JP2699150B2 - シールドの発進方法およびその発進装置を有するケーソン立坑 - Google Patents
シールドの発進方法およびその発進装置を有するケーソン立坑Info
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- JP2699150B2 JP2699150B2 JP6278306A JP27830694A JP2699150B2 JP 2699150 B2 JP2699150 B2 JP 2699150B2 JP 6278306 A JP6278306 A JP 6278306A JP 27830694 A JP27830694 A JP 27830694A JP 2699150 B2 JP2699150 B2 JP 2699150B2
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シールドの発進方法お
よび発進装置に係り、さらに詳しくは高水圧下でもケー
ソンを利用してシールドを安全に、かつ容易に発進させ
るために有効なシールドの発進方法およびその発進装置
を有するケーソン立坑に関する。
よび発進装置に係り、さらに詳しくは高水圧下でもケー
ソンを利用してシールドを安全に、かつ容易に発進させ
るために有効なシールドの発進方法およびその発進装置
を有するケーソン立坑に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のケーソンを利用したシールドの発
進には、発進坑口の前面の地山を自立させ、不透水性の
地盤に改良する目的で、地盤改良を行っている。
進には、発進坑口の前面の地山を自立させ、不透水性の
地盤に改良する目的で、地盤改良を行っている。
【0003】また、従来技術ではシールドを発進させる
際に、ケーソン本体の鉄筋コンクリート壁をはつって発
進させなければならなかった。
際に、ケーソン本体の鉄筋コンクリート壁をはつって発
進させなければならなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって、従来技術
では発進坑口の前面を自立させるための地盤改良に多く
の工数を要し、工期が長くなる問題があった。
では発進坑口の前面を自立させるための地盤改良に多く
の工数を要し、工期が長くなる問題があった。
【0005】また、ケーソン本体の鉄筋コンクリート壁
をはつり、シールドを発進させる際には次のような問題
があった。 ケーソン本体の壁厚が厚くかつ強度が大きいため、
はつりに時間がかかる。 はつり作業に危険が伴う。 地盤改良の効果を確認し難く、シールド断面が大き
くなる程、開口部分が大きくなり、危険が伴う。
をはつり、シールドを発進させる際には次のような問題
があった。 ケーソン本体の壁厚が厚くかつ強度が大きいため、
はつりに時間がかかる。 はつり作業に危険が伴う。 地盤改良の効果を確認し難く、シールド断面が大き
くなる程、開口部分が大きくなり、危険が伴う。
【0006】本発明は、上記の事情に鑑みなされたもの
で、その目的とするところは、ケーソンを利用して安全
にかつ容易に発進でき、しかもシールド発進のための工
期を短縮し得るシールドの発進方法を提供することにあ
る。
で、その目的とするところは、ケーソンを利用して安全
にかつ容易に発進でき、しかもシールド発進のための工
期を短縮し得るシールドの発進方法を提供することにあ
る。
【0007】また、本発明の他の目的は前記方法を的確
に実施し得るシールドの発進装置を有するケーソン立坑
を提供することにある。
に実施し得るシールドの発進装置を有するケーソン立坑
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明方法は作業スラブ3を有するケーソン本体1
の側壁の所定位置に、低強度の詰め物を詰め込んで密閉
した坑口5を設け、前記ケーソン本体1の内部に、シー
ルド機用の発進坑口13を有しかつ前記作業スラブ3に
旋回ベアリング15を設置し、内筒12を旋回自在と
し、次いで、ケーソン本体1の下部の地山Gを掘削し、
ケーソン本体1を所定深度まで沈下させるとともに、ケ
ーソン本体1の上部に土留め構造物11を築造して行
き、発進立坑18を構築した後、前記内筒12にシール
ド機23を投入し、前記発進坑口13にシールド機23
の前端部を挿入し、内筒12を旋回させ、前記坑口5に
発進坑口13とシールド機23とを位置合わせした後、
ケーソン本体1の側壁とシールド機23間の隙間を密閉
し、ついでシールド機23を掘進させ、シールド機23
により前記坑口5内の詰め物を掘削し、シールドを発進
させるようにしたものである。また、前記目的を達成す
るため、本発明方法は、前記内筒12を、駆動モータ1
6と旋回ギア17とを有する旋回駆動手段に連結したも
のである。
め、本発明方法は作業スラブ3を有するケーソン本体1
の側壁の所定位置に、低強度の詰め物を詰め込んで密閉
した坑口5を設け、前記ケーソン本体1の内部に、シー
ルド機用の発進坑口13を有しかつ前記作業スラブ3に
旋回ベアリング15を設置し、内筒12を旋回自在と
し、次いで、ケーソン本体1の下部の地山Gを掘削し、
ケーソン本体1を所定深度まで沈下させるとともに、ケ
ーソン本体1の上部に土留め構造物11を築造して行
き、発進立坑18を構築した後、前記内筒12にシール
ド機23を投入し、前記発進坑口13にシールド機23
の前端部を挿入し、内筒12を旋回させ、前記坑口5に
発進坑口13とシールド機23とを位置合わせした後、
ケーソン本体1の側壁とシールド機23間の隙間を密閉
し、ついでシールド機23を掘進させ、シールド機23
により前記坑口5内の詰め物を掘削し、シールドを発進
させるようにしたものである。また、前記目的を達成す
るため、本発明方法は、前記内筒12を、駆動モータ1
6と旋回ギア17とを有する旋回駆動手段に連結したも
のである。
【0009】また、前記目的を達成するため、本発明の
ケーソン立坑ではケーソン側壁の所定位置に設けられ,
かつ低強度の詰め物を詰め込んで密閉された坑口5を有
するケーソン本体1と、前記ケーソン本体1に設けられ
た坑口5に対応する発進坑口13を有し,ケーソン本体
1の内部に旋回ベアリング15を介して旋回自在に設置
され,旋回駆動手段に連結され,かつシールド機23と
これの発進付属機材とを収容可能な内筒13とを備えて
構成したものである。
ケーソン立坑ではケーソン側壁の所定位置に設けられ,
かつ低強度の詰め物を詰め込んで密閉された坑口5を有
するケーソン本体1と、前記ケーソン本体1に設けられ
た坑口5に対応する発進坑口13を有し,ケーソン本体
1の内部に旋回ベアリング15を介して旋回自在に設置
され,旋回駆動手段に連結され,かつシールド機23と
これの発進付属機材とを収容可能な内筒13とを備えて
構成したものである。
【0010】
【作用】本発明方法では、ケーソン側壁の所定位置に設
けられ,かつ低強度の詰め物を詰め込んで密閉した坑口
5を有するケーソン本体1と、シールド機用の発進坑口
13を有し,かつ作業スラブ3に旋回ベアリング15を
設置し、この旋回ベアリング15により旋回自在に設置
された内筒12とを使用する。
けられ,かつ低強度の詰め物を詰め込んで密閉した坑口
5を有するケーソン本体1と、シールド機用の発進坑口
13を有し,かつ作業スラブ3に旋回ベアリング15を
設置し、この旋回ベアリング15により旋回自在に設置
された内筒12とを使用する。
【0011】そして、発進立坑を構築すべき所定位置に
ケーソン本体1を据え付け、その下部の地山Gを掘削
し、ケーソン本体1を沈下させる。また、ケーソン本体
1の沈下に伴いケーソン本体1の上部において土留め構
造物11を組み立てる。このようにして、発進立坑18
を構築する。この段階では、内筒12の周壁により、低
強度の坑口5をカバーしておく。
ケーソン本体1を据え付け、その下部の地山Gを掘削
し、ケーソン本体1を沈下させる。また、ケーソン本体
1の沈下に伴いケーソン本体1の上部において土留め構
造物11を組み立てる。このようにして、発進立坑18
を構築する。この段階では、内筒12の周壁により、低
強度の坑口5をカバーしておく。
【0012】前記発進立坑18の構築後、内筒12にシ
ールド機23を投入し、内筒12に設けられた発進坑口
13にシールド機23の前端部を挿入する。その後、内
筒12を旋回させ、ケーソン本体1に設けられた坑口5
に、前記発進坑口13とシールド機23とを位置合わせ
する。
ールド機23を投入し、内筒12に設けられた発進坑口
13にシールド機23の前端部を挿入する。その後、内
筒12を旋回させ、ケーソン本体1に設けられた坑口5
に、前記発進坑口13とシールド機23とを位置合わせ
する。
【0013】ついで、ケーソン本体1の側壁とシールド
機23間の隙間を土砂等で充填・密閉する。前記隙間を
密閉した後、シールド機23を掘進させ、シールド機2
3により、前記坑口5に詰め込まれた低強度の詰め物を
掘削し、発進させる。
機23間の隙間を土砂等で充填・密閉する。前記隙間を
密閉した後、シールド機23を掘進させ、シールド機2
3により、前記坑口5に詰め込まれた低強度の詰め物を
掘削し、発進させる。
【0014】このように、本発明方法では密閉状態で、
ケーソン本体1の坑口5内の低強度の詰め物をシールド
機23により掘削して発進させるようにしているので、
ケーソンを利用してシールドを安全にかつ容易に発進さ
せることができる。
ケーソン本体1の坑口5内の低強度の詰め物をシールド
機23により掘削して発進させるようにしているので、
ケーソンを利用してシールドを安全にかつ容易に発進さ
せることができる。
【0015】さらに、本発明方法ではケーソン本体1
に、止水を目的とし掘削可能な低強度の詰め物で密閉し
た坑口5を設けており、この坑口5内の詰め物をシール
ド機23で掘削し、発進させるようにしているので、従
来技術のごとく発進坑口の前面の地山を自立させる等の
地盤改良を行う必要がなく、またケーソン本体の鉄筋コ
ンクリート壁をはつる必要もないので、シールドを発進
させるための工期を短縮することができる。
に、止水を目的とし掘削可能な低強度の詰め物で密閉し
た坑口5を設けており、この坑口5内の詰め物をシール
ド機23で掘削し、発進させるようにしているので、従
来技術のごとく発進坑口の前面の地山を自立させる等の
地盤改良を行う必要がなく、またケーソン本体の鉄筋コ
ンクリート壁をはつる必要もないので、シールドを発進
させるための工期を短縮することができる。
【0016】また、本発明のケーソン立坑ではケーソン
側壁の所定位置に設けられ,かつ低強度の詰め物を詰め
込んで密閉した坑口5を有するケーソン本体1と、前記
ケーソン本体1に設けられた坑口5に対応する発進坑口
13を有し,ケーソン本体1の内部に旋回ベアリング1
5を介して旋回自在に設置され,旋回駆動手段に連結さ
れ,かつシールド機23とこれの発進付属機材とを収容
可能な内筒13とを備えている。
側壁の所定位置に設けられ,かつ低強度の詰め物を詰め
込んで密閉した坑口5を有するケーソン本体1と、前記
ケーソン本体1に設けられた坑口5に対応する発進坑口
13を有し,ケーソン本体1の内部に旋回ベアリング1
5を介して旋回自在に設置され,旋回駆動手段に連結さ
れ,かつシールド機23とこれの発進付属機材とを収容
可能な内筒13とを備えている。
【0017】そこで、発進立坑を構築すべき所定位置に
ケーソン本体1を据え付ける。そして、ケーソン本体1
の下部の地山Gを掘削し、ケーソン本体1を沈下させる
とともに、ケーソン本体1の上部に土留め構造物11を
築造する。以上の動作を繰り返して行い、ケーソン本体
1を所定深度まで沈下させ、発進立坑18を構築する。
ケーソン本体1を据え付ける。そして、ケーソン本体1
の下部の地山Gを掘削し、ケーソン本体1を沈下させる
とともに、ケーソン本体1の上部に土留め構造物11を
築造する。以上の動作を繰り返して行い、ケーソン本体
1を所定深度まで沈下させ、発進立坑18を構築する。
【0018】その後、前記内筒12の内部にシールド機
23と、これを発進させるための付属機材とを持ち込
み、内筒12に設けられた発進坑口13にシールド機2
3の前端部を挿入し、さらに各付属機材を所期の機能を
発揮可能にセットする。
23と、これを発進させるための付属機材とを持ち込
み、内筒12に設けられた発進坑口13にシールド機2
3の前端部を挿入し、さらに各付属機材を所期の機能を
発揮可能にセットする。
【0019】ついで、旋回駆動手段により内筒12を旋
回させ、ケーソン本体1に設けられた坑口5に、内筒1
2に設けられた発進坑口13とシールド機23とを位置
合わせする。そして、ケーソン本体1の側壁とシールド
機23間の隙間を土砂等で密閉する。かかる密閉状態で
シールド機23を掘進させ、そのシールド機23によ
り、坑口5に詰め込まれた低強度の詰め物を掘削し、シ
ールドを発進させる。
回させ、ケーソン本体1に設けられた坑口5に、内筒1
2に設けられた発進坑口13とシールド機23とを位置
合わせする。そして、ケーソン本体1の側壁とシールド
機23間の隙間を土砂等で密閉する。かかる密閉状態で
シールド機23を掘進させ、そのシールド機23によ
り、坑口5に詰め込まれた低強度の詰め物を掘削し、シ
ールドを発進させる。
【0020】これにより、本発明のケーソン立坑によれ
ば、前記本発明方法を的確に実施することが可能とな
る。
ば、前記本発明方法を的確に実施することが可能とな
る。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
する。
【0022】図1〜図9は本発明の一実施例を示すもの
で、この実施例におけるシールドの発進装置を有するケ
ーソン立坑では、図1および図2に示すように、ケーソ
ン本体1と、その内部に設置された内筒12とを配備し
ている。
で、この実施例におけるシールドの発進装置を有するケ
ーソン立坑では、図1および図2に示すように、ケーソ
ン本体1と、その内部に設置された内筒12とを配備し
ている。
【0023】前記ケーソン本体1は、図1に示すよう
に、地山掘削用の作業室2と、作業室スラブ3上に設け
られた土留め構造物用の組立部4と、ケーソン側壁の所
定位置に設けられた坑口5と、フリクションカット7と
を有している。また、ケーソン本体1の上部にはロック
8が設置され、このロック8からケーソン本体1の内部
を経て作業室2に至るシャフト9が設けられている。
に、地山掘削用の作業室2と、作業室スラブ3上に設け
られた土留め構造物用の組立部4と、ケーソン側壁の所
定位置に設けられた坑口5と、フリクションカット7と
を有している。また、ケーソン本体1の上部にはロック
8が設置され、このロック8からケーソン本体1の内部
を経て作業室2に至るシャフト9が設けられている。
【0024】前記作業室2には、地上走行型掘削機また
は天井走行型掘削機(いずれも図示せず)が設置されて
いるが、手掘りの場合もある。
は天井走行型掘削機(いずれも図示せず)が設置されて
いるが、手掘りの場合もある。
【0025】前記土留め構造物用の組立部4には、ケー
ソン本体1を沈下させる推進ジャッキ10を配備してい
る。この推進ジャッキ10は、組立部4の上部に組み立
てられた土留め構造物11であるセグメントに反力を取
ってケーソン本体1を押し込み、沈下させる。
ソン本体1を沈下させる推進ジャッキ10を配備してい
る。この推進ジャッキ10は、組立部4の上部に組み立
てられた土留め構造物11であるセグメントに反力を取
ってケーソン本体1を押し込み、沈下させる。
【0026】前記坑口5には、止水を目的とした、例え
ばモルタル6が詰め込まれ、密閉されている。このモル
タル6は、低強度であるため、シールド機23により容
易に掘削することが可能である。
ばモルタル6が詰め込まれ、密閉されている。このモル
タル6は、低強度であるため、シールド機23により容
易に掘削することが可能である。
【0027】前記内筒12は、鋼板等の強度が高い材料
で形成されている。この内筒12には、図2,図3,図
5および図6に示すように、発進坑口13が設けられて
いる。この発進坑口13は、前記ケーソン本体1に設け
られた坑口5に対応させて設けられている。また、前記
発進坑口13にはシールド機23との間をシールする止
水パッキン14が装着されている。そして、前記内筒1
2は図1,図4および図8に示すように、旋回ベアリン
グ15を介して、作業室スラブ3上においてケーソン本
体1の内部に旋回自在に設置されている。さらに、前記
内筒12は駆動モータ16と、旋回ギア17とを有する
旋回駆動手段に連結されている。
で形成されている。この内筒12には、図2,図3,図
5および図6に示すように、発進坑口13が設けられて
いる。この発進坑口13は、前記ケーソン本体1に設け
られた坑口5に対応させて設けられている。また、前記
発進坑口13にはシールド機23との間をシールする止
水パッキン14が装着されている。そして、前記内筒1
2は図1,図4および図8に示すように、旋回ベアリン
グ15を介して、作業室スラブ3上においてケーソン本
体1の内部に旋回自在に設置されている。さらに、前記
内筒12は駆動モータ16と、旋回ギア17とを有する
旋回駆動手段に連結されている。
【0028】次に、ケーソン本体1および内筒12を用
いてシールドを発進させる方法の一例を説明する。
いてシールドを発進させる方法の一例を説明する。
【0029】まず、あらかじめ内筒12を設置したケー
ソン本体1を発進立坑を構築すべき所定位置に据え付
け、当初はケーソン本体1に設けられた低強度の坑口5
を、内筒12の周壁により覆い、土圧および水圧に対抗
させる。
ソン本体1を発進立坑を構築すべき所定位置に据え付
け、当初はケーソン本体1に設けられた低強度の坑口5
を、内筒12の周壁により覆い、土圧および水圧に対抗
させる。
【0030】この状態で、ケーソン本体1の作業室2の
下部の地山Gを掘削する。この掘削は、地上走行型掘削
機や天井走行型掘削機による機械掘りでも、人力による
手掘りでもよい。掘削した土砂は、ケーソン本体1に設
けられたシャフト9およびロック8を通じて地上に搬送
し、排出する。
下部の地山Gを掘削する。この掘削は、地上走行型掘削
機や天井走行型掘削機による機械掘りでも、人力による
手掘りでもよい。掘削した土砂は、ケーソン本体1に設
けられたシャフト9およびロック8を通じて地上に搬送
し、排出する。
【0031】このようにして、1リング分の掘削を終了
後、図4に示すように、ケーソン本体1の上部に配備さ
れた推進ジャッキ10を、その上部に築造された土留め
構造物11であるセグメントに反力を取って伸長させ、
ケーソン本体1を押し込み、沈下させる。ついで、推進
ジャッキ10を縮小させ、ケーソン本体1における土留
め構造物用の組立部4でセグメントを組み立てる。この
とき、セグメントと地山G間の隙間に裏込め材を注入
し、セグメントと地山Gとを密着させる。
後、図4に示すように、ケーソン本体1の上部に配備さ
れた推進ジャッキ10を、その上部に築造された土留め
構造物11であるセグメントに反力を取って伸長させ、
ケーソン本体1を押し込み、沈下させる。ついで、推進
ジャッキ10を縮小させ、ケーソン本体1における土留
め構造物用の組立部4でセグメントを組み立てる。この
とき、セグメントと地山G間の隙間に裏込め材を注入
し、セグメントと地山Gとを密着させる。
【0032】以上の作業を繰り返して行い、所定の深度
までケーソン本体1を沈下させるとともに、土留め構造
物11を築造し、図6に示すごとき発進立坑18を構築
する。
までケーソン本体1を沈下させるとともに、土留め構造
物11を築造し、図6に示すごとき発進立坑18を構築
する。
【0033】前述のごとく発進立坑18を構築後、図8
に示すように、底詰めコンクリート19を打設する。つ
いで、内筒12の内部にシールド機発進用の付属機材を
持ち込み、間詰めコンクリート20を打ち、シールド機
用の反力受け21を組み立て、発進架台22をセットす
る。
に示すように、底詰めコンクリート19を打設する。つ
いで、内筒12の内部にシールド機発進用の付属機材を
持ち込み、間詰めコンクリート20を打ち、シールド機
用の反力受け21を組み立て、発進架台22をセットす
る。
【0034】その後、内筒12の内部にシールド機23
を投入し、そのシールド機23を発進架台22上に載置
し、また図7〜図9に示すように、シールド機23の後
方に仮組みセグメント25を組み立て、シールド機23
のカッタ24を内筒12に設けられた発進坑口13に挿
入し、この発進坑口13に取り付けられた止水パッキン
14によりシールド機23の前端部をシールする。
を投入し、そのシールド機23を発進架台22上に載置
し、また図7〜図9に示すように、シールド機23の後
方に仮組みセグメント25を組み立て、シールド機23
のカッタ24を内筒12に設けられた発進坑口13に挿
入し、この発進坑口13に取り付けられた止水パッキン
14によりシールド機23の前端部をシールする。
【0035】次に、旋回駆動手段の駆動モータ16を駆
動し、図7および図9から分かるように、旋回ギヤ17
を介して内筒12を旋回させ、図8および図9に示すよ
うに、ケーソン本体1に設けられた坑口5に、内筒12
に設けられた発進坑口13とシールド機23とを位置合
わせする。
動し、図7および図9から分かるように、旋回ギヤ17
を介して内筒12を旋回させ、図8および図9に示すよ
うに、ケーソン本体1に設けられた坑口5に、内筒12
に設けられた発進坑口13とシールド機23とを位置合
わせする。
【0036】ついで、ケーソン本体1の側壁とシールド
機23間の隙間に、土圧系の場合には土砂投入口または
シールド機23のスクリューコンベア等を使って、流動
性のよい粘性土等を投入し、充満させる。また、泥水加
圧シールドの場合には、前記隙間に泥水を充満させる。
前記隙間に粘性土や泥水等を充満させた後、シールド機
23を少し前進させ、土水圧に備え加圧する。その加圧
状態を水圧計や土圧計により確認する。
機23間の隙間に、土圧系の場合には土砂投入口または
シールド機23のスクリューコンベア等を使って、流動
性のよい粘性土等を投入し、充満させる。また、泥水加
圧シールドの場合には、前記隙間に泥水を充満させる。
前記隙間に粘性土や泥水等を充満させた後、シールド機
23を少し前進させ、土水圧に備え加圧する。その加圧
状態を水圧計や土圧計により確認する。
【0037】前述のごとくケーソン本体1の側壁とシー
ルド機23間の隙間を、粘性土や泥水等で密閉した後、
図8および図9に示す反力受け21に反力を取ってシー
ルド機23を掘進させ、シールド機23のカッタ24
で、ケーソン本体1の坑口5に詰め込まれているモルタ
ル6を掘削し、発進立坑18からシールドを発進させ
る。
ルド機23間の隙間を、粘性土や泥水等で密閉した後、
図8および図9に示す反力受け21に反力を取ってシー
ルド機23を掘進させ、シールド機23のカッタ24
で、ケーソン本体1の坑口5に詰め込まれているモルタ
ル6を掘削し、発進立坑18からシールドを発進させ
る。
【0038】以上のように、この実施例ではケーソン本
体1と、これの上部に築造された土留め構造物11とに
より発進立坑18を構築し、ケーソン本体1の内部に設
置された内筒12にシールド機23を投入し、地山Gの
土水圧に対して対抗性を持った発進立坑18から発進さ
せるようにしていること、ケーソン本体1に設けられた
低強度の坑口5を、発進立坑18が完成するまでの間、
ケーソン本体1の内部に設置された内筒12の周壁でカ
バーするようにしていること、前記ケーソン本体1に設
けられた坑口5に、内筒12に設けられた発進坑口13
とシールド機23とを位置合わせした後、ケーソン本体
1の側壁とシールド機23間の隙間に粘性土や泥水等を
充満させ、密閉した状態でシールド機23を掘進させ、
このシールド機23のカッタ24により、坑口5に詰め
込まれた詰め物であるモルタル6を掘削して発進させる
ようにしていることにより、高水圧下においてもケーソ
ンを利用してシールドを安全にかつ容易に発進させるこ
とができる。
体1と、これの上部に築造された土留め構造物11とに
より発進立坑18を構築し、ケーソン本体1の内部に設
置された内筒12にシールド機23を投入し、地山Gの
土水圧に対して対抗性を持った発進立坑18から発進さ
せるようにしていること、ケーソン本体1に設けられた
低強度の坑口5を、発進立坑18が完成するまでの間、
ケーソン本体1の内部に設置された内筒12の周壁でカ
バーするようにしていること、前記ケーソン本体1に設
けられた坑口5に、内筒12に設けられた発進坑口13
とシールド機23とを位置合わせした後、ケーソン本体
1の側壁とシールド機23間の隙間に粘性土や泥水等を
充満させ、密閉した状態でシールド機23を掘進させ、
このシールド機23のカッタ24により、坑口5に詰め
込まれた詰め物であるモルタル6を掘削して発進させる
ようにしていることにより、高水圧下においてもケーソ
ンを利用してシールドを安全にかつ容易に発進させるこ
とができる。
【0039】また、この実施例ではケーソン本体におけ
る鉄筋コンクリート壁をはつる必要がなく、ケーソン本
体側壁に設けられた坑口5に詰め込まれた低強度のモル
タル6をシールド機23のカッタ24で掘削して発進さ
せるようにしているので、シールド発進のための工期を
短縮することもできる。
る鉄筋コンクリート壁をはつる必要がなく、ケーソン本
体側壁に設けられた坑口5に詰め込まれた低強度のモル
タル6をシールド機23のカッタ24で掘削して発進さ
せるようにしているので、シールド発進のための工期を
短縮することもできる。
【0040】なお、本発明では内筒12の旋回駆動手段
として、ジャッキ等を用いてもよい。
として、ジャッキ等を用いてもよい。
【0041】さらに、本発明は通常の場所打ちコンクリ
ート方法のケーソン工法にも適用することができる。
ート方法のケーソン工法にも適用することができる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明方法では作
業スラブ3を有するケーソン本体1の側壁の所定位置
に、低強度の詰め物を詰め込んで密閉した坑口5を設
け、前記ケーソン本体1の内部に、シールド機用の発進
坑口13を有しかつ前記作業スラブ3に旋回ベアリング
15を設置し、内筒12を旋回自在とし、次いで、ケー
ソン本体1の下部の地山Gを掘削し、ケーソン本体1を
所定深度まで沈下させるとともに、ケーソン本体1の上
部に土留め構造物11を築造して行き、発進立坑18を
構築した後、前記内筒12にシールド機23を投入し、
前記発進坑口13にシールド機23の前端部を挿入し、
内筒12を旋回させ、前記坑口5に発進坑口13とシー
ルド機23とを位置合わせした後、ケーソン本体1の側
壁とシールド機23間の隙間を密閉し、ついでシールド
機23を掘進させ、シールド機23により前記坑口5内
の詰め物を掘削し、シールドを発進させるようにしてい
るので、高水圧下においてもケーソンを利用してシール
ドを安全にかつ容易に発進させ得る効果がある。しか
も、本発明方法ではケーソン本体1に、止水を目的とし
掘削可能な低強度の詰め物で密閉した坑口5を設け、こ
の坑口5内の詰め物をシールド機23で掘削し、発進さ
せるようにしているので、発進坑口の前面の地山を自立
させる等の地盤改良を行う必要がなく、さらにはケーソ
ン本体の鉄筋コンクリート壁をはつる必要もないので、
シールドを発進させるための工期の短縮を図り得る効果
もある。
業スラブ3を有するケーソン本体1の側壁の所定位置
に、低強度の詰め物を詰め込んで密閉した坑口5を設
け、前記ケーソン本体1の内部に、シールド機用の発進
坑口13を有しかつ前記作業スラブ3に旋回ベアリング
15を設置し、内筒12を旋回自在とし、次いで、ケー
ソン本体1の下部の地山Gを掘削し、ケーソン本体1を
所定深度まで沈下させるとともに、ケーソン本体1の上
部に土留め構造物11を築造して行き、発進立坑18を
構築した後、前記内筒12にシールド機23を投入し、
前記発進坑口13にシールド機23の前端部を挿入し、
内筒12を旋回させ、前記坑口5に発進坑口13とシー
ルド機23とを位置合わせした後、ケーソン本体1の側
壁とシールド機23間の隙間を密閉し、ついでシールド
機23を掘進させ、シールド機23により前記坑口5内
の詰め物を掘削し、シールドを発進させるようにしてい
るので、高水圧下においてもケーソンを利用してシール
ドを安全にかつ容易に発進させ得る効果がある。しか
も、本発明方法ではケーソン本体1に、止水を目的とし
掘削可能な低強度の詰め物で密閉した坑口5を設け、こ
の坑口5内の詰め物をシールド機23で掘削し、発進さ
せるようにしているので、発進坑口の前面の地山を自立
させる等の地盤改良を行う必要がなく、さらにはケーソ
ン本体の鉄筋コンクリート壁をはつる必要もないので、
シールドを発進させるための工期の短縮を図り得る効果
もある。
【0043】また、本発明のケーソン立坑ではケーソン
側壁の所定位置に設けられ,かつ低強度の詰め物を詰め
込んだ坑口5を有するケーソン本体1と、前記ケーソン
本体1に設けられた坑口5に対応する発進坑口13を有
し,ケーソン本体1の内部に旋回ベアリング15を介し
て旋回自在に設置され,旋回駆動手段に連結され,かつ
シールド機23とこれの発進付属機材とを収容可能な内
筒13とを備えているので、前記本発明方法を的確に実
施し得る効果がある。
側壁の所定位置に設けられ,かつ低強度の詰め物を詰め
込んだ坑口5を有するケーソン本体1と、前記ケーソン
本体1に設けられた坑口5に対応する発進坑口13を有
し,ケーソン本体1の内部に旋回ベアリング15を介し
て旋回自在に設置され,旋回駆動手段に連結され,かつ
シールド機23とこれの発進付属機材とを収容可能な内
筒13とを備えているので、前記本発明方法を的確に実
施し得る効果がある。
【図1】ケーソン本体とその内部に設置された内筒の縦
断側面図である。
断側面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図2のB−B矢視図である。
【図4】ケーソン本体を沈下させ、ケーソン本体の上部
に土留め構造物を築造する工程を示す縦断側面図であ
る。
に土留め構造物を築造する工程を示す縦断側面図であ
る。
【図5】図4のC−C線断面図である。
【図6】構築された発進立坑の正面図である。
【図7】内筒の内部にシールド機とその発進付属機材を
持ち込み、組み立てる工程を示す横断平面図である。
持ち込み、組み立てる工程を示す横断平面図である。
【図8】坑口に発進坑口を位置合わせする工程を示す縦
断側面図である。
断側面図である。
【図9】図8のD−D線断面図である。
1 ケーソン本体 2 作業室 4 土留め構造物用の組立部 5 坑口 6 モルタル 10 ケーソン本体用の推進ジャッキ 11 土留め構造物 12 内筒 13 発進坑口 14 止水パッキン 18 発進立坑 21 シールド機用の反力受け 22 シールド機用の発進架台 23 シールド機 24 シールド機のカッタ G 地山
Claims (3)
- 【請求項1】 作業スラブ3を有するケーソン本体1の
側壁の所定位置に、低強度の詰め物を詰め込んで密閉し
た坑口5を設け、前記ケーソン本体1の内部に、シール
ド機用の発進坑口13を有しかつ前記作業スラブ3に旋
回ベアリング15を設置し、内筒12を旋回自在とし、
次いで、ケーソン本体1の下部の地山Gを掘削し、ケー
ソン本体1を所定深度まで沈下させるとともに、ケーソ
ン本体1の上部に土留め構造物11を築造して行き、発
進立坑18を構築した後、前記内筒12にシールド機2
3を投入し、前記発進坑口13にシールド機23の前端
部を挿入し、内筒12を旋回させ、前記坑口5に発進坑
口13とシールド機23とを位置合わせした後、ケーソ
ン本体1の側壁とシールド機23間の隙間を密閉し、つ
いでシールド機23を掘進させ、シールド機23により
前記坑口5内の詰め物を掘削し、シールドを発進させる
ことを特徴とするシールドの発進方法。 - 【請求項2】 前記内筒12が、駆動モータ16と旋回
ギア17とを有する旋回駆動手段に連結されてなる請求
項1記載のシールドの発進方法。 - 【請求項3】 ケーソン側壁の所定位置に設けられ,か
つ低強度の詰め物を詰め込んで密閉された坑口5を有す
るケーソン本体1と、前記ケーソン本体1に設けられた
坑口5に対応する発進坑口13を有し,ケーソン本体1
の内部に旋回ベアリング15を介して旋回自在に設置さ
れ,旋回駆動手段に連結され,かつシールド機23とこ
れの発進付属機材とを収容可能な内筒13とを備えて構
成したことを特徴とするシールドの発進装置を有するケ
ーソン立坑。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6278306A JP2699150B2 (ja) | 1994-10-18 | 1994-10-18 | シールドの発進方法およびその発進装置を有するケーソン立坑 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6278306A JP2699150B2 (ja) | 1994-10-18 | 1994-10-18 | シールドの発進方法およびその発進装置を有するケーソン立坑 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08114086A JPH08114086A (ja) | 1996-05-07 |
JP2699150B2 true JP2699150B2 (ja) | 1998-01-19 |
Family
ID=17595511
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6278306A Expired - Lifetime JP2699150B2 (ja) | 1994-10-18 | 1994-10-18 | シールドの発進方法およびその発進装置を有するケーソン立坑 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2699150B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0351879A (ja) * | 1989-07-20 | 1991-03-06 | Sanyo Electric Co Ltd | 液晶プロジェクタ |
JP3106268B2 (ja) * | 1992-06-30 | 2000-11-06 | 大成建設株式会社 | トンネル内からのシ−ルド機の発進方法 |
-
1994
- 1994-10-18 JP JP6278306A patent/JP2699150B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08114086A (ja) | 1996-05-07 |
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