JP4230099B2 - シールド掘進機とその発進・到達方法及び装置 - Google Patents

シールド掘進機とその発進・到達方法及び装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シールド掘進機の構造と、その発進・到達方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、シールド掘削機の発進および到達方法としては、シールド掘進機の一部を取り付けたケーソンを所定深度沈設した後、ケーソン内でシールド掘進機を組み立てて発進させる、或いは、予め所定深度沈設されたケーソンにシールド掘進機を到達させてケーソン内部でシールド掘進機を解体するケーソン工法が用いられている。例えば、特開平06−235289号公報に、シールド機の発進方法が開示されている。
【0003】
図7を用いて、従来のシールド掘進機の発進方法の概要を説明する。
【0004】
まず、図7(a)に示すように、シールド掘進機の前胴部71を、ケーソン10の側壁に形成された発進口11に取付ける。
【0005】
前胴部71は、円筒状の前胴シールドフレーム73と、土砂を掘削するための回転カッタ75等を備えている。
【0006】
この前胴部71は、ケーソン10を沈設する際に発進口11前面から軸方向 (図中に矢印で示す)に加わる土圧を受けるために、固定部材78によって軸方向へ移動不可に固定されている。
【0007】
固定部材78は、発進口11の内側に固定されている円筒状の固定筒76と、前胴部71の前胴シールドフレーム73の外周に複数個設けられた固定ブラケット77とからなり、固定ブラケット77は、固定筒76と前胴シールドフレーム73に溶接により固定されている。
【0008】
また、前胴部71の後部には、ケーソン10を沈設する際にケーソン10の荷重を増すためにケーソン10内に入れる水14から油圧機器や電気機器等を保護するためにシール用の止水蓋79が取り付けられている。
【0009】
また、固定部材78の内側には、前胴シールドフレーム73との間をシールするシール部材80が設けられている。
【0010】
このように、シールド掘進機の前胴部71が取り付けられたケーソン10内に水14を入れてその重量を増し、ケーソン10を所定深度まで沈設する。
【0011】
ケーソン10を所定深度まで沈設したら、図7(b)に示すように、ケーソン10内の水をポンプで吸い上げて、止水蓋79を撤去した後、ケーソン10内にシールド掘進機の後胴部81を搬入してシールド掘進機82を組み立てる。
【0012】
この時、ケーソン10の底部には、シールド掘進機82を載置するための発進架台50を設置し、ケーソン10の後部には、シールド掘進機82が発進する時に推進力を得るための反力受け51を設置する。
【0013】
更に、発進架台50および後胴部81の後胴シールドフレーム83には、シールド掘進機82を発進させて回転カッタ75が回転した時に、シールドフレーム73,81が共回りすることを防止するために回転ストッパを設置する。
【0014】
回転ストッパを図8に示す。
【0015】
図8(a)は、回転ストッパの取付け位置を示す断面図であり、図8(b)は、図8(a)の部分Aの拡大図である。
【0016】
図8に示すように、回転ストッパ84は、後胴シールドフレーム83の下部両側に設けられており、発進架台50に固定された断面く字状の係合金具85と、後胴シールドフレーム83に固定された断面く字状の係合金具86とからなる。
【0017】
回転カッタ75が回転して後胴シールドフレーム83が共回りしようとすると係合金具85,86同士が互いに係合して後胴シールドフレーム83が回転することを防ぐものである。
【0018】
図7に戻り、シールド掘進機82の組み立てが終了したら、図7(c)に示すように、前胴シールドフレーム73と固定ブラケット77との接合部、および固定筒76の中間の接合部を溶断して、固定筒76の一部および固定ブラケット77を撤去してシールドフレーム73の軸方向に対する固定を解除し、シールド掘進機82を発進させる。
【0019】
シールド掘進機82が前進して、上述した回転ストッパ84と発進口11とが干渉する位置まできたら回転ストッパ84の各係合金具85,86の固定部を溶断して撤去し、引き続きシールド掘進機83を掘削・前進させる。
【0020】
次に、図9を用いて、従来のシールド掘進機の到達方法の概要を説明する。
【0021】
まず、図9(a)に示すように、シールド掘進機82の到達位置に予めケーソン10を所定深度沈設する。
【0022】
次に、図9(b)に示すようにシールド掘進機82の通過経路(図中斜線で示す範囲)の地盤を地盤改良して止水し、シールド掘進機82をケーソン10の側壁直前まで掘進させる。
【0023】
その後、ケーソン10の内側からカッタ等を用いて、シールド掘進機82の全断面に相当する部分の側壁を削りとって到達口90を形成する。
【0024】
到達口90を形成したら、シールド掘進機82をケーソン10の内部で解体する。
【0025】
図9(c)に示すように、解体されたシールド掘進機82の、シールドフレーム93等は、掘削孔に残されてセグメント65の役割を果たす。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような従来の発進・到達方法および装置には幾つかの欠点があった。
【0027】
例えば、発進方法においては、固定部材78と回転ストッパ84の取付け・取外し作業が必要であるため、作業工程が多く複雑になり工期の長期化につながっていた。
【0028】
また、固定部材78と回転ストッパ84の取付け・取外し作業は、狭い場所での作業となるため、作業性が悪いという問題もあった。
【0029】
到達方法においては、シールド掘進機の到達する通過経路全体の地盤を改良するため、薬品の注入量が多くなりコスト高になると共に、完全な止水ができない可能性があった。
【0030】
更に、ケーソン10内側からカッタ等を用いて削り取る作業は作業性が悪く、工期の長期化にもつながっていた。
【0031】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、発進・到達の作業が用意にでき、コスト低減および工期の短縮を可能とするシールド掘進機とその発進・到達方法及び装置を提供することにある。
【0032】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、所定深度沈設されたケーソンの発進口から発進するためのシールド掘進機において、上記発進口に、シールド掘進機のシールドフレームを軸方向及び周方向に対して固定すべく、シールドフレームに、そのシールドフレームの外周面から出没自在なロッドを、円周方向に複数個設けたシールド掘進機である。
【0033】
請求項2の発明は、所定深度沈設されたケーソンの到達口に到達するためのシールド掘進機において、上記到達口に対してシールド掘進機をセンタリングすべく、シールドフレームに、そのシールドフレームの外周面から出没自在なロッドを、円周方向に複数個設けたシールド掘進機である。
【0034】
請求項3の発明は、発進時に、シールドフレームの外周面からロッドを突出してケーソン側壁に形成された発進口に係合させ、そのロッドにてシールドフレームの回転を防止しつつ発進口から発進し、その後、ロッドを縮めて掘進すると共に、到達時には、没状態の上記ロッドをシールドフレームの外周面から突出してケーソン側壁に形成された到達口の内周面に突き当ててシールド掘進機のセンタリングを行う請求項1又は2記載のシールド掘進機である。
【0035】
請求項4の発明は、ケーソン側壁に形成された発進口にシールド掘進機の一部を固定すると共に、上記一部の後端にシール用の蓋を取り付け、上記ケーソン内に水を入れてケーソンを沈設した後、ケーソン内の水を抜いて上記蓋を取り外し、ケーソン内にシールド掘進機の残りの部分を搬入して上記一部に接続してシールド掘進機を組み立て、そのシールド掘進機を上記発進口から発進させるようにしたシールド掘進機の発進方法において、上記発進口にシールド掘進機の一部を挿入すると共に、上記一部のシールドフレームに設けられたロッドを、シールドフレームの外周面から突出して上記発進口に係合させて、そのケーソンを所定深度まで沈設し、上記シールド掘進機を組み立てる時に、上記ロッドにて、シールドフレームにかかる軸方向の土圧を受け、かつ、発進時に、上記ロッドにてシールドフレームの回転を防止して上記発進口から上記シールド掘進機を発進させるようにしたシールド掘進機の発進方法である。
【0036】
請求項5の発明は、ケーソンを、シールド掘進機の到達位置に予め沈設し、上記シールド掘進機を、ケーソン側壁まで掘進させた後、側壁に到達口を形成し、到達口を介してシールド掘進機をケーソン内で解体するシールド掘進機の到達方法において、沈設するケーソンに予め上記到達口を形成すると共にその到達口を無筋コンクリートで塞ぎ、ケーソン側壁まで掘進させたシールド掘進機で、その到達口の無筋コンクリートを掘削すると共に、シールドフレームに設けられたロッドを、シールドフレームの外周面から突出させて上記到達口の内周面に突き当ててセンタリングを行いつつ到達口に到達させるようにしたシールド掘進機の到達方法である。
【0037】
請求項6の発明は、ケーソン側壁の発進口にシールド掘進機の一部を取り付けて、そのケーソンを所定深度まで沈設した後、シールド掘進機を組み立てて上記発進口から発進させるためのシールド掘進機の発進装置において、発進時に、シールド掘進機のシールドフレームの外周面から突出したロッドと係合して、シールドフレームを軸方向及び周方向に対して固定するための係合溝を有する鞘管を、上記発進口の内側に設けたシールド掘進機の発進装置である。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0039】
図1は、シールド掘進機の一部が取り付けられたケーソンの垂直断面図であり、図2は、図1におけるA−A断面図であり、図3は、本発明のロッドを示す拡大断面図である。
【0040】
図に示すように、ケーソン10の側壁10aには、その内外を連通するように発進口11が形成されている。
【0041】
発進口11の内周面には、軸方向に延びる係合溝12を有するガイド筒13が設けられており、そのガイド筒13の内側にシールド掘進機の前胴部21が取り付けられている。
【0042】
前胴部21は、円筒状の前胴シールドフレーム23と、その前胴シールドフレーム23の内部を前後に仕切る隔壁24と、前胴シールドフレーム23前方に回転自在に設けられた回転カッタ25とを有している。前胴シールドフレーム23は、発進口11のガイド筒13内でスライドできるような寸法になっている。回転カッタ25は、モータ19により回転駆動され、実質的に地山を掘削するビット26を有している。
【0043】
また、隔壁24には、回転カッタ25と隔壁24との間に形成されたカッタ室27内に泥水を導入するための送泥管基部28と、カッタ室27内で撹拌翼29により泥水と混合された掘削土砂を後方へ搬出するための排泥管基部30とが設けられている。送泥管基部28および排泥管基部30にはそれぞれバルブ28a,30aが設けられており、ケーソン10沈設時に、バルブ28a,30aを閉じることで地下水の噴発を押さえるようになっている。
【0044】
また、ケーソン10の内側において、ガイド筒13の外周に、筒状の固定金具31が設けられており、その固定金具31の後端部には、固定金具31の全断面を覆うようにシール用の止水蓋32がボルト等により固定されている。これは、ケーソン10を沈設する際に、ケーソン10の荷重を増すためにケーソン10内に入れる水から油圧機器や電気機器等を保護するためのものである。
【0045】
更に、固定金具31には、前胴シールドフレーム23との間をシールするためのシール部材33が設けられており、地下水から前胴シールドフレーム23内部を保護している。
【0046】
また、前胴シールドフレーム23には、前胴シールドフレーム23の外周に薬品を注入して地盤改良を行うための注入手段34が設けられている。
【0047】
さて、ここで本発明の特徴であるロッド40を説明する。
【0048】
図2に示すように、ロッド40は前胴シールドフレーム23の円周方向に計4か所設けられており、前胴シールドフレーム23の外周に出没するようにスライド自在なピン41と、そのピン41の両側に設けられ、ピン41のスライドをガイドするガイド部42とで構成されている。
【0049】
ロッド40は、上述したガイド筒13に形成された係合溝12と対応する位置に設けられており、ピン41を前胴シールドフレーム23の外周に突出させると、ピン41と係合溝12とが係合するようになっている。
【0050】
ピン41と係合溝12とが係合することによって、前胴シールドフレーム23を軸方向後方および周方向に対して固定することができる。
【0051】
即ち、軸方向においては、図1に示すように、前胴シールドフレーム23の外周に突出したピン41と、ガイド筒13の溝12の後端部に形成されたへり12aとが係合することで、ケーソン10を沈設する際に発進口11前面から軸方向(図中に矢印で示す)に加わる土圧を受けることができる。
【0052】
また、回転方向については、図2に示すように、各ピン41が溝12内に収容されるため、前胴シールドフレーム23が回転することを防止できる。
【0053】
このように、ロッド40は、前胴シールドフレーム23を軸方向に対して固定すると共に、周方向に対して固定する機能も有している。
【0054】
更に、ピン41はスライド自在であるため、ピン41をスライドさせて前胴シールドフレーム23の外周面と同じ高さ、あるいはもっと低く位置させることで前胴シールドフレーム23の軸方向および周方向の固定を容易に解除することができる。
【0055】
ここで、ロッド40のスライド機構の一例を図3を用いて説明する。
【0056】
図3に示すように、ガイド42は前胴シールドフレーム23に固定されており、ピン41が両ガイド42,42間でスライド自在に設けられている。
【0057】
ピン41は、中空に形成されており、内部に設けられたピストン43によってその空間が、突出スライド室44と没スライド室45とに区画されている。ピストン43は、ピストンロッド46を介して両ガイド42,42同士を連結しているコ字状の連結棒47に固定されている。
【0058】
更に、ピストンロッド46内を通って突出スライド室44へつながる油圧パイプ49aと、ピストンロッド46内を通って没スライド室45へつながる油圧パイプ49bとが設けられている。
【0059】
油圧パイプ49aから突出スライド室44へ油を供給すると、ピン41は、図3において下側へとスライドし、前胴シールドフレーム23の外周面から突出する。一方、油圧パイプ49bから没スライド室45へ油を供給すると、ピン41は、図3において上側へとスライドし、前胴シールドフレーム23の外周面と同じ高さか、或いはもっと低く位置する。
【0060】
しかしながら、ロッド40のスライド機構は、図3に示したものに限定されず他の手段を用いても良いものである。
【0061】
次に本発明の作用を述べる。
【0062】
図4を用いて、シールド掘進機の発進方法・装置を説明する。
【0063】
まず、図4(a)に示すように、シールド掘進機の前胴部21を、ケーソン10の側壁10aに形成された発進口11に取付けると共に、前胴部21の後端部に止水蓋32をボルト等により固定する。
【0064】
この時、前胴部21のロッド40を前胴シールドフレーム23の外周面から突出してガイド筒13の係合溝12と係合させて、前胴シールドフレーム23を軸方向および周方向に対して固定する。
【0065】
このように、シールド掘進機の前胴部21が取り付けられたケーソン10内に水14を入れてその重量を増し、ケーソン10を所定深度まで沈設する。
【0066】
この時、前胴部21は、その前面から軸方向に土圧を受けるが、ロッド40によって軸方向後方に対して固定されているため、前胴部21が移動することはない。
【0067】
ケーソン10を所定深度まで沈設したら、図4(b)に示すように、ケーソン10内の水をポンプで吸い上げて、止水蓋32を撤去した後、ケーソン10内部に、シールド掘進機を載置するための発進架台50、および発進時に推進力を得るための反力受け51を設置すると共に、後胴シールドフレーム53、中折れジャッキ54、推進ジャッキ55、送泥管後部56、排泥管後部57、エレクタ58等からなるシールド掘進機の後胴部22を搬入してシールド掘進機20を組み立てる。
【0068】
シールド掘進機20の組み立てが終了したら、図4(c)に示すように、回転カッタ25を回転して、シールド掘進機20を発進させる。前胴および後胴シールドフレーム23,53は、ロッド40により周方向に対して固定されているため、回転カッタ25を回転しても、共回りすることはない。
【0069】
シールド掘進機20が前進して、ロッド40が発進口11の端部まで移動したら、ロッド40のピン41を縮めて前胴シールドフレーム23と同じ高さか、あるいはもっと低く位置させて、引き続きシールド掘進機20で掘進する。
【0070】
この時、シールドフレーム23,53は掘削孔の内周面と接触しているため、両者の間の摩擦により回転することが防止される。
【0071】
以上のことから明らかなように、本発明の発進方法・装置では、従来必要であった固定部材および回転ストッパの取付け・取外し作業がなくなり、作業が容易になり、効率が上がる。
【0072】
次に、図5を用いて、シールド掘進機の到達方法・装置を説明する。
【0073】
まず、図5(a)に示すように、側壁10aに到達口60を形成したケーソン10を、シールド掘進機20の到達位置に所定深度沈設する。到達口60は、シールド掘進機20の全断面より若干大きく形成されており、内部は、シールド掘進機20で掘削可能な無筋コンクリート61で塞がれている。
【0074】
到達口60の内側端部(ケーソン10内部側)には、到達口60とほぼ同じ断面を有する筒状の到着口金物62が取り付けられており、この到着口金物62の内部には、貧配合モルタル63が充填されている。
【0075】
更に、到着口金物62の後端部(図において左側)には蓋64が取り付けられている。
【0076】
次に、図5(b)に示すように、シールド掘進機20で、ケーソン10の側壁10aの到達口60内部の無筋コンクリート61および到着口金物62内部の貧配合モルタル63を掘削して、シールド掘進機20をケーソン10内側まで到達させる。
【0077】
この時、シールド掘進機20のロッド40をシールドフレーム23の外周へ突出して到達口60の内周面に突き当てて、シールド掘進機20のセンタリングを行いながら掘削する。
【0078】
図6を用いて、シールド掘進機20のセンタリングの様子を説明する。
【0079】
図6(a)に示すように、到達口60内まで掘進したシールド掘進機20は、その自重により若干下方に位置するが、図6(b)に示すように、ロッド40をシールドフレーム23の外周へ突出させて到達口60の内側に突き当てることにより、シールドフレーム23を持ち上げてセンタリングを行うことができる。
【0080】
センタリングは、各ロッド40の突出寸法を計測して調整すると良い。
【0081】
図5に戻り、シールド掘進機20が到着口金物62内部まで前進したら、シールドフレーム23外周およびカッタ室27(図中斜線で示す範囲)に注入手段34により薬品を注入して止水する。
【0082】
止水が完了したら、蓋64および到達口金物62を撤去して、シールド掘進機20をケーソン10の内部で解体する。
【0083】
図9(c)に示すように、解体されたシールド掘進機20の、シールドフレーム23,53等は、掘削孔に残されてセグメント65の役割を果たす。
【0084】
以上のことから明らかなように、本発明の到達方法・装置では、従来に比べて地盤改良の範囲は非常に小さくなり、コスト低減、作業性の向上、および止水の質の向上といった効果を得ることができる。
【0085】
また、ケーソン内側からカッタ等を用いて削り取る作業がなくなり、作業性の向上、工期の短縮効果が得られる。
【0086】
なお、本実施形態において、前胴部21は、中折れ式シールド掘進機の前胴部として示したが、本発明はこの点において限定されず通常のシールド掘進機の前胴部でも良い。
【0087】
また、本実施形態では泥水式シールド掘進機であるが、本発明はこの点において限定されず、泥土圧シールド掘進機においても適用できるものである。
【0088】
更に、ロッド40は、シールドフレーム23の円周方向に4か所設けるとして説明したが、センタリングの機能を得られれば良く3か所、あるいは5か所以上設けても良い。
【0089】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、以下に示す如く優れた効果を発揮するものである。
【0090】
(1)発進時に、固定部材と回転ストッパの取付け・取外し作業がなくなり、作業工程が減ると共に、作業が容易になる。
【0091】
(2)狭い場所での作業がなくなるため、作業性が良くなり効率が上がる。
【0092】
(3)到達時に、地盤改良する範囲が非常に少なくなり、コスト低減、作業性の向上、および止水の質の向上につながる。
【0093】
(4)ケーソン内側からカッタ等を用いて削り取る作業がなくなり、作業性の向上、工期の短縮につながる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における、シールド掘進機の一部が取り付けられたケーソンの垂直断面図である。
【図2】図1におけるA−A断面図である。
【図3】本発明のロッドを示す拡大断面図である。
【図4】(a)〜(c) 本発明のシールド掘進機の発進方法を示す図である。
【図5】(a)〜(c) 本発明のシールド掘進機の到達方法を示す図である。
【図6】(a)センタリング前のシールド掘進機の状態を示す図である。
(b)センタリング後のシールド掘進機の状態を示す図である。
【図7】(a)〜(c) 従来のシールド掘進機の発進方法を示す図である。
【図8】(a)従来のシールド掘進機の回転ストッパの取付け位置を示す断面図である。
(b)図8(a)の部分Aの拡大図である。
【図9】(a)〜(c) 従来のシールド掘進機の到達方法を示す図である。
【符号の説明】
10 ケーソン
11 発進口
13 鞘管
23 シールドフレーム
40 ロッド
60 到達口
61 無筋コンクリート
62 到達口金物

Claims (6)

  1. 所定深度沈設されたケーソンの発進口から発進するためのシールド掘進機において、上記発進口に、シールド掘進機のシールドフレームを軸方向及び周方向に対して固定すべく、シールドフレームに、該シールドフレームの外周面から出没自在なロッドを、円周方向に複数個設けたことを特徴とするシールド掘進機。
  2. 所定深度沈設されたケーソンの到達口に到達するためのシールド掘進機において、上記到達口に対してシールド掘進機をセンタリングすべく、シールドフレームに、該シールドフレームの外周面から出没自在なロッドを、円周方向に複数個設けたことを特徴とするシールド掘進機。
  3. 発進時に、シールドフレームの外周面からロッドを突出してケーソン側壁に形成された発進口に係合させ、そのロッドにてシールドフレームの回転を防止しつつ発進口から発進し、その後、ロッドを縮めて掘進すると共に、到達時には、没状態の上記ロッドをシールドフレームの外周面から突出してケーソン側壁に形成された到達口の内周面に突き当ててシールド掘進機のセンタリングを行う請求項1又は2記載のシールド掘進機。
  4. ケーソン側壁に形成された発進口にシールド掘進機の一部を固定すると共に、上記一部の後端にシール用の蓋を取り付け、上記ケーソン内に水を入れてケーソンを沈設した後、ケーソン内の水を抜いて上記蓋を取り外し、ケーソン内にシールド掘進機の残りの部分を搬入して上記一部に接続してシールド掘進機を組み立て、該シールド掘進機を上記発進口から発進させるようにしたシールド掘進機の発進方法において、上記発進口にシールド掘進機の一部を挿入すると共に、上記一部のシールドフレームに設けられたロッドを、シールドフレームの外周面から突出して上記発進口に係合させて、そのケーソンを所定深度まで沈設し、上記シールド掘進機を組み立てる時に、上記ロッドにて、シールドフレームにかかる軸方向の土圧を受け、かつ、発進時に、上記ロッドにてシールドフレームの回転を防止して上記発進口から上記シールド掘進機を発進させるようにしたことを特徴とするシールド掘進機の発進方法。
  5. ケーソンを、シールド掘進機の到達位置に予め沈設し、上記シールド掘進機を、ケーソン側壁まで掘進させた後、側壁に到達口を形成し、到達口を介してシールド掘進機をケーソン内で解体するシールド掘進機の到達方法において、沈設するケーソンに予め上記到達口を形成すると共にその到達口を無筋コンクリートで塞ぎ、ケーソン側壁まで掘進させたシールド掘進機で、その到達口内の無筋コンクリートを掘削すると共に、シールドフレームに設けられたロッドを、シールドフレームの外周面から突出させて上記到達口の内周面に突き当ててセンタリングを行いつつ到達口に到達させるようにしたことを特徴とするシールド掘進機の到達方法。
  6. ケーソン側壁の発進口にシールド掘進機の一部を取り付けて、そのケーソンを所定深度まで沈設した後、シールド掘進機を組み立てて上記発進口から発進させるためのシールド掘進機の発進装置において、発進時に、シールド掘進機のシールドフレームの外周面から突出したロッドと係合して、シールドフレームを軸方向及び周方向に対して固定するための係合溝を有する鞘管を、上記発進口の内側に設けたことを特徴とするシールド掘進機の発進装置。
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