JPH0454865Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、傾斜状に設けた多数の噴風口を有す
る石抜選別板の揺動運動と下からの噴風とにより
選別板上の穀粒中に混入する小石或いは砂など異
物を取除くようにした石抜機の異物排出装置。

「従来の技術」 この種石抜機にあつて、選別板の異物排出部に
設ける開閉弁と選別板間の詰まり事故などを解消
する手段として例えば実開昭59−16149号公報記
載のものがある。

「考案が解決しようとする問題点」 しかし乍ら上記手段の場合にあつても、弁の開
閉作用が確実に行われなかつたり弁部近傍で詰ま
り事故が発生したりして弁が開或いは閉状態にも
かかわらず異物が正常に排出されなかつたり異物
排出の確実な停止が行われない欠点があつた。

「問題点を解決するための手段」 したがつて本考案は、穀粒中の異物を取除く石
抜選別板の異物排出部に開閉自在に設ける異物排
出弁と、前記排出弁を一定間隔時間毎に一定時間
だけ開放する弁開動作タイマ要素と、異物排出路
中に設けて排出物の有無を検知する排出物センサ
とを備え、前記排出弁の開閉と排出物センサの検
知に基づいて異物排出部での異常を感知するよう
に構成したものである。

「作用」 而して本考案によれば、前記排出弁が開にもか
かわらず異物など排出物の排出が正常に行われな
い場合或いは前記排出弁が閉にもかかわらず異物
など排出物の排出が若干行われている場合に前記
排出物センサがこれを検知してその排出部での異
常を感知させることができ、この結果籾摺機及び
選別機などより構成する籾処理自動システムに安
全且つ能率良く使用でき集中管理用として至適で
ある。

「実施例」 以下本考案の一実施例を図面に基づいて詳述す
る。第１図は本考案に係る石抜機の断面説明図、
第２図は同外観正面図、第３図は同平面図であ
り、図中１は本体ケース２の上部略中央に配設す
る玄米供給タンク、３は前記タンク１の吐出口１
ａ下方に右上り状に斜設して板面に多数の噴風口
４……を開口する石抜選別板、５は前記選別板３
の下方域を覆う風胴、６は前記風胴５に内設して
上方の選別板３に送風する噴風用フアン、７，７
は前記本体ケース２に選別板３及び風胴５を一体
的に揺動可能に支持する左右一対の揺動リンク、
８は前記選別板３及び風胴５を左右に揺動運動さ
せるクランクアーム、９は前記フアン６のフアン
軸６ａ及びクランクアーム８のクランク軸８ａに
各プーリ１０，１１，１２及びベルト１３を介し
連動連結する駆動モータ、１４は前記本体ケース
２の左側に開設して選別板３の傾斜下端を臨ませ
る玄米流下案内口、１５は前記選別板３の傾斜上
端に形成する異物排出口、１６は前記排出口１５
の下方に臨ませる異物排出路である異物排出案内
口、１７は前記選別板３の傾斜上端縁に軸１８を
介して開閉自在に設けてその開放時異物を前記排
出口１５に落下放出させる異物排出弁、１９は前
記排出弁１７を開閉操作する弁操作ソレノイド、
２０は前記供給タンク１の供給口１ｂに設けて選
別板３に対する玄米供給を供給スイツチ２１のオ
ン動作により検知する供給弁、２２は前記排出案
内口１６に設けて該案内口１６での異物など落下
物を検知する排出物センサ、２３は操作制御ボツ
クスであり、前記選別板３上に供給された玄米が
この傾斜下端まで流下する間に、選別板３の揺動
運動と下からの噴風により傾斜上端側に小石など
異物が分離取出されるように構成している。 第
４図の制御回路図に示す如く、前記排出弁１７を
一定間隔時間毎に開動作させるための間隔時間設
定用の弁開動作タイマ要素である弁開動作間隔タ
イマ２４と、その開動作を一定時間保持させる開
保持時間設定用の弁開動作タイマ要素である弁開
動作保持タイマ２５と、前記供給スイツチ２１
と、排出物センサ２２とを入力接続する制御回路
２６を設け、前記駆動モータ９にドライブ回路２
７を介し、また異常警報装置２８にドライブ回路
２９を介し、さらに前記ソレノイド１９に弁開動
回路３０を介し、前記制御回路２６を出力接続す
ると共に、前記駆動モータ９の運転を停止させる
リレースイツチ３１ａの操作用リレー３１にモー
タ停止回路３２を介し前記制御回路２６を出力接
続させている。

本実施例は上記の如く構成するものにして、以
下この作用を第５図のフローチヤートを参照し説
明する。

今前記供給タンク１内に玄米が供給され供給ス
イツチ２１がオンとなるとき駆動モータ９の運転
が開始され選別板３は揺動運動すると共に、フア
ン６が回転し噴風が選別板３に送風されて選別板
３での石抜作業が開始される。そして作業開始後
の揺動運動中にあつては、比重の軽い玄米が浮上
し選別板３の傾斜下端側に流下し前記案内口１４
より外部に取出される一方、小石や砂など比重の
重い異物は選別板３の下層に沈下し該板３面の送
り作用でもつてこの傾斜上端側に分離編集され
る。この分離編集された異物中には若干量の玄米
も混入するもので、前記排出弁１７の閉動時にあ
つては選別板３面上の傾斜上端側排出部にこれら
異物などが滞留し、前記タイマ２４での設定時間
経過後前記ソレノイド１９が励磁され排出弁１７
が開となるときこの滞留する異物などが排出物と
して前記案内口１６より下方に落下放出されると
共に、排出弁１７の開動作時より前記タイマ２５
での設定時間経過後に前記ソレノイド１９の励磁
解除が行われて排出弁１７は再び閉となり、この
ような動作の繰り返しが行われる。

斯る作業中、前記排出弁１７が閉動作中にもか
かわらず前記排出物センサ２２が案内口１６の排
出物の落下を検知するとき前記警報装置２８を作
動すると同時に、一定時間ソレノイド１９の励滋
及び励磁解除を繰返させ排出弁１７に短時間の開
閉を一定時間繰返させるもので、この結果選別板
３と排出弁７間の異物噛み込みや詰まりなどによ
り生じずる排出物の落下を解消させることができ
る。またこのような排出弁１７の開閉の繰返し後
においても前記センサ２２が排出物の落下なお検
出するようなときは異常状態と判断し前記モータ
９の運転を停止させ作業を中断するものである。

一方、前記排出弁１７が開動作中にもかかわら
ず前記センサ２２が排出物の落下を検知しないと
き前述同様警報装置２８を作動すると同時に、排
出弁１７に短時間の開閉を一定時間繰返させるも
ので、この結果選別板３の排出部に詰まりが発生
して排出物の落下がスムーズに行われない場合な
どにもその排出が促進されて正常作業を維持させ
ることができる。またこのような排出弁１７の開
閉の繰返し後においても、前記センサ２２が排出
物の落下をなお検出しないときには異常状態と判
断し前記モータ９の運転を停止させ作業を中断す
るものである。

このように排出弁１７閉動作時の異物及び玄米
洩れや排出弁１７開動作時の詰まり事故などの解
消と、この解消不可能な場合の異常事態の感知が
行えて籾摺機や選別機などとともに構成する籾処
理自動システムでの集中制御などでの対応性に秀
れる。

「考案の効果」 以上実施例からも明らかなように本考案は、穀
粒中の異物を取除く石抜選別板３の異物排出部に
開閉自在に設ける異物排出弁１７と、前記排出弁
１７を一定間隔時間毎に一定時間だけ開放する弁
開動作タイマ要素２４，２５と、異物排出路中１
６に設けて排出物の有無を検知する排出物センサ
２２とを備え、前記排出弁１７の開閉と排出物セ
ンサ２２の検知に基づいて異物排出部での異常を
感知するものであるから、前記排出弁１７の閉時
の排出路１６への異物及び若干の玄米洩れ、或い
は詰まりなどによる弁１７開時の排出不能などの
異常感知が自動的且つ容易に行え、この結果籾摺
機や選別機などとともに構成する籾処理自動シス
テムでの集中制御などでの対応性向上が図れるな
ど顕著な効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は石抜機の全体断面図、第２図は同外観
正面図、第３図は同平面図、第４図は電気回路
図、第５図はフロートチヤートである。 ３……石抜選別板、１６……異物排出路、１７
……異物排出弁、２２……排出物センサ、２４，
２５……弁開動作タイマ要素。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 穀粒中の異物を取除く石抜選別板の異物排出部
   に開閉自在に設ける異物排出弁と、前記排出弁を
   一定間隔時間毎に一定時間だけ開放する弁開動作
   タイマ要素と、異物排出路中に設けて排出物の有
   無を検知する排出物センサとを備え、前記排出弁
   の開閉と排出物センサの検知に基づいて異物排出
   部での異常を感知するように構成したことを特徴
   とする石抜機の異物排出装置。