JP3378903B2 - ガスケット、及びワッシャシール用のゴム組成物 - Google Patents
ガスケット、及びワッシャシール用のゴム組成物Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐圧縮永久歪性に
優れたガスケット、及びワッシャシール用のゴム組成物
に関する。 【0002】 【従来の技術】ガスケット及びワッシャシールとして
は、耐熱性、耐圧縮永久歪性、及び耐油性を有するゴム
材料が望まれ、一般にアクリロニトリル−ブタジエンゴ
ム、さらに高性能が要求される場合はアクリルゴムが用
いられる。しかし、近年エンジンの高性能化に伴い一層
の耐圧縮永久歪性の改善が望まれているのが実情であ
る。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明者等は鋭意検討
した結果、従来ガスケット及びワッシャーシール材料と
して全く使用されていないエチレン−酢酸ビニル共重合
体の加硫物はゴム弾性を有し耐圧縮永久歪性に優れた材
料であることを見出し、この知見に基づき本発明を完成
するに至った。 【0004】 【課題を解決しようとする手段】本発明によれば、 (a)酢酸ビニル含量が50以上であるエチレン−酢酸
ビニル共重合体100重量部に対して、 (b)老化防止剤0.1〜10重量部、 (c)有機過酸化物0.2〜10重量部、 (d)共架橋剤0〜10重量部、を配合し、これを成
形、加硫してなることを特徴とするガスケット、及びワ
ッシャシール用のゴム組成物が提供される。 【0005】 【発明の実施の形態】本発明において用いられる(a)
エチレン−酢酸ビニル共重合体は、酢酸ビニルは50%
以上であり、残りはエチレンであるモノマー比で共重合
したポリマーである。50%未満では、十分な耐油性を
付与することができない。好ましくは、耐油性の面から
酢酸ビニルの含量は60%以上である。 【0006】本発明の酢酸ビニル含量が50以上である
エチレン−酢酸ビニル共重合体の架橋物は、高温で使用
される箇所に用いられる。そのときに起こる主鎖の切断
いわゆる軟化劣化を防ぐため、本発明において用いられ
る(b)老化防止剤は必須であり、その量は0.1〜1
0重量部、好ましくは0.5〜5重量部である。これ以
下の配合割合では老化防止剤としての効果が発揮され
ず、一方これ以上配合しても効果の向上はない。一般に
ゴムに配合される老化防止剤であればよいが、例えば、
6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒ
ドロキノリン、4,4’−(α,α−ジメチルベンジ
ル)ジフェニルアミン、N−フェニル−N’−イソプロ
ピル−p−フェニレニジアミン、p−p’−トルエンス
ホニルアミノジフェニルアミン、2,2,4−トリメチ
ルー1、2−ジヒドロキノリン重合体などのアミン系老
化防止剤が特に効果的である。 【0007】本発明に用いられる(c)有機過酸化物と
しては、例えばt−ブチルクミルペルオキシド,ジクミ
ルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−
ブチルペルオキシ)ヘキサン、1,3−ビス(t−ブチ
ルペルオキシ−イソプロピル)ベンゼン、1,1−ジ−
t−ブチルペルオキシ−3,3,5−トリメチルシクロ
ヘキサンなどがある。これらの使用量は0.2〜10重
量部、好ましくは0.4〜6重量部である。これ以下の
配合割合では十分な架橋密度が得られないため、良好な
耐圧縮永久歪性が得られない。一方これ以上の配合割合
では、ゴム弾性が失われる傾向にある。 【0008】本発明に用いられる(d)共架橋剤として
は、例えば、トリメチロールプロパントリメタクリレー
ト、トリアリルトリメリテート、トリアリルシアヌレー
ト、トリアリルイソシアヌレート、エチレングリコール
ジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレー
ト、N,N’−m−フェニレンジマレイミド、液状ポリ
ブタジエンなどがある。これらの使用量は、0〜10重
量部、好ましくは、0.2〜6重量部である。加硫剤で
ある有機過酸化物とこれらの共架橋剤を組み合わせるこ
とにより、加硫物の常態物性、耐圧縮永久歪性を改善で
きる。 【0009】本発明によって得られるゴム組成物は、通
常ゴムに用いられる配合剤を任意に配合することができ
る。例えば加工性、柔軟性を改良する目的で、滑剤、加
工助剤、可塑剤を配合することができる。また、補強
剤、充填剤としてカーボンブラック、シリカ、クレーな
ども使用できる。これらは、表面処理をしていても良
い。また、着色剤として、顔料を配合することもでき
る。本発明のゴム組成物の調製法は特に限定なく、前記
成分を任意に添加してニーダ、バンバリーミキサー、オ
ープンロールなどの通常の混練機によって混合すること
ができる。 【0010】このようにして得られる本発明のゴム組成
物は、150℃〜200℃の温度で約2分〜30分の条
件で加硫を行うことができる。また、必要に応じて同様
の温度で二次加硫を行っても良い。このようにして製造
した加硫ゴムは、良好な耐熱性、耐圧縮永久歪性、耐油
性を有するので、この性能を生かしエンジンのガスケッ
ト、ワッシャシールなどに使用することができる。 【0011】 【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はかかる実施例に限定されるもの
ではない。なお、部は特に断りのないかぎり重量基準で
ある。 実施例、及び比較例 表1に示した配合処方でポリマー及び配合剤をオープン
ロールにより混合した後、170℃で10分間プレス加
硫を行い、その後、二次加硫を行った。次いでJIS
Kー6301に準じて各加硫物の諸物性を測定し、その
値を表2に示した。 【0012】 【表1】 【0013】 【表2】【0014】 【発明の効果】かくして本発明によれば、酢酸ビニル含
量が50以上であるエチレン−酢酸ビニル共重合体の組
成物を成形加硫することにより、ゴム弾性を有し耐熱
性、耐圧縮永久歪性、耐油性に優れたガスケット、及び
ワッシャシール用の材料を提供することができる。耐圧
縮永久歪性に優れた活性塩素基含有アクリルゴムと比較
して、本発明のゴムは長期耐圧縮永久歪性においても優
れているので、特に耐圧縮永久歪性が重要視される材料
のガスケット、ワッシャーシールなどに有用である。
優れたガスケット、及びワッシャシール用のゴム組成物
に関する。 【0002】 【従来の技術】ガスケット及びワッシャシールとして
は、耐熱性、耐圧縮永久歪性、及び耐油性を有するゴム
材料が望まれ、一般にアクリロニトリル−ブタジエンゴ
ム、さらに高性能が要求される場合はアクリルゴムが用
いられる。しかし、近年エンジンの高性能化に伴い一層
の耐圧縮永久歪性の改善が望まれているのが実情であ
る。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明者等は鋭意検討
した結果、従来ガスケット及びワッシャーシール材料と
して全く使用されていないエチレン−酢酸ビニル共重合
体の加硫物はゴム弾性を有し耐圧縮永久歪性に優れた材
料であることを見出し、この知見に基づき本発明を完成
するに至った。 【0004】 【課題を解決しようとする手段】本発明によれば、 (a)酢酸ビニル含量が50以上であるエチレン−酢酸
ビニル共重合体100重量部に対して、 (b)老化防止剤0.1〜10重量部、 (c)有機過酸化物0.2〜10重量部、 (d)共架橋剤0〜10重量部、を配合し、これを成
形、加硫してなることを特徴とするガスケット、及びワ
ッシャシール用のゴム組成物が提供される。 【0005】 【発明の実施の形態】本発明において用いられる(a)
エチレン−酢酸ビニル共重合体は、酢酸ビニルは50%
以上であり、残りはエチレンであるモノマー比で共重合
したポリマーである。50%未満では、十分な耐油性を
付与することができない。好ましくは、耐油性の面から
酢酸ビニルの含量は60%以上である。 【0006】本発明の酢酸ビニル含量が50以上である
エチレン−酢酸ビニル共重合体の架橋物は、高温で使用
される箇所に用いられる。そのときに起こる主鎖の切断
いわゆる軟化劣化を防ぐため、本発明において用いられ
る(b)老化防止剤は必須であり、その量は0.1〜1
0重量部、好ましくは0.5〜5重量部である。これ以
下の配合割合では老化防止剤としての効果が発揮され
ず、一方これ以上配合しても効果の向上はない。一般に
ゴムに配合される老化防止剤であればよいが、例えば、
6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒ
ドロキノリン、4,4’−(α,α−ジメチルベンジ
ル)ジフェニルアミン、N−フェニル−N’−イソプロ
ピル−p−フェニレニジアミン、p−p’−トルエンス
ホニルアミノジフェニルアミン、2,2,4−トリメチ
ルー1、2−ジヒドロキノリン重合体などのアミン系老
化防止剤が特に効果的である。 【0007】本発明に用いられる(c)有機過酸化物と
しては、例えばt−ブチルクミルペルオキシド,ジクミ
ルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−
ブチルペルオキシ)ヘキサン、1,3−ビス(t−ブチ
ルペルオキシ−イソプロピル)ベンゼン、1,1−ジ−
t−ブチルペルオキシ−3,3,5−トリメチルシクロ
ヘキサンなどがある。これらの使用量は0.2〜10重
量部、好ましくは0.4〜6重量部である。これ以下の
配合割合では十分な架橋密度が得られないため、良好な
耐圧縮永久歪性が得られない。一方これ以上の配合割合
では、ゴム弾性が失われる傾向にある。 【0008】本発明に用いられる(d)共架橋剤として
は、例えば、トリメチロールプロパントリメタクリレー
ト、トリアリルトリメリテート、トリアリルシアヌレー
ト、トリアリルイソシアヌレート、エチレングリコール
ジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレー
ト、N,N’−m−フェニレンジマレイミド、液状ポリ
ブタジエンなどがある。これらの使用量は、0〜10重
量部、好ましくは、0.2〜6重量部である。加硫剤で
ある有機過酸化物とこれらの共架橋剤を組み合わせるこ
とにより、加硫物の常態物性、耐圧縮永久歪性を改善で
きる。 【0009】本発明によって得られるゴム組成物は、通
常ゴムに用いられる配合剤を任意に配合することができ
る。例えば加工性、柔軟性を改良する目的で、滑剤、加
工助剤、可塑剤を配合することができる。また、補強
剤、充填剤としてカーボンブラック、シリカ、クレーな
ども使用できる。これらは、表面処理をしていても良
い。また、着色剤として、顔料を配合することもでき
る。本発明のゴム組成物の調製法は特に限定なく、前記
成分を任意に添加してニーダ、バンバリーミキサー、オ
ープンロールなどの通常の混練機によって混合すること
ができる。 【0010】このようにして得られる本発明のゴム組成
物は、150℃〜200℃の温度で約2分〜30分の条
件で加硫を行うことができる。また、必要に応じて同様
の温度で二次加硫を行っても良い。このようにして製造
した加硫ゴムは、良好な耐熱性、耐圧縮永久歪性、耐油
性を有するので、この性能を生かしエンジンのガスケッ
ト、ワッシャシールなどに使用することができる。 【0011】 【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はかかる実施例に限定されるもの
ではない。なお、部は特に断りのないかぎり重量基準で
ある。 実施例、及び比較例 表1に示した配合処方でポリマー及び配合剤をオープン
ロールにより混合した後、170℃で10分間プレス加
硫を行い、その後、二次加硫を行った。次いでJIS
Kー6301に準じて各加硫物の諸物性を測定し、その
値を表2に示した。 【0012】 【表1】 【0013】 【表2】【0014】 【発明の効果】かくして本発明によれば、酢酸ビニル含
量が50以上であるエチレン−酢酸ビニル共重合体の組
成物を成形加硫することにより、ゴム弾性を有し耐熱
性、耐圧縮永久歪性、耐油性に優れたガスケット、及び
ワッシャシール用の材料を提供することができる。耐圧
縮永久歪性に優れた活性塩素基含有アクリルゴムと比較
して、本発明のゴムは長期耐圧縮永久歪性においても優
れているので、特に耐圧縮永久歪性が重要視される材料
のガスケット、ワッシャーシールなどに有用である。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】(a)酢酸ビニル含量が50以上であるエ
チレン−酢酸ビニル共重合体100重量部に対して、 (b)老化防止剤0.1〜10重量部、 (c)有機過酸化物0.2〜10重量部、 (d)共架橋剤0〜10重量部、 を配合し、これを成形、加硫してなることを特徴とする
ガスケット、及びワッシャシール用のゴム組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21324096A JP3378903B2 (ja) | 1996-07-23 | 1996-07-23 | ガスケット、及びワッシャシール用のゴム組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21324096A JP3378903B2 (ja) | 1996-07-23 | 1996-07-23 | ガスケット、及びワッシャシール用のゴム組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1036565A JPH1036565A (ja) | 1998-02-10 |
JP3378903B2 true JP3378903B2 (ja) | 2003-02-17 |
Family
ID=16635848
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21324096A Expired - Fee Related JP3378903B2 (ja) | 1996-07-23 | 1996-07-23 | ガスケット、及びワッシャシール用のゴム組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3378903B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10325700A1 (de) * | 2003-06-06 | 2005-01-05 | Klinger Ag | Elastomergebundenes Plattenmaterial und Verfahren zu seiner Herstellung |
JP2008246752A (ja) * | 2007-03-29 | 2008-10-16 | Tokai Rubber Ind Ltd | ディーゼル用耐熱ゴムホース |
-
1996
- 1996-07-23 JP JP21324096A patent/JP3378903B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1036565A (ja) | 1998-02-10 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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