熱ローラ定着器の耐久性を格段に高めることがてきる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)結晶性ポリエステル3〜50重量部と、イオン架
    橋した無定形ビニル重合体97〜50重量部とが化学的
    に結合されてなり、クロロホルム不溶分が3重量%以上
    10重量%以下であるブロック共重合体またはグラフト
    共重合体をバインダー樹脂として含有してなることを特
    徴とする静電像現像用トナー。
  2. (2)請求項1に記載のトナーにより有機光導電性感光
    体上に形成された静電像を現像してトナー像を形成する
    工程と、このトナー像を転写体に転写する工程と、転写
    体上のトナーを熱ローラによって定着する工程とを含む
    ことを特徴とする画像形成方法。
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