JPH045668Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はキヤビネツトの側位に横開き式シヤツ
ター扉を収納する為の収納キヤビネツトを設け、
該キヤビネツトからシヤツター扉を挿脱してキヤ
ビネツト前面を開閉すると同時に、該シヤツター
扉のロツクを簡易になすことを可能とした横開き
式シヤツター扉付キヤビネツトに関する。

〔従来の技術〕

従来、内部に複数の収納空間を形成したキヤビ
ネツトは各種存在するが、これらキヤビネツトの
前面には横開き式扉または場合により横開き式シ
ヤツター扉が用いられている。しかし、これらの
扉またはシヤツター扉を収納する部分はキヤビネ
ツトの一部を使用している為、収納空間の大きさ
に制限があり、またこれらのキヤビネツトを増設
したり減少したりさせる時の作業が難しく困難で
あつた上に、ロツク装置の取り付け方が問題であ
つたりしている。即ち、複数の収納空間の前面を
開閉すべく、該収納空間のそれぞれに横開き式扉
あるいは横開き式シヤツター扉を設けているが、
複数の扉を閉止状態でロツクするには、それぞれ
の扉にロツク装置を取付け、それを操作してロツ
クしていたが、ロツク装置が多数ある場合にはロ
ツク操作が面倒であるばかりでなく、シヤツター
扉にはロツク装置を取付けるために巾の広い引手
部を設ける必要があり、この引手部によつてシヤ
ツター扉の折曲案内に支障を来し、それがキヤビ
ネツトのデザイン展開上の制約になつていた。

〔考案が解決すべき問題点〕 本考案の従来のこのようなキヤビネツトにおい
て最小限の個数のロツク装置によつて全ての扉の
閉止状態をロツクすることができるとともに、シ
ヤツター扉に関係づけて簡易に設けることがで
き、更にキヤビネツトの増設または減少を簡易に
しうるようシヤツター扉並びに該扉を収納する収
納用キヤビネツトをユニツト化し、キヤビネツト
本体に対し付設するだけで、キヤビネツト前面の
開閉用シヤツター扉の設置を容易にしたものを提
供せんとするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案の前記目的を達成するために本考案は、
内部に複数の収納空間を形成してなり、前面上下
にはシヤツター扉又は横開き式扉を案内する為の
一条の案内部を有し、少なくとも一つの収納空間
の前面を除きシヤツター扉又は横開き式扉を装着
したキヤビネツトと、 前記キヤビネツトの側位に配し、前部に横開き
式シヤツター扉出入用開口を設け、内部にシヤツ
ター扉を収納する為の案内手段を設けてなるシヤ
ツター扉収納キヤビネツトと、 前記収納キヤビネツトの案内手段に一端を取付
け他端をキヤビネツトの案内部に位置づけしてな
る横開き式シヤツター扉と、 操作端が収納キヤビネツト前面に位置し、係合
部をシヤツター扉の後部又は案内手段に関係づけ
て該シヤツター扉の収納を規制してなる略Ｌ型の
ロツク部材と、 よりなる横開き式シヤツター扉付キヤビネツト
を提供せんとするものである。

〔作用〕

以上の如き内容からなる本横開き式シヤツター
扉付キヤビネツトは、キヤビネツトの側位にシヤ
ツター扉を収容するための収納キヤビネツトを配
し、シヤツター扉を前記キヤビネツト前面の案内
部で案内し、しかもシヤツター扉の後部または案
内手段に関係づけたロツク部材でシヤツター扉の
収納移動をロツクすることにより、キヤビネツト
前面のシヤツター扉による開閉と、これら扉のロ
ツクとを容易にすると同時に、キヤビネツトの側
位に設けた収納キヤビネツトにより、これらキヤ
ビネツト並びにシヤツター扉の設置をユニツト化
したものである。

〔実施例〕 本考案の詳細を更に図示した実施例にもとづき
説明する。第１図は本考案を適用した実施例平面
図であり、図中１が内部に複数の収納空間を形成
してなり、前面上下にはシヤツター扉２または横
開き式扉３を案内するための一条の案内部４を設
け、また前面一部が非直線部分を保有してなるキ
ヤビネツトである。図例のものは単位キヤビネツ
ト１′を側方へ連設することにより全体が複数の
収納空間を形成してなるものを用いている。そし
て、単位キヤビネツト１′前面の上下にはシヤツ
ター扉２や横開き式扉３を案内するための側方へ
連通開放した案内部４としての案内溝４′や図示
しないレールを設けてなる単位キヤビネツト１′
を連設することにより、例えば該案内溝４′が互
いに連通した状態となる。側方に設けた５はシヤ
ツター扉収納キヤビネツトであり、図例のもの
は、２つの収納キヤビネツト５，５を設けてい
る。このキヤビネツト１においては、平面視で中
央の曲線部分６と両側の収納キヤビネツト５開口
前の曲線部分６を保有してなる。また２は前記収
納キヤビネツト５に出入りし、前記キヤビネツト
１の前面を開閉する為のシヤツター扉である。３
はこのシヤツター扉２と連結することで一体的扉
を構成する横開き式扉を示す。尚、この横開き式
扉３とシヤツター扉２を一枚の扉で、即ちシヤツ
ター扉２の大きさを図例のものにあつては２つの
シヤツター扉２で全キヤビネツト１の前面を開閉
しうる大きさとすることもできる。該シヤツター
扉２は基布の片面に短冊状板材を張設したもので
もよいが、第２図で示すシヤツター扉７は、基布
の両面に短冊状の板材を配した状態のものが本考
案における使用例として好ましいといえる。第２
図のものは、中間の基布８としてネツト部材を用
い、その片面即ち外面側には断面台形状の板材９
を配し、裏面側には同様な断面台形状の化粧板１
０を配して基布８の通孔を通じて接着剤１１が一
方の板材９と他方の板材１０背面同士を一体的に
固着し、しかも各板材９，１０の側端間で形成さ
れる谷部１２が前記基布８を基として内外に折曲
可能な状態としている。

而して、このシヤツター扉７を第１図のシヤツ
ター扉２として使用することにより、内外補強さ
れ、しかも基布８の各通孔部分を通じて接着剤１
１で互いに一体的に固着されているので、全体の
強度が強く、しかも内外の折曲がりが容易であ
り、縦方向の強度も強いもとなる。シヤツター扉
収納キヤビネツト５は、側壁１３、後壁１４、天
板１５、地板１６で箱状キヤビネツトを作り一方
の側壁１３前端を一部切欠して前壁１７との間に
扉出入用開口１８を作成してなり、内部に無端環
状ベルト１９を内部の上下前後に２個回転自在に
設けた回動輪２０に張設してなる案内手段２１を
内装している。

次に図中２２は収納キヤビネツト５に設けたロ
ツク部材であり、シヤツター扉２後部をロツク可
能にしている。図例のものは収納キヤビネツト前
面に位置する前壁１２に、その操作端２３を位置
し、Ｌ型係合部２４をシヤツター扉２の後部また
は案内手段２１に関係づけている。このロツク部
材２２は第４図に示される如く、キーを挿入し回
転する為の操作端２３からＬ型の係合部２４を延
設し、係合部２４先端の折曲片２５はシヤツター
扉２後端に対し上下回転することにより係脱可能
としている。即ち、該ロツク部材２２を収納キヤ
ビネツト前壁１７に回転可能に設け、キー溝にキ
ーを入れて該部材２２を回転させれば、その先端
の折曲片２５はシヤツター扉２後端方向へ回転し
たり、または上方または側方へ回避する回転を可
能としている。尚、このロツク部材２２としてシ
ヤツター扉２の後端に関係づけたものを第３図並
びに第４図で示したが、各シヤツター扉２または
適宜なシヤツター扉２に従来各種扉に使用されて
いる閂式ロツク部材を設けることで、シヤツター
扉２または扉３の開閉を固定することもできる。
なお、２６はストツパーである。

また、第５図に示したものは、三つの単位キヤ
ビネツト１′，…を連設して全体キヤビネツト１
を形成し、その両側に前記収納キヤビネツト５，
５を側設したものであり、両側の単位キヤビネツ
ト１′，１′の前面開口は収納キヤビネツト５に設
けたシヤツター扉２でそれぞれ開閉可能となし、
中央の単位キヤビネツト１′は、その前面に設け
た横開き式扉３で開閉可能となし、それぞれシヤ
ツター扉２，２及び横開き式扉３は一条の案内部
４で案内され、閉止状態では互いに突き合い状態
となる。従つて、扉閉止状態において、両側の収
納キヤビネツト５，５に設けた図示しないロツク
部材２２を操作して、それぞれのシヤツター扉２
の収納移動を規制することにより、扉全体が同時
にロツクされるのである。

更に、第６図に示したものは、前記同様に三つ
の単位キヤビネツト１′，…を連設して全体キヤ
ビネツト１を形成し、その一側（左端）に前記収
納キヤビネツト５を側設したものであり、一側
（左端）の単位キヤビネツト１′の前面開口は収納
キヤビネツト５に設けたシヤツター扉２で開閉可
能となし、他の単位キヤビネツト１′，１′は、そ
の前面にそれぞれ設けた横開き式扉３，３で開閉
可能となしたものである。そして、他側（右端）
の単位キヤビネツト１′の外側の側板２７を前方
に延設するか若しくは側板２７の前端に側かまち
板を取付けて案内部４の端部を閉止したものであ
る。従つて、扉閉止状態において、一側の収納キ
ヤビネツト５に設けた図示しないロツク部材２２
を操作してシヤツター扉２の収納移動を規制する
ことにより、扉全体が同時にロツクされるのであ
る。

而して、本考案にかかる横開き式シヤツター扉
付キヤビネツトを用いるには、キヤビネツト１の
側部に、横開き式シヤツター扉出入用開口１８を
有し内部にシヤツター扉２を収納する案内手段２
１を設けてなる収納キヤビネツト５を配し、キヤ
ビネツト１の案内部４にシヤツター扉２または横
開き式扉３を案内することにより、これらキヤビ
ネツト１の前面の開閉を可能とすると同時に、前
面の一部に非直線部分を保有するキヤビネツト１
であつても第２図のごときシヤツター扉７を用い
ることにより、内外折曲がりが自由となると同時
に、扉そのものが極めて強い強度を発揮し、がた
つきのないシヤツター扉構造を提供できる。ま
た、ロツク部材２２をシヤツター扉２の後部また
は案内手段２１に関係づけて設けることにより、
該ロツク部材２２の操作により全体扉のロツクを
可能とするものである。

〔考案の効果〕

以上の如く、本考案にかかる横開き式シヤツタ
ー扉付キヤビネツトは前面上下にシヤツター扉ま
たは扉を案内する案内部を有するキヤビネツトの
側位にシヤツター扉を出入れする為の開口を有
し、内部にシヤツター扉を収納するための案内手
段を設けてなる収納キヤビネツトをユニツト化さ
れた別部材で設け、しかも該収納キヤビネツトか
ら挿脱されるシヤツター扉並びにこれに関係づけ
られているロツク部材とによつて、キヤビネツト
前面の開閉を容易すると同時に、案内部が一条で
あるから、１ケ所に設けたロツク部材の操作によ
り扉全体をロツクすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案にかかるキヤビネツトの平面説
明図、第２図はシヤツター扉の断面説明図、第３
図は収納キヤビネツト部分の断面説明図、第４図
はロツク部材の説明図、第５図はキヤビネツトの
両側に収納キヤビネツトを側設した実施例を示す
平面説明図、第６図はキヤビネツトの一側に収納
キヤビネツトを側設した実施例を示す平面説明図
である。 １……全体キヤビネツト、１′……単位キヤビ
ネツト、２……シヤツター扉、３……横開き式
扉、４……案内部、４′……溝、５……収納キヤ
ビネツト、６……曲線部分、７……シヤツター
扉、８……基布、９……板材、１０……化粧板、
１１……接着剤、１２……谷部、１３……側壁、
１４……後壁、１５……天板、１６……地板、１
７……前壁、１８……扉出入用開口、１９……無
端環状ベルト、２０……回動輪、２１……案内手
段、２２……ロツク部材、２３……操作端、２４
……係合部、２５……折曲片、２６……ストツパ
ー。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 内部に複数の収納空間を形成してなり、前面上
   下にはシヤツター扉又は横開き式扉を案内する為
   の一条の案内部を有し、少なくとも一つの収納空
   間の前面を除きシヤツター扉又は横開き式扉を装
   着したキヤビネツトと、 前記キヤビネツトの側位に配し、前部に横開き
   式シヤツター扉出入用開口を設け、内部にシヤツ
   ター扉を収納する為の案内手段を設けてなるシヤ
   ツター扉収納キヤビネツトと、 前記収納キヤビネツトの案内手段に一端を取付
   け他端をキヤビネツトの案内部に位置づけしてな
   る横開き式シヤツター扉と、 操作端が収納キヤビネツト前面に位置し、係合
   部をシヤツター扉の後部又は案内手段に関係づけ
   て該シヤツター扉の収納を規制してなる略Ｌ型の
   ロツク部材と、 よりなる横開き式シヤツター扉付キヤビネツト。