JPH046078Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は自動演奏機能を有する電子楽器に関
し、特に自動演奏される自動演奏音の音色・リズ
ムの種類を表示する電子楽器に関する。

従来、自動演奏音の音高および符長を示す音高
データおよび符長データとともに、自動演奏音の
模範的な音色およびリズムの種類を示す音色デー
タおよびリズムデータを記憶し、これらのデータ
に基づいて自動演奏を行なう電子楽器は公知であ
つた。

しかし、かかる従来の電子楽器では音色および
リズムの種類が自動的に選択されるため、練習者
は自動演奏音の音色およびリズムの種類を確認す
ることができなかつた。

この考案は上記実情に鑑みてなされたもので、
予め自動演奏音の音高データおよび符長データと
ともに記憶されている音色データ、リズムデータ
等の制御データを用いて自動演奏音の音色、リズ
ムの種類等を表示することができる電子楽器を提
供することを目的とする。

以下この考案を添付図面を参照して詳細に説明
する。

第１図はこの考案が適用される電子楽器の一例
を示す斜視図であり、この電子楽器には自動演奏
曲に対応する譜面カード１が準備されている。譜
面カード１には楽譜が記譜されており、その下方
には磁気テープ２が貼付されている。この磁気テ
ープ２は、第２図に示すように楽譜に対応する自
動演奏音の演奏情報、すなわち音色データ２ａ、
リズムデータ２ｂおよび音高データ・符長データ
２ｃを記憶している。磁気テープ２に記憶された
演奏情報は、譜面カード１が電子楽器に形成され
た溝３に矢印Ａのようにして挿入されることによ
り、溝３の途中に設けられた読取装置４によつて
読み取られる。また、溝３に挿入された譜面カー
ド１（１点鎖線で示した譜面カード１）は、溝３
に立て掛けられる。

また、電子楽器のパネル面には自動演奏音の音
色およびリズムの種類を表示する液晶表示器５、
鍵盤６の各鍵毎に配設され点灯することによつて
押下鍵を表示する押鍵表示器７、リズム選択スイ
ツチ８、音色選択スイツチ９等が配設されてい
る。

第３図はこの考案による電子楽器の一実施例を
示すブロツク図で、読取装置４は前述したように
譜面カード１の磁気テープ２から自動演奏音の演
奏情報を読み取り、この読み取つた演奏情報を書
込制御回路１０に加える。

書込制御回路１０は入力する演奏情報のうち、
音色データを音色レジスタ１１に書き込み、リズ
ムデータをリズムレジスタ１２に書き込み、音高
データおよび符長データをデータメモリ１３に書
き込む。

切替制御回路１４は音色レジスタ１１からの新
たな入力があると初期セツトされ、音色レジスタ
１１から加わる音色データを出力し、その後音色
選択スイツチ９が操作されると、その操作に基づ
いて音色データを前記音色レジスタ１１からの音
色データに優先して切替え出力する。同様に、切
替制御回路１５はリズムレジスタ１２からの新た
な入力があると初期セツトされ、リズムレジスタ
１２から加わるリズムデータを出力し、その後リ
ズム選択スイツチ８が操作されると、その操作に
基づくリズムデータを前記リズムレジスタ１２か
らのリズムデーがに優先して切替え出力する。

切替制御回路１４から出力される音色データは
表示制御回路１６および音色制御回路１７に加え
られ、切替制御回路１５から出力されるリズムデ
ータは表示制御回路１６およびリズム選択制御回
路１８に加えられる。

表示制御回路１６は入力する音色データおよび
リズムデータに基づいて音色データおよびリズム
データに対応する文字（例えば、音色データの場
合はオルガン、ピアノ、フルート等、リズムデー
タの場合はワルツ、マーチ、ロツク等の文字）を
示すドツト情報を液晶表示器５に出力する。液晶
表示器５は入力するドツト情報に基づいて音色
（楽器名）およびリズムを液晶表示する。

また、データメモリ１３に記憶された音高デー
タおよび符長データの読み出しは読出制御回路１
９によつて制御される。読出制御回路１９はアド
レスカウンタ、符長カウンタ等から構成されてお
り、アドレスカウンタの計数値をデータメモリ１
３のアドレス信号として送出することによりデー
タメモリ１３からの音高データおよび符長データ
の読み出しを行なう。まず、読出制御回路１９は
データメモリ１３から第１音目に対応する音高デ
ータおよび符長データを読み出す。この読み出さ
れた音高データは音高レジスタ２０を介して押鍵
表示器７および楽音形成回路２１に加えられ、符
長データは読出制御回路１９内の符長カウンタに
加えられる。符長カウンタはテンポ発振器２２か
ら発振されるテンポクロツクTCLを計数し、そ
の計数値が前記入力した符長データと一致したと
き、符長一致信号をアドレスカウンタに加え、ア
ドレスカウンタは符長一致信号が加えられるとカ
ウンタアツプし、データメモリ１３から次のアド
レス（第２音目）の音高データおよび符長データ
を読み出す。

このようにして、データメモリ１３に記憶され
た音高データおよび符長データは読出制御回路１
９によつて順次読み出される。

押鍵表示器７は各鍵毎に配設されたランプから
構成され（第１図参照）、入力する音高データに
対応するランプを点灯することによつて押下すべ
き鍵を表示する。

楽音形成回路２１は各種音高に対応する音源信
号を発生する音源部、前記音源信号を開閉制御す
る開閉部および音色付加部等を具えており、前記
開閉部において音高レジスタ２０を介して入力す
る音高データまたは鍵盤６での押鍵によつて入力
する鍵情報に基づき前記音源部から発生される音
源信号のうちの対応するものを選択開閉するとと
もに、この選択された音源信号を音色付加部を通
して所望の音色を付与すべく楽音信号を形成す
る。なお、音色付加部は音色制御回路１７の出力
によつてオルガン、ピアノ、フルート、バイオリ
ン等の各種音色を付与し得るようになつている。

楽音形成回路２１によつて形成された楽音信号
は増幅器２３を介してスピーカ２４に加わり、こ
こで楽音として発音される。

また、オートリズム装置２５は自動リズム演奏
のために用いられるもので、リズム選択制御回路
１８により選択されたリズムに対応して各種リズ
ム楽器音を示すリズム音信号をテンポ発振器２２
から発振されるテンポクロツクTCLに応じて発
生する。このリズム音信号も上記と同様に増幅器
２３によつて増幅され、スピーカ２４によつてリ
ズム音として発音される。

なお、音色およびリズムの表示は液晶表示に限ら
ず、発光ダイオード・電界発光表示、CRTデイ
スプレイ等、種々の表示が可能であり、更には押
鍵表示器と同様に音色選択スイツチおよびリズム
選択スイツチ毎にランプを配設し、音色およびリ
ズムに対応するランプを点灯することによつて音
色およりリズムを表示するようにしてもよい。ま
た、演奏情報入力手段は譜面カードに限らない。

以上説明したようにこの考案によれば、自動演
奏の際に自動演奏音の音色、リズムの種類等を確
認することができ、特に演奏者が初心者の場合に
は大きな効果が期待できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案が適用される電子楽器の一例
を示す斜視図、第２図は磁気テープに記憶される
演奏情報の一例を示すデータフオーマツト、第３
図はこの考案による電子楽器の一実施例を示すブ
ロツク図である。 １……譜面カード、２……磁気テープ、４……
読取装置、５……液晶表示器、６……鍵盤、７…
…押鍵表示器、８……リズム選択スイツチ、９…
…音色選択スイツチ、１０……書込制御回路、１
１……音色レジスタ、１２……リズムレジスタ、
１３……データメモリ、１４，１５……切替制御
回路、１６……表示制御回路、１７……音色制御
回路、１８……リズム選択制御回路、１９……読
出制御回路、２０……音高レジスタ、２１……楽
音形成回路、２２……テンポ発振器、２４……ス
ピーカ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 音高データおよび符長データとともに自動演奏
   音の音色および／またはリズムの制御データを演
   奏情報メモリに記憶し、該演奏情報メモリから前
   記音高データ、前記符長データ、前記制御データ
   を順次読み出して自動演奏を行う電子楽器におい
   て、 前記制御データに基づいて自動演奏音の音色お
   よび／またはリズムの制御態様を表示する表示手
   段を具えたことを特徴とする電子楽器。