JPH0474362B2 - - Google Patents

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JPH0474362B2
JPH0474362B2 JP61191488A JP19148886A JPH0474362B2 JP H0474362 B2 JPH0474362 B2 JP H0474362B2 JP 61191488 A JP61191488 A JP 61191488A JP 19148886 A JP19148886 A JP 19148886A JP H0474362 B2 JPH0474362 B2 JP H0474362B2
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vinyl alcohol
isocyanate
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alcohol copolymer
vinyl
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、高ケン化度、高重合度のビニルアル
コール系共重合体を用いることができて、イソシ
アネート化合物の導入割合をコントロールするこ
とができるビニルカルバメート系の剥離性処理剤
の製造方法に関する。 従来の技術及び問題点 従来、ビニルアルコール系共重合体と炭素数が
8以上のアルキル基を有するイソシアネートとの
反応生成物からなる剥離性処理剤を、開始段階よ
り溶液状態下で反応を進行させて製造する方法と
しては、平均重合度が1000でエチレンの共重合割
合が70モル%のエチレン・ビニルアルコール共重
合体をキシレンに加熱溶解させた溶液にイソシア
ネート化合物を加えて反応させる方法が知られて
いた(特公昭60−30355号公報)。 しかしながら、上記の方法にはビニルアルコー
ル単位の含有量が多いビニルアルコール系共重合
体を用いることができないという問題点があつ
た。また、得られる剥離性処理剤が剥離性に勝つ
て基材に対する接着力に劣り、さらに耐熱性にも
劣るという問題点などもあつた。 問題点を解決するための手段 本発明者らは上記の問題を克服し、ビニルアル
コール単位の含有量が多い共重合体を用いること
ができて、剥離性と接着性とのバランス及び耐熱
性にすぐれるビニルカルバメート系の剥離性処理
剤を開発するために鋭意研究を重ねた結果、意外
にも水溶性溶媒を用いた溶液反応系によりその目
的を達成しうることを見出し、本発明をなすに至
つた。 すなわち、本発明はビニルアルコール系共重合
体と炭素数が8以上のアルキル基を有するイソシ
アネートとの反応生成物からなる剥離性処理剤を
製造するにあたり、ビニルアルコール系共重合体
として有機酸ビニルエステル単量体とこれとは別
種の重合性単量体との、酢酸ビニルとエチレンの
組合せを除く共重合体のケン化物からなり、ビニ
ルアルコール単位の含有量が60モル%以上のもの
を用いること及び、前記ビニルアルコール系共重
合体とイソシアネート化合物との反応を、少なく
ともその初期段階を水溶性溶媒を用いた溶液状態
下で進行させることを特徴とする剥離性処理剤の
製造方法を提供するものである。 本発明において用いられるビニルアルコール系
共重合体は、例えば酢酸、プロピオン酸、酪酸な
どで代表される炭素数が2〜8の有機酸のビニル
エステル単量体を、エチレン、プロピレン、塩化
ビニル、塩化ビニリデン、スチレン、アクリロニ
トリルなどで代表される重合性単量体で改質して
なる、酢酸ビニルとエチレンとの組合せを除く共
重合体を前駆体とし、これをケン化してビニルア
ルコール単位の含有量が60モル%以上、就中65〜
95モル%のものとしたものである。 従つて、前駆体としては有機酸ビニルエステル
単位の含有量が60モル%以上、就中65〜95モル%
のものが用いられる。その含有量が95モル%を超
えるものでは、すなわち重合性単量体の含有量が
5モル%未満のものでは共重合体化による改質効
果に乏しい。 ビニルアルコール系共重合体の平均重合度とし
ては、100〜5000、就中200〜3000が適当である。
平均重合度が100未満では得られる剥離性処理剤
が膜強度、耐熱性に乏しく、5000を超えると溶解
性に劣つて反応作業上好ましくない。 本発明において用いられるイソシアネート化合
物は炭素数が8以上のアルキル基を有するもので
ある。その例としては、オクチルイソシアネー
ト、ノニルイソシアネート、デシルイソシアネー
ト、ウンデシルイソシアネート、ドデシルイソシ
アネート、トリデシルイソシアネート、テトラデ
シルイソシアネート、ペンタデシルイソシアネー
ト、ヘキサデシルイソシアネート、ヘプタデシル
イソシアネート、オクタデシルイソシアネート、
ノナデシルイソシアネート、エイコシルイソシア
ネート、ヘンエイコシルイソシアネート、ドコシ
ルイソシアネート、トリコシルイソシアネート、
テトラコシルイソシアネート、ペンタコシルイソ
シアネート、ヘキサコシルイソシアネート、オク
タコシルイソシアネート、ノナコシルイソシアネ
ート、トリアコンチルイソシアネート、ヘントリ
アコンチルイソシアネート、ドトリアコンチルイ
ソシアネートなどで代表される長鎖アルキルイソ
シアネートをあげることができる。就中、炭素数
が12〜30のアルキル基を有するものが剥離性能の
付与性あるいは入手容易性などの点で好ましく用
いられる。なお、本発明においては分岐系のアル
キル基を有するイソシアネートも用いうる。 本発明においては上記したビニルアルコール系
共重合体とイソシアネート化合物とが反応させら
れる。 その際、少なくとも反応の初期段階を水溶性溶
媒を用いた溶液状態下で進行させることが必要で
ある。これにより、高ケン化度、高重合度のビニ
ルアルコール系共重合体を用いての反応が可能に
なる。また、イソシアネート化合物の導入割合の
コントロールが可能になる。前記の反応に際して
用いうる水溶性溶媒としては例えば、ジメチルス
ルホキシド、N−メチルピロリドン、リン酸トリ
エチル、ジエチレングリコールジメチルエーテ
ル、アセチルアセトン、スルホラン、ブチルラク
トン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、乳酸メ
チルなどを代表例としてあげることができる。な
お、反応温度よりも高い沸点を有するものが一般
に用いられる。 前記反応は、一般にビニルアルコール系共重合
体を通常約3重量倍以上の水溶性溶媒に溶解させ
たのち、この溶液にイソシアネート化合物を加え
溶液状態下に加熱して進行せしめられる。本発明
においては、反応の開始より終了に至るまで反応
系を均一溶液状態とすることが得られる目的物の
均質性の点で望ましい。そのため、キシレン、ト
ルエン等の溶媒を適宜に反応系に加えて、反応の
進行による中間生成物の析出を防止することが望
ましい。反応の終点は反応系におけるイソシアネ
ート基の消失をもつて判断される。 イソシアネート化合物の使用量はその所望導入
割合により適宜に決定される。すなわち、ビニル
アルコール系共重合体における水酸基をそのまま
残す割合により決定される。分子中にビニルアル
コール単位を5〜90モル%有する剥離性処理剤は
親水性基材、例えばセロハン基材、紙基材などに
対する接着力に特に優れており、イソシアネート
化合物の導入に基づくビニルカルバメート単位を
多く有するものは剥離性に優れている。従つて、
イソシアネート化合物の使用量について特に限定
はないが一般には、ビニルアルコール系共重合体
における水酸基に対して0.05〜1.1当量用いられ
る。 得られた反応生成物は、通常メタノール等の媒
体中に反応液を注いで沈殿させたのち洗浄し、沈
殿物の粉砕物をトルエン等に溶解せしめた溶液と
して剥離性処理等の実用途に供される。 発明の効果 本発明によれば水溶性溶媒を用いた溶液反応系
としたので、高ケン化度、高重合度のビニルアル
コール系共重合体を反応物として用いることがで
きる。 また、イソシアネート化合物の導入割合を容易
にコントロールすることができる。 加えて、基材に対する接着力及び剥離特性の熱
安定性(耐熱性)に優れる剥離性処理剤を簡単な
操作で効率よく得ることができる利点なども有し
ている。 実施例 実施例 1〜3 還流冷却器及び水分定量受器を付設した500c.c.
容の四ツ口フラスコにビニルアルコール系共重合
体を入れ、これにテトラヒドロフランを加えてか
き混ぜて溶液とする。ついで、この溶液にトルエ
ンを加えて攪拌下140℃で2時間還流させて溶解
系とすると共に、水分を除去する。 その後、系を100℃に冷却させたのちイソシア
ネート化合物を加えて反応させる。反応の進行に
応じてキシレンを適宜に加えながら系を常に均一
溶液状態に維持し、120℃で約5時間反応させる。
この間、系中のイソシアネート基を定量し、残存
基の消失点をもつて反応の終点とする。 反応終了後、反応液を5重量倍のメタノール中
に注いで白色沈殿物を析出させ、ろ別後メタノー
ルで洗浄し、乾燥粉砕して目的物を得る。 上記の方式で表に示した反応物からなる目的物
を得る。 比較例 1 エチレン単位を70モル%含有し、平均重合度が
1000のエチレン・ビニルアルコール系共重合体
(ビニルアルコール単位の含有量29.5モル%)を
用いて実施例と同じ製造操作を試みたが、ジメチ
ルスルホキシドによる溶解が達成されず、目的を
達成することができなかつた。 比較例 2、3 ビニルアルコール系共重合体をキシレンに分散
させ、この分散液にイソシアネート化合物を加え
て反応させる方式で実施例と同じ反応温度、表に
示した配合量で反応生成物を得、析出処理後洗浄
して乾燥粉砕物を得た。 比較例 4 平均重合度2400、エチレン単位の含有量35モル
%、ビニルアルコール単位の含有量65モル%のエ
チレン・ビニルアルコール系共重合体を用い、比
較例2と同じ分散方式による反応を試みたが反応
の進行が遅く、反応開始(イソシアネート化合物
の添加)より8時間経過した時点においても多量
のイソシアネート基の残存があり、この時点で反
応を中止させた。 評価試験 実施例、比較例で得た反応生成物からなる剥離
性処理剤をトルエンに溶解させて1重量%溶液を
調製し、これをセロハンフイルム(厚さ60μm)
上に塗布し(固形分0.05g/m2)、乾燥させて剥
離処理フイルムを得、下記の試験に供した。 [剥離力] 剥離処理フイルムの剥離処理面にセロハン粘着
テープ(No.29、日東電気工業社製)を自重2Kgの
ゴムローラにて圧着し、これを20℃又は50℃の雰
囲気下に24時間放置後、180度ピールによる剥離
力(引張速度300mm/分)を測定した。 [耐熱性] 剥離処理フイルムを50℃の水中に10分間浸漬し
たのち取り出し、剥離性処理剤からなる皮膜の剥
がれの有無を調べた。 結果を表に示した。 なお、セロハン粘着テープのステンレス板より
の剥離力は480g/12mmであつた。 【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ビニルアルコール系共重合体と炭素数が8以
    上のアルキル基を有するイソシアネートとの反応
    生成物からなる剥離性処理剤を製造するにあた
    り、 前記ビニルアルコール系共重合体として有機酸
    ビニルエステル単量体とこれとは別種の重合性単
    量体との、酢酸ビニルとエチレンの組合せを除く
    共重合体のケン化物からなり、ビニルアルコール
    単位の含有量が60モル%以上のものを用いること
    及び、 前記ビニルアルコール系共重合体とイソシアネ
    ート化合物との反応を、少なくともその初期段階
    を水溶性溶媒を用いた溶液状態下で進行させるこ
    とを特徴とする剥離性処理剤の製造方法。
JP19148886A 1986-08-14 1986-08-14 剥離性処理剤の製造方法 Granted JPS6348304A (ja)

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KR100697583B1 (ko) 2001-07-12 2007-03-22 호도가야 가가쿠 고교 가부시키가이샤 박리처리제 및 박리처리제의 제조방법
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JPS62109804A (ja) * 1985-11-07 1987-05-21 Nitto Electric Ind Co Ltd 剥離性処理剤の製造方法

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