JPS5928720B2 - シ−ルド掘進機テ−ル部における止水装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はシールド掘進機テール部における止水装置に関
する。

地盤掘削に用いられるシールド掘進機において、掘削に
伴い坑内へは順次崩壊防止のためにセグメントが配設さ
れ、シールド掘進機本体テール部には機内への出水防止
を目的として前記セグメントと摺接するテールシール材
が装着されている。

このテールシール材は手掘式シールド掘進機では１段に
設けられたものが多いが、滞水地盤などの掘削に用いら
れる泥水加圧式シールド掘進機では２段或は多段に設け
られたものが多い。

第１図により泥水加圧式シールド掘進機の翫要を説明す
る。

１はシールド掘進機本体でその頭部にはカッタヘッド２
を有し、該カッタヘッド２に対向する切羽３は隔壁４に
よつ℃区画形成された圧力室５の泥水圧により崩壊が防
止されている。

カッタヘッド２の背部外周面には多数の回転パケット６
が装着されており、該パケット６がカッタヘッド２と共
に回転して、その反転により圧力室５内に取込まれた掘
削土砂を、隔壁４に設けられた回転排土装置７のシュー
ト５０内に投入し得るようになっている。

なおりツタヘッド２は、スキンプレート８に固定された
モータ９により、回転パケット６の後部に戻された回転
筒１０及びギヤ機構１１を介して回転駆動される。

前記シュート８を介して回転排土装置７に導入された土
砂は、該排土装置７によって圧力室５の圧力を保持しつ
つ、大気圧室１２に設置された集泥タンク１３内へ排出
される。

集泥タンク１３では、掘削土砂中の礫、玉石などの大粒
径固形物１４はフィルター１５により分級された後、コ
ンベヤ１６を介して坑外へ搬送され、また小粒径の土砂
は前記フィルター１５を通過した後、排泥管１７によっ
て地上の処理設備（図示せず。

）へ排出される。一方掘削に伴い、シールド掘進機本体
１のテール部、即ちスキンプレート８のテール部８Ａに
は順次セグメント１８が配設される。

そして該テール部８Ａとセグメント１８との隙間からグ
ラウト、地下水等が侵入するのを防止するため、テール
部８Ａには内外に亘る多段のテールシール材１９Ａ。

１９Ｂ、１９Ｃが装着され、該テールシール材１９Ａ、
１９Ｂ、１９Ｃをセグメント１８の外周面に摺接させる
ことによりこの部分のシールを行っている。

そしてシールド掘進機本体１の掘進はスキンプレート８
の内周面上に所定間隔ごとに設置されたシリンダ２０を
作動し、そのステム２１先端をセグメント１８に押し付
け、その反力によって遂行される。

なお２２は圧力室５への泥水圧供給管、２３は排泥管で
ある。

かかる泥水加圧式シールド掘進機或は前述した手掘式シ
ールド掘進機においてはいずれもテールシール材１９Ａ
、１９Ｂ 、１９Ｃがセグメント１８の外周面と接する
ことによりシールされているので、テールシール材１９
Ａ、１９Ｂ、１９Ｃのシール面の李耗の促進、またグラ
ウト剤の外部から機内側への圧入によって、テールシー
ル材１９Ａ。

１９Ｂ 、 １９ｃが変形したり、想曲ったり、さらに
は切断される場合もある。

従来このような事故が発生し、機内への出水が生じた場
合には、出水箇所にワラやボロ布などを詰めて出水を防
止している。

しかしかかる方法はシール効果において不完全であり、
また危険でもあった。

本発明はかかる点に鑑みて成されたものであり、以下そ
の実施例を第２図、第３図に基づき説明する。

既述のように、８Ａはスキンプレート８のテール部、１
８はセグメント、１９Ａ 、１９Ｂ 、１９Ｃはテール
シール材である。

２４はスキンプレート８及びセグメント１８の周囲の地
盤であつ℃、シール不充分のとき地下水、グラウト剤は
該地盤２４かもスキンプレート８とセグメント１８との
間を通って機内に侵入する。

今、テールシール材１９Ａ、１９Ｂ、１９Ｃのうち最外
側にあるもの１９Ａを主テールシール材、内側のもの１
９Ｂ 、 １９Ｃを第１及び第２補助テールシール材と
する。

２５はシールド掘進機本体１０周方向適当間隔ごとに設
けられかつ水と反応してゲル状又はゴム状のシール物質
を生成する薬液の供給管であつ℃、その先端部は薬液供
給ノズル２６に構成されており、前記主テールシール材
１９Ａと第１補助テールシール材１９Ｂとの間に臨まさ
れ℃いる。

このノズル２６より薬液を注入すると、主テールシール
材１９Ａと第１補助テールシール材１９Ｂとの間に侵入
する地下水はゲル状又はゴム状シール物質２７を形成し
、この部分をシールする。

なお、このシール物質２７を形成するのは、例えば主テ
ールシール材１９Ａが損傷した場合である。

薬液注入ノズル２６はこのように必ずしも主テールシー
ル１９Ａと第１補助テールシール材１９ Ｂとの間に臨
ませ、この間で前記シール物質２７を形成させるものに
限らず、第１補助テールシール材１９Ｂと第２補助テー
ルシール材１９Ｃとの間に臨ませても、さらに第２図仮
想線立示すように主テールシール材１９Ａの外側に臨ま
せ、この部分にシール物質２８を形成しても良い。

主テールシール材１９Ａと第１補助テールシール材１９
Ｂとの間にシール物質２７を形成させた場合はシールド
掘進機本体１の掘進に伴い、該シール物質２７は主テー
ルシール材１９Ａの外側に抽出され、セグメント１８に
接着し、良好なシール効果が得られる。

勿論、上記シールド掘進機の掘進中は、損傷テールシー
ル材が補修されるまで、ずっとシール物質が形成即ち押
出されている。

ところで前記シール物質２７，２８はプレポリマーと水
中のＯＨ基との反応により、次式によって生成されるポ
リマーから成る。

この反応は水と薬液の流れとを急速混合することにより
良好に進むので１、前記注入ノズル２６は第３図の如く
二重管先端部に構成するのが望ましく′０ 即ち第３図において、２９は二重管であって、その内管
を薬液供給管３０、外管を泥水又は水の供給管３１と成
し、その先端部で供給管３１はジェットと成し、その中
に薬液供給３０先端を位置させ、前記泥水又は水と薬液
との混合が可能なようにノズル２６を構成している。

薬液供給管３０は薬液タンク３２に、泥水又は水の供給
管３１は泥水又は水タンク３３にそれぞれ連通すると共
にポンプ３４，３５及びパルプ３６，３７を有する。

このような構成の注入ノズル２６によりて泥水又は水と
薬液を同時に噴出させることにより、両液はノズル２６
の先端で混合され、外部へ放出される。

放出された両液は前記反応式によりポリマー安定状態と
なるのである。

しかし薬液及び水のみによりシール物質を生成させると
、外力に対して弱く分子間の強度が弱いため、これを補
うために結合強化剤として粘土、砂、繊維、ナイロン等
の物質を混合することにより生成物の強度を上げること
ができる。

このようにプレポリマーは水との反応により直ちにポリ
マーを生成するが、このことはシール物質生成には好都
合である反面、前記注入ノズル２６が詰り、再度使用が
困難になる場合がある。

この場合は第３図に示すように空気タンク３８を配管３
９．４０により前記薬液供給管３０及び泥水又は水供給
管３１と連通し、そのベルブ４１，４２を開放する一方
前記パルプ３４，３５を閉じ、注入ノズル２６がら空気
を噴射させることにより該ノズル２６内部の水は全て放
出されるので、該ノズル２６内で前記反応は進まず、よ
って該ノズル２６の詰まりを防止できる。

またこのように空気を噴射することにより、前記主テー
ルシール材１９Ａと第１補助テールシール材１９Ｂとの
間に形成されたシール物質２７に外圧が加わり、該シー
ル物質２７が弾性変形してさらにシール効果が向上する
ことになる。

以上の説明から明らかなように、注入ノズルより注入さ
れる薬液は地下水又は該ノズルより同時に注入される水
との反応により、テールシール材近傍にシール物質を形
成するので、シールド掘進機本体テール部は完全にシー
ルされ、従来の如（機内への出水を完全に防止でき、ま
た注入ノズルを二重管構造にして外管側からは泥水又は
水を供給し、内管側からは水と反応してシール物質を生
成する薬液を供給するようにしたので、長時間使用しな
（でも詰まることがな（、更に注入ノズル先端がシール
物質により詰った場合でも、空気を注入ノズル内に供給
すれば、容易に詰まりを解消することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は泥水加圧式シールド掘進機の概要を示す縦断側
面図、第２図は本発明実施例装置の要部を拡大して示す
縦断側面図、第３図はその配管図である。 １・・・シールド掘進機本体、８・・・スキンプレート
、８Ａ・・・スキンプレート８のテール部（シールド掘
進機本体１のテール部）、１８・・・セグメント、１９
Ａ・・・主テールシール材、１９Ｂ、１９Ｃ・・・補助
テールシール材、２４・・・地盤、２５・・・薬液供給
管、２６薬液注入ノズル、２７，２８・・・シール物質
、２９・・・二重管、３０・・・薬液供給管、３１・・
・泥水又は水の供給管。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ シールド掘進機本体のテール部と、掘削に伴い順次
   坑内に配設されるセグメントとの間に設けられるテール
   シール材の近傍に、二重管構造の注入ノズルを臨ませ、
   該注入ノズルの外管を泥水又は水の供給管と成すと共に
   、その内管な水と反応してゲル状又はゴム状のシール物
   質を生成する薬液供給管と成し、更に前記泥水又は水供
   給管及び薬液供給管に空気を供給する空気供給管をそれ
   ぞれ接続したことを特徴とするシールド掘進機テール部
   における止水装置。