JPH0719559U - ステージドアにおける振れ止め構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 扉部の下端とフロアの隙間を減少させ、作業
性が良くなるステージドアにおける振れ止め構造を提供
する。 【構成】 建設現場の昇降装置の各出入口のフロアに設
置されるステージドアにおいて、フロアに固設された２
本の支柱１，１間の上部に、横架された梁２の長さ方向
に添って、上縁にはハンガーレール８を、下縁にはガイ
ドレール１０を設け、扉部４の上下方向の骨格を形成す
る複数の移動柱５の上端に、上記ハンガーレールに嵌合
し、かつ、該ハンガーレールに沿って転動自在な第１車
輪を設置し、上記移動柱の上部の上記ガイドレールに対
応する位置に、該ガイドレールに沿って転動可能で、該
ガイドレールにより上記梁からの離脱を防止される第２
車輪を設置して、扉部の表裏方向の振れを防止しつつ、
扉部を開閉自在に懸吊するステージドアにおける振れ止
め構造。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、建設現場における、リフト、エレベーター等の昇降装置の出入口 のフロア側の扉であるステージドアにおける振れ止め構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、建設現場において、高さ１．５メートルを越えるような昇降装置のフロ ア側のステージドアは、扉部をフロアに固設された支柱間に横架した梁から懸吊 していたが、風圧等の原因で表裏方向に振れて、人の落下、物の落下の危険性が 大きいので、扉部の下端に複数のキャスターを取り付け、フロアの支柱間に溝を 形成して、溝に沿ってキャスターが転動することにより、扉部の下端が表裏方向 に振れることを防止できる構造にしたものが多かった。また、扉部の下端に複数 のリングを取り付け、これらのリングに通したロープを支柱間に張り渡して、扉 部をロープに沿って開閉させ、扉部の下端が表裏方向に振れることを防止したも のもあった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上述した従来例の前者では、フロア面に凹凸を形成することに なり、人の出入り、物の出し入れに障害となる欠点があった。また、キャスター が溝に沿ってスムーズに動かず、スムーズな開閉ができないこともあった。さら に、キャスター等の取り付けにより、扉部の下端とフロアの間の隙間が大きくな りがちであった。

【０００４】 上述した従来例の後者でも、フロア面の上にロープを張り渡してあり、つまず く危険があり、物の出し入れにも障害となる欠点があった。リングがロープに引 っ掛かってスムーズな開閉ができないこともあった。前者と同じく、扉部の下端 とフロアの間の隙間が大きくなりがちであった。

【０００５】 そこで、この考案では、ステージドアの振れを防止し、扉部の下端とフロアの 隙間を減少させ、人の出入り、物の出し入れの作業性が良くなるステージドアに おける振れ止め構造を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この考案のステージドアにおける振れ止め構造は、建設現場の昇降装置の各出 入口のフロアに設置されるステージドアにおいて、フロアに固設された２本の支 柱間の上部に、横架された梁の長さ方向に添って、上縁にはハンガーレールを、 下縁にはガイドレールを設け、扉部の上下方向の骨格を形成する複数の移動柱の 上端に、上記ハンガーレールに嵌合し、かつ、該ハンガーレールに沿って転動自 在な第１車輪を設置し、上記移動柱の上部の上記ガイドレールに対応する位置に 、該ガイドレールに沿って転動可能で、該ガイドレールにより上記梁からの離脱 を防止される第２車輪を設置して、扉部の表裏方向の振れを防止しつつ、扉部を 開閉自在に懸吊することを特徴とする。

【０００７】

【作用】

上記構成のステージドアにおける振れ止め構造では、複数の移動柱が、その上 端の車輪を梁のハンガーレールに沿わせており、懸吊されて移動できる。そのと き、移動柱の上部の他の箇所にも車輪が設けられ、梁のガイドレールに沿って離 脱できないように転動するので、移動柱は２箇所で表裏方向への動きを制御され 、移動柱を骨格とした扉部全体は表裏方向の振れを防止される。同時にスムーズ な開閉ができる。

【０００８】

【実施例】

この考案の実施例を図面を参照して説明する。

【０００９】 図１は、この考案の実施例を含むステージドア全体を示す。図２は、この考案 の第一実施例の要部拡大断面図であり、図１のＡ−Ａ線断面図にあたる。図３は 、この考案の第二実施例の要部拡大断面図であり、図１のＡ−Ａ線断面図にあた る。図１は、第一実施例、第二実施例に共通な図である。

【００１０】 まず、第一実施例について詳細述べ、その後、第二実施例について述べること にする。

【００１１】 フロアに固設された２本の支柱１，１の間に、梁２が横架されている。この梁 ２は、チャンネル断面を有しており、また、表面から見ると、軽量化のため円孔 ３，３，・・が並べて開けてある。円孔は特に設けなくとも良く、図１における 形状、大きさに限定するものではない。梁２の支柱１への固定の手段は、クラン プ等によるが、特に限定するものではない。

【００１２】 扉部４は、複数の移動柱５，５，・・と筋違６，６，・・と金網７，７，・・ とから形成され、折り畳み式に開閉するようになっている。

【００１３】 梁２の上縁には、移動柱５を懸吊するハンガーレール８が、梁２の長さ方向に 添っており、レール吊り金具９，９，・・により梁２にボルト・ナット等で固定 されている。

【００１４】 梁２の下縁の内側には、断面Ｕ字形溝状のガイドレール１０が、梁２の長さ方 向に添っており、ナット等により梁２に固定されている。

【００１５】 一方、扉部４の上下方向の骨格を形成する移動柱５の上部の拡大図が図２に示 されている。移動柱５の上端から腕１１が突出し、先端に第１車輪１２が取り付 けられている。第１車輪１２が、ハンガーレール８に嵌合されて、ハンガーレー ル８上を転動することによって、移動柱５は、梁２の長さ方向に移動可能に、懸 吊されることになる。

【００１６】 移動柱５の上部の上端よりやや下から突出した突出部１３に、第２車輪１４が 取り付けられている。第２車輪１４がガイドレール１０にあてがわれ、ガイドレ ール１０に沿って梁２の長さ方向に転動可能で、ガイドレール１０により梁２か らの離脱を防止されている。

【００１７】 第１車輪１２、第２車輪１４の２箇所で、それぞれハンガーレール８、ガイド レール１０に制御されているため、移動柱５は扉部４の表裏方向への振れを防止 される。

【００１８】 以上が第一実施例の説明であり、これに準じて、次に、第二実施例の説明をす る。

【００１９】 図３に、第二実施例の要部拡大図が示してあり、第一実施例と異なる点は、ガ イドレール１０ｂと第２車輪１４ｂだけである。すなわち、ガイドレール１０ｂ は山形鋼の形状になって、第２車輪１４ｂを制御している。第２車輪１４ｂは第 １実施例の第２車輪１４に比較して、やや大きめの車輪になっている。

【００２０】 以上、実施例を２例述べたが、いずれもハンガーレール、ガイドレールによっ て、移動柱が第１車輪、第２車輪の２箇所で支持され、制御されることにより、 振れを防止するものであり、この原則に従っていれば、第一、第二実施例以外に も応用例は考えられうる。

【００２１】 第一、第二実施例に共通なステージドア全体図は、図１に示されている。扉部 ４の下端には何も付けなくて良く、そのためフロア面との隙間は小さく、２セン チメートル程度におさえることができる。

【００２２】

【考案の効果】

この考案によると、ハンガーレール、ガイドレールによって、移動柱がその上 部の第１車輪、第２車輪の２箇所で支持され、制御されるため、確実に振れが防 止でき、しかもスムーズなドアの開閉ができる。扉部４の下端には何も付けなく て良く、フロアにも何も手を加えなくて良いので、人の出入り、物の出し入れの 際に障害が生じず、作業性が良くなる。さらに、扉部４の下端とフロア面との隙 間は２センチメートル程度と小さくでき、振れの防止により、人の落下、物の落 下に対する安全性が高まる等極めて有益なる効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の第一実施例、第二実施例に共通なス
テージドア全体を示す一部欠截正面図である。

【図２】図１のＡ−Ａ線断面図であり、この考案の第一
実施例を示す要部拡大図である。

【図３】図１のＡ−Ａ線断面図であり、この考案の第二
実施例を示す要部拡大図である。

【符号の説明】

１ 支柱 ２ 梁 ３ 円孔 ４ 扉部 ５ 移動柱 ６ 筋違 ７ 金網 ８ ハンガーレール ９ レール吊り金具 １０ ガイドレール １０ｂ ガイドレール １１ 腕 １２ 第１車輪 １３ 突出部 １４ 第２車輪 １４ｂ 第２車輪 １５ 取手 １６ 掛金

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 建設現場の昇降装置の各出入口のフロア
   に設置されるステージドアにおいて、フロアに固設され
   た２本の支柱間の上部に、横架された梁の長さ方向に添
   って、上縁にはハンガーレールを、下縁にはガイドレー
   ルを設け、扉部の上下方向の骨格を形成する複数の移動
   柱の上端に、上記ハンガーレールに嵌合し、かつ、該ハ
   ンガーレールに沿って転動自在な第１車輪を設置し、上
   記移動柱の上部の上記ガイドレールに対応する位置に、
   該ガイドレールに沿って転動可能で、該ガイドレールに
   より上記梁からの離脱を防止される第２車輪を設置し
   て、扉部の表裏方向の振れを防止しつつ、扉部を開閉自
   在に懸吊することを特徴とするステージドアにおける振
   れ止め構造。