JPH045418B2 - - Google Patents

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JPH045418B2
JPH045418B2 JP21827483A JP21827483A JPH045418B2 JP H045418 B2 JPH045418 B2 JP H045418B2 JP 21827483 A JP21827483 A JP 21827483A JP 21827483 A JP21827483 A JP 21827483A JP H045418 B2 JPH045418 B2 JP H045418B2
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paeoniflorin
glycosylpeoniflorin
glycosylpaeoniflorin
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、α−グリコシルペオニフロリンを含
有する飲食物とその製造方法に関する。 芍薬(Paeonia albiflora Pallas又はPaeonia
lactiflora Pallas)は、赤芍、白芍などに加工さ
れ、その抽出物は、鎮静、鎮痛、鎮痙、抗菌、冠
状動脈拡張作用などの効を有する健康食品、内服
薬などとして古くから利用されてきた。 ペオニフロリン(Paeoniflorin)は、芍薬、牡
丹皮などの主な有効成分として知られ、その作用
は、薬学雑誌第89巻、879〜886頁、887〜892頁、
893〜898頁(1969年)などの記載から明らかなよ
うに、鎮静、鎮痛、鎮痙、抗炎症、ストレス潰瘍
の予防などである。 ペオニフロリンは、Tetrahedron Vol.28、
4309〜4317(1972年)にも記載されているように、
かご状ピナン骨核を持つ非常にユニークな天然化
合物で、次のような化学構造を有している。 ペオニフロリンは、芍薬の組織、器官などを溶
媒、例えば水、アルコールなどで抽出した抽出物
中に含まれている。通常、この抽出物、又はその
濃縮物が、飲食、服用など経口摂取の方法で利用
されている。 しかしながら、芍薬抽出物は、強い苦味を有し
ているだけでなく、強い渋味、収斂味などの嫌味
を有している。 本発明者らは、これら苦味、渋味、収斂味など
の嫌味を解消することを目的に鋭意研究した。 その結果、ペオニフロリンからα−グリコシル
ペオニフロリンを生成せしめることにより、その
苦味、渋味、収斂味を解消し得ること、さらに
は、α−グリコシルペオニフロリンが生体内のα
−グルコシダーゼなどの作用を受けて容易にペオ
ニフロリンに戻ることなどを見いだしたことによ
り、新たな毒性、薬効を懸念することなく、α−
グリコシルペオニフロリンを製造し、利用し得る
ことに着目し、本発明のα−グリコシルペオニフ
ロリンを含有する飲食物とその製造方法を確立し
た。 本発明でいう飲食物とは、単に飲料および食品
だけでなく、酒類、タバコなどの嗜好品類、飼
料、餌料類、うがい薬、歯磨などの化粧品類、口
中香錠、トローチ、内服薬などの医薬品など、そ
の呈味を味わうことのできるすべての物品を意味
する。 本発明でいうα−グリコシルペオニフロリンと
は、ペオニフロリン分子にα−グルコシル残基が
等モル以上結合したα−グルコシルペオニフロリ
ンを含有しておればよく、その製法は問わない。 α−グリコシルペオニフロリンの工業的製法と
しては、ペオニフロリンとα−グルコシル糖化合
物とを含有する水溶液にα−グルコシル転移酵素
を反応させることにより生成するα−グリコシル
ペオニフロリンを採取すればよい。 本発明に用いるペオニフロリンは、高度に精製
されたペオニフロリンに限る必要はなく、例えば
ペオニフロリンおよびアルビフロリン
(Albiflorin)を含有している芍薬抽出物であつ
ても、また、その部分精製品であつてもよく、α
−グリコシルペオニフロリンを生成し得るもので
あれば、自由に用いることができる。 本発明に用いるα−グルコシル糖化合物は、同
時に用いるα−グルコシル転移酵素によつてペオ
ニフロリンからα−グリコシルペオニフロリンを
生成するものであればよい。 従つて、α−グリコシルペオニフロリンの生成
を容易にするためには、α−グルコシル転移酵素
に好適な基質、すなわち、澱粉部分分解物や砂糖
などのα−グルコシル糖化合物が用いられる。例
えば、α−アミラーゼ(EC3.2.1.1)を用いる際
には、D.E.1以下の澱粉糊化物からD.E.約30の澱
粉部分加水分解物(デキストリン)までのα−グ
ルコシル糖化合物が、シクロデキストリングルカ
ノトランスフエラーゼ(EC2.4.1.19)を用いる際
には、シクロデキストリン、またはD.E.1以下の
澱粉糊化物からD.E.約60の澱粉部分加水分解物ま
でのα−グルコシル糖化合物が、デキストランシ
ユクラーゼ(EC2.4.1.5)を用いる際には、砂糖
が好適である。 本発明に用いられるα−グルコシル糖化合物の
うち、澱粉糊化物または澱粉部分加水分解物を調
製するための澱粉としては、小麦、とうもろこし
などからの地上澱粉や、甘薯、バレイシヨなどか
らの地下澱粉、更には、芍薬、牡丹皮などに含ま
れる澱粉などの何れも自由に利用できる。 澱粉糊化物の調製は、澱粉乳液を澱粉の糊化温
度、一般には70〜140℃に加熱して糊化すればよ
い。澱粉部分加水分解物は酸または各種アミラー
ゼで所定のD.E.まで分解させればよい。 また、これらのα−グルコシル糖化合物は、1
種類だけでなく、2種類以上を併用することもで
きる。 また、芍薬、牡丹皮などの煎じ液の場合には、
ペオニフロリンとともに澱粉糊化物を含有してい
るので、これを冷蔵庫などで貯蔵すると白濁が生
じてくるが、その煎じ液に、または煎じ液に適宜
のα−グルコシル糖化合物を加えた後に、α−グ
ルコシル転移酵素を作用させると、α−グリコシ
ルペオニフロリンが生成するとともに糊化澱粉が
部分加水分解を受け、抽出液の嫌味が解消するだ
けでなく、白濁の発生をも防止できる。 本発明に用いるα−グルコシル転移酵素は、そ
の酵素に好適のα−グルコシル糖化合物とペオニ
フロリンとを含有する水溶液に反応させればよ
く、ペオニフロリンを分解せずにα−グリコシル
ペオニフロリンを生成するものであれば、自由に
用いることができる。 例えば、豚の肝臓のような動物起源、ソバの種
子のような植物起源、ムコール(Mucor)属、
ペニシリウム(Penicillium)属に属するカビ、
サツカロミセス(Saccharomyces)属に属する
酵母など各種起源から調製されるα−グルコシダ
ーゼ(EC3.2.1.20)、各種微生物、特にバチルス
(Bacillus)属に属する細菌、アスペルギルス
(Aspergillus)属に属するカビなどから調製され
るα−アミラーゼ(EC3.2.1.1)、バチルス属、ク
レブシーラ(Klebsiella)属に属する細菌などか
ら調製されるシクロデキストリングルカノトラン
スフエラーゼ(EC2.4.1.19)、ロイコノストツク
(Leuconostoc)属に属する細菌などから調製さ
れるデキストランシユクラーゼ(EC2.4.1.5)、ア
セトバクター(Acetobacter)属に属する細菌な
どから調製されるデキストリンデキストラナーゼ
(EC2.4.1.2)、ネイセリア(Neisseria)属に属す
る細菌などから調製されるアミロシユクラーゼ
(EC2.4.1.4)などもα−グルコシル転移酵素とし
て有利に用いることができる。 これらα−グルコシル転移酵素は、前記の条件
を満足しさえすれば、必ずしも精製して使用する
必要はなく、通常は粗製品を使用することができ
る。 例えば、動植物起源の場合は、動植物の組織を
磨砕抽出した溶液を硫安などで塩析するか、また
はアルコール、アセトンなどの有機沈澱剤で沈澱
分離した粗製のα−グルコシル転移酵素を使用す
ることができる。必要ならば、公知の各種方法で
さらに精製して用いればよい。 また、微生物から酵素を生産する方法には麹培
養のような固体培養、またはタンク培養のような
液体培養が通常行なわれる。固体培養したものか
らα−グルコシル転移酵素を調製するには動植物
の場合と同様に抽出し、必要に応じて公知の方法
によつて精製して使用すればよい。液体培養した
ものからのα−グルコシル転移酵素を利用するに
は、培養物をそのまま使用することもできるが、
通常は不溶物を除去した上清の酵素を利用する
か、場合によつては菌体の酵素をそのままか、ま
たは抽出して利用すればよい。また、必要に応じ
てさらに精製したα−グルコシル転移酵素を用い
てもよい。さらに、市販されているα−グルコシ
ル転移酵素を利用することもできる。 また、固定化されたα−グルコシル転移酵素を
バツチ式で反応に繰り返し利用することも、連続
式で反応に利用することも自由である。さらに、
α−グルコシル糖化合物とペオニフロリンとを含
有する培地で微生物や動物、植物の組織などを培
養してα−グリコシルペオニフロリンを生成させ
ることもできる。 本発明の酵素反応条件は、ペオニフロリンとα
−グルコシル糖化合物とを含有する水溶液でα−
グルコシル転移酵素が反応する条件であればよ
い。 反応に用いるペオニフロリンは、その濃度を約
0.01〜30w/w%とし、α−グルコシル糖化合物
は約1〜50w/w%とすればよい。 この際、ペオニフロリンに対するα−グルコシ
ル糖化合物の比率は、固形物重量当り約0.5〜500
倍の範囲が好ましい。 反応時のPHと温度は、α−グルコシル転移酵素
が反応してα−グリコシルペオニフロリンが生成
すればよく、一般にはPH3〜10、温度20〜80℃の
範囲から選ばれる。 このようにして、α−グリコシルペオニフロリ
ンを生成せしめた反応溶液は、そのままでも飲食
物として使用できる。必要に応じて、酵素を加熱
失活させ、過し得られる液にマグネシア系吸
着剤、例えば、富士化学工業株式会社製の商品
名、ノイシリン、ノイシリンA、カラムライト、
富田製薬株式会社製の商品名、トミツクス顆粒、
トミツクスS顆粒、ネオアルミン、ネオアルミン
S、北海道曹達株式会社製の商品名、M−511な
どを接触せしめ有色夾雑物を除去し、その非吸着
部分の液体を採取して飲食物として利用するか、
さらに濃縮してシラツプを、或は乾燥、粉砕し粉
末を採取して飲食物として利用する。 また、さらに高純度のα−グリコシルペオニフ
ロリンを採取する場合には、多孔性合成吸着剤、
例えば、三菱化成工業株式会社製の商品名、ダイ
ヤイオンHP−10、ダイヤイオンHP−20、ダイ
ヤイオンHP−40、Rohm&Haas社製の商品名、
アンバーライトXAD−1、アンバーライトXAD
−4、アンバーライトXAD−7、アンバーライ
トXAD−8、IMACTI社製の商品名、Imac
Svn−42、Imac Syn−44、Imac Syn−46などを
用いてα−グリコシルペオニフロリンと夾雑物と
の吸着性の違いを利用して精製すればよい。 例えば、反応液中のα−グリコシルペオニフロ
リン、未反応のペオニフロリンなどのペオニフロ
リン化合物と反応に用いた遊離の糖類とを分離す
る必要がある場合には、前記マグネシア系吸着剤
で有色夾雑物を除去した後、多孔性合成吸着剤を
充填したカラムに通液すればペオニフロリン化合
物は吸着させ、遊離の糖類は吸着されずに溶出す
る。次いで、吸着されたα−グリコシルペオニフ
ロリンなどのペオニフロリン化合物は、低級アル
コール液、例えば、40v/v%エタノール水溶液
などを通液することにより容易に溶出させ、この
溶出液を濃縮してシラツプを、さらに乾燥、粉末
化して粉末を採取すればよい。 さらに、α−グリコシルペオニフロリンと未反
応のペオニフロリンとを含有する溶液を多孔性合
成吸着剤のカラムに通液し、主としてペオニフロ
リンを吸着させ、その非吸着部分からさらに高純
度のα−グリコシルペオニフロリンを採取するこ
ともできる。さらに、必要ならばこれをイオン交
換樹脂、例えば、H型強酸性イオン交換樹脂およ
びOH型弱塩基性イオン交換樹脂を用いて脱塩精
製し、採取して利用することも、また、α−グリ
コシルペオニフロリンをクロマトグラフイーなど
の方法によつて特定の画分を採取して利用するこ
とも自由である。 以上述べたようにして採取されるα−グリコシ
ルペオニフロリンは、ペオニフロリンとは違つ
て、苦味、渋味、収斂味などの嫌味がほとんどな
く、その精製の程度、純度を問わず、そのまま
で、または他の素材と共に含有せしめて飲食物と
して自由に用いることができる。また、α−グリ
コシルペオニフロリンは、体内のα−グルコシダ
ーゼなどのα−グリコシダーゼ作用により容易に
ペオニフロリンに戻ることから、新たな毒性、薬
効を懸念することなく、ペオニフロリン本来の例
えば、鎮静、鎮痛、鎮痙、抗炎症、ストレス潰瘍
の予防などの効能を利用する各種用途に自由に用
いることができる。 従つて、本発明のα−グリコシルペオニフロリ
ンを含有せしめた飲食物は、健康増進飲食物、健
康維持飲食物、健康回復飲食物などとして有利に
利用できる。 これらの飲食物としては、例えば、調味料、和
菓子、洋菓子、氷菓、シロツプ類、果実加工品、
野菜加工品、漬物類、畜肉製品、魚肉製品、珍味
類、缶、ビン詰類、酒類、清涼飲料、即席飲食物
などの通常の飲食物だけでなく、家畜、家禽、魚
などの飼育動物のための飼料、餌料をも含み、さ
らには、タバコ、練歯みがき、口紅、リツプクリ
ーム、内服薬、トローチ、肝油ドロツプ、口中清
涼剤、口中香錠、うがい薬など各種固形状、ペー
スト状、液状の嗜好物、化粧品、医薬品などその
呈味を味わうことのできるすべての物品を含むの
である。また、これら飲食物は、α−グリコシル
ペオニフロリンと共に他の物質、例えば、栄養
剤、医薬、生薬などを含有せしめて、α−グリコ
シルペオニフロリンの効果をさらに高めることも
自由である。 以上述べたような飲食物に対して、α−グリコ
シルペオニフロリンを含有せしめるには、その製
品が完成するまでの工程で、例えば、混和、混
〓、溶解、浸漬、滲透、散布、塗布、噴霧、注入
等の公知の方法で含有せしめればよい。 次に、本発明のα−グリコシルペオニフロリン
を実験に基づいて説明する。 実験 1 α−グリコシルペオニフロリンの調製 1−1 グルコシル転移酵素の調製 バチルス ステアロサーモフイラス
(Bacillus stearothermophilus)FERM−PNo.
2222をソリユブルスターチ2w/v%、硝酸ア
ンモニウム1w/v%、リン酸2カリウム
0.1w/v%、硫酸マグネシウム・7水塩
0.25w/v%、コーンステイープリカー0.5w/
v%、炭酸カルシウム1w/v%および水から
なる殺菌した液体培地10に植菌し、50℃で3
日間通気撹拌培養した。得られた培養液を遠心
分離して、その上清を硫安0.7飽和で塩析し、
シクロデキストリングルカノトランスフエラー
ゼ(EC2.4.1.19)の活性約80000単位を有する
粗酵素標品を得た。ここでいう活性1単位と
は、PH5.5、0.02Mの酢酸緩衝液および2×
10-3Mの塩化カルシウムを含む0.3w/w%のソ
リユブルスターチ溶液5mlに、適当に希釈した
酵素液0.2mlを加え40℃で10分間反応させた後、
その反応液0.5mlをとり、0.02N−硫酸水溶液15
mlに混合して反応を停止させ、さらにこの反応
停止液に0.1Nヨウ素ヨウ化カリウム溶液0.2ml
を加えて発色させ、次いで660nmにおける吸
光度を測定して、40℃で10分間反応させること
によりソリユブルスターチ15mgのヨウ素の呈色
を完全に消失させる酵素量をいう。 1−2 ペオニフロリンの調製 市販の赤芍を粗砕し、この2.2Kgに水8を
加え、60℃で3時間抽出して過し、得られる
残渣をさらに2回同様に温水で抽出し、その3
回の液を合せ、次いで、減圧濃縮した。得ら
れた濃縮液を過し、液を合成吸着剤(三菱
化成工業株式会社製造、商品名 ダイヤイオン
HP−20)5を充填したカラムに通液し、充
分に水洗して不純物を除去した。次いで、この
カラムにメタノール15を通液し、溶出液を減
圧濃縮してメタノールを溜去し、乾燥粉末化
し、ペオニフロリン粉末約18gを得た。 1−3 酵素反応 1−2の方法で調製したペオニフロリン10g
とマルトデキストリン(D.E.20)50gとを温水
100mlに溶解し、PH6.0に調整し、これに1−1
の方法で調製したシクロデキストリングルカノ
トランスフエラーゼ標品の500単位を加え、PH
6.0、温度60℃に維持しつつ24時間反応させた。
この反応液を95℃に15分間保つて酵素を加熱失
活させた(この標品は第1表の試料No.3に相当
する。)後、過して得た液を60℃以下で減
圧濃縮すると共に、乾燥して粉末品(この標品
は、第1表の試料No.4に相当する。)を得た。
対照品の試料No.1および試料No.2は、同様に溶
解後、反応工程、加熱失活工程までを経たもの
で、その配合組成は第1表に示す。
【表】 実験2 呈味の比較テスト 試料No.4の粉末品を試料No.3と同濃度になるよ
うに水で溶解して試料No.4の水溶液を調製した。 次いで、試料No.1〜No.4の水溶液を用いて、そ
の呈味が最も優れているものと最も劣つているも
のを各1つずつ選出させ、かつその味質について
意見を求めた。20名のパネル員で25℃の室温で行
なつた。その結果は、第2表に示す通りであつ
た。
【表】 第2表の結果から、試料No.3、No.4の本発明品
の呈味は、試料No.1、No.2の対照品と比較して明
らかに優れている。従つて、本発明のα−グリコ
シル化させたペオニフロリンは、従来のペオニフ
ロリン、またはペオニフロリンと糖類との単なる
混合物などとは違つて、嫌味、残り味が解消され
ることから、そのままでも自由に経口摂取できる
ことになつた。 実験3 α−グリコシルペオニフロリンの確認 実験1−3の試料No.4と同様に調製した試料50
gを採り、これを水100mlに溶解した溶液に、マ
グネシア系吸着剤(北海道曹達株式会社製造、商
品名 M−511)2gを加え、徐々に撹拌しつつ
30分間保つた後、過し得られた液を合成吸着
剤(三菱化成工業株式会社製造、商品名 ダイヤ
イオンHP−20)200mlのカラムに通液し、さら
に、充分水洗して遊離の糖類を除去した。次い
で、このカラムに50v/v%メタノール2を通
してα−グリコシルペオニフロリンなどのペオニ
フロリン化合物を溶出し、濃縮、乾燥、粉砕して
約10gの粉末(試料No.5)を得た。 この試料No.5は、淡黄色、無臭の粉末で、水に
極めてよく溶け、苦味、渋味、収斂味がほとんど
ない、ほぼ中性の物質である。 また、メタノール、エタノール、n−ブタノー
ルなどの低級アルコールには一部溶け、クロロホ
ルムやエチルエーテルには難溶性の物質である。 試料No.5の一部を少量の水に溶解した溶液に市
販の結晶グルコアミラーゼ(EC3.2.1.3)を0.02M
酢酸塩緩衝液(PH5.0)の存在下のもとに50℃で
作用させて経時的にサンプリングし、薄層板(メ
ルク社製造、商品名 Kieselgel60)にスポツト
し、展開溶媒にn−ブタノール、酢酸、水(4:
2:1)を用いて上昇法で展開させた。これを乾
燥した後、紫外部吸収のスポツトを観察した。次
いで、発色剤として5%バニリン50%硫酸メタノ
ール溶液を噴霧し、乾熱条件下100℃に10分間保
つて発色させた。また、対照として、実験1−2
の方法で調製したペオニフロリン、試料No.5、試
薬ペオニフロリン(和光純薬工業株式会社)およ
びD−グルコースをスポツトして比較した。 その結果、実験1−2の方法で調製したペオニ
フロリンおよび試薬ペオニフロリンは、強い紫外
部吸収のスポツトとして観察され、また、発色剤
で紫色に発色し、そのRf値は0.75であつた。試料
No.5では、ペオニフロリンのRf値0.75の比較的小
さいスポツトのほか、Rf値が0.63、0.49、0.36の
紫色小さなスポツトおよびRf値が0.19附近から原
点附近にかけての紫色テーリングが観察された。 従つて、試料No.5は、α−グルコシル転移酵素
によつて新たに生じたRf値が0.63、0.49、0.36の
新物質およびRf値が0.19附近から原点附近までの
新物質と少量の未反応のペオニフロリンとの混合
物である。 また、試料No.5に、グルコアミラーゼを作用さ
せ、経時的にサンプリングして同様にクロマト分
析した結果、新物質は、反応時間と共に徐々に加
水分解を受け、最終的には原料のペオニフロリン
のスポツトとRf値が約0.42のD−グルコースの茶
褐色のスポツトとになることが判明した。 また、試料No.5に豚の肝臓から抽出し部分精製
したα−グルコシダーゼを作用させ、クロマト分
析した結果、試料No.5に含まれる新物質は、グル
コアミラーゼを作用させた場合と同様に、ペオニ
フロリンとD−グルコースとに容易に加水分解さ
れることが判明した。 これらの結果から、α−グルコシル転移酵素に
よつて新たに生じたこれらの物質は、ペオニフロ
リンにD−グルコースが等モル以上α−結合した
物質であると判断される。 このことは、α−グリコシルペオニフロリンを
人や動物が摂取するときには、体内でペオニフロ
リンとD−グルコースとに容易に加水分解される
ことが示唆される。 なお、試料No.5と同様にして調製した試料を用
いてn−ブタノール、酢酸、水(4:2:1)を
展開剤としてシリカゲルカラムクロマトグラフイ
ーを行つて、前記のRf値が0.63附近から原点附近
の新物質の画分を採取し、乾燥して粉末とした。 この新物質の粉末は、水に極めてよく溶け、苦
味、渋味、収斂味がない中性の物質である。ま
た、メタノール、エタノール、n−ブタノールな
どの低級アルコールには一部溶け、クロロホルム
やエチルエーテルには難溶の物質である。 また、試料No.5は、ペオニフロリンとは違つ
て、試料No.3、試料No.4と同様に苦味、渋味、収
斂味がほとんどなかつた。 従つて、本発明のペオニフロリンの苦味、渋
味、収斂味などの嫌味を解消するという目的は、
ペオニフロリンとα−グルコシル転移酵素を反応
させてα−グリコシルペオニフロリンを生成含有
せしめることによつて達成されるものと判断され
る。 次に、本発明の実施例を述べる。 実施例 1 α−グリコシルペオニフロリン含有シラツプ マルトース4w/v%、燐酸1カリウム0.1w/
v%、硝酸アンモニウム0.1w/v%、硝酸ナト
リウム0.1w/v%、硫酸マグネシウム・7水塩
0.05w/v%、塩化カリウム0.05w/v%、ポリ
ペプトン0.2w/v%、水および炭酸カルシウム
1w/v%(別に乾熱滅菌し植菌時に無菌的に添
加した。)からなる培地5にムコール ヤバニ
カス(Mucor javanicus)IFO4570を植菌し、30
℃で44時間通気撹拌培養した。この培養液から得
られた湿菌体480gにM/2酢酸緩衝液(PH5.3)
に溶解した4M尿素液5を加え、30℃で40時間
静置した。この上清を流水中で一夜透析した後、
硫安0.9飽和として4℃で一夜放置し、次いで遠
心分離して沈澱を採取した。この沈澱を酢酸緩衝
液(PH6.0)100mlに懸濁後、遠心分離し、上清を
α−グルコシダーゼ(EC3.2.1.20)液とした。 実験1−2の方法で調製したペオニフロリン30
gとマルトデキストリン(D.E.40)300gとを温
水500mlに溶解し、50℃、PH6.0とした後、前記の
α−グルコシダーゼ液を加え24時間反応させた。 反応液の酵素を加熱失活させた後、過した
液をマグネシア系吸着剤(富士化学工業株式会社
製、商品名 カラムライト)5gを充填したカラ
ムに通して有色夾雑物を除去し、次いで、イオン
交換樹脂アンバーライトIR−120B(H型)および
アンバーライトIRA−94(OH型)を充填したカ
ラムに通して脱塩し、減圧濃縮して水分20%のα
−グリコシルペオニフロリン含有シラツプを得
た。収率は、固形物換算で約90%であつた。 本α−グリコシルペオニフロリン含有シラツプ
は、苦味、渋味、収斂味などの嫌味がほとんど解
消されているだけでなく、上品な甘味をも有して
いる。従つて、そのまま経口摂取してもよく、ま
た、他の飲食物に含有せしめて利用することも自
由である。 実施例 2 α−グリコシルペオニフロリン含有粉末 バチルス メガテリウムFERM−P No.935を
実験1−1の培地5に植菌し、28℃で3日間通
気撹拌培養した。培養終了後、遠心分離して得た
上清に硫安0.7飽和にし、さらに遠心分離して沈
澱を採取した。 この沈澱は、実験1−1に記載する活性の測定
方法でシクロデキストリングルカノトランスフエ
ラーゼ(EC2.4.1.19)を30万単位含んでいた。 実験1−2の方法で調製したペオニフロリン60
gとβ−シクロデキストリン180gを水500mlに加
熱溶解し、50℃に冷却してPH5.5に調整し、これ
に前記のシクロデキストリングルカノトランスフ
エラーゼをβ−シクロデキストリングラム当り15
単位の割合で加え、50℃、PH5.5に24時間保つて
反応させた。反外終了後、酵素を加熱失活させて
過した後、液を、合成吸着剤(Rohm&
Haas社製、XAD−7)3を充填したカラムに
通液し、このカラムを充分水洗して遊離の糖類を
除去した。次いで、このカラムに50v/v%エタ
ノール10を流し、この流出液を濃縮、乾燥して
約70gのα−グリコシルペオニフロリン含有粉末
を得た。 このα−グリコシルペオニフロリン含有粉末
は、苦味、渋味、収斂味などの嫌味がほとんど解
消されているので、そのまま経口摂取してもよ
く、必要ならば甘味料、酸味料などの調味料で味
付けして利用してもよい。 実施例 3 α−グリコシルペオニフロリン含有シラツプ 市販の白芍を粗砕し、この5Kgにメタノール25
を加え、50℃で3時間抽出して過し、得られ
る残渣をされに2回同様にメタノールで抽出し、
その3回の液を合せ、次いで、減圧濃縮してメ
タノールを溜去し、濃縮物を乾燥した。得られた
乾物を約10w/w%水溶液とした後過し、液
を合成吸着剤(三菱化成工業株式会社製造、商品
名 ダイヤイオンHP−10)8を充填したカラ
ムに通液し、充分に水洗して不純物を除去した。
次いで、このカラムにメタノール20を通液し、
溶出液を減圧濃縮してメタノールを溜去し、乾燥
粉末化してペオニフロリン粉末約85gを得た。 このペオニフロリン粉末50gとマルトデキスト
リン(D.E.30)300gとを水300mlに溶解し、PH
5.5、温度60℃に維持しつつ、これに実験1−1
の方法で調製したシクロデキストリングルカノト
ランスフエラーゼをマトルデキストリングラム当
り10単位の割合で加え24時間反応させた。反応液
の酵素を加熱失活させた後、過し、得られる
液を濃縮して水分20%のα−グリコシルペオニフ
ロリン含有シラツプを得た。収率は、固形物換算
で約97%であつた。 本α−グリコシルペオニフロリン含有シラツプ
は、苦味、渋味、収斂味などの嫌味が解消されて
いるだけでなく、上品な甘味をも有している。従
つて、そのまま経口摂取してもよく、また、他の
各種飲食物に含有せしめて利用することも自由で
ある。 実施例 4 α−グリコシルペオニフロリン含有シラツプ 実験1−2の方法で調製したペオニフロリン5
g、砂糖50g、酵母エキス2g、リン酸1カリウ
ム8gおよびリン酸2カリウム24gを加え、100
℃に15分間保つて殺菌し冷却した培地に、ロイコ
ノストツク メセンテロイデス(Leuconostoc
mesenteroides)IAM1151の種培養液1%を植菌
し、25℃で24時間静置培養した。培養終了液を遠
心分離し、得られた上清にマグネシア系吸着剤
(北海道曹達株式会社製造、商品名 M511)5g
を加え、ゆつくり撹拌しつつ15分間保つた後、
過して有色夾雑物を除去し、この液をアンバー
ライトIR−200C(H型)およびアンバーライト
IRA−93(OH型)を充填したカラムに通液して
脱塩精製し、次いで減圧濃縮して水分30%のα−
グリコシルペオニフロリン含有シラツプを約50g
得た。 本シラツプ中に含有されるα−グリコシルペオ
ニフロリンは、イソマルトデキストラナーゼ
(EC3.2.1.94)によつて徐々に加水分解を受け、
ペオニフロリンとイソマルトースとを生じたこと
より、ペオニフロリンにD−グルコースがα−
1.6結合で等モル以上結合しているものと判断さ
れる。 本α−グリコシルペオニフロリン含有シラツプ
は、苦味、渋味、収斂味などの嫌味がほとんど解
消されているので、そのまま経口摂取してもよ
く、また、他の各種飲食物に含有せしめて利用す
ることも自由である。 実施例 5 α−グリコシルペオニフロリン粉末 水1に、バレイシヨ澱粉300gと実施例2の
方法で調製したペオニフロリン含有粉末60gを加
えPH6.0とし、これに市販の細菌糖化型α−アミ
ラーゼ(EC3.2.1.1)(生化学工業株式会社製)を
実験1−1の方法で測定した活性で澱粉グラム当
り10単位加え、80℃になるまで撹拌しつつ加熱
し、澱粉の液化が終つたところで、60℃まで冷却
して2日間反応を続けた。この反応液を加熱して
α−アミラーゼを失活させた後、過し、得られ
た液を実施例1と同様にマグネシア系吸着剤お
よびイオン交換樹脂で精製し、減圧濃縮し、さら
に粉末化してα−グリコシルペオニフロリン含有
粉末を得た。収率は固形物換算で約96%であつ
た。 本α−グリコシルペオニフロリン含有粉末は、
苦味、渋味、収斂味などの嫌味がほとんど解消さ
れているだけでなく、上品な甘味をも有してい
る。 従つて、そのまま経口摂取してもよく、また、
他の飲食物に含有せしめて利用することも自由で
ある。 実施例 6 甘味料 結晶性粉末マルチトール(林原商事株式会社販
売、商品名 粉末マビツト )1Kgにα−グリコ
シルステビオシド(東洋精糖株式会社製、商品名
α−Gスイート)30gおよび実施例1の方法で
調製したα−グリコシルペオニフロリン含有シラ
ツプ20gを均一に混合した後、成形用型枠に充填
して加圧成形し、次いで型枠からはずし温風乾燥
して、1個が約3gの立方形甘味料を製造した。 本品は、α−グリコシルペオニフロリンを含有
した甘味料で、ペオニフロリン本来の薬効、例え
ば、鎮静、鎮痛、ストレス潰瘍の予防などの効を
有する甘味料として、コーヒー、紅茶、清涼飲料
水などの甘味付に有利に利用できる。また、本品
は、低カロリー甘味料であるだけでなく、低う蝕
性甘味料としても好適である。 実施例 7 甘味料 実施例2の方法で調製したα−グリコシルペオ
ニフロリン含有粉末50gを水20mlに溶かし込み、
これに蜂蜜1Kgを均一に混合してα−グリコシル
ペオニフロリン含有甘味料を得た。 本品は、このまま経口摂取してもよく、また、
美容飲料、健康食品などへの甘味付、漢方薬など
の矯味剤などとしても好適である。 実施例 8 ハードキヤンデイー 砂糖6Kg、結晶性粉末マルトース(林原株式会
社製、商品名 サンマルト )3Kgおよび実施例
3の方法で調製したα−グリコシルペオニフロリ
ン含有シラツプ1Kgを水5に加熱溶解させ、
145〜150℃で煮つめ、さらに減圧下で水分2%以
下になるまで加熱濃縮し、これにクエン酸80g、
少量のレモン香料および着色料とを混和し、次い
で、常法に従つて成形することによりハードキヤ
ンデイーを得た。 本品は、ペオニフロリン本来の薬効、例えば、
鎮静、鎮痛、抗炎症などの効を有するハードキヤ
ンデイーとして有効に利用できる。 実施例 9 チユーインガム ガムベース2Kgを柔らかくなる程度に加熱溶融
し、これに結晶性粉末マルチトール(林原商事株
式会社販売、商品名 粉末マビツト )7Kg、α
−グリコシルステビオシド(東洋精糖株式会社
製、商品名 α−Gスイート)20g、実施例5の
方法で調製したα−グリコシルペオニフロリン含
有粉末300g、少量のハツカ香料および着色料を
混合した後、常法に従つてロールにより練り合わ
せ、成形することによつてチユーインガムを得
た。 本品は、テクスチヤー、甘味とも良好であり、
ペオニフロリン本来の薬効、例えば、鎮静、鎮
痛、鎮痙、抗炎症などの効を有するチユーインガ
ムとして有利に利用される。また、本品は、低カ
ロリー、低う蝕性チユーインガムとしても好適で
ある。 実施例 10 チヨコレート カカオペースト40Kg、カカオバター10Kg、砂糖
15Kg、全脂粉乳15Kgおよび実施例2の方法で調製
したα−グリコシルペオニフロリン粉末500gを
混合し、レフアイナーを通した。そして粒度を下
げた後、コンチエに入れレシチン500gを加え、
50℃で二昼夜練り上げた。 次いで、常法に従い成型機に流し込み、成型固
化することにより製品とした。 本品はフアツトブルーム、シユガーブルームの
恐れがなく、舌にのせた時の融け具合、風味とも
に良好である。また、本品は、ペオニフロリン本
来の薬効、例えば、鎮静、鎮痛、ストレス潰瘍の
予防などの効を有するチヨコレートとして好適で
ある。 実施例 11 乳酸飲料 10Kgの脱脂乳を80℃で20分間加熱殺菌した後、
40℃に冷却し、これにスターター300gを加え、
35〜37℃で10時間発酵させた。 次いで、これを均質化した後、砂糖9.6Kgおよ
び実施例4の方法で調製したα−グリコシルペオ
ニフロリン含有シラツプ400gを加え、80〜85℃
で撹拌混合しつつ殺菌した。これを冷却した後、
少量の香料を加えてビンに詰め製品とした。 本品は、ペオニフロリン本来の薬効を有する乳
酸飲料として好適である。 実施例 12 炭酸飲料 市販の異性化糖液(異性化率55%もの)1.97
Kg、実施例3の方法で調製したα−グリコシルペ
オニフロリン含有シラツプ12.5g、クエン酸23
g、ビタミンB1−硝酸塩0.2gおよびビタミン
B60.5gを水8に撹拌溶解し、常法に従つてカ
ーボネーターで2倍容の炭酸ガスを封入して炭酸
飲料を製造した。 本品は、ペオニフロリン本来の薬効を有する健
康飲料としても好適である。 実施例 13 ゼリー菓子 プルーンエキス(水分30%)300g、砂糖2Kg、
グルコース3Kg、水飴(水分25%)2Kg、実施例
3の方法で調製したα−グリコシルペオニフロリ
ン含有シラツプ16gおよび水2.13を混合した
後、撹拌しつつ加熱沸騰させて水分20%とした。
これに、高メトキシルペクチン(雪印食品株式会
社販売、商品名 イエローリボン)350gを5w/
w%に溶解した熱水溶液(60℃)を加え、加熱沸
騰を続け水分22〜23%になつたところで加熱を止
め、激しく撹拌しながら50w/w%クエン酸水溶
液200gを加え、その後、90℃以上で型に流し込
み、室温に8時間放冷固化させた。次いで、型か
ら取り出し、40℃の温風を送つて乾燥させ、包装
して製品とした。 本品は、歯切れのよいゼリー菓子である。ま
た、ペオニフロリン本来の薬効を有するゼリー菓
子として好適である。 実施例 14 ゼリー 砂糖1.5Kg、クエン酸ナトリウム30g、安定剤
(新田ゼラチン株式会社製、商品名 GF−100)
110g、実施例3の方法で調製したα−グリコシ
ルペオニフロリン含有シラツプ12.5gおよび水
7.3を加熱混合し、80℃に10分間保つた後、こ
れに、プルーンエキス(水分30%)1Kgおよびク
エン酸30gを少量の水に溶解した水溶液をよく撹
拌しながら均一に混合し、次いで、60〜70℃にて
容器に充填し、さらに90℃で30分間殺菌し、冷却
して製品とした。 本品は、甘味と清涼感を有するゼリーである。
また、ペオニフロリン本来の薬効を有する健康ゼ
リーとして好適である。 実施例 15 佃煮 常法に従つて砂取り、酸処理して角切りした昆
布250gに醤油212ml、アミノ酸液318ml、砂糖30
g、水飴20g、プルラン1gおよび実験1−3の
方法で調製した試料No.4相当品(α−グリコシル
ペオニフロリン含有シラツプ)10gを加えて煮込
みつつ、さらにグルタミン酸ソーダ12g、カラメ
ル8g、味淋21mlを加えて煮き上げて昆布の佃煮
を得た。 本品は、味、香りだけでなく、色、艶も充分で
食欲をそそる昆布佃煮である。また、本品は、ペ
オニフロリン本来の薬効を有する佃煮としても有
利に利用できる。 実施例 16 ラツキヨウ漬 生ラツキヨウ5Kgを、常法に従つて約20%食塩
水2.5に塩漬して3週間の後、水切りして得た
塩漬ラツキヨウを水2.0、氷酢酸80ml、食塩80
gからなる酢酸液に2ケ月間酢漬けした。 得られた酢漬けラツキヨウを、さらに食酢800
ml、味淋400ml、唐芥子10gおよび実施例2の方
法で調製したα−グリコシルペオニフロリン含有
粉末5gからなる調味液に10日間漬けて、風味が
豊かで、ペオニフロリン本来の薬効を有するラツ
キヨウの甘酢漬を得た。 実施例 17 錠剤 結晶性粉末マルトース(林原株式会社製、商品
名、サンマルト )100g、コーンスターチ10g
および実施例5の方法で調製したα−グリコシル
ペオニフロリン含有粉末10gを均一に混合した
後、直径12mm、20R杵を用いて1錠680mg、錠剤
の厚さ5.25mm、硬度8Kg±1Kgで打錠した。 本品は、ペオニフロリン本来の例えば、鎮静、
鎮痛、鎮痙、抗炎症、ストレス潰瘍の予防などの
薬効を有する飲み易い錠剤である。 実施例 18 練歯磨 配合 第2リン酸カルシウム 45.0% プルラン 2.75% ラウリル硫酸ナトリウム 1.5% グリセリン 18.0% ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート
0.5% 防腐剤 0.05% α−グリコシルステビオシド(東洋精糖株式会社
製、商品名 α−Gスイート) 0.2% 実施例2の方法で調製したα−グリコシルペオニ
フロリン粉末 2.0% 水 30.0% 上記の材料を常法に従つて混合し、練歯磨を得
た。 本品は、抗炎症、ストレス潰痙の予防などの薬
効を有する練歯磨として好適である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 α−グリコシルペオニフロリンを含有する飲
    食物。 2 α−グリコシルペオニフロリンを含有せしめ
    ることを特徴とする飲食物の製造方法。 3 α−グリコシルペオニフロリンが、ペオニフ
    ロリンとα−グルコシル糖化合物とを含有する水
    溶液に、α−グルコシル転移酵素を反応させるこ
    とにより生成するα−グリコシルペオニフロリン
    であることを特徴とする特許請求の範囲第2項記
    載の飲食物の製造方法。 4 α−グリコシルペオニフロリンが、ペオニフ
    ロリンとα−グリコシル糖化合物とを含有する水
    溶液に、α−グルコシル転移酵素を反応させα−
    グリコシルペオニフロリンを生成せしめ、次いで
    マグネシア系吸着剤、多孔性合成吸着剤またはイ
    オン交換樹脂により精製したα−グリコシルペオ
    ニフロリンであることを特徴とする特許請求の範
    囲第2項記載の飲食物の製造方法。 5 ペオニフロリンが芍薬由来のペオニフロリン
    であることを特徴とする特許請求の範囲第3項、
    第4項記載の飲食物の製造方法。
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