JPH0455195Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、開口部に設置された２連以上のシヤ
ツターカーテンを閉鎖する際に、該シヤツターカ
ーテン間の中間に立設される中柱に係るものであ
る。

［従来の技術］ 従来、建物の開口部に設置されるパネルシヤツ
ター等の昇降開閉式シヤツターでは、開口部の間
口が広い場合にシヤツターを多連装式とし、かつ
開口部上部に架設されハンガーレールに複数のロ
ーラーを介して走行自在な可動中柱を設け、シヤ
ツターカーテンの閉鎖時に壁側から可動中柱を引
出して各シヤツターの中間部に固定し、シヤツタ
ーカーテンの両端部を可動中柱に昇降案内させる
と共に、シヤツターの開放時には開口部の邪魔と
ならないように90°回転させて壁際に収納するよ
うに構成されたものが知られている。

しかしながら、上記構成のものでは、開口部上
部のハンガーレールに、複数のローラーを近接配
置してなる吊金具を走行自在に内装し、該吊金具
に中柱の上端部を回動自在に垂設するようになつ
ているため、中柱の移動の際に吊金具がハンガー
レール内でガタついてしまい、円滑なローラーの
走行作動が行うことができなくなると共に、上記
吊金具のがたつき状態で中柱の中間部に移動方向
への力を加えると、中柱の上端部を支点として傾
倒し、中柱の肩部がハンガーレールに当接するた
め、梃子の原理により吊金具に大きな力が作用し
てハンガーレール、ローラー等を破損する、とい
う欠点を有するものであつた。

［考案が解決しようとする課題］ 本考案は、上記の如き実状に鑑み従来の欠点を
解消すべく創案されたものであつて、その目的と
するところは、可動中柱の引出し、あるいは収納
を速やかに行うことができると共に、可動中柱の
中間部に移動方向への力が加わる場合にも、吊金
具への作用力の集中を阻止することができ、もつ
て円滑かつ確実な可動中柱の移動を長期に渡つて
維持することができる昇降開閉式シヤツターの可
動中柱を提供しようとするものである。

［課題を解決するための手段］ 課題を解決するため、本考案が採用した技術的
手段は、中柱の上端中央部を回動可能に吊支した
吊金具を、開口部上部に架設されたハンガーレー
ルに複数のローラーを介して走行自在に内装して
なる昇降開閉式シヤツターの可動中柱であつて、
上記吊金具には、ハンガーレールに沿い当該中柱
の反収納側へ向けてアームを一体的に延設すると
共に、上記アームの先端にハンガーレール内を走
行する補助ローラーを軸着したことを特徴とする
ものである。

［考案の作用］ したがつて、本考案によれば、可動中柱の移動
に際し、がたつきを伴うことなく円滑に中柱を引
出しあるいは収納することができると共に、中柱
の反収納側に一体的に延設したアームと、その先
端に軸着した補助ローラーにより、吊金具にかか
る移動力の集中が分散支持されるため、吊金具の
傾動に伴う中柱の傾倒が抑止され、ハンガーレー
ル、吊金具のローラー等の破損を未然に防止する
ことができる。

［実施例］ 本考案の構成を、図面に示した一実施例につい
て詳細に説明する。

第１図および第２図において、１，１は２連状
に配設されたパネルシヤツターであつて、該パネ
ルシヤツター１，１は、各々複数のシヤツターパ
ネル２，２の両側を吊持チエーンにより上下方向
に連結してシヤツターカーテンが形成されてお
り、電動機等で吊持チエーンを巻き上げると、シ
ヤツターパネル２，２が上昇して開口部３の上部
に収納されて開放状態となると共に、吊持チエー
ンを巻下げると、シヤツターパネル２，２は降下
して垂直平面状に開口部３に配列されて閉鎖状態
となるように構成されている。

４は、前記パネルシヤツター１，１により開
放、閉鎖される開口部３の中間に設置された可動
中柱であつて、該可動中柱４の両側部には、ガイ
ドレール５，５が形成されており、シヤツターパ
ネル２，２は、その両側を可動中柱４のガイドレ
ール５、もしくは一側を可動中柱４のガイドレー
ル５、他側を開口部３の側壁６に立設したガイド
レール７（第３図、第５図に図示）に案内されて
昇降するようになつている。

上記可動中柱４は、その上部を開口部３の上部
に架設されたハンガーレール８に吊金具９を介し
て吊支されており、吊金具９の本体にはＵ字部材
の両垂直部９ａに二対のローラー１０が軸着され
ていると共に、平面部９ｂの中心に穿設された軸
孔１１の仮面にはカラー１２が整合溶着されて、
長軸状の軸孔１１としている。また、一側の垂直
部９ａには、ハンガーレール８に沿うアーム１３
が可動中柱４の反収納側へ一体的に延設されてお
り、その先端には補助ローラー１４が軸着されて
いる。

また、上記吊金具９の軸孔１１には、第６図に
示す如く、座金１５を介して吊りボルト（垂直
軸）１６が挿通されており、該吊りボルト１６に
ロツクナツト１７を螺入した後、可動中柱４上部
の縁材１８に溶着したナツト１８ａに上記吊りボ
ルト１６を螺入して、吊金具９に可動中柱４の上
端部を回動自在に軸着するように構成されてい
る。

一方、可動中柱４の下部には、第３図に示す如
く、上げ落し１９が取着されており、該中柱４の
引出し時および収納時に、床面の所定位置に設け
られたツボ２０に上記上げ落し１９を係合させて
可動中柱４を固定するようになつている。

なお、２１は可動中柱４の上端部を所定位置に
定置させるためのキヤツチボツクスである。

叙上の如き構成において、パネルシヤツター
１，１により開口部３を閉鎖する場合には、可動
中柱４の上げ落し１９を上げて、吊りボルト１６
を軸に可動中柱４本体を90°回動し、開口部３の
開口面と面一状にする。次いでハンガーレール８
に沿つて可動中柱４を横方向に押し、可動中柱４
をキヤツチボツクス２１のある所定位置に固定し
た後、各パネルシヤツター１，１のシヤツターパ
ネル２，２を降下させれば、該シヤツターパネル
２，２は可動中柱４のガイドレール５に案内され
て開口部３を閉鎖することになる。

このような開口部３の閉鎖操作で、吊金具９に
は吊りボルト１６の頭部を支点として可動中柱４
に移動時の作用力がかかるが、吊金具９に一体に
延設されたアーム１３の補助ローラー１４とハン
ガーレール８との係合により、上記作用力が受承
されるので可動中柱４の傾倒が抑止され、該中柱
４のふらつき、あるいは吊金具９本体に軸着され
た二対のローラー１０がハンガーレール８内でが
たつく等の不具合を誘発することなく、速やかに
所定位置に移動させることができる。

また、パネルシヤツター１，１の開放時には、
可動中柱４の側壁６の近傍位置まで移動させ、床
のツボ２０に上げ落し１９を合致させるように可
動中柱４を90°回転させれば、アーム１３が当該
中柱４の反収納側へ延設されているので、可動中
柱４を側壁６に密着させることが可能となる。

［考案の効果］ これを要するに、本考案は、中柱の上端中央部
を回動可能に吊支した吊金具を、開口部上部に架
設されたハンガーレールに複数のローラーを介し
て走行自在に内装してなる昇降開閉式シヤツター
の可動中柱であつて、上記吊金具には、ハンガー
レールに沿い当該中柱の反収納側へ向けてアーム
を一体的に延設すると共に、上記アームの先端に
ハンガーレール内を走行する補助ローラーを軸着
したから、可動中柱の中間部に移動方向への力が
加わる場合に、中柱の反収納側に一体的に延設し
たアームと、その先端に軸着した補助ローラーに
より、吊金具にかかる移動力の集中が分散支持さ
れるため、吊金具の傾動に伴う中柱の傾倒が抑止
され、ハンガーレール、吊金具のローラー等の破
損を未然に防止することができると共に、がたつ
きを伴うことなく可動中柱を引出しあるいは収納
することができ、もつて円滑かつ確実な可動中柱
の移動を長期に渡つて維持することができる、と
いう極めて有用な実用的効果を奏するものであ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は、本考案に係る昇降開閉式シヤツターの
可動中柱の一実施例を示すものであつて、第１図
は要部分解斜視図、第２図は可動中柱の引出し時
の略立面図、第３図は同収納時の略立面図、第４
図は同引出し時の平面図、第５図は同収納二の平
面図、第６図は同引出し時の側面図である。 図中、３……開口部、４……可動中柱、８……
ハンガーレール、９……吊金具、１０……ローラ
ー、１３……アーム、１４……補助ローラー、で
ある。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 中柱の上端中央部を回動可能に吊支した吊金具
   を、開口部上部に架設されたハンガーレールに複
   数のローラーを介して走行自在に内装してなる昇
   降開閉式シヤツターの可動中柱であつて、上記吊
   金具には、ハンガーレールに沿い当該中柱の反収
   納側へ向けてアームを一体的に延設すると共に、
   上記アームの先端にハンガーレール内を走行する
   補助ローラーを軸着したことを特徴とする昇降開
   閉式シヤツターの可動中柱。