JP4060673B2 - 中間免震建屋用エレベーター装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は免震建屋用エレベーター装置に係り、特に、基礎上に設置された低層部建屋の上に免震装置を介して設置される高層部建屋からなる中間免震建屋内に連続して乗かごを昇降させるに好適な中間免震建屋用エレベーター装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開平10−88846号公報
基礎上に設置された低層部建屋の上に免震装置を介して設置される高層部建屋からなる中間免震建屋内に乗かごを連続して昇降させる中間免震建屋用エレベーター装置は、例えば、特許文献1等で既に提案されている。その構成は、低層部建屋と高層部建屋間に可撓支柱体を張り渡し、その可撓支柱体内にガイドレールを支持させて乗かごを昇降させるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術を、既設建屋を改造して中間免震建屋にした物件への適用は困難であった。即ち、低層部建屋と高層部建屋に分離改造した既設建屋の昇降路をそのまま利用して可撓支柱体を張り渡そうとするのが最も簡単な改造である。そうすると、低層部建屋と高層部建屋の既設昇降路断面の延長上に可撓支柱体が張り渡されることになる。しかし、張り渡される可撓支柱体に一対のガイドレールを支持しようとすると、支持されるガイドレールの対向間隔は既設昇降路内のガイドレールの対向間隔よりも狭くなってしまう。その結果、既設昇降路内のガイドレールの対向間隔を、可撓支柱体に支持されるガイドレールの対向間隔にあわせて狭くしなければならず、乗かごは既設の乗かご寸法よりも小さくなる問題がある。
【0004】
本発明の目的は、中間免震建屋において、低層部建屋と高層部建屋間に連結されるガイドレール支持用の可撓支柱体を必要としない中間免震建屋用エレベーター装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、免震装置を介した低層部建屋と高層部建屋間に、低層部建屋と高層部建屋の昇降路内に設置された一般ガイドレールよりも許容応力度の大きいガイドレールを設置したことを主特徴とする。
【0006】
上記構成のように、許容応力度の大きいガイドレールを、免震装置を介した低層部建屋と高層部建屋間に設置することにより、ガイドレール自身の強度によって乗かごから伝わる力を受けることができるので、ガイドレール支持用の複雑な可撓支柱体を特別に必要としないのである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下本発明による一実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0008】
〔イ〕エレベーター装置の全体構造
本発明によるエレベーター装置の一実施の形態を図1〜図4に示す。乗かご1は、建屋上部の機械室2に設置された巻上機3に巻掛けられたロープ5の一側に吊下げられている。即ち、巻上機3に巻掛けられたロープ5は、昇降路6内に垂下され、その一端側に乗かご1を連結して吊下げ、他端側に釣り合い錘4を連結して吊下げている。乗かご1は、上下部に一対取付けた案内装置8(8a,8b),9により、前記昇降路6内に立設した一対のかご用ガイドレール7a,7bに沿って昇降する。このかご用ガイドレール7a,7bの一部、特に、免震部の近傍では、応力度の大きなガイドレール70a,70bを用いるが、詳細は後述する。
【0009】
一般の各階乗場10、図では1,4及び5階の乗場10には、乗場戸12a,12bを備えた乗場出入口装置11が夫々設けられており、その乗場戸12aには、係合ローラ13が昇降路6側に突出して取付けられている。一方、乗場戸12a,12bに対向した乗かご1には、かご戸14a,14bが設けられており、乗場戸12aと対向するかご戸14aに、係合ローラ13と係合する係合板15を設けて乗かご着床時に両戸の開閉を行う。図3は乗場戸12a,12bとかご戸14a,14bの戸閉状態を示し、乗場戸12aの係合ローラ13とかご戸14aの係合板15との隙間はd1である。戸開閉動作時は、図4に示すように、係合板15が係合ローラ13を挟み、かご戸14aと同期して開閉することにより、乗場戸12bとかご戸14bも連動して開閉する構造となっている。
【0010】
ところで、免震構造で注意する点は、乗かご1が地震により左右前後に揺動するため、乗かご1と乗場10との相対間隔寸法および乗かご1,釣り合い錘4と昇降路壁18との相対間隔寸法として、安全性を考慮した最小間隔寸法を確保することである。
【0011】
ここで、昇降路6内における各部品の相対間隔寸法の一般例について説明する。乗場戸12aの係合ローラ13とかご戸14aの係合板15の隙間d1≒20mm、係合板15と乗場戸12aの隙間d2≒20mmである。そして、かご戸14a,14bと乗場戸12a,12bの隙間d3≒30mmである。また、かご用ガイドレール7a,7bおよび釣り合い錘用ガイドレール17a,17bと昇降路壁18の隙間d4,d5≒200mm、釣り合い錘4と昇降路壁18との隙間d6≒200mmであり、各隙間寸法は非常に小さい。
【0012】
図2において、19a,19bはかご用ガイドレール7a,7bを昇降路壁18に支持するレールブラケットを示す。20a,20bは釣り合い錘用ガイドレール17a,17bを昇降路壁18に支持するレールブラケットを示し、21a,21bは釣り合い錘4用の案内装置を示す。
【0013】
〔ロ〕地震強度
地震の強度は、レベル1が震度5弱程度、レベル2が震度6強と一般に定義されている。高さ60m以下の既設建屋を耐震増しする場合、免震装置25を跨いだ低層部建屋と高層部建屋間の免震変位は建屋強度設計条件にもよるが、レベル1で約100mm、レベル2で約200mmとすれば強震時にも耐えられると云われている。また、エレベーター装置は、レベル1では地震後も支障なく運転継続し、レベル2では損傷を最小限に抑えることを目標とされている。
【0014】
〔ハ〕地震時の乗かごと昇降路の相対間隔
図1において2階を免震階として、本発明の実施例を以下説明する。高層部建屋の最下階である3階には一般利用客用の乗場出入口装置22が設けられている。この乗場出入口装置22は乗場10に対して可動するように支持されている。また、免震階である2階は居住空間として使用せず、一般に建屋の共通設備機器を配置する空間である。そのため、2階には、設備機器を管理する特定の者が利用する小形で乗場10に対して可動の乗場出入口装置23を設けている。これら可動の乗場出入口装置22,23の構成はほぼ同じである。
【0015】
図5〜図7は、通常時と地震時における乗かご1と一般者が利用する乗場出入口22との相対間隔を示す。以下、これらの図をも参照しながら説明を進める。低層部建屋の免震階(2階)の柱24の上部に免震装置25が設置されており、この免震装置25の中央部付近に対応する位置に、高層部建屋と低層部建屋の分割部である免震スリット26が設けられている。強度的にはこの免震スリット26によって高層部建屋と低層部建屋が分離され、免震装置25によって高層部建屋は低層部建屋に支えられている。免震スリット26の位置とかご用ガイドレール7a,7b(この部分では後述するように、符号70a,70b)の変曲部27(図6,図7)が一致するように、レールブラケット19a,19bの支持点28b,28cが設定されている。
【0016】
建屋の階高L1=4m、免震階の床から免震スリット位置までの距離L2(図5)=3m、免震スリット26から3階の床面までの距離L3(図6)=1m、レール支持点28a,28bの間隔及びレール支持点28c,28dの間隔L4=4m、レール支持点28b,28cの間隔L5+L5=5mの場合をモデルとして説明する。
【0017】
2階に免震装置25が配置され、地震時に2階と3階の間に免震変位d7(図6)が生じる。図5は通常時、図6は乗かご1が乗場出入口装置22側に移動した状態、図8は乗かご1が乗場出入口装置22と反対側に移動した状態を示す。乗場出入口装置22と小形の乗場出入口装置23を支持している出入口支柱29a,29bは4階の乗場10近傍に設けられた吊り下げ部30a,30bで支持されている。そして、出入口支柱29a,29bの下端部は2階の床近傍に設けられた支持部31a,31bで支えられている。図6に示すように、レールの変曲部27と出入口支柱の中心位置(3階の床面)との距離は、L3=1mと短く、地震時のかご用ガイドレール70a,70bの曲がりと共に、出入口支柱29a,29bも傾く。このとき、乗かご1と乗場出入口装置22との平常時隙間d8(図5)は縮まって隙間d9(図6)となるが、この縮み量は免震変位d7に比べ極めて小さくなる。このように、地震発生時に、レール70(70a,70b)と出入口支柱29はほぼ平行を保つように曲がり、乗かご1が出入口装置22,23に衝突することは無い。地震レベル1の免震変位d7≒100mm時に平常時の隙間d8≒30mmであったものが、地震時にはd9≒20mmとなる。地震レベル2の免震変位≒200mm時には、d9≒10mmまで縮まるが、隙間は確保できる。また、後述するが、地震時管制運転の採用により地震を検出し、免震変位d7が増大する前に、走行中の乗かご1の緊急停止を行うことにより、乗かご1が乗場出入口装置22や昇降路内の機器に衝突することはなく、エレベーターの安全性は維持される。図7の場合は、乗場出入口装置22と乗かご1の隙間=d9は平常時と同じに保たれる。
【0018】
かご用ガイドレール70a,70bの変位変曲部27は、免震変位d7の1/2であり、レベル2で200mm÷2=100mmとなる。その結果、かご用ガイドレール70a,70bと昇降路壁18の間隔d4(図2)=200mmは、100mmとなるが、まだ余裕が100mmある。また、釣り合い錘4と昇降路壁18との間隔はd6=200mmであり、釣り合い錘4と昇降路壁18の間隔も100mmの余裕がある。
【0019】
〔二〕乗場出入口装置
乗場出入口装置と地震時の動きを、図8〜図12を参照して説明する。図8は図5のA?A'から見た昇降路の断面図を示す。乗場出入口装置22は上部枠401の上方に位置する上部支持梁32を介して出入口支柱29a,29bに支えられている。乗場出入口装置22の下部に設けられたスライド式乗場1033(図8)は地震時に左右,前後に移動可能である。建屋に固定されている三方枠34の側面に設けられた可動式側板35a,35bは、乗場出入口装置22と連動して伸縮自在な構造を備えており、前記可動出入口装置22,23が前後方向に移動しても、三方枠34の内部を乗場10に晒すことはない。
【0020】
図9は、乗かご1からみた乗場出入口装置22の構造を示す。乗場出入口装置22は上部枠401、乗場戸14a,14b、戸袋39a,39bと下部支持枠402が一体に構成されている。出入口支柱29a,29bは可動軸36a,36bを介して4階の吊下げ部30a,30bに連結され、左右,前後可動できる。上部枠401は上部支持梁32の上部支持金具38a〜38dで吊下げられている。上部支持金具は回転するが横に移動しない構造である。上部支持梁32と出入口支柱29a,29bは回転軸37a,37bで連結されている。下部支持梁41と出入口支柱29a,29bは回転軸43a,43bで連結されている。下部支持枠41は下部スライド支持金具44a〜44dで支持されスライド可能である。出入口支柱29a,29bの下端部は、支持部31a,31dの軸ピン45a,45bを介して免震階である2階の乗場10に支持され、支持部31a,31dに対して出入口支柱29a,29bが縦方向に動くことができる。
【0021】
図10は、地震時の状態を示し、上記の構造により、上部枠401は横にスライドせず、下部枠402がスライドし、可動出入口はほぼ水平に維持される。図11は乗場出入口装置の側面を示す。図12は乗場出入口装置の地震時の状態を示すものであり、可動出入口支柱29a,29bが可動軸36a,36bにより乗場出入口22が免震変位d7に応じて斜めに移動する。
【0022】
〔ホ〕ガイドレール
かご用ガイドレールとその支持構造を図13〜図19で説明する。図13は図7の地震時のかご用ガイドレールの変形を示す。レール支持点28b,28c間のかご用ガイドレール70a,70bは、免震スリット26と一致する変曲部27を中心として図に示すように曲がる。レール支持点28b,28cの詳細を図14,図15に示す。かご用ガイドレール70a,70bは、アンカーボルト46で昇降路内の固定部に固定されたレールブラケット19a,19b上に、ボルト45で固定されたバネクリップ44で支持され、地震時の縦方向の移動に対しバネクリップ44部で上下にすべる構造である。
【0023】
また、免震スリット26を跨ぐかご用ガイドレール70a,70bは、地震時に縦方向に移動する。これを吸収するすべり継手48の構造を図16に示す。免震で変形に耐える高強度かご用ガイドレール70a,70bと一般かご用ガイドレール7a,7bとをすべり用繋ぎ板54で繋ぐ。高強度かご用ガイドレール70a,70bはボルト451ですべり繋ぎ板54に固定されている。一般かご用ガイドレール7a,7bはボルト452で固定されたバネクリップ441で支持されているので、すべり用繋ぎ板54の上ですべりレールの縦方向の移動量を吸収できる。また、高強度かご用ガイドレール70a,70bと一般かご用ガイドレール7a,7bとの対向面には凸凹の嵌合部53が形成されて外れを防止している。高強度かご用ガイドレール70a,70bと一般かご用ガイドレール7a,7bとの形状を同一にすることにより、図16に示すような簡単なすべり継手が構成できる。なお、一般かご用ガイドレール7a,7bも地震時には、多少撓む。
【0024】
一般かご用ガイドレール7a,7bはJISに定義されている材質記号SS400を使用している。この一般かご用ガイドレール7a,7bの曲げ方向の設計許容応力度は2400kg/cm2であり、地震時に一般かご用ガイドレール7a,7bに作用する応力δは、δ=(地震時に乗かごからレールにかかる応力)+(免震変位により発生する応力)となる。したがって、免震スリット26部を跨ぐかご用ガイドレールは強度を上げることが必要となる。解決策の一例として、JISに定義されているSM490を使用すると設計許容応力度は約3300kg/cm2と約1.4倍強度が増し、地震時の応力に耐えることが出来る。
【0025】
一般にレール単位の長さは扱い易さを考慮し、約5mである。レール支持点28bと28cの間は5mであるため、高強度かご用ガイドレール70a,70bは少なくとも6m必要である。この解決策として図13に示す変曲部26で継ぎ手55を用いる。繋ぎ手55は図17に示すように、2本の高強度かご用ガイドレール間を繋ぎ板56とボルト57で連結したものである。
【0026】
図18,図19は、すべり継手の他の実施例を示す。図13に示した高強度かご用ガイドレール70a,70bに相当する高強度かご用ガイドレールに、一般レールと同じ材質を使用するのである。そして、高強度かご用ガイドレール70a,70bの乗かご1の案内装置8,9が走るレール幅dは、一般かご用ガイドレール7a,7bと同じくする。また、乗かご1の案内装置8,9が走るレール高さhは、柔軟性を保ちつつ、かつ地震荷重に耐える程度まで一般かご用ガイドレール7a,7bよりも高くして強度を増し、繋ぎ板58に段差を設け、レール先端を面一にする。一般かご用ガイドレール7a,7bは、ボルト453で繋ぎ板58に取付けられたクリップ443により、滑動自在に支持されている。一方、高強度かご用ガイドレール70a,70bは、ボルト454によって繋ぎ板58に強固に取付けられている。
【0027】
本発明では、免震スリット26部に対応するかご用ガイドレールとして、一般かご用ガイドレール7a,7bよりも高強度のかご用ガイドレール70a,70bを使用することを説明したが、一般かご用ガイドレール7a,7bにも高強度レールを使用しても良い。
【0028】
以上のように、本実施の形態によれば、少なくとも免震スリット26部に対応する位置に敷設されるかご用ガイドレールを、一般かご用ガイドレール7a,7bよりも高強度のかご用ガイドレール70a,70bとしたのである。その結果、高強度のかご用ガイドレール70a,70b自身によって、乗かご1を介して作用する力や地震時に作用する力に対して十分に耐えることができる。したがって、免震スリット26部に対応する位置のかご用ガイドレールを支持する可撓支柱体等の特別な補助支持機構を必要とすることはない。
【0029】
〔ヘ〕既設建屋の改修範囲
昇降路の改修範囲は、図5に示す可動する乗場出入口装置22,23を設ける階の乗場(図8)と、低層部建屋と高層部建屋間に跨るガイドレールおよびこれらに付随する部分のみである。したがって、低層部建屋と高層部建屋間に跨って可撓支柱体を設ける中間免震方式に比べ改修期間を大幅に短縮することができる。
【0030】
上記実施の形態は、免震対応に改造した既設建屋を対象として説明したが、新設の免震対応建屋に採用しても良い。さらに、免震階とその上階に乗場出入り口装置22,23を備えた実施の形態を説明したが、これら乗場出入り口装置22,23を備えない免震対応建屋や、免震階のみ乗場出入り口装置23を備えない免震対応建屋にも本発明を適用することができる。
【0031】
〔ト〕地震時管制運転
地震時の管制運転について図20に沿って説明する。地震感知器は免震階(2階)に設置されており、地震が発生(101)すると初期微動が発生し、初期微動感知器が作動する(102)。初期微動が発生してから少なくとも3秒以降に主揺動が来る。主揺動検知器が作動(104)しない地震では、エレベーターが走行中(105)であると釣り合い錘と離れる方向の最寄階に停止(106)し、初期微動感知器が自動復帰し、再運転を行う(107)。エレベーターが走行中(105)でない場合は初期微動検知器が自動復帰し、再運転を行う(107)。主揺動検知器が作動(104)する地震ではエレベーターが走行中の場合(108)は緊急停止し、揺動が収まる約30秒後に釣り合い錘と離れる方向に低速で最寄階に停止する(109)。その後、保守員による点検作業後に復帰させる(110)。走行中(105)で無い場合でも地震による影響が無いかを保守員が点検し復帰する(110)。
【0032】
地震時の管制運転は、?初期微動でエレベーターを安全に停止させる機能と?主揺動が来てから建屋が大きく揺れ始める前に乗かごは緊急停止する機能を備えている。
【0033】
前述した中間免震構造と上記の地震時の管制運転を組み合わせることにより、エレベーターの安全性を更に高めることができる。
【0034】
〔チ〕その他
以上の実施の形態は、かご用ガイドレールのみについてのみ説明したが、釣り合い錘用ガイドレールについても適用することができるのは勿論である。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、中間免震建屋において、低層部建屋と高層部建屋間に連結されるガイドレール支持用の可撓支柱体を必要としない中間免震建屋用エレベーター装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるエレベーター装置の全体構造を示す縦断側面図。
【図2】エレベーター昇降路の横断拡大平面図。
【図3】乗かご戸と乗場戸の閉時状態を示す概略平面図。
【図4】乗かご戸と乗場戸の開閉動作時を示す概略平面図。
【図5】本発明の中間免震の可動する乗場出入り口装置と昇降路との位置関係を示す要部縦断側面図。
【図6】図5の地震時の変位状態を示す図。
【図7】図6における地震時の逆方向変位状態を示す図。
【図8】図5のA?A'線に沿う横断拡大平面図。
【図9】本発明の乗場出入り口装置を示す拡大正面図。
【図10】図9における地震時の変位状態を示す図。
【図11】図9の側面図。
【図12】図11における地震時の変位状態を示す図。
【図13】地震時における低層部建屋と高層部建屋間のガイドレールの変形を示す図。
【図14】ガイドレールの支持構造を示す横断面図。
【図15】図14の正面図。
【図16】本発明に用いるガイドレールのすべり継手を示す正面図。
【図17】高強度ガイドレールの繋ぎ手を示す側面図。
【図18】本発明に用いるガイドレールの他のすべり継手を示す正面図。
【図19】図18の側面図。
【図20】地震時の管制運転を示すフローチャート。
【符号の説明】
1…乗かご、6…昇降路、7a,7b…一般かご用ガイドレール、70a,70b…応力度の大きなかご用ガイドレール、22,23…可動の乗場出入口装置、25…免震装置、26…免震スリット、29a,29b…出入口支柱、30a,30b…吊り下げ部、48…すべり継手。
Claims (5)
- 免震装置を介した低層部建屋と高層部建屋間に、低層部建屋と高層部建屋の昇降路内に設置された一般ガイドレールよりも許容応力度の大きいガイドレールを設置し、この許容応力度の大きいガイドレールと一般ガイドレールとの形状を同一にしたことを特徴とする中間免震建屋用エレベーター装置。
- 免震装置を介した低層部建屋と高層部建屋間に、低層部建屋と高層部建屋の昇降路内に設置された一般ガイドレールよりも許容応力度の大きいガイドレールを設置し、この許容応力度の大きいガイドレールと一般ガイドレールとの形状を同一にすると共に、乗場出入口装置を高層部建屋から吊下げて支持したことを特徴とする中間免震建屋用エレベーター装置。
- 前記乗場出入口装置は、低層部建屋と高層部建屋間に跨る可動出入口支柱を有し、この可動出入口支柱の上部を高層部建屋の乗場床近傍に取付け、可動出入口支柱の下部を貞操部建屋の乗場床近傍に取付けたことを特徴とする請求項2記載の中間免震建屋用エレベーター装置。
- 前記一般ガイドレールと、この一般ガイドレールよりも許容応力度が大きいガイドレールとをすべり継ぎ手を用いて繋いだことを特徴とする請求項2又は3記載の中間免震建屋用エレベーター装置。
- 前記許容応力度の大きいガイドレールの地震時の変曲部と前記可動出入口支柱の中間点は、前記低層部建屋と高層部建屋間に設けられた免震スリットの近傍に位置するように構成されていることを特徴とする請求項3記載の中間免震建屋用エレベーター装置。
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