JPH0476188A - トンネル掘削用立坑壁構造およびトンネル掘削方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はシールド工法におけるトンネル掘削用立坑壁構
造およびトンネル掘削方法に関する。

従来の技術 シールド工法におけるトンネルの掘削は、まず発進用お
よび到達用の立坑を形成し、両立杭間をシールド掘進機
で掘削する。立坑が浅い場合は、立坑の周部に鋼矢板等
で土留めおよび地下水留めを施すが、立坑が深い場合に
は、鉄筋コンクリートにより壁体を構築する。

従来、鉄筋コンクリ−１・製の立坑壁からシールド掘進
機を発進させる貫通部は、第６図に示すように、鉄筋コ
ンクリート製壁体ｌに形成した貫通部に、鋼板壁２によ
り閉止された止水フランジ３を取り付け、止水フランジ
３の内端縁の内周部に、シール用のゴムパツキン４が設
けられている。また、他の貫通部は第７図に示すように
、鉄筋コンクリート製壁体５の内面に、シール用ゴムパ
ツキン６を有する止水フランジ７を固定したものである
。

このような貫通部からシールド掘進機を発進させる場合
、シールド掘進機を貫通部に対向して配置した後、貫通
部外側の地山中に地盤改良の為の薬液注入を施し、さら
に地下水留めのために凍結処理を施した後、鋼板壁２ま
たは止水フランジ７内の壁体５を切断解体して取壊しを
行い、貫通部と反対側の壁体を反力受けとしてシールド
掘進機を発進させている。

シールド掘進機の到達の場合は、立坑壁体の外面にシー
ルド掘進機が到達後、シールド掘進機周囲の地山中に地
盤改良の為の薬液注入を施し、さらに地下水留めのため
に凍結処理を施した後、鋼板壁または止水フランジ内の
壁体を切断解体して取壊しを行い、シールド掘進機を立
坑内に到達させている。

発明が解決しようとする課題 ところで、上記作業”にあっては、地山中への地盤改良
用の薬液注入および地下水留め用の凍結処理に時間と手
間がかかり、発進到達作業の複雑化。

工期の長期化が問題となっていた。

本発明は、従来の鉄筋コンクリート製立坑壁体の鋼製配
筋材がシールド掘進機のカッターヘッドては切断破砕出
来ない点に着目してなされたちのて、シールド掘進機の
カッターヘッドで掘削破壊できる立坑壁体を貫通部に形
成することにより、上記問題点を解決してシールド掘進
機の発進到達作業の簡素化、工期の短縮化ができるトン
ネル掘削用立坑壁構造およびトンネル掘削方法を提供す
ることを目的とする。

課題を解決するための手段 上記問題点を解決するために本発明のトンネル掘削用立
坑壁構造は、シールド掘進機が発進または到達する立坑
の周部に構築された鉄筋コンクリートからなる立坑壁体
において、シールド掘進機が貫通する部分の立坑壁体の
配筋材を繊維強化プラスチックにより形成したものであ
る。

また、トンネル掘削方法は、シールド掘進機を立坑内か
ら地山中に発進または地山中から立坑内に到達させるに
際し、シールド掘進機のカッターヘッドにより、繊維強
化プラスチック製配筋材を内在させたコンクリート製立
坑壁体の貫通部を掘削破砕して通過させるものである。

作用 上記構成によれば、シールド掘進機が貫通する部分のコ
ンクリート製立坑壁体の配筋材を繊維強化プラスチック
により形成したので、壁体の強度を下げるもことなく、
シールド掘進機のカッターヘッドにより、コンクリート
製立坑壁の貫通部を掘削破砕して通過させることができ
る。したがって、立坑壁体の貫通に際しては、シールド
掘進機と立坑壁の間の止水を行うだけでよく、地山中へ
の地盤改良用の薬液注入および地下水留め用の凍結処理
が不要となり、発進到達作業の簡素化、工期の短縮化を
実現できる。

実施例 以下、本発明の一実施例を第１図〜第５図に基づいて説
明する。

第１図、第２図に示すように、発進用の立坑１１周部に
構築された鉄筋コンクリート製の壁体１２においてシー
ルド掘進機１３の発進用の貫通部１２ａには、止水フラ
ンジ１４が外面まで貫通して配設され、壁体１２内に配
設された鋼製配筋材１５は止水フランジ１４の外周面に
溶接等により連結固定されている。前記鋼製配筋材１５
の止水フランジ１４連結部近傍には、ワイヤーによる固
縛、ねじ締めあるいは接着剤等により繊維強化プラスチ
ック製（以下、ＦＲＰ製と称する。）の棒状または管状
の配筋材１６が連結され、このＦＲＰ製配製材筋材１６
水フランジ１４管壁を貫通し止水フランジ１４内のコン
クリート壁１７を通って反対側の管壁を貫通して鋼製配
筋材１５に連結され、前記コンクリート壁１７内に格子
上に配設されてコンクリート壁１７を補強している。ま
た、この止水フランジ１４の内端縁の内周部には、シー
ルド掘進機１３のシールド本体２１と止水フランジ１４
との間をシールする止水用ゴムパツキン１８が全周にわ
たって取り付けられている。

シールド掘進機１３は、発進台１９上に止水フランジ１
４に対向して配置されており、シールド本体２１の前部
にはカッターヘッド２２が回転自在に支持されて、回転
駆動装置２３によりリングギヤ等を介して回転駆動され
る。２４はカッタ＝　６ ヘッド２２後部の圧力室２５から後方に接続された排土
装置、２６はシールド本体２１内に複数本配設された推
進用ジヤツキで、シールド本体２１後部のセグメント組
立装置（図示せず）により組み立てられたセグメント２
７を反力受けとしてシールド本体２１を前進させるもの
であり、発進時には、貫通部１２ａと反対側の壁体１２
に仮に組み立てられたセグメント２７を反力受けとして
前進させるように構成される。

つぎに、上記構成の発進用立坑１１から行シールド掘進
機１３を発進させる方法を第３図〜第５図により説明す
る。

第３図は、第１図からシールド掘進機１３が発進されて
カッターヘッド２２か止水フランジ１４内のコンクリー
ト壁１７に達した状態を示す。カッターヘッド２２が回
転駆動されるとともに、推進用ジヤツキ２６か進展され
てシールド本体２１を前進させ、カッターヘッド２２を
止水フランジ１４に挿入して、カッターヘッド２２によ
りコンクリート壁１７をＦＲＰ製配製材筋材１６に掘削
破砕して発進口２０を形成し、シールド掘進機１３をこ
の発進口２０から地山２８に突入させる。

この時、圧力室２５に取り込まれた破砕後のコンクリー
ト壁１７およびＦＲＰ製配製材筋材１６削された土砂と
共に排土装置２４により排出される。

第４図は、シールド掘進機１３が止水フランジ１４内を
通過している状態を示し、ゴムパツキン１８がシールド
本体２１のスキンプレートに摺接されてシールされ、止
水されている。

第５図は、シールド掘進機１３か更に前進して発進口２
０から完全に離れた状態を示し、シールド本体２１後部
にはセグメント２７が組み立てられ、シールド本体２１
からセグメント２７外周部に注入された裏込め材（コン
クリート）２９が、ゴムパツキン１８に閉止された止水
フランジ１４とセグメント２７の空間に充填されて地下
水が完全に止水され、立坑ｌｌ内への浸水か確実に防止
されている。

上記実施例によれば、従来工法に比べ、薬液注入による
地盤改良、凍結による止水処理などの諸作業が省略でき
、工期を大幅に短縮でき、安全性が向上できる等メリッ
トが大きい。

上記実施例において、鉄筋と同程度の強度を確保しつつ
カッターヘッド２２等の刃物で切断するという目的を達
成するために、ＦＲＰ製配製材筋材１６用したが、同様
の目的を達成できるものであれば、たとえばアラミド繊
維製のロープや鋼製のワイヤーロープであってもよい また、上記実施例では発進用立坑１１の場合を説明した
が、到達用の立坑であっても同様の機構により実施でき
る。

このようなＦＲＰ製配製材筋材１６蔵したコンクリート
構造物は、上記実施例の破壊を目的とした物のほかに、
雰囲気環境か腐食、脆化、劣化に曝される海洋構造物や
、非磁性を要求されるコンクリート壁にも極めて適して
いる。

発明の効果 以上に述べたごとく本発明によれば、シールド掘進機か
貫通する部分のコンクリ−１・製立坑壁体の配筋材を繊
維強化プラスチックにより形成したので、壁体の強度を
下げることなくシールド掘進機のカッターヘッドにより
、コンクリート製立坑壁の貫通部を掘削破砕して通過さ
せることができる。したがって、立坑壁体の貫通に際し
ては、シールド掘進機と立坑壁の間の止水を行うだけで
よく、地山中への地盤改良用の薬液注入および地下水留
め用の凍結処理が不要となり、発進到達作業の簡素化、
工期の短縮化を実現できる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第５図は本発明の一実施例を示し、第１図は発
進用立坑の縦断面図、第２図は立坑壁体の貫通部の手圧
面断面図、第３図〜第５図はそれぞれシールド掘進機の
発進手順を示す断面図、第６図、第７図はそれぞれ従来
の立坑壁体の貫通部の断面図である。 １１・・・立坑、１２・・・壁体、１２ａ・・・貫通部
、１３・・・シールド掘進機、１４・・・止水フランジ
、１５・・・鋼製配筋材、１６・・・繊維強化プラスチ
ック（ＦＲＰ）製材筋材、１７・・・コンクリート壁、
１８・・・止水用ゴムパツキン、２１・・・シールド本
体、２２・・・カッターヘッド、２４・・・排土装置、
２６・・・推進用ジヤツキ、２７・・・セグメント、２
８・・・地山、２９・・・裏込め材。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、シールド掘進機が発進または到達する立坑の周部に
   構築された鉄筋コンクリートからなる立坑壁体において
   、シールド掘進機が貫通する部分の立坑壁体の配筋材を
   繊維強化プラスチックにより形成したことを特徴とする
   トンネル掘削用立坑壁構造。 ２、シールド掘進機を立坑内から地山中に発進または地
   山中から立坑内に到達させるに際し、シールド掘進機の
   カッターヘッドにより、繊維強化プラスチック製配筋材
   を内在させたコンクリート製立坑壁体の貫通部を掘削破
   砕して通過させることを特徴とするトンネル掘削方法。