JPH0480147B2 - - Google Patents

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JPH0480147B2
JPH0480147B2 JP18717885A JP18717885A JPH0480147B2 JP H0480147 B2 JPH0480147 B2 JP H0480147B2 JP 18717885 A JP18717885 A JP 18717885A JP 18717885 A JP18717885 A JP 18717885A JP H0480147 B2 JPH0480147 B2 JP H0480147B2
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layer
antifouling
silicone
weather
sheet material
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JP18717885A
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Tsutomu Oohayashi
Kazuhide Ino
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Hiraoka and Co Ltd
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Hiraoka and Co Ltd
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Priority to AU49998/85A priority patent/AU561161B2/en
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Priority to GB8528505A priority patent/GB2170148B/en
Priority to CA 495752 priority patent/CA1281626C/en
Priority to DE19853541193 priority patent/DE3541193A1/de
Priority to US06/914,374 priority patent/US4714650A/en
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Priority to GB8819905A priority patent/GB2207391B/en
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  • Synthetic Leather, Interior Materials Or Flexible Sheet Materials (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、防汚性にすぐれ、かつ耐熱、耐候お
よび防水性にすぐれたシート材料に関するもので
ある。 〔従来の技術〕 近年、建築材料、内装材料、車輌・船舶および
航空機などの部材として種々の合成樹脂を含むシ
ート材料が用いられている。これらの合成樹脂は
火災等により燃焼したとき多量の有害又は有毒ガ
スや、煙を発生するという欠点を有している。例
えば、上記のシート材料としてポリ塩化ビニル樹
脂を含むものが多量に用いられており、このよう
なシート材料の不燃化又は難燃化について種々の
提案がなされている。 例えば特公昭55−4582号には、シート材料基布
に塗布されるべきポリ塩化ビニル樹脂に、ホウ酸
塩、亜鉛化合物、又は鉄化合物と、水酸化アルミ
ニウム、又は硫酸バリウムを添加することが提案
されているが、その結果は、まだ十分満足できる
ものではない。 特公昭53−13505号、特公昭51−37397号、およ
び特開昭54−68470号などには、不燃化樹脂とし
てシリコーン樹脂を用いることが提案されてい
る。 そして、シリコーン樹脂又はシリコーンゴムか
らなるシリコーン重合体シート材料、及び繊維基
布をシリコーン樹脂又はシリコーンゴムなどのシ
リコーン重合体材料で被覆したシート材料など
が、そのすぐれた耐熱性により種々の用途に使用
されるようになつた。 しかしながら、シリコーン重合体材料の表面
は、その使用中に著しく汚れ易く、かつ、このシ
リコーン重合体材料は、その表面が柔かく、脆い
ため、種々の固体ゴミ粉末などが附着、侵入して
埋没したりする欠点がある。この様なシリコーン
重合体シート材料の欠点を解消するためにシリコ
ーン重合体材料の表面に防汚性・耐候性のすぐれ
た熱可塑性合成樹脂から形成された防汚・耐候性
被覆層を設けることが提案されている。このよう
な防汚・耐候性被覆層の形成により確かに種々の
固体ゴミ粉末などがシリコーン重合体材料中に付
着・侵入して埋没するという問題は解消された。
しかし、シリコーン重合体材料の表面と防汚・耐
候性被覆層との接着強度、およびこの接着の耐久
性について一層の改善が望まれていた。 〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明は、シリコーン重合体層と、防汚・耐候
性被覆層とを有する従来のシート材料において、
前記シリコーン重合体層と、防汚・耐候性被覆層
との間の接着強度およびその耐久性に関する問題
点を解決しようとするものである。 〔問題点を解決するための手段および作用〕 本発明の防汚性シート材料はシリコーン樹脂お
よびシリコーンゴムから選ばれた少なくとも一種
を含むシリコーン重合体材料から形成されたシリ
コーン重合体層と、このシリコーン重合体層の少
なくとも一面を被覆し、かつ、防汚・耐候性のす
ぐれた熱可塑性材料から形成された防汚・耐候性
被覆層とを含み、前記シリコーン重合体層と前記
防汚・耐候性被覆層との間に、前記シリコーン重
合体層の表面に、エチレンイミンをグラフト重合
して得られるグラフト層が形成されていることを
特徴とするものである。 本発明の他の防汚性シート材料は、繊維性布帛
よりなる基布と、この基布の少なくとも一面上を
被覆し、かつ、シリコーン樹脂およびシリコーン
ゴムから選ばれた少なくとも一種を含むシリコー
ン重合体材料から形成されたシリコーン重合体層
と、このシリコーン重合体層の少なくとも一面を
被覆し、かつ、防汚・耐候性のすぐれた熱可塑性
合成樹脂材料から形成された防汚・耐候性被覆層
とを含み、前記シリコーン重合体層と、前記防
汚・耐候性被覆層との間に、前記シリコーン重合
体層表面に、エチレンイミンをグラフト重合して
得られるグラフト層が形成されていることを特徴
とするものである。 上記繊維性布帛として不燃性又は難燃性繊維布
帛を用いると、得られたシートはすぐれた難燃性
を示す。また、前記シリコーン重合体層を、不燃
又は難燃性シリコーン樹脂又はシリコーンゴムを
用いて形成すれば得られたシートはすぐれた難燃
性を示す。 本発明の防汚性シート材料の構成を添付図面を
参照して説明する。 第1図に示されたシート材料において、シリコ
ーン重合体層2の両面上にグラフト層3a,3b
が形成され、そのそれぞれの上に防汚・耐候性被
覆層5a,5bが形成されている。 また、第2図に示されたシート材料は、基布1
と、その両面上に形成されたシリコーン重合体層
2a,2bと、これらシリコーン重合体層のそれ
ぞれの上に形成された。グラフト層3a,3b
と、これらグラフト層のそれぞれの上に塗布され
た接着剤層4a,4bと、これらの接着剤層のそ
れぞれの上に塗布された防汚・耐候性被覆層5
a,5bとからなるものである。 第1図に示されたシート材料において、グラフ
ト層3a,3bと、防汚・耐候性被覆層5a,5
bの間に接着剤が塗布されていてもよい。また、
第2図に示されたシート材料において、接着剤層
は必ずしも必要でないことがある。また、防汚・
耐候性被覆層およびその下のグラフト層は、基布
の片面のみに形成されていてもよい。 本発明においてシリコーン重合体層に用いられ
るシリコーン樹脂およびシリコーンゴムは、例え
ば、オルガノポリシロキサン、ポリアクリルオキ
シアルキルアルコキシシラン系シリコーン樹脂、
ポリビニルシラン系シリコーン樹脂、ポリシルチ
アン、ポリシラザン、珪素含有側鎖を有する炭素
ポリマー、ポリシランなどから選ぶことができ
る。例えば、信越化学製難燃製シリコーン樹脂
KR166、KR168、KR202、KR2038およびKR−
101−10などは、本発明に使用することのできる
ものである。 シリコーン樹脂は、硬化剤(加硫剤)の併用に
よりシリコーンゴムに変性されていてもよい。 本発明に用いられるシリコーン樹脂は、オルガ
ノポリシロキサン系シリコーン樹脂、ポリアクリ
ルオキシアルキルアルコキシシラン系シリコーン
樹脂、及びポリビニルシラン系シリコーン樹脂、
および前記シリコーン樹脂の変性物から選ばれた
少くとも1種からなるものが好ましい。 本発明に用いられるオルガノポリシロキサン系
樹脂は、ビニル基、アリル基、ヒドロキシル基、
炭素数1〜4のアルコキシ基、アミノ基、メルカ
プト基等の有機置換基を少なくとも1個有するも
ので、ポリジメチルシロキサン系シリコーン樹
脂、ポリジフエニルシロキサン系シリコーン樹
脂、ポリメチルフエニルシロキサン系シリコーン
樹脂、及びこれらの共重合体からなる樹脂などを
包含する。 本発明に用いられるポリアクリルオキシアルキ
ルアルコキシシラン系シリコーン樹脂は、 一般式 (Rは炭素原子数1〜10の一価炭化水素基、
R′は水素又は炭素原子数1〜10の一価炭化水素
基、R″は炭素原子数2〜10二価単価水素基であ
り、nは1〜3の整数である。) で表わされるアクリルオキシアルキルアルコキシ
シランと少くなくとも1種のエチレン系不飽和モ
ノマーとの共重合体を包含するものである。 更に本発明に用いられるポリビニルシラン系シ
リコーン樹脂は、 下記一般式; 〔但しR′は前出と同じ、BはOR′、又はOR″−
OR′(R′,R″は前出と同じ)を示す。〕 で表わされるビニルシラン化合物と少くとも1種
のエチレン系不飽和モノマーとの共重合物も包含
する。 上述のエチレン系モノマーはシリコーン樹脂中
に1〜50重量%の含有率で共重合されていてもよ
い。このようなモノマーとしては、例えばスチレ
ン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、エチル
スチレン、クロルスチレン、ブロモスチレン、フ
ルオロスチレン、ニトロスチレン、あるいはアク
リル酸、メタアクリル酸、メチルアクリレート、
エチルアクリレート、ブチルアクリレート、メチ
ルメタアクリレート、エチルメタアクリレート、
ブチルメタアクリレート、アクリルアミド、2−
ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシ
エチルメタアクリレート、アクリロニトリル、メ
タアクリロニトリル、2−クロロアクリロニトリ
ル、ビニルアセテート、ビニルクロロアセテー
ト、ビニルブチレート、ビニルクロライド、ビニ
ルブロマイド、ビニルフルオライド、ビニリデン
クロライド、ビニルハロゲン化合物、およびビニ
ルエーテル類等がある。 上述のシリコーン樹脂は他の樹脂、例えば、エ
ポキシ、ポリエステル、アルキツド樹脂、アミノ
樹脂などで変性されたものであつてもよく、或は
脂肪酸変性されたものであつてもよい。 本発明の防汚性シート材料において、それが高
温に加熱されたときの自消性を重視する場合に
は、オルガノポリシロキサン系シリコーン樹脂に
あつては、ポリシロキサン成分がシリコーン樹脂
中好ましくは70重量%以上のもの、ポリアクリロ
オキシアルキルアルコキシシラン系シリコーン樹
脂およびポリビニルシラン系シリコーン樹脂にお
いては、共重合させるエチレン系不飽和モノマー
が50重量%以下、特に20重量%以下のものが好ま
しい。また、自消性とともに材料の可撓性を重視
する場合には、変性されていないオルガノポリシ
ロキサン系シリコーン樹脂が好ましい。尚、これ
らのシリコーン樹脂は、室温で固体、可撓性ペー
スト、液体、およびエマルジヨン等の分散物のい
ずれであつてもよく、必要により適宜の溶媒を加
えて使用する。またシリコーンゴム硬化機構別に
観ると、シリコーンゴムは室温硬化型、加熱硬化
型、紫外線または電子線硬化型に分類されるが、
一般に当業者に周知の硬化剤や硬化促進剤、例え
ば亜鉛、鉛、コバルト、鉄当の金属カルボン酸
塩、ジブチルスズオクトエート、ジブチルスズラ
ワレート、等の有機スズ化合物、テトラプロピル
チタネート、テトラオクチルチタネート等のチタ
ンキレート化合物、N−N−ジメチルアニリン、
トリエタノールアミン等の三級アミン、あるいは
ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサ
イド、t−ブチルパーオキサイド等の過酸化物、
及び白金系触媒、等を併用することにより所望の
三次元網目状構造体に硬化する。 シリコーン重合体層は、上記のようなシリコー
ン樹脂および/又はシリコーンゴムのみから形成
されていてもよいが、これらの材料が、シリコー
ン重合体材料をマトリツクスとし、その中に、マ
トリツクス重量に対し30〜300%、好ましくは100
〜250%の他の充填材、例えばシリカ系充填剤、
チタン酸カリウム系充填剤、石綿センイ、雲母お
よびその他の無機耐熱材料を混合したものであつ
てもよい。 充填剤はシリコーン樹脂ワニスで形成される樹
脂層の補強作用を果すもので、例えば、酸化チタ
ン、マイ、アルミナ、タルク、ガラス繊維粉末、
岩綿微細繊維、シリカ粉末、クレイ等の各種無機
物が挙げられるが、得られるシートに表面平滑性
を具備せしめたい場合には、シートの表面平滑性
を損うことのないように、一般に50μm以下の微
粉末状のものを使用するのが好ましい。 また無機充填剤の中でも、特に製品の耐熱性を
増進するものとして、チタン酸アルカリを用いる
ことが有効である。すなわち、チタン酸アルカリ
はシリコーン樹脂ワニス中に配合されて使用され
るもので、本発明のシート材料に十分な防炎特性
を保持せしめるものである。 チタン酸アルカリについて更に詳しく説明す
る。チタン酸アルカリは、一般式M2O・
nTio2・mH2O(式中MはLi,Ma,K等のアルカ
リ金属を表わし、nは8以下の正の実数を表わ
し、mは0又は1以下の正の実数を表わす。)で
表わされる周知の化合物であり、更に具体的に
は、Li4TiO4Li2TiO3(0<n<1,m=0)で表
わされる食塩型構造のチタン酸アルカリNa2Ti7
O16,K2Ti6O15・K2Ti8O17(n<8,m=0)で
表わされるトンネル構造のチタン酸アルカリ等で
ある。これらのうち、一般式K2O・6TiO2mH2
O(式中mは前記と同じ)で表わされる六チタン
酸カリウム及びその水和物は、最終目的の耐火、
断熱性をより大きく向上させる点で好適である。
六チタン酸カリウムに限らずチタン酸アルカリ
は、一般に粉末又は繊維状の微細結晶体である
が、このうち、繊維度5μm以上、アスペクト比20
以上特に100以上のものは、本発明のシートの強
度の向上の好ましい結果をもたらす。また、特に
繊維状チタン酸カリウムは、比熱が高いうえに断
熱性能に優れ、本発明のシートの耐火耐熱性能を
具現するのに特に好ましい。 チタン酸アルカリは、前記のものをそのまま使
用することも出来るが、これによるより優れた補
強硬化を発現させるためには、チタン酸カリウム
に対して0.05〜1.0重量%程度のシランカツプリ
ング剤、例えばγ−アミノプロピルトリエトキシ
シラン、γ−グリシドキシプロピロトリメトキシ
シラン等のシンカツプリング剤で繊維表面が処理
されているものを利用するのが好ましい。 更に、本発明のシートにおいて、シリコーン重
合体層には高屈折率無機化合物又は熱吸収特性無
機化合物が含まれていてもよい。高屈折無機化合
物は輻射熱に対する遮断性能に優れ、また吸熱型
無機化合物は溶接又は溶断時のスラグと直接接触
した場合、この接触面において加熱され、その分
解時に吸熱反応が起こり、スラグの温度を低下さ
せる。従つて上記の無機化合物は、シリコーン重
合体層の崩壊や貫通破壊をおさえ、更にはシート
基材を保護することが出きるものである。 本発明のシリコーン重合体層に有用な高屈折率
無機化合物は屈折率1.5以上のものであれば良い
が、特に比重2.8以上のものが好適であり、その
例としては、下記のようなものがある。 1 ドロマイト (苦灰石 比重2.8〜2.9 屈折率1.50〜1.68) マグネサイト (菱黄土石 〃3.0〜3.1 〃 1.51〜1.72) アラゴナイト ( 〃2.9〜3.0 〃 1.63〜1.68) アパタイト (燐灰石 〃3.1〜3.2 〃 1.63〜1.64) スピネル (尖晶石 〃3.5〜3.6 〃 1.72000.73) コランダム ( 〃3.9〜4.0 〃 1.76〜1.77) ジルコン ( 〃3.90〜4.10〃 1.79〜1.81) 炭化ケイ素 ( 〃3.17〜3.19〃 1.65〜2.68) 等の天然又は合成鉱物の破砕品の粉末 2 フリツト又は高屈折ガラスもしくは燐鉱石と
蛇鉱石との固溶体として得られる熔成燐肥その
他の類似の固溶体の微細粉末もしくは粒状物、
繊維状物質又は発泡体など。 また吸熱性無機化合物としては、焼石膏、明ば
ん、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、ハイ
ドロサルサイト系ケイ酸アルミニウム等、結晶水
放出型、炭酸ガス放出型、分解吸熱型及び相転換
型等の吸熱型無機化合物を例示することができ
る。 繊維状チタン酸アルカリ、及び要すれば高屈折
率無機化合物、及び/又は吸熱型無機化合物をシ
リコン重合体中に混合分散せしめると、本発明に
係るシート製造用の被覆用混合物が得られる。混
合分散の調整方法としては、公知の手段がすべて
利用されうる。この他、上記被覆用混合物中に
は、各成分を均質に分散させるための分散剤や説
泡剤、色や機械強度等を調整するための着色剤、
樹脂粉末、難燃剤、金属粉、その他各種充填剤を
自由に混入し得る。尚、銅粉、ニツケル粉、黄銅
粉、アルミニウム粉等の金属粉の混入は、表面
熱、反射効果、貫通抑制効果の向上の点から好ま
しい。 本発明の防汚性シート材料は、基体として繊維
性布帛からなる基布を含むものであつてもよい。 本発明に有用な繊維性基布は、天然繊維、例え
ば、木綿、麻など、無機繊維、例えば、ガラス繊
維、炭素繊維、アスベスト繊維、金属繊維など、
再生繊維、例えば、ビスコースレーヨン、キユプ
ラなど、半合成繊維、例えば、ジ−およびトリ−
アセテート繊維など、及び合成繊維、例えば、ナ
イロン6、ナイロン66、ポリエステル(ポリエチ
レンテレフタレート等)繊維、芳香族ポリアミド
繊維、アクリル繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリ
オレフイン繊維および水不溶化又は難溶化された
ポリビニルアルコール繊維など、から選ばれた少
くとも1種からなるものである。基布中の繊維は
短繊維紡績糸条、長繊維糸条、スプリツトヤー
ン、テープヤーンなどのいずれの形状のものでも
よく、また基布は織物、編物又は不織布或いはこ
れらの複合布のいずれであつてもよい。一般に
は、本発明の防汚性シート材料に用いられる繊維
は、ポリエステル繊維およびガラス繊維であるの
が好ましく、ストレスに対する伸びが少いことを
考慮すれば、繊維は長繊維(フイラメント)の形
状のものが好ましく、且つ平織布を形成している
ことが好ましい。しかし、編織組織やその形態に
ついては特に限定されるものではない。繊維性基
布は、得られる防汚性シート材料の機械的強度を
高いレベルに維持するために有用である。 繊維性基布を、不燃性又は難燃性布帛によつて
構成してもよい。このような布帛としては、ガラ
ス繊維、アスベスト繊維、金属繊維および/又は
その他の無機不燃性繊維からなる編織物又は不織
布を用いることができる。基布用布帛としては、
シリコーン重合体層との接着性および柔軟性、耐
水性などを良好にするために、焼却減量が1.5%
以下、クロスカバーフアクターが25〜35のものが
好ましく、また50Kg/25mm以上、特に200Kg/25
mm以上の経・緯方向引張り強度、および100g/
m2以上、特に200〜900g/m2の目付を有するも
の、特にガラス繊維が好ましい。 基布上にシリコーン重合体層を形成固着するに
は例えばシリコーン樹脂、チタン酸アルカリなら
びに要すれば高屈折無機化合物、及び/又は吸熱
型無機化合物などを含む混合物に適宜硬化促進剤
及び添加剤を加えた後、更に必要に応じトルエ
ン、キシレン、トリクレン等の有機溶剤を加えて
適当な濃度の分散液を作り、この分散液を浸漬
法、噴霧法、ロールコート法、リバースロールコ
ート法、ナイフコート法等の従来よく知られてい
る塗布手段により基布の一面又は両面に塗布し室
温又は加熱下、好ましくは150〜200℃の範囲内で
1〜30分間熱処理することによりシリコーン樹脂
を硬化せしめ、前述の基材に一体的に固着せしめ
る。シリコーン樹脂とチタン酸アルカリならびに
高屈折率無機化合物、及び/又は吸熱型無機化合
物等の配合割合は使用するシリコーン樹脂及び無
機化合物の種類及び粒度により異なるが、一般に
シリコーン樹脂が少なすぎると、シリコーン重合
体層の強度が不足する結果、耐火断熱シートとし
て用いたときシリコーン重合体層に亀裂を生じた
り又はシリコーン重合体層が基布から剥離したり
する等の欠点を生ずる。 従つて、本発明ではシリコーン樹脂100重量部
(以下重量部を部と略す。)に対して配合されるチ
タン酸アルカリの量は1〜200部、好ましくは30
〜100部であり、更にこれらに高屈折率無機質化
合物、及び/又は吸熱型無機化合物等を配合する
場合は400部を限度に、同一重量から1/4の重量ま
でに相当するチタン酸アルカリと置き換えて配合
できるが、普通10〜300部の範囲が好ましい。尚、
これら高屈折率無機化合物、吸熱型無機化合物の
一部又は全量を一般に常用されている無機質顔
料、無機質の増量用充填剤、難燃性を付与する無
機粉末等にかえることが出来るが、その使用量は
シリコーン樹脂100部に対し400部以下であること
が好ましく、より好ましくは300部以下である。 本発明の効果をより優れたものにするためシリ
コーン重合体層に難燃剤を併用してもよい。ここ
で使用される難燃剤については特に限定されるも
のではないが、例えば、リン酸エステル型、有機
ハロゲン化合物型、ホスフアゼン化合物などの有
機難燃剤、焼石膏、明ばん、炭酸カルシウム、水
酸化アルミニウム、ハイドロタルサイト系ケイ酸
アルミニウムなどの結晶水放出型、炭酸ガス放出
型、分散吸熱型および相転換型などの無機化合物
からなる吸熱分解型無機化合物やアンチモン化合
物等の無機難燃剤等がある。 シリコーン重合体層の重量や厚さには格別の限
定はないが、一般に片面10〜1000g/m2、好まし
くは50〜700g/m2の重量、および片面10〜500ミ
クロンの厚さで形成されることが好ましい。本発
明のシート材料において、シリコーン重合体層の
上にグラフト層が形成される。グラフト層形成の
ために、先ずシリコーン重合体層表面に低温プラ
ズマ処理を施すことが好ましい。この低温プラズ
マ処理は、0.01〜10Torrの圧力下において、プ
ラズマ重合性を有しないガスの低温プラズマにシ
リコーン重合体層の表面を曝露することにより行
うことができる。プラズマ発生条件としては、例
えば、電極間に13.56MHz、10〜500Wの電力を印
加すればよく、放電は有機放電、無機放電のいず
れによつても十分な結果が得られる。プラズマ処
理時間は印加電圧によつても相違するが、一般に
は数秒から数十分とすることで十分である。 なお、プラズマ処理には、上記の方法以外にも
種々あり、例えば、放電周波数帯としては低周
波、マイクロ波、直流などを用いることができ、
プラズマ発生様式もグロー放電のほかコロナ放
電、火花放電、無声放電などを選ぶこともでき
る。また、電極も外部電極のほか、内部電極、コ
イル型など容量結合、誘導結合のいずれでもよ
い。しかし、どのような方法をとつても、過度の
放電熱により材料表面が変質されないように注意
を要する。プラズマ重合性を有しないガスとして
は、ヘリウム、ネオン、アルゴン、窒素、亜酸化
窒素、二酸化窒素、酸素、空気、一酸化炭素、二
酸化炭素、水素などから選ばれた少なくとも一種
からなるものが用いられる。 上述のようにして低温プラズマ処理されたシリ
コーン重合体層の表面に、エチレンイミンの蒸気
を例えば20〜100℃で接触させて、又は溶液を用
いてグラフト重合が施され、接着性の高いグラフ
ト層が形成される。このグラフト層はシリコーン
重合体層表面と強固に結着しており、かつ、その
接着性を著しく改善する。 一般にグラフト層の厚さに格別の限定はないが
0.05〜5μmの厚さを有することが好ましい。 次に、グラフト層上に防汚・耐候性被覆層が、
接着剤を用いて、又は用いずに結着される。 上記接着剤として有用なものは、例えば、メラ
ミン系接着剤、フエノール系接着剤、エポキシ系
接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリエチレンイ
ミン系接着剤、ポリイソシアネート系接着剤、ポ
リウレタン系接着剤、アクリル系接着剤、ポリア
ミド系接着剤、及び酢ビ−塩ビ系接着剤、酢ビ−
エチレン系接着剤等の共重合体接着剤等を挙げる
ことができるが、これらに限定されることなく、
公知の接着剤を任意に選択して使用することがで
きる。 本発明に用いられる防汚・耐候性合成樹脂とし
ては、弗素含有重合体樹脂およびポリアクリル樹
脂を用いることができる。すなわち防汚・耐候性
被覆層は、一般に所望のシリコーン重合体層上に
低温プラズマ−グラフト化処理した後弗素含有重
合体樹脂、又は、ポリアクリル樹脂からなるフイ
ルムを貼着することによつて形成される。 弗素含有重合体樹脂フイルムを構成する樹脂
は、エチレンの水素原子の1個以上が弗素原子と
置換されている単量体から合成される各種のポリ
フルオルエチレン例えば、ポリテトラフルオルエ
チレン、又は一部塩素を含む各種のポリフルオル
クロルエチレン、例えばポリトリフルオルクロル
エチレン等があるが、このほかポリ弗化ビニル、
ポリ弗化ビニリデン、ポリジクロルジフルオルエ
チレン、その他も含有される。これらの弗素含有
重合体樹脂は、いずれも溶融点が高いので、通常
のカレンダー加工等は実施できないので一旦溶融
して押出加工するか、又は粉末状態の樹脂を加圧
加熱してフイルム状に成型するのが一般的である
が、特にこの方法に限定されない。フイルムの厚
みは一般に0.001mm〜0.5mm、好ましくは5〜50ミ
クロン程度であるが、耐候性・防汚性並びに耐久
性の目的を達成するものであれば、より厚く、又
は、より薄くすることができ特に限定はない。ま
た、弗素含有重合体樹脂フイルムには、他の樹脂
例えばMMA等が混合又は貼着複合される等混用
されていても本発明の目的を達成するものであれ
ば差支えない。本発明に使用される弗素含有重合
体樹脂フイルムの市販品としては、テドラ−フイ
ルム(デユポン商標)、アフレツクスフイルム
(旭硝子商標)がある。 本発明のシート材料に用いられる防汚・耐候性
被覆層は、ポリアクリル樹脂によつて形成されて
もよい。このため一般にポリアクリル樹脂フイル
ムが用いられる。このようなポリアクリル樹脂フ
イルムは、Tダイ法又はインフレーシヨン法その
他いずれに基づくものでもよい。また、延伸、未
延伸のいずれでもよいが、伸度は100〜300%程度
のものが好ましい。また、前述のように厚みは通
常5μ〜50μ程度であるが、十分な耐候性・防汚性
を達成するならば多少厚く又は薄くしてもよい。
フイルム素材は、ポリアルキルメタクリレート系
フイルム例えばメチルメタクリレート、エチルメ
タクリレート、プロピルメタクリレート、ブチル
メタクリレート等を主材料とするもの、又は、ア
クリレート、酢酸ビニル、塩化ビニル、スチレ
ン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等を
ホモモノマ又はコモノマ成分とするホモポリマ又
はコポリマをフイルム状に成型したものがよい。 防汚・耐候性被覆層は、上述のような、実質的
に平滑な表面を有する弗素含有重合体樹脂フイル
ム、又は、ポリアクリル樹脂フイルムを、必要に
応じ、その接着表面に低温プラズマ処理を施して
その接着性を向上させた後、これをグラフト層上
に接着剤を用いて接合することが好ましい。しか
し、他の防汚・耐候性被覆層形成方法としては、
上記の樹脂の溶液又はエマルジヨンを、グラフト
層表面又はその上に塗布された接着剤層表面に塗
布し感想固化する方法がある。 防汚・耐候性被覆層のために用いられるフイル
ムは、100Kg/m2以上の引張強度を有することが
好ましい。また、防汚・耐候性被覆層は1〜
50g/m2、好ましくは3〜30g/m2の重量、又は、
5ミクロン以上(通常は10〜50ミクロン)の更に
好ましくは30〜15ミクロンの厚さを有するもので
あることが好ましい。 本発明において、防汚・耐候性被覆層は、上述
のような弗素含有重合体樹脂およびポリアクリル
樹脂の他に、ポリ弗化ビニリデン樹脂層とポリア
クリル樹脂層との積層体、又はポリ弗化ビニリデ
ン樹脂層と、ポリアクリル樹脂層と、ポリ塩化ビ
ニル樹脂層との積層体からなるものであつてもよ
い。これら積層体においては、ポリ弗化ビニリデ
ン樹脂層の厚さは2〜3ミクロン、ポリアクリル
樹脂層の厚さは2〜4ミクロンおよび、ポリ塩化
ビニル樹脂層の厚さは40〜45ミクロンであること
が好ましいが、これらの数値に限定されるもので
はない。 〔実施例〕 以下、実施例により本発明を更に詳しく説明す
る。 実施例1および比較例1 下記組織の晒綿布を基布として用いた。 組織16S/1×16S/1/75本×60本/2.54cm 重量200g/m3 シリコーン加工剤としてRTVシリコーンゴム
(東芝シリコーン(株)製)10重量部に対し架橋剤1
重量部を混合したものを、ナイフコータを用いて
前記基布の表面上に90g/m3の塗布量で塗布し
た。次にこれを140℃に加熱された加熱シリンダ
と、この加熱シリンダーに対し、線圧10Kg/cmで
圧接する圧着ロールとの間を通過させ、引続き加
熱シリンダー表面に45秒間接触させた。これによ
つて表面硬化したシリコーン重合体ベースコート
層を加熱シリンダーから剥離し、その上に引続き
前記シリコーン加工剤と同一の加工剤を約10g/
m3の塗布量でトツプコートを施して表面状態を整
え、最後に180℃熱処理して中間シート(試料1)
を得た。 この中間シートに更に下記の処理を施した。 上記中間シート(試料1)から採取された試験
片を低温プラズマ処理装置中に装着し、装置内圧
力を10-5Torrまで排気減圧し、次に装置内アル
ゴンガスを導入して装置内圧力を0.2Torrに調節
した。次にこの雰囲気内で、周波数13.56MHzの
高周波電源(日本高周波社製)を用い消費電力
100ワツトの低温プラズマ処理をシリコーン重合
体層の表面に30分間施した。 得られた低温プラズマ処理中間シートに対し、
エチレンイミン蒸気を装置内に導入し、中間シー
トの表面に温度60℃においてエチレンイミン蒸気
を5分間接触させ、エチレンイミンをグラフト重
合したグラフト層(厚さ1.4μm)を形成した。得
られたグラフト中間シート状物(試料2)を得
た。 実施例1において試料2のグラフト層の表面に
ポリアクリル樹脂接着剤(ソニーケミカル社製、
SC−462)を100メツシユのグラビアロールを用
いて20g/m2の量で塗布し、室温にて乾燥した。
次に、接着剤層の表面にフツ化ビニリデン樹脂フ
イルム(厚さ3μm)を加熱圧着した。 比較例1において、試料1のシリコーン重合体
の表面に実施例1と同様の防汚・耐候性被覆層形
成操作を行つた。 得られた各シート状物の、シリコーン重合体層
と、防汚・耐候性被覆層との剥離強度を第1表に
示す。 実施例2および比較例2 実施例2においては、実施例1と同様の操作
が、比較例2においては、比較例1と同様の操作
が行われる。但し、防汚・耐候性被覆層形成のた
めに厚さ30μmのポリアクリル樹脂フイルムが用
いられた。 結果を第1表に示す。 実施例3および比較例3 実施例3においては実施例1と同様の操作が、
また比較例3においては比較例1と同様の操作が
行われた。但し、防汚・耐候性被覆層形成のため
にKFCフイルム(呉羽化学社製、フツ化ビニリ
デン樹脂層(2μm厚さ)と、ポリアクリル樹脂層
(2〜4μm)と、ポリ塩化ビニル樹脂層(45μm)
とが積層されている3層構造物)を用いた。 結果を第1表に示す。
【表】 た。
実施例4および比較例4 実施例1記載のものと同一のシリコーン重合体
を離型紙上に厚さが0.5μmになるようにキヤステ
イングし、固化後離型紙を剥離して、フイルム状
シリコーン重合体シート材料を作成した。 得られたシリコーン重合体シート材料を試料3
とする。この試料3の片面に、実施例1記載の方
法と同様の方法により低温プラズマ処理を施し
た。但し、アルゴンガスの代りに水素ガスを用い
装置内圧力を0.01Torr、消費電力500ワツト、処
理時間30秒とした。 この低温プラズマ処理されたシリコーン重合体
シートの処理面に、実施例1記載と同様のグラフ
ト重合処理を施した。形成されたグラフト層の厚
さは2.0μmであつた。得られた中間シート状材料
を試料4とする。 実施例4において、試料4のグラフト層表面に
下記組成のポリウレタン系接着剤: ニツポラン3022(日本ウレタン社製固形分35%)
100重量部 コロネート−1−L(日本ウレタン社製)
15重量部 を、60メツシユのグラビヤコートにより、25g/
m2の量で塗布し乾燥した。 この接着剤層表面に、実施例3記載のKFCフ
イルムと同一のものを加熱圧着した。 比較例4において、試料3のシート材料表面
に、実施例4と同様にしてKFCフイルムを貼着
した。 得られた各シート状物の剥離強度およびその耐
久性(経時変化)を測定した。結果を第2表に示
す。
【表】 *:貼着フイルムは、剥離することなく破断
した。
実施例 5 実施例1と同様の操作を行つた。試料2と同一
のグラフト層を有する中間シート材料を調製し、
この中間シート材料の両表面のそれぞれに、ポリ
弗化ビニリデン樹脂フイルム(厚さ:15μm)の
コロナ放電処理された一面を接触させ、この接触
面を180℃に加熱してポリ弗化ビニリデン樹脂フ
イルムをグラフト層に溶融貼着した。 得られた防汚性シート材料において、ポリ弗化
ビニリデン樹脂層はシリコーン重合体層に強固に
接着していた剥離試験において剥離不能であり、
またすぐれた防汚・耐候性を示した。 実施例6および比較例5 厚さ0.25mmの平織ガラスクロスの両面に粘度
10000CSの両末端ビニル基封鎖ジメチルポリシロ
キサン100部、粘度40CSのメチルハイドロジエン
ポリシロキサン1.0部および白金化合物触媒を主
剤とし、ベンゾトリアゾール0.11部を付加反応遅
延剤として含有しカーボンブラツク1.0部、水酸
化アルミニウム粉末50部を難燃性向上剤として含
有する淡灰色ペースト状の付加反応硬化性シリコ
ーンゴム組成物をナイフコーター法によりコーテ
イングし、170℃で5分間加熱加硫することによ
り、両面に各々厚さ0.1mmの難燃性シリコーンゴ
ム層を形成した不燃性中間シート(試料5)を得
た。なお、この難燃性シリコーンゴム自体の難燃
性は厚さ0.16mmでUL94V−0合格であつた。 上記不燃性中間シート(試料5)から採取され
た試験片を低温プラズマ処理装置中に装着し、装
置内圧力を10-5Torrまで排気減圧し、次に装置
内にアルゴンガスを導入して、装置内圧力
20.2Torrに調節した。次に、この雰囲気内で、
周波数13.56MHzの高周波電源(日本高周波社製)
を用い、消費電力100ワツトの低温プラズマ処理
を不燃性被覆層表面に30分間施した。 得られた低温プラズマ処理中間シートに対し、
エチレンイミン蒸気を装置内に導入し、中間シー
トの表面に、温度60℃において5分間接触させ、
グラフト層(厚さ1.5μm)を形成した。得られた
グラフト中間シート状物(試料6)を得た。 実施例6において、試料6のグラフト層の表面
にポリアクリル樹脂接着剤(ソニーケミカル社
製、SC−462)を100メツシユのグラビアロール
を用いて20g/m2の量で塗布し、室温にて乾燥し
た。次に接着剤層の表面にフツ化ビニリデン樹脂
フイルム(厚さ3μm)を加熱圧着した。 比較例5において、試料5の不燃性シリコーン
重合体層の表面に低温プラズマ処理およびグラフ
ト層形成なしに実施例1と同様の操作を行つた。 得られた各シート状物の、不燃性シリコーン重
合体層と、防汚・耐候性被覆層との剥離強度を第
3表に示す。 実施例7および比較例6 実施例7においては、実施例6と同様の操作
が、比較例6においては、比較例5と同様の操作
が行われた。但し、防汚・耐候性被覆層形成のた
めに厚さ30μmのアルクリ樹脂フイルムが用いら
れた。 結果を第3表に示す。 実施例8および比較例7 実施例8においては実施例6と同様の操作が、
また比較例7においては比較例5と同様の操作が
行われた。但し、防汚・耐候性被覆層形成のため
にKFCフイルム(呉羽化学社製、フツ化ビニリ
デン樹脂層(2μm厚さ)と、アクリル樹脂層(2
〜4μm)と、ポリ塩化ビニル樹脂層(45μm)と
が積層されている3層構造物)を得た。 結果を第3表に示す。
【表】 た。
実施例9および比較例8 実施例9において、ジメチルシロキサン・メチ
ルビニルシロキサン共重合体(両単位のモル比
0.14:99.86)生ゴム100部とBET表面積170m2
gの疎水化フユームドシリカ40部からなるシリコ
ーンゴム組成物に塩化白金酸を白金重量で30ppm
と水酸化アルミ粉末40部とマイカ粉末10部および
ジクミルパーオキサイド1.5部を添加混合し、こ
の混合物をカレンダリング法により厚み0.6mmの
ガラスクロスの両面にコーテイングし、200℃で
5分間加熱加硫した。(このシリコーンゴム自体
の難燃製は厚み0.16mmでUL94V−0合格であつ
た)。シリコーンゴム層の厚みは各々0.6mmであつ
た。 得られた中間シート材料を試料7とする。この
試料7の不燃性被覆層に、実施例6記載の方法と
同様の方法により低温プラズマ処理を施した。但
し、アルゴンガスの代りに水素ガスを用い装置内
圧力を0.01Torr、消費電力500ワツト、処理時間
30秒であつた。 この低温プラズマ処理された中間シートの不燃
性被覆層表面に、実施例6記載と同様のグラフト
重合処理を施した。形成されたグラフト層の厚さ
は1.6μmであつた。得られた中間シート状材料を
試料8とする。 実施例9において、試料8のグラフト層表面に
下記組成のポリウレタン系接着剤:ニツポラン
3022(日本ウレタン社製、固形分35%)100重量
部、コロネートL(日本ウレタン社製)15重量部
を、60メツシユのグラビヤコートにより、25g/
m2の量で塗布し乾燥した。 この接着剤層表面に、実施例8記載のKFCフ
イルムと同一のものを加熱圧着した。 比較例8において、試料7の不燃性被覆層表面
に、実施例4と同様にしてKFCフイルムを直接
貼着した。 得られた各シート状物の剥離強度およびその耐
久性(経時変化)を測定した。結果を第4表に示
す。
〔発明の効果〕
本発明の防汚性シート材料において、シリコー
ン重合体層と防汚・耐候性被覆層とが強固に接着
されており、かつその耐久性もすぐれている。ま
た、本発明の防汚性シート材料は、良好な耐久性
および防水性を有し、汚れが少なく、かつその耐
候性もすぐれている。 更に本発明の防汚性シート材料は、高温におい
ても発煙したり発熱したりすることが特に少な
い。従つて、本発明の防汚性シート材料は広い用
途を有し、特に火災が予想される体育館、倉庫、
マーケツト、遊戯場、工場、駐車場、各種宿泊施
設等の建築材料、内装材に、さらに、テント、日
除け、ブラインド、或は、繰り返えし洗濯を要す
るシート材料、例えば病院用ベツトシーツ類や間
仕切等の素材として有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、それぞれ、本発明の防
汚性シート材料の一実施例態様の構成を示す断面
説明図である。 1……基布、2,2a,2b……シリコーン重
合体層、3a,3b……グラフト層、4a,4b
……接着剤層、5a,5b……防汚・耐候性被覆
層。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 シリコーン樹脂およびシリコーンゴムから選
    ばれた少なくとも一種を含むシリコーン重合体材
    料から形成されたシリコーン重合体層と、このシ
    リコーン重合体層の少なくとも一面を被覆し、か
    つ、防汚・耐候性のすぐれた熱可塑性材料から形
    成された防汚・耐候性被覆層とを含み、 前記シリコーン重合耐層と前記防汚・耐候性被
    覆層との間に、前記シリコーン重合体層の表面
    に、エチレンイミンをグラフト重合して得られる
    グラフト層が形成されていることを特徴とする防
    汚性シート材料。 2 前記グラフト層と、前記防汚・耐候性被覆層
    とが、接着剤により接着されている、特許請求の
    範囲第1項記載のシート材料。 3 前記グラフト層が、前記シリコーン重合体層
    の表面に低温プラズマ処理を施し、次に、この表
    面に、前記モノマーのグラフト重合を施こすこと
    によつて形成されたものである、特許請求の範囲
    第1項記載のシート材料。 4 前記防汚・耐候性合成樹脂が弗素含有重合体
    樹脂およびポリアクリル樹脂から選ばれた少くと
    も1種からなる、特許請求の範囲第1項記載のシ
    ート材料。 5 前記防汚・耐候性被覆層が、ポリ弗化ビニリ
    デン樹脂層と、ポリアクリル樹脂層とからなる積
    層体により形成されている、特許請求の範囲第1
    項記載のシート材料。 6 前記防汚・耐候性被覆層が、ポリ弗化ビニリ
    デン樹脂層と、ポリアクリル樹脂層と、ポリ塩化
    ビニル樹脂層との積層体により形成されている、
    特許請求の範囲第1項記載のシート材料。 7 繊維性布帛よりなる基布と、この基布の少な
    くとも一面上を被覆し、かつ、シリコーン樹脂お
    よびシリコーンゴムから選ばれた少なくとも一種
    を含むシリコーン重合体材料から形成されたシリ
    コーン重合体層と、このシリコーン重合体層の少
    なくとも一面を被覆し、かつ、防汚・耐候性のす
    ぐれた熱可塑性合成樹脂材料から形成された防
    汚・耐候性被覆層とを含み、 前記シリコーン重合体層と、前記防汚・耐候性
    被覆層との間に、前記シリコーン重合体層の表面
    にエチレンイミンをグラフト重合して得られるグ
    ラフト層が形成されていることを特徴とする防汚
    性シート材料。 8 前記グラフト層と、前記防汚・耐候性被覆層
    とが、接着剤により接着されている、特許請求の
    範囲第7項記載のシート材料。 9 前記繊維性布帛が天然繊維、無機繊維、再生
    繊維、半合成繊維および合成繊維から選ばれた少
    なくとも一種からなる特許請求の範囲第7項記載
    のシート材料。 10 前記グラフト層が、前記シリコーン重合体
    表面に低温プラズマ処理を施し、次に、この表面
    に、前記モノマーのグラフト重合を施こすことに
    よつて形成されたものである、特許請求の範囲第
    7項記載のシート材料。 11 前記防汚・耐候性合成樹脂が弗素含有重合
    体樹脂およびポリアクリル樹脂から選ばれた少く
    とも1種からなる、特許請求の範囲第7項記載の
    シート材料。 12 前記防汚・耐候性被覆層が、ポリ弗化ビニ
    リデン樹脂層と、ポリアクリル樹脂層とからなる
    積層体により形成されている、特許請求の範囲第
    7項記載のシート材料。 13 前記防汚・耐候性被覆層が、ポリ弗化ビニ
    リデン樹脂層とポリアクリル樹脂層と、ポリ塩化
    ビニル樹脂層との積層体により形成されている、
    特許請求の範囲第7項記載のシート材料。 14 前記基布が不燃又は難燃性繊維布帛からな
    る、特許請求の範囲第7項記載のシート材料。 15 前記シリコーン重合体層が、不燃性又は難
    燃性シリコーン樹脂およびシリコーンゴムから選
    ばれた少なくとも1種のみからなる、特許請求の
    範囲第7項記載のシート材料。 16 前記シリコーン重合体層が、不燃性又は難
    燃性シリコーン樹脂およびシリコーンゴムから選
    ばれた少くとも1種と、その重量に対し30〜300
    %の不燃性又は難燃性充填材との混合物により形
    成されている、特許請求の範囲第7項記載のシー
    ト材料。
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