JPH0874491A - シールド工法における止水方法及び止水構造 - Google Patents
シールド工法における止水方法及び止水構造Info
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- JPH0874491A JPH0874491A JP6213999A JP21399994A JPH0874491A JP H0874491 A JPH0874491 A JP H0874491A JP 6213999 A JP6213999 A JP 6213999A JP 21399994 A JP21399994 A JP 21399994A JP H0874491 A JPH0874491 A JP H0874491A
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Abstract
ルドセグメントを採用した場合でも、また止水材と接触
しながら推進する推進管においても、地下水や土砂をシ
ールすることができるシールド工法における止水方法お
よび止水構造を提供することにある。 【構成】 本発明のシールド機の止水方法は、立坑壁を
掘削しながら発進するシールド機周りの立坑壁に溝を形
成し、この立坑壁内にシールド機を更に掘進し、シール
ド機が立坑壁を貫通する前に、溝の前後をシールすると
共に、このシール後、溝内にシール材を注入することを
特徴とする。また、本発明の別の止水方法は、シールド
機発進口の内周に水膨脹性化合物からなる第一のシール
材を設け、このシール材にスキンプレート外面の全周が
接するようにシールド機を設置し、スキンプレートのテ
ールエンドが、立坑壁内面を通過した後、この立坑壁内
面とセグメントまたは推進管の外面との間に、更に水膨
脹性化合物からなる第二のシール材を設けることを特徴
とする。
Description
止水方法および止水構造に関し、詳細には、シールド機
が立坑内から地山に発進したり、または立坑内に到達す
る際のシールド機発進口および到達口の止水方法および
止水構造、あるいは推進工法におけるセミシールド機と
推進管との発進口の止水方法および止水構造に関する。
維による補強筋、コンクリートおよび石灰石等を用いて
立坑壁を形成し、この立坑壁をシールド機で切削しなが
らシールド機発進口を開けて地山へ発進する、いわゆる
NOMST工法がある。また、NOMST工法以外では、鉄筋コン
クリート造の立坑壁を形成し、この立坑壁外部の地山を
地盤改良した後、立坑壁に地山まで貫通するシールド機
発進口を形成し、このシールド機発進口にシールド機を
設置し、シールド機で地山を掘進するシールド工法があ
る。
機発進時に、立坑壁の穴と、シールド機スキンプレート
及びセグメントあるいは推進管との間には隙間が生じ、
この隙間から立坑内に地下水や土砂が浸入するため、こ
の隙間をエントランスパッキングでシールする方法が提
案されている。
は、例えば図5に示すように、立坑壁50の内面の穴周
りにゴム板59と、押さえバネ板61と、押さえ板60
とをアンカーボルト64によって固定し、更に立坑壁に
形成された穴の内面、2箇所の全周にゴム板62および
押さえバネ板63とをアンカーボルト等によって固定
し、これら三箇所のパッキング間にそれぞれ連通する泥
水注入管55,57と空気抜き管56,58とによりパ
ッキング間に泥水を注入し、この泥水圧と、地山側から
シールド機51周りの隙間に浸入する地下水や土砂の圧
力とをバランスさせることを特徴とする。
キングを用いる方法では、セグメント54または推進管
等が比較的単純な形状、すなわち円形や矩形の場合に
は、ゴム板59や押さえバネ板61をセグメント54ま
たは推進管等の周りに接触・追従するように容易に設け
ることができ、したがって立坑壁50の穴周りの隙間も
容易に封止することができる。
推進管、例えば本願発明者が別途発明した特願平6−1
54676号に記載の突出部や凹陥部等を有する推進管
においては、推進管自体の複雑な形状に加えて、推進管
が前記ゴム板や押さえバネ板と接触しながら推進するこ
とから、この推進管周りに接触・追従するように前記ゴ
ム板や押さえバネ板を設けることは困難であるという問
題点がある。
であり、その目的は、複雑な形状の推進管やシールドセ
グメントを採用した場合でも、また止水材と接触しなが
ら推進する推進管においても、確実に地下水や土砂を止
めることができるシールド工法における止水方法および
止水構造を提供することにある。
みてなされたものであり、その要旨は、立坑内にシール
ド機を設置し、このシールド機で立坑壁を掘削して地山
へ掘進する際の止水方法であって、立坑壁を掘削しなが
ら発進するシールド機周りの前記立坑壁に溝を形成し、
前記立坑壁内に前記シールド機を更に掘進し、前記シー
ルド機が前記立坑壁を貫通する前に、前記溝の前後をシ
ールすると共に、このシール後、前記溝内にシール材を
注入することを特徴とするシールド工法における止水方
法にある。
わちシールド機内においてセグメントを組み立て、この
セグメントを反力受けとしてシールド機を掘進する工法
であっても、また推進工法、すなわちシールド機が切羽
を掘進するのと同時に、既成管(推進管)を推進ジャッ
キによって立坑から順次押し込む工法であっても適用す
ることができる。
ールド機周りの立坑壁に溝を形成するとは、例えば、シ
ールド機が立坑内から発進し、立坑壁内を掘進して地山
へ貫通するまでの間に、シールド機のカッタ周面からオ
ーバーカッター等を突出し、その状態でカッタ面を回転
することによって形成する。この時、オーバーカッター
等を突出したままシールド機を所定の距離だけ掘進し、
その後、オーバーカッター等をカッタ周面に収納すれ
ば、立坑壁内のシールド掘進穴の径は、シールド機のカ
ッタ面外径つまりスキンプレートとほぼ同径に戻る。な
お、溝を形成する際に生じる立坑壁の切削粉は、シール
ド機内にバキューム孔を設けて、ここから吸引して排出
するか、あるいは、立坑壁の発進口の下側に立坑内に連
通する孔を設けて、この孔から吸引して排出することが
できる。
るシール材としては、地山側から地下水や土砂による圧
力がシール材に作用した場合、シール材が圧縮変形し、
隙間の形状に追従して封止する可撓性を有すると共に、
スキンプレートと地山との隙間からシール材が流出しな
い程度の硬度を有するシール材を使用する。かようなシ
ール材としては、例えば二液タイプの水膨脹性化合物、
すなわち水膨脹性ウレタン系化合物等の液体状主剤と、
これら主剤の硬化剤とからなり、二液を混合すると一分
前後で硬化するシール材等を使用することができ、ま
た、一液タイプの水膨脹性化合物、すなわち水膨脹性ウ
レタン系化合物等の液体状主剤と、これら主剤の硬化剤
とからなる、一液タイプのシール材等を使用することが
できる。
立坑壁を貫通する前に、溝の前後をシールするとは、溝
内にシール材を注入した場合、シール材が硬化する前に
溝の前後の隙間から切羽面や立坑内へ流出することの無
いようにシールするものである。したがって、溝前後の
シールは、切羽面からの地下水や土砂の圧力に耐えるほ
どの強度は必要無く、ただ単に溝内のシール材が硬化す
るまで、溝前後を封止することができれば良い。かよう
な溝前方のシール材としては、前記一液または二液タイ
プのシール材を採用することができ、このシールの施工
は、例えばカッタ周面に、シールド機内のシール材圧送
装置に連通する二個の孔を設け、シールド機のカッタを
回転しながらシール材を圧送すると、シール材はカッタ
全周にわたって噴出し、シール材が硬化して地山面との
間にリング状のシールを形成することができる。また、
溝後方のシール材としては、立坑壁のシールド発進穴
と、シールド機のスキンプレートとの隙間を一時的に封
止できれば特にシール材の材料や形状には限定されず、
例えば粘土、ガムテープ、またはウェス等を用いて隙間
を封止することができる。
立坑壁内のシールド機周りに形成した溝と、この溝の前
後のシールド機周りに設けられたシール手段と、前記溝
に注入された水膨脹性化合物からなるシール材とを備え
るシールド工法における止水構造にある。
ち、少なくともシールド機が発進する立坑壁は、シール
ド機のカッタによって掘削することができるような構造
とし、この立坑壁を構成する材料は特に限定されない。
かような立坑壁は、例えば炭素繊維による補強筋や鉄
筋、コンクリートおよび石灰石等を用いて形成すること
ができる。
前後のシール手段とは、上述した手段により形成するこ
とができる。
た水膨脹性化合物からなるシール材は、上述した一液ま
たは二液タイプの水膨脹性化合物を使用することがで
き、これらのシール材の溝内への供給は、例えば立坑内
から溝に連通するシール主剤供給管およびシール硬化剤
供給管を立坑壁内に設け、これらの管に連通するポンプ
等を立坑内に設け、これら管とポンプとによってシール
主剤とシール硬化剤とを立坑内から圧送することができ
る。
シールド機が、立坑壁を掘削して立坑内に到達する際の
止水方法であって、予め到達立坑壁面に、シールド機カ
ッター面の外周円に跨る径のシール材を設け、このシー
ル材を覆うように、前記到達立坑壁面に補強壁を設け、
シールド機で到達立坑壁を掘削しながら、シールド機周
りの前記到達立坑壁に溝を形成し、更に、シールド機を
掘進させて、前記シール材を貫通した後、前記シールド
機が前記補強壁を貫通する前に、前記溝内にシール材を
注入することを特徴とするシールド工法における止水方
法にある。
わちシールド機内においてセグメントを組み立て、この
セグメントを反力受けとしてシールド機を掘進する工法
に適用することができる。
ッター面の外周円に跨る径のシール材は、前述した一液
あるいは二液タイプの水膨脹性化合物からなるシール材
を使用するか、もしくは、これら二液が予め混合されて
所定形状に形成されたシール材を使用することができ
る。また、シール材の径が、シールド機カッター面の外
周円に跨るとは、シール材の内径をシールド機カッター
面の外周円よりも小さく形成し、シール材の外径をシー
ルド機カッター面の外周円よりも大きく形成することで
ある。
溝は、前述した方法で同様に形成することができ、ま
た、溝内に注入するシール材は、前述したシール材と同
様のものを使用することができる。
進するシールド機が、立坑壁を掘削して立坑内に到達す
る際の止水構造であって、到達立坑壁と、この到達立坑
壁内のシールド機周りに形成した溝と、この溝の前方の
シールド機周りに設けられたシール手段と、前記溝に注
入された水膨脹性化合物からなるシール材とを備えるシ
ールド工法における止水構造にある。
ド機発進口を形成し、このシールド機発進口にシールド
機を設置して、このシールド機で地山を掘進するシール
ド工法における止水方法であって、前記シールド機発進
口の内周に水膨脹性化合物からなる第一のシール材を設
け、このシール材にスキンプレート外面の全周が接する
ようにシールド機を設置し、前記スキンプレートのテー
ルエンドが、前記立坑壁内面を通過した後、前記シール
ド機発進口内周とセグメント外面との間に、更に水膨脹
性化合物からなる第二のシール材を設けることを特徴と
するシールド工法における止水方法にある。
物からなるシール材は、シールド機のスキンプレート後
端に複数段に設けられたテールシールの間に、注入する
こともできる。
することができ、このシールド工法とは、鉄筋コンクリ
ート造の立坑壁を形成し、この立坑壁外部の地山を地盤
改良した後、立坑壁に地山まで貫通するシールド機発進
口を形成し、このシールド機発進口にシールド機を設置
し、シールド機で地山を掘進するシールド工法である。
材と第二のシール材は、上述した一液または二液タイプ
の水膨脹性化合物を使用することができる。ここで、こ
の第一のシール材は、例えば、最初にシールド機発進口
の内周にリング状に形枠を設け、次いで、この形枠内に
第一のシール材としての一液または二液タイプの水膨脹
性化合物を注入し、このシール材が硬化した後に形枠を
取り外すことによって形成することができる。一方、第
二のシール材は、例えば、最初にシールド機発進口の立
坑壁内面に、リング状の押さえ板を設け、次いで、この
押さえ板とセグメントまたは推進管との間隙をウェス等
でシールした後、このセグメント周りの、第一のシール
材と押さえ板との間に、第二のシール材としての一液ま
たは二液タイプの水膨脹性化合物を注入し、このシール
材を硬化して形成することができる。
は、第二のシール材を注入する際に、この液状の第二の
シール材が地山側へと流出することを防止すると共に、
シールド機スキンプレートと立坑壁との間を封止する。
また、第二のシール材は、セグメントまたは推進管と立
坑壁との間を封止する。すなわち、セグメントの外周は
スキンプレート外周よりも小径であるため、シールド機
が所定距離前進してスキンプレートのテールエンドが、
第一のシール材の設けられた位置を通過すると、第一の
シール材とセグメントや推進管との間には間隙が生じ
る。この間隙が第二のシール材によって封止される。
と、この立坑壁のシールド機発進口またはシールド機到
達口のスキンプレート周りに形成した水膨脹性化合物か
らなる第一のシール材と、前記スキンプレート外面およ
びセグメント外面と前記シールド機発進口内周またはシ
ールド機到達口との間に設けられた水膨脹性化合物から
なる第二のシール材とを備えるシールド工法における止
水構造にある。
と、第一のシール材と、第二のシール材とは上記と同様
な材料や方法によって形成することができる。
法における止水方法および止水構造は、構築した立坑内
にシールド機を設置し、このシールド機で立坑壁を掘削
して地山へ掘進する際の止水方法および止水構造であっ
て、立坑壁内のシールド機周りに溝を形成し、この溝の
前後をシールすると共に、このシール後、溝内にシール
材を注入する。このシール材が硬化した後、シールド機
が立坑壁を貫通すると、地山からは地下水や土砂がシー
ルド機のスキンプレート周りの隙間から浸入する。この
地下水や土砂の圧力により、隙間を封止するように溝内
のシール材が圧縮変形する。
ド工法における止水方法および止水構造は、シールド機
が到達立坑内に到達する際の止水方法であって、予め到
達立坑壁面に、シールド機カッター面の外周より大径の
シール材を設け、このシール材を覆うように、到達立坑
壁面に補強壁を設け、シールド機で到達立坑壁を掘削し
ながら、シールド機周りの到達立坑壁に溝を形成し、更
に、シールド機を掘進させて、シール材を貫通した後、
シールド機が補強壁を貫通する前に、溝内にシール材を
注入する。この溝内のシール材が硬化した後、シールド
機が立坑壁を貫通すると、地山からは地下水や土砂がシ
ールド機のスキンプレート周りの隙間から浸入する。こ
の地下水や土砂の圧力により、隙間を封止するように溝
内のシール材が圧縮変形する。
ド工法における止水方法および止水構造は、鉄筋コンク
リート造の立坑壁を形成し、この立坑壁外部の地山を地
盤改良した後、立坑壁に地山まで貫通するシールド機発
進口またはシールド機到達口を形成し、このシールド機
発進口またはシールド機到達口にシールド機を設置し、
シールド機で地山を掘進するシールド工法であって、シ
ールド機発進口またはシールド機到達口の内周に水膨脹
性化合物からなる第一のシール材を設け、このシール材
にスキンプレート外面の全周が接するようにシールド機
を設置し、スキンプレートのテールエンドが、立坑壁内
面を通過した後、この立坑壁内面とセグメント外面との
間に、更に水膨脹性化合物からなる第二のシール材を設
ける。シールド機が地盤改良した範囲を貫通すると、地
山からは地下水や土砂がシールド機発進口またはシール
ド機到達口の隙間に浸入する。この地下水や土砂の圧力
により、隙間に設けられた第一のシール材と第二のシー
ル材が圧縮変形して、この隙間を封止する。
て詳細に説明する。
ルド工法における止水構造の簡略断面図であり、図2は
図1の溝部分の拡大断面図である。図1および図2にお
いて、シールド工法における止水構造は、地中壁を用い
て構築した立坑壁1と、この立坑壁内のシールド機9の
周りに形成した溝2と、この溝2の前後のシールド機周
りに設けられたシール手段としてのシール材3,4と、
溝2に注入された水膨脹性化合物からなるシール材18
とを備える。
シールド機9が発進する立坑壁1は、シールド機9のカ
ッターによって切削し易いように、炭素繊維による補強
筋(図示せず)およびコンクリートから構成されてい
る。また、立坑壁内には立坑内16から溝2に連通する
シール主剤供給管5およびシール硬化剤供給管7を複数
本埋設し、これらシール主剤供給管5にはシール主剤圧
送ポンプ6を連結し、一方、シール硬化剤供給管7には
シール硬化剤圧送ポンプ8を連結する。なお、前記供給
管5,7は、後述する溝2内にシール主剤とシール硬化
剤とが隙間無く、充分に満たされるように適当本数設け
る。
の間の、立坑壁内のほぼ中間において、シールド機9の
周りに長さ20〜30cm程度、高さ10〜20cm程度(図2参
照)のリング状に形成する。なお、この溝2を形成する
際に生じる立坑壁の切削粉を排出するために、溝2の下
側に立坑内に連通する孔(図示せず)を設けると共に、
この孔に連通するように吸引装置(図示せず)を立坑内
16に設ける。
らなるシール材18とは、水膨脹性ウレタン系化合物の
液体状主剤と、この主剤を硬化させる硬化剤とからな
り、それぞれ各別に前記圧送ポンプ6,8によって前記
供給管5,7を介して溝2に供給され、この溝2の中で
混合されて一分前後で硬化する。
二液タイプの水膨脹性ウレタン系化合物によって立坑壁
1の内部のシールド機1周りに形成される。これらシー
ル主剤とシール硬化剤とは、シールド機9の内部に設け
た、シール主剤圧送装置12とシール硬化剤圧送装置1
4によって、これらの供給管11,12を各別に介し
て、カッタ周面に設けた各1個ずつの孔(図示せず)か
らカッタ周面に噴出する。この時、カッタ面は回転して
おりシール主剤とシール硬化材とは、カッタ周面の全周
において混合され、一分間前後で硬化してシール材3は
形成される。
ールド発進穴と、シールド機のスキンプレート9aとの
隙間を一時的に封止できる程度に隙間にウェスを詰め込
んで形成する。
ールド工法における止水方法について説明する。
6にシールド機9を設置し、このシールド機9のカッタ
20によって立坑壁1を掘削してシールド機9を発進す
る。この時、シールド機9のスキンプレート9aと掘進
穴との間には3〜5mm程度の隙間が生じる。
の中を掘進してほぼ中間に達したら、カッタ20の周面
よりオーバーカッタ15を長さ10〜20cmm程度突出し、
その状態でカッタ面20の回転を続けると共に、シール
ド機9も距離20〜30cm程度前進する。これによってシー
ルド機9の周りには、長さa=20〜30cm程度、高さb=
10〜20cm程度の溝2がリング状に形成される。
カッター15をカッタ20の周面に収納し、シールド機
9を更に前進する。そしてシールド機9を、しばらく前
進した後、地山17へ貫通する前に、一旦立坑壁内で掘
進を停止する。ここで、カッタ面20を回転しながら、
シール主剤圧送装置12とシール硬化剤圧送装置14と
から、シール主剤供給管11とシール硬化剤供給管13
とを介して、シール主剤とシール硬化剤とを、カッタ周
面の孔から噴出する。シール主剤とシール硬化剤とが、
カッタ周面と立坑壁1内との隙間に充分にゆきわたり、
硬化してシール材3が形成されたら、カッタ20の回転
を停止する。また、スキンプレート9aと立坑内16の
掘進穴との隙間には、シール材4としてのウェスを詰め
込む。
したら、溝2内にシール主剤とシール硬化剤とを充填し
てシール材18を形成する。シール材18が硬化したら
地山17に到達するまでシールド機9を掘進する。シー
ルド機9のカッタ面20が立坑壁1を貫通すると、地山
17の地下水や土砂はスキンプレート9aの周りの隙間
cから浸入し、溝前方のシール材3を破壊して溝2まで
到達する。この地下水や土砂の圧力によりシール材18
は圧縮されて変形し、溝内壁2aに押しつけられると共
に、地下水によって膨脹してスキンプレート9aと立坑
壁内面との隙間cを封止する。
ート9aや推進管の表面から地山側に向かう摩擦力を受
けるものの、同時にこの摩擦力の反対方向から地下水や
土砂の圧力を受けるため溝内壁2aに押しつけられた圧
縮変形状態を維持すると共に水膨脹して、隙間cを封止
し続けることができる。
タン系化合物等のように、硬化後も可撓性を有する二液
タイプの水膨脹性化合物で形成することによって、セグ
メントや推進管が突出部や凹陥部を有する、断面が複雑
な形状の場合にも、地下水や土砂の圧力を受けて、複雑
な形状にも追従するように圧縮変形して隙間を封止する
ことができる。
た本発明のシールド工法における止水構造の実施態様に
ついて説明する。図4において、シールド工法における
止水構造は、到達立坑壁48と、この到達立坑壁内のシ
ールド機21周りに形成した溝2と、この溝2の前方の
シールド機周りに設けられたシール手段43と、溝2に
注入された水膨脹性化合物からなるシール材46とを備
えることを特徴とする。
くともシールド機21が到達する到達立坑壁48は、シ
ールド機のカッター部24によって切削し易いように、
炭素繊維による補強筋(図示せず)およびコンクリート
から構成されている。また、到達立坑壁内には立坑内1
6から溝2に連通するシール主剤供給管44およびシー
ル硬化剤供給管45を複数本埋設し、これらシール主剤
供給管44にはシール主剤圧送ポンプ(図示せず)を連
結し、一方、シール硬化剤供給管45にはシール硬化剤
圧送ポンプ(図示せず)を連結する。なお、前記供給管
44,45は、後述する溝2内にシール主剤とシール硬
化剤とが隙間無く、充分に満たされるように適当本数設
ける。
の水膨脹性ウレタン系化合物を用いて、外周がカッター
部24よりも大径で、かつ内周がカッター部24よりも
小径のリング状に形成し、これをシールド機到達予想範
囲の到達立坑壁内面に固定する。また、このシール手段
43の外周には円周状空隙41’あるいは円周状チュー
ブ(図示せず)を設ける。なお、これ以外に、シール手
段43は図1の実施例に示した手順で、到達立坑壁内ま
たは補強壁内に形成しても良い。
く、全体を覆うように、到達立坑壁内面に、補強壁42
を設ける。この補強壁42は、到達立坑壁48と同様
に、シールド機のカッター部24によって切削し易い構
成とし、内部には立坑内16から円周状空隙41’ある
いは円周状チューブに連通するシール手段圧縮管41を
埋設し、これらシール手段圧縮管41には圧送ポンプ
(図示せず)を連結する。
の間の、到達立坑壁内のほぼ中間において、シールド機
21の周りに長さ20〜30cm程度、高さ10〜20cm程度(図
2参照)のリング状に形成する。なお、この溝2を形成
する際に生じる到達立坑壁の切削粉を排出するために、
溝2の下側に立坑内に連通する排出管47を設けると共
に、この排出管47に連通するように吸引装置(図示せ
ず)を立坑内16に設ける。また、溝2の中に注入する
水膨脹性化合物からなるシール材46は、前述の二液タ
イプの水膨脹性ウレタン系化合物を使用する。
3に記載した本発明のシールド工法における止水方法の
実施態様について説明する。
ールド工法における止水方法について説明する。
機到達予想範囲にリング状のシール手段43を固定した
後、このシール手段43を覆うように、到達立坑壁内面
に、補強壁42を設ける。
ると、シールド機21は到達立坑壁48を掘削しながら
前進する。この時、シールド機21のスキンプレート2
3と掘進穴との間には3〜5mm程度の隙間が生じる。
48の中を掘進してほぼ中間に達したら、カッタ部20
の周面よりオーバーカッター(図1参照)を長さ10〜20
cm程度突出し、その状態でカッタ面の回転を続けると共
に、シールド機21も距離20〜30cm程度前進する。これ
によってシールド機21の周りには、長さa=20〜30cm
程度、高さb=10〜20cm程度の溝2がリング状に形成さ
れる。
カッターをカッタの周面に収納し、更に、シール手段4
3を削りながらシールド機21を前進する。そしてシー
ルド機21を補強壁42内でしばらく前進した後、立坑
16へ貫通する前に、一旦、掘進を停止する。ここで、
シール手段圧縮管41を介して、シール主剤や水等を円
周状空隙41’あるいは円周状チューブに圧送して、シ
ール手段43をスキンプレート23の周面に押しつけ
る。
2の前方のシールが完了したら、シール主剤供給管44
あるいはシール硬化剤供給管45を通して水を溝2内に
注入して、溝2の中の切削粉を洗浄する。この洗浄水を
排出管47から排水した後、シール主剤供給管44及び
シール硬化剤供給管45を介して、溝2の中にシール主
剤とシール硬化剤とを充填する。このシール主剤とシー
ル硬化剤とは、前方においてはシール手段43により、
後方においては裏込め材47により、堰き止められて、
溝2の内部やスキンプレート23の外周に行き渡るよう
に充填され、シール材46が形成する。
するまでシールド機21を掘進する。シールド機21の
カッタ面が、到達立坑壁48と補強壁42を貫通する
と、地山26の地下水や土砂はスキンプレート23の周
りの隙間から浸入し、溝2まで到達する。この地下水や
土砂の圧力によりシール材46は圧縮されて変形し、溝
内壁2aに押しつけられると共に、地下水によって膨脹
してスキンプレート23と立坑壁内面や補強壁との隙間
を封止する。
ート23から地山側に向かう摩擦力を受けるものの、同
時にこの摩擦力の反対方向から地下水や土砂の圧力を受
けるため溝内壁2aに押しつけられた圧縮変形状態を維
持すると共に水膨脹して、隙間を封止し続けることがで
きる。
た本発明のシールド工法における止水構造の実施態様に
ついて説明する。図3において、シールド工法における
止水構造は、立坑壁25と、この立坑壁25のシールド
機発進口27のスキンプレート23周りに形成した水膨
脹性化合物からなる第一のシール材30と、スキンプレ
ート23の外面およびセグメント54の外面と立坑壁2
5内面との間に設けられた水膨脹性化合物からなる第二
のシール材31とを備えることを特徴とする。
5に記載した本発明のシールド工法における止水方法の
実施態様について説明する。
を用いて立坑壁25を構築し、この立坑壁25外部の地
山26を地盤改良した後、立坑壁25に地山26まで貫
通するシールド機発進口27を形成する。
の内周にリング状の形枠(図示せず)を設け、この形枠
内に第一のシール材30としての二液タイプの水膨脹性
化合物を注入し、このシール材30が硬化した後に形枠
を取り外して、第一のシール材30を形成する。この第
一のシール材30は、請求項1および2の実施態様にて
使用したものと同じ二液タイプの水膨脹性化合物を使用
する。
たら、この第一のシール材30にスキンプレート23外
面の全周が接するように、シールド機21をシールド機
発進口27に設置し、地盤改良された地山25の掘削を
開始する。
3aが、立坑壁内面25aを通過した後、スキンプレー
ト23の内側に形成された三段のテールシール22間
に、前記二液タイプの水膨脹性化合物を注入する。更
に、立坑壁内面25aのシールド機発進口27周りに
は、複数の鋼板によりリング状に形成された押さえ板3
5(このリング状押さえ板35は、その内径がセグメン
ト54の外径よりも若干大きく形成されたものを使用す
る。)をアンカーボルト33やナット34によって固定
する。この押さえ板35を固定した後、この押さえ板と
セグメントとの間に生じた、およそ0〜10mm程度の間隙
をウェス等(図示せず)でシールし、セグメント周りの
第一のシール材30と押さえ板35との間に、第一のシ
ール材30と同じ二液タイプの水膨脹性化合物を注入し
て第二のシール材31を形成する。
0は、第二のシール材31を注入する際に、この液状の
第二のシール材32が地山側26へと流出することを防
止すると共に、シールド機スキンプレート23と立坑壁
25との間を封止する。また、第二のシール材31は、
セグメント54と立坑壁25との間を封止する。すなわ
ち、セグメント54の外周はスキンプレート23外周よ
りも小径であるため、シールド機21が所定距離前進し
てスキンプレート23のテールエンド23aが、第一の
シール材30の設けられた位置を通過すると、第一のシ
ール材30とセグメント54との間には間隙が生じる。
そして、この間隙から地下水や土砂が浸入するため、第
二のシール材31は地下水や土砂の圧力によって圧縮変
形し、押さえ板35に押しつけられると共に、水膨脹し
て押さえ板35とセグメント54との間隙を封止し続け
ることができる。
では、溝に注入するシール材は、セグメントや推進管が
複雑な形状の突出部や凹陥部を有する場合にも、地下水
や土砂の圧力を受けて、圧縮変形して複雑な形状に追従
し、隙間を封止することができる。さらに、本発明は、
上記溝に注入したシール材によって、シールド工法、す
なわちシールド機内においてセグメントを組み立て、こ
のセグメントを反力受けとしてシールド機を掘進する工
法であっても、また推進工法、すなわちシールド機が切
羽を掘進するのと同時に、既成管(推進管)を推進ジャ
ッキによって立坑から順次押し込む工法であっても適用
することができる。
断面図である。
止水構造の簡略断面図である。
における止水構造の簡略断面図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 立坑内にシールド機を設置し、このシー
ルド機で立坑壁を掘削して地山へ発進する際の止水方法
であって、 立坑壁を掘削しながら発進するシールド機周りの前記立
坑壁に溝を形成し、 前記立坑壁内に前記シールド機を更に掘進し、 前記シールド機が前記立坑壁を貫通する前に、前記溝の
前後をシールすると共に、このシール後、前記溝内にシ
ール材を注入することを特徴とするシールド工法におけ
る止水方法。 - 【請求項2】 立坑内にシールド機を設置し、このシー
ルド機で立坑壁を掘削して地山へ発進する際の止水構造
であって、 立坑壁と、この立坑壁内のシールド機周りに形成した溝
と、この溝の前後のシールド機周りに設けられたシール
手段と、前記溝に注入された水膨脹性化合物からなるシ
ール材とを備えるシールド工法における止水構造。 - 【請求項3】 地中を掘進するシールド機が、立坑壁を
掘削して立坑内に到達する際の止水方法であって、 予め到達立坑の内壁面に、シールド機カッター面の外周
円に跨る径のシール材を設け、 このシール材を覆うように、前記到達立坑壁面に補強壁
を設け、 シールド機で到達立坑壁を掘削しながら、シールド機周
りの前記到達立坑壁に溝を形成し、 更に、シールド機を掘進させて、前記シール材を貫通し
た後、前記シールド機が前記補強壁を貫通する前に、前
記溝内にシール材を注入することを特徴とするシールド
工法における止水方法。 - 【請求項4】 地中を掘進するシールド機が、立坑壁を
掘削して立坑内に到達する際の止水構造であって、 到達立坑壁と、この到達立坑壁内のシールド機周りに形
成した溝と、この溝の前方のシールド機周りに設けられ
たシール手段と、前記溝に注入された水膨脹性化合物か
らなるシール材とを備えるシールド工法における止水構
造。 - 【請求項5】 立坑壁にシールド機発進口を形成し、こ
のシールド機発進口にシールド機を設置して、このシー
ルド機で地山を掘進するシールド工法における止水方法
であって、 前記シールド機発進口の内周に水膨脹性化合物からなる
第一のシール材を設け、 このシール材にスキンプレー
ト外面の全周が接するようにシールド機を設置し、 前
記スキンプレートのテールエンドが、前記立坑壁内面を
通過した後、前記シールド機発進口内周とセグメント外
面との間に、更に水膨脹性化合物からなる第二のシール
材を設けることを特徴とするシールド工法における止水
方法。 - 【請求項6】 立坑壁と、この立坑壁のシールド機発進
口またはシールド機到達口のスキンプレート周りに形成
した水膨脹性化合物からなる第一のシール材と、前記ス
キンプレート外面およびセグメント外面と前記シールド
機発進口内周またはシールド機到達口との間に設けられ
た水膨脹性化合物からなる第二のシール材とを備えるシ
ールド工法における止水構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6213999A JPH0874491A (ja) | 1994-09-07 | 1994-09-07 | シールド工法における止水方法及び止水構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6213999A JPH0874491A (ja) | 1994-09-07 | 1994-09-07 | シールド工法における止水方法及び止水構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0874491A true JPH0874491A (ja) | 1996-03-19 |
Family
ID=16648590
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6213999A Pending JPH0874491A (ja) | 1994-09-07 | 1994-09-07 | シールド工法における止水方法及び止水構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0874491A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021165471A (ja) * | 2020-04-06 | 2021-10-14 | ゲートアップ合同会社 | シールド機回収用設備、シールド機の回収方法および分割式のシールド機 |
-
1994
- 1994-09-07 JP JP6213999A patent/JPH0874491A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021165471A (ja) * | 2020-04-06 | 2021-10-14 | ゲートアップ合同会社 | シールド機回収用設備、シールド機の回収方法および分割式のシールド機 |
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