JPH0471115B2 - - Google Patents
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- JPH0471115B2 JPH0471115B2 JP60211867A JP21186785A JPH0471115B2 JP H0471115 B2 JPH0471115 B2 JP H0471115B2 JP 60211867 A JP60211867 A JP 60211867A JP 21186785 A JP21186785 A JP 21186785A JP H0471115 B2 JPH0471115 B2 JP H0471115B2
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Landscapes
- Sealing Material Composition (AREA)
- Cable Accessories (AREA)
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Description
〔産業上の利用分野〕
この発明は、電線、電話線ケーブル等の通信ケ
ーブル連結用の連結具に装備される通信ケーブル
用水密性ゴムパツキンに関するものである。 〔従来の技術〕 通信ケーブルは、長大なものであり、その中間
において連結具によつて連結されている。この種
の連結具には一般にスリーブケースが用いられて
おり、このスリーブケース内において一方の通信
ケーブルの連結部と他方の通信ケーブルの連結部
とが連結される。連結された通信ケーブルは、上
記スリーブケースの左右両側開口から左右に延び
るのであり、上記スリーブケースの左右両側開口
には、ゴムパツキンが装着されスリーブケース内
に対する水の浸入を防止している。 〔発明が解決しようとする課題〕 上記ゴムパツキンは、上記のようにスリーブ内
への水の浸入防止を図るものであるが、最近で
は、単に上記スリーブケースを水密構造にするだ
けではなく、火災防止の見地からそれ自体が難燃
性を有することが求められている。このため、上
記ゴムパツキンの使用材料として塩素元素や臭素
元素等のハロゲン元素を含むゴム材料が用いられ
るようになつている。しかしながら、上記のよう
なハロゲン元素を含むゴム材料は加熱によつて有
害なハロゲンガスを発生するため、そのハロゲン
ガスにより二次災害を生起する危険がある。 また、上記のようなハロゲン元素を含有させた
ゴム材料を用いるのではなく、ハロゲン元素を含
む配合剤を添加することも考えられているが、こ
のようにしてもやはり加熱の際に有害なハロゲン
ガスが発生するため二次災害の原因となる。しか
もこのような配合剤を多量に使用すると配合剤に
よつてゴム弾性が阻害され、水密性等の特性が低
下するというような難点も生じている。さらに、
特開昭58−145742号公報には、上記ハロゲン系難
燃剤に代えて水酸化アルミニウムを使用すること
が提案されている。水酸化アルミニウムは、他の
アルカリ土類金属化合物よりも難燃効果が高く、
かつ火災時に毒性ガスを発生せず安全であるが、
その使用により強度低下を招く。上記提案発明
は、その弊害を除去するためシランカツプリング
剤を併用している。これにより、上記強度低下の
弊害はかなり改善されるが、圧縮永久ひずみ(へ
たり)の改善については不充分である。したがつ
て、上記ゴム組成物によりパツキンをつくり、こ
れを通信ケーブルのような補修がなかなかできな
いもののパツキンとして使用することは、パツキ
ンがへたつても交換ができない関係上、問題があ
る。 この発明は、このような事情に鑑みてなされた
もので、火災時に有害なガスを発生することな
く、しかもゴム特性、特に圧縮永久ひずみが低下
せずむしろ向上している通信ケーブル用水密性ゴ
ムパツキンの提供をその目的とするものである。 〔課題を解決するための手段〕 上記の目的を達成するため、この発明の通信ケ
ーブル用水密性ゴムパツキンは、エチレン、プロ
ピレンおよびジエン成分の三元共重合体からなり
パーオキサイド加硫剤によつて加硫されているヨ
ウ素価20以上のエチレン・プロピレンゴムを主成
分とし、平均粒径0.5μm以下の水酸化アルミニウ
ム微粒子が、未加硫状態のエチレン・プロピレン
ゴムを基準にしそのエチレン・プロピレンゴム
100重量部に対して100〜220重量部含有されてい
るという構成をとる。 〔作用〕 すなわち、本発明者らは、水酸化アルミニウム
難燃剤入りゴムパツキンの有する上記の問題を解
決するため、研究を重ねた結果、水酸化アルミニ
ウムを平均粒径0.5μm以下の微粒子にし、これ
と、特定のヨウ素価を有するエチレン・プロピレ
ンゴムとを組み合わせると、火災時に有害ガスを
発生させないという利点を保持させたまま、水酸
化アルミニウム使用による圧縮永久歪みの低下を
阻止できるのみならず、むしろ若干向上させるこ
とが可能になることを見いだしこの発明に到達し
た。 この発明の通信ケーブル用水密性ゴムパツキン
は、上記のようにエチレン・プロピレンゴム
(EPDM)と、パーオキサイド加硫剤と水酸化ア
ルミニウム微粒子とを用いて得られるものであ
る。 上記EPDMは、耐候性、耐熱性、低温特性に
優れ、吸水性および圧縮永久歪みが小さく、ゴム
パツキンの用途に好適に用いうるものである。特
にこの発明においては、EPDMとして、ヨウ素
価が20以上のものを用いる。すなわち、従来の
EPDMはヨウ素価が10〜15程度であるところ、
この発明ではヨウ素価20以上のEPDMを用い、
これと平均粒径0.5μm以下の水酸化アルミニウム
微粒子とを組み合わせることにより、難燃性を付
与しながら、同時に圧縮永久歪みを、通信ケーブ
ル用に耐えうる程度に大きく向上させるものであ
る。特に上記EPDMとして、ヨウ素価が20〜45
のものが好適である。 上記パーオキサイド加硫剤は、上記EPDMの
圧縮永久歪を向上させるために使用されるもので
あり、水酸化アルミニウム微粒子の配合により低
下する上記EPDMの圧縮永久歪み性(耐へたり
性)を上記EPDMのヨウ素価と相俟つて向上さ
せる作用を発揮する。このような作用は、硫黄加
硫剤では得られないものであり、パーオキサイド
加硫剤と上記EPDMとを組み合わせることによ
り初めて得られるものである。 上記水酸化アルミニウム微粒子は、上記
EPDMの難燃剤となるものであり、加熱によつ
てハロゲンガス等の有害ガスを発生しない優れた
ものである。ところで、水酸化アルミニウムは、
そのまま使用するゴム特性を低下させる。本発明
者らは、水酸化アルミニウムの添加によつて生起
するEPDMのゴム特性の低下を極力抑制するた
め一連の研究を重ね、水酸化アルミニウムの粒径
を、平均粒径0.5μm以下の微粒に設定し、これと
上記特定のヨウ素価のEPDMとを組み合わせる
と、難燃効果を発揮しうる程度に大量に使用して
も、EPDMのゴム特性、特に機械的強度の低下
や圧縮永久歪み(へたり)の低下が抑制され、特
に圧縮永久歪みに関しては、難燃剤を添加しない
EPDMとほぼ同程度か、むしろ若干上回るよう
になることを見いだしたのである。 上記のような平均粒径0.5μm以下の水酸化アル
ミニウム微粒子は、難燃効果とゴム特性の低下防
止の双方の見地から、その含有量が上記
EPDM100重量部(以下「部」と略す)に対して
100〜220部の範囲内に設定される。すなわち、水
酸化アルミニウム微粒子の配合量が100部未満に
なると充分な難燃効果が得られなくなり、逆に
220部を上回るとEPDMの機械的強度等のゴム特
性が大幅に低下するようになるからである。 この発明の通信ケーブル用水密性ゴムパツキン
には、上記以外の任意成分として、必要に応じて
シランカツプリング剤が用いられる。すなわち、
シランカツプリング剤は上記水酸化アルミニウム
微粒子の使用によるEPDMの機械的強度の低下
の防止を図るものであり、これの使用により、よ
り一層EPDMの機械的強度の低下が防止される
ようになる。このようなシランカツプリング剤を
使用する場合には、EPDM100部に対してて0.5〜
3.0部に設定することが好適である。 この発明の通信ケーブル用水密性ゴムパツキン
は、上記の成分原料を用い、従来公知の方法によ
り製造することができる。例えば上記の成分原料
を所定の割合に配合し、これをロール機にかけて
充分混合し、ついで成形形機にかけてパツキン形
状に成形し、得られた成形物を適正な加硫条件の
下でプレス加硫することにより目的とする通信ケ
ーブル用水密性ゴムパツキンを製造することがで
きる。 このようにして得られた通信ケーブル用水密性
ゴムパツキンは、EPDM自体の優れた特性が損
なわれていず、しかも水酸化アルミニウム微粒子
によつて難燃化されており、火災等に遭遇しても
有毒ガスを発生することなく難燃化効果を発揮す
るものである。また、圧縮永久歪みが大幅に改善
されている結果、長期にわたつてへたりを生じ
ず、したがつて、殆ど交換の必要がない。 上記のようにして得られた通信ケーブル用水密
性ゴムパツキンの使用例を第1図および第2図に
示す。これらの図において、1はケーブル、2は
そのケーブル1の外周に取り付けられたケーブル
シール材、3は2つ割り状の通信ケーブル用水密
性ゴムパツキン(端面板)、4は2つ割り状のス
リーブケースで、上記ゴムパツキン3をそれ自体
の開口に取付固定している。5は上記ゴムパツキ
ン3の外周面に設けられた端面板シール材であ
り、6はスリーブケース4の合わせ部に設けられ
るスリーブガスケツトである。すなわち、上記ケ
ーブル1はスリーブケース4内で連結され、長く
延びていくのである。この場合において、通信ケ
ーブル用水密性ゴムパツキン3等の作用によりス
リーブケース4の開口が水密状態になつているた
め、スリーブケース4内への水等の侵入が防止さ
れる。 〔発明の効果〕 以上のように、この発明の通信ケーブル用水密
性ゴムパツキンは、パーオキサイド加硫のエチレ
ン・プロピレンゴムをあつて、ヨウ素価が20以上
のものと、平均粒径0.5μm以下の水酸化アルミニ
ウム微粒子を併用し、かつ上記水酸化アルミニウ
ム微粒子の含有量を特定量に設定している。した
がつて、上記水酸化アルミニウム微粒子によつて
難燃性が確保され、かつ上記水酸化アルミニウム
微粒子の使用により、本来的には低下する上記ゴ
ムの耐圧縮永久歪み(耐へたり)が、ヨウ素価20
以上の特殊なエチレン・プロピレンゴムによつて
上記難燃剤を添加しないものと同等か、むしろ若
干上回るようになる。その結果、通信ケーブル用
として最適のものとなる。すなわち、通信ケーブ
ルは一旦敷設すると補修等がなかなかできないこ
とから、それに使用するゴムパツキンには、引張
強度等の機械的特性に優れてていることはもちろ
ん、長期使用によりへたり等を生じず、かつ難燃
性をも備えていることが要求される。この発明の
通信ケーブル用水密性ゴムパツキンは、このよう
な要求を全て満たしている。 つぎに、実施例について比較例と併せて説明す
る。 実施例1〜8,比較例1〜8 後記の表に示す原料を同表に示す割合で配合
し、この配合物を6インチロールを用いて混合
し、得られた混合物をそれぞれの配合の適正加硫
条件に従つてプレス加硫し、JISに準拠した難燃
性および圧縮永久歪み等の測定用の試料を得た。 このようにして得られた試料について難燃性お
よび圧縮永久歪み等を測定し、同表にその結果を
併せて示した。 難燃性の評価は下記の酸素指数法を用いて行つ
ている。 〈酸素指数法〉 測定に3mm厚のゴムシートを使用し、JIS−
K7201にもとづいて測定した。この値が25以上で
あれば難燃性を有するとされる。 この酸素指数法において、数値は試料が燃焼す
る際における空気中の必要含有酸素を示してお
り、例えば数値が30であれば、空気中に酸素が30
%以上含有されていないと試料が燃焼しないこと
を示している。すなわち、この値が大きい程難燃
性に富んでいることが示される。 また、圧縮永久歪みは、つぎのようにして測定
している。 〈圧縮永久歪み〉 70℃、22時間放置しJIS−K6301にもとづいて
測定した。この値が20%以下であればパツキンと
しての使用が可能と判断されている。 圧縮永久歪みはゴム材のへたりを知るためのも
のであり、この値の小さいもの程へたりが少なく
良好であることを示している。
ーブル連結用の連結具に装備される通信ケーブル
用水密性ゴムパツキンに関するものである。 〔従来の技術〕 通信ケーブルは、長大なものであり、その中間
において連結具によつて連結されている。この種
の連結具には一般にスリーブケースが用いられて
おり、このスリーブケース内において一方の通信
ケーブルの連結部と他方の通信ケーブルの連結部
とが連結される。連結された通信ケーブルは、上
記スリーブケースの左右両側開口から左右に延び
るのであり、上記スリーブケースの左右両側開口
には、ゴムパツキンが装着されスリーブケース内
に対する水の浸入を防止している。 〔発明が解決しようとする課題〕 上記ゴムパツキンは、上記のようにスリーブ内
への水の浸入防止を図るものであるが、最近で
は、単に上記スリーブケースを水密構造にするだ
けではなく、火災防止の見地からそれ自体が難燃
性を有することが求められている。このため、上
記ゴムパツキンの使用材料として塩素元素や臭素
元素等のハロゲン元素を含むゴム材料が用いられ
るようになつている。しかしながら、上記のよう
なハロゲン元素を含むゴム材料は加熱によつて有
害なハロゲンガスを発生するため、そのハロゲン
ガスにより二次災害を生起する危険がある。 また、上記のようなハロゲン元素を含有させた
ゴム材料を用いるのではなく、ハロゲン元素を含
む配合剤を添加することも考えられているが、こ
のようにしてもやはり加熱の際に有害なハロゲン
ガスが発生するため二次災害の原因となる。しか
もこのような配合剤を多量に使用すると配合剤に
よつてゴム弾性が阻害され、水密性等の特性が低
下するというような難点も生じている。さらに、
特開昭58−145742号公報には、上記ハロゲン系難
燃剤に代えて水酸化アルミニウムを使用すること
が提案されている。水酸化アルミニウムは、他の
アルカリ土類金属化合物よりも難燃効果が高く、
かつ火災時に毒性ガスを発生せず安全であるが、
その使用により強度低下を招く。上記提案発明
は、その弊害を除去するためシランカツプリング
剤を併用している。これにより、上記強度低下の
弊害はかなり改善されるが、圧縮永久ひずみ(へ
たり)の改善については不充分である。したがつ
て、上記ゴム組成物によりパツキンをつくり、こ
れを通信ケーブルのような補修がなかなかできな
いもののパツキンとして使用することは、パツキ
ンがへたつても交換ができない関係上、問題があ
る。 この発明は、このような事情に鑑みてなされた
もので、火災時に有害なガスを発生することな
く、しかもゴム特性、特に圧縮永久ひずみが低下
せずむしろ向上している通信ケーブル用水密性ゴ
ムパツキンの提供をその目的とするものである。 〔課題を解決するための手段〕 上記の目的を達成するため、この発明の通信ケ
ーブル用水密性ゴムパツキンは、エチレン、プロ
ピレンおよびジエン成分の三元共重合体からなり
パーオキサイド加硫剤によつて加硫されているヨ
ウ素価20以上のエチレン・プロピレンゴムを主成
分とし、平均粒径0.5μm以下の水酸化アルミニウ
ム微粒子が、未加硫状態のエチレン・プロピレン
ゴムを基準にしそのエチレン・プロピレンゴム
100重量部に対して100〜220重量部含有されてい
るという構成をとる。 〔作用〕 すなわち、本発明者らは、水酸化アルミニウム
難燃剤入りゴムパツキンの有する上記の問題を解
決するため、研究を重ねた結果、水酸化アルミニ
ウムを平均粒径0.5μm以下の微粒子にし、これ
と、特定のヨウ素価を有するエチレン・プロピレ
ンゴムとを組み合わせると、火災時に有害ガスを
発生させないという利点を保持させたまま、水酸
化アルミニウム使用による圧縮永久歪みの低下を
阻止できるのみならず、むしろ若干向上させるこ
とが可能になることを見いだしこの発明に到達し
た。 この発明の通信ケーブル用水密性ゴムパツキン
は、上記のようにエチレン・プロピレンゴム
(EPDM)と、パーオキサイド加硫剤と水酸化ア
ルミニウム微粒子とを用いて得られるものであ
る。 上記EPDMは、耐候性、耐熱性、低温特性に
優れ、吸水性および圧縮永久歪みが小さく、ゴム
パツキンの用途に好適に用いうるものである。特
にこの発明においては、EPDMとして、ヨウ素
価が20以上のものを用いる。すなわち、従来の
EPDMはヨウ素価が10〜15程度であるところ、
この発明ではヨウ素価20以上のEPDMを用い、
これと平均粒径0.5μm以下の水酸化アルミニウム
微粒子とを組み合わせることにより、難燃性を付
与しながら、同時に圧縮永久歪みを、通信ケーブ
ル用に耐えうる程度に大きく向上させるものであ
る。特に上記EPDMとして、ヨウ素価が20〜45
のものが好適である。 上記パーオキサイド加硫剤は、上記EPDMの
圧縮永久歪を向上させるために使用されるもので
あり、水酸化アルミニウム微粒子の配合により低
下する上記EPDMの圧縮永久歪み性(耐へたり
性)を上記EPDMのヨウ素価と相俟つて向上さ
せる作用を発揮する。このような作用は、硫黄加
硫剤では得られないものであり、パーオキサイド
加硫剤と上記EPDMとを組み合わせることによ
り初めて得られるものである。 上記水酸化アルミニウム微粒子は、上記
EPDMの難燃剤となるものであり、加熱によつ
てハロゲンガス等の有害ガスを発生しない優れた
ものである。ところで、水酸化アルミニウムは、
そのまま使用するゴム特性を低下させる。本発明
者らは、水酸化アルミニウムの添加によつて生起
するEPDMのゴム特性の低下を極力抑制するた
め一連の研究を重ね、水酸化アルミニウムの粒径
を、平均粒径0.5μm以下の微粒に設定し、これと
上記特定のヨウ素価のEPDMとを組み合わせる
と、難燃効果を発揮しうる程度に大量に使用して
も、EPDMのゴム特性、特に機械的強度の低下
や圧縮永久歪み(へたり)の低下が抑制され、特
に圧縮永久歪みに関しては、難燃剤を添加しない
EPDMとほぼ同程度か、むしろ若干上回るよう
になることを見いだしたのである。 上記のような平均粒径0.5μm以下の水酸化アル
ミニウム微粒子は、難燃効果とゴム特性の低下防
止の双方の見地から、その含有量が上記
EPDM100重量部(以下「部」と略す)に対して
100〜220部の範囲内に設定される。すなわち、水
酸化アルミニウム微粒子の配合量が100部未満に
なると充分な難燃効果が得られなくなり、逆に
220部を上回るとEPDMの機械的強度等のゴム特
性が大幅に低下するようになるからである。 この発明の通信ケーブル用水密性ゴムパツキン
には、上記以外の任意成分として、必要に応じて
シランカツプリング剤が用いられる。すなわち、
シランカツプリング剤は上記水酸化アルミニウム
微粒子の使用によるEPDMの機械的強度の低下
の防止を図るものであり、これの使用により、よ
り一層EPDMの機械的強度の低下が防止される
ようになる。このようなシランカツプリング剤を
使用する場合には、EPDM100部に対してて0.5〜
3.0部に設定することが好適である。 この発明の通信ケーブル用水密性ゴムパツキン
は、上記の成分原料を用い、従来公知の方法によ
り製造することができる。例えば上記の成分原料
を所定の割合に配合し、これをロール機にかけて
充分混合し、ついで成形形機にかけてパツキン形
状に成形し、得られた成形物を適正な加硫条件の
下でプレス加硫することにより目的とする通信ケ
ーブル用水密性ゴムパツキンを製造することがで
きる。 このようにして得られた通信ケーブル用水密性
ゴムパツキンは、EPDM自体の優れた特性が損
なわれていず、しかも水酸化アルミニウム微粒子
によつて難燃化されており、火災等に遭遇しても
有毒ガスを発生することなく難燃化効果を発揮す
るものである。また、圧縮永久歪みが大幅に改善
されている結果、長期にわたつてへたりを生じ
ず、したがつて、殆ど交換の必要がない。 上記のようにして得られた通信ケーブル用水密
性ゴムパツキンの使用例を第1図および第2図に
示す。これらの図において、1はケーブル、2は
そのケーブル1の外周に取り付けられたケーブル
シール材、3は2つ割り状の通信ケーブル用水密
性ゴムパツキン(端面板)、4は2つ割り状のス
リーブケースで、上記ゴムパツキン3をそれ自体
の開口に取付固定している。5は上記ゴムパツキ
ン3の外周面に設けられた端面板シール材であ
り、6はスリーブケース4の合わせ部に設けられ
るスリーブガスケツトである。すなわち、上記ケ
ーブル1はスリーブケース4内で連結され、長く
延びていくのである。この場合において、通信ケ
ーブル用水密性ゴムパツキン3等の作用によりス
リーブケース4の開口が水密状態になつているた
め、スリーブケース4内への水等の侵入が防止さ
れる。 〔発明の効果〕 以上のように、この発明の通信ケーブル用水密
性ゴムパツキンは、パーオキサイド加硫のエチレ
ン・プロピレンゴムをあつて、ヨウ素価が20以上
のものと、平均粒径0.5μm以下の水酸化アルミニ
ウム微粒子を併用し、かつ上記水酸化アルミニウ
ム微粒子の含有量を特定量に設定している。した
がつて、上記水酸化アルミニウム微粒子によつて
難燃性が確保され、かつ上記水酸化アルミニウム
微粒子の使用により、本来的には低下する上記ゴ
ムの耐圧縮永久歪み(耐へたり)が、ヨウ素価20
以上の特殊なエチレン・プロピレンゴムによつて
上記難燃剤を添加しないものと同等か、むしろ若
干上回るようになる。その結果、通信ケーブル用
として最適のものとなる。すなわち、通信ケーブ
ルは一旦敷設すると補修等がなかなかできないこ
とから、それに使用するゴムパツキンには、引張
強度等の機械的特性に優れてていることはもちろ
ん、長期使用によりへたり等を生じず、かつ難燃
性をも備えていることが要求される。この発明の
通信ケーブル用水密性ゴムパツキンは、このよう
な要求を全て満たしている。 つぎに、実施例について比較例と併せて説明す
る。 実施例1〜8,比較例1〜8 後記の表に示す原料を同表に示す割合で配合
し、この配合物を6インチロールを用いて混合
し、得られた混合物をそれぞれの配合の適正加硫
条件に従つてプレス加硫し、JISに準拠した難燃
性および圧縮永久歪み等の測定用の試料を得た。 このようにして得られた試料について難燃性お
よび圧縮永久歪み等を測定し、同表にその結果を
併せて示した。 難燃性の評価は下記の酸素指数法を用いて行つ
ている。 〈酸素指数法〉 測定に3mm厚のゴムシートを使用し、JIS−
K7201にもとづいて測定した。この値が25以上で
あれば難燃性を有するとされる。 この酸素指数法において、数値は試料が燃焼す
る際における空気中の必要含有酸素を示してお
り、例えば数値が30であれば、空気中に酸素が30
%以上含有されていないと試料が燃焼しないこと
を示している。すなわち、この値が大きい程難燃
性に富んでいることが示される。 また、圧縮永久歪みは、つぎのようにして測定
している。 〈圧縮永久歪み〉 70℃、22時間放置しJIS−K6301にもとづいて
測定した。この値が20%以下であればパツキンと
しての使用が可能と判断されている。 圧縮永久歪みはゴム材のへたりを知るためのも
のであり、この値の小さいもの程へたりが少なく
良好であることを示している。
【表】
【表】
第1表の結果から、実施例品は、難燃性に優
れ、しかもゴムのへたりがなく、優れた性能を有
していることがわかる。これに対して比較例品は
このような特性を有していない。すなわち、比較
例1は、EPDMがパーオキサイド加硫のなされ
たものではないことから、圧縮永久歪みが悪い。
また、比較例2はパーオキサイド加硫のなされた
ものであるが、難燃剤としてMg(OH)2を用いて
いるため、難燃性の指標である酸素指数が、Al
(OH)3を用いたものよりも悪くなつている。比
較例3もパーオキサイド加硫のなされたものであ
るが、Al(OH)3の粒径が1.0μmと大きいことか
ら、圧縮永久歪みが悪い。比較例4,5は実施例
4との対比から明らかなように、Al(OH)3の使
用割合が本発明の範囲外であり、難燃性(比較例
4)および引張り強度(比較例5)が実施例4に
比べて悪くなつている。比較例6,7もまたパー
オキサイド加硫のなされたものであるが、いずれ
もヨウ素価が本発明のEPDMより低いEPDMを
用いていることから、対応する実施例2,4と対
比すると、圧縮永久歪みが悪くなつている。比較
例8はパーオキサイド加硫ではあるが、難燃剤を
使用していないものである。このものは難燃性に
欠けているが機械強度および圧縮永久歪みが優れ
ている。そして、このものと、各実施例とを対比
すると、実施例の多くのものは圧縮永久歪みの点
で比較例8より優れていることがわかる。
れ、しかもゴムのへたりがなく、優れた性能を有
していることがわかる。これに対して比較例品は
このような特性を有していない。すなわち、比較
例1は、EPDMがパーオキサイド加硫のなされ
たものではないことから、圧縮永久歪みが悪い。
また、比較例2はパーオキサイド加硫のなされた
ものであるが、難燃剤としてMg(OH)2を用いて
いるため、難燃性の指標である酸素指数が、Al
(OH)3を用いたものよりも悪くなつている。比
較例3もパーオキサイド加硫のなされたものであ
るが、Al(OH)3の粒径が1.0μmと大きいことか
ら、圧縮永久歪みが悪い。比較例4,5は実施例
4との対比から明らかなように、Al(OH)3の使
用割合が本発明の範囲外であり、難燃性(比較例
4)および引張り強度(比較例5)が実施例4に
比べて悪くなつている。比較例6,7もまたパー
オキサイド加硫のなされたものであるが、いずれ
もヨウ素価が本発明のEPDMより低いEPDMを
用いていることから、対応する実施例2,4と対
比すると、圧縮永久歪みが悪くなつている。比較
例8はパーオキサイド加硫ではあるが、難燃剤を
使用していないものである。このものは難燃性に
欠けているが機械強度および圧縮永久歪みが優れ
ている。そして、このものと、各実施例とを対比
すると、実施例の多くのものは圧縮永久歪みの点
で比較例8より優れていることがわかる。
第1図はこの発明の通信ケーブル用水密性ゴム
パツキンを通信ケーブルのスリーブケースに応用
した例を示す断面図、第2図はそのA−A′断面
図である。 1…ケーブル、2…ケーブルシール材、3…通
信ケーブル用水密性ゴムパツキン、4…スリーブ
ケース。
パツキンを通信ケーブルのスリーブケースに応用
した例を示す断面図、第2図はそのA−A′断面
図である。 1…ケーブル、2…ケーブルシール材、3…通
信ケーブル用水密性ゴムパツキン、4…スリーブ
ケース。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 エチレン、プロピレンおよびジエン成分の三
元共重合体からなりパーオキサイド加硫剤によつ
て加硫されているヨウ素価20以上のエチレン・プ
ロピレンゴムを主成分とし、平均粒径0.5μm以下
の水酸化アルミニウム微粒子が、未加硫状態のエ
チレン・プロピレンゴムを基準にしそのエチレ
ン・プロピレンゴム100重量部に対して100〜220
重量部含有されていることを特徴とする通信ケー
ブル用水密性ゴムパツキン。 2 シランカツプリング剤が含有されている特許
請求の範囲第1項記載の通信ケーブル用水密性ゴ
ムパツキン。 3 シランカツプリング剤の含有量が、未加硫状
態のエチレン・プロピレンゴム100重量部に対し
てシランカツプリング剤が0.5〜3.0重量部になる
ように設定されている特許請求の範囲第2項記載
の通信ケーブル用水密性ゴムパツキン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60211867A JPS6270478A (ja) | 1985-09-25 | 1985-09-25 | 難燃性ゴムパツキン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60211867A JPS6270478A (ja) | 1985-09-25 | 1985-09-25 | 難燃性ゴムパツキン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6270478A JPS6270478A (ja) | 1987-03-31 |
JPH0471115B2 true JPH0471115B2 (ja) | 1992-11-12 |
Family
ID=16612925
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60211867A Granted JPS6270478A (ja) | 1985-09-25 | 1985-09-25 | 難燃性ゴムパツキン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6270478A (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2588999Y2 (ja) * | 1991-08-19 | 1999-01-20 | 三菱電線工業株式会社 | フロアケーブルダクト用シール材 |
US5350151A (en) * | 1991-12-09 | 1994-09-27 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Load supporting apparatus |
GB2284218B (en) * | 1993-11-26 | 1997-06-04 | Btr Plc | Fire-resistant gap seal |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS544738A (en) * | 1977-06-09 | 1979-01-13 | Katsuyoshi Kimijima | Culture of mushroom |
JPS58145742A (ja) * | 1982-02-22 | 1983-08-30 | Sumitomo Chem Co Ltd | ゴム組成物 |
-
1985
- 1985-09-25 JP JP60211867A patent/JPS6270478A/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS544738A (en) * | 1977-06-09 | 1979-01-13 | Katsuyoshi Kimijima | Culture of mushroom |
JPS58145742A (ja) * | 1982-02-22 | 1983-08-30 | Sumitomo Chem Co Ltd | ゴム組成物 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6270478A (ja) | 1987-03-31 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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