JPH046601B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、プリント板ユニツトの製造システム
に係り、ロータリストツカを用いてプリント板ユ
ニツトの自動供給／排出を可能にするとともに、
試験用治具をも自動供給／排出を可能とし、物流
の効率化を含めて試験工程の総合的な無人運転が
可能なプリント板ユニツト試験装置のスケジユー
ル制御方式に関する。

通信機器、装置等は半導体の発達に伴ない集積
化が進み、メカニカルな構成から電子回路主体へ
とかわり、より高度な機能を有する機器へと進歩
している。

一方、このような複雑かつ高機能な通信機器等
は、多種多様化が進み、その機器の中心構成であ
るプリント板ユニツトも単品種量産型から多品種
少量生産型へとかわつてきている。

以上のようなことから、製品であるプリント板
ユニツトの試験工程における製品、試験用治具を
試験装置に給排することの高効率かつ高稼働化を
図ることが要望される。

〔従来の技術〕

プリント板ユニツトの試験装置としての例えば
インサーキツトボードテスタは、プリント板ユニ
ツト上に搭載実装された回路部品を含めて試験す
る単体の装置として開発されている。このような
インサーキツトボードテスタはプリント板ユニツ
トの障害解析の容易さと、プリント板ユニツトの
機能に左右されずに適用可能なことから広く使用
され、また、プリント板ユニツトを自走車等に搭
載して試験装置間を連絡するシステムも開発され
ている。

試験装置は独立して設けられ、プリント板ユニ
ツトや試験用治具のストツク、供給は各試験装置
毎に個別のバツフア（ストレージ）を設け、供給
される製品の順番に従つて試験を行ない、各試験
装置間の搬送を自走車などで行なう、いわゆるバ
ツチ処理で行われている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

上記、従来技術によると、各試験装置が独立し
た生産システムであるために、設備費用が高くな
ること、各試験装置間の搬送に人手あるいは自走
車といつた連絡手段の介在から、間接作業を伴
い、この作業を改善することが困難であること、
さらには、多種少量のプリント板ユニツトに対し
ては、試験装置の稼働時間に比べてプリント板ユ
ニツト、試験用治具の供給／排出（交換）や、試
験項目、種類別のテストデータを読み込む作業を
要し、作業の待ち時間などのロス時間が生じると
いつた問題点があつた。

〔問題点を解決するための手段〕

上記従来技術による問題点を解決するための本
発明手段は、プリント板ユニツトを収容したマガ
ジンを複数搭載し両方向に回転移動し得るロータ
リストツカと、該ロータリストツカの周囲に上記
プリント板ユニツトを試験するための試験装置
と、上記ロータリストツカと試験装置とを制御す
る制御装置を備え、上記マガジン単位に収容され
たプリント板ユニツトを試験装置で順次試験する
プリント板ユニツト試験装置であつて、上記試験
装置で試験すべきプリント板ユニツトと同種のプ
リント板ユニツトの収容されたマガジンを抽出す
るとともに該試験装置に近い位置にあるものから
順次供給して優先順処理するように上記制御装置
によつてスケジユールを作成し該スケジユールに
従つて所定の順でマガジンを試験装置の位置とな
るようにロータリストツカを回転移動させるよう
にしたことを特徴とするプリント板ユニツト試験
装置のスケジユール制御方式であつて、これによ
り前記問題点が解決される。

〔作用〕

上記手段によると、ロータリストレージである
ロータリストツカを使用した一括管理技術によつ
て、ストツカ内に搬入された製品を、制御装置が
治具の交換、データの制御装置への読込みである
データローデイングの回数を最少となるようにシ
ユミレートし、処理の優先順位付けをして、この
優先順に従つて各試験装置への製品、試験用治具
を供給するようにする。従つて、入庫部よりロー
タリストツカへ搬入されたマガジンは、ロータリ
ストツカの回転により、IC回路などの試験を行
うインサーキツトボードテスト装置や、機能試験
装置へ優先順に送られ、自動的に試験されるの
で、ロータリストツカの周囲に必要とする試験装
置、付随する製造装置を配置し１台のロータリス
トツカにより総合的な製造システムを構築できる
とともに、最適のスケジユールを設定することに
より稼働率を向上し得る。

〔実施例〕

以下、図面を参照しながら本発明のプリント板
ユニツト試験装置のスケジユール制御方式につい
て、実施例により具体的に説明する。

第２図Ａは、本発明にかかるプリント板ユニツ
トの製造システムの１例であり、総合試験システ
ムの概要の構成図である。各種試験装置９，１
０，１１および１２の間は、ロータリストツカ１
で連結されている。このロータリストツカ１に
は、製品であるプリント板ユニツトおよび試験用
治具の入庫部１９、出庫部２０、各試験装置９〜
１２へプリント板ユニツト、試験用治具を自動供
給／排出する装置２，３，４を備え、各プリント
板ユニツト、試験用治具は、それらをそれぞれ所
定量収容するマガジン１３，１８単位で、ロータ
リストツカ１内にストツクされる。

そうして、システムの主制御装置１５により、
ロータリストツカ制御装置１４、試験装置制御部
２３，２４が制御され、ロータリストツカ１全体
が回転し、所定箇所でマガジンを給排して順次、
回路試験、機能試験、総合試験、調整、測定など
が行われる。このロータリストツカ１には、試験
の結果不良品のプリント板ユニツトを排出する不
良品排出部２１を備えている。

第２図Ｂは、第２図Ａに示した全体システム構
成図の、ロータリストツカを中心に、システムの
運用形態を説明するための平面図である。本シス
テムの構成例は、プリント板ユニツトと試験用治
具のストツク、搬送、供給など、多目的な使用の
ために開発した２段式ロータリストツカ１を用
い、入出庫口の位置および数を自由に変更するこ
とができる。また、設置場所の大きさにより、試
験装置などの設備の増設、削減が容易に行えるも
のである。

プリント板ユニツト、試験用治具を収容したマ
ガジン１３，１８は、主制御装置１５の指示によ
り、ロータリストツカ１に結合した各試験装置
９，１０，１１および１２へ搬送供給される。例
えば、ローラコンベアにより入庫部１９から入庫
されたマガジン１３，１８は、ロータリストツカ
１内のトレーに収容されるが、各トレーは連結さ
れており、マガジンを搬送する。

試験装置９は、例えばインサーキツトボードテ
スタであり、このインサーキツトボードテスタへ
の試験用治具、プリント板ユニツトの給排は、治
具用のマガジン１８を給排する給排装置４、プリ
ント板ユニツト用のマガジン１３を給排する給排
装置２，３により、ロータリストツカ１から供給
あるいは排出される。マガジン１３内より１ユニ
ツト毎、ロボツト５によつてインサーキツトボー
ドテスタ９へ移送され、プリント板ユニツト上の
回路および回路部品の試験がインサーキツトボー
ドテスタ９で行われる。

プリント板ユニツト用のマガジンの給排装置
２，３は、例えば、試験されるものが給排装置３
より受け、不良品は別の給排装置２に返却され
る。

その他の試験装置としては、例えば電話交換機
などに使用されるトランクパツケージ、加入者回
路パツケージの動作試験などを行う回路機能試験
装置１０、電源パツケージの動作を試験する電源
機能試験装置１１、その他の増設される試験装置
１２などが配置されている。

試験終了後の良品を収容したマガジンは出庫部
２０より出庫され、不良品を収容したマガジンは
NG排出部２１より出力されてローラコンベア２
６で搬送され、不良箇所の分析、修理エリア２７
で修理され、再入庫可能となる。

ロータリストツカ１周辺の空きスペース２５
は、さらに試験装置などの増設を可能とした部分
である。

第２図Ａで示している６はロボツト５のハン
ド、１６，１７はそれぞれプリント板ユニツト、
試験用治具を１ユニツト単位で送り出す移送部、
２２は試験後のプリント板ユニツトを仮に置くた
めの台を示しているが、これらは何れも第２図Ｂ
では省略してある。

第２図Ｂの主制御部１５からの制御指令，
，は、それぞれ出庫部２０、NG排出部２
１、その他の試験装置１０，１１，１２の制御部
へ出力され、それらを制御していることを示して
いる。

第２図Ｃは、本発明のシステムの制御系を説明
する図である。各試験装置、例えばインサーキツ
トボードテスタ９、機能試験装置１０，１１，１
２の制御部２３，１００，１１０およびロボツト
５の制御部５００、試験治具用マガジン給排装置
４の制御部４００、プリント板ユニツト用マガジ
ン給排装置２，３の制御部２００、ロータリスト
ツカ１の制御部１１１などは、上位の主制御装置
１５の制御指令を受ける。この主制御装置は本シ
ステムの運用におけるすべてのスケジユーリング
機能を有する。

第３図は、ロータリストツカ１の構成を説明す
るもので、マガジンが搭載されるトレー３３が回
転盤３０，３１を一周する連結する連結チエーン
３２に取付けられている。第２図Ａで示す例は、
２段のロータリストツカで、それぞれ各段は独立
して回転可能であり、その段数は２段に限定され
るものではなく、１段であつても３段以上の構成
とすることも可能である。

第１図ＡおよびＢは、本発明のスケジユールの
制御方式を説明する図である。第１図Ａにおい
て、主制御装置１５は第２図Ｃで説明したよう
に、システム全体を制御しているもので、ロータ
リストツカ１のトレーの位置（絶対番地相当）と
トレー番号（相対番号）とを把握することは簡単
である。従つて、トレー位置P₁〜P₁₀に対応して
各トレーが何（プリント板ユニツト、試験用治
具）を搭載しているか、また、その搭載物の種類
は何（Ａ，Ｂ）かなどを管理制御する。

試験装置９０がプリント板ユニツトＡについ
て、試験用治具ａを使用しているとする。ロータ
リストツカ１には、例えば交換機用加入者回路パ
ツケージＡと、トランク回路パツケージＢとが混
在していると、それぞれに機能が異なるためにそ
れらに対応した試験用治具が必要である。各トレ
ーに搭載された物品がP₅：Ａ、P₇：Ｂ、P₈：Ａ、
P₉：Ｂ、P₁₀：Ａといつた状態の場合、トレーの
位置と試験装置の位置から、また、現在試験中の
試験用治具の種別ａにより、プリント板ユニツト
Ａを先に処理することで試験用治具の交換を最少
とすることができることと、ロータリストツカが
双方向へ回転回転可能なことに着目して、優先処
理順位を〜と設定制御する。

以上のようにして、主制御装置１５は第１図Ｂ
に示すように、例えばメモリなどに管理用データ
として読取り記憶させたロータリストツカ内の情
報M₁と、試験装置９０に設置させた試験用治具
の情報M₂とにより、各制御部に対して処理完了
毎に指令を出すことでスケジユール制御を行う。

〔発明の効果〕

以上のように、本発明によれば各種の組立装置
や試験装置への物品供給を自動的に行う際、各設
備装置に対して共通のロータリストツカを用い、
周囲に必要とする装置を並列配置することによ
り、全体のシステムを必要最少限の設置スペース
とすることができ、主制御装置によつてロータリ
ストツカにストツクされているプリント板ユニツ
トなどの位置が認識可能であり、試験用治具の交
換や、テストデータなどの読込み（ローデイン
グ）の段取り回数を最少にすることができるとと
もに、装置の稼働率を高めることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図Ａ、第１図Ｂは本発明のスケジユール制
御方式の構成および説明図、第２図Ａはプリント
板ユニツト試験装置全体の外観図、第２図Ｂは第
２図Ａの運用形態を説明する図、第２図Ｃは試験
装置の制御系を説明する図、第３図はロータリス
トツカの構成を示す図、である。 図中、１はロータリストツカ、１３はプリント
板ユニツト用のマガジン、１４はロータリストツ
カ制御装置、１５は主制御装置、１８は治具用の
マガジン、９０は試験装置、を示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ プリント板ユニツトを収容したマガジンを複
   数搭載し両方向に回転移動し得るロータリストツ
   カと、該ロータリストツカの周囲に上記プリント
   板ユニツトを試験するための試験装置と、上記ロ
   ータリストツカと試験装置とを制御する制御装置
   を備え、上記マガジン単位に収容されたプリント
   板ユニツトを試験装置で順次試験するプリント板
   ユニツト試験装置であつて、上記試験装置で試験
   すべきプリント板ユニツトと同種のプリント板ユ
   ニツトの収容されたマガジンを抽出するとともに
   該試験装置に近い位置にあるものから順次供給し
   て優先順処理するように上記制御装置によつてス
   ケジユールを作成し該スケジユールに従つて所定
   の順でマガジンを試験装置の位置となるようにロ
   ータリストツカを回転移動させるようにしたこと
   を特徴とするプリント板ユニツト試験装置のスケ
   ジユール制御方式。