JPH0480640B2 - - Google Patents

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JPH0480640B2
JPH0480640B2 JP61026137A JP2613786A JPH0480640B2 JP H0480640 B2 JPH0480640 B2 JP H0480640B2 JP 61026137 A JP61026137 A JP 61026137A JP 2613786 A JP2613786 A JP 2613786A JP H0480640 B2 JPH0480640 B2 JP H0480640B2
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voltage
rotor
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induction motor
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Yasuhiko Hosokawa
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Mitsubishi Electric Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は三相巻線形の誘導電動機のロータ巻
線に可変の電圧源を接続し、この電圧源の出力電
圧を操作することにより、ステータ巻線側の有効
電力及び無効電力を制御する装置に関するもので
ある。
〔従来技術〕
巻線形誘導電動機のロータ巻線に可変電圧源を
接続してステータ巻線側の有効電力,無効電力を
制御する技術が例えばIEEE Transaction on
Industry applications,Vol.IA−10,No.6,
11/12(1974),P806〜813に公知である。第4図
はこの文献に示された制御装置の構成図であり、
図において、1は三相交流電源であり巻線形誘導
電動機2のステータ巻線が接続されている。この
誘導電動機2のロータにはスリツプリングを介し
て三相のサイクロコンバータ3の出力端子が接続
され、また誘導電動機のロータには速度検出器4
が機械的に結合されている。5は電源1の周波数
を検出する周波数検出器、6は減算器、7は加算
器、8は積分器、9は有効電力指令値P*と実有
効電力値Pとの差ΔPを求める減算器、10は無
効電力指令値Q*と実無効電力値Qとの差を求め
る減算器、11,12はこれらP*,Q*,P,Q
に基づき二つの電流指令値Iqr*,Idr*を演算する
電流基準発生器、13は積分器8の出力θrと電流
指令値Iqr*,Idr*を入力され、三相電流指令値
Iar*,Ibr*,Icr*を出力する二相三相変換器、1
4a,14b,14cはロータ巻線の三相電流
Iar,Ibr,Icrを検出する電流検出器、15a,
15b,15cは電流指令値と電流検出器14
a,14b,14cが検出した実電流との差を得
る減算器、16a,16b,16cはこの差に基
づいてサイクロコンバータ3に与える電圧基準値
var*,vbr*,vcr*を出力する電流コントローラ、
17は誘導電動機2のステータ巻線に連なる系統
の電圧,電流から有効電力Pと無効電力Qを演算
する電力検出器である。
このように構成された制御装置の動作は以下の
とおりである。即ちサイクロコンバータ3は入力
側電源の周波数電圧を制御入力によつて他の周波
数,電圧に変換して出力するものであり、ここで
は入力側電源を三相交流電源1とし、また制御入
力をvar*,vbr*,vcr*として可変周波数,可変
電圧の電圧var,vbr,vcrを出力する。サイクロ
コンバータ3は、3組の単相サイクロコンバータ
をスター結線したものであり、各単相サイクロコ
ンバータは、2群のサイクロコンバータから構成
される。この様なサイクロコンバータにより、任
意の出力波形を得る方法は、例えばB.R.Pelly著
「サイクロコンバータ」(西條訳,電気書院
(1976))等に詳細に述べられている。
さて巻線形誘導電動機2は、ステータ巻線に電
源1が接続され、ロータ巻線に上記サイクロコン
バータ3が接続されている。ロータ巻線に供給す
る電流Iar,Ibr,Icrの基本周波数は、電源周波
数に同期する様にステータの角速度ωeと、ロー
タの角速度ωrとの差 ωs=ωe−ωr で決められる。ωeの検出器、つまり電源の周波
数検出器5としてはPLL(hase ocked
oop)回路の/V(周波数/電圧)変換器が使
用される。ロータの角速度ωrの検出器、つまり
ロータの速度検出器4としてパルスジエネレータ
と、その出力を与える/V変換器が使用され
る。電源1と、誘導電動機2との間の電力の授受
は、ステータ入力電圧とロータ入力電流との位相
関係で決る。そこでこの電力を制御するために第
3の信号ΔPが基本周波数ループに入力される。
ΔPは、有効電力指令値P*と実際の有効電力値P
との差分に相当し、この誤差を零とする様にステ
ータ入力電圧に対するロータ電流位相が制御され
る。減算器6出力の速度差はサイクロコンバータ
3の周波数指令値として用いられるが、加算器7
にてΔPにより補正された後、積分器8で積分さ
れる。この出力が、ロータ電流の位相基準値θrと
なる。二相三相変換器13は、位相θrから90゜位
相のずれた三相正弦波を作成する関数発生器と、
この関数発生器出力と電流指令値Iqr*,Idr*とか
ら次の演算を行なつて三相電流指令値Iar*
Ibr*,Icr*を求めて出力する演算器とを備えてい
る。
Iar*=Iqr* cosθr+Idr* sinθr Ibr*=Iqr* cos(θr−2π/3) +Idr* sin(θr−2π/3) Icr*=Iqr* cos(θr+2π/3) +Idr* sin(θr+2π/3) 電流指令値Iqr*は、有効電力基準値P*と実有
効電力値Pとの差ΔPを減算器9で求め、電流基
準発生器11でこの偏差を比例積分した結果であ
り、P*がPに等しくなる様に決定される。一方
電流指令値Idr*は無効電力基準値Q*と実無効電
力値Qとの差ΔQを減算器10で求め、電流基準
発生器12でこの偏差を比例積分した結果であ
り、Q*がQに等しくなる様に決定される。
第5図は従来装置の動作を説明するベクトル図
であり、ステータ入力電圧ベクトルをqs軸にと
り、それと直交する方向にds軸をとつている。し
たがつて、ステータ電流のqs軸成分が有効電力P
に比例し、ds軸成分が無効電力Qに比例する。一
方、qr−dr軸は、ロータ電流ベクトルの基準軸で
あり、ロータの位相基準値θrで決定される。即ち θr=∫(ωs+ΔP)dt であるから、図示のようにΔPが正となると、ロ
ータの位相は、ステータ位相より進み方向に変化
し、ΔPが負となると、ロータ位相は、ステータ
位相より遅れる。その結果、qs−ds軸と、qr−dr
軸との間に位相差Δθが生じる。有効電力Pを制
御することを目的としてIqr*が、また、無効電力
Qを制御することを目的として、Idr*が出力さ
れ、これらによつてロータ電流I・rが定まる。こ
のロータ電流I・rは、ステータ側のqs−ds軸から
みると、qs軸成分IP,ds軸成分IQとなり、ステ
ータ側にIPに比例した有効電力と、IQに比例し
た無効電力とを生じる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従来の装置は、以上のように構成されているの
で、有効電力Pを制御すべくP*を変化させると
ロータ側の位相がΔθだけ変化する。そのため、
ロータ側の電流指令値Iqr*,Idr*がそれぞれステ
ータ側の有効電力,無効電力に一義的に対応しな
い。すなわち有効電力を変化せしめるべくIqr*
変化させるIPだけでなく、IQも変化して、無効
電力が影響を受ける。逆に、無効電力を変えよう
とすると、有効電力が変化する。その結果、有効
電力,無効電力を高速かつ安定に制御する事が困
難であつた。
本発明は、上述の如き従来技術の問題点を解決
すべくなされたものであつて、ステータ側の有効
電力,無効電力を各別に制御でき、これによつて
高速かつ安定な電力制御のできる巻線形誘導電動
機の電力制御装置を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明に係る誘導電動機の電力制御装置は、ス
テータ巻線に印加される電圧の位相θeと、ロータ
巻線の回転位相θrとを検出してその位相差θs=θe
−θrを算出してステータの座標軸ds−qsに対する
ロータの座標dr−qrを決定する一方、ステータ巻
線の三相電流をθeを用いて三相二相変換してステ
ータ電流のうち有効電力,無効電力の夫々に比例
する成分iqs,idsを帰還値として得、これを所望
の有効、無効電力値に係る夫々の指令値iqs*
ids*と一致させるべき二相の電圧指令信号を得、
これをθsを用いて三相の電圧指令信号に変換し
て、ロータ巻線に連なるサイクロコンバータ等の
価変電圧源の制御入力とする構成としたものであ
る。
そしてロータ巻線のd−q軸上の2成分の間に
発生する相互干渉電圧を打ち消す様にロータ電圧
を補正する構成としている。
〔作用〕
本発明装置においては、ステータ巻線に印加さ
れる電圧の位相θeにてステータの三相電流を座標
変換し、一方θeとロータの回転位相との差θsにて
ロータの三相量の決定、つまり、これに印加すべ
き電圧への座標変換を行うので、ステータ電流を
有効電力寄与分iqsと無効電力寄与分idsとに分離
して各別に制御することが可能となる。
〔実施例〕
以下本発明をその実施例を示す図面に基づいて
詳述する。第1図は、この発明の実施例による制
御装置の構成ブロツク図である。図において、2
は三相の巻線形誘導電動機であり、そのステータ
巻線には三相交流電源1が接続され、またロータ
巻線にはスリツプリングを介して三相のサイクロ
コンバータ3が可変電圧源として接続されてい
る。サイクロコンバータ3は電源1を入力電源と
しており、後述する二相三相の座標変換器36出
力を制御入力としている。巻線形誘導電動機2の
ロータにはロータ巻線の位置θr、つまりその回転
位相を検出するロータ位相検出器21が機械的に
結合されている。電源1と誘導電動機2との間に
はステータ巻線の電圧位相θeを検出する電源位相
検出器20が設けられており、このθe及び前記θr
は減算器22に入力され、位相差θs=θe−θrが算
出される。
θsは座標変換器32,36に入力される。
電源1から誘導電動機2のステータ巻線に供給
される三相電流iu,iv,iwをCT等の電流検出器
25にて検出し、これを三相二相の座標変換器2
6に入力すべく構成してある。電源位相検出器2
0出力θeはこの変換のために座標変換器26に入
力されている。
23は、誘導電動機2のステータ側の有効電力
の基準値P*を図示しない有効電力設定回路から
入力され、所定の係数Kを乗算する事により、q
軸成分の電流指令値Iqs*を発生する係数器、24
は、誘導電動機2のステータ側の無効電力の基準
値Q*を図示しない無効電力設定回路から入力さ
れ、所定の係数Kを乗算する事により、d軸成分
の電流指令値Ids*を発生する係数器であり、両係
数器23,24の各出力Iqs*,Ids*は減算器2
7,28に入力され、ここで座標変換器26出力
のIqs,Idsとの差が算出され、この差は電流制御
器29,30夫々に入力される。
座標変換器26はステータ側の三相二相変換器
であり、下記(1)式によりステータ側の帰還値Iqs,
Idsを算出する。
電流制御器29(又は30)は電流指令値Iqs*
(又はIds*)と座標変換された検出電流値Iqs(又
はIds)との偏差を比例積分して第1の(又は第
2の)電圧操作量Δvq(又はΔvd)を演算して出
力するものである。
一方ロータの三相巻線にサイクロコンバータ3
から流入する三相電流iur,ivr,iwrを電流検出
器31にて検出し、これを座標変換器32に入力
する。座標変換器32はロータ側の三相二相変換
器であり下記(2)式によりIqr,Idrを算出する。
このロータ側の帰還値Iqr,Idrは補正信号演算
器33へ入力される。
三相電源1にはその角周波数ωeを検出する周
波数検出器5も接続されており、検出角周波数
ωeは減算器6へ入力される。誘導電動機2には
またその回転角周波数ωrを検出する速度検出器
4が設けられており、検出回転角周波数ωrは減
算器6へ入力され、ここですべり角周波数ωs=
ωe−ωrが算出され、ωsは補正信号演算器33へ
入力される。
補正信号演算器33はωs,Iqr,Idrの外に座標
変換器26出力のIqs,Idsも入力され、下記(3)式
により前記補正電圧操作量Δvq,Δvdに対する電
圧補正値vq,vdを演算する。
vq=ωs(Mids+Lridr) vd=ωs(Miqs+Lriqr) …(3) 但しMはロータ巻線とステータ巻線との相互イ
ンダクタンス Lrはロータ巻線の自己インダクタンス 電圧補正値vq,vdは夫々加算器34,減算器
35へ入力され、加算器34,減算器35は夫々
電圧指令値vqr*,vdr*を vqr*=Δvq+vq vdr*=Δvd−vd として各算出し、これら電圧指令値vqr*,vdr*
は座標変換器36へ入力される。
ここにvqr*,vdr*は夫々有効電力値P*,無効
電力値Q*を実現すべきロータ巻線への印加電圧
の二相値である。
二相三相座標変換器36は位相θsとロータの座
標軸dr−qr上での上記二相電圧指令値vdr*
vqr*を入力され、下記(4)式によりロータ巻線に
印加すべき三相電圧指令値を演算し、vu,vv,
vwをサイクロコンバータ3から得るための制御
信号vu*,vv*,vw*を出力するものである。
vu*,vv*,vw*は、三相サイクロコンバータ
3に与えられ、各相のサイクロコンバータは誘導
電動機2のロータ巻線にこの指令値に従つて電圧
vu,vv,vwを発生するように点弧制御される。
次に本発明装置により有効電力と無効電力とが
独立的に制御できるとする理由について説明す
る。
ステータ側の有効電力Pと無効電力Qは、ステ
ータ電流I・sを直交する二成分に分けて制御する
ことにより独立に制御される。(1)式の座標変換を
行なう事により、ステータ三相電流iu,iv,iwの
直交2成分Iqs,Idsが検出される。位相θeは、電
源電圧V・sの位相であり、例えばU相電圧の瞬時
値Vusは(5)式で表わされる。
Vus=VSM cosθe …(5) 但し、VSMは電源電圧の波高値 これをベクトル表示すると、 V・s=1/√2VSM …(6) I・s=1/√2(Iqs−jIds) …(7) 但し、I・sはステータ巻線の電流を表すベクト
ル値 となる。この関係を図示すると、第2図の様にな
る。d−q軸は電源の周波数で回転する回転座標
軸であり、この座標軸上では、I・sは静止してみ
える。従つて、Ids,Iqsは直流量である。(6),(7)
式よりP,Qを求めると、 P=3/2VSMIqs …(8) Q=3/2VSMIds …(9) となり、P,QとIqs,Idsとはそれぞれ比例して
いることがわかる。従つて、係数器23,24の
定数Kを2/3 1/VSMとして得られるIqs*,Ids* に検出したIqs,Idsを一致させるべく制御する事
により、P,Qの基準値P*,Q*どおりの有効電
力,無効電力が得られるのである。
即ち、減算器27でIqs−Iqs*を求め、この差
が正であれば、電流制御器29によりq軸電圧指
令値vqr*を増加し、逆にこの差が負であれば
vqr*を減少する。d軸についても減算器28,
電流制御器30により同様の事を行い、vdr*
決定する。
第3図に示す誘導電動機の等価回路において、
V・s:ステータ電圧、I・sステータ電流、V・r:
ロータ電圧(サイクロコンバータ出力電圧)I・
r:ロータ電流である。
またXs=XM+Xs l Xr=XM+Xr l XM=ωe M 但しωe:電源角周波数 M :相互インダクタン Xs l:ステータの漏れリアクタンス Xr l:ロータの漏れリアクタンス その他rsはステータ抵抗,rrはロータ抵抗,S
はすべりである。
なお第2図に示すIqr,IdrはI・rのq軸,d軸
成分である。なおロータ側の量はステータ側に換
算して示してある。
さて、第3図の等価回路より(10),(11)式が成立す
る。
V・s=(jXs+rs)I・s+jXM I・r …(10) V・r=(jsXr+rr)I・r+jsXMrI・s …(11) ロータ電圧(サイクロコンバータ電圧)V・r
と、ロータ電流I・rとの関係は(11)式で明らかな様
にすべりSに影響を受ける。そこで、この影響を
除去するために、 V・=jsXr I・r+jsXM I・s …(12) なる補正電圧を導入し、 V・r=ΔV・r+V・ …(13) となる様に制御すれば、ΔV・rとI・rの関係は、
(14)式の様になり、すべりSの変化に影響されな
い。
ΔV・r=rr I・r …(14) 一方、ステータ側では、通常rs≪Xsであるか
ら、(10)式より(15)式が求まる。
I・s=1/jXs(V・s−XM/XsI・r =1/jXsV・s−XM/Xs rrΔV・r…(15) これをd軸成分とq軸成分に分解すると、(1
6),(17)式となる。
Iqs=−XM/Xs rrΔvdr …(16) Ids=−XM/Xs rrΔvdr+1/XsVSM …(17) VSMは、電源電圧であるからこれを一定と考
えれば、Δvqrを増加するとIqsは減少し、Δvqr
を減少すればIqsは増加する。一方、Δvdrを増加
するとIdsは減少し、Δvdrを減少すれば、Idsは
増加する。電流制御器29,30はこの原理で動
作する。
一方、(12)式をd軸成分とq軸成分に分解する
と、(18),(19)式となる。
vq=S(Xr Idr+XM Ids) =ωs(Lr Idr+M Ids) …(18) vd=−S(Xr Iqr+XM Iqs) =−ωs(Lr Iqr+M Iqs) …(19) 補正信号演算器33は上式の演算を行つてお
り、加算器34,減算器35夫々により、ΔV・r
と補正電圧V・、即ちvq,vdが加減算される。
以上、説明した様にサイクロコンバータの電圧
V・rをステータ電源電圧V・sに同期したベクトル
成分vqr,vdrに分解して制御すると、ステータ
電流Ids,Iqsは独立制御される。
そのために、ロータに直結された巻線位置の検
出器、つまりロータ位相検出器21でロータ巻線
の位相θrが検出され、減算器22でステータ電源
位相θeとの偏差θsが求められる。この位相差θsを
使つて(4)式の計算が座標変換器36で行われ、実
際の三相電圧指令値vu*,vv*,vw*が求められ
る。
電圧指令に従つてサイクロコンバータ3がロー
タ巻線に電圧vu,vv,vwを発生するが、この電
圧をベクトル表示した電圧V・rは、θeで回転する
座標軸d−q軸上ではI・sと同様静止してみえ
る。V・rのd−q軸上における直交成分,vqr,
vdrはロータの実際の三相電圧vu,vv,vwを(20)
式の様にステータd−q軸に座標変換したもので
ある。
いま、vu,vv,vwが指令値vu*,vv*,vw*
従つて発生していると考えると、(4)式と(20)式よ
り | vqr vdr | = | vqr* vdr* | となり加算器34,減算器35から出力された二
相電圧指令vqr*,vdr*と実際のd−q軸成分電
圧Vqr,Vdrとは一致する。このように、座標変
換器36は、サイクロコンバータの電圧をステー
タ電源電圧V・sに同期した座標軸上の直交二成分
電圧Vqr,Vdrに分解して制御することを可能に
している。
叙上の如く、この発明によれば、ステータ電圧
位相θeと同期した座標軸上でステータ電流,ロー
タ電圧が制御されるので、ステータ座標軸とロー
タ座標軸の相対的なずれによる有効電力,無効電
力の制御上の干渉が無くなる。また、有効電力,
無効電力がIqs*,Ids*に比例するので、実際の有
効電力P,無効電力Qを検出し、フイードバツク
する必要は無く、係数器のみによつてP,Qのオ
ープンループ制御を行うことができ、構成が簡単
である。
なお、上記実施例では電流制御器29,30の
機能を比例積分動作として説明したが、比例動作
のみであつてもよい。また、直交二成分の電流基
準値Iqs*とIds*とを指令する方法としては、係数
器23,24によるオープンループ制御の実施例
にて説明したが、クロースドループの制御も可能
である。
即ち従来例と同様に電力検出器17でステータ
側の有効電力値Pと無効電力値Qとを検出し、減
算器9,10で有効電力指令値P*,無効電力指
令値Q*とP,Qとの減算を夫々行い、この偏差
を零とするように有効電力制御器11及び無効電
力制御器12でIqs*,Ids*を定める構成としても
よいことは勿論である。
更に上記実施例ではサイクロコンバータを可変
電圧源としているが、インバータを使用してもよ
い。
〔効果〕
以上のように本発明装置はステータ電圧の位相
θeとロータ巻線の位相θrとを検出し、ステータ電
流を有効電力Pにのみ関係する成分と、無効電力
Qにのみ関係する成分とに分解する様にθeを用い
て三相二相の座標変換し、またロータ電圧指令値
も位相差θs=θe−θrによつて座標変換することに
よつて、ステータ電圧の位相θeに同期した二つの
直交成分に分解して操作できるようにしたもので
あるので、有効電力と無効電力とをそれぞれ独立
に制御することが可能となり、互いに干渉が発生
せず、安定かつ高速の有効電力,無効電力制御が
行なえる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示すブロツク図、
第2図は本発明装置の動作原理を説明するベクト
ル関係図、第3図は巻線形誘導電動機の等価回路
図、第4図は従来の誘導電動機の電力制御装置の
構成ブロツク図、第5図は従来装置の動作ベクト
ル関係図である。 1…電源、2…巻線形誘導電動機、3…可変電
圧源(サイクロコンバータ)、4…回転角周波数
検出器、5…電源角周波数検出器、6…すべり検
出器、20…電源位相検出器、21…ロータ位相
検出器、22,27,28,35…減算器、2
3,24…係数器、25,31…電流検出器、2
6,32,36…座標変換器、29,30…電流
制御器、33…補正信号演算器、34…加算器。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 三相巻線形誘導電動機のロータ巻線に電圧を
    印加してステータ巻線側の電力を制御する装置に
    おいて、 前記ロータ巻線に連なる可変電圧源と、 前記ステータ巻線に印加される電圧の位相θeを検
    出する電源位相検出器と、 ロータ巻線の回転位相θrを検出するロータ位相
    検出器と、 電源位相検出器が検出したθeとロータ位相検出
    器が検出したθrとの差θs=θe−θrを演算する位相
    差演算器と、 所望の有効電力値に係る第1の電流指令値iqs*
    を発生する第1の基準発生器と、 所望の無効電力値に係る第2の電流指令値ids*
    を発生する第2の基準発生器と、 ステータ巻線の三相の電流ius,ivs,iwsを検
    出する第1の電流検出器と、 第1の電流検出器が検出したius,ivs,iwsと
    前記位相θeとにより下記(1)式に基づいて、第1及
    び第2の電流帰還値iqs,idsを演算する第1の座
    標変換器と、 第1,第2の電流指令値iqs*,ids*と第1,第
    2の電流帰還値iqs,idsとの偏差に基づいて第
    1,第2の電圧操作量Δvq,Δvdを演算する電流
    制御器と、 ロータ巻線の三相の電流iur,ivr,iwrを検出
    する第2の電流検出器と、 第2の電流検出器が検出したiur,ivr,iwrと
    位相差θsとにより下記(2)式に基づいて第3,第4
    の電流帰還値iqr,idrを演算する第2の座標変換
    器と、 誘導電動機のすべり角周波数ωsを検出するす
    べり角周波数検出器と、 前記第1乃至第4の電流帰還値iqs,ids,iqr,
    idrと前記すべり角周波数ωsとを入力とし、誘導
    電動機のロータ巻線の自己インダクタンスLr、
    ロータ巻線とステータ巻線との相互インダクタン
    スMを用い下記(3)式に従つて第1,第2の電圧補
    正値vq,vdを演算する補正信号演算器と、 第1の電圧操作量Δvqと第1の電圧補正値vqと
    により第1の電圧指令値vqr*を算出する第1の
    電圧指令値演算器と、 第2の電圧操作量Δvdと第2の電圧補正値vdと
    により第2の電圧指令値vdr*を算出する第2の
    電圧指令値演算器と、 第1,第2の電圧指令値vqr*,vdr*と、前記
    位相差θsとを入力とし、下記(4)式に基づいて、ロ
    ータ巻線に印加すべき電圧vu,vv,vwを演算す
    る第3の座標変換器と、 を有し、前記電圧vu,vv,vwを前記可変電圧源
    の出力電圧とする制御を行うべく構成したことを
    特徴とする誘導電動機の電力制御装置。 2 前記可変電圧源がサイクロコンバータである
    特許請求の範囲第1項記載の誘導電動機の電力制
    御装置。 3 前記第1の基準発生器が有効電力基準の設定
    値に所定係数を乗じる演算器を含む特許請求の範
    囲第1項記載の誘導電動機の電力制御装置。 4 前記第2の基準発生器が無効電力基準の設定
    値に所定係数を乗じる演算器を含む特許請求の範
    囲第1項記載の誘導電動機の電力制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH099493A (ja) * 1995-06-20 1997-01-10 Nippondenso Co Ltd 交流電動機の運転状態判定装置

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